JP2007069115A - ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ - Google Patents
ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007069115A JP2007069115A JP2005258589A JP2005258589A JP2007069115A JP 2007069115 A JP2007069115 A JP 2007069115A JP 2005258589 A JP2005258589 A JP 2005258589A JP 2005258589 A JP2005258589 A JP 2005258589A JP 2007069115 A JP2007069115 A JP 2007069115A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- dielectric member
- electrode
- electrodes
- dielectric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/32—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by electrical effects other than those provided for in group B01D61/00
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Abstract
【課題】衝撃による誘電体破損防止、電極と誘電体との接触状態、密着性向上による安定した電界形成を可能とし、処理効率が比較的高いガス処理装置及びガス処理用カートリッジを提供する。
【解決手段】ガス処理装置は、電圧印加下で放電を誘起させる電極4a,4b,4c,5a,5bと、被処理ガスG1が流通可能な形態に形成され電極間に備えられた誘電体部材6a,6b,6c,6dと、電極及び誘電体部材が内部に設置されるプラズマ処理室1bを有する。電極間に放電を誘起させてプラズマ処理室内にプラズマを生成した状態で、被処理ガスをプラズマ処理室内に導入して、ガスの処理を行う。電極の少なくとも一方の電極が、電極面を誘電体部材面と当接するときに電極面が誘電体部材面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材面の変位時に電極面がその変位に追従して接触状態を維持できる様なフレキシブル導電性材料で形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】ガス処理装置は、電圧印加下で放電を誘起させる電極4a,4b,4c,5a,5bと、被処理ガスG1が流通可能な形態に形成され電極間に備えられた誘電体部材6a,6b,6c,6dと、電極及び誘電体部材が内部に設置されるプラズマ処理室1bを有する。電極間に放電を誘起させてプラズマ処理室内にプラズマを生成した状態で、被処理ガスをプラズマ処理室内に導入して、ガスの処理を行う。電極の少なくとも一方の電極が、電極面を誘電体部材面と当接するときに電極面が誘電体部材面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材面の変位時に電極面がその変位に追従して接触状態を維持できる様なフレキシブル導電性材料で形成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、各種の工業的処理工程から排出される揮発性有機化合物(以下、VOC[Volatile Organic Compounds]という。)を含むガスなどに対して、プラズマ分解方式で無害化したり捕集しやすい形態にするなどの処理を施すガス処理装置及びガス処理用カートリッジに関する。
VOCは、有機溶剤を使用する塗装工程等で発生する、トルエン、キシレン、MEK(メチルエチルケトン)等の有害化学物質である。かっては、VOCは、大気中に放出されていたのが実情であったが、近年、環境汚染物質排出移動登録(PRTR)制度が施行されるなど、環境への負荷物質であるVOCの低減が社会的にも求められるようになり、VOCの無害化技術が広く検討されている。VOC無害化技術としては、例えば、光分解、触媒分解、強制燃焼などの方式があるが、装置の大型化や運転コストの増加、有害物質の発生、処理効率等の問題があり、近年これらの課題を克服する技術として、放電利用型のVOC無害化技術が注目されている。放電利用型は、大気圧下で放電を発生させ、その放電によりVOCを処理するもので、放電方式によって、無声放電方式、沿面放電方式、パルスコロナ放電方式、誘電体充填方式等、種々の観点から様々に分類される。
誘電体充填方式では、誘電体に電圧を印加することによって、誘電体同士の間隙に、大気圧下(例えば常圧下)でグロー放電などを誘起させ、プラズマを発生させる。そして、処理対象ガスであるVOCをプラズマが発生している間隙に通し、プラズマの酸化作用でVOCを分解し、二酸化炭素や水に分解する。充填される誘電体は、主にセラミックス素材が用いられるが、金属電極との接触部が振動により、磨耗する問題点があった。特に多孔質セラミックスを誘電体として充填した場合、電極に金属板、金属棒、金属網等を用いると、誘電体は、フォーム形状であるためその強度が弱く、応力によって欠け、割れ、磨耗などが発生し易い構造であった。誘電体充填方式では、誘電体破損を防止することが重要であり、そのための技術が開示されている。
