JPH09201915A - 導電性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

導電性フィルム及びその製造方法

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JPH09201915A
JPH09201915A JP3434296A JP3434296A JPH09201915A JP H09201915 A JPH09201915 A JP H09201915A JP 3434296 A JP3434296 A JP 3434296A JP 3434296 A JP3434296 A JP 3434296A JP H09201915 A JPH09201915 A JP H09201915A
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Japan
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sheet
shaped non
electrode
conductive substrate
discharge
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JP3434296A
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Inventor
Noboru Tanaka
昇 田中
Masaaki Kawabe
雅章 川部
Yasushi Takeuchi
康 竹内
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐磨耗性を有する導電性フィルム及び
その製法を提供する。 【解決手段】 導電性フィルムは、シート状非導電性基
材と、その表面上に直接に接触して坦持されている電子
共役系ポリマー層とを含み、耐磨耗性が、JISL 0
849摩擦試験機II型乾燥試験において5級である。製
法は、対向する放電極21と誘起電極31との間にシー
ト状非導電性基材11を配置し、基材の被処理表面と放
電極とを接触させ、同時に誘起電極と基材裏面とを接触
させた状態で、両電極間に交流電圧を印加し、放電極と
接触する基材の表面上に沿面放電を発生させて基材表面
を処理し、処理表面を電子共役系モノマー及び重合触媒
と接触させてポリマー層を形成し、余剰の重合触媒を除
去することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性フィルム及
びその製造方法に関する。本発明による導電性フィルム
は、導電性だけでなく、優れた耐磨耗性を有し、電気機
器若しくは部品の電極、端子間接続用のリジッドフィル
ム若しくはフレキシブルフィルム、X−Yドットタッチ
パネル、半導体素子、面状発熱体、センサー、電池、感
静電気性部品の包装用フィルム、光記録媒体の保護材、
電磁波シールド材、又は帯電防止材などとして使用する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性フィルムとしては、重合触
媒を含んだ水溶性樹脂(例えば、ポリビニルアルコー
ル)をシート状非導電性基材に塗布した後に、ピロール
(モノマー)ガスと接触させ、前記水溶性樹脂層を介し
てシート状非導電性基材上にポリピロール層を形成する
ことによって製造した導電性フィルムが知られている
(例えば、特開昭63−10409号、特開昭63−2
1713号、特開昭63−78408号、特開昭63−
124308号、特開昭63−202893号、特開昭
63−218081号、特開昭63−251434号、
及び特開平2−216127号各公報)。しかし、この
ような導電性フィルムは、製造する際に重合触媒を含ん
だ水溶性樹脂を使用し、製造後も水溶性樹脂層中に重合
触媒が残存しているため、時間の経過とともに導電性が
低下する欠点がある。この欠点を解消するためには、重
合触媒を除去することが考えられるが、ポリピロール層
を担持した導電性フィルムを水洗すると、重合触媒を含
んだ水溶性樹脂層を除去することになるので、ポリピロ
ール層も同時に洗い流されてしまうという問題がある。
また、前記の導電性フィルムでは、前記の水溶性樹脂層
を除去せずに残存させておいても、ポリピロール層がフ
ィルムから容易に剥離しやすい欠点がある。従って、導
電性フィルム電極として電気機器に組み込む際、あるい
は帯電防止性を有する包装用フィルムとして使用してい
る際に、ポリピロール層が剥離してしまい、導電性フィ
ルムとして充分な効力を発揮できないものであった。
【0003】一方、水溶性樹脂を使用しないで、コロナ
放電処理又は低温プラズマ放電処理によってシート状非
導電性基材表面をエッチングし、その処理表面を重合触
媒と接触させた後に、更にピロールと接触させることに
より、シート状非導電性基材上に直接ポリピロール層を
形成した導電性フィルムが知られている。しかし、この
導電性フィルムも、ポリピロール層がシート状非導電性
基材から容易に剥離しやすい欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、導電性に優れているだけでなく、ポリピロールなど
からなる電子共役系ポリマー層がシート状非導電性基材
から剥離しにくい(すなわち、電子共役系ポリマー層の
耐磨耗性が高い)導電性フィルム、及びその製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、本発明に
よる、シート状非導電性基材と、その表面上に直接に接
触して担持されている電子共役系ポリマー層とを含む導
電性フィルムであって、前記電子共役系ポリマー層の耐
磨耗性が、JIS L 0849に規定する摩擦試験機
II型を用いる乾燥試験において5級であることを特徴と
する、前記導電性フィルムによって達成することができ
る。また、本発明は、(1)対向して配置した放電極と
誘起電極との間にシート状非導電性基材を配置し、前記
シート状非導電性基材の被処理表面と前記放電極とを接
触させ、同時に前記誘起電極と前記シート状非導電性基
材の裏面とを接触させた状態で、前記放電極と前記誘起
電極との間に交流電圧を印加し、放電極と接触する前記
シート状非導電性基材の表面上に沿面放電を発生させる
ことによって、その表面を処理し、(2)前記シート状
非導電性基材の前記処理表面を、電子共役系ポリマー層
を形成することのできるモノマー及び重合触媒と接触さ
せて、該当する電子共役系ポリマー層を前記処理表面上
に形成し、そして(3)余剰の重合触媒を除去すること
