JPH09201377A - 歩行制御機能を有する義足 - Google Patents

歩行制御機能を有する義足

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JPH09201377A
JPH09201377A JP3294896A JP3294896A JPH09201377A JP H09201377 A JPH09201377 A JP H09201377A JP 3294896 A JP3294896 A JP 3294896A JP 3294896 A JP3294896 A JP 3294896A JP H09201377 A JPH09201377 A JP H09201377A
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circuit
voltage
battery
supplied
control function
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JP3294896A
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Inventor
Ritsuo Shiraishi
律夫 白石
Yasuichi Furuichi
保一 古市
Kazuo Nakatani
一雄 中谷
Tetsuya Amo
哲也 天羽
Shigeki Nakatani
茂樹 中谷
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動装置400の作動を確実にし、しかもま
た、駆動装置400が駆動した時でも制御回路500へ
安定した電圧を供給する。 【解決手段】電池700の電圧を昇圧回路950によっ
て昇圧させ、昇圧させた電圧を駆動装置400に供給す
る。また、制御回路500に対しては、昇圧回路950
によって昇圧させた電圧を降圧回路930を介して供給
する。降圧回路930と制御回路500との間に定電圧
回路を挿入し、降圧回路930で降圧させた電圧を平滑
化させれば、さらに好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歩行制御機能を
有する義足に関し、その制御を行うために電池より電力
を供給されるようにした技術に関する。
【0002】
【発明の背景】義足による歩行を電力により制御する考
え方自体は公知であり、その考えに基づく大腿義足もす
でに知られている(たとえば、特開平5−228168
号の公報参照)。図1〜図3は、そうした大腿義足をさ
らに改良した技術を示し、図1は膝が伸展した状態を示
す側部断面図であり、図2は膝が屈曲した状態を一部を
切り欠いて示す部分断面図、さらに、図3はエアシリン
ダを主体とした組立て体のより詳細な断面図である。こ
れらの図を参照しながら、まず、この発明が適用される
義足の構成について明らかにしよう。
【0003】大腿義足10は、膝のない人のための義足
であり、義足の外郭を形作る義足本体と、その義足本体
の中に収容され、義足による歩行を助けるためのいくつ
かの装置とを備える。義足本体には、膝の部分を形作る
膝カバー12と、膝カバー12に設けた連結部12aに
一体的に支持される大腿フレーム(図示しない)と、膝
カバー12に対し膝軸14の回りに回転可能に連結され
る下腿フレーム16とを含む。また、内部の装置として
は、膝カバー12の膝軸14の回りに位置するブレーキ
機構18、膝カバー12側のマグネット20mと下腿フ
レーム16の内側の近接スイッチ20sとが相協力して
下腿フレーム16の揺動速度を検知する歩行速度検知機
構、さらに、エアシリンダ30を主体とし、歩行時のク
ッションおよび反発力を制御する歩行制御機構がある。
【0004】エアシリンダ30には、シリンダ本体37
0の内部にピストン320があり、そのピストン320
が内部を第1の室361と第2の室362とに区画して
いる。ピストン320には、ロッド340が一体化して
おり、ピストン320に隣合うロッド部分342の径は
ロッド340の他の部分よりも大きい。大径なロッド部
分342は、ロッドカバー374の内周の内孔380に
はまり合う大きさである。そこで、図3および図2に示
す膝の屈曲状態から図1に示す膝の伸展状態に移ると
