JPH11248113A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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Publication number
JPH11248113A
JPH11248113A JP5323398A JP5323398A JPH11248113A JP H11248113 A JPH11248113 A JP H11248113A JP 5323398 A JP5323398 A JP 5323398A JP 5323398 A JP5323398 A JP 5323398A JP H11248113 A JPH11248113 A JP H11248113A
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JP
Japan
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heat receiving
heat
catalytic combustion
combustion
exterior
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Application number
JP5323398A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tomizawa
猛 富澤
Tatsuo Fujita
龍夫 藤田
Akira Maenishi
晃 前西
Jiro Suzuki
次郎 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化、放熱損失の低減、熱交換効率
の向上。また、液体燃料使用時のヒータ入力の低減。 【解決手段】 第一触媒体21に第一受熱部24を隣接
して設け、燃焼室壁28を覆う外装30に第二受熱部3
4を設けるという触媒燃焼装置の構成の工夫によりコン
パクト化を図った。更にこの構成により触媒燃焼装置の
表面温度は低くなるので放熱損失が少なくなり熱交換効
率も上昇する。さらに、気化部に接続した受熱板を設
け、燃焼熱を受熱して気化部に伝達し、燃料気化用のヒ
ータの入力を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房機、給湯機、
空調機器等に利用される加熱用の触媒燃焼装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の火炎を形成する燃焼装置に対し
て、窒素酸化物の排出を激減させる等、排ガスのクリー
ン化が可能な触媒燃焼装置が提案されている。しかし、
触媒燃焼装置を火炎燃焼装置と同一の燃焼負荷率(燃焼
室体積当たりの燃焼量)で運転すると、触媒体温度が1
200℃以上となり触媒寿命が短くなる。この燃焼負荷
率の課題を解決する手段として、例えば、特開平9−3
3007号公報に示されている技術があった。図5はこ
の従来技術による触媒燃焼装置を示したもので、触媒燃
焼と熱交換とを同時に行う形式を有する第一触媒燃焼部
4と、第一触媒燃焼部4の下流に設けたハニカム触媒体
14を有する第二触媒燃焼部12で構成される触媒燃焼
方式がある。燃料は主に第一触媒燃焼部4で熱交換しな
がら触媒燃焼するので、火炎燃焼のようには温度が上が
らず、当然火炎も形成しない。残りの希薄になった燃料
は下流の第二触媒燃焼部12で触媒燃焼される。燃料が
希薄であっても触媒燃焼可能な触媒燃焼の利点がここで
利用されている。第一触媒燃焼部4は触媒燃焼の高熱伝
達性を利用したもので、受熱フィン5に近接して第一触
媒体7を設けて熱交換型の触媒燃焼部を構成している。
冷却経路8の水は第一触媒燃焼部4と排熱回収部16で
温水となる。熱交換用の受熱フィン5を直接に触媒体7
が覆う(または近接して設けている)ため、触媒での発
熱が受熱フィンへ直接伝熱される熱交換器一体型の触媒
燃焼装置を構成する。さらに、第一触媒燃焼部4での未
燃成分を燃焼させるため第二触媒燃焼部12を設け、そ
の下流側にはフィン15、第二水経路16を設けて受熱
部としている。燃焼開始するときには触媒を反応温度以
