JPH09193530A - 記録シートおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

記録シートおよびインクジェット記録方法

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JPH09193530A
JPH09193530A JP8003438A JP343896A JPH09193530A JP H09193530 A JPH09193530 A JP H09193530A JP 8003438 A JP8003438 A JP 8003438A JP 343896 A JP343896 A JP 343896A JP H09193530 A JPH09193530 A JP H09193530A
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JP
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recording
gradation image
recording sheet
ink jet
area
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JP8003438A
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English (en)
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Retsu Shibata
烈 柴田
Akihiro Mori
明宏 毛利
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録方法で階調画像記録する
につき、階調画像記録の必要のない領域におけるインク
使用量の低減と印字時間の短縮。 【解決手段】 階調画像記録の必要がない領域には予め
光学濃度2.0以上に黒ベタ着色した記録シートを用い
て行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】階調画像を出力するプリンタ
ー、特にインクジェット記録方式のような、オンデマン
ドな記録方法における。更に詳しくは、医療診断分野で
多く用いられる、X線画像や、超音波診断画像などのよ
うに、必要とされる階調画像部分があらかじめ定まって
おり、かつ、その必要とする階調画像部分以外の余白
が、黒ベタであることが望まれる階調画像記録に用いら
れる。
【0002】さらに本発明は、有機銀塩を用いた熱現像
性感光体に関する。
【0003】
【従来の技術】従来よりコンピューターで処理したデジ
タル階調画像を、階調性を保ちながら記録出力すること
が望まれていた。現状では、熱現像銀塩方式、昇華熱転
写方式、感熱発色方式、電子写真方式、そしてインクジ
ェット記録方法などの階調記録方法が、盛んに研究開発
されてきている。
【0004】このうち、ハロゲン化銀を用いた銀塩写真
法は、感度や階調性に優れ、高い濃度を記録することが
可能等の特徴を有している記録方法である。しかし、像
露光後に現像、停止、定着などの処理を湿式で行うた
め、作業性、簡便性、安全性に劣り、今まで問題視され
てきた。そこでこれらの湿式処理をなくした乾式材料の
研究がなされ、特公昭43−4924号公報および特公
昭43−4924号公報などに開示されている。これら
は、感光性ハロゲン化銀を触媒量用いると共に画像形成
剤として非感光性の有機銀塩を用いるものであり簡易に
高い濃度の記録が可能であることで知られている。
【0005】この熱現像記録技術を用いた乾式記録材料
には、主に白黒の階調画像を記録する記録媒体としての
商品に、ドライシルバー(3M)、ドライコピックス
(オリエンタル写真工業)、シルノバフィルム(旭硝
子)などがあげられる。
【0006】その後、カラー記録への要求が高まりカラ
ー化を行った商品として、類似の技術でピクトログラフ
ィ(富士写真フィルム)が登場した。これは、従来の乾
式銀塩技術とインスタントカメラに用いられる拡散転写
技術が融合した技術である。
【0007】しかしながら、ピクトログラフィにおいて
は、ドナーフィルムと呼ばれる感光体と染料受容層を有
する受像体を使用するため、感光体は、使用後廃棄しな
ければならず、その処理が必要となる。また、熱現像時
に前記感光体と受像体に水を塗布し張り合わせる工程を
有するために、装置の小型化が困難になっている。
【0008】そこで、比較的に装置が簡略であり、か
つ、記録を所望する部分にオンデマンドに着色剤を印字
することができるインクジェット記録が、階調画像の記
録に特に注目されてきている。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】一方、医療診断分
野で多く用いられる、X線画像や、超音波診断画像など