き、大径なロッド部分342が内孔380の内部に第3
の室363を区画する。こうしたエアシリンダ30は、
まず、ピストン320の内部に逆止弁330を備える。
逆止弁330は、第2の室362から第1の室361へ
向かう流れを許す。この逆止弁330を含む第1の流路
は、膝が伸展する際にはスムーズなエアの流れを促進
し、一方、膝が屈曲する際にはエアの流れを禁止し、別
の弁によるクッションおよび反発力の発生を助ける。ま
た、逆止弁330を含む第1の流路と並列な第2の流路
があり、その第2の流路の途中に可変の絞り弁350お
よび第2の逆止弁352がある。絞り弁350の弁開度
は、ステッピングモータからなる電気モータ40の回転
駆動力を、回転運動−直進運動に変換するねじ機構42
を介して調整可能である。なお、エアシリンダ30は、
手動調整可能な固定の絞り390をも備えている。この
固定の絞り390は、伸展の最終段階において(別にい
うと、大径なロッド部分342が内孔380の中に入り
込み、その内孔380内に第3の室363を区画する段
階において)、逆止弁330を含む第1の流路に対し逆
止弁330に直列に接続され、ピストン320の摺動を
鈍らせ、膝の伸展にクッション力を働かせる。
【0005】組立て体300は、可変の絞り弁350等
を含むエアシリンダ30のほか、電気モータ40および
ねじ機構42を含む駆動装置400、さらには、駆動装
置400に制御信号を送り、歩行速度に応じた制御を行
わせる制御回路500を一体に備えている。シリンダ本
体370のボトム側に肉厚なベース部372があり、駆
動装置400および制御回路500はそのベース部37
2に取付けあるいは支持されている。制御回路500は
半導体チップを搭載した電子基板520からなり、スペ
ースを有効に利用するため、電気モータ40およびねじ
機構42の軸線に対し、電子基板520を平行に配置し
ている。なお、電子基板520には、義足装着者の各人
に適合した制御データを設定するための外部接続プラブ
522、歩行速度検知機構20からの検知信号を入力す
る検知信号入力端子部524、および電池700から電
力の供給を受ける電力供給端子部526がある。
【0006】次に、以上の構成を有する大腿義足10の
作用を、人が歩く時の状況を模式化した図4を参照しな
がら説明する。図4は、人が歩いている際に一方の脚
(ハッチングを入れていない側)の踵が地に付いた状態
から再び踵が地に付くまでの動きを示すものである。図
4において、a1は腰、a2は膝、a3は踵、a4は爪
先を各々表し、1’は大腿部、2’は下腿部である。な
お、他方の脚は、ハッチングを入れて示している。以下
の説明は、図における一方の脚に主眼をおいて説明す
る。図4は、一方の脚の踵a1が地に付いてから再び地
に付くまでの1サイクルを位置b1から位置c4までの
8つの位置に分解して示している。位置b1は踵a3が
接地した状態、位置b4は爪先a4が地面から離れる直
前の状態、位置c1は爪先a4が地面から離れた直後の
状態、位置c4は再び踵a3が接地する直前の状態であ
る。ここで、位置b1の踵a3が接地した状態から位置
b4の爪先a4が地面から離れる直前迄の間を立脚相D
1と呼び、爪先a4が地面から離れ踵a3が接地する迄
の間を遊脚相D2と呼ぶ。なお、一方の脚が遊脚相D2
の時、他方は立脚相D1となり、この立脚相D1と遊脚
相D2とを交互に繰り返す事で歩行が行われる。
【0007】立脚相D1は上述したように、踵a3が接
地した位置b1から始まり、爪先a4が地上から離れる
直前の位置b4で終了する。位置b1では大腿部1’と
下腿部2’とが、ほぼ一直線状すなわち膝a2が伸びた
状態となり、踵a3は腰a1よりも前方で接地する。こ
の状態から一方の脚は大腿部1’と下腿部2’とがほぼ
一直線状となったまま、体の前方への移動により踵a3
を中心として回転し、位置b2を経て、位置b3で大腿
部1’と下腿部2’とを結ぶ線が地面に対してほぼ垂直
となる。その後、爪先a4を中心として前方へ傾斜して
いき、位置b4に到り立脚相D1が終了し、遊脚相D2
へ移行する。遊脚相D2は、爪先a4が地面から離れる
位置、すなわち、位置b4の直後から始まり、踵a3が
再び接地する位置b1で終了する。位置b4の直後から
は、人の体の前進に応じて大腿部1’が前方に振り出さ
れる。この大腿部1’の前方への振出しにより、下腿部