上にあらかじめ加熱する必要がある。その方式として、
触媒燃焼の開始前に着火手段11により火炎を形成する
方法が示されており、他には電気ヒータで触媒を予熱す
る方法などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は従来における
この種の二段型触媒燃焼装置において、熱効率の向上お
よび小型化に関する課題の解決を図ったものである。
【0004】熱機器では常に熱効率の良好なことが要求
される。そのための最大のポイントは放熱ロスを最小限
にすることであり、本体表面からの対流による放熱ロス
を少なくすることが望まれる。この点で従来のものは表
面を断熱材で覆う等の方法がなされることがあったが、
この方法は機器の小型化の流れに反するものでもあり、
また、触媒燃焼装置は燃焼室内に構成要素が詰め込まれ
た構造を採るため、火炎燃焼方式でよく用いられる燃焼
室の周りに水通路を配置する構成も触媒燃焼方式では困
難であった。そして、装置が大型化することは表面積の
増大となり、放熱面積が大きくなり結果的に熱効率の低
下の原因となるものであった。
【0005】また、燃料を灯油、ガソリン、軽油、アル
コール等の液体燃料としたときには、触媒燃焼では気化
部近傍に火炎の形成がないため、燃焼熱を燃料気化のた
めの熱に利用することが困難であった。そのため、燃料
気化用の熱入力をもっぱら気化部加熱用の電気ヒータに
頼ることが多く、これが熱効率低下、省エネルギー性の
低下、および利便性を損ねる原因の一つとなるものであ
った。
【0006】本発明は、コンパクトな構成で放熱ロスを
防止して熱効率を向上させるとともに、液体燃料を用い
たときにも電気ヒータの入力を必要としないかあるいは
最小限とする触媒燃焼装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、その手段として、燃料
供給部と、燃焼用空気を供給する送風部と、燃料と燃焼
用空気を混合して予混合気を生成する混合部と、混合部
の予混合気の流れ方向下流に設けた燃焼室とを備え、さ
らに燃焼室内には、第一触媒体と、第一触媒体に隣接す
る第一受熱部と、第一受熱部に設けられた第一受熱面
と、第一触媒体の下流に設けられた第二触媒体と、第二
触媒体に隣接させた第二触媒体加熱用の電気ヒータとを
備え、さらに燃焼室を構成する燃焼室壁と、燃焼室壁の
外側に設けた外装と、燃焼室壁と外装との間に構成され
る排気通路と、排気通路に設けた第二受熱部とを備えた
触媒燃焼装置を構成したものである。
【0008】また、第一受熱部を、多数の第一フィンと
第一フィンを貫通する第一冷却経路とで構成し、さらに
第一触媒体を第一フィン間に略平行に設け、第二受熱部
を、外装と、外装内側に設けた第二受熱面と外装外側に
設けた第二冷却経路とで構成し、第一冷却経路と第二冷
却経路とを連通させた触媒燃焼装置を構成したものであ
る。
【0009】また、外装の内面の排気通路側には多数の
第二フィンを設けて第二受熱部を構成した触媒燃焼装置
を構成したものである。
【0010】また、第二冷却経路を二重壁から成るジャ
ケット形状で構成し、第二受熱部に、多数の第二フィン
を排気通路側に設けた触媒燃焼装置を構成したものであ
る。
【0011】また、第二フィンの少なくとも一部を外装
上部内側に形成し、さらに第二フィンを中央部で高さが
低い形状とした触媒燃焼装置を構成したものである。
【0012】また、ジャケットの最上部に開閉自在の開
口を設けた触媒燃焼装置を構成したものである。
【0013】また、第一受熱面、第二受熱面の少なくと
も一方を略黒体化処理した触媒燃焼装置を構成したもの
である。
【0014】また、燃料供給部と混合部との間に液体燃
料を気化するための気化部を設け、気化部には気化部を
加熱するための気化用電気ヒータと、気化部の温度を検
知するための気化部温度検知器と、燃焼室からの輻射熱
を受熱するための受熱板とを設け、受熱板は燃焼室に対
向する面を備える触媒燃焼装置を構成したものである。
【0015】また、受熱板の燃焼室に対向する面を略黒
体化処理した触媒燃焼装置を構成したものである。
【0016】また、受熱板に、燃焼室に向かう方向に立
ち上がる立ち上げ部を設けた触媒燃焼装置を構成したも
のである。
