JPH09201527A - ガス反応装置 - Google Patents

ガス反応装置

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Publication number
JPH09201527A
JPH09201527A JP8013306A JP1330696A JPH09201527A JP H09201527 A JPH09201527 A JP H09201527A JP 8013306 A JP8013306 A JP 8013306A JP 1330696 A JP1330696 A JP 1330696A JP H09201527 A JPH09201527 A JP H09201527A
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JP
Japan
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electrode
metal oxide
oxide catalyst
catalyst layer
plasma
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Withdrawn
Application number
JP8013306A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yanobu
剛 弥延
Akinori Ishii
昭典 石井
Yuji Hayashi
佑二 林
Yasushige Matsumoto
泰重 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokushin Industries Corp
Fujitsu Ltd
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Fujitsu Ltd
Hokushin Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hokushin Industries Corp, Fujitsu Ltd, Hokushin Industry Co Ltd filed Critical Hokushin Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマのボリュームを大きくでき、効率的
にガスを改質できるガス反応装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るガス反応装置では、リング
状の第2電極20の内面にリング状の金属酸化物触媒層
22が設けられており、回転羽根24の先端部には、触
媒作用を有する金属層が形成された第1電極24Aが形
成されている。プラズマ発生手段によって微小ギャップ
28に発生したプラズマは、ファン26の回転によっ
て、リング状とされ、プラズマと、改質されるべきガス
との接触確率が高められる。さらに、本発明では、金属
酸化物触媒層22の表面上に均一に電荷が集中し、電荷
が金属酸化物触媒層22表面に均一に集中して発生する
ので、プラズマは電極全面に発生することになる。した
がって、微小ギャップ28にプラズマが飛躍的に大きく
形成されるようになり、プラズマと、改質されるべきガ
スの接触確率は大幅に高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定脱硝装置、自
動車吸気系、化学プラント、消臭装置等に適用可能なガ
ス反応装置に関するものであり、より詳しくは、ガスを
効率よく合成、分解できるガス反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業技術の発展に伴って、各種工場の排
気ガス中に含まれる有害成分が、地域住民の健康を害
し、ぜんそくなどの呼吸器系の病気を引き起こすばかり
でなく、大気汚染の重要な要因となってきたことは周知
のとおりである。また、近年、とみに自動車産業の発展
に伴って、自動車、とくにディーゼル車から排出される
COX 、NOX 、SOX などの汚染ガスが、大気汚染の
原因となっていることは、全世界的な問題として認識さ
れており、その対策が急がれている。
【0003】その対策としては、例えば、工場排気ガス
のように大規模な対策が必要なものから、自動車のよう
に比較的コンパクトな装置が要求されるものまで、さま
ざまな排気ガス装置が提案され、その一例として、例え
ば、プラズマ放電を利用したガス反応装置、触媒を利用
したガス反応装置などが有効なものとして使用されてき
ている。
【0004】本発明者らは、本発明に先立って、プラズ
マ放電を利用したガス浄化装置(特開平7−20446
9号公報参照)を提案した。その概要は以下の通りであ
る。すなわち、ハウジングに吸気口と排気口を形成する