2’には後方への慣性力が働き、位置c1に示すように
下腿部2’が膝a2を中心として大腿部1’に対して揺
動し、後方に屈曲した状態となる。さらに、位置c2に
到るまで下腿部2’の大腿部1’に対する屈曲は進む
が、下腿部2’に対する重力の作用により下腿部2’を
前方へ揺動させようとする作用力が作用し、この重力に
よる作用力と慣性力とが徐々に釣り合い、位置c2に到
っては下腿部2’の大腿部1’に対する揺動が止まり、
下腿部2’の大腿部に対する最大屈曲状態となる。位置
c3に到ると重力により作用力が勝り、下腿部2’が大
腿部1’に対して伸展する方向に揺動し始める。すなわ
ち、下腿部2’は振り子運動を行うのである。そして、
位置c4に到っては、大腿部1’と下腿部2’とが再び
ほぼ一直線状となり、遊脚相D2が終了して立脚相D1
へと移行する。
【0008】ここで、図4に示した人の歩行時の義足の
作動について考察する。図4に示した人の歩行の状態に
おいて、立脚相D1の間では義足の大腿フレーム(図4
における大腿部1’に相当)と下腿フレーム16(図4
における下腿部2’に相当)とがほぼ一直線になってい
るので、エアシリンダ30のロッド340は伸張してい
る。この立脚相D1が終了する位置b4迄は、大腿フレ
ームと下腿フレーム16とがほぼ一直線になっているの
で、エアシリンダ30のロッド340も伸張した状態を
保つ。立脚相D1が終了し、遊脚相D2に移り始める位
置b4から遊脚相D2が終了する位置b1迄の間に、下
腿部2’は、大腿部1’に対して膝a2を中心にいった
ん後方に揺動された後、前方へ揺動されて大腿部1’に
対してほぼ一直線となる。この時、エアシリンダ30
は、伸張した状態から縮小した状態に到り、続いて伸張
状態になる。この間にエアシリンダ30は次の様に機能
する。大腿フレームの前方への振出しにより慣性力が作
用して下腿フレーム16が後方に揺動し始める位置c1
からピストン320が下方に移動させられ、第1の室3
61の空気が、可変の絞り弁350を経て第2の室36
2へ流入する。これにより、下腿フレーム16が揺動す
る速度を人体の移動に調和する様に調整される。この様
にして位置c2の位置に達すると、下腿部2に作用する
慣性力と重力が釣り合い、下腿部2がその時の歩行速度
における最大屈曲位置まで揺動し、エアシリンダ30の
ピストン320は、下腿フレーム16の屈曲量に応じた
位置まで下方に移動する。この時、エアシリンダ30の
第1の室361には、その室内の空気が圧縮されている
ので、その圧縮された空気圧によるピストン320への
作用力および下腿フレーム16への重力の作用により位
置c2から伸展すなわち前方へ揺動され始め、第1の室
361の空気が圧縮されなくなると、第2の室362の
空気が逆止弁330を介して第1の室361に流入する
ので、下腿フレーム16が大腿フレームに対してスムー
ズに伸展方向に揺動される。そして、位置c4になる
と、下腿フレーム16がほぼ完全に伸び、エアシリンダ
30が伸張するが、位置c4に達する前に、ロッド34
0の大径部342が内孔380内に嵌入し内孔380に
第3の室363を形成し、この第3の室363の空気
が、固定の絞り390を介して第2の室362に流入す
ることにより、ピストン320の移動速度を抑制して下
腿フレーム16の先端が大腿フレームに柔らかく当接す
るようにしてある。なお、可変の絞り弁350は、近接
スイッチ20sにより検出された下腿フレーム16の揺
動速度を制御回路500にて演算し、その歩行速度に応
じた弁開度となるように駆動装置400に指令を発信
し、この駆動指令により駆動装置400が駆動される。
すなわち、義足を装着した人の歩行速度が変化すると、
可変絞り弁350の弁開度がその歩行速度に応じた開度
となるように駆動装置400が駆動されるのである。
【0009】このような歩行制御機能を有する義足にお
いては、制御回路500および駆動装置400に電力を
供給する手段は、簡便性という観点から、専ら電池が用
いられるが、所定の電圧を得るために複数の電池を直列
にして用いられる。なぜなら、電池は、その電極の特性
により出力電圧が決定され、必要な電圧を得るためには
電池を直列に接続して用いる必要があるためである。特
に、電池交換を容易とするために汎用の電池を用いた場
合、その電池の出力電圧は限られる。一般に長期使用可