一つの提案では、一対の電極間に、光触媒をコートした多孔質形状のセラミックス(以下、「光触媒フィルタ」と略称する。)を挟持し、電極と光触媒フィルタとの間に緩衝材を配した空気浄化装置が開示されている(特許文献1参照)。この技術によれば、緩衝材を配置することにより、光触媒の磨耗を防止することができる。
特開2002−253658号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように緩衝材を配置した場合には、誘電体表面の凹凸が大きいため、電極と誘電体を精度良く接触させることができず、安定した電界を形成することが困難である。また、放電が不安定になることにより、放電生成物(窒素酸化物)の増加、処理効率の低下を招いてしまう。
上記課題に鑑み、本発明のガス処理装置は、以下の構成を有する。ガス処理装置は、高電圧などの電圧印加下でグロー放電などの放電を誘起させる少なくとも一対の電極と、被処理ガスが内部を流通可能な形態に形成され一対の電極の間に備えられた誘電体部材と、一対の電極及び誘電体部材が内部に設置されるプラズマ処理室を有する。そして、一対の電極間に放電を誘起させて大気圧下などの環境下でプラズマ処理室内にプラズマを生成した状態で、被処理ガスをプラズマ処理室内に導入することによって、被処理ガスの処理を行う様に構成される。更に、一対の電極の少なくとも一方の電極が、電極の面を誘電体部材の面と当接するときに電極の面が誘電体部材の面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材の面の変位時に電極の面がその変位に追従して接触状態を維持することができる様なフレキシブル導電性材料で形成される。
また、上記課題に鑑み、本発明のガス処理用カートリッジは、高電圧などの電圧印加下でグロー放電などの放電を誘起させる少なくとも一対の電極と、被処理ガスが内部を流通可能な形態に形成され該一対の電極の間に備えられた誘電体部材とが一体的な形態に構成される。そして、一対の電極の少なくとも一方の電極が、電極の面を誘電体部材の面と当接するときに電極の面が誘電体部材の面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材の面の変位時に電極の面がその変位に追従して接触状態を維持することができる様なフレキシブル導電性材料で形成される。
上記本発明によれば、フレキシブル導電性材料を電極に用いることで、衝撃による誘電体破損防止、電極と誘電体との接触状態ないし密着性向上による安定した電界形成を可能とし、処理効率が比較的高いガス処理装置及びガス処理用カートリッジを提供することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明に係るガス処理装置の一実施形態を示す概略構成の断面図である。ガス処理装置1は、ガス導入部1aと、プラズマ処理室1bと、ガス排出部1cとを有している。ガス導入部1aは、処理対象物質である被処理ガスG1を導入するガス導入口2を有する。プラズマ処理室1bは、ガス導入部1aから流入する被処理ガスG1をプラズマ処理する。ガス排出部1cは、プラズマ処理室1bでプラズマ処理された処理済ガスG2を系外に排出するガス排出口3を有する。このようなガスの流れ方向に関してガス導入部1aの上流側には、被処理ガスG1をガス導入部1aに送り込むファン11が設けられている。
プラズマ処理室1bには、ガスの流れ方向の上流側から順に、接地側電極4a、誘電体部材6a、高圧側電極5a、誘電体部材6b、接地側電極4b、誘電体部材6c、高圧側電極5b、誘電体部材6d、接地側電極4cが設けられている。高圧側電極5a,5b(以下、「高圧側電極5a等」と略称する場合がある。)と誘電体部材6a,6b,6c,6d(以下、「誘電体部材6a等」と略称する場合がある。)との間には空隙が設けられている。なお、空隙が無くても、プラズマ生成可能であるが、湿度環境に影響されない安定したプラズマを生成するためには、誘電体部材6a,6b,6c,6dと高圧側電極5a,5bとの間に空隙を設けることが好ましい。また、空隙の距離は、印加する電圧や被処理ガスの湿度状態により適宜選択すればよい。0.5mm未満であると高湿度下で放電が不安定になりやすく、1.6mm以上であるとプラズマ生成に大きな印加電圧が必要となるため、0.5mm〜1.5mm程度であるのが好ましい。これらの各部材は、ガス導入口2からの被処理ガスG1の全量が通過するように、各部材を保持する保持部20内のプラズマ処理室1bの断面(ガスの流れ方向と角度を成す断面)の全域に渡って配置されている。すなわち、例えば、大気圧下で電極間にグロー放電を誘起させてプラズマを生成した状態で被処理ガスを導入してガス処理を行うガス処理装置のプラズマ処理室内に、上記各部材は設置されて用いられ、被処理ガスの実質的全量が誘電体部材6a等内を流通するようにプラズマ処理室内に配置される。この際、上記各部材は着脱自在或いは固定的にプラズマ処理室1b内に設置される。