と共に、少なくとも一枚の回転羽根を有するファンを、
回転羽根の先端とハウジングの内面とに微小ギャップを
有した状態に配置する。さらに、回転羽根の先端及びハ
ウジング内面にロジウム、白金等の排ガスに対して分解
効果のある触媒金属をメッキし、回転羽根先端とハウジ
ング内面との間に負荷をかけることにより、前記微小ギ
ャップにプラズマを発生させ、プラズマ作用と触媒金属
による作用の相乗効果によってガスの浄化を行うという
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記提案に係るガス浄
化装置によれば、電圧をかけることにより発生したプラ
ズマは、ファンの回転によって、リング状に形成され、
プラズマと、改質されるべきガスとの接触確率が高めら
れ、ガスの改質効率が向上する。しかしながら、プラズ
マのボリュームをより大きくして、ガスの改質効率をよ
り良くしたいという要請がある。
【0006】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、プラズマのボ
リュームを大きくでき、効率的にガスを改質できるガス
反応装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、提案されたものであり、下記の構成からな
ることを特徴とするものである。すなわち、本発明によ
れば、先端部に第1電極が形成された少なくとも1枚の
回転羽根を有するファンと、吸気口及び排気口を備え、
かつ内面の周方向全体に沿って円筒状の第2電極が形成
されると共に前記第1電極が前記第2電極に対して微小
ギャップを有した状態に前記吸気口と排気口との間に前
記ファンを収容するハウジングからなり、前記第1電極
及び前記第2電極のいずれか一方には金属酸化物触媒層
が形成され、該金属酸化物触媒層が形成されていない他
方の電極には触媒作用を有する金属層が形成され、前記
第1電極と第2電極との間に高周波を印加し前記微小ギ
ャップにプラズマを発生させるプラズマ発生手段を備え
てなることを特徴とするガス反応装置が提供される。
【0008】また、本発明によれば、先端部に第1電極
が形成された少なくとも1枚の回転羽根を有するファン
と、吸気口及び排気口を備え、かつ内面の周方向全体に
沿って円筒状の第2電極が形成されると共に前記第1電
極が前記第2電極に対して微小ギャップを有した状態に
前記吸気口と排気口との間に前記ファンを収容するハウ
ジングからなり、前記第1電極及び第2電極のそれぞれ
には金属酸化物触媒層が形成され、前記第1電極と第2
電極間の微小ギャップにプラズマを発生させるための、
プラズマ発生手段を備えてなることを特徴とするガス反
応装置が提供される。
【0009】また、本発明によれば、少なくとも内面が
周方向全体に沿って導電性を有するアウターシリンダー
と、前記アウターシリンダー内面に微小ギャップを有し
た状態にアウターシリンダー内に配置され少なくとも外
面が周方向全体に沿って導電性を有するインナーシリン
ダーと、前記微小ギャップと連通する吸気口及び排気口
を有するハウジングからなり、前記アウターシリンダー
の内面及びインナーシリンダーの外面のいずれか一方に
は金属酸化物触媒層が形成され、前記アウターシリンダ
ーの内面及びインナーシリンダーの外面の金属酸化物触
媒層が形成されていない面には触媒作用を有する金属層
が形成され、前記アウターシリンダーの内面及びインナ
ーシリンダーの外面間の微小ギャップにプラズマを発生
させるためのプラズマ発生手段を備えてなることを特徴
とするガス反応装置が提供される。
【0010】また、本発明によれば、少なくとも内面が
周方向全体に沿って導電性を有するアウターシリンダー
と、前記アウターシリンダー内面に微小ギャップを有し
た状態にアウターシリンダー内に配置され少なくとも外
面が周方向全体に沿って導電性を有するインナーシリン
ダーと、前記微小ギャップと連通する吸気口及び排気口
を有するハウジングからなり、前記アウターシリンダー
の内面及び前記インナーシリンダーの外面にはそれぞれ
金属酸化物触媒層が形成され、前記アウターシリンダー
の内面及びインナーシリンダーの外面間の微小ギャップ
にプラズマを発生させるためのプラズマ発生手段を備え
てなることを特徴とするガス反応装置が提供される。
【0011】また、本発明によれば、請求項2又は4記
載のガス反応装置であって、前記第1金属酸化物触媒層
及び第2金属酸化物触媒層の少なくとも一方に、複数個
の凹部が形成されており、前記凹部内面に触媒作用を有
する金属粉末が形成されてなるガス反応装置が提供され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の最大の技術的特徴は、フ
ァンの回転羽根の先端に形成された第1電極と、ハウジ
ングの内面の周方向全体に沿って形成された円筒状の第
2電極との間の微小ギャップにプラズマ発生手段によっ
て発生されたプラズマが、ファンによる回転による作用