能とするために用いられる容量の大きい電池、たとえば
リチウム電池等であってもそれは同様である。また、制
御回路500と駆動装置400とで供給する電圧が異な
る場合、それぞれに適した電圧を供給するため、駆動装
置400には直列に接続した電池から直接電力を供給
し、制御回路500には電池からの電圧を所定電圧まで
降圧して供給するようにしている。
【0010】
【解決しようとする課題】しかしながら、駆動装置40
0に電池から直接電力を供給した場合、次のような問題
がある。たとえば、低温状態で義足を使用すると、電池
からの出力電圧が、駆動装置400が作動可能な電圧よ
り低下し、駆動装置400を駆動することができず、義
足による歩行を適正に制御することが行えなくなる。そ
して、駆動装置400の作動状態(すなわち、大腿義足
10では絞り弁350の開弁量)が一度狂うと、制御回
路500によりその異常を検知できず、電池からの供給
電圧が正常に戻った後でも駆動装置400の作動状態は
元に戻すことができず、以降の適正な制御が行えない。
こうした問題に対処する手段として、制御回路500側
で駆動装置400の作動状態を監視することが考えられ
る。しかし、制御回路500による監視を行うと、制御
回路500に常時電力を供給する必要があり、大きな電
力を消費してしまい、長期にわたる使用ができず、義足
の装着者が頻繁に電池の交換を行う必要があり、安心し
て使用できないといった問題が生じる。さらに、電池を
直列に接続して所定の電圧を得ようとした場合、いずれ
かの電池が消耗していると不平衡を起こし、逆充電とい
った現象を生じることにより、電池が発熱し、電池が異
常消耗して同様に長期の使用ができず、安心して使用で
きないといった問題がある。また、制御回路500と駆
動装置400とに同一の電源から電力を供給した場合、
駆動装置400が駆動されたときに制御回路500へ供
給される電圧が変動し、制御回路500の機能が得られ
ず、よって義足が正常に作動しなくなるといった問題も
ある。加えて、複数の電池を接続した場合、電池全体が
大型化するとともに、形状も単純とは言えなくなる。し
たがって、義足の下腿フレーム16のように狭い限られ
たスペース内に電池を収容することが困難となる。ま
た、義足の空き空間として下腿フレーム下部の足部を取
付ける取付け部材、たとえば、パイプ部材の内部といっ
た場所もあるが、このパイプ部材内部の空間の中に複数
の電池を収納することも大きさ、形状の両面から困難と
なり、義足全体を小さくできない。
【0011】
【発明の目的】そこで、この発明では、電池の電圧が低
下した場合であっても駆動装置400が作動できるよう
に十分な電圧を供給し、さらに、駆動装置400が駆動
した場合でも制御回路500に供給される電圧を安定な
ものとすることにより、適正な制御を行え、義足装着者
が安心して使用できるようにした義足を提供することを
目的とする。また、この発明は、電池を直列に接続して
高い電圧を得る必要がなく、長期にわたって安定した制
御を行うことができる義足を提供することも目的とす
る。さらに、この発明では、電池の収納を容易にし、し
かも、義足の動きの上でも有利な技術を提供することを
他の目的とする。
【0012】
【発明の手段】この発明では、駆動装置400には駆動
装置400の作動を確実とするため、電池の電圧を一定
とする定圧回路または昇圧回路を介して電力を供給する
ようにする。また、この発明では、制御回路500へ供
給する電圧の安定化を図るため、制御回路500に対し
て定電圧回路を介して電力を供給したり、昇圧回路で昇
圧された電圧を降圧回路または定電圧回路を介して供給
するようにする。定電圧回路は、供給される電圧を平滑
化し、つまり、一定値に維持するよう機能する回路であ
る。それに対し、定圧回路および昇圧回路は、電力を供
給すべき対象が必要とする一定電圧に昇圧するよう機能
する回路であり、また、降圧回路は、必要とする一定電
圧に降圧するよう機能する回路である。さらに、この発
明は、下腿部を構成する下腿フレームを含む義足、特に
下腿フレームが中空であり、その内部に電池を収容する
ことができる。その中でも、この発明は、歩行制御機能
を有する大腿義足、すなわち、大腿部に装着される大腿
フレームと下腿フレームとを膝軸で揺動可能に連結した
義足本体と、この義足本体の内部に配置され、下腿フレ
ームの揺動を制御するためのシリンダと、このシリンダ
