JPH09201807A - 故紙を利用した紙成形品その製造方法並びに成形型 - Google Patents

故紙を利用した紙成形品その製造方法並びに成形型

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JPH09201807A
JPH09201807A JP3263496A JP3263496A JPH09201807A JP H09201807 A JPH09201807 A JP H09201807A JP 3263496 A JP3263496 A JP 3263496A JP 3263496 A JP3263496 A JP 3263496A JP H09201807 A JPH09201807 A JP H09201807A
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JP
Japan
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molding
waste paper
soft
convex portion
lower mold
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Application number
JP3263496A
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English (en)
Inventor
Masaaki Okabe
昌明 岡部
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OKABE ENG KK
Original Assignee
OKABE ENG KK
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Publication date
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  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質部分と軟質部分が共存する故紙を利用し
た紙成形品を得ることにより、被包装物の保護機能の向
上化などを図る。 【解決手段】 一側に硬質凸部、他側に軟質凸部が共存
して成形され、周面が軟質の被覆シートにより被われた
故紙を利用した紙成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、故紙を利用した
紙成形品、その製造方法並びに成形型に属する。とりわ
け、電子機器、民生機器のほか、各種の製品や果物など
の包装容器や緩衝材の成形品、その製造方法並びに成形
型に属する。この発明において故紙とは、使用済の新聞
紙、雑誌、段ボール等の紙、板紙、裁断くずのほか、製
紙工程で生ずる破紙、損紙、断ち落としまたは使用済み
の廃紙を意味する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として知られている例
は少なくない。例えば、特開昭61−89005号公
報、特開平6−320299号公報、同7−11632
1号公報、同7−186114号公報、同7−2232
30号公報、特公平7−57486号公報に記載された
発明がある。
【0003】これらの発明らはそれぞれの特徴を有する
ものの、成形方法が複雑であったり、合成樹脂製の接着
材や発泡材が添加されるため、周知のとおり焼却処分に
問題が発生し、二次的問題を残すことが少なくなかっ
た。その上、製品の保護に際して未だ成形品の機能が不
充分であるという問題点があった。
【0004】成形品の嵩比重が均一であり、成形品が硬
いか、柔軟かの何れかであって、部分的な比重較差に欠
け、耐衝撃性の向上化を図る場合、硬い物性のみのもの
では被包装物を損傷させるおそれがある。
【0005】また、被包装物の保護を行うため柔軟な成
形品の場合では包装後の外側からの応力に対して衝撃を
吸収する機能に欠けるおそれがあった。
【0006】つまり、単一素材の成形品では硬質部分と
軟質部分が併存する製品が得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は故
紙を利用した紙成形品の製造方法を簡便に実施すること
と、廃棄処分上の二次的問題を解消し、硬質部分と軟質
部分が共存した成形品により、被包装物の保護機能の向