に加えて、第1電極及び前記第2電極の一方に形成され
た金属酸化物触媒層による作用によって、プラズマのボ
リュームが極めて大きな状態とされる点にあり、かかる
構成により、効率的にガスが改質される。
【0013】すなわち、微小ギャップに発生したプラズ
マは、ファンの回転によって、リング状とされ、プラズ
マと、改質されるべきガスとの接触確率が高められる。
そして、この構成に加えて、本発明では、第1電極及び
前記第2電極の一方に形成された金属酸化物触媒層は、
絶縁性であるが故に、RF負荷を印加することにより、
金属酸化物触媒層の表面上に均一に電荷が集中し、この
電荷の集中により、エネルギー差が生じ、ある値(放電
開始電圧)を越えたところで放電が開始される。本発明
においては、上述したように、電荷が金属酸化物触媒層
表面に均一に集中した発生するので、プラズマは電極全
面に発生することになる。したがって、微小ギャップに
プラズマが飛躍的に大きく形成されるようになり、プラ
ズマと、改質されるべきガスの接触確率は同様に大幅に
高くなる。なお、本発明において、プラズマ発生手段に
よって、電極間に印加される負荷はRF領域であり、電
圧は放電開始電圧以上であり(電極間距離が0.3mm
で3.0KP-P )、周波数は電極間距離によっても異な
るが、通常、1KHz以上である。
【0014】改質されるべきガスの反応は、RF負荷と
して与えた電圧のレベルによって決定され種々の励起種
が発生する。これらの励起種が触媒金属層及び金属酸化
物触媒層の表面に吸着後、触媒金属層表面に結合する段
階を経たり、励起種同士が相互に衝突したりして、選択
的に反応後の生成物が得られる。さらに、電極に形成さ
れる触媒作用を有する金属層及び金属酸化物触媒層によ
る触媒効果によって生成ガスは選択的に決定される。
【0015】本発明において、金属酸化物触媒層として
は、ソーダ石灰ガラス、石英ガラス、鉛ガラス等のガラ
ス類、ステアタイト磁器、チタニア磁器、アルミナ磁
器、ジルコニア磁器、マグネシア磁器等のセラミック類
を例示でき、特に、ガラス類、セラミック類を使用する
のが耐熱性の点で好ましい。また、本発明において、金
属酸化物触媒層を電極に形成する方法としては、融着、
接着、蒸着、浸漬等の方法を例示でき、安定した状態に
金属酸化物触媒層を形成できる点において、融着による
方法を採用するのが好ましい。
【0016】また、本発明における触媒作用を有する金
属層としては、例えば、遷移金属として分類されるイリ
ジウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、セシウム、
タングステン、タンタル、チタン、鉄、テルル、ニオ
ブ、ニッケル、白金、バナジウム、ハフニウム、パラジ
ウム、マンガン、モリブデン、ルテニウム、レニウム、
ロジウムなどが例示される。これらの金属層を形成する
には、自体公知の電気メッキ方法または化学メッキ方法
によるメッキ法が好ましく採用されるが、該金属を箔状
にして接着剤で固着するなどの方法、浸漬等により形成
する方法も採用できる。
【0017】ハウジングを構成する材質は、金属、ガラ
ス、セラミックス、ポリフェニレンエーテルなどの機能
性高分子材料で構成することができる。本発明のファン
は、回転羽根に金属層を形成することが必要であると共
に、回転時に回転羽根からプラズマが生じることが必要
であり、その絶縁性、耐熱性の点から、セラミック、ポ
リフェニレンエーテルなどの材質で構成されていること
が好ましい。
【0018】本発明のガス反応装置におけるファンは、
動力源のON/OFFで、始動/停止するように構成し
た場合は、回転速度の調整が任意にできることから、一
層有効なガス浄化効率を達成することができるが、あえ
て動力源を使用しなくとも、装置内に吹き込まれるガス
の流体圧によってもファンを始動させる構成とすること
ができる。
【0019】なお、本発明におけるガス反応装置は、火
力発電所、ごみ焼却炉等における固定脱硝装置、自動車
吸気系、メタノール合成、エチレン合成、アセチレン合
成等の化学プラント、アンモニア分解、有機悪臭ガスの
分解等による消臭装置等に好適に使用されるものであ
る。
【0020】以下に本発明に係るガス反応装置の具体例
を図面を用いて説明する。まず請求項1の発明に係るガ
ス反応装置を図面を用いて具体的に説明する。図2に示
す如く、ガス反応装置10は、フッ素樹脂製のハウジン
グ12を備えている。フッ素樹脂は、反応性に乏しくし
かも耐熱性に優れるので、ハウジング12の材料として
好ましいものである。ハウジング12は、図1にも示す
如く、分割体11、13からなるものであり、各々の分
割体11、13は、図2に示す如く、Oリング15を介
して気密状態で互いに密着されている。分割体11に
は、ガスが流入される吸気口11Aが形成されており、
分割体13には、反応後のガスを外部へ排出するための
排出口13Aが形成されている。また、ハウジング12
には、装置本体収容部14が形成されており、この装置