を特徴とする、導電性フィルムの製造方法にも関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の導電性フィルムにおい
て、電子共役系ポリマー層の支持体として使用すること
のできるシート状非導電性基材としては、従来の導電性
フィルムで支持体として使用されている材料をそのまま
使用することができ、特に限定されるものではないが、
例えば、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、セル
ローストリアセテート、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、又はポリイミドなどの合成、半合成又
は天然樹脂からなるフィルムを好適に使用することがで
きる。本発明の導電性フィルムを、例えば、液晶ディス
プレー若しくはエレクロトルミネッセンスなどの電極、
又は面状発熱体などに用いる場合には、導電性フィルム
は導電性であるとともに透明性を有することが好まし
い。従って、この場合には、本発明の導電性フィルムに
使用することのできるシート状非導電性基材として、前
記の樹脂成分からなる透明なフィルムを使用することが
より好ましい。
【0007】本発明の導電性フィルムに含まれる電子共
役系ポリマー層を形成するために使用することができる
モノマーは、重合して電子共役系ポリマー層を形成する
ことができる化合物であれば特に限定されるものではな
いが、例えば、アセチレン、ベンゼン、アニリン、フェ
ニルアセチレン、ピロール、フラン、チオフェン、イン
ドール、及びこれらの誘導体を挙げることができる。前
記の各モノマーを単独で、又は混合して重合させること
によって、電子共役系ポリマー層を形成することができ
る。導電性、重合性、及び耐久性に優れている点で、ピ
ロールを用いて、ポリピロール層を形成させるのが好ま
しい。
【0008】本発明の導電性フィルムでは、前記のシー
ト状非導電性基材の表面に、前記の電子共役系ポリマー
層が、直接に接触して(すなわち、前記シート状非導電
性基材と前記電子共役系ポリマー層との間に他の層を介
在させることなく)、担持されている。本発明の導電性
フィルムは、例えば、シート状非導電性基材の一方の表
面の全領域にわたって、その表面上に電子共役系ポリマ
ー層が形成されている導電性フィルム、若しくはシート
状非導電性基材の一方の表面の一部の領域の表面上に電
子共役系ポリマー層が形成されている導電性フィルム、
又はシート状非導電性基材の両表面の全領域若しくは一
部の領域の表面上に電子共役系ポリマー層が形成されて
いる導電性フィルムなどが含まれる。
【0009】シート状非導電性基材の一方の表面又は両
表面の全領域にわたって、その表面上に電子共役系ポリ
マー層が形成されている導電性フィルムは、例えば、感
静電気性部品の包装用フィルム、電磁波シールド材、又
は帯電防止材として使用することができる。また、所望
のパターン形状を有する電子共役系ポリマー層がシート
状非導電性基材の一方の表面又は両表面に形成されてい
る導電性フィルムは、例えば、液晶表示素子、液晶ディ
スプレイ、若しくはエレクトロルミネッセンスなどの電
極、又は端子環接続用のリジッドフィルム若しくはフレ
キシブルフィルムとして使用することができる。
【0010】本発明の導電性フィルムは、JIS L
0849に規定する摩擦試験機II型を用いる乾燥試験に
おいて、前記電子共役系ポリマー層の耐磨耗性が5級で
ある。JIS L 0849に規定する摩擦試験機II型
を用いる乾燥試験は、(I)導電性フィルム及び摩擦用
白綿布〔JIS L 0803の綿(3号)〕を、温度
20±2℃及び相対湿度65±2%の条件下に、4時間
以上放置し、(II)前記導電性フィルムを約22cm×
3cmに、前記摩擦用白綿布を約5cm×5cmに切断
し、(III)摩擦試験機II型(JIS L 0823)の
摩擦子の先端に、前記摩擦用白綿布をかぶせ、試験台上
に固定した前記導電性フィルムの中央部(全長10c
m)の上を、毎分30回往復の速度で100回往復摩擦
し、そして(IV)摩擦用白綿布の着色度合を、汚染用グ
レースケール(JIS L 0805)により判定する
ものである。判定は5段階で評価され、1級(最低)〜
5級(最高)に区分される。
【0011】本発明の導電性フィルムは、例えば、
(1)対向して配置した放電極と誘起電極との間にシー
ト状非導電性基材を配置し、前記シート状非導電性基材
の被処理表面と前記放電極とを接触させ、同時に前記誘
起電極と前記シート状非導電性基材の裏面とを接触させ
た状態で、前記放電極と前記誘起電極との間に交流電圧
を印加し、放電極と接触する前記シート状非導電性基材
の表面上に沿面放電を発生させることによって、その表
面を処理し(以下、表面処理工程と称する)、(2)前
記シート状非導電性基材の前記処理表面を、電子共役系
ポリマー層を形成することのできるモノマー及び重合触
媒と接触させて、該当する電子共役系ポリマー層を前記
処理表面上に形成し(以下、重合工程と称する)、そし
て(3)余剰の重合触媒を除去する(以下、触媒除去工
程と称する)ことによって、製造することができる。
【0012】表面処理工程において、表面処理とは、処
理対象であるシート状非導電性基材表面を化学的又は物
理的に処理することを意味する。化学的処理とは、シー
ト状非導電性基材の表面を化学的に変性することを意味
し、例えば、シート状非導電性基材を構成する化合物に
所望の官能基を導入する処理を挙げることができ、シー
ト状非導電性基材の表面に親水性、疎水性、又は接着性
を付与するか、あるいは親水性、疎水性、又は接着性を
向上させることができる。所望の官能基を導入すること
ができる表面処理用ガスの存在下にて、放電極とシート
状非導電性基材とが接触する領域及びその近傍(以下、
処理領域と称することがある)で放電を発生させること
によって、所望の官能基を導入する化学的処理を行なう
ことができる。
【0013】物理的処理とは、シート状非導電性基材の
表面を物理的に変性することを意味し、例えば、プラズ
マの作用による粗面加工を挙げることができる。粗面加
工は、空気などの表面処理用ガス中で放電を発生させる
ことによって実施することができる。なお、化学的処理
と物理的処理とを同時に実施することができる。例え
ば、表面処理用ガスとして空気を用いると、シート状非
導電性基材の親水性を向上させると共に粗面加工を行な
うことができる。一般に物理的処理を行なう場合には、
化学的処理も同時に伴って起きるが、化学的処理を選択
的に実施することが必要である場合には、処理条件、例
えば、印加電圧、印加時間、及び/又は表面処理用ガス
の種類などを表面処理の目的に応じて適宜選択すること
によって、化学的処理を主として実施することができ
る。
