JPH09196308A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JPH09196308A
JPH09196308A JP8006206A JP620696A JPH09196308A JP H09196308 A JPH09196308 A JP H09196308A JP 8006206 A JP8006206 A JP 8006206A JP 620696 A JP620696 A JP 620696A JP H09196308 A JPH09196308 A JP H09196308A
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JP
Japan
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combustion
catalyst
temperature
catalyst body
unit
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JP8006206A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tomizawa
猛 富澤
Tatsuo Fujita
龍夫 藤田
Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
Yutaka Yoshida
豊 吉田
Jiro Suzuki
次郎 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃焼開始における予熱時間の短縮を図る。 【解決手段】燃料供給部1、2、3と、燃料と燃焼用空
気の混合部と、前記混合部下流に設けられた触媒燃焼部
7と、触媒燃焼部7に設けられた受熱用の複数の冷却部
材8と、冷却部材8を覆うように設けられた触媒体10
と、冷却部材8と連接する放熱部11と、触媒燃焼開始
前に触媒体10を加熱する予熱手段19とを備え、前記
触媒体10の一部が冷却部材8から予熱手段19方向に
突出している燃焼装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼熱を熱源とす
る暖房機、給湯機、空調機器等に利用される燃焼装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】触媒燃焼装置を有炎燃焼装置と同一の燃
焼負荷率で運転すると、触媒温度が1200℃以上とな
り触媒の耐熱寿命が著しく短くなる。この燃焼負荷率の
課題を解決する方式として、熱交換型の形式を有する触
媒燃焼方式がある。例えば特願平6−302472のよ
うに、第1触媒燃焼室と、前記第1触媒燃焼室に設けた
冷却部を有する第1触媒体と、前記第1触媒燃焼室の下
流に設けた第2触媒燃焼室と、前記第2触媒燃焼室に設
けた冷却部を有さない前記第1触媒体よりも広い幾何学
的表面積を有する第2触媒体を有する燃焼する燃焼装置
である。このような構成で触媒の過剰高温を抑制して高
負荷燃焼の触媒燃焼装置が可能となる。
【0003】また、このような形式での触媒燃焼の開始
方法として、従来、例えば特願平6−302473に示
すように、火炎燃焼室の火炎で触媒体を加熱した後に燃
料供給して触媒燃焼を開始する方法や、特願平6−30
2473に示すように電気ヒータで触媒体を加熱した後
に燃料を供給して触媒燃焼を開始する方法が知られてい
る。
【0004】また、このような触媒燃焼機の発熱を熱交
換する方法として、特願平6−302472に示すよう
に、触媒燃焼室の外壁に設けた水経路と、触媒燃焼室の
下流に設けた水経路を有する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の触媒燃焼装置をさらに改善するものである。
【0006】まず、請求項1、2、3、は燃焼開始にお