のように、必要とされる階調画像部分があらかじめ定ま
っており、かつ、その必要とする階調画像部分以外の余
白が、黒ベタであることが望まれる。また、記録画像は
反射のみならず透過で記録することが望まれる。このよ
うな階調画像記録においては、上記オンデマンド型のイ
ンクジェット記録方法は、黒ベタ部までも一連の記録過
程で印字すると、出力にかかる時間が増加したり、透過
タイプの記録では特に光学透過濃度を高く必要とされる
ため、印字されるインク量がかさみ、媒体上のインク量
の多さから、インクが滲んでしまい画質を劣化するとい
った問題や、記録媒体がインクの溶媒を多く吸収して湾
曲したり伸縮しやすくなるといった問題があった。
【0010】そこで本発明は、必要とされる階調画像部
分が被記録媒体上の領域としてあらかじめ定まってお
り、かつ、その必要とする階調画像部分以外の余白が、
黒ベタであることが望まれる画像記録を、安価にかつ装
置構成を小型化したインクジェット記録装置および記録
シートを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決する
ために、本発明は、必要とされる階調画像部分があらか
じめ定まっており、かつ、その必要とする階調画像部分
以外の余白が、黒ベタである階調画像非記録部が、光学
濃度2.0以上に黒ベタに着色してあることを特徴とす
る記録シートを提供する。
【0012】さらに本発明は、必要とされる階調画像部
分があらかじめ定まっており、かつ、その必要とする階
調画像部分以外の余白が、黒ベタである階調画像非記録
部が、現像後の光学濃度が2.0以上になるよう、黒ベ
タに潜像記録してあることを特徴とする、感光性ハロゲ
ン化銀、有機銀塩および還元剤を少なくとも含有する感
光層と顔料、水溶性高分子材料を含有する保護層とを有
する熱現像性感光体からなる記録シートを提供する。
【0013】また、本発明は、必要とされる階調画像部
分があらかじめ定まっており、かつ、その必要とする階
調画像部分をインクジェット記録装置で黒ベタ印字する
工程、階調画像部分を黒ベタ印字したものをマスクとし
請求項1または2に記載の記録シートに挟持する工程、
挟持された該記録シートを室内光に曝露する工程、上記
マスクを該記録シートから剥離除去する工程、該記録シ
ートの階調画像部分に所望の階調画像をインクジェット
記録する工程、該記録シートを熱現像する工程を少なく
とも有してなるインクジェット記録方法および装置を提
供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の記録シートにおいては、
黒ベタに着色する手段は、記録媒体の商品生産、出荷時
に安価に黒ベタの印字着色が可能な、オフセット印刷
や、あるいは、電子写真記録方式等を用いて行うことが
できる。
【0015】また本発明は、より高い濃度の黒ベタが所
望される際には、感光性ハロゲン化銀、有機銀塩および
還元剤を少なくとも含有する感光層と顔料、水溶性高分
子材料を含有する保護層とを有する熱現像性感光体から
なる記録シートならびに、階調画像非記録部に対応した
露光済みの記録シートを提供する。
【0016】また、記録装置に熱現像部および室内光曝
露部およびそれらに伴う搬送系と制御部を具備し、安価
に階調画像非記録部を黒ベタ着色させることのできるイ
ンクジェット記録装置を提供する。
【0017】さらに、記録装置に像露光装置を具備させ
ることによって、階調画像被記録部および白黒画像にお
いては熱現像感光体に記録現像し、カラー画像はインク
ジェット記録することができる。
【0018】以下に本発明の熱現像感光体に関して詳細
に説明する。
【0019】本発明の熱現像感光体は、図5に示すよう
に支持体18に感光層17を有し、更にその上に保護層
16を有する。
【0020】保護層16は、少なくともカップリング剤
を用いて表面処理された顔料、水溶性化合物を含む分散
液を感光層17上に塗工することにより形成される。本
発明において水溶性高分子材料とは、水100gに対し
て1g以上溶ける高分子材料をいう。好ましくは、水1
00gに対して5g以上溶ける水溶性高分子材料を使用
するのがよい。水溶性高分子材料を水に溶かす際には加
熱してもよい。
【0021】本発明で使用する水溶性高分子材料として
は、例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、ポリエチレンオキシド、カゼイン、コラーゲ
ン、澱粉類、酢酸ビニルアルコール、セルロース類、ゼ
ラチン類、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、アク
リル酸(またはメタアクリル酸)エステル共重合体のア
ルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカ
リ塩、アクリルアマイド共重合体などが挙げられる。た
だし、これらに限定されるものではなく、上記した性能