【0017】また、受熱板に燃焼用触媒を担持した触媒
燃焼装置を構成したものである。また、排気通路が気化
部を覆うように構成された触媒燃焼装置を構成したもの
である。
【0018】これらの構成により、燃焼部で発生した熱
は効果的に利用に供されることになり、同時に機器本体
の表面温度を低下させて、また小型化を可能としたた
め、機器表面からの放熱ロスを少なくし、全体の熱効率
を高めることが可能となる。触媒燃焼装置では(火炎燃
焼装置で言う)燃焼室に要素部品が多数詰め込まれる構
成を持つため、外装を水通路で囲む構成が困難であった
が、本発明による方法でそれが可能となったものであ
る。
【0019】また、液体燃料を気化させるための熱量を
簡単な構成で燃焼部から供給することが可能となるた
め、定常燃焼時の消費電力を低下させ省エネルギー化が
可能となる。併せて機器としての操作性も向上するもの
である。したがって、本発明による触媒燃焼装置は、各
種気体燃料から各種液体燃料まで広範囲の燃料の燃焼が
可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
一実施の形態である触媒燃焼装置の要部縦断面図を示
す。21は第一触媒体であり、板状耐熱性金属担体に触
媒層を形成して構成した。触媒層はアルミナ粉体を主成
分とした無機質層に貴金属を分散担持して構成してい
る。多数枚の板状触媒体21を略平行に設置して流路を
複数に分割すると共に、その間に第一受熱フィン22を
設置している。第一受熱フィン22は、熱媒体(ここで
は水を主体に調製した)を流す第一冷却経路23の表面
に多数枚を接合して形成している。触媒体表面で発生す
る熱は、この第一受熱フィン22を介して効率的に熱媒
体に伝えられる。本実施の形態では、第一触媒体21を
二枚設置する毎に第一受熱フィン22が一枚設置される
構成としている。そしてそれらは全体で一体型の燃焼熱
交換部を構成している。第一受熱フィン22と第一冷却
経路23とで第一受熱部24を構成し、第一受熱面は、
第一受熱フィン22と第一冷却経路23の、第一触媒体
21または第二触媒体25に面している。図2は、第一
触媒体21および第一受熱フィン22の概略図であり、
図1とは見る方向を変えている。
【0021】第一受熱フィン22で回収された熱は第一
冷却経路23中の熱媒体を介して暖房等の利用側(図
略)に供される。35は燃焼用の気体燃料を供給する燃
料供給部であり、36は空気入口であり、燃焼用空気の
送風部29から供給される空気の触媒燃焼装置への空気
入口である。本実施の形態では燃料に都市ガスを用いて
いるが、ブタン、LPG等の気体燃料も燃焼可能であ
る。37は燃料と空気を混合するための混合室(混合
部)であり、39は混合を促進するための均圧板であ
る。そこで生成された混合気は、多数の通口を有する混
合気吹出口40から燃焼室壁28で囲われた燃焼室27
に送られる。25は第二触媒体26を予熱して活性化さ
せるための電気ヒータである。触媒酸化反応の開始に際
しては触媒を活性化温度にまで予熱するための手段が必
要となり、ここでは電気ヒータ25を用いているが、混
合気吹出口40を炎口とし、その近傍に点火器を設置す
ることで火炎による予熱も可能であるのはもちろんであ
る。30は外装であり、その内側には第二受熱フィンA
32、第二受熱フィンB33が接合されている。また、
外側には第二冷却経路31を設け、全体で第二受熱部3
4を構成している。燃焼熱は第二受熱部34で第二冷却
経路31中の熱媒体に効率的に伝達され、暖房等に利用
される。第一冷却経路23と第二冷却経路31とはそれ
ぞれ別々の用途に用いることが可能であるし、また、両
経路を連結して目的の熱利用に供することも可能であ
る。通常は後者の方が利用しやすい形態となり、構成的
にも簡素となる。混合気は燃焼室27に導入されて下方
から上方に向かって流れながら燃焼し、燃焼排ガスは外
装30の天井部でターンして外装30と燃焼室壁28と
で形成される排気通路38を下方に向かって流れながら
熱交換する。41は排気口である。
【0022】以上の構成による実施の形態の操作方法に
ついて次に説明する。まず、運転開始と同時に電気ヒー
タ25に通電させる。この操作で、第二触媒体26の温
度が上昇し始める。第二触媒体26が活性化温度(燃料