ける予熱時間の短縮を図ることが目的である。すなわ
ち、具体的な解決方法として、請求項1は触媒の昇温速
度を速めて予熱時間の短縮を図る。請求項2、3は触媒
の予熱のタイミングを正確にすることで予熱時間の短縮
を図る。
【0007】また、請求項4は触媒温度の均一化を図る
もので予熱時は触媒部の上下温度差を縮小し予熱時間の
短縮を図り、定常燃焼時には触媒温度の均一化により、
燃焼の高密度化を図る。
【0008】さらに、請求項5、6は加熱用の電気ヒー
タを用いる方式で、ヒータ温度制御の最適化とヒータに
よる触媒体加熱の温度均一化により触媒予熱時間の短縮
を図る。
【0009】また、請求項7は触媒燃焼の火炎のない特
徴を用いて熱交換器の高効率化を図る。
【0010】請求項8、9、10は触媒燃焼装置の高負
荷化と排気特性の改善を図るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は燃焼開始におけ
る予熱時間の短縮を図るため、触媒体の昇温速度を速め
るため、請求項1に示すように燃料供給部と、燃料と燃
焼用空気の混合部と、混合部下流に設けられた触媒燃焼
部と、触媒燃焼部に突出する受熱用の複数の冷却部材
と、冷却部材を覆うように設けられた触媒体と、冷却部
材と連接する放熱部と、触媒燃焼開始前に触媒体を加熱
する予熱手段を設けたもので、触媒体の一部が冷却部材
から予熱手段方向に突出している燃焼装置とした。
【0012】また、触媒の予熱のタイミングを正確にす
ることで予熱時間の短縮を図るため、請求項2に示すよ
うに冷却部材より突出した触媒体近傍に設けられた温度
検知部を有し、触媒体を予熱手段で加熱し、温度検知部
が所定の温度に達したとき燃料の供給を開始する制御を
行う燃焼装置とした。また、請求項3に示すように温度
検知部が触媒体の流れ方向上流と下流とに設けられ、そ
れぞれが所定の温度以上を示したときに燃料の供給を開
始する制御を行う燃焼装置とした。
【0013】また、触媒温度の均一化により予熱時間の
短縮と燃焼の高密度化を図るため、請求項4に示すよう
に、触媒燃焼部が水平方向に突出する冷却部材で構成さ
れる燃焼装置とした。
【0014】また、加熱用の電気ヒータを用いる方式
で、ヒータ温度制御の最適化により予熱時間の短縮を図
るため、請求項5に示すように、触媒燃焼部の加熱用の
電気ヒータを設け、電気ヒータの表面温度を燃料の発火
温度以上として触媒燃焼部を加熱し、触媒燃焼部が所定
の温度に達した後に電気ヒータの通電を停止し、電気ヒ
ータの表面温度が燃料の発火温度以下に低下した後に燃
料の供給を開始する制御を行う燃焼装置とした。
【0015】また、ヒータによる触媒体加熱の温度均一
化により触媒予熱時間の短縮を図るため、請求項6に示
すように、触媒燃焼部の燃焼経路が水平に設けられ、か
つ触媒燃焼部の予熱手段が電気ヒータであり、かつ電気
ヒータの加熱中心が前記触媒燃焼部の中心よりも重力方
向の下方とした燃焼装置とした。
【0016】また、触媒燃焼の火炎のない特徴を用いて
熱交換器の高効率化を図るため、請求項7に示すよう
に、触媒燃焼部の下流に複数のフィンとそれを貫通する
内部に水経路を有するチューブで形成された熱交換器を
設けたもので、チューブがフィンの中心よりも流れ方向
の下流に設けられた燃焼装置とした。
【0017】また、触媒燃焼装置の高負荷化と排気特性
の改善を図るため、請求項8に示すように、冷却部を有
する触媒燃焼部の下流に前記触媒燃焼部よりも広い幾何
学的表面積を有する第2触媒体を設けた燃焼装置とし
た。
【0018】さらにこの構成で燃焼開始時の排気特性を
より完全なものとするため、請求項9に示すように、第
2触媒体が流れ方向に空間を介して分割され、第2触媒
体の分割された上流が下流よりも流れ方向の長さに於て
短いものとし、請求項10に示すように、この空間に温
度検知部を設け、前記温度検知部の温度が所定の温度に
達した後に燃料の供給を開始する制御を行う燃焼装置と