本体収容部14にガス反応装置本体16が収容されてい
る。
【0021】図3に示す如く、装置本体収容部14の内
面14Bは、円筒状とされており、この内面全体にわた
ってリング状で、ガス反応装置本体16の一部を構成す
る第2電極20が固着されており、第2電極20には、
その内面全体にわたってリング状の金属酸化物触媒層2
2が固着されている。また、装置本体収容部14内に
は、周方向へ等間隔となるように6枚の回転羽根24が
形成されたファン26が設けられている。回転羽根24
の先端部には、表面に触媒作用を有する金属層が形成さ
れた第1電極24Aが形成されている。第1電極24A
に形成された触媒作用を有する金属層と、金属酸化物触
媒層22との間には、微小ギャプ28が形成されてお
り、図示しないプラズマ発生手段により、第1電極24
Aと、第2電極20との間にRF負荷が印加されること
により、微小ギャップ28にプラズマが発生されるよう
になっている。
【0022】本具体例のガス反応装置では、上記の如
く、第2電極20に金属酸化物触媒層22が形成されて
おり、この金属酸化物触媒層22は、RF負荷を印加す
ることにより、金属酸化物触媒層の表面上に均一に電荷
が集中し、電荷が金属酸化物触媒層22表面に均一に集
中して発生するので、プラズマは電極全面に発生するよ
うになる。したがって、微小ギャップ28にプラズマが
飛躍的に大きく形成されるようになり、プラズマと、吸
気口16Aから流入される改質されるべきガスの接触確
率は大幅に高くなって、効率的に改質された後に排気口
18Aより排気される。
【0023】また、本具体例において、金属酸化物触媒
層22の肉厚は、1.0μmない5.0mm、とくに1
mmないし3mmとするのが好ましい。誘電体層22の
肉厚が1.0μmよりも小さい時は絶縁効果が充分に発
揮されなくなる虞があるし、5.0mmを超えた場合は
大気圧下では放電しにくくなる傾向にある。また、第1
電極24A及び第2電極20の材料としては、特に限定
されないが、銅やステンレス鋼を好適に使用できる。
【0024】図4には、本発明の他の態様に係るガス反
応装置本体が示されている。図3においては、図4と基
本的に同様の構成は同一符号を付してその説明を省略す
る。本具体例では、金属酸化物触媒層22を形成する場
所が、図3の具体例とは異なっている。すなわち、本具
体例では、第2電極20には金属酸化物触媒層22は形
成されておらず、回転羽根24の第1電極24Aの表面
全体にわたって金属酸化物触媒層22が形成されてお
り、一方、第2電極20には、その周方向に沿って触媒
作用を有する金属層27が形成されてなるものである。
本具体例において、金属酸化物触媒層22の肉厚は、1
μmないし5mm、とくに1ないし3mmとするのが好
ましい。本具体例では、上記の如く、触媒作用を有する
金属層27が、第2電極20の周方向に沿って形成され
ており、金属層27の表面積を充分に確保できるので、
ガスの反応効率を向上させることができる。
【0025】図5には本発明に係るガス反応装置本体の
他の態様が示されている。図5においても、図4と基本
的に同様の構成は同一符号を付してその説明を省略す
る。本具体例においては、第1電極24Aの全面に第1
金属酸化物触媒層21が形成されており、第2電極20
の全面に第2金属酸化物触媒層23がリング状に形成さ
れている。また、第1金属酸化物触媒層21に触媒作用
を有する金属層21Aが形成されている。
【0026】なお、図5の具体例では、第1金属酸化物
触媒層21のみに触媒作用を有する金属層21Aを形成
しているが、第2金属酸化物触媒層のみに触媒作用を有
する金属層を形成してもよく、第1金属酸化物触媒層2
1及び第2金属酸化物触媒層23の双方に触媒作用を有
する金属層を形成してもよい。本具体例において、第1
金属酸化物触媒層21及び第2金属酸化物触媒層23の
肉厚は、1μmないし5.0mmとするのが好ましく、
また触媒作用を有する金属層の肉厚は、5ないし20μ
mとするのが好ましい。
【0027】図6には、本発明に係るガス反応装置本体
の他の態様が示されている。図3と基本的に同様の構成
は同一符号を付してその説明を省略する。本具体例は、
第1電極24Aの全面に第1金属酸化物触媒層21が形
成されており、第2電極20の全面に第2金属酸化物触
媒層23がリング状に形成されている点においては、図
5の具体例と同様であるが、本具体例では、第1金属酸
化物触媒層21及び第2金属酸化物触媒層23の構造が
図5の具体例と異なっている。
【0028】すなわち、各々の金属酸化物触媒層には、
複数個の凹部25が形成されており、各々の凹部25に
触媒作用を有する金属微粉末が保持されている。この金
属微粉末は、メッキ、蒸着、浸漬等の方法で保持させる
ことができる。本具体例において、第1金属酸化物触媒
層21及び第2金属酸化物触媒層23の肉厚は、1μm
ないし5.0mmとするのが好ましい。また、凹部25