上化を図ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、硬質凸部と
軟質凸部が共存して成形され、周面が軟質の被覆シート
により被われたことを特徴とする故紙を利用した紙成形
品と、
【0009】一側に硬質凸部が、他側に軟質凸部が成形
され、周面が軟質の被覆シートにより被われたことを特
徴とする故紙を利用した緩衝材用の紙成形品と、
【0010】包装容器本体に被包装物の外形に対応され
た硬質凹部が成形され、硬質凹部の表面に軟質凸部が成
形され、包装容器本体の周面が軟質の被覆シートにより
被われたことを特徴とする故紙を利用した包装容器用の
紙成形品と、
【0011】成形用凹部を備えた下型と、下型の成形用
凹部に対応させた位置に成形用凸部を備えるとともに、
下型の成形用凹部に対応しない位置に成形用凹部を備え
た上型からなる成形型を設け、下型側に軟質の被覆シー
トを敷設し、軟質の被覆シート上に故紙を細かく裁断し
た故紙片群を供給し、その故紙片群上に軟質の被覆シー
トを載置させ、成形型により故紙片群を加熱圧搾するこ
とを特徴とする故紙を利用した紙成形品の製造方法と、
【0012】成形用凹部と成形用凸部を備えた下型と、
下型の成形用凹部と成形用凸部に対応させた位置に成形
用凸部および成形用凹部を備えるとともに、下型の成形
用凹部と成形用凸部に対応しない位置に成形用凹部を備
えた上型からなる成形型を設け、下型側に軟質の被覆シ
ートを敷設し、軟質の被覆シート上に故紙を細かく裁断
した故紙片群を供給し、その故紙片群上に軟質の被覆シ
ートを載置させ、成形型により故紙片群を加熱圧搾する
ことを特徴とする故紙を利用した緩衝材用の紙成形品の
製造方法と、
【0013】被包装物の形態に倣った成形用凹部を備え
た下型と、被包装物の形態に倣った成形用凸部を備える
とともにその成形用凸部の表面に成形用凹部を設けた上
型からなる成形型を設け、下型側に軟質の被覆シートを
敷設し、軟質の被覆シート上に故紙を細かく裁断させた
故紙片群を供給し、その故紙片群上に軟質の被覆シート
を載置させ、成形型により加熱圧搾することを特徴とす
る故紙を利用した包装容器用の紙成形品の製造方法と、
【0014】前記した3通りの紙成形品の製造方法にお
いて、故紙を細かく裁断した故紙片群に水分を供給する
ことにより湿潤状態にした上、成形することを特徴とす
る故紙を利用した紙成形品の製造方法と、
【0015】成形用凹部を備えた下型と、下型の成形用
凹部に対応させた位置に成形用凸部を備えるとともに、
下型の成形用凹部に対応しない位置に成形用凹部が備え
られた上型からなることを特徴とする故紙を利用した紙
成形品用の成形型と、
【0016】成形用凹部と成形用凸部を備えた下型と、
下型の成形用凹部と成形用凸部に対応させた位置に成形
用凸部および成形用凹部を備えるとともに、下型の成形
用凹部と成形用凸部に対応しない位置に成形用凹部を備
えた上型からなることを特徴とする故紙を利用した紙成
形品用の成形型と、
【0017】成形品の外形に倣った成形用凹部を備えた
下型と、成形品の内形に倣った成形用凸部を備えるとと
もに、その成形用凸部の表面に成形用凹部を備えた上型
とからなることを特徴とする故紙を利用した紙成形品用
の成形型である。
【0018】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照し
て以下に説明する(図1を参照)。この例は、包装用の
緩衝材18である(図1を参照)。成形品である緩衝材
18は図示のようにシート状の緩衝材18の主体部10
の表裏に2種類の断面半球状の凸部が設けられたもので
ある。
【0019】緩衝材18の主体部10の一側の硬質凸部
12は中空であって、かつ硬度が硬いものものであり、
他側の軟質凸部14はその主体部10と同様に単一素材
による故紙片16群が充満しているものの、硬度が柔軟
なものである。
【0020】したがって、単一素材であるものの、表裏
に硬度の異なる硬質凸部12と軟質凸部14が備えられ
たものである。そして、その周面は軟質の被覆シート3
2によって被われている。
【0021】そこで、前記した緩衝材18を製造する具
体的方法を説明する。まず、緩衝材18の硬質凸部12
の形状に倣った成形用凹部20を備えた下型22と、下
型22の成形用凹部20に対応させた成形用凸部24お
よび下型22の成形用凹部20に対応しない位置に成形
用凹部26を備えた上型28からなる成形型30を設け
る。なお、成形用凹部20、成形用凸部24および成形
用凹部26をそれぞれ下型22と上型28に反対に設け
てもよい。
【0022】そして、下型22と上型28からなる成形