【0014】表面処理工程においてシート状非導電性基
材を表面処理する際には、放電極と接触するシート状非
導電性基材の被処理表面上に沿面放電を発生させる。従
って、前記シート状非導電性基材の被処理表面と前記放
電極とは、前記の沿面放電を発生させることができるよ
うに、直接に接触している必要があり、同時に、前記シ
ート状非導電性基材の裏面と前記誘起電極との間も、直
接に接触している必要がある。なお、表面処理工程にお
いては、シート状非導電性基材を介在させて接触してい
る放電極と誘起電極との間に交流電圧を印加する際に、
放電極と誘起電極との間に短絡を生じさせずに、放電極
と接触するシート状非導電性基材の被処理表面上に沿面
放電を発生させることができればよいので、これらの条
件を満足する限り、例えば、前記シート状非導電性基材
の裏面と前記誘起電極との間に、それら両者に接触させ
ながら誘電体層を介在させることもでき、この場合も表
面処理工程における「接触」に含まれる。
【0015】以下、添付図面に沿って表面処理工程を説
明する。表面処理工程の基本的原理を図1に示す。図1
に示すように、針状電極などからなる放電極21と平板
状電極などからなる誘起電極31とを対向するように配
置する。場合により、放電極21と誘起電極31との間
に、誘起電極31の表面と面接触する平板状誘電体41
を設けることができる。放電極21と誘起電極31(あ
るいは平板状誘電体41)との間に、それらと接触する
ようにシート状非導電性基材11を配置する。放電極2
1を交流電源51に接続し、誘起電極31をアースす
る。交流電源51から交流高電圧を印加すると、シート
状非導電性基材11の表面に沿って電離が生じ、放電極
21とシート状非導電性基材11との接触領域及びその
近傍のシート状非導電性基材表面上にプラズマが生成さ
れて沿面放電が発生する。シート状非導電性基材11の
表面上に発生したプラズマの作用により、シート状非導
電性基材11の表面の改質が行なわれる。本発明におい
ては、表面処理工程で沿面放電を利用するので、放電の
均一性が高く、しかも、被処理表面に作用するプラズマ
は、放電極と接触するシート状非導電性基材の被処理表
面上で発生する。従って、従来のコロナ放電処理又は低
温プラズマ放電処理(放電極とシート状非導電性基材と
が間隔を設けて配置され、放電極とシート状非導電性基
材との間の領域に発生するプラズマが被処理表面に作用
する)に比べて、高濃度のプラズマを被処理表面に作用
させることができる。また、沿面放電は高温でも安定し
て発生するので、必要に応じて高温で表面処理を行なう
ことができる。
【0016】表面処理工程において、交流電源により沿
面放電を発生させるために印加する交流電圧の下限は、
特に限定されるものではないが、好ましくは0.5KV
p−p以上、より好ましくは1KVp−p以上である
(KVp−pは、交流電圧の最大値ピークから最小値ピ
ークまでの電圧差を示す)。電圧が0.5KVp−p未
満になると実質的に放電が起こらなくなるからである。
また、交流電圧の上限も、シート状非導電性基材の損傷
が生じることのない電圧である限り、特に限定されるも
のではない。周波数は、特に限定されるものではない
が、好ましくは0.1〜100KHz、より好ましくは
1〜50KHzである。周波数が0.1KHz未満にな
ると放電には極めて大きな電圧が必要となり、100K
Hzを越えると誘電加熱によりシート状非導電性基材が
過熱状態になって破壊するおそれが生じるなどの問題が
ある。なお、これらの値は、各電極の形状やシート状非
導電性基材の材質、更には処理時間にも大きく依存する
ので、前記の範囲からはずれて使用されることもある。
【0017】図1には、放電極21に交流電源51を接
続し、誘起電極31をアースする態様を示したが、表面
処理工程においては、逆に、誘起電極31に交流電源5
1を接続し、放電極21をアースしてもよい。また、放
電極21と誘起電極31とを共通の交流電源に接続して
もよい。放電極21と誘起電極31との間に形成される
電界は不平等電界であるので、いずれの場合にも、沿面
放電は、放電極21とシート状非導電性基材11との接
触領域及びその近傍のシート状非導電性基材表面上に発
生する。
【0018】表面処理工程に用いることのできる誘起電
極の材質としては、比抵抗が、好ましくは103 Ω・c
m以下、より好ましくは100 Ω・cm以下の導電体を
用いることができ、例えば、金属(例えば、ステンレス
若しくはタングステン等)、導電性金属酸化物、カーボ
ン、又は導電体(例えば、金属粉末若しくはカーボン粉
末等)とゴムとを複合した導電性ゴムなどを用いること
ができる。また、誘起電極の形状としては、例えば、シ
ート状電極、板状電極、又は円柱状電極を用いることが
できる。
【0019】表面処理工程に用いることのできる放電極
の材質としては、比抵抗が、好ましくは103 Ω・cm
以下、より好ましくは100 Ω・cm以下の導電体を用
いることができ、例えば、金属(例えば、ステンレス若
しくはタングステン等)、又は導電体(例えば、金属粉
末若しくはカーボン粉末等)とゴムとを複合した導電性
ゴムなどを用いることができる。また、放電極の形状と
しては、誘起電極との間に不平等電界を形成することの
できる形状であれば、特に限定されず、例えば、針状電
極、シート状電極、板状電極、又は円柱状電極を用いる
ことができる。後記の図3〜図5に示す態様のように、
シート状非導電性基材と放電極とが相対的に移動する場
合には、シート状非導電性基材の表面に傷をつけにくく
なるように、シート状非導電性基材の平行移動に同期し
て、その円柱中心軸を回転軸としてそれ自体が回転する
ことのできる円柱状電極が好ましい。更に、図2に示す
ように、可撓性材料からなるシート状電極(例えば、金
属箔)の先端縁部領域を、移動するシート状非導電性基
材の被処理表面上にたらして接触させてもよい。なお、
図2は、放電極21として金属箔からなるシート状電極
を用い、矢印Aで示す方向に沿って、シート状非導電性
基材11を放電極21と誘起電極31(又は場合により
誘電体層41)との間に連続的に移送しながら、放電極
21とシート状非導電性基材11との接触領域及びその
近傍のシート状非導電性基材上で沿面放電を発生させ、
連続的にシート状非導電性基材の表面処理を行なうもの
である。
【0020】表面処理工程においては、図1に示すよう
に、誘起電極31の上に誘電体層41を設けることがで
きる。この誘電体層41を設けると、放電極21と誘起
電極31との間の短絡を生じにくくすることができるの
で、シート状非導電性基材11の厚さを一層薄くするこ
とができ、あるいは放電極21と誘起電極31との間に
印加する交流電圧を上げることができるので好ましい。
表面処理工程に用いることのできる誘電体としては、例