を有する水溶性高分子材料を広く用いることができる。
これらは単独でも、また2種以上組み合わせて水等の溶
媒に溶かして用いてもよい。
【0022】熱現像感光体の保護層16は、その細孔容
積が0.1〜1.0ml/gの範囲になるように形成さ
れるのが好ましい。
【0023】保護層16の細孔容積が上記範囲より大き
い場合は保護層16にクラック、粉落ちが発生し、上記
範囲よりも小さい場合にはインクの吸収が悪くなり、特
に多重印字(同一の印字場所に重ねてインクを印字す
る)の場合、保護層からインクが溢れて画像ににじみが
発生し易く、画像が劣化してしまう。
【0024】また、保護層のBET比表面積について
は、20〜450m2 /gの範囲が好ましい。この範囲
より小さい場合、保護層の光沢性がなくなりヘイズが増
加するために画像に白モヤがかかったようになり、熱現
像感光体への露光時の感度、鮮鋭度に悪影響をおよぼ
す。また上記範囲より大きい場合、保護層にクラックが
生じ易くなる。
【0025】前記BET比表面積及び細孔容積は、24
時間、120℃で脱気処理した後、窒素吸着脱離方法に
より求めることができる。
【0026】前記BET比表面積及び細孔容積を前記の
範囲にするためには、顔料と水溶性高分子材料の重量混
合比kを1≦k≦30にすることにより達成することが
できる。ここで顔料重量をω1 、水溶性高分子材料重量
をω2 とすると、重量混合比kはω1 /ω2 である。
【0027】本発明に用いられる顔料としては、例えば
炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、チタニア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸
アルミニウム、アルミナ水和物、ケイ酸、ケイ酸ナトリ
ウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、シリカ
等の無機顔料やプラスチックピグメント、尿素樹脂顔料
等の有機系顔料、及びこれらの併用が可能である。
【0028】特に、インク吸収性や解像性等の画像適性
の観点から好ましい顔料としては、シリカ、アルミナ水
和物である。
【0029】シリカとしては、天然シリカ、合成シリ
カ、非晶質シリカ等や化学修飾されたシリカ系化合物を
用いることができるが、特に正電荷を有するシリカが好
ましく、例えば、商品名「アデライトCT−100」
(旭電化工業(株)社製)、「スノーテックスAK」
(日産化学工業(株)社製)等が市販されており、入手
可能で好ましく用いられる。
【0030】アルミナ水和物は、正電荷を持っているた
めインク中の染料の定着が良く、更に他の顔料に比べ高
光沢で発色の良い画像が得られるため、インク受容層に
用いる顔料としてはより好ましい。
【0031】本発明に用いられるアルミナ水和物は、下
記一般式により表されるものである。
【0032】Al23-n (OH)2n・mH2 O 式中、nは0、1、2または3の整数の内のいずれかを
表し、mは1〜10、好ましくは0〜5の値を表す。m
2 Oは多くの場合結晶格子の形成に関与しない脱離可
能な水相を表すものであるため、mは整数でない値をと
ることができる。また、この種のアルミナ水和物をか焼
するとmは0の値に達することがありうる。
【0033】本発明の実施に好適なアルミナ水和物とし
ては、X線回折法による分析で非晶質のアルミナ水和物
であり、特に、特願平5−125437号、同5−12
5438号、同5−125439号、同6−11457
1号に記載のアルミナ水和物を用いるのが好ましい。
【0034】前記アルミナ水和物は、製造過程において
細孔物性の調整がなされるが、前記保護層16のBET
比表面積、細孔容積を満たすためには、細孔容積が0.
1〜1.0ml/gであるアルミナ水和物を用いること
が好ましい。アルミナ水和物の細孔容積が上記範囲外で
は保護層16の細孔容積を前記規定範囲内にすることが
困難になる。
【0035】また、BET比表面積については、40〜
500m2 /gであるアルミナ水和物を用いることが好
ましい。アルミナ水和物のBET比表面積が、上記範囲
外では、保護層16の比表面積を前記規定範囲にするこ
とが困難になる。
【0036】本発明の熱現像感光体の保護層は、顔料と
水溶性高分子を含む分散液を塗工装置を用いて、基材上
に塗工乾燥することにより得られる。
【0037】塗工方法としては、ブレードコート方式、
エアーナイフ方式、ロールコート方式、ブラッシュコー
ト方式、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコ
ート方式、エクストルージョン方式、スライドホッパー
(スライドビード)方式、カーテンコート方式、スプレ
ー方式などを用いることができる。
【0038】また必要に応じ本発明では、カレンダーロ
ールなどを用いて保護層の表面平滑性を良くすることも
可能である。
【0039】分散液の塗布量は、乾燥固形分換算で0.