した。
【0019】次に、上記各請求項の発明の作用を説明す
る。
【0020】請求項1の発明の特徴は、触媒体が冷却部
材であるフィンから予熱手段方向に突出させることであ
る。すなわち、触媒加熱ヒータに通電し、触媒体の突出
部が加熱される。触媒体の一部が活性とし燃料を供給す
れば触媒燃焼は開始する。フィンから触媒体を突出させ
ることにより速く昇温する。なぜならばフィンが加熱さ
れると熱が機器全体に広がり予熱に時間がかかるからで
ある。
【0021】請求項2の発明の特徴は、温度検知部が触
媒体の間に挟まれて設けられ、触媒体の輻射で加熱され
て触媒体温度の変化が明確に現れることである。触媒体
の一部が活性となれば、燃料を供給すれば燃焼は開始す
るが、触媒体全体が活性化温度に達していることを温度
検知部で正確に検知してから燃料を供給した方が燃焼開
始時の不完全燃焼は防止できる。接触熱伝導の不確実さ
がなく放射熱のみを検知する構成としている。請求項3
に示すように温度検知部が触媒体の上流と下流に設けら
れれば、触媒体全体の予熱された温度が正確に検知で
き、より排気特性の良好な燃焼開始が可能となる。
【0022】請求項4は触媒温度の均一化により予熱時
間の短縮と燃焼の高密度化を図る。触媒燃焼部が水平方
向に突出する冷却部材で構成されるため、触媒体の設け
られた空間が水平方向に区画されているので、ここに入
った熱気は上昇しない。そのため触媒体は上下均一温度
に加熱される。また、触媒燃焼時も上下の温度むらを防
止でき、燃焼量範囲が拡大する。
【0023】請求項5は加熱用の電気ヒータを用いる方
式である。すなわち、触媒体が所定の温度に予熱された
後、触媒加熱ヒータの通電を所定の時間停止し、ヒータ
表面温度を燃料の発火温度以下に低下させ燃料の供給を
開始する。触媒加熱ヒータの温度は燃料の発火点以上で
ないと触媒体が速く予熱されないが、触媒加熱ヒータの
温度が高いまま、燃料の供給を開始すると発火して、触
媒燃焼する前に燃焼してしまう。本発明の構成を実用化
する場合は、火炎燃焼するに十分な燃焼空間を触媒燃焼
室の上流に設けないので、発炎すれば不完全燃焼を起こ
す。
【0024】請求項6は触媒加熱ヒータによる触媒体加
熱の温度均一化により触媒予熱時間の短縮を図るため、
ヒータの加熱中心が前記触媒燃焼部の中心よりも重力方
向の下方とし、触媒体と対面させて触媒を予熱してい
る。予熱を素早くするには触媒加熱ヒータの電力量を大
きくしなければならない。しかし、いくら電力を増加し
てもヒータの熱が上昇気流となり触媒体の上部を速く加
熱し下部を加熱しにくいため、ヒータの放熱板での分布
を下部に集中させている。本発明のように下方にヒータ
線密度を大きくすればこのような温度むらはなくなる。
【0025】請求項7はフィンチューブタイプ熱交換器
でチューブはフィンの下流方向で貫通して設けられてい
る。放熱側である排気の温度勾配は流れ方向の上流から
下流に向かって低温となり、フィンの温度勾配はチュー
ブのある下流から上流に向かって高温となる。このため
受熱側と放熱側の温度勾配が逆となるために熱交換効率
は高くなる。フィンの下流で低くなった排気が最も低い
温度のチューブに接触するためである。火炎燃焼でこの
ような構成をすると、火炎温度は1500℃に達するの
でフィン先端が熱劣化するが、触媒燃焼は火炎がないた
め排気温度が均一かつ低いために問題はない。
【0026】請求項8は触媒燃焼装置の高負荷化と排気
特性の改善を図るため、冷却部を有する触媒燃焼部の下
流に前記触媒燃焼部よりも広い幾何学的表面積を有する
第2触媒体を設け、上流の冷却部で初期反応による異常
高温を防止し、下流の冷却されない広い表面積の第2触
媒体で触媒温度を保持したまま反応を完結させる。請求
項9に示すように、第2触媒体を流れ方向に空間を介し
て分割し、第2触媒体の分割された上流が下流よりも流
れ方向の長さに於て短いものとすることにより、上流側