種により変化する)以上になった時点で燃料供給部35
より燃料を、空気入口36からは空気を混合室37に供
給する。電気ヒータ25は適切な時期に通電を中止する
ものであり、通電時間で判断したり別途設けた温度検知
手段で判断するものである。燃料と空気の混合気は、混
合気吹出口40から燃焼室27へ流入する。そしてすぐ
に第一触媒体21を通過するが、第一触媒体21は最初
は活性化温度に達していないためそこでの触媒燃焼はま
だ開始しない。一方、第二触媒体26は電気ヒータ25
で加熱され活性化温度に達しているためその表面で触媒
燃焼反応が開始される。燃焼により第二触媒体26が十
分な温度になると同部より輻射熱が第一触媒体21に供
給されて第一触媒体21の温度が上昇し、そこでの触媒
燃焼も開始されることになる。全体の触媒燃焼が盛んに
なり十分な熱が発生すると、燃焼熱は第一受熱フィン2
2を介して第一冷却経路23中の熱媒体に伝熱され、ま
た、第二受熱フィンA32、第二受熱フィンB33を介
して第二冷却経路31中の熱媒体に伝達され、両者を媒
介して暖房等に利用できることになる。このとき熱利用
側との関係で、適当な時期にポンプ等を動作させ熱媒体
が循環される。第二受熱フィンA32、第二受熱フィン
B33は、第二冷却経路31中の熱媒体に吸熱されるた
め燃焼、熱交換の条件によっては温度がかなり低下する
ことがある。炭化水素系燃料を燃焼したときの燃焼排ガ
ス中には水分が多く含まれているため、温度条件によっ
ては同部で結露する場合もある。結露水が第二触媒体2
6に滴下すると、温度が低下し燃焼特性の悪化の原因に
なったり、熱応力による破損の原因になったりするの
で、結露水を第二触媒体26に滴下させないため、第二
受熱フィンA32の形状を中央部分でフィン高さが低く
なる様にしておくことが効果的である。こうすると結露
水はフィンの縁を伝って排気通路38に滴下するように
できる。
【0023】また、高温状態における熱伝達の場合には
輻射を利用することが重要である。特に触媒燃焼の場合
は燃焼面からの熱輻射が盛んである。したがって、第一
受熱部24、第二受熱部34における受熱面は輻射熱を
吸収し易く加工しておくことが有効である。最も熱線を
吸収しやすいのは黒体であるので、表面を略黒体化処理
するのが良い。方法としては、耐熱性の黒体化塗装、表
面のサンドブラスト処理、エッチング処理、酸化処理お
よびそれらを複合化する等の中から適宜選択可能であ
る。定常燃焼中の触媒温度はおおよそ350〜900℃
の範囲に保たれ、触媒表面では火炎を形成しない無炎燃
焼が継続する。触媒燃焼は低温度でも反応性が良く、ま
た火炎燃焼に比較して温度が低くても燃焼継続が可能な
ため、排気ガス中の窒素酸化物、一酸化炭素等の有害物
が極めて少ないクリーンな燃焼を可能とする。
【0024】以上、第一受熱フィン22を第一触媒体2
1の近傍に設置し、外装30を燃焼室壁28を覆うよう
に設け、その内部に第二受熱フィンA32、第二受熱フ
ィンB33を設けることで、熱効率の向上と小型化を両
立させた触媒燃焼装置が提供できることが示された。
【0025】(実施の形態2)図3は、本発明の他の実
施の形態である触媒燃焼装置の要部縦断面図である。図
1と重複する部分については図中の番号付記および詳細
な説明を省略する。
【0026】本実施の形態では第二受熱部をウォーター
ジャケット51等で構成した。52は水(熱媒体)入口
であり、53は水出口であり、両者は装置下部に設けて
いる。54が第二冷却経路となるジャケット流路であ
る。この構成にすると外装温度が水(または湯)の温度
となるため、間違って触れたときにもやけど等の心配が
少なくなりより安全性が増すものである。また、性能的
にも熱媒体側の接触面積を多く取ることができるため、
熱交換効率の向上に有効である。55は開口であり、5
6は開口55の開閉が可能な栓である。この栓56を開
閉することでジャケット流路54の上部に貯まる空気を
抜いて円滑な水の流れを形成することができる。
【0027】本実施の形態では水の出入り口52、53
を下部に構成しているが、他の熱利用機器との関係等で
片方上部に等適宜変化することができることは言うまで
もないことである。燃焼時、熱交換等の動作については
(実施の形態1)に準ずる。