えば、ガラス、セラミック(例えば、アルミナ等)、ゴ
ム(例えば、シリコーン若しくはクロロプレン等)、又
は熱可塑性樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン
若しくはポリエステル等)などを挙げることができる。
誘電体層の厚さは、特に限定されるものではないが、
0.5〜5mm程度であることが好ましい。5mmより
厚いと、放電させるのに非常に高い電圧が必要であり、
0.5mm未満では機械的強度が低下し、絶縁破壊が生
じやすくなるからである。図1には、放電極21と誘起
電極31との間に、誘起電極31の表面と面接触する誘
電体層41を設ける態様を示すが、シート状非導電性基
材11の厚さが絶縁破壊を起こさない程度に充分厚い場
合、例えば、0.5〜5mmである場合には、誘電体層
41を設けなくてもよい。また、沿面放電を生じるのに
必要な交流電圧が低い場合にも、誘電体層41を設けな
くてもよい。
【0021】表面処理工程は、一般的に開放系(空気
中)で実施するが、放電極とシート状非導電性基材との
接触領域及びその近傍(処理領域)に、空気以外の表面
処理用ガスを供給しながら、沿面放電を発生させてもよ
い。処理領域に表面処理用ガスを供給する手段として、
例えば、ガス供給管を挙げることができる。図1に示す
ように、ガス供給管61は、目的の表面処理に応じて適
宜選択することのできる表面処理用ガスを、処理領域に
集中的に、しかも所定の濃度で供給することができる位
置に配置することが好ましい。表面処理用ガスを処理領
域に供給しながら、沿面放電を発生させると、シート状
非導電性基材11の表面上に発生したプラズマの作用に
より、シート状非導電性基材11と表面処理用ガスとが
反応し、シート状非導電性基材11の表面を改質、例え
ば、所望の官能基を導入することができる。なお、空気
以外の表面処理用ガスをガス供給管を用いて供給する場
合には、放電極21とシート状非導電性基材11との接
触領域を特定のガスで充満させ、空気との接触が起きな
いようにし、目的外の反応が生じないようにすることが
好ましい。また、処理領域に表面処理用ガス(空気を除
く)を供給しながら、沿面放電を発生させる必要がある
場合には、例えば、シート状非導電性基材11、放電極
21、誘起電極31、及び誘電体層41を気密性の容器
中に配置し、その中に表面処理用ガスを封入した状態
で、沿面放電処理を行なってもよい。この場合には、処
理領域を特定のガスで充満させることができ、空気との
接触が起きないので好ましい。
【0022】表面処理工程で用いることのできる表面処
理用ガスは、特に限定されず、所望の表面処理に応じて
適宜選択することができ、公知の表面処理用ガスを挙げ
ることができる。シート状非導電性基材に親水性を付与
するか、又は親水性を向上させる表面処理を行なう場合
には、例えば、空気、酸素ガスを用いることができ、シ
ート状非導電性基材に疎水性を付与するか、又は疎水性
を向上させる表面処理を行なう場合には、例えば、テト
ラフルオロメタン(CF4 )を用いることができる。ま
た、表面処理用ガスの濃度も、特に限定されず、所望の
表面処理に応じて適宜選択することができる。更には、
表面処理用ガスの種類及び/又は濃度は、変化させずに
一定の条件下で、あるいは経時的に変化させて、シート
状非導電性基材の表面処理を実施することができる。
【0023】シート状非導電性基材の表面に物理的表面
処理、例えば、粗面加工を施す場合には、表面処理用ガ
スを供給しながら沿面放電処理を行なう化学的表面処理
のみの場合に比べて、より高い電圧の交流電圧(例え
ば、3KVp−p以上)を印加することが好ましく、ま
た、沿面放電処理時間を長くする(例えば、10秒以
上)ことが好ましい。なお、特にシート状非導電性基材
の撥水性を保ったままで粗面加工したい場合には、表面
処理用ガスとして撥水性を付与するガス(例えば、テト
ラフルオロメタン)を供給しながら処理を行なうことが
好ましい。
【0024】表面処理工程によれば、放電極と、誘起電
極(又は場合により誘電体層)との間にそれぞれと接触
状態でシート状非導電性基材を配置して沿面放電を発生
させ、前記シート状非導電性基材の表面を処理すること
ができる。従って、シート状非導電性基材を静止させた
状態で沿面放電を発生させる図1に示す態様に限定され
ず、シート状非導電性基材を移動させながら、連続的に
シート状非導電性基材の表面処理を行なうことができ
る。このような表面処理工程の別の態様を図3に示す。
この態様では、直径が小さな円柱状の放電極21と、直
径が大きな円柱状の誘起電極31とを対向するように配
置する。放電極21及び/又は誘起電極31は、その円
柱中心軸を回転軸としてそれ自体が回転することができ
るものであっても、回転せずに固定されているものであ
ってもよく、シート状非導電性基材が移動する際に、シ
ート状非導電性基材の表面に傷をつけにくくなる点で、
その円柱中心軸を回転軸としてそれ自体が回転すること
ができる電極であることが好ましい。図3に示す誘起電
極31は、その表面が誘電体層41に覆われているが、
被処理体であるシート状非導電性基材11の厚さが絶縁
破壊を起こさない程度に充分厚い場合(例えば、0.5
〜5mmの場合)には、誘電体層41を設けなくてもよ
い。
【0025】放電極21を交流電源51に接続し、誘起
電極31をアースする。シート状非導電性基材11は、
放電極21及び誘電体層41の上流に設けた移送手段
(例えば、一対の送出ローラー:図示せず)によって、
放電極21と誘電体層41との間に矢印Aで示す方向に
所定速度で連続的に供給され、それらと接触しながら放
電極21と誘電体層41との間を通過する。放電極21
と誘電体層41との間を通過したシート状非導電性基材
11は、放電極21及び誘電体層41の下流に設けた移
送手段(例えば、一対の送出ローラー:図示せず)によ
って、所定速度で連続的に移送される。シート状非導電
性基材11の前記供給速度及び前記移送速度は、特に制
限されず、一定速度、又は周期的若しくは不規則に変化
する速度であることができる。これらの速度は、一定速
度であって、シート状非導電性基材の表面処理時間が
0.1秒以上になるような速度であることが好ましい。
この速度より速いと十分な表面処理効果が得られないか
らである。
【0026】シート状非導電性基材11が、放電極21
と誘電体層41との間をそれらと接触しながら通過する
際に、交流電源51から交流高電圧を印加すると、シー
ト状非導電性基材11の表面に沿って電離が生じ、放電
極21とシート状非導電性基材11との接触領域及びそ
の近傍のシート状非導電性基材表面上にプラズマが生成
されて、沿面放電が発生し、シート状非導電性基材11