の第2触媒体の熱容量を小さくして予熱時の昇温を速く
している。また、請求項10に示すようにこの空間に温
度検知部を設け、温度検知部の温度が所定の温度に達し
た後に燃料の供給を開始すると、確実な第2触媒体の燃
焼開始温度制御が可能となり燃焼開始時の排気特性をよ
り完全なものとする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例につ
いて図面を参照して説明する。
【0028】本発明の一実施の形態の構成をその動作と
ともに図1、2、3に基づき説明する。タンク1から高
圧ポンプ2で圧送されるガソリンが内部にパルス電流で
開閉される機構を有する燃料噴射弁3で噴射され、内部
に気化用ヒータ4を持つ気化部5で気化する。燃料は液
体でも天然ガスのような気体でもよい。ガス化した燃料
は送風機6から送られる燃焼用空気と混合する。
【0029】さらに、その混合気は気化部5の下流に設
けたアルミ合金製の第1触媒燃焼室7に流れこみ、第1
触媒体10と反応する。この第1触媒体10は、第1触
媒燃焼室7の内面に突出する、触媒の冷却用フィン8に
隙間9を介して設けられたパルス波形状(じぐざぐ状)
に形成した金属板を担体とする触媒体である。図2は図
1のA−A断面である。フィン8は厚さ3mm、高さ3
0mm、流れ方向長さ50mmで、第1触媒燃焼室7の
内壁の両側より突出し、内部の熱が上昇して温度むらが
できないように水平に配列されている。なお、左右のフ
ィン8が連接し、燃焼空間が水平に長い4角断面の形状
としてもよい。第1触媒燃焼室7の外周には第1水経路
11が設けられ熱回収を行う。
【0030】第1触媒体10は、耐熱鉄合金製の担体に
γアルミナと白金やパラジュウムのような白金族金属触
媒が担持されたものである。図1の縦断面図の第1触媒
燃焼室7の水平断面である図3に示すように、第1触媒
体10の上流と下流はフィン8より突出し、この第1触
媒体10のフィン8のない部分の中に温度検知部12、
13が外部から挿入されて設けられている。
【0031】第1触媒燃焼室7の下流に第2触媒燃焼室
14が設けられ、ここに上流第2触媒体15と下流第2
触媒体16の2つの第2触媒体が設けられ、この間の空
間17に温度検知部18が外部から挿入されて設けられ
ている。第2触媒体15は第1触媒体10よりも幾何学
的表面積が大きい300セル/平方インチのハニカム構
造である。流れ方向厚さは上流第2触媒体15は15m
m、下流第2触媒体16は30mmである。ハニカム担
体はコーディエライトやアルミン酸石灰を成形したもの
で、白金族金属触媒が担持されている。ハニカム孔は一
辺0.6mm角の正方形である。
【0032】第1触媒燃焼室7の上流に第1触媒加熱ヒ
ータ19、第1触媒燃焼室7と第2触媒燃焼室14の間
に第2触媒加熱ヒータ20が設けられている。触媒加熱
ヒータは燃焼開始時に触媒を予熱して活性化温度まで昇
温させるものである。予熱手段は火炎であっても同一の
効果は得られるが、この場合は予熱時間は大熱量で速く
なるが、予熱時にNOxが発生するあるいは燃焼装置が
大きくなる欠点を持つ。 第1触媒体10の流れ方向上
流側と下流側の端部は、フィン8から予熱手段すなわち
第1加熱ヒータ19、第2加熱ヒータ20方向に突出し
ている。第1触媒加熱ヒータ19と第2触媒加熱ヒータ
20は、図4に示すように、マグネシア絶縁材を介して
ヒータ素線を内蔵する金属被覆管21を、熱放射材を表
面に形成した放熱板22にニッケルろう材で接合したも
のである。また放熱板22には多数の通過孔23が穿設
されている。このような触媒加熱ヒータを第1触媒体1
0、上流第2触媒体15と対面させてこれを予熱してい
る。予熱を素早くするには触媒加熱ヒータの電力量を大
きくしなければならない。しかし、いくら電力を増加し
てもヒータの熱が上昇気流となり第1触媒体10と上流
第2触媒体15の上部を速く加熱してしまい下部を加熱
しにくくなるため、ヒータの放熱板22での熱分布を下