また、各接地側電極4a,4b,4c(以下、「接地側電極4a等」と略称する場合がある。)は、それぞれ、通気性を有するフレキシブル導電性材料(フレキシブルの意味するところは、上述した性質を有することである)により構成されている。フレキシブルな導電性材料の接地側電極4a等は、その面が対向する誘電体部材6a等の面と当接して接触状態にある。例えば、フレキシブルな導電性材料の接地側電極が2mm程度の厚さを持つ場合、たとえ接触状態にある誘電体部材の面が変位したとしても(その変位量は0.5mm程度である)、接地側電極の面はその変位に追従してそれを受け入れて、電極は全体的に変位することなく接触状態を維持する。
上記構成は好ましい形態であるが、接地側電極と高圧側電極の両方がフレキシブルな導電性材料により構成された場合、誘電体部材と高圧側電極との間及び誘電体部材と接地側電極との間を共に空隙を設けないで接触状態にさせたり、それらのうち一方にのみ空隙を設けるようにしてもよい。
高圧側電極5a,5bは、それぞれ、誘電体14が被覆された複数の金属電極13で構成されている。各高圧側電極5a,5bにおいて、複数の金属電極13は互いに間隔をおいてほぼ平行に配置されており、これにより各高圧側電極は、被処理ガスG1が複数の金属電極13の間を流通可能な通気孔を形成している。なお、通気性を有するフレキシブル導電性材料は、接地側電極に限らず、高圧側電極と接地側電極の少なくとも一方に使用することができる。
接地側電極4a,4b,4cは適宜の手段によって接地され(例えば、接地された配線にアルミテープなどで接続されて接地される)、高圧側電極5a,5bは交流の高圧電源12に接続されている。接地側電極4aと高圧側電極5a、接地側電極4bと高圧側電極5a、接地側電極4bと高圧側電極5b、及び接地側電極4cと高圧側電極5bはそれぞれ対向して対を成している。そして、高圧電源12から高圧側電極5a,5bに高圧の交流電圧が印加されると、大気圧下でそれらの電極対の間にグロー放電などが誘起させられてプラズマが生成される(比較的高い電圧で誘起されるグロー放電はガスの処理率が高いので好ましい放電である)。こうして、各電極対の間に備えられている誘電体部材6a等は、それらの間に生成したプラズマに晒される。
高圧電源12には、50Hzや60Hzの商用周波数から、高周波(MHzオーダー)の範囲までの周波数のものが使用可能であり、出力電圧が数kV〜数10kVの範囲のものを用いるのが一般的である。しかし、本実施形態のガス処理装置1に用いることができる高圧電源はそれに限定されるわけではない。
図2は、図1に示した接地側電極、高圧側電極、及び誘電体部材を有するカートリッジを示す概略斜視図である。
カートリッジ7は、接地側電極4a等と、高圧側電極5a等と、誘電体部材6a等が一体的な形態に構成されたパッケージであり、ガス処理装置1のプラズマ処理室1b内に着脱自在に搭載できる。このため、カートリッジ7は、一定時間使用後や、性能劣化の程度に応じて、適宜交換可能である。ガス処理装置1のプラズマ処理室1b内には、カートリッジ7を着脱自在に保持する保持部(例えば、図1の保持部20のようなもの)が設けられている。ただし、このようなカートリッジ方式を採用するかどうかは任意であり、固定的に設けられてもよい。
高圧側電極5a等は、例えば、誘電体14が被覆された複数の棒状の金属電極13で構成されている。金属電極13の外径は1mm〜2mm程度であることが好ましい。これは、耐久性、抵抗値などを考慮して設定される。あまり細すぎると、耐久性などの点で問題があり、あまり太すぎると放電を起こしにくくなる。金属電極13の材質としては、例えば、ステンレス、銅、真鍮、アルミニウム、鉄、タングステン等の導電性材料が用いられる。金属電極13を覆う誘電体14は、比誘電率の高いセラミックスなどを用いることが好ましく、例えば、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、チタン酸バリウム等の誘電物質が用いられる。また、誘電体14の膜厚は、印加する電圧により絶縁破壊を起さない膜厚を適宜選択すればよいが、放電開始電圧を抑制するためには、100μm〜500μm程度であることが好ましい。
その被覆方法としては、チューブ状のセラミックス内に金属電極13を挿入する方法や金属電極13にセラミックスコーティングを施す方法等が考えられる。金属電極13と誘電体14の空隙での放電による電力効率の低下が生じ得ることを考慮すると、セラミックスコーティングによる方法を採用することが好ましい。なお、誘電体14が被覆された金属電極13の形状(正面から見たパターン形状)は、誘電体部材6a等を保持でき、誘電体部材6a等に均一に電圧を印加でき、かつ被処理ガスG1が大きな圧力損失を受けずに通過できるように、適切に選定される。
接地側電極4a等は、上記したように、通気性を有するフレキシブルな導電性材料により構成されている。フレキシブルな導電性材料としては、例えば、金属ウール、アルミニウム発泡体(上述したフレキシブルな性質を持つように充分細い骨格を有するもの)、カーボン繊維が用いられる。また、ガス処理効率をさらに向上させるために、前記電極表面に、被処理物質を吸着・保持可能な活性炭繊維、さらにはその上に処理反応を促進する触媒を被覆することが好ましい。触媒に使用可能な材料としては、白金、銀、パラジウム、ロジウム等の貴金属、ニッケル等の金属、二酸化マンガンなどがある。