内に設けられる絞り弁とを備え、駆動装置が絞り弁の開
度を変更するよう機能する義足に適用すれば、長期に渡
って安定した制御機能が得られ、かつ、コンパクトな義
足を提供でき、義足装着者が安心して使用できる。
【0013】
【実施例】図5〜図14がこの発明で用いる回路例を示
すブロック図である。まず、これらの図における共通部
分を説明し、その後に、図番に沿って各回路の特徴を明
らかにする。用いる電池700は、たとえば2〜3V程
度の比較的低い電圧値のリチウム電池である。この電池
700から電力を供給する対象は、電気モータ40を主
体とした駆動装置400と制御回路500の二つであ
る。制御回路500は、前記したように可変の絞り弁3
50の弁開度を歩行速度に応じるように制御するための
ものであり、モータ40を駆動するドライバ回路440
に歩行速度に応じた制御信号Sを送る。この制御回路5
00に入力される信号は、近接スイッチ20sを含む歩
行速度検知機構20からの歩行速度に関係する検知信号
と、たとえば電気的に消去可能なPROM(プログラマ
ブル・リード・オンリー・メモリ)580に設定した調
整データの信号である。制御回路500は、マイクロコ
ンピュータ機能をもち、それらの入力信号に基づいて、
歩行速度を判別し、その歩行速度に応じた適切な制御信
号Sを生じる。また、制御回路500は、駆動装置40
0の駆動時に、電圧低下検知器600から電池700の
消耗により電池700の電圧が低下しているとの信号を
受けたとき、絞り弁350を普通の歩行速度に対応する
位置まで開弁させ、その後モータ40への電力の供給を
停止し、制御回路500のみに電力を供給するよう制御
する。
【0014】図5に示す回路では、電池700からの電
圧を、第1の定圧回路である昇圧回路950によって所
定のモータ駆動電圧に昇圧させる一方、昇圧回路950
によって昇圧させた電圧を降圧回路930によって降圧
させ、その降圧回路930を介する電圧を制御回路50
0に供給するようにしている。この図5の回路例は、駆
動装置400の電圧が制御回路500の電圧よりも高い
場合に対応するものであり、たとえば、前者が5Vであ
り、後者が3Vなどの場合に適用することができる。こ
の回路によれば、昇圧回路950があることにより、電
池700自体の電圧を低圧にして電池部分を小型化する
ことができ、しかも、制御回路500の前段に降圧回路
930があることにより、制御回路500への供給電圧
を安定化することができる。また、図6の回路例は、そ
うした図5の回路の一部を変えたものである。図6に示
す回路は、昇圧回路950を介してモータ40側に電力
を供給する点は図5の回路と同じであるが、制御回路5
00に対する電力の供給の仕方が異なる。すなわち、図
6の回路では、降圧回路930と制御回路500との間
に定電圧回路630を挿入している。定電圧回路630
は、降圧回路930で降圧した電圧を平滑化し、一定値
に維持するように機能するため、制御回路500に対す
る供給電圧がより一層安定化する。したがって、モータ
40が駆動されても制御回路500に供給される電圧の
変動は確実になくなり、制御回路500は、本来の歩行
速度に応じた制御機能を有効に発揮する。
【0015】図5および図6の各回路にあっても、回路
は全体的に簡単であるため、制御基板520周りを比較
的コンパクトにまとめることができる。図7の回路例
は、回路をさらに簡単にし、それに要するスペースをさ
らに小さくしようとするものである。すなわち、電池7
00の電圧を昇圧回路950を介して昇圧した形態でモ
ータ40側に供給する点は前のものと同じであるが、制
御回路50に対しては電池700の電圧を直接供給して
いる。降圧回路930を使用していないので、その分だ
け回路も簡単かつ小さくなり、電池700の電力の消費
効率も良くなる。図8の回路例は、図7の回路に対し、
電池700と制御回路500との間に定電圧回路630
を付加している。定電圧回路630は、電池700から
制御回路500への供給電圧を平滑化し、その供給電圧
値を一定に維持するよう機能する。そこで、図7の回路
に比べて、制御回路500に対する供給電圧が安定す
る。
【0016】さらに、図9および図10の回路例は、モ
ータ40側に対する第1の定圧回路である昇圧回路95
0と同様、制御回路500に対しても第2の定圧回路で