の表面上に発生したプラズマの作用により、放電極21
とシート状非導電性基材11との接触領域及びその近傍
のシート状非導電性基材11の表面の改質が行なわれ
る。
【0027】シート状非導電性基材11は所定速度で連
続的に移送されているので、表面の改質が行なわれた、
又は行なわれているシート状非導電性基材は、矢印Aで
示す方向に移送され、放電極21と誘電体層41との間
に、表面が未処理のシート状非導電性基材が新たに供給
される。交流電源51による交流高電圧は継続して印加
されているので、前記と同じように、放電極21とシー
ト状非導電性基材11との接触領域及びその近傍のシー
ト状非導電性基材表面上にプラズマが生成され、沿面放
電が発生する。シート状非導電性基材11の表面上に発
生したプラズマの作用により、放電極21とシート状非
導電性基材11との接触領域及びその近傍のシート状非
導電性基材11の表面の改質が行なわれる。シート状非
導電性基材11は所定速度で連続的に移送されているの
で、表面が未処理のシート状非導電性基材が放電極21
と誘電体層41との間に連続的に供給される一方、表面
の改質が行なわれた、又は行なわれているシート状非導
電性基材が放電極21と誘電体層41との間から連続的
に供出され、シート状非導電性基材11の表面処理を連
続的に行なうことができる。
【0028】交流電源により沿面放電を発生させるため
に印加する交流電圧は、特に限定されるものではない
が、前記と同様の理由により、前記の交流電圧及び周波
数と同様の範囲であることが好ましい。また、図3に示
す態様は、放電極21に交流電源51を接続し、誘起電
極31をアースするものであるが、逆に、誘起電極31
に交流電源51を接続し、放電極21をアースしてもよ
い。また、放電極21と誘起電極31とを共通の交流電
源に接続してもよい。図3に示す態様は、一般的には開
放系(空気中)で実施するが、所望の表面処理に応じて
空気以外の表面処理用ガスを使用する必要がある場合に
は、表面処理用ガスを処理領域に供給しながら、沿面放
電を発生させることができる。
【0029】図3に示す態様では、円柱状放電極21を
1個だけ設けているが、放電極21の数は特に限定され
るものではなく、1個又は複数個設けることができる。
シート状非導電性基材の表面上の任意の一点が、シート
状非導電性基材の移送方向に沿って、放電極と複数回接
触することができるように、放電極を複数個設けること
が、処理効果を高め、処理速度を上げることができる点
で好ましい。円柱状の放電極5個を、円柱状の誘起電極
表面に担持されている誘電体層の表面に沿って所定の間
隔を設けて平行に配置した、表面処理工程の更に別の態
様を図4に示す。5個の円柱状の放電極21(上流側か
ら21a,21b,21c,21d,及び21eと称す
ることがある)を、それらの放電極よりも直径が大きな
円柱状の誘起電極31の表面に担持している誘電体層4
1の表面に沿って所定の間隔を設けて平行に配置し、放
電極21と誘起電極31とが対向するように配置する。
放電極21及び/又は誘起電極31は、その円柱中心軸
を回転軸としてそれ自体が回転することができるもので
あっても、回転せずに固定されているものであってもよ
く、シート状非導電性基材と放電極とが相対的に移動す
る際に、シート状非導電性基材の表面に傷をつけにくく
なる点で、その円柱中心軸を回転軸としてそれ自体が回
転することができる電極であることが好ましい。
【0030】被処理体であるシート状非導電性基材11
の厚さが絶縁破壊を起こさない程度に充分厚い場合(例
えば、0.5〜5mmの場合)には、誘起電極31の表
面に誘電体層41を設けなくてもよい。5個の放電極2
1を1個の交流電源51に接続し、誘起電極31をアー
スする。なお、各放電極が同一の交流電源と接続されて
いる場合には、放電極同士が互いに接触するような配置
となっていてもよい。図4に示す態様は、5個の放電極
21を1個の交流電源51に接続し、5個の放電極のす
べてに同一の交流高電圧を印加するものであるが、異な
る放電極を異なる交流電源に接続することによって、異
なる交流高電圧を放電極に印加してもよい。ただし、異
なる放電極を異なる交流電源に接続する場合には、放電
極同士が接触しないように十分離して配置する必要があ
る。
【0031】シート状非導電性基材11は、放電極21
及び誘起電極31の上流に設けた移送手段(例えば、一
対の送出ローラー:図示せず)によって、放電極21a
と誘起電極31との間に矢印Aで示す方向に所定速度で
連続的に供給され、一方の表面を誘電体層41を介して
誘起電極31と常時接触し、同時にそれとは反対の表面
を放電極21a,21b,21c,21d,及び21e
と順次接触しながら、放電極21eと誘起電極31との
間を通過する。放電極21と誘起電極31との間を通過
したシート状非導電性基材11は、放電極21及び誘起
電極31の下流に設けた移送手段(例えば、一対の送出
ローラー:図示せず)によって、所定速度で連続的に移
送される。シート状非導電性基材11の前記供給速度及
び前記移送速度は、特に制限されず、一定速度、又は周
期的若しくは不規則に変化する速度であることができ
る。この態様では、一定速度であって、シート状非導電
性基材の表面処理時間の合計が0.1秒以上になるよう
な速度であることが好ましい。この速度より速いと十分
な表面処理効果が得られないからである。
【0032】シート状非導電性基材11が、放電極21
と誘起電極31との間をそれらと接触しながら通過する
際に、交流電源51から交流高電圧を印加すると、シー
ト状非導電性基材11の表面に沿って電離が生じ、放電
極21とシート状非導電性基材11との接触領域及びそ
の近傍のシート状非導電性基材表面上にプラズマが生成
されて、沿面放電が発生し、シート状非導電性基材11
の表面上に発生したプラズマの作用により、放電極21
とシート状非導電性基材11との接触領域及びその近傍
のシート状非導電性基材11の表面の改質が行なわれ
る。
【0033】この態様では、シート状非導電性基材11
の表面上の任意の一点が、シート状非導電性基材11の
移送方向(矢印Aで示す方向)に沿って、放電極と複数
回接触することができるように、5個の放電極を設けて
いる。従って、放電極21aにより表面の改質が行なわ
れた、又は行なわれているシート状非導電性基材は、矢
印Aで示す方向に移送され、放電極21bと誘起電極3
1との間に供給され、再び放電極21bにより表面の改
質が行なわれ、以下、21c,21d,及び21eと順
次、表面の改質が行なわれ、放電極21eと誘起電極3
1との間から供出される。シート状非導電性基材11は
所定速度で連続的に移送されているので、表面が未処理
のシート状非導電性基材が放電極21aと誘起電極31