の径寸法は、1ないし100μm、特に20ないし50
μmとするのが好ましい。触媒作用を有する金属微粉末
の粒径は、0.1ないし50μm、特に1ないし5μm
とするのが好ましい。
【0029】なお、上記具体例では、第1金属酸化物触
媒層21、第2金属酸化物触媒層23の双方に凹部25
が形成されており、この凹部25に触媒作用を有する金
属層を保持させているが、第1電極24A及び第2電極
20の一方に、凹部25が形成された金属酸化物触媒層
を形成し、凹部25に触媒作用を有する金属層を形成し
てもよい。
【0030】また、図7には、本発明の他の態様に係る
ガス反応装置本体が示されている。本具体例において
は、ハウジング12の装置本体収容部14(図1参照)
にアウターシリンダー30が収容されており、アウター
シリンダー30の内方には、アウターシリンダー30と
軸線が一致した状態にインナーシリンダー32が設けら
れている。アウターシリンダー30及びインナーシリン
ダー32は金属導電体によって形成されており、アウタ
ーシリンダー30の内面及びインナーシリンダー32の
外面に図示しないプラズマ発生手段によってRF負荷が
印加されるようになっている。
【0031】アウターシリンダー30の内面には、周方
向全体に沿って金属酸化物触媒層34が筒状に形成され
ており、インナーシリンダー32の外面には、周方向全
体に沿って触媒作用を有する金属層36が筒状に形成さ
れている。金属酸化物触媒層34と触媒作用を有する金
属層との間には、筒状の微小ギャップ38が形成されて
おり、この微小ギャップ38は、図1に示すハウジング
12の前段部の吸気口16A、及び後段部18の排気口
18Aに連通されている。
【0032】本具体例において、微小ギャップ38の大
きさは、アウターシリンダー30及びインナーシリンダ
ー32の径寸法等によっても異なるが、0.1ないし
6.0mmとするのが好ましい。また、金属酸化物触媒
層34の肉厚は、1μmないし5.0mmとするのが好
ましい。さらに、触媒作用を有する金属層の肉厚は、5
ないし20μmとするのが好ましい。
【0033】上記具体例では、アウターシリンダー30
及びインナーシリンダー32は、金属導電体で形成され
ているが、各々をセラミック等の金属酸化物で形成し、
アウターシリンダー30の内面及びインナーシリンダー
内面に筒状の電極を形成する構成にすることもできる。
なお、アウターシリンダー30及びインナーシリンダー
32に使用する金属導電体としては、銅やSUSを好適
に使用できる。
【0034】本具体例では、吸気口16Aより、流入さ
れたガスは、微小ギャップ38に至り、プラズマ発生手
段(図示せず)によって発生したプラズマによって、ガ
スが改質される。このガスの改質においては、アウター
シリンダー30の内面に金属酸化物触媒層34が形成さ
れており、この金属酸化物触媒層34は、RF負荷を印
加することにより、金属酸化物触媒層34の表面上に均
一に電荷が集中し、電荷が金属酸化物触媒層34の表面
に均一に集中して発生するので、プラズマは電極全面に
発生するようになる。
【0035】したがって、微小ギャップ38にプラズマ
が飛躍的に大きく形成されるようになり、プラズマと、
吸気口16Aから流入される改質されるべきガスの接触
確率は大幅に高くなって、効率的に改質された後に排気
口18Aより排気される。本具体例では、アウターシリ
ンダー30が円筒状に形成されており、金属酸化物触媒
層34を軸線方向へ充分な長さ確保できるので、より効
率的にガスが改質される。
【0036】また、図8は本発明の他の態様に係るガス
反応装置本体を示すものである。本具体例では、金属酸
化物触媒層34はアウターシリンダー30には形成され
ておらず、インナーシリンダー32の外面全体にわたっ
て筒状に形成されており、アウターシリンダー30の内
面には、触媒作用を有する金属層36が周方向全体にわ
たって筒状に形成されているものである。本具体例にお
いて、金属酸化物触媒層34の肉厚は、1μmないし
5.0mmとするのが好ましく、触媒作用を有する金属
層36の肉厚は、5ないし20μmとするのが好まし
い。
【0037】また、図9には、本発明の他の態様に係る
ガス反応装置本体が示されている。本具体例において
は、アウターシリンダー30の内面全体に第1金属酸化
物触媒層40が筒状に形成されており、インナーシリン
ダー32の外面全体にわたって第2金属酸化物触媒層4
2が筒状に形成されている。さらに、第1金属酸化物触
媒層40の内面に触媒作用を有する金属層44が筒状に
形成されており、第2金属酸化物触媒層42の外面に触
媒作用を有する金属層46が筒状に形成されているもの
である。
【0038】なお、上記図9の具体例では、触媒作用を
有する金属層44、46の各々をアウターシリンダー3
0及びインナーシリンダー32の各々に形成している
が、アウターシリンダー30の内面全体、及びインナー
シリンダー32の外面全体の一方に形成してもよい。本