部に集中させ温度の均一化を図っている。
【0033】第2触媒燃焼室14の下流には、排気熱回
収用のフィン24とフィンを貫通する内部に水経路を有
するチューブ25で形成されている第2水経路が設けら
れている。チューブ25は第1水経路11と連通してい
る。第2水経路のフィン24は流れに並行する多数の銅
製並行板で、チューブ25はフィン24を貫通し、ハン
ダ付されている。チューブ25がフィン24の中心より
も流れ方向の下流に設けられている。第2水経路の下流
には排気孔26が存在する。
【0034】このような構成での本実施の形態の動作を
説明する。気化用のヒータ4に通電し、気化部5の温度
を100〜300℃の間に設定する。また、第1触媒加
熱ヒータ19と第2触媒加熱ヒータ20に通電し、第1
触媒体10と上流第2触媒体15を同時に加熱して触媒
予熱を開始する。第1触媒体10の上流と下流および上
流第2触媒体15の上流が加熱される。触媒を素早く活
性化温度に加熱するため、触媒加熱ヒータの表面温度は
800℃以上の燃料の発火温度が好ましい。活性化温度
は燃料や触媒の種類で異なり、例えばプロパンガスでは
約300℃であり、メタンはこれよりも高く、灯油は低
い。
【0035】温度検知部12、13は第1触媒体10の
間に設けられ、触媒体の輻射で加熱されて触媒体温度の
変化が明確に現れる。温度検知部18は上流第2触媒体
15の温度を検出する。触媒体の一部が活性となれば、
燃料を供給すれば燃焼は開始するが、第1触媒体10と
第2触媒体が活性化温度に達していることを正確に検知
してから燃料を供給した方が燃焼開始時の不完全燃焼は
防止できる。
【0036】予熱時は送風機6で燃焼時より少ない風量
で送風する。風量が多いと加熱不良となり、無風では加
熱ヒータの熱気が上昇して上部だけ加熱されるからであ
る。また、第1触媒体10の設けられた空間が水平方向
に区画されているので、ここに入った熱気は上昇しない
ので、温度は上下均一に加熱される。また、触媒燃焼時
も上下の温度むらを防止できる。フィン8を垂直に配列
すれば熱気が上昇し第1触媒体10の上部のみ速く加熱
されてしまう。
【0037】第2触媒体は流れ方向に空間を介して分割
され、かつ上流第2触媒体15の熱容量が少なく昇温が
速いため燃焼開始時の排気特性をより完全なものとして
いる。第1触媒体10と上流第2触媒体15が所定の温
度になった後、第1触媒加熱ヒータ19と第2触媒加熱
ヒータ20の通電を所定の時間停止し、ヒータ表面温度
を燃料の発火温度以下に低下させ燃料の供給を開始す
る。混合気は第1触媒燃焼室7を通過する。混合気はま
ず第1触媒体10の表裏を通過し上流および下流で部分
的に反応し、第1触媒体10をすり抜けた未反応燃料は
上流第2触媒体15の上流で反応し始める。上流第2触
媒体15は予熱で高温となっているので、未反応ガスは
ここで反応し、最終排気には未燃ガスはほとんど含まれ
ない。器具外に未燃ガスを排出しないためには第2触媒
体の合計表面積は第1触媒体7よりも広く、予熱温度が
第1触媒体10の予熱温度よりも高いことが好ましい。
【0038】第1触媒体10の反応量が少ないと、大量
の未燃反応ガスが上流第2触媒体15を高温化させ劣化
させる。本発明は第1触媒体10の温度を正確に検出す
るので、第1触媒体10で燃料は十分反応するため、上
流第2触媒体15へすり抜ける混合気の濃度は低くな
る。このため上流第2触媒体15の高温化は抑制され
る。第1触媒体10が高温となり、この熱が第1触媒体
10全体に伝熱し、第1触媒体10の全体が反応する定
常状態では、空気過剰率を1.2〜2.0の間とする。
1.2以下では空気不足が生じて不完全燃焼を起こし、
2.0以上では燃焼温度が低下して熱交換効率が低下す
る。
【0039】第1触媒体の燃焼は最終的に安定し、供給
した燃料の75%が第1触媒体10で燃焼し、残りが上
流第2触媒体および下流第2触媒体16で燃焼する。こ
の定常燃焼における本発明の特徴について1実験例を用