型30によって故紙片16群を加熱圧搾させて成形する
ことにより、下型22の成形用凹部20に位置する故紙
片16群は、上型28の成形用凸部24による加圧によ
って圧縮されるから、成形用凹部20に位置する故紙片
16群だけが他の部分に比較して硬く圧縮して成形され
ることにより、嵩密度の高い硬質凸部12が一側に成形
される。
【0023】これに対して、上型28の成形用凹部26
と成形用凹部20の位置を除いた個所にある故紙片16
群は、成形用凹部20に位置する故紙片16群のように
上型28の成形用凸部24によって加圧されることがな
い。
【0024】つまり、上型28の成形用凹部26の位置
にある故紙片16群は、上型28の成形用凸部24によ
って強制的に加圧されることなく、単に下型22と上型
28による成形圧力により軽く形態を整える程度に成形
用凹部26内にせりあがるようにして押し込まれること
により、嵩密度の低い軟質凸部14が成形される。
【0025】また成形用凹部26と成形用凹部20の位
置の除いた位置にある故紙片16群は、緩衝材18の主
体部10を構成する部分であるが、上型28と下型22
の対向面によって軽く圧縮されるに止まるから、これら
の故紙片16群は成形用凹部20に位置する故紙片16
群に比較して硬くなく、嵩密度が低く柔軟に成形され
る。
【0026】そこで、下型22側に軟質の被覆シート3
2を敷設する。この軟質の被覆シート32は、後述する
故紙片16群を成形したときに故紙片16群が散ら張る
のを防ぐ被覆材である。しかし、単に故紙片16群を被
覆するに止まることなく、形成型30による成形時に成
形型30に馴染み易い材質のものが望まれるから、柔軟
な紙例えば薄葉紙、衛生紙、化粧紙、ナプキン紙、タオ
ル紙などの紙類や不織布や柔軟な布地などが適当であ
る。軟質の被覆シート32は成形時に下型22側のみな
らず、上型28側にも使用されるが、両者は共通のもの
でよい。
【0027】故紙片16群は、新聞、雑誌、段ボール、
種類を問わない損紙のほか紙くずなど一般的に故紙と称
されているものを図示を省略した破砕機により2〜5m
m程度の大きさに細かく裁断させた故紙片16群を得
る。もっとも、故紙片16の大きさはいわゆる紙粉の概
念に属するものでなければよく、前記した大きさに制限
する趣旨ではなく好ましい例であり、用途により多少の
大きさの相違は予定される。
【0028】本発明は、故紙を粉砕することなく、前記
のとおり2〜5mm程度の大きさに細かく裁断した故紙
片16を素材とするから、故紙片16群は故紙粉砕物と
異なり、融通性に富み成形時に成形型30に馴染むこと
はもちろん、成形型30により加熱圧搾しても硬質凸部
12を除いた故紙片16群間に、空隙が残存して緩衝材
18に復元力が付与されるから緩衝能力の向上化に寄与
できる。
【0029】そこで、下型22の軟質被覆シート32上
に故紙片16群を供給し、さらに上型28側の故紙片1
6群上に軟質の被覆シート32を載置させる。そして上
型28を下型22に向けて降下し、故紙片16群を加熱
圧搾させることにより、上下の軟質の被覆シート32に
より被覆された緩衝材18が得られる。成形時の加熱温
度は、一般的に150〜200℃程度が適当であるが、
成形時間を短くする場合は、さらに加熱温度を上昇させ
るとよい。
【0030】また、故紙片16群の成形時に水分を供給
することによって湿潤状態にした上成形することによ
り、故紙片16群を成形型30に馴染ませ、嵩密度の高
い成形品を得ることも可能であり、嵩密度の高い成形品
は被包装物の種類の変化に対応できる。
【0031】更に、牛乳パックの例に見られるように、
印刷処理やワックス加工、ポリエチレン加工などが施さ
れた製品の故紙を利用する場合、これらを裁断して得ら
れる故紙片16群には、加熱することにより溶融する合
成樹脂類の細片が混在しているから、これらの細片は加
熱圧搾時に溶融して接着材の役割を奏することになる。
【0032】したがって、故紙片16群に積極的に接着
材を添加しないものの、故紙片16群が前記した接着材
の役割をする細片によって互いに接着することにより嵩
密度の高い成形品を得ることができ、嵩密度の高い成形
品は被包装物の種類の変化に対応することができる。
【0033】商業的には、軟質の被覆シート32を故紙
片16群の面積により大きくしておくことにより、緩衝
材18の周縁に軟質の被覆シート32の余剰部分が形成
されるから、この余剰部分を縫合した上、縫合部の外側
を切断することにより体裁のよい緩衝材18を得ること
ができる。
【0034】また、軟質の被覆シート32の周縁処理