誘電体部材6a等の構造について説明する。誘電体部材6a等の基本構造は多孔質形状の誘電体基材からなる。具体的には、ハニカム形状セラミックス、セラミックス粒子焼結体等の誘電体基材が挙げられる。特にセラミックスからなる誘電体基材を骨格部とし、内部に3次元状に且つ網目状に形成されている流路を有するものが、強度が強くかつ被処理ガスに対する圧力損失が少ない点で好ましい。
また、誘電体基材は、誘電体基材よりも比誘電率の高い強誘電膜で覆われていることが、小さな印加電圧でプラズマの発生が可能となり、誘電体の発熱が抑えられる点で好ましい。誘電体基材に使用する材料としては、比誘電率が50以下であるアルミナや酸化ジルコニウム等が好ましく、また強誘電膜材料としては、比誘電率1000以上であるチタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウム等が好ましい。また、処理効率をさらに向上させるために、強誘電膜の表面に被処理物質を吸着・保持可能な吸着材、さらには処理反応を促進する触媒物質を被覆することが好ましい。それに使用可能な材料としては、ゼオライトやγ−アルミナ等の吸着材、白金、銀、パラジウム、ロジウム等の貴金属、ニッケル等の金属、二酸化マンガンなどの触媒物質がある。
次に、本実施形態のガス処理装置1の動作について説明する。図1を参照すると、VOCを含有する被処理ガスG1が、ファン11により、ガス導入部1aからプラズマ処理室1b内の誘電体部材6a等に順次流入させられる。接地側電極4a等と高圧側電極5a等との間には、高圧電源12によって電圧が印加されており、これらに挟まれている誘電体部材6a等の表面上及び孔内に放電が発生して、大気圧下(例えば、常圧下)でプラズマが生起されている。誘電体部材6a等の孔内に流れ込んだ被処理ガスG1は、プラズマに接触しながらプラズマによって酸化・分解されて、無害化等の処理をされる。無害化等の処理をされた処理済ガスG2はガス排出部1cに移行し、ガス排出口3を介してガス処理装置1の外に排出される。
上述したように、本実施形態のガス処理装置は、接地側電極4a等がフレキシブル導電性材料であるため、誘電体部材6a等と接地側電極4a等とが良好な接触状態を保って密着し、誘電体部材6a等の表面に均一に高密度の電界を形成することが可能となる。したがって、ガス処理を高効率に行うことが可能となる。また、フレキシブル導電性材料の接地側電極4a等の柔軟な変位追従性により振動に起因する誘電体部材表面の磨耗等の破損を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態の構成によれば、接地側電極4a等に活性炭繊維、さらには処理反応を促進する触媒を被覆したものを用いた場合には、処理効率をさらに向上させることができる。
本発明によるガス処理の効果を、以下の実施例によって、より具体的に説明する。なお、以下の実施例は例示に過ぎず、本発明の内容、範囲を限定するものではない。
図3は、実施例1,2及び比較例に用いたガス処理装置の概略構成を示す断面図である。実施例1,2及び比較例に共通して、ガス処理装置101のガス導入口には、被処理ガスを充填した被処理ガスボンベ114が流量調節器115を介して接続されている。ガス処理装置101のプラズマ処理室の室内容積は60.5cm3である。ガス処理装置101のガス排出口は、パイプを介して分析装置116(島津製作所社製ガスクロマトグラフ)に接続されている。被処理ガスは1ppmトルエンガスであり、流量調節器115を調節してその流量を350リットル/分とする。
実施例1における各電極及び誘電体部材の構成は、上記の実施形態で説明したものより多少簡略化されており、高圧電源112が接続された高圧側電極105に、接地側電極104が、高圧側電極105との間に誘電体部材106(外寸110mm×110mm×5mm)を挟んで配置されている。接地側電極104は、フレキシブルなカーボン繊維不織布(賦活処理なし。厚さ3mm、目付50g/m2)であり、高圧側電極105はタングステン棒(φ1mm)をアルミナチューブ(外径φ2mm、内径φ1mm)に挿入した構成である。誘電体部材106と高圧側電極105との間には、0.5mmの空隙が設けられている。誘電体部材106と接地側電極104との間は、接触している。誘電体部材106は、多孔質アルミナ基材上に強誘電膜としてチタン酸バリウム(比誘電率εr=4000)を塗布し、1250℃で焼成して作製されている。強誘電膜の厚みは20μm、誘電体部材106における流路間隙は平均1mmであり、その空孔率は80%である。
実施例2では、接地側電極104にフレキシブルな活性炭繊維不織布を用いる。その他の条件は実施例1と同じである。
比較例では、接地側電極104にステンレスロッド(φ1mm)を用いる。比較例では、高圧側電極105及び接地側電極104と誘電体部材106とが接触しており、それらの間に空隙が無い構造とする。比較例におけるその他の条件は実施例1と同じである。
実施例1,2及び比較例について、ガス処理装置101を使用して、上記の被処理ガスの無害化処理を行った。図4に各例の主要条件及び結果の一覧表を示す。なお、処理率の定義は図4の表中に示した通りである。
比較例では、接地側電極104にステンレスロッドを用いているため、誘電体部材106表面に均一な電界を安定して形成することが不可能であることから、実施例1,2に比べて処理能力(処理率)が劣り、窒素酸化物生成濃度が高くなっている。
