JPH09201340A - 血圧測定装置用ディスポーザブルカフ及びカフカバー - Google Patents

血圧測定装置用ディスポーザブルカフ及びカフカバー

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JPH09201340A
JPH09201340A JP8012661A JP1266196A JPH09201340A JP H09201340 A JPH09201340 A JP H09201340A JP 8012661 A JP8012661 A JP 8012661A JP 1266196 A JP1266196 A JP 1266196A JP H09201340 A JPH09201340 A JP H09201340A
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雅巳 内堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運動負荷試験やホルター検査などに使用して
も装着感を損なわれることがなく、軽量で衛生的な血圧
測定装置用ディスポーザブルカフ又はカフカバーを提供
する。 【解決手段】 カフの測定者への装着面に透水性の表面
層10と、表面層10に続いて吸水性材料で形成された
吸水層20と、表面層10の反対側裏面にマジックテー
プ地40を有し、吸水層20とマジックテープ地40間
の一方端部より所定大きさのゴム嚢30を設け、表面材
10の外延部及びゴム嚢30周辺部をウエルダーにより
一回で溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血圧測定装置用ディ
スポーザブルカフ又はカフカバーに関し、特に汚れや発
汗を伴う環境下で使用可能な血圧測定装置用ディスポー
ザブルカフ又はカフカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年虚血性の心疾患の増加に伴い、各種
の運動負荷試験が行われる機会が多くなり、負荷試験の
際の血圧測定の機会も増してきた。そして、この負荷試
験に用いることのできる自動血圧計も登場してきてい
る。また、24時間携帯して血圧を測定する血圧ホルタ
ーも利用される機会が増えてきた。
【0003】これらの自動血圧計に用いられるカフは、
従来よりゴム嚢を伸縮性の少ない布地で覆う構成が主流
であった。そして、この布地は堅牢に繰り返し使用可能
に構成されているものであった。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、こ
のような従来のカフを運動負荷試験及びホルター検査等
の血圧測定に用いると、発汗によりカフの布地が水分を
ふくんだ状態となり、装着した感触が非常に悪く、ま
た、これを繰り返し使用しては汗のにおいが染み付き、
衛生面でも問題が多いのが現状であった。
【0005】更に、カフの重量も重く、カフの重量を負
担に感ずることも多かった。また、一部にディスポーザ
ブルカフやカフをカバーするカフカバーもあったが、デ
ィスポーザブルカフはゴム嚢を含む全てをディスポーザ
ブル化したもので、構造も強度に重点をおいたものとな
っており、ビニールや不織布を母体としており、上述し
た汗の影響等に関しては何ら対策が取られておらず、発
汗によりカフがべとべとした状態となり、装着した感触
が非常に悪く、衛生面でも問題が解決されておらず、更
に、携帯性にも問題が残されたままであった。
【0006】また、従来のものは、コロトコフ音(以下
「K音」と称す。)検出マイクロホンによりK音を収集
しようとしても、K音を収納するマイクポケットは製造
上(コスト上)の理由で取り付けが困難であり、K音検
出を必要としないオシロメトリック計測用としてしか使
用できるものがなかった。また、カフカバーとしては、
発汗部分(皮膚接触部分)のみを覆う部分カバータイプ
と、カフ全体をカバー化した全体カバータイプがある
が、部分カバータイプは主に木綿性の布地で構成されて
おり、全体カバータイプは不織布で構成されいた。この
ため、上述した汗の影響等に関しては何ら対策が取られ
ておらず、重量も重くかつ発汗によりカフの布地が水分
を含んだ状態となり、装着した感触が非常に悪く、衛生
面でも問題が解決されていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題に鑑
みて成されたもので、上述の課題を解決し、運動負荷試
験やホルター試験などに使用しても装着感を損なわれる