は、予めその周縁部分にのみ接着材を塗布させることに
より結合することはもとより可能である。
【0035】かくして、下型22の成形用凹部20上に
位置している上下の軟質の被覆シート32と故紙片16
群は、上型28の凸部24により加圧されることにより
硬く圧縮され、緩衝材18の一部に上下の軟質の被覆シ
ート32間に故紙片16群が挟着された硬質凸部12が
形成される。
【0036】他方、上型28に設けられた成形用凹部2
6と下型22との間に供給された故紙片16群は、下型
22と上型28により多少加圧されるものの、硬質凸部
12のように上型28の成形用凸部24により積極的に
加圧されることなく、故紙片16群が非成形用凹部26
の形態に倣って充填されるに止まるから、硬質凸部12
と比較して嵩密度が低く、柔軟な軟質凸部14が成形さ
れる。
【0037】次に緩衝材18の使用例について説明し、
併せてこの発明の有利性を説明する。この緩衝材18を
利用して被包装物Wを包装する場合、図3は被包装物W
の周囲に緩衝材18を巻き付けた例の概略断面図である
が、軟質凸部14側を被包装物Wに当接させ、硬質凸部
12側を外側にして巻き付ける。そして硬質凸部12側
に外側にして段ボール箱内に収納する。
【0038】かくして、被包装物Wは緩衝材18の軟質
凸部14により保護され、他方、衝撃を受け易い外側
は、硬質凸部12によっ保護されるので、この緩衝材1
8により包装される被包装物Wは従来のこの種の成形品
で不充分とされた両面の保護の確実化を図ることができ
る。
【0039】次に前記した実施の形態と基本的に相違し
ないが、別の例を説明する。この例は、図4に示される
ように、シート状の緩衝材19の一側に前記の実施の形
態と同様に硬質凸部12が成形され、他側に軟質凸部1
4のほか、さらに一側と同様に硬質凸部13が備えられ
た例である。
【0040】この例の緩衝材19は、重量の多い被包装
物を包装するのに適当である。重量の多い被包装物の場
合の包装では、被包装物を軟質凸部14側に当接させて
保護することにより、軟質凸部14のみでは被包装物の
荷重による応力に耐えられないことが少なくないので、
荷重による過度の応力を抑制する目的のために硬質凸部
13を共存させた例である。
【0041】したがって、他の構成は、前記した実施の
形態と共通であり、故紙片16群の表裏は軟質の被覆シ
ート32、32により被われている。そこで、この実施
の形態の具体例を説明するが、基本的構成は、前記の実
施の形態と共通するから、省略した構成については前記
した実施の形態の説明を援用する。
【0042】成形用凹部20と成形用凸部21を備えた
下型23と、下型23の成形用凹部20と成形用凸部2
1に対応した位置に成形用凸部24および成形用凹部2
5を設けるとともに、下型の成形用凹部20および成形
用凸部21に対応しない位置に成形用凹部26を備えた
上型29からなる成形型31が設けられている(図5を
参照)。
【0043】そして、下型23側に軟質の被覆シート3
2を敷設し、軟質の被覆シート32上に故紙を細かく裁
断させた故紙片16群を供給し、その故紙片16群上に
軟質の被覆シート32を載置させ、成形型31により故
紙片16群を加熱圧搾することにより成形品である緩衝
材19を得る方法である(図4、図5を参照)。
【0044】かくして、図4に示されるように一側に硬
質凸部12が、他側に硬質凸部13と軟質凸部14が共
存した緩衝材19が得られる。
【0045】なお、この実施の形態では、一側に硬質凸
部12のみが成形されているが、被包装物の用途によっ
ては、さらに一側に軟質凸部を成形することも予定され
る。図示を省略したが、段ボール箱内に重量の多い被包
装物を複数個収納する場合に、隣接する被包装物の間に
緩衝材を挿入することにより被包装物を保護する際、一
側と他側にそれぞれ硬質凸部と軟質凸部を共存した緩衝
材を差し込むことにより耐衝撃を図ることと併せて被包
装物の保護を図るのに適当である。
【0046】この場合の製造方法は、下型23に別の成
形用凹部を設けることにより、前記した実施の形態を援
用することにより可能である。この成形用凹部の位置
は、前記した上型29の成形用凹部26、成形用凸部2
4、成形用凹部25の対応位置からずれた位置にあれば
よい。
【0047】次に実施の形態のさらに別の例を図面を参
照して説明する。この例は、図6に示される包装容器4
0を得る例である。包装容器40の外形は基本的に知ら
れるように深絞りされた形態であるものの、その内側の
底面と側面に軟質突条58が成形された例である。
【0048】この包装容器40の主体部60は嵩密度が