以上説明したように、本発明による実施形態や実施例によれば、一対の電極の少なくとも一方をフレキシブル導電性材料にすることで、この電極と誘電体部材とが密着し、均一に高密度の電界を形成することが可能となり、ガス処理を比較的高効率に行うことが可能となる。また、振動による誘電体表面の磨耗等の破損を抑制することが可能となる。さらに、電極に活性炭繊維、さらには処理反応を促進する触媒を被覆したものを用いた場合には、処理効率(処理率)をさらに向上させることが可能である。
本発明のガス処理装置及びガス処理用カートリッジは、VOCや臭気物質などを処理することができることから、汚染された土壌から放出される臭気物質の処理や、人が集まる屋内収容空間、家庭等の居室、自動車内、その他脱臭を必要とする空間におけるガス処理に広く用いることができる。
1 ガス処理装置
1b プラズマ処理室
4a,4b,4c,104 接地側電極
5a,5b,105 高圧側電極
6a,6b,6c,6d,106 誘電体部材
7 ガス処理用カートリッジ
13 金属電極
14 誘電体
1b プラズマ処理室
4a,4b,4c,104 接地側電極
5a,5b,105 高圧側電極
6a,6b,6c,6d,106 誘電体部材
7 ガス処理用カートリッジ
13 金属電極
14 誘電体
Claims (10)
- 電圧印加下で放電を誘起させる少なくとも一対の電極と、被処理ガスが内部を流通可能な形態に形成され該一対の電極の間に備えられた誘電体部材と、前記一対の電極及び前記誘電体部材が内部に設置されるプラズマ処理室と、を有し、
前記一対の電極間に放電を誘起させて前記プラズマ処理室内にプラズマを生成した状態で、前記被処理ガスを前記プラズマ処理室内に導入することによって、前記被処理ガスの処理を行う様に構成され、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極が、該電極の面を前記誘電体部材の面と当接するときに電極の面が誘電体部材の面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材の面の変位時に電極の面がその変位に追従して前記接触状態を維持することができる様なフレキシブル導電性材料で形成されていることを特徴とするガス処理装置。 - 前記電極及び誘電体部材の少なくとも1つが、触媒物質と吸着材の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1記載のガス処理装置。
- 前記フレキシブルな導電性材料が、活性炭繊維、カーボン繊維、金属ウール、またはアルミニウム発泡体であることを特徴とする請求項1または2記載のガス処理装置。
- 前記一対の電極及び前記誘電体部材は一体的なカートリッジの形態に構成されており、前記プラズマ処理室内には前記カートリッジを着脱自在に保持する保持部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 前記フレキシブルな導電性材料の電極は、その面が前記誘電体部材の面と当接して接触状態にあることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 電圧印加下で放電を誘起させる少なくとも一対の電極と、被処理ガスが内部を流通可能な形態に形成され該一対の電極の間に備えられた誘電体部材とが一体的な形態に構成され、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極が、該電極の面を前記誘電体部材の面と当接するときに電極の面が誘電体部材の面の形状にほぼならった接触状態に至り、誘電体部材の面の変位時に電極の面がその変位に追従して前記接触状態を維持することができる様なフレキシブル導電性材料で形成されていることを特徴とするガス処理用カートリッジ。 - 前記電極及び誘電体部材の少なくとも1つが、触媒物質と吸着材の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項6記載のガス処理用カートリッジ。
- 前記フレキシブルな導電性材料が、活性炭繊維、カーボン繊維、金属ウール、またはアルミニウム発泡体であることを特徴とする請求項6または7記載のガス処理用カートリッジ。
- 前記フレキシブルな導電性材料の電極は、その面が前記誘電体部材の面と当接して接触状態にあることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 大気圧下で前記一対の電極間にグロー放電を誘起させてプラズマを生成した状態で前記被処理ガスをプラズマ処理室内に導入することによって前記被処理ガスの処理を行うガス処理装置の前記プラズマ処理室内に着脱自在に設置されて用いられ、前記被処理ガスの実質的全量が前記誘電体部材内を流通するように前記プラズマ処理室内に配置されることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のガス処理用カートリッジ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005258589A JP2007069115A (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ |
EP06119887A EP1759757A1 (en) | 2005-09-06 | 2006-08-31 | Gas decomposition apparatus |