との間に連続的に供給される一方、表面の改質が行なわ
れた、又は行なわれているシート状非導電性基材が放電
極21eと誘起電極31との間から連続的に供出され、
シート状非導電性基材11の表面処理を連続的に行なう
ことができる。
【0034】図4に示す態様は、一般的には開放系(空
気中)で実施するが、所望の表面処理に応じて空気以外
の表面処理用ガスを使用する必要がある場合には、表面
処理用ガスを処理領域に供給しながら、沿面放電を発生
させることができる。例えば、シート状非導電性基材1
1、放電極21、誘起電極31、及び誘電体層41を気
密性の容器中に配置し、その中に所望の表面処理用ガス
を封入した状態で、沿面放電処理を行なうことができ
る。また、表面処理用ガスを処理領域に供給することが
できる手段として、所望の表面処理に応じて適宜選択す
ることのできる表面処理用ガスを供給することのできる
ガス供給管を、放電極21とシート状非導電性基材11
との接触領域及びその近傍にそのガスを供給することが
できる位置に配置してもよい。ガス供給管の数は、放電
極21とシート状非導電性基材11との接触領域及びそ
の近傍に充分にガスを供給することができるのであれば
特に限定されず、例えば、1個の放電極に対して1個ず
つ設けても、又は複数の放電極に対して1個ずつ設けて
もよい。また、ガス供給管毎に供給する表面処理用ガス
の種類及び/又は濃度を変えて、表面処理を行なうこと
ができる。更には、前記ガスの種類及び/又は濃度を経
時的に変化させて表面処理を実施してもよい。表面処理
用ガスの種類及び/又は濃度を変化させると、表面処理
の状態(例えば、親水性又は疎水性の状態)やその程度
を制御することができる。
【0035】誘起電極として平板状誘起電極を用いる表
面処理工程の更に別の態様を図5に示す。所定の間隔を
隔てて配置される一対のローラー92a,92bによ
り、一定方向(矢印Aで示す方向)にシート状非導電性
基材11を搬送することができる誘電体からなる誘電性
搬送体42と、その誘電性搬送体42の表面に沿って所
定の間隔を設けて平行に配置する5個の円柱状の放電極
21(上流側から21a,21b,21c,21d,及
び21eと称することがある)とを、対向するように配
置する。放電極21は、その円柱中心軸を回転軸として
それ自体が回転することができるものであっても、回転
せずに固定されているものであってもよく、シート状非
導電性基材と放電極とが相対的に移動する際に、シート
状非導電性基材の表面に傷をつけにくくなる点で、その
円柱中心軸を回転軸としてそれ自体が回転することがで
きる電極であることが好ましい。
【0036】誘電性搬送体42に関して、放電極21の
反対側に放電極21と対向するように平板状電極などの
誘起電極31を配置する。5個の放電極21を1個の交
流電源51に接続し、誘起電極31をアースする。図5
に示す態様は、放電極21に交流電源51を接続し、誘
起電極31をアースするものであるが、逆に、誘起電極
31に交流電源51を接続し、放電極21をアースして
もよい。また、放電極21と誘起電極31とを共通の交
流電源に接続してもよい。また、図5に示す態様は、5
個の放電極21を1個の交流電源51に接続し、5個の
放電極のすべてに同一の交流高電圧を印加するものであ
るが、異なる放電極を異なる交流電源に接続することに
よって、異なる交流高電圧を放電極に印加してもよい。
【0037】シート状非導電性基材11は、放電極21
及び誘起電極31の上流に設けた移送手段(例えば、一
対の送出ローラー:図示せず)によって誘電性搬送体4
2上に移送され、その誘電性搬送体42により放電極2
1aと誘起電極31との間に矢印Aで示す方向に所定速
度で連続的に供給され、一方の表面を誘電性搬送体42
を介して誘起電極31と常時接触し、同時にそれとは反
対の表面を放電極21a,21b,21c,21d,及
び21eと順次接触しながら、放電極21eと誘起電極
31との間を通過する。放電極21と誘起電極31との
間を通過したシート状非導電性基材11は、誘電性搬送
体42上を移送され、放電極21及び誘電性搬送体42
の下流に設けた移送手段(例えば、一対の送出ローラ
ー:図示せず)によって、所定速度で連続的に移送され
る。
【0038】この態様においても、図4と同様にしてシ
ート状非導電性基材11の表面処理を連続的に行なうこ
とができる。この態様では、誘電性搬送体を使用するこ
とによって、通常の平板状電極を誘起電極として用いる
ことができる。図5に示す態様は、一般的には開放系
(空気中)で実施するが、所望の表面処理に応じて空気
以外の表面処理用ガスを使用する必要がある場合には、
表面処理用ガスを処理領域に供給しながら、沿面放電を
発生させることができる。
【0039】表面処理工程を実施した後に、重合工程を
実施することによって、シート状非導電性基材の処理表
面上で前記モノマー(すなわち、電子共役系ポリマー層
を形成することのできるモノマー)を重合させ、シート
状非導電性基材の処理表面に電子共役系ポリマー層を形
成することができる。重合工程において使用することが
できる重合触媒は、使用する前記モノマーに応じて適当
な重合触媒を適宜選択することができる。適当な重合触
媒としては、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、ペルオ
クソ二硫酸アンモニウム、過塩素酸第二鉄、臭化第二鉄
を挙げることができる。モノマーとしてピロールを使用
する場合には、反応性に優れている点で、塩化第二鉄又
はペルオクソ二硫酸アンモニウムが好ましい。
【0040】シート状非導電性基材の処理表面上に接触
させる重合触媒の量は、反応条件(例えば、使用するモ
ノマーの種類若しくは量、使用する重合触媒の種類、シ
ート状非導電性基材の処理表面とモノマー及び重合触媒
との接触方法、温度、湿度、時間又は圧力など)に応じ
て適宜決定することができる。
【0041】重合工程において、シート状非導電性基材
の処理表面を前記モノマー及び重合触媒と接触させる方
法は、特に限定されるものではなく、例えば、モノマー
と重合触媒とを実質的に同時に処理表面に接触させる
か、または別々に接触、すなわち、最初に重合触媒と接
触させ、続いてモノマーと接触させるか、若しくは、最
初にモノマーと接触させ、続いて重合触媒と接触させる
ことができる。モノマーの反応効率を高めることができ
るので、重合触媒と接触させた後に、モノマーと接触さ
せるか、あるいはモノマーと接触させた後に、重合触媒
と接触させることが好ましい。
【0042】重合触媒を、シート状非導電性基材の処理
表面に接触させる方法は特に限定されるものではない
が、例えば、重合触媒を含む溶液を前記処理面に塗布、