高く硬質な部分であり、軟質突条58は嵩密度が低く硬
度において柔軟な部分である。したがって、使用時に被
包装物Wは柔軟な軟質突条58によって保護され、外側
から受ける衝撃に対しては硬質部分である主体部60に
よって保護される。
【0049】被包装物Wの形態に倣った成形用凹部42
を備えた下型44と、被包装物Wの形態に倣った成形用
凸部46を備えるとともにその成形用凸部46の表面に
非成形用凹部48を設けた上型50からなる成形型52
を設ける。
【0050】上型50の成形用凹部48は底面では垂直
方向に、側面では、底面側から上方斜めに傾斜させて設
けることがよい。成形用凹部48の方向を前記のように
規制することにより、成形時に故紙片16群を押し込み
易くすることのできる利点がある。
【0051】さらに、成形用凸部46は断面形態におい
て倒立截頭円錐形とすることにより、前記した側面の傾
斜された成形用凹部48と相まって一層故紙片16群を
非成形用凹部48に押し込み易くできるし、成形用凸部
46を成形用凹部42に向けて降下し易くできる。
【0052】また、成形用凸部46の底側の外面側は円
弧状であることが好ましい。もちろん、故紙片16群の
成形の容易性を図るためである。
【0053】そして下型44側に軟質の被覆シート32
を敷設し、軟質の被覆シート32上に故紙を細かく裁断
させた故紙片16群を供給し、その故紙片16群上に軟
質の被覆シート16を載置させ、成形型52により加熱
圧搾する。
【0054】かくして、故紙を細かく裁断させた故紙片
16群の大部分は上型50の成形用凸部46と下型44
の成形用凹部42により、加圧されることにより圧搾さ
れ、硬度の高い包装容器40の主体部60が形成され
る。
【0055】他方、成形時に故紙片16群の一部は上型
50の底面と側面に設けられた非成形用凹部48に軽く
押し込められることにより、軟質突条58が成形され
る。
【0056】なお、成形用凹部48により軟質突条58
を成形する例について説明したが、突条58に代えて半
球状の軟質部分を設けることのほか、形態を問わない突
起を多数設けることも発明者は予定している。この場
合、成形用凹部48の外周に適宜の形態の凹部を設ける
ことになる。
【0057】
【発明の効果】この発明は、上記の構成であるから、以
下の利点を奏する。 (1)硬質凸部と軟質凸部が共存して成形された故紙を
利用した紙成形品であるから、故紙の再生の有効活用を
図ることのできることはもちろん、被包装物の保護に際
して硬質凸部により耐衝撃に抗することができ、併せて
軟質凸部により被包装物を損傷させることなく保護でき
る。 (2)一側と他側に硬度の異なる硬質凸部と軟質凸部を
備えた単一素材の緩衝材を得ることができるから、包装
時に軟質凸部を被包装物に当接させることにより被包装
物を損傷させることなく保護でき、硬質凸部を外側に向
けることにより衝撃に抗することができ、従来のこの種
の成形品により得られなかった被包装物の確実安全な保
護を可能にした。 (3)包装容器本体の内側に軟質凸部が形成される一
方、該容器を構成する主体部分は硬度の高い部分として
成形されるから、被包装物を収納したとき、被包装物は
内側の軟質凸部により損傷されることなく保護される。
他方、被包装物の外側は硬度の高い主体部分によって保
護されるから、耐衝撃性に強いので被包装物が外部の応
力により損傷を受けることがない。 (4)故紙片群は接着材や発泡材などの添加物によって
積極的に接着されることがないので、加熱圧搾されるも
のの、故紙片群間に空隙が形成されるので、復元性に富
んだ緩衝材や包装容器用の紙成形品を得ることが可能で
ある。 (5)成形品の製造は簡便な成形型により、かつ接着材
を積極的に採用することなく紙成形品を得ることができ
るから、焼却処分や再生利用が容易である。その上、手
軽に生産できるから、故紙を利用した紙成形品を廉価に
できるのでその利用と普及に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】緩衝材の拡大断面図である。
【図2】緩衝材の形成工程の概略説明図である。
【図3】緩衝材の使用状態を示す断面図である。
【図4】別の実施の形態による緩衝材の拡大断面図であ
る。
【図5】別の実施の形態による緩衝材の形成工程の概略
説明図である。
【図6】包装容器の拡大断面図である。
【図7】包装容器の形成工程の概略説明図である。
【図8】包装容器の使用状態を示す断面図である。
【図9】包装容器の一部を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