ことがなく、衛生面の問題も無い血圧測定装置用カフ又
はカフカバーを提供することを目的とする。そして、係
る目的を達成する一手段として、例えば以下の構成を備
える。
【0008】即ち、カフの測定者への装着面、例えば皮
膚接触面に透水性の表面層を、前記表面層に続いて吸水
性材料で形成された吸水層とを設けたことを特徴とす
る。そして例えば、前記表面層の反対側裏面はマジック
テープ地で構成することを特徴とする。また例えば、前
記マジックテープ地に係止する対応マジックテープ配設
面を一部に有し、前記マジックテープ配設部下部に血管
音を検出するマイクを収納可能な開口部を有するポケッ
ト部分が形成されたマイクホルダーを有し、前記マイク
ホルダーのマジックテープ部分を前記マジックテープ地
上端部近傍で係止し、前記マジックテープ地上端で折り
返して測定者への装着面に開口部を内側として装着する
ことを特徴とする。
【0009】更にまた、例えば前記血圧測定装置用ディ
スポーザブルカフは、長尺状の内側と外側で異なる径の
円周径となる様に形成され、カフを測定部に装着した際
にやや円錐台形状となることを特徴とする。または、血
圧測定装置に接続されるカフの少なくとも皮膚接触部分
をカバーするディスポーザブルカフカバーであって、測
定者への装着面に透水性の表面層を、前記表面層に続い
て吸水性材料で形成された吸水層を設けたことを特徴と
するディスポーザブルカフカバーとする。
【0010】また例えば、前記係止部は、カフ端部より
カフの裏側に折り曲げ可能な折り込み凸辺部と、前記折
り込み凸辺部の折り曲げ状態時の前記カフの裏側当接面
の所定領域に前記カフに係止可能な粘着材が塗布された
粘着材部分を有することを特徴とする。あるいは、前記
係止部は、前記カフへの接触面の全域に粘着材を塗布し
てなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。 [発明の実施の形態の第1の例]図1乃至図3は本発明
に係る発明の実施の形態の一例の血圧測定装置用のディ
スポーザブルカフを説明するための図である。図1は本
例の血圧測定装置用ディスポーザブルカフの展開図、図
2は本例の血圧測定装置用ディスポーザブルカフのウエ
ルダー溶着状態を説明するための図、図3は本例のディ
スポーザブルカフのゴム嚢配設部の断面構造を示す図で
ある。
【0012】図1乃至図3において、1は本例のディス
ポーザブルカフである。図中、10は表面材、20は本
例の特徴的な構成である吸水層、30はゴム嚢、40は
外面層、50は外面層40の端部に固着された雄側のマ
ジックテープ地である。表面材10は、例えばディスポ
ーザブルタイプの紙おむつ等に多く用いられているポリ
エステルとポリエチレンの混合品の、肌に直接接触して
もほとんどべとつかず、布の風合いを持ちながら柔軟
性、疎水性、通気性、軽量性に優れた不織布で構成す
る。
【0013】この表面材10(皮膚接触面)の直下に
は、ディスポーザブルの紙おむつなどにも用いられてい
るパルプ材を基材とした水分を固形化して閉じこめる薄
型吸水ポリマー層21、及び該吸水ポリマー層21のみ
では強度的に不足することから所定強度を確保するため
のビニールラミネート層22より構成される吸水層20
が設けられている。
【0014】以上の構成を備えることにより、発汗等が
あっても、この汗による水分は表面材10を透過して吸
水層20で吸水される。このため、運動負荷やホルター
検査に使用するような発汗を伴う血圧測定に用いても、
水分が吸水層20に吸収されるため、皮膚に接触してい
る表面材10の肌合いには変化が無く、快適な装着感が
持続できる。
【0015】そして、本例においては、この吸水層20
の下部の裏面には裏面表面部が略全面に渡ってメス側の
マジックテープ地42の配設された外面層40が設けら
れている。なお、この外面層40もマジックテープ地4
2のみでは強度的に不足する場合も考えられるため、吸
水層20側の面にビニールラミネート層41が設けられ
ている。
【0016】なお、以上の説明においては強度不足を補
うためにビニールラミネート層22、41を設ける場合
を例として説明したが、本発明は以上の例に限定される
ものではなく、例えばビニールラミネート層に変えてオ
レフィン系ラミネート層としても良く、同等の品質のも
のであれば適時使用することができる。また、この外面
層40と吸水層20との間の一方端部のほぼ1/2〜1
/3程度のところにはゴム嚢30が設けられている。こ
のゴム嚢30の配設位置を図3に破線で示す。
【0017】そして、上述した外面層40の他方端部の