ある昇圧回路2950を設けるようにしている。特に、
図10の回路では、その昇圧回路2950と制御回路5
00との間に定電圧回路630を挿入しており、それに
よって、制御回路500に対する供給電圧をより確実に
安定させるようにしている。これら図9および図10の
回路は、たとえば2Vの電池700の電圧を第2の定圧
回路である昇圧回路2950で3Vに昇圧する一方、第
1の定圧回路である昇圧回路950では、5〜6Vのそ
れより高い電圧値に昇圧する場合、あるいは、たとえば
3Vの電池電圧を両昇圧回路950,2950で同じ電
圧、たとえば5Vに昇圧する場合などに適用することが
できる。
【0017】図11および図12の回路例は、図9およ
び図10の各回路の変形というべきものである。すなわ
ち、両回路では、第1の定圧回路である昇圧回路950
(あるいは、第2の定圧回路である昇圧回路2950)
を第2の定圧回路である昇圧回路2950(あるいは、
第1の定圧回路である昇圧回路950)としても兼用す
るようにしている。そのため、昇圧回路が一つとなり、
コスト、スペースの面でも有利となる。
【0018】図13および図14の回路例では、モータ
40側に対する電池700からの供給電圧を、第3の定
圧回路である昇圧回路3950と第4の昇圧回路495
0との2つの昇圧回路によって二段にわたって昇圧する
ようにしている。また、制御回路500に対しては、第
3の定圧回路である昇圧回路3950で昇圧した電圧、
あるいは昇圧した電圧をさらに定電圧回路630によっ
て平滑化した電圧を供給するようにしている。こうした
回路によれば、昇圧回路3950,4950、あるいは
また、それらに加えて定電圧回路630を介することに
より、供給電圧を安定化させることができる。
【0019】また、この発明では、昇圧機能をもつ定圧
回路を備えているため、電池700として一個の電池を
用い、電池部分の容積を小さくし、かつ形状を単純化す
ることができるし、複数の電池を直列に接続する必要が
ないので、逆充電の問題をも未然に防止し、電池の異常
な消耗をなくすことができる。それにより、装着者が義
足を信頼し安心して使用することができるようになる。
勿論、制御回路500が常時安定して作動するので、歩
行をも適正に制御することができる。
【0020】ここで、電池700が一個となることによ
る具体的な効果として、下腿フレーム16を有効にスリ
ム化できること、電池700を足部を取り付ける取付け
部材の内部、たとえばパイプ部材の内部に収容できるこ
と、さらには、義足の重さを軸心回りに均一化できるこ
となどを挙げることができる。それらについて、前記の
図1および図2を参照しながら少し説明しよう。エアシ
リンダ30を主体とした組立て体300は、図1および
図2に示すように、膝カバー12にピストンロッド34
0の端部340eを回転可能に支持する一方、下腿フレ
ーム16に対し、シリンダ本体370のベース部372
の部分をピン結合する。そこで、膝の伸展および屈曲を
繰り返すとき、エアシリンダ30は、ベース部372の
下方支持点300dを中心にしてピストンロッド340
の端部340eの上方支持点300uが下腿フレーム1
6の内部を揺動する。図から分かるように、伸展状態の
図1ではシリンダ本体370の一側が下腿フレーム16
の一方の内側面に近接し、また、屈曲状態の図2ではシ
リンダ本体370の他側が下腿フレーム16の他方の内
側面に近接する。このように、下腿フレーム16の内側
のスペースは最大限に利用され、下腿フレーム16は最
大限にスリム化されている。これは、容積が小さくなっ
た電池700の収容の自由度が増したこと、および制御
基板520周りがコンパクトになったことに関係する。
【0021】一個の電池700は、パイプ部材800の
内部に容易に収容することができる。パイプ部材800
は義足の足部が取り付けられる取付け部材であり、下腿
フレーム16に付属する部品である。すなわち、中空な
下腿フレーム16の下部に、下腿フレーム16の内周に
インナークランプ810、外周にアウタークランプ82
0をそれぞれ配置し、それらのクランプによってパイプ
部材800を支持する。このとき、内周のインナークラ
ンプ810は、止めビス812によって抜け止めをし、
また、外周のアウタークランプ820は、ねじ孔822
に通すボルトによって締付けを行う。パイプ部材800