いて説明する。第1触媒体10では触媒がガスと酸素を
吸着し、触媒表面で反応するので無炎燃焼となり燃焼熱
で第1触媒体10は高温となり、この熱が隙間9を放射
熱として通過しフィン8に伝わる。隙間9がなく直接フ
ィンに触媒を担持すると熱的に不安定になり、反応停止
がおこり易い。放射伝熱は触媒体温度の4乗に比例して
増加するので、第1触媒体10の温度が低いときは伝熱
量は極めて少なく、触媒温度は保温されている。触媒温
度が高くなると放射熱は激増して放熱するので過剰な高
温になりにくい。このため、隙間9を介して熱を伝えて
触媒温度の安定を実現している。しかし、フィン8に沿
って流れる混合気は反応しにくいので、第2触媒体が必
要となる。部分的には密着しても反応を大きく阻害しな
い。
【0040】この第1触媒燃焼室7で供給する燃料のエ
ネルギーの75%が燃焼し、燃焼したエネルギーの80
%がフィン8から第1水経路11へ伝熱する。すなわち
供給燃料エネルギーの60%(=75×80%)がここ
で水に伝熱する。第1触媒燃焼室7から排出される排気
には、供給燃料エネルギーを100%として未燃燃料が
25%(=100%−75%)と排気熱が15%(=7
5%−60%)、合計で40%残っている。第2触媒体
の温度が低温化するとここで未燃燃料が反応し難いた
め、ここでは熱交換は行わない。このため、未燃燃料が
全て燃焼した後の第2触媒燃焼室14からの排気は、供
給エネルギーの40%を排気熱として有するものとな
る。次に、第2水経路(チューブ)25でこの熱を回収
する。ここでの熱交換率は70%であった。第2水経路
25が回収する熱は28%(=40%×70%)とな
る。すなわち第1水経路11と第2水経路25を合計す
ると88%(60%+28%)の総合熱効率となった。
【0041】第2水経路25は火炎燃焼で用いられるフ
ィンチューブ型の熱交換器とは構成が異なる。火炎燃焼
機ではフィンの上流方向に水を流すチューブが設けられ
て、火炎によるフィン上流先端の高温破損を防止してい
た。しかし、本実施の形態ではチューブ25はフィン2
4下流方向に設けられている。これは触媒燃焼は火炎が
なく排気温度が均一かつ低いために可能となっている。
放熱側である排気の流れ方向の温度勾配と受熱側のフィ
ンのそれとが逆勾配となることが高効率のために望まし
い。すなわちフィン24の下流で低くなった排気が最も
低い温度のチューブ25に接触するためである。この結
果、排気が凝縮して水滴を発生するまで熱交換させるこ
とが容易となるが、火炎燃焼の凝縮水のpHがNO2の
溶解のため3以下となるのに対して、触媒燃焼ではNO
xがないためCO2の溶解によるpH低下で5.0以上を
示す。このため熱交換器の腐食も生じない。
【0042】
【発明の効果】以上に述べた低NOxを特徴とする燃焼
装置における本発明の効果は次の通りである。
【0043】触媒燃焼の前段階の燃焼部と冷却部である
熱交換器が一体であり、熱交換効率が高いために小型の
機器を可能とし、かつ温度が高くなる上流側の触媒体を
冷却しているために耐熱寿命の課題も解決できる。ま
た、触媒燃焼装置の燃焼を開始するときの燃焼量を定常
状態に立ち上げる時間を短縮できる。あるいは熱交換器
を小型で高効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の燃焼装置を示す垂直方
向の縦断面図である。
【図2】図1の第1触媒燃焼室の流れ方向からみた縦断
面図である。
【図3】図1の第1触媒燃焼室の水平方向の横断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施の形態の触媒加熱ヒータの正面
図である。
【符号の説明】