一部に図1に示すようにオス側のマジックテープ地50
を固着し、外面層40の一方端部の所定位置にゴム嚢3
0を位置決め配置する。続いて少なくとも外面層40の
マジックテープ地50配設部分を露出し、ゴム嚢30を
覆うように吸水層20を配置し、更に吸水層20の上に
表面材10を位置決めして重ね合わせる。
【0018】そして、図2に斜線で示す様に表面材10
の外延部及びゴム嚢30のエアー注入口31部分を除く
周辺部を不図示の高周波ウエルダーにより一回で溶着す
る。なお、この熱溶着は以上の例に限定されるものでは
なく、ヒート部材で加熱することにより熱溶着しても良
い。以上の様にして本例のカフが使用可能となり、ゴム
嚢30が吸水層20と外面層40との間に位置決めして
固定収納された状態となる。
【0019】その後、本例のカフ1を測定者の上腕部に
装着して、このゴム嚢30のエアー注入口31より不図
示のエアーポンプの作動によりエアーを注入する。これ
により測定者の上腕部が加圧され、血圧の測定が行われ
ることになる。なお、以上の様にして形成された本例の
カフ1は、ゴム嚢30の配設部分を除く厚さは1.3mm以
内に収められている。
【0020】また本例においては、カフの測定者への装
着状態を良くするために、装着状態で円錐台形状とする
ために、各層のゴム嚢30のエアー注入口31配設側に
比し反対側をより大きな径で裁断している。例えば、上
腕部に使用するカフの場合にはゴム嚢30のエアー注入
口31配設側を1100mmRの径で裁断し、反対側を1
250mmRの径で裁断している。以上の裁断方法を行な
うことにより、本例のカフを測定者に装着した際に円錐
台形状となり、上腕部の形状に近い形状となるため、測
定部位に対する密着状態がよくなり、全体が軽量である
ことともあいまって運動負荷等を行なってもカフがずれ
たり、振動による測定誤差の発生が抑えられる。
【0021】更に、全体のコストも低く抑えることがで
き、カフを使い捨てタイプ(ディスポーザブルタイプ)
として最適であり、衛生面でも非常に優れたカフが提供
できる。また、本例のカフにはマイクを装着するための
マイクホルダー等が標準装備されていないが、カフの構
造が上述した構造であるために、簡単な構成でしかも強
固に固定することのできるマイクホルダーを取り付ける
ことが可能である。以上の点に鑑み、本例のカフに装着
することのできるマイクホルダーが用意されている。
【0022】この本例のカフに装着して用いるマイクホ
ルダーの構成を図4に示す。図4に示すように本例のマ
イクホルダー70は、カフの表面材10とほぼ同様の材
質の底部71と底部71に接合部74で接合されたポケ
ット材72とで構成されており、底部71のポケット材
72配設面上部には、当該マイクホルダーの装着される
カフの外面に設けられているマジックテープ地に対応し
たマジックテープ地73が配設されている。このマジッ
クテープ地73としては、例えば、カフの外面に設けら
れているマジックテープ地が図1に示す様にメス側であ
る場合にはオス側のマジックテープ地が配設されてい
る。
【0023】なお、底部71とポケット材72との接合
は、例えば熱溶着で行なうのが比較的容易であり、マイ
クホルダー70に用いる材質は熱溶着できる簡易的なも
のを用いることができる。しかしながら、この接合はこ
れに限るものではなく、縫合により接合してもよい。そ
して、ポケット形成部の大きさは中に収納するマイクに
よって定まり、また、底部71のポケット形成部上部の
長さ(マジックテープ地を含むポケット形成部上部の長
さ)を変更することによって、マイク位置をあらゆる場
所へ位置決めすることが可能である。
【0024】また、マジックテープ地73のカフへの装
着位置を変えることによってもマイク位置を種々変更す
る事が可能であり、あらゆる場合に容易にかつ適切に対
応することが可能となる。この本例のマイクホルダー7
0のカフへの装着例を図4及び図5を参照して以下に説
明する。図5は本例のマイクホルダー70のカフへの装
着状態を示す図である。
【0025】本例においては、血管音等を集音する集音
マイク81をマイクホルダー70のポケット形成部にマ
イクの集音面が底部71側となるように収納する。そし
て、集音マイク81を収納したマイクホルダー70をカ
フに装着する場合には、図5に示すように、マイクホル
ダー70のマジックテープ地73を装着しようとするカ
フの外面層40のマジックテープ地部分に係合係止させ
る。そして、端部を境に表面層10側にポケット形成部
が内側となるように折り曲げる。その後、このマイク8