US11/469,027 US20070053805A1 (en) | 2005-09-06 | 2006-08-31 | Gas decomposition apparatus |
CNA2006101281949A CN1935325A (zh) | 2005-09-06 | 2006-09-06 | 气体分解设备 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005258589A JP2007069115A (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007069115A true JP2007069115A (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=37533557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005258589A Pending JP2007069115A (ja) | 2005-09-06 | 2005-09-06 | ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20070053805A1 (ja) |
EP (1) | EP1759757A1 (ja) |
JP (1) | JP2007069115A (ja) |
CN (1) | CN1935325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103140011A (zh) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | 亚树科技股份有限公司 | 直立式电浆产生装置 |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4095620B2 (ja) * | 2004-05-07 | 2008-06-04 | キヤノン株式会社 | ガス処理装置 |
KR100675752B1 (ko) * | 2006-09-14 | 2007-01-30 | (주) 씨엠테크 | 플라즈마 반응기 |
CN101468281B (zh) * | 2008-01-23 | 2010-12-15 | 邵光震 | 低温等离子体放电净化高温废气的装置 |
CN102151464B (zh) * | 2011-04-01 | 2013-04-10 | 浙江工商大学 | 等离子体协同化学催化处理VOCs的反应器 |
WO2012178147A2 (en) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | University Of Florida Resarch Foundation, Inc. | Solid state heating source and plasma actuators including extreme materials |
CN103341307B (zh) * | 2013-06-19 | 2015-06-17 | 浙江大学 | 一种脱除大流量焚烧炉尾气中持久性有机污染物的方法及装置 |
US9211500B2 (en) * | 2014-04-29 | 2015-12-15 | Korea Institute Of Machinery & Materials | Plasma reactor for abating hazardous material |
CN105797579B (zh) * | 2016-05-17 | 2019-05-10 | 武汉大学 | 一种等离子体协同介孔催化处理VOCs的工艺 |
CN106040233B (zh) * | 2016-06-03 | 2018-08-17 | 南通斐腾新材料科技有限公司 | 一种毛细管柱式可等离子再生催化剂的制备方法 |
CN106642396A (zh) * | 2017-02-04 | 2017-05-10 | 深圳市力德环保工程有限公司 | 一体化复合空气净化器及空气净化方法 |
CN109364593A (zh) * | 2018-11-22 | 2019-02-22 | 重庆市艾格名环保技术研究院有限公司 | 一种喷烤漆房废气处理方法及装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3925673A (en) * | 1973-03-12 | 1975-12-09 | Jr Joseph E Wright | Apparatus for generating heavy oxygen molecules |
JPH0734389B2 (ja) * | 1990-10-17 | 1995-04-12 | 住友精密工業株式会社 | 被覆細線極型活性種発生装置 |
EP1061119A1 (en) * | 1999-06-17 | 2000-12-20 | Abb Research Ltd. | Dielectric barrier discharge cracking |
JP2002253658A (ja) | 2001-02-28 | 2002-09-10 | Toshiba Corp | 空気浄化装置 |