5〜60g/m2 、より好ましくは5〜45g/m2
あるが、良好なインク吸収性、解像性を得るには15μ
m以上、好ましくは20μm以上、特に25μm以上の
保護層の厚みにする必要がある。
【0040】感光層17は、感光性ハロゲン化銀、有機
銀塩および還元剤を少なくとも含有する。
【0041】感光層17に使用する感光性ハロゲン化銀
としては、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃
臭化銀などが挙げられる。その形状としては、立方状、
八面体状、平板状ハロゲン化銀などを挙げることがで
き、特に立方状、平板状ハロゲン化銀が好ましい。立方
状ハロゲン化銀の一辺の長さは0.01〜2μmが好ま
しく、更に好ましくは0.02〜1μmである。平板状
ハロゲン化銀の平均アスペクト比は、好ましくは10
0:1〜3:1、より好ましくは50:1〜5:1であ
り、粒子直径は好ましくは0.01〜2μm、より好ま
しくは0.02〜1μmである。
【0042】これらは、通常の写真乳剤に対して行われ
るような化学増感が施されていてもよい。つまり、硫黄
増感、貴金属増感、還元増感などを用いることができ
る。また、光学増感を施してもよい。光学増感として
は、増感色素を用いた方法などを適用できる。増感色素
としてはシアニン系色素、メロシアニン系色素、キサン
テン色素などが好ましく用いられる。
【0043】また、粒子内のハロゲン組成が均一あるい
は異なった多重構造を採っていても良い。感光性ハロゲ
ン化銀はハロゲン組成、粒子サイズ、粒子サイズ分布な
どが異なった二種以上のハロゲン化銀を併用しても良
い。
【0044】感光層17に使用する有機銀塩としては、
「写真工学の基礎」(第1版、コロナ社、日本写真学会
編、1982年発行)非銀塩編、p247や、特開昭5
9−55429号等に記載された有機酸銀やトリアゾー
ル系銀塩などを用いることができ、感光性の低い銀塩を
用いるのが好ましい。例えば、脂肪族カルボン酸、芳香
族カルボン酸、メルカプト基もしくはα−水素を有する
チオカルボニル基化合物、およびイミノ基含有化合物な
どの銀塩である。
【0045】脂肪族カルボン酸としては、酢酸、酪酸、
コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、酒石酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸、樟脳酸などがあるが、一般的に炭素数
が少ないほど銀塩としては不安定であるので適度な炭素
数(例えば、炭素数16〜26の範囲のもの)を有する
ものが好ましい。
【0046】芳香族カルボン酸としては、安息香酸誘導
体、キノリン酸誘導体、ナフタレンカルボン酸誘導体、
サリチル酸誘導体、没食子酸、タンニン酸、フタル酸、
フェニル酢酸誘導体、ピロメリット酸等がある。
【0047】メルカプト基又はα−水素を有するチオカ
ルボニル基化合物としては、3−メルカプト−4−フェ
ニル−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベン
ゾイミダゾール、2−メルカプト−5−アミノチアジア
ゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、S−アルキ
ルチオグリコール酸(アルキル基炭素数12〜23)、
ジチオ酢酸などジチオカルボン酸類、チオステアロアミ
ドなどチオアミド類、5−カルボキシ−1−メチル−2
−フェニル−4−チオピリジン、メルカプトトリアジ
ン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、メルカプトオ
キサジアゾール又は3−アミノ−5−ベンジルチオ−
1,2,4−トリアゾールなど、米国特許第4,12
3,274号記載のメルカプト化合物が挙げられる。
【0048】イミノ基を含有する化合物としては、特公
昭44−30270号又は同45−18416号記載の
ベンゾトリアゾール若しくはその誘導体、例えばベンゾ
トリアゾール、メチルベンゾトリアゾールなどアルキル
置換ベンゾトリアゾール類、5−クロロベンゾトリアゾ
ール等のハロゲン置換ベンゾトリアゾール類、ブチルカ
ルボイミドベンゾトリアゾールなどのカルボイミドベン
ゾトリアゾール類、特開昭58−118639号記載の
ニトロベンゾトリアゾール類、特開昭58−11563
8号記載のスルホベンゾトリアゾール、カルボキシベン
ゾトリアゾールもしくはその塩、またはヒドロキシベン
ゾトリアゾールなど、米国特許4,220,709号記
載の1,2,4−トリアゾールや1H−テトラゾール、
カルバゾール、サッカリン、イミダゾール及びその誘導
体などが代表例として挙げられる。
【0049】感光層17に使用する還元剤は、感光性ハ
ロゲン化銀が露光されることにより生成した銀核の存在
下で加熱された時に、有機銀塩を還元して銀を生成し得
るものである。そのような還元剤としては、モノフェノ
ール類、ビスフェノール類、トリスフェノール類、テト
ラキスフェノール類、モノナフトール類、ビスナフトー
ル類、ジヒドロキシナフタレン類、スルホンアミドフェ
ノール類、ビフェノール類、トリヒドロキシナフタレン
類、ジヒドロキシベンゼン類、トリヒドロキシベンゼン