1のコードの終端部のコネクタジャック82を血圧計に
接続し、ゴム嚢30と血圧計の不図示の加圧ポンプとを
接続し、カフを測定者の測定箇所に装着することで、血
圧等の測定が可能となる。
【0026】以上説明したように本例によれば、軽量
で、かつ例えカフ装着部分に発汗等があっても水分を内
部に吸収し、測定者への装着部分が汗などの水分により
べとつくことも無く、装着感に優れたカフが提供でき
る。しかも、カフの組立及びマイクホルダーの製造も熱
溶着等の製造の自動化に適した方法を採用可能であり、
製造単価も低く抑えることができ、ディスポーザブルタ
イプとして最適である。
【0027】さらに、血管音収集用のマイクロホンを装
着することが可能な構成となっているため、コロトコフ
音方式の測定を行うことができる。この場合において
も、コロトコフ音検知用のマイクロホン位置に制約が少
ないため、常に動脈上に固定することも可能であり、精
度の高い測定が可能となる。 [発明の実施の形態の第2の例]以下に説明する本発明
に係る発明の実施の形態の第2の例においては、吸水層
を設けたカフとするのではなく、吸水層を有するディス
ポーザブルカフカバーとし、このディスポーザブルカフ
カバーを例えば従来より用いられている通常タイプのカ
フに装着して上述した第1の例と同様の作用効果を達成
している。
【0028】本発明に係る発明の実施の形態の第2の例
を図6及び図7に示す。図6は第2の例のディスポーザ
ブルカフカバーの全体構成を説明するための図、図7は
第2の例のディスポーザブルカフカバーの構造を示す図
である。第2の例のディスポーザブルカフカバー90
は、図6に示す様に、幅が略装着するカフの幅と同様或
はやや大きめで、長さが少なくとも当該ディスポーザブ
ルカフカバーを装着したカフを測定者へ装着した場合に
測定者の皮膚に接触する可能性のある領域の全域をカバ
ーする長さ以上の長辺形の四隅の端部より長辺部の外側
に半円形状の折り込み部91、92、93、94を有す
る様に形成されている。
【0029】この第2の例におけるディスポーザブルカ
フカバーの図6のAに示す部分の断面構成を図7に示
す。図7において、96は上述した第1の例の図3に示
すディスポーザブルカフの表面層10と同様の材質で形
成されている表面材、97は同じく図3における吸水層
21と同様の吸水層、98は強度を確保するためのビニ
ールラミネート層である。なおこのビニールラミネート
層に変えてオレフィン系ラミネート層としても良く、同
等の品質のものであれば適時使用することができる。そ
して、第2の例においては全体の厚さを0.5mm以内に形
成している。
【0030】第2の例においても、以上の各材料を上述
した第1の例の図2に示す場合と同様に周辺部を不図示
の高周波ウエルダーにより一回で溶着する。なお、この
熱溶着は、ヒート部材で加熱することにより熱溶着して
も良い。そして、更に、ビニールラミネート層98の略
中心部に図6に示すように両面粘着テープを貼着し、更
に各折り込み部91、92、93、94部分にも図6に
91a、92a、93a、94aに示す両面粘着テープ
を貼着する。そして、外面部分は粘着テープの粘着面を
カバーするカバー部材が貼着されており、使用時にこの
カバー部材を剥がして粘着面を露出させ、カフの血圧測
定者の皮膚接触側である内側部分の所望の部分に折り込
み部91、92、93、94がカフの長辺部端部より外
側になるように位置決めし、中央部の両面粘着テープ9
5でカフに固定する。
【0031】更に、カフの外側に折り込み部91、9
2、93、94を折り曲げて外側面に両面粘着テープ9
1a、92a、93a、94aにより貼着する。これに
より第2の例のカフカバーがカフの測定者の皮膚接触面
をカバーするようにして取り付けられる。その後、従来
と同様にして第2の例のカフカバーの装着されたカフを
血圧測定者に装着して血圧測定を行なえば良い。この場
合においても、測定者の皮膚接触部分はカフカバーの表
面材96が接触している状態であり、この部分に発汗等
が生じても、上述した第1の例と同様に水分は表面材9
6を透過して吸水層97に浸透し、ここで水分を吸収す
るため、常に皮膚接触面は乾いた状態に維持でき、装着
感が悪化するようなことも無い。
【0032】更に、第2の例においては、カフ全体では
なく、測定者の皮膚等に接触する部分のみカバーするも
のであるため、材料も少量ですみ、また、製造も簡単で
あり、廉価にできる。従って、ディスポーザブルタイプ
として最適であり、測定毎に新たなカフカバーを使用し
てもランニングコストを低く抑えることができ、且つ装