ITMI20010816A1 (it) * | 2001-04-13 | 2002-10-13 | Deparia Engineering S R L | Depuratore dell'aria suscettibile di utilizzare un dispositivo elettrostatico catalitico a plasma freddo |
US20040042947A1 (en) * | 2002-08-28 | 2004-03-04 | John Hoard | Method for NOx reduction |
WO2004072445A1 (ja) * | 2003-02-12 | 2004-08-26 | Ngk Insulators, Ltd. | プラズマ反応器及びその製造方法 |
JP2005258589A (ja) | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Nec Corp | 文字表示装置および文字表示方法ならびにプログラム |
-
2005
- 2005-09-06 JP JP2005258589A patent/JP2007069115A/ja active Pending
-
2006
- 2006-08-31 EP EP06119887A patent/EP1759757A1/en not_active Withdrawn
- 2006-08-31 US US11/469,027 patent/US20070053805A1/en not_active Abandoned
- 2006-09-06 CN CNA2006101281949A patent/CN1935325A/zh active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103140011A (zh) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | 亚树科技股份有限公司 | 直立式电浆产生装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1935325A (zh) | 2007-03-28 |
EP1759757A1 (en) | 2007-03-07 |
US20070053805A1 (en) | 2007-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007069115A (ja) | ガス処理装置、及びガス処理用カートリッジ | |
JP3711052B2 (ja) | 低温プラズマ及び誘電熱を用いて有害ガスを処理するための触媒反応器 | |
US20050214181A1 (en) | Dielectric, gas treatment apparatus using the same, and plasma generator | |
JP5697075B2 (ja) | 空気清浄機 | |
US9138504B2 (en) | Plasma driven catalyst system for disinfection and purification of gases | |
US7799290B2 (en) | Decontamination of fluids or objects contaminated with chemical or biological agents using a distributed plasma reactor | |
JP2009202137A (ja) | 空気処理装置 | |
JP2006187766A (ja) | ガス処理装置およびガス処理用カートリッジ | |
JP2012521240A (ja) | 改良型の空気除染装置および方法 | |
CN111569617B (zh) | 空气净化装置 | |
US20050249646A1 (en) | Gas treatment apparatus | |
US6635153B1 (en) | Air purification device | |
US20060119278A1 (en) | Gas decomposition apparatus and gas treatment cartridge | |
JP4235580B2 (ja) | 誘電体 | |
KR100487544B1 (ko) | 입체형 셀 구조의 플라즈마 필터를 이용한 공기정화 장치및 그 방법 | |
KR100543529B1 (ko) | 공기정화시스템 및 정화방법 | |
JP3632579B2 (ja) | 空気浄化装置 | |
JP2001179040A (ja) | ガス分解装置 | |
JP2007144278A (ja) | 脱臭装置およびそれを備えた空気調和装置 | |
WO2023019081A1 (en) | Methods and apparatus for decomposing constituent elements of fluids | |
JP5369448B2 (ja) | 放電電極およびそれを用いた空気浄化装置 | |
JP2002336645A (ja) | プラズマ触媒反応器、空気浄化装置、窒素酸化物浄化装置、及び燃焼排ガス浄化装置 | |
JP2001157816A (ja) | 排ガス処理装置 | |
JP2006043550A (ja) | 空気清浄装置 | |
CN220818009U (zh) | 一种空气净化模块和空气净化装置 |