類、テトラヒドロキシベンゼン類、ヒドロキシアルキル
モノエーテル類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン
類、ピラゾロン類、ピラゾリン類、糖類、フェニレンジ
アミン類、ヒドロキシアミン類、レダクトン類、ヒドロ
オキサミン酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、アミド
オキシム類、N−ヒドロキシ尿素類などがある。この中
で特にp−ビスフェノール類、o−ビスフェノール類、
ビスナフトール類、p−置換フェノール類、4−置換ナ
フトール類などが好ましい。また、特開平3−1355
64号公報記載の還元剤も好ましく用いられる。
【0050】感光層17には必要に応じて色調剤を加え
ても良い。この色調剤としては、フタラジン類、フタラ
ジノン類、ベンゾオキサジンジオン類などが好ましい。
【0051】また、皮膜性、分散性を改善する目的で適
宜バインダーを感光層17に含有させることもできる。
【0052】このバインダーとしては、例えば、ニトロ
セルロース、リン酸セルロース、硫酸セルロース、酢酸
セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロー
ス、ミリスチン酸セルロース、パルミチン酸セルロー
ス、酢酸・プロピオン酸セルロース、酢酸・酪酸セルロ
ースなどのセルロースエステル類;メチルセルロース、
エチルセルロース、プロピルセルロース、ブチルセルロ
ースなどのセルロースエーテル類;ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンなどのビニル樹脂類;スチレン−ブタジ
エンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマ
ー、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマ
ー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーなどの共重合樹
脂類;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレ
ート、ポリブチルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニト
リルなどのアクリル樹脂類;ポリエチレンテレフタレー
トなどのポリエステル類;例えば、ポリ(4,4−イソ
プロピリデン、ジフェニレン−コ−1,4−シクロヘキ
シレンジメチレンカーボネート)、ポリ(エチレンジオ
キシ−3,3′−フェニレンチオカーボネート)、ポリ
(4,4′−イソプロピリデンジフェニレンカーボネー
ト−コ−テレフタレート)、ポリ(4,4′−イソプロ
ピリデンジフェニレンカーボネート)、ポリ(4,4′
−sec−ブチリデンジフェニレンカーボネート)、ポ
リ(4,4′−イソプロピリデンジフェニレンカーボネ
ート−ブロック−オキシエチレン)などのポリアクリレ
ート樹脂類;ポリアミド類;ポリイミド類;エポキシ樹
脂類;フェノール樹脂類;ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、塩素化ポリエチレンなどのポリオレフィン類;およ
びゼラチンなどの天然高分子などが挙げられる。
【0053】この他に、必要に応じて、カブリ防止剤、
アルカリ発生剤、自動酸化剤、保存安定剤、結合剤、紫
外線安定剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、充填剤等を感光
層17に適宜添加して用いることができる。
【0054】感光層17における上記成分の好ましい配
合比はつぎの通りである。
【0055】還元剤は有機銀塩1モルに対して好ましく
は0.05〜3モル、より好ましくは0.2〜1.3モ
ル含有させるのが良い。含有される有機銀塩の量は、
0.3〜30g/m2 、特に0.7〜15g/m2 、更
には1.2〜8g/m2 が好ましい。また、有機銀塩1
モルに対して、ハロゲン化銀を好ましくは0.001〜
2モル、より好ましくは0.05〜1モル含有させるの
が望ましい。
【0056】また色調剤を使用する場合には、有機銀塩
1モルに対して色調剤を0.01〜5モル、好ましくは
0.05〜2モル、さらに好ましくは0.08〜1モル
含有させるのが望ましい。必要に応じ含有されるバイン
ダーの量は、有機銀塩1重量部に対し、0〜10重量
部、更には0.5〜5重量部の割合が好ましい。
【0057】感光層17は、上記成分を、適宜用いられ
るバインダーとともに溶剤に溶解して、図5に示すよう
に支持体18上に塗布乾燥して、あるいはバインダー自
身で強度が保たれる場合は支持体18を用いずにバイン
ダーで形成されるフィルム又はシート状物中に上記成分
を含有させて形成することができる。
【0058】本発明で用いる支持体18としては、広範
なものから選択して使用できる。代表的な支持体として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、酢酸セルロースなどの
合成樹脂フィルム、合成紙、ポリエチレンなどの樹脂フ