着感もよく、衛生面でも優れたものとすることができ
る。
【0033】[発明の実施の形態の第3の例]更に、本
発明に係る発明の実施の形態の第3の例のディスポーザ
ブルカフカバーの例を図8及び図9を参照して以下に説
明する。第3の例のディスポーザブルカフカバーも、上
述した第2の例と同様に、従来より用いられている通常
タイプのカフに装着して上述した第1の例と同様の作用
効果を達成している。
【0034】本発明に係る発明の実施の形態の第3の例
を図8及び図9に示す。図8は第3の例のディスポーザ
ブルカフカバーの全体構成を説明するための図、図9は
第3の例のディスポーザブルカフカバーの構造を示す図
である。第3の例のディスポーザブルカフカバー100
は、図8に示す様に、幅が略装着するカフの幅と同様或
はやや大きめで、長さが少なくとも当該ディスポーザブ
ルカフカバーを装着したカフを測定者へ装着した場合に
測定者の皮膚に接触する可能性のある領域の全域をカバ
ーする長さ以上の長辺形に形成されている。
【0035】この第3の例におけるディスポーザブルカ
フカバーの図8のAに示す部分の断面構成を図9に示
す。図8及び図9において、102は上述した第1の例
の図3に示すディスポーザブルカフの表面層10と同様
の材質で形成されている表面材、103は同じく図3に
おける吸水層21と同様の吸水層、104は強度を確保
するためのビニールラミネート層である。なおこのビニ
ールラミネート層に変えてオレフィン系ラミネート層と
しても良く、同等の品質のものであれば適時使用するこ
とができる。そして、第3の例においては全体の厚さを
0.5mm以内に形成している。
【0036】第3の例においても、以上の各材料を上述
した第1の例の図2に示す場合と同様に周辺部を不図示
の高周波ウエルダーにより一回で溶着する。なお、この
熱溶着は、ヒート部材で加熱することにより熱溶着して
も良い。そして更に、第3の例においては、ビニールラ
ミネート層104の下に当該カフカバー裏面の略全面に
渡って図8の101に示す両面粘着テープを貼着し、更
に粘着テープの外面部分には粘着テープの粘着面をカバ
ーしてカフカバーの使用時に容易に剥離可能に構成され
ているカバー部材が貼着されている。
【0037】この第3の例のカフカバーの使用時には、
このカバー部材を剥がして粘着面を露出させ、カフの血
圧測定者の皮膚接触側である内側部分の所望の部分に貼
り付け両面粘着テープ101の粘着力でカフに固定す
る。その後、従来と同様にして第3の例のカフカバーの
装着されたカフを血圧測定者に装着して血圧測定を行な
えば良い。この場合においても、測定者の皮膚接触部分
はカフカバーの表面材102が接触している状態であ
り、この部分に発汗等が生じても、上述した第1の例と
同様に水分は表面材102を透過して吸水層103に浸
透し、ここで水分を吸収するため、常に皮膚接触面は乾
いた状態に維持でき、装着感が悪化するようなことも無
い。
【0038】更に、第3の例においては、第2の例と同
様にカフ全体ではなく測定者の皮膚等に接触する部分の
みカバーするものであるため、材料も少量ですみ、ま
た、製造も簡単であり、廉価にできる。従って、ディス
ポーザブルタイプとして最適であり、測定毎に新たなカ
フカバーを使用してもランニングコストを低く抑えるこ
とができ、且つ装着感もよく、衛生面でも優れたものと
できる。また、第3の例では、カフカバーの略全面に渡
ってカフに固定されるため、測定中もカフに強固に固定
することができ、運動負荷等に特に適している。
【0039】以上説明したように上述した第1乃至第3
の例のいずれもともに直接生体に接触する部分が清潔な
状態で、かつ、べとつき等なく血圧測定ができる。この
ため、特に運動負荷試験などの様に発汗を伴う血圧測定
においても、他の人の使用したカフを使わなくて済み、
衛生面でも優れたものが提供できる。更に、軽量である
ため、測定者に与える負荷も少ないものとできる。
【0040】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、直接
生体に接触する部分を常にさらさらして状態(乾燥した
状態)に維持することができ、清潔な状態での血圧測定
ができる。しかも、全体を廉価に構成することができ、
測定毎に新たなカフカバーを使用してもランニングコス
トを低く抑えることができる。且つ装着感もよく、衛生
面でも優れたものとできる。
【0041】このため、特に運動負荷試験などの様に発
汗を伴う血圧測定においても、他の人の使用したカフを