具体例において、第1金属酸化物触媒層40及び第2金
属酸化物触媒層42の肉厚は、1μmないし5.0mm
とするのが好ましく、また触媒作用を有する金属層の肉
厚は、5ないし20μmとするのが好ましい。
【0039】図10には、本発明の他の具体例に係るガ
ス反応装置本体が示されている。本具体例に係る具体例
では、アウターシリンダー30の内面全体に第1金属酸
化物触媒層40が筒状に形成されており、インナーシリ
ンダー32の外面全体にわたって第2金属酸化物触媒層
42が筒状に形成されている。この点においては、図9
の具体例と同様であるが、第1金属酸化物触媒層40及
び第2金属酸化物触媒層42の構造が異なっている。す
なわち、各々の金属酸化物触媒層には、複数個の凹部4
1が形成成されており、各々の凹部41に触媒作用を有
する金属微粉末が保持されている。この金属微粉末は図
6の具体例と同様の方法で保持させることができる。
【0040】なお、上記具体例では、第1金属酸化物触
媒層40、42の双方に凹部41が形成されており、凹
部41に触媒作用を有する金属粉末を保持させている
が、アウターシリンダー30の外面、及びインナーシリ
ンダー32の内面のいずれか一方に、凹部41が形成さ
れた金属酸化物触媒層を形成し、この凹部41に触媒作
用を有する金属粉末を形成してもよい。本具体例におい
て、第1金属酸化物触媒層40及び第2金属酸化物触媒
層42の肉厚は、1μmないし5.0mmとするのが好
ましい。また、凹部41の径寸法は、1ないし100μ
m、特に20ないし50μmとするのが好ましく、触媒
作用を有する金属微粉末の粒径は、0.1ないし50μ
m、特に1ないし5μmとするのが好ましい。
【0041】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
この実施例は、本発明の理解を助けるために開示するも
のであって、本発明を制限するためのものではない。し
たがって、上記本発明の技術思想を逸脱しない限りにお
いて、本発明の技術的範囲に包含されるものであること
が理解されるであろう。
【0042】ガス反応装置の仕様及び反応条件は以下の
通りである。図3に示すタイプのガス反応装置を用い
た。銅製で内径が63.6mmの第2電極20を用い、
この第2電極20の内面に、けい酸ガラスを肉厚2mm
にコーティングした。回転羽根24の先端部に、触媒金
属層としてロジウムが肉厚10μmでメッキされてなる
鉄製の第1電極24Aを形成した。
【0043】上記の構成からなるガス反応装置に、第1
電極24Aと第2電極20との間にプラズマ発生手段に
よってRF負荷(100KHz、3.5KVP-P )印加
すると共に、ガス流量100ml/minでN2 +NO
なる混合ガス(但し、NOの濃度は1000ppm)を
吸気口16Aより装置内部へ導入した。なお、第1電極
24Aと第2電極20はフッ素樹脂によって絶縁保持し
た。また、素子の前後には、モデルガスと外気を遮断す
るためのアタッチメントを着用した。
【0044】本実施例におけるガスの分解効果を確認
し、図11に実線Aで示した。なお、縦軸は、NOx
解量(ミリリットル/min)を示しており、横軸は、
ガス流量(リットル/min)を示している。なお、実
線Bは100%分解時の理論曲線を示している。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマのボリューム
を大きくでき、効率的にガスを改質できるガス反応装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス反応装置の外観を示す平面図であ
る。
【図2】本発明に係るガス反応装置本体がハウジングに
収容された状態を示す断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図5】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図6】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図7】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図8】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図9】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断面
図である。
【図10】本発明のガス反応装置の他の具体例を示す断
面図である。
【図11】本発明に係るガス反応装置によるガスの分解