ィルムで被覆された紙、アルミニウム等の金属板類、金
属蒸着膜を有する合成樹脂フィルム、ガラス板などを挙
げることができる。
【0059】また、ハレーション、カール、スタチック
マークあるいはアブレーション等を防止したり、搬送性
を改良するために支持体18の裏面(感光層17が塗布
形成されていない面)にバッキング層を設けてもよい。
【0060】バッキング層の例としては、ゼラチン、ポ
リビニルアルコール、スターチ、ポリアクリルアミド、
カゼイン、スチレン無水マレイン酸共重合体、アルキル
ケテンダイマー、ポリウレタン、塩化ビニリデン、スチ
レンブタジエンコポリマー、メチルメタクリレート−ア
クリル酸エステルコポリマー、メチルメタクリレート−
ブタジエンコポリマー等の親水性、疎水性ポリマー等を
挙げることができ、これらを単独もしくは、硬化剤、顔
料、染料、耐水化剤等の成分と共に溶解、分散または乳
化させた塗布液を塗布することにより容易に設けること
ができる。
【0061】本発明における熱現像性感光体の感光層1
7は、好ましくは600nmから830nmの光に感度
を有する。従って、このような波長光で像露光を施し、
その後に80℃から150℃、好ましくは95℃から1
40℃で、0.1秒から120秒、好ましくは1秒から
30秒加熱することにより鮮明な画像を得ることができ
る。
【0062】像露光するための光源としてはLED、半
導体レーザーなどを用いることが出来る。露光スピード
として10-3sec/dotから10-7sec/dot
までの露光時間でも相反則不軌が生じずに実用的な最大
光学濃度を得ることが出来るが、必要に応じて前副露光
あるいは後副露光を行っても良い。
【0063】また、室内光や自然光に曝露することで、
熱現像後に最大光学濃度を得ることが出来る。
【0064】加熱現像するための手段としては各種あ
り、例えば感光体を簡単な加熱プレート等と接触せしめ
てもよいし、加熱したドラムに接触せしめてもよく、場
合によっては加熱された空間内を通過させてもよい。ま
た高周波加熱やレーザービームにより加熱してもよい。
【0065】以下に本発明で用いられるインクジェット
記録装置について説明する。
【0066】図4は、インクジェット記録装置の慨略図
である。
【0067】図中11に記録シートを、14にマスクシ
ートを貯えておく。
【0068】まず、14よりマスクシートを不図示の搬
送手段で搬送し、8のインクジェット記録部で図2のよ
うなマスクを作成する。このマスクシートを上面に重ね
るようにして図の11より記録シートを搬送し15の光
曝露部へ送る。その後シヤッター9の開閉により光曝露
して、記録シートはインクジェット記録部8へ、マスク
シートはマスクシート保管部19へ移動させる。インク
ジェット記録部8で、記録シートは、マスクされた部
分、すなわちA領域にインクジェットによる階調記録を
行なう。さらに記録シートは、13の熱現像部に送ら
れ、黒ベタ部であるB領域の現像を行なう。その後搬送
系12により記録シートは排紙部10に送られ一連の記
録過程が終了する。
【0069】本発明を実施することは、特にインクジェ
ット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液
滴を形成し、記録を行なうインクジェット方式の記録ヘ
ッド、記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。
【0070】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマン
ド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用画に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0071】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行なうことができる。
【0072】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他
に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。
【0073】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0074】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合せによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発揮することができる。
【0075】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0076】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合せによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モード
を行なうことも安定した記録を行なうために有効であ
る。