使わなくて済み、衛生面で特に優れたものが提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発明の実施の形態の一例の血圧測
定装置用カフの展開図である。
【図2】本例の血圧測定装置用カフのウエルダー溶着状
態を説明するための図である。
【図3】本例の血圧測定装置用カフの展開図である。
【図4】本例のカフに装着して用いるマイクホルダーの
構成を示す図である。
【図5】本例のマイクホルダーのカフへの装着状態を示
す図である。
【図6】本発明に係る発明の実施の形態の第2の例のカ
フカバーの全体構成を説明するための図である。
【図7】第2の例のカフカバーの構造を示す図である。
【図8】本発明に係る発明の実施の形態の第3の例のカ
フカバーの全体構成を説明するための図である。
【図9】第3の例のカフカバーの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 カフ 10 表面材 20、97、103 吸水層 21 薄型吸水ポリマー層 22、41、98、104 ビニールラミネート層 30 ゴム嚢 31 エアー注入口 40 外面層 50 雄側のマジックテープ地 70 マイクホルダー 71 底部 72 ポケット材 73 マジックテープ地 74 接合部 81 集音マイク 82 コネクタジャック 90 カフカバー 91、92、93、94 折り込み部 95、91a、92a、93a、94a、101 両
面粘着テープ 96、102 表面材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カフの測定者への装着面に透水性の表面
    層を、 前記表面層に続いて吸水性材料で形成された吸水層を、
    設けたことを特徴とする血圧測定装置用ディスポーザブ
    ルカフ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の血圧測定装置用カフにお
    いて、 前記表面層の反対側裏面をマジックテープ地で形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の血圧測定装置用ディス
    ポーザブルカフ。
  3. 【請求項3】 前記マジックテープ地に係止する対応マ
    ジックテープ配設面を一部に有し、前記マジックテープ
    配設部下部に血管音を検出するマイクを収納可能な開口
    部を有するポケット部分が形成されたマイクホルダーを
    有し、 前記マイクホルダーのマジックテープ部分を前記マジッ
    クテープ地上端部近傍で係止し、前記マジックテープ地
    の上端で折り返して測定者への装着面に開口部を内側と
    して装着することを特徴とする請求項2記載の血圧測定
    装置用ディスポーザブルカフ。
  4. 【請求項4】 前記血圧測定装置用カフは、長尺状の内
    側と外側で異なる径の円周径となる様に形成され、カフ
    を測定部に装着した際にやや円錐台形状となることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の血圧測定装
    置用ディスポーザブルカフ。
  5. 【請求項5】 血圧測定装置に接続されるカフの少なく
    とも測定者への装着面部分をカバーするディスポーザブ
    ルカフカバーであって、 測定者への装着面に透水性の表面層を、 前記表面層に続いて吸水性材料で形成された吸水層と、 カフの測定者への装着面に当該カフカバーを係止可能な
    係止部を有することを特徴とするディスポーザブルカフ
    カバー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のディスポーザブルカフカ
    バーにおいて、 前記係止部は、カフ端部よりカフの裏側に折り曲げ係止
    可能な折り込み凸辺部と、前記折り込み凸辺部の折り曲
    げ状態時の前記カフの裏側当接面の所定領域に前記カフ
    に係止可能な粘着材が塗布された粘着材部分を有するこ
    とを特徴とする請求項5記載のディスポーザブルカフカ
    バー。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のディスポーザブルカフカ
    バーにおいて、 前記係止部は、前記カフへの接触面の全域に粘着材を塗
    布してなることを特徴とする請求項5記載のディスポー
    ザブルカフカバー。
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