噴霧、又は浸漬する方法などを挙げることができる。重
合触媒を含む溶液としては、重合反応には水が必要であ
るので、重合触媒を水に溶解した水溶液が好ましい。重
合触媒水溶液を接触させる場合には、重合触媒を、好ま
しくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜20重
量%の濃度で使用することができる。0.1重量%未満
の濃度ではモノマーの重合性が悪く、30重量%を越え
ると、電子共役系ポリマー層が剥離しやすくなるからで
ある。
【0043】前記モノマーを、シート状非導電性基材の
処理表面に接触させる方法も特に限定されるものではな
いが、例えば、モノマーが気体状態である場合には、モ
ノマー蒸気を吹き付ける方法、又はモノマー蒸気で満た
された容器内に放置する方法、あるいは、モノマーが液
体である場合には、塗布、噴霧、又は浸漬する方法など
を挙げることができる。
【0044】重合条件は、特に限定されるものではない
が、5〜90℃の範囲の温度で実施することが好まし
い。5℃未満では反応速度が遅く、90℃を越えると、
できあがった導電性フィルムの表面抵抗が高くなる傾向
があるからである。また、湿度は、通常の湿度範囲(例
えば、20〜90%)であることができる。また、反応
時間も、重合が充分に進行する限り、特に限定されるも
のではないが、通常10秒〜3時間で充分である。更
に、圧力も、特に限定されるものではないが、重合触媒
水溶液を使用する場合には、大気圧下が好適である。
【0045】具体的に、例えば、シート状非導電性基材
の処理表面を重合触媒と接触させた後に、モノマーと接
触させる場合には、重合触媒の水溶液を予め調製し、こ
の重合触媒水溶液をシート状非導電性基材の処理表面に
コーティングし、続いて、モノマーの蒸気をシート状非
導電性基材の処理表面に接触させる方法などを用いるこ
とができる。また、モノマーと接触させた後に、重合触
媒と接触させる場合には、例えば、シート状非導電性基
材をモノマー蒸気で満たされた容器内に放置し、続い
て、重合触媒水溶液をシート状非導電性基材の処理表面
に塗布する方法などを用いることができる。更に、実質
的に同時に、モノマー及び重合触媒と接触させる場合に
は、例えば、モノマーと重合触媒とを含む水溶液を予め
調製し、続いて、この水溶液をシート状非導電性基材の
処理表面に接触させる方法などを用いて、シート状非導
電性基材の処理表面に電子共役系ポリマー層を形成させ
ることができる。
【0046】前記の重合工程の終了後に、触媒除去工
程、すなわち、洗浄工程を実施する。本発明の導電性フ
ィルムにおいては、電子共役系ポリマー層内に重合触媒
の一部が存在し、その重合触媒がドーパントとして作用
することによって、導電性フィルムに導電性を付与する
が、それ以外の重合触媒が導電性フィルムに存在する
と、導電性が経時的に劣化する。従って、本発明方法で
は、前記のドーパミンとして作用する重合触媒を除いた
余剰の重合触媒を除去する。
【0047】余剰の重合触媒の除去は、前記重合工程に
よってシート状非導電性基材の処理表面に電子共役系ポ
リマー層を形成させた後、洗浄液で洗浄することによっ
て実施することができる。洗浄液としては、重合触媒を
可溶する溶媒を用いることができる。従って、重合触媒
が水溶性である場合には、前記フィルムを水洗すること
によって余剰の重合触媒を除去することができる。水洗
は、例えば、シャワーによる洗浄、若しくは水洗浴への
浸漬、又はこれらの併用などによって実施することがで
きる。
【0048】前記の本発明方法によって、シート状非導
電性基材の一方の表面の全領域にわたって、その表面上
に電子共役系ポリマー層が形成されている導電性フィル
ムを製造することができる。更に、本発明方法によれ
ば、前記の表面処理工程の際に又は表面処理工程の終了
後に、適当なマスキング材(例えば、シリンダ又はネッ
ト)を使用して、シート状非導電性基材の処理表面をマ
スキングし、続いて重合工程を実施することによって、
所望のパターン形状を有する電子共役系ポリマー層がシ
ート状非導電性基材の一方の表面に形成されている本発
明の導電性フィルムを製造することができる。もちろ
ん、シート状非導電性基材の処理表面と重合触媒(又は
モノマー)とを接触させた後で、はじめてマスキング材
で基材表面を覆い、続いてモノマー(又は重合触媒)を
接触させて、前記の導電性フィルムを製造することもで
きる。
【0049】また、第1回目の表面処理工程でシート状
非導電性基材の一方の表面のみを処理し、その処理表面
にポリマー層を形成した後に、第2回目の表面処理工程
を実施してシート状非導電性基材のもう一方の表面(裏
面)を処理し、続いてその処理表面(裏面)にポリマー
層を形成し、更に触媒除去工程を実施して、シート状非
導電性基材の両表面上に電子共役系ポリマー層が形成さ
れている導電性フィルムを製造することができる。な
お、第1回目の表面処理工程の後で、重合工程を行なわ
ずに、第2回目の表面処理工程(裏面処理)を行ない、
表裏両面について同時に重合工程及び続いて触媒除去工
程を行なうこともできる。また、一方の面のみについ
て、表面処理工程、重合工程及び触媒除去工程を行なっ
てから、もう一方の面(裏面)について表面処理工程、
重合工程及び触媒除去工程を行なうこともできる。
【0050】本発明による導電性フィルムの表面抵抗
は、一般に108 Ω/□以下、好ましくは106 Ω/□
以下、より好ましくは10Ω/□〜106 Ω/□の範囲
内で、用途に応じて適宜調整することができる。例え
ば、本発明による導電性フィルムを、帯電防止性を必要
とする用途に適用する場合には、106 Ω/□程度の表
面抵抗であることが好ましく、電極として使用する場合
には、表面抵抗が低いほど好適である。前記の表面抵抗
の調整は、例えば、重合触媒濃度、モノマー濃度、反応
時間、及び/又は反応温度などを選択することによって
実施することができる。なお、シート状非導電性基材の
表面の一部の領域に電子共役系ポリマー層が形成されて
いる導電性フィルムにおいては、前記の表面抵抗の範囲
は、電子共役系ポリマー層における表面抵抗の範囲であ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 シート状非導電性基材としては、厚さ50μmのポリエ
ステルフィルム(光の透過率88%)を用いた。表面処
理工程は、図5に示す装置を用いて実施した。但し、ポ
リエステルフィルムは静止した状態で表面処理を実施し
た。間隔を隔てて配置した一対のローラーにより保持さ
れた厚さ2mmのクロロプレンゴムシート(誘電性搬送
体)からなる無限軌道の上に、回転可能な直径12mm
の金属棒8本を放電極として配置した。なお、各金属棒