【0077】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個を組み合せによってでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
【0078】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行なってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0079】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0080】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合せた複写装置、さらに
は受送信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るも
のであっても良い。
【0081】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
【0082】実施例1 下記に従って記録シートを作成した。
【0083】感光層の形成 ホモミキサーを用いて下記の組成からなる分散液を調製
した。
【0084】 ベヘン酸銀 3.3 重量部 ステアリン酸 1.8 重量部 臭化銀 0.4 重量部 フタラジノン 1.3 重量部 2,2′−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール) 2.2 重量部 ホモフタル酸 0.04重量部 ポリビニルブチラール 3.0 重量部 キシレン 30.0 重量部 ブタノール 31.0 重量部 この分散液中に、さらに下記式(1)で表される色素
0.03部をジメチルホルムアミド(DMF)5.0部
に溶かした溶液を添加した。
【0085】
【化1】
【0086】この色素を添加した分散液を分取しポリエ
チレンテレフタレートフィルム(支持体18)上に乾燥
膜厚10μmになるように塗布して熱現像感光要素の層
(感光層17)を形成した。
【0087】保護層の形成 さらに下記の溶液を調合した。
【0088】 アルミナ水和物A 9 重量部 ポリビニルアルコール 1 重量部 耐水化剤(グリオキザール) 0.1重量部 蒸留水 65 重量部 ここでアルミナ水和物Aは、以下に示す方法で調合し
た。まず米国特許4242271号公報に記載された方
法でアルミニウムアルコキサイドを製造し、米国特許4
202870号公報に記載された方法でアルミニウムア
ルコキサイドを加水分解しアルミナスラリーを製造し
た。このアルミナスラリーにアルミナ水和物の固形分が
7.9重量%になるまで蒸留水を加えた。ここでアルミ
ナスラリーのpHは、9.5であった。そこで3.9重
量%の硝酸溶液を滴下しpHを調整した。その後、16
3℃のオートクレーブで3.7時間熟成加熱しコロイダ
ルゾルを得た。このアルミナ水和物のコロイダルゾルを
温度120℃でスプレー乾燥してアルミナ水和物Aを得
た。
【0089】上記溶液を感光層17の上に乾燥膜厚が2
0μmになるように塗布してインク受容層(保護層1
6)とした。図5に示した記録シートを形成した。
【0090】被記録媒体として上記記録シートをA4サ
イズ(210mm×297mm)に裁断したものを用意
した。
【0091】記録画像として、180mm×240mm
の画像を用意し、中央部に直径120mmの円形の階調
画像を有し、その周辺が黒ベタのものを用意した。その
直径120mmの円形の階調画像記録部Aの大きさでイ
ンクジェットプリンタBJC−600J(キヤノン製)
で、透過タイプのインクジェットフィルムCF−30
(キヤノン製)に図2のごとく黒ベタに印字し、マスク
シートを2枚得た。
【0092】上記記録シートの感光面および裏面にマス
クシートを重ね合わせ挟持した状態で感光面側から、室
内光に曝露し階調画像非記録部(B領域)を露光した。
次いで、遮光状態でマスクシートを剥離除去し、未露光
状態の階調画像記録部(A領域)にインクジェットプリ
ンタを用いて、階調画像をカラー記録した。これを、1
20℃の温度に加熱調節した熱現像機で10秒加熱し、
階調画像非記録部(B領域)を現像した。
【0093】階調画像非記録部(B領域)は透過光学濃
度で3.0と十分に高い濃度を呈した。
【0094】また、階調画像記録部(A領域)は、イン
クジェット記録によるカラー画像が記録された。記録シ
ートをシャーカステン上で察すると、階調画像は鮮明に
観察することができた。
【0095】さらに、2枚目の記録からは、上記マスク
シートを新たにインクジェットプリンタで用意すること
なく 新しい記録シートに重ね合わせることで、上記マ
スクシートの作成工程を省略することができた。
【0096】実施例2 記録シートとして実施例1と同様のものを用意し、あら
かじめ、階調画像非記録部を露光しておいた。
【0097】インクジェットプリンタで階調画像を記録
後、実施例1と同様の熱現像処理を施し、画像記録し
た。
【0098】実施例1と同様の黒ベタ部は黒く、階調画
像部は鮮明な画像を得ることができた。
【0099】実施例3 インクジェット記録シートにあらかじめ電子写真で階調
画像被記録部の黒ベタ部を印字しておいたものを用意し
た。
【0100】階調画像記録部をインクジェットプリンタ