12 硬質凸部 14 軟質凸部 16 故紙を細かく裁断させた故紙片 32 軟質の被覆シート 20 成形用凹部 21 成形用凸部 23 下型 24 成形用凸部 25 成形用凹部 26 非成形用凹部 28 上型 29 上型 30 成形型 31 成形型 32 軟質の被覆シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21J 3/10 D21J 3/10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質凸部と軟質凸部が共存して成形さ
    れ、周面が軟質の被覆シートにより被われたことを特徴
    とする故紙を利用した紙成形品。
  2. 【請求項2】 一側に硬質凸部が、他側に軟質凸部が成
    形され、周面が軟質の被覆シートにより被われたことを
    特徴とする故紙を利用した緩衝材用の紙成形品。
  3. 【請求項3】 包装容器本体に被包装物の外形に対応さ
    れた硬質凹部が成形され、 硬質凹部の表面に軟質凸部が成形され、包装容器本体の
    周面が軟質の被覆シートにより被われたことを特徴とす
    る故紙を利用した包装容器用の紙成形品。
  4. 【請求項4】 成形用凹部を備えた下型と、 下型の成形用凹部に対応させた位置に成形用凸部を備え
    るとともに、 下型の成形用凹部に対応しない位置に成形用凹部を備え
    た上型からなる成形型を設け、 下型側に軟質の被覆シートを敷設し、軟質の被覆シート
    上に故紙を細かく裁断した故紙片群を供給し、 その故紙片群上に軟質の被覆シートを載置させ、 成形型により故紙片群を加熱圧搾することを特徴とする
    故紙を利用した紙成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 成形用凹部と成形用凸部を備えた下型
    と、 下型の成形用凹部と成形用凸部に対応させた位置に成形
    用凸部および成形用凹部を備えるとともに、 下型の成形用凹部と成形用凸部に対応しない位置に成形
    用凹部を備えた上型からなる成形型を設け、 下型側に軟質の被覆シートを敷設し、軟質の被覆シート
    上に故紙を細かく裁断した故紙片群を供給し、 その故紙片群上に軟質の被覆シートを載置させ、 成形型により故紙片群を加熱圧搾することを特徴とする
    故紙を利用した緩衝材用の紙成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 被包装物の形態に倣った成形用凹部を備
    えた下型と、 被包装物の形態に倣った成形用凸部を備えるとともにそ
    の成形用凸部の表面に成形用凹部を設けた上型からなる
    成形型を設け、 下型側に軟質の被覆シートを敷設し、軟質の被覆シート
    上に故紙を細かく裁断させた故紙片群を供給し、 その故紙片群上に軟質の被覆シートを載置させ、 成形型により加熱圧搾することを特徴とする故紙を利用
    した包装容器用の紙成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 故紙を細かく裁断した故紙片群に水分を
    供給することにより湿潤状態にした上、成形することを
    特徴とする請求項4、5または6記載の故紙を利用した
    紙成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形用凹部を備えた下型と、 下型の成形用凹部に対応させた位置に成形用凸部を備え
    るとともに、 下型の成形用凹部に対応しない位置に成形用凹部が備え
    られた上型からなることを特徴とする故紙を利用した紙
    成形品用の成形型。
  9. 【請求項9】 成形用凹部と成形用凸部を備えた下型
    と、 下型の成形用凹部と成形用凸部に対応させた位置に成形
    用凸部および成形用凹部を備えるとともに、 下型の成形用凹部と成形用凸部に対応しない位置に成形
    用凹部を備えた上型からなることを特徴とする故紙を利
    用した紙成形品用の成形型。
  10. 【請求項10】 成形品の外形に倣った成形用凹部を備
    えた下型と、 成形品の内形に倣った成形用凸部を備えるとともに、 その成形用凸部の表面に成形用凹部を備えた上型とから
    なることを特徴とする故紙を利用した紙成形品用の成形
    型。
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