およびその中の電池700の中心軸線は、膝軸14と下
方支持点300dとを結ぶ直線の延長線上に位置するの
で、このような電池700の配置によって、義足10の
重さを軸線回りに均一化することもできる。
【0022】一個の電池700は、円柱形状であり、そ
の電池700はキャップ付きの円筒形状の電池ケース7
20の中に入る大きさである。電池ケース720は断面
形状がC型であり、筒の長手方向に走るスリット722
がある。そのため、そのスリット722の部分に、電池
700からのリード線730を入り込ませることがで
き、余分なスペースを増やすことなくリード線730の
一端側を安定に支持することができる。しかもまた、リ
ード線730の他端の端子部526がエアシリンダ30
の下方支持点300dあるいはそのごく近くに位置して
いるため、リード線730の他端側はエアシリンダ30
の揺動による影響をほとんど受けない。これらにより、
エアシリンダ30を主体とし、揺動を伴う組立て体30
0に対するリード線730であるにもかかわらず、リー
ド線730に断線等の不都合は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される義足の一例を示す断面図
である。
【図2】図1の義足の別の状態を下腿フレームの一部を
切り欠いて示す断面図である。
【図3】図1の義足のエアシリンダを主体とした組立て
体の断面図である。
【図4】歩行時における義足の動きを説明するための分
解図である。
【図5】この発明に用いる回路の第1の例を示すブロッ
ク図である。
【図6】図5の第1の回路例の変形を示すブロック図で
ある。
【図7】この発明に用いる回路の第2の例を示すブロッ
ク図である。
【図8】図7の第2の回路例の変形を示すブロック図で
ある。
【図9】この発明に用いる回路の第3の例を示すブロッ
ク図である。
【図10】図9の第3の回路例の変形を示すブロック図
である。
【図11】この発明に用いる回路の第4の例を示すブロ
ック図である。
【図12】図11の第4の回路例の変形を示すブロック
図である。
【図13】この発明に用いる回路の第5の例を示すブロ
ック図である。
【図14】図13の第5の回路例の変形を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10 大腿義足 14 膝軸 16 下腿フレーム 30 エアシリンダ(シリンダ) 350 可変の絞り弁 40 電気モータ(モータ) 400 駆動装置 500 制御回路 630 定電圧回路 700 電池 720 電池ケース 722 スリット 800 パイプ部材(取付け部材) 930 降圧回路 950 昇圧回路(第1の定圧回路) 2950 昇圧回路(第2の定圧回路) 3950 昇圧回路(第3の定圧回路) 4950 昇圧回路(第4の定圧回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 茂樹 兵庫県神戸市西区玉津町水谷3−13

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 義足による歩行を制御するために駆動さ
    れる駆動装置と、この駆動装置に制御信号を送る制御回
    路と、前記駆動装置と制御回路とに電力を供給する電池
    とを備えた歩行制御機能を有する義足において、前記駆
    動装置には前記電池の電圧を一定にする第1の定圧回路
    を介して電力を供給するようにした歩行制御機能を有す
    る義足。
  2. 【請求項2】 前記第1の定圧回路は、前記電池の電圧
    を一定電圧に昇圧させる機能を有する請求項1記載の歩
    行制御機能を有する義足。
  3. 【請求項3】 前記制御回路には、前記第1の定圧回路
    から供給される電圧を降圧させる降圧回路を介して電力
    が供給される請求項1または2記載の歩行制御機能を有
    する義足。
  4. 【請求項4】 前記制御回路には、前記降圧回路から供
    給される電圧を平滑化する定電圧回路を介して電力が供
    給される請求項3記載の歩行制御機能を有する義足。
  5. 【請求項5】 前記制御回路には、前記電池から直接電
    力が供給される請求項1または2記載の歩行制御機能を
    有する義足。
  6. 【請求項6】 前記制御回路には、前記電池の電圧を平