で記録し、黒ベタ部は黒く、階調画像部は鮮明な画像を
得ることができた。
【0101】比較例1 記録シートにインクジェット記録シートLC−201
(キヤノン製)を用いて、実施例1の記録画像の階調画
像部およびその周囲の黒ベタ部をインクジェットプリン
タBJC−600(キヤノン製)で記録した。
【0102】黒ベタ部の光学濃度は、1.47であっ
た。
【0103】この黒ベタ部は、医療診断用の画像記録の
背景部として十分に黒いとはいえなかった。
【0104】また、実施例の階調画像部の印字時間に比
しておよそ1.5倍の時間を要した。
【0105】比較例2 記録シートにインクジェット透過記録シートCA−10
1、CF−301(キヤノン製)に比較例1と同様に記
録した。
【0106】黒ベタ部の透過光学濃度は、1.20であ
った。
【0107】この黒ベタ部は医療診断用の画像記録の背
景部として十分に黒いとはいえなかった。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
必要とされる階調画像部分が被記録媒体上の領域として
あらかじめ定まっており、かつ、その必要とする階調画
像部分以外の余白が、黒ベタであることが望まれる画像
記録をインクジェット記録で行う際に、黒ベタ部をあら
かじめオフセット印刷や電子写真等で印刷しておくこと
で、インクの使用量を減ずることとなり、インク溢れを
防止すると共にインクジェット記録時間を短縮すること
ができた。
【0109】また、被記録媒体に、感光性ハロゲン化
銀、有機銀塩および還元剤を少なくとも含有する感光層
と顔料、水溶性高分子材料を含有する保護層とを有する
熱現像性感光体からなる記録シートを用いることで高い
濃度の黒ベタ部を、特に透過の記録シートにあっては必
要とされる高い濃度の黒ベタ部を、インクジェット記録
でマスクをつくり像露光系を必要とせずに簡易に得るこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する記録シートの模式図
である。
【図2】本発明の実施例を説明するマスクシートの模式
図である。
【図3】本発明の実施を説明する記録シートおよびマス
クシートの模式図である。
【図4】本発明の実施に用いられる記録装置の模式図で
ある。
【図5】本発明の記録シートの断面図である。
【符号の説明】
1 記録シート 2 階調画像記録部(A領域) 3 階調画像非記録部(B領域) 4 マスクシート 5 記録シート 6 マスクシート 7 ドラム 8 インクジェット記録装置 9 シャッター 10 排紙部 11 給紙部 12 搬送系 13 熱現像部 14 マスクシート給紙部 15 室内光曝露部 16 保護層 17 感光層 18 支持体 19 マスクシート保管部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射光学濃度1.2以上に黒ベタに着色
    した領域(B領域)を含む階調画像記録インクジェット
    用記録シート。
  2. 【請求項2】 透過光学濃度2.0以上に黒ベタに着色
    した領域(B領域)を含む階調画像記録インクジェット
    用記録シート。
  3. 【請求項3】 B領域以外の領域は、階調画像記録領域
    (A領域)として予め特定して設けてあることを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載のインクジェッ
    ト用記録シート。
  4. 【請求項4】 A領域は、感光性ハロゲン化銀、有機銀
    塩および還元剤を少なくとも含有する感光層と顔料、水
    溶性高分子材料を含有する保護層とを有する熱現像性感
    光体の領域であることを特徴とする請求項3に記載のイ
    ンクジェット用記録シート。
  5. 【請求項5】 A領域は現像可能な露光処理が施されて
    いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載のインクジェット用記録シート。
  6. 【請求項6】 必要とされる階調画像部分があらかじめ
    定まっており、かつ、その必要とする階調画像部分をイ
    ンクジェット記録装置でインクジェット透過記録シート
    に黒ベタ印字する工程、階調画像部分を黒ベタ印字した
    ものをマスクとし請求項1または2に記載の記録シート
    を重ねる工程、重ね合わした該記録シートを光に曝露す
    る工程、上記マスクを該記録シートから剥離除去する工
    程、該記録シートの階調画像部分に所望の階調画像をイ
    ンクジェット記録する工程、該記録シートを熱現像する
    工程を少なくとも有してなるインクジェット記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100481503B1 (ko) * 2002-06-07 2005-04-07 삼성전자주식회사 잉크젯 포토용지
CN113895163A (zh) * 2021-10-28 2022-01-07 深圳市柯尼达医疗设备有限公司 一种成像清晰的pet医用胶片以及制备方法

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