【0028】(実施の形態3)図4は、本発明の他の異
なる実施の形態である触媒燃焼装置の要部縦断面図であ
る。本実施の形態は燃料として灯油、ガソリン、軽油、
アルコール等の液体燃料を対象とする。図1、図3と重
複する要素およびそれらの説明については省略して要点
について詳述する。なお、図面では送風部も省略してい
る。
【0029】62はポンプ等で構成される液体燃料の燃
料供給部である。61は液体を気化するための気化ブロ
ックであり、液体燃料が滴下する下面が気化面64とな
り、そのすぐ上部に混合室37が形成される。63は気
化ブロック61加熱用の気化用(電気)ヒータ、65は
気化部の温度を検知して制御するための温度検知器であ
る。両者で気化温度が精密にコントロールされる。この
部分で生成した液体燃料と空気との混合気は混合気吹出
口40から燃焼室に供給される。
【0030】触媒反応を用いた液体燃料の触媒燃焼装置
では、燃料気化部と燃焼部とを接近して構成することが
難しく(予混合気の濃度むらや供給むらが燃焼むらの原
因となり、燃焼特性が悪化する)、両者は離れているた
め燃焼熱を気化熱としてフィードバックさせることが困
難である。そこで本実施の形態では、燃焼室での燃焼熱
の輻射熱を効果的に利用する構成とした。66は燃焼室
からの輻射熱を受ける受熱板である。吸収した熱を燃料
の気化に有効に利用するために、受熱板66は気化ブロ
ック61の上部に直接取り付けている。
【0031】輻射熱を吸収するために受熱板の燃焼室に
対向した面は黒体化処理することが有効である。また、
この部分に燃焼用触媒を担持する方法はさらに有効であ
る。そうすることによって、受熱板66の表面で一部の
燃料が反応し、受熱板66の温度は燃焼室の輻射熱を受
けただけのときよりさらに高温化され、気化ブロック6
1の加熱にさらに寄与できることになる。
【0032】また、受熱板の先端部に立上り部67を設
けると、その部分は燃焼部に近くなり、より輻射を受け
て高温となり、燃焼熱が気化ブロック61に多量に伝わ
る。また、受熱板66表面に触媒を担持した場合には、
高温であるため触媒燃焼が安定的に継続してより多量に
気化ブロック61に燃焼熱が伝わることとなる。
【0033】さらに排気通路38をより下方に伸ばし、
気化ブロック全体を覆っている。この気化ブロックを覆
った部分68での排気ガスは熱利用のための熱交換した
後の状態であるため、触媒燃焼部の温度よりはかなり低
下しているが、外気温度よりは高い状態にあるので気化
ブロック61に対して十分保温効果があり、特に外気温
度が低いときには、外気への熱放散ロスを防止して、気
化のための熱入力を低減するために極めて有効である。
【0034】これらの熱利用を単独あるいは複合して行
うことによって、本実施の形態では液体燃料を気化する
ための熱入力を20〜80%低減させることが可能とな
り、熱効率が高くなり、省エネルギー性を確保するもの
である。
【0035】また、電気ヒータの入力を蓄電池などに頼
る場合には、気化熱を燃焼熱より供給することが可能と
なるので、蓄電池の容量が小さくて済み、利便性の高い
触媒燃焼装置を提供できるものである。
【0036】
【発明の効果】本発明による効果を以下に示す。
【0037】1.燃焼室壁の周りに外装を設け、その外
装に熱交換する受熱部を設けるという簡単な構成で、機
器本体の表面積を少なくし、かつ表面温度を低下させて
放熱ロスを少なくし、熱利用の効率をより高めることが
可能となり、また安全性も向上させることが可能となっ
た。
【0038】2.液体燃料を燃料として使用するときに
も、受熱板により燃焼熱を有効に燃料の気化に利用でき
るようになったため、外部からの電気入力を低減するこ
とが可能となり、機器の省エネルギー性を格段に向上さ
せることが可能となった。
【0039】3.気体燃料から液体燃料まで様々な燃料
が適用できるため、極めて利便性と操作性の優れた触媒
燃焼装置の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である触媒燃焼装置の要
部縦断面図
【図2】同触媒燃焼装置の第一触媒体および第一受熱フ
ィンの概略構成図
【図3】本発明の他の実施の形態である触媒燃焼装置の
要部縦断面図
【図4】本発明の他の異なる実施の形態である触媒燃焼