    滑化する定電圧回路を介して電力が供給される請求項1
    または2記載の歩行制御機能を有する義足。
  7. 【請求項7】 前記制御回路には、前記電池の電圧を一
    定電圧に昇圧させる第2の定圧回路を介して電力が供給
    される請求項1または2記載の歩行制御機能を有する義
    足。
  8. 【請求項8】 前記制御回路には、前記第2の定圧回路
    の電圧を平滑化する定電圧回路を介して電力が供給され
    る請求項7記載の歩行制御機能を有する義足。
  9. 【請求項9】 前記制御回路には、前記第1の定圧回路
    から電力が供給される請求項1または2記載の歩行制御
    機能を有する義足。
  10. 【請求項10】 前記制御回路には、前記第1の定圧回
    路の電圧を平滑化する定電圧回路を介して電力が供給さ
    れる請求項9記載の歩行制御機能を有する義足。
  11. 【請求項11】 義足による歩行を制御するために駆動
    される駆動装置と、この駆動装置に制御信号を送る制御
    回路と、前記駆動装置と制御回路とに電力を供給する電
    池とを備えた歩行制御機能を有する義足において、前記
    制御回路には、前記電池の電圧を一定とする第3の定圧
    回路を介して電力が供給され、前記駆動装置には、前記
    第3の定圧回路から供給される電圧を一定にする第4の
    定圧回路を介して電力が供給される歩行制御機能を有す
    る義足。
  12. 【請求項12】 前記第3および第4の定圧回路は、供
    給される電圧を一定電圧に昇圧する機能をそれぞれ有す
    る請求項11記載の歩行制御機能を有する義足。
  13. 【請求項13】 前記制御回路には、前記第3の定圧回
    路の電圧を平滑化する定電圧回路を介して電力が供給さ
    れる請求項11または12記載の歩行制御機能を有する
    義足。
  14. 【請求項14】 前記義足の本体は、下腿部を構成する
    下腿フレームを含み、前記電池がこの下腿フレーム内に
    収容される請求項1〜13いずれか一に記載の歩行制御
    機能を有する義足。
  15. 【請求項15】 前記下腿フレームには、足部が取り付
    けられる取付け部材が支持され、この取付け部材の内部
    に前記電池が収容される請求項14記載の歩行制御機能
    を有する義足。
  16. 【請求項16】 前記取付け部材は、パイプ部材である
    請求項15記載の歩行制御機能を有する義足。
  17. 【請求項17】 前記義足は、大腿部に装着される大腿
    フレームと下腿フレームとを膝軸で揺動可能に連結した
    義足本体と、この義足本体の内部に配置され、前記下腿
    フレームの揺動を制御するためのシリンダと、このシリ
    ンダ内に設けられる絞り弁とを備える大腿義足であり、
    前記駆動装置が、前記絞り弁の開度を変更するよう機能
    する請求項1から16のいずれか一に記載の歩行制御機
    能を有する義足。
  18. 【請求項18】 前記電池の中心線が、前記下腿フレー
    ムに対する前記シリンダの下方支持点と前記膝軸とを結
    ぶ直線の延長線上に位置する、請求項17に記載の歩行
    制御機能を有する義足。
  19. 【請求項19】 前記電池は、筒型であって、筒の長手
    方向に走るスリットを含む電池ケースの中に入り、この
    電池ケースが前記パイプ部材にはまり合っており、前記
    スリットの部分に、前記電池と前記制御回路あるいは駆
    動装置とを電気的に接続するリード線が入り込んでい
    る、請求項16記載の歩行制御機能を有する義足。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6558430B1 (en) * 1999-11-15 2003-05-06 Nabco Limited Air-cylinder apparatus for prosthetic limb
KR20200105342A (ko) * 2019-02-28 2020-09-07 한국기계연구원 로봇의족용 케이스 조립체 및 이를 포함하는 로봇의족

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