は互いに接触している。一方、この放電極とクロロプレ
ンゴムシートを介して対向する位置に、クロロプレンゴ
ムシートと接触させた状態で、たて100mm×よこ2
00mm×厚さ2mmのステンレス板を誘起電極として
配置した。交流電源(高周波電源AGI020型:春日
電気)により、電圧9.6KVp−p、周波数28KH
z、出力200Wの交流を印加して沿面放電を発生させ
た。表面処理は、温度20℃、湿度40%の大気中で、
大気圧下で60秒間実施した。次に、5重量%の塩化第
二鉄・6水和物水溶液を、シート状非導電性基材の処理
表面にコーティングした。続いて、このフィルムを、飽
和ピロール蒸気の満たされた容器中に、大気圧下、20
℃で2分間放置して重合を行なった。重合終了後、フィ
ルムをシャワーで水洗することによって、余剰の重合触
媒を除去し、乾燥して、本発明の導電性フィルムを得
た。乾燥後、室温で1時間放置した後に、以下の測定を
開始した。
【0052】得られた導電性フィルムを表面抵抗計(ロ
レスタAP MCP−T400,三菱油化製)で測定し
たところ、表面抵抗は3.0×103 Ω/□であった。
また、得られた導電性フィルムを、摩擦試験機II型を用
いるJIS L 0849に規定する乾燥試験により測
定したところ、耐磨耗性は5級であった。更に、得られ
た導電性フィルムを、空気をレファレンスとして、ダブ
ルビームを使用する吸光度計で測定したところ、光の透
過率は75%であった。
【0053】実施例2 表面処理工程において、沿面放電を発生させるために電
圧9.0KVp−p、周波数29KHz、出力100W
を印加したこと以外は、実施例1と同様の操作を行な
い、本発明の導電性フィルムを得た。実施例1と同じ測
定方法を用いて、得られた本発明の導電性フィルムの物
性を測定したところ、表面抵抗は5.7×103 Ω/
□、耐磨耗性は5級、光の透過率は77%であった。
【0054】比較例1 表面処理工程において、沿面放電の代わりに、出力1k
W、処理時間1秒のコロナ放電で処理したこと以外は、
実施例1と同様の操作を行ない、導電性フィルムを得
た。なお、表面処理工程における温度、湿度、及び圧力
は、実施例1と同じ条件で実施した。実施例1と同じ測
定方法を用いて、得られた導電性フィルムの物性を測定
したところ、表面抵抗は1.7×104 Ω/□、耐磨耗
性は4級、光の透過率は75%であった。
【0055】比較例2 比較例1と同様にしてコロナ放電で処理したポリエステ
ルフィルムの被処理表面に、0.5重量%ポリビニルア
ルコールと5重量%塩化第二鉄・6水和物とを含む水溶
液をコーティングし、乾燥することによって、ポリエス
テルフィルム上に厚さ2μm程度のポリビニルアルコー
ル層を形成させた。次いで、このフィルムを、飽和ピロ
ール蒸気の満たされた容器中に、大気圧下、20℃で2
分間放置して重合を行なった。重合終了後、乾燥して、
導電性フィルムを得た。なお、ポリビニルアルコール層
が流出しないように、重合終了後は、得られたフィルム
の水洗は行なわなかった。乾燥後、室温で1時間放置し
た後に、実施例1と同じ測定方法を用いて、得られた導
電性フィルムの物性を測定した。表面抵抗は3.0×1
4 Ω/□、耐磨耗性は3−4級(ポリピロール層がポ
リエステルフィルムから一部剥離しているのが観察され
た)、光の透過率は27%であった。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、導電性に優れているだ
けでなく、電子共役系ポリマー層がシート状非導電性基
材から剥離しにくい(すなわち、電子共役系ポリマー層
の耐磨耗性が高い)導電性フィルムを提供することがで
きる。本発明の導電性フィルムは、例えば、電気機器若
しくは部品(例えば、液晶表示素子、液晶ディスプレ
イ、及びエレクトロルミネッセンスなど)の電極、端子
間接続用のリジッドフィルム若しくはフレキシブルフィ
ルム、X−Yドットタッチパネル、半導体素子、面状発
熱体(例えば、冷凍ショーケース及び自動車窓など)、
センサー、電池(例えば、一次電池、二次電池、及び太
陽電池など)、感静電気性部品[例えば、電子部品(I
C、LSIなど)、電気部品、電気機器、及びX線フィ
ルムなど]の包装用フィルム、光記録媒体(例えば、光
磁気ディスクなど)の保護材、電磁波シールド材、又は
帯電防止材などをはじめとする、種々の用途に幅広く使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の表面処理工程の基本的原理を模式
的に示す断面図である。
【図2】本発明方法の表面処理工程の一態様を模式的に
示す断面図である。
【図3】本発明方法の表面処理工程の別の一態様を模式
的に示す斜視図である。
【図4】本発明方法の表面処理工程の更に別の一態様を
模式的に示す断面図である。
【図5】本発明方法の表面処理工程の更に別の一態様を
模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
11・・シート状非導電性基材;21・・放電極;31
・・誘起電極;41・・誘電体;42・・誘電性搬送
体;51・・交流電源;61・・ガス供給管;92a,
92b・・ローラー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状非導電性基材と、その表面上に
    直接に接触して担持されている電子共役系ポリマー層と
    を含む導電性フィルムであって、前記電子共役系ポリマ
    ー層の耐磨耗性が、JIS L 0849に規定する摩
    擦試験機II型を使用する乾燥試験において5級であるこ
    とを特徴とする、前記導電性フィルム。
  2. 【請求項2】 (1)対向して配置した放電極と誘起電
    極との間にシート状非導電性基材を配置し、前記シート
    状非導電性基材の被処理表面と前記放電極とを接触さ
    せ、同時に前記誘起電極と前記シート状非導電性基材の
    裏面とを接触させた状態で、前記放電極と前記誘起電極
    との間に交流電圧を印加し、放電極と接触する前記シー
    ト状非導電性基材の表面上に沿面放電を発生させること
    によって、その表面を処理し、(2)前記シート状非導
    電性基材の前記処理表面を、電子共役系ポリマー層を形
    成することのできるモノマー及び重合触媒と接触させ
    て、該当する電子共役系ポリマー層を前記処理表面上に
    形成し、そして(3)余剰の重合触媒を除去することを
    特徴とする、導電性フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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