効果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ガス反応装置 12 ハウジング 20 第2電極 21 第1金属酸化物触媒層 22 金属酸化物触媒層 23 第2金属酸化物触媒層 24 回転羽根 25 凹部 26 ファン 27 触媒作用を有する金属層 28 微小ギャップ 30 アウターシリンダー 32 インナーシリンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 昭典 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内 (72)発明者 林 佑二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 松本 泰重 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に第1電極が形成された少なくと
    も1枚の回転羽根を有するファンと、 吸気口及び排気口を備え、かつ内面の周方向全体に沿っ
    て円筒状の第2電極が形成されると共に前記第1電極が
    前記第2電極に対して微小ギャップを有した状態に前記
    吸気口と排気口との間に前記ファンを収容するハウジン
    グからなり、 前記第1電極及び前記第2電極のいずれか一方には金属
    酸化物触媒層が形成され、該金属酸化物触媒層が形成さ
    れていない他方の電極には触媒作用を有する金属層が形
    成され、前記第1電極と第2電極との間には高周波を印
    加し前記微小ギャップにプラズマを発生させるプラズマ
    発生手段を備えてなることを特徴とするガス反応装置。
  2. 【請求項2】 先端部に第1電極が形成された少なくと
    も1枚の回転羽根を有するファンと、 吸気口及び排気口を備え、かつ内面の周方向全体に沿っ
    て円筒状の第2電極が形成されると共に前記第1電極が
    前記第2電極に対して微小ギャップを有した状態に前記
    吸気口と排気口との間に前記ファンを収容するハウジン
    グからなり、 前記第1電極及び第2電極のそれぞれには金属酸化物触
    媒層が形成され、 前記第1電極と第2電極との間の微小ギャップにプラズ
    マを発生させるためのプラズマ発生手段を備えてなるこ
    とを特徴とするガス反応装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも内面が周方向全体に沿って導
    電性を有するアウターシリンダーと、 前記アウターシリンダー内面に微小ギャップを有した状
    態にアウターシリンダー内に配置され少なくとも外面が
    周方向全体に沿って導電性を有するインナーシリンダー
    と、 前記微小ギャップと連通する吸気口及び排気口を有する
    ハウジングからなり、 前記アウターシリンダーの内面及びインナーシリンダー
    の外面のいずれか一方には周方向全体に沿って金属酸化
    物触媒層が形成され、 前記アウターシリンダーの内面及びインナーシリンダー
    の外面の金属酸化物触媒層が形成されていない面には触
    媒作用を有する金属層が形成され、 前記アウターシリンダーの内面及びインナーシリンダー
    の外面間の微小ギャップにプラズマを発生させるプラズ
    マ発生手段を備えてなることを特徴とするガス反応装
    置。
  4. 【請求項4】 少なくとも内面が周方向全体に沿って導
    電性を有するアウターシリンダーと、 前記アウターシリンダー内面に微小ギャップを有した状
    態にアウターシリンダー内に配置され少なくとも外面が
    周方向全体に沿って導電性を有するインナーシリンダー
    と、 前記微小ギャップと連通する吸気口及び排気口を有する
    ハウジングからなり、 前記アウターシリンダーの内面には周方向全体に沿って
    第1金属酸化物触媒層が形成され、 前記インナーシリンダーの外面には周方向全体に沿って
    第2金属酸化物触媒層が形成され、 前記アウターシリンダーの内面及びインナーシリンダー
    の外面間の微小ギャップにプラズマを発生させるための
    プラズマ発生手段を備えてなることを特徴とするガス反
    応装置。
  5. 【請求項5】 前記第1金属酸化物触媒層及び第2金属
    酸化物触媒層の少なくとも一方に、複数個の凹部が形成
    されており、前記凹部内面に触媒作用を有する金属粉末
    が形成されてなる請求項2又は4記載のガス反応装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523522A (ja) * 2003-04-16 2006-10-19 ウーデ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 触媒を備えたプレート構造のマイクロ型反応器
WO2011034189A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 イマジニアリング株式会社 ガス処理装置、及び内燃機関

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