8 フィン 10 第1触媒体 11 第1水経路 12 温度検知部 13 温度検知部 15 上流第2触媒体 18 温度検知部 19 第1触媒加熱ヒータ 20 第2触媒加熱ヒータ 23 第2水経路 21 金属被覆管 22 放熱板 23 通過孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 豊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料供給部と、燃料と燃焼用空気の混合部
    と、前記混合部下流に設けられた触媒燃焼部と、前記触
    媒燃焼部に設けられた受熱用の複数の冷却部材と、前記
    冷却部材を覆うように設けられた触媒体と、前記冷却部
    材と連接する放熱部と、触媒燃焼開始前に前記触媒体を
    加熱する予熱手段とを備え、前記触媒体の一部が前記冷
    却部材から前記予熱手段方向に突出している燃焼装置。
  2. 【請求項2】冷却部材より突出した前記一部の触媒体の
    近傍に、前記触媒燃焼部の外部から挿入され、かつ先端
    が前記触媒体に対して非接触状態で、設けられた温度検
    知部を備え、前記触媒体を前記予熱手段で加熱し、前記
    温度検知部が所定の温度に達したとき燃料の供給を開始
    する制御を行う請求項1の燃焼装置。
  3. 【請求項3】温度検知部が前記触媒体の流れ方向上流と
    下流とに設けられ、それぞれが所定の温度以上を示した
    ときに燃料の供給を開始する制御を行う請求項2の燃焼
    装置。
  4. 【請求項4】燃料供給部と、燃料と燃焼用空気の混合部
    と、前記混合部下流に設けられた触媒燃焼部と、前記触
    媒燃焼部に設けられた受熱用の複数の冷却部材と、前記
    冷却部材を覆うように設けられた触媒体と、前記冷却部
    材と連接する放熱部を有し、前記触媒燃焼部が水平方向
    に設けられた前記冷却部材で構成される燃焼装置。
  5. 【請求項5】触媒燃焼部と、その加熱用の電気ヒータと
    を備え、前記電気ヒータの表面温度を燃料の発火温度以
    上として前記触媒燃焼部を加熱し、前記触媒燃焼部が所
    定の温度に達した後に前記電気ヒータの通電を停止し、
    前記電気ヒータの表面温度が燃料の発火温度以下に低下
    した後に燃料の供給を開始する制御を行う燃焼装置。
  6. 【請求項6】触媒燃焼部と、その予熱を行う、電気ヒー
    タからなる予熱手段とを備え、前記触媒燃焼部の燃焼経
    路が水平に設けられ、かつ前記電気ヒータの加熱中心が
    前記触媒燃焼部の中心よりも重力方向の下方である燃焼
    装置。
  7. 【請求項7】触媒燃焼部と、その触媒燃焼部の下流に設
    けられ、複数のフィンと前記フィンを貫通する内部に水
    経路を有するチューブで形成された熱交換器とを備え、
    前記チューブが前記フィンの中心よりも流れ方向の下流
    に設けられた燃焼装置。
  8. 【請求項8】冷却部を有する触媒燃焼部と、前記触媒燃
    焼部の下流に前記触媒燃焼部よりも広い幾何学的表面積
    を有する第2触媒体を設けた請求項1、4、5、6、ま
    たは7の燃焼装置。
  9. 【請求項9】第2触媒体が流れ方向に空間を介して分割
    され、その第2触媒体の分割された上流側が下流側より
    も流れ方向の長さに於て短い請求項8の燃焼装置。
  10. 【請求項10】第2触媒体が流れ方向に空間を介して分
    割され、前記空間に温度検知部が前記第2触媒体と非接
    触的に設けられ、前記温度検知部の温度が所定の温度に
    達した後に燃料の供給を開始する制御を行う請求項8の
    燃焼装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114811247A (zh) * 2022-04-21 2022-07-29 中国电建集团中南勘测设计研究院有限公司 一种熔盐管道加热单元、装置及方法

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