装置の要部縦断面図
【図5】従来例の触媒燃焼装置の要部縦断面図
【符号の説明】 21 第一触媒体 22 第一受熱フィン 23 第一冷却経路 24 第一受熱部 25 電気ヒータ 26 第二触媒体 27 燃焼室 28 燃焼室壁 29 送風部 30 外装 31 第二冷却経路 32 第二受熱フィンA 33 第二受熱フィンB 34 第二受熱部 35 燃料供給部 36 空気入口 37 混合室 38 排気通路 39 均圧板 40 混合気吹出口 41 排気口 51 ウォータージャケット 52 水入口 53 水出口 54 ジャケット流路 55 開口 56 栓 61 気化ブロック 62 燃料供給部 63 気化用ヒータ 64 気化面 65 温度検知器 66 受熱板 67 立上り部 68 気化ブロックを覆った排気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料供給部と、燃焼用空気を供給する送風
    部と、燃料と燃焼用空気を混合して予混合気を生成する
    混合部と、前記混合部の前記予混合気の流れ方向下流に
    設けた燃焼室とを備え、 さらに前記燃焼室内には、第一触媒体と、前記第一触媒
    体に隣接する第一受熱部と、前記第一受熱部に設けられ
    た第一受熱面と、前記第一触媒体の下流に設けられた第
    二触媒体と、前記第二触媒体に隣接させた前記第二触媒
    体加熱用の電気ヒータとを備え、 さらに前記燃焼室を構成する燃焼室壁と、前記燃焼室壁
    の外側に設けた外装と、前記燃焼室壁と前記外装との間
    に構成される排気通路と、前記排気通路に設けた第二受
    熱部とを備えた触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】前記第一受熱部を、多数の第一フィンと前
    記第一フィンを貫通する第一冷却経路とで構成し、さら
    に前記第一触媒体を前記第一フィン間に略平行に設け、 前記第二受熱部を、前記外装と、前記外装内側に設けた
    第二受熱面と前記外装外側に設けた第二冷却経路とで構
    成し、前記第一冷却経路と前記第二冷却経路とを連通さ
    せた請求項1記載の触媒燃焼装置。
  3. 【請求項3】前記外装の内面の前記排気通路側には多数
    の第二フィンを設けて前記第二受熱部を構成した請求項
    2記載の触媒燃焼装置。
  4. 【請求項4】前記第二冷却経路を二重壁から成るジャケ
    ット形状で構成し、前記第二受熱部に、多数の第二フィ
    ンを前記排気通路側に設けた請求項2記載の触媒燃焼装
    置。
  5. 【請求項5】前記第二フィンの少なくとも一部を前記外
    装上部内側に形成し、さらに前記第二フィンを中央部で
    高さが低い形状とした請求項3、4記載の触媒燃焼装
    置。
  6. 【請求項6】前記ジャケットの最上部に開閉自在の開口
    を設けた請求項4記載の触媒燃焼装置。
  7. 【請求項7】第一受熱面、第二受熱面の少なくとも一方
    を略黒体化処理した請求項2から6いずれかに記載の触
    媒燃焼装置。
  8. 【請求項8】前記燃料供給部と前記混合部との間に液体
    燃料を気化するための気化部を設け、前記気化部には前
    記気化部を加熱するための気化用電気ヒータと、前記気
    化部の温度を検知するための気化部温度検知器と、前記
    燃焼室からの輻射熱を受熱するための受熱板とを設け、
    前記受熱板は前記燃焼室に対向する面を備える請求項1
    記載の触媒燃焼装置。
  9. 【請求項9】前記受熱板の前記燃焼室に対向する面を略
    黒体化処理した請求項8記載の触媒燃焼装置。
  10. 【請求項10】前記受熱板に、前記燃焼室に向かう方向
    に立ち上がる立ち上げ部を設けた請求項8記載の触媒燃
    焼装置。
  11. 【請求項11】前記受熱板に燃焼用触媒を担持した請求
    項8または10記載の触媒燃焼装置。
  12. 【請求項12】前記排気通路が前記気化部を覆うように
    構成された請求項8記載の触媒燃焼装置。
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