JPH0919322A - パレット型コンパクト容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】中皿の着脱が容易でピンなどの治具を使用しな
いででき、また内容物が付着することによる中皿の嵌合
強度の低下を少なくすること。 【構成】容器本体と蓋を、各後部で開閉自在に枢着して
なるコンパクト容器において、容器本体には中枠収納凹
所と化粧具収納凹所を仕切壁を介して配置し、容器本体
と中枠が着脱自在に嵌合係止し、かつ中枠の底壁には、
等間隔の位置に孔が形成され、整数倍の種々の大きさの
中皿の外底壁には、突起部が形成され、前記孔と突起部
が互いに着脱自在に係止することを特徴とするパレット
型コンパクト容器。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、化粧料を収納するため
のパレット型コンパクト容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】メイクアップ化粧料には、リップ・アイ
シャドー・ファンデーション等がありこれらは使用量に
よって充填される中皿の大きさが異なり、また使用者に
よって必要とする化粧料や色が異なる。使用者が必要に
応じて化粧料や色を選択して収納・携帯するためのパレ
ット型コンパクト容器が市販されている。一般に、この
種の容器は中皿を粘着タイプの接着剤、又は両面接着テ
ープで容器に固定し、底に設けた小孔からピンなどで突
き出す方法が取られている。係るコンパクトにおいて
は、使用時に化粧料から出る粉体などが接着部に付着し
見苦しいと共に、接着強度を低下させるために中皿を接
着固定出来ないことも有り、交換回数の多い使用者に
は、使い勝手が悪く、また交換用の小孔から化粧料がこ
ぼれ落ち携帯時にハンドバックの中を汚すという欠点も
有った。

【０００３】以上の欠点を解決する方法として実公昭６
０−２６７２４が知られている。該公報には、コンパク
ト本体の底面に凹部と凹部内に小孔を設け、該凹部に中
皿を着脱自在に係合すると共に、中皿を係合しない凹部
には目隠板を係合する旨が記載されている。この方法に
よれば、中身の粉体の漏れ出しや接着剤の付着により美
観を損なうことを防止出来るが、多数の目隠板を使用す
るためにコストアップになると共に目隠板の予備を保管
しておく必要があり面倒である。更に中皿を突き出すた
めにピンなどの治具が必要であり、また特に化粧具が一
緒に収納されている場合は小孔を確認しながら操作する
ことが出来ないため取り外しが不便である。また交換時
などに化粧料の粉体が凹所に溜まると拭いにくく、その
ために中皿の係合が弱くなりやすいという問題も有る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に鑑
み、多数必要で、かつ予備を保管しなければならない目
隠板を使用しないこと、及び中皿の着脱が容易でピンな
どの治具を使用しないででき、かつ内容物が付着するこ
とによる中皿の係合強度の低下が少ないこと、また専用
の化粧具収納部の有るパレット型コンパクトを提供する
ことを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、コンパクトの身側に着脱自在な有底の中枠
を嵌合係止し、該中枠の底部に孔を設け、そして中皿の
外底壁面に突起部を設けて該突起部が中枠の底部の孔に
係止する構成とした。

【０００６】

【作用】以上の構成により、使用者が中皿を係合するに
は、中皿の外底壁面の突起部を中枠の底の孔に押し込ん
で行い、中皿を取り出す際には中枠ごとコンパクトの身
から取り外し、該中枠の底部の孔から指先などで押して
取り外せばよく、極めて容易に中皿の着脱ができる。ま
たコンパクトの身の底部に中皿突き出し用の孔を必要と
しないため目隠板は必要としない。また着脱の際に化粧
料の粉体で中枠の孔が汚れても中枠が取り外せ、かつ貫
通孔であるので中皿を嵌合する際に粉体は排出されるた
め、中皿の係合強度の低下を少なくできる。また化粧具
収納部を設けているため使い勝手も良い。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
すると、図１乃至図１１は本発明によるパレット型コン
パクトの一例を示している。図１乃至図６は、本発明の
請求項２記載の実施例であり図７乃至図９は、本発明の
請求項３記載の各実施例である。図１０乃至図１１は、
本発明の中枠の孔の実施例である。

【０００８】請求項２の図１乃至図６の実施例は、容器
本体１と、蓋２と、容器本体に着脱自在に嵌合される中
枠３と、該中枠に着脱自在に嵌合する中皿４より構成さ
れている。容器本体１と蓋２は、それぞれ後部で蝶番ピ
ンを介して開閉自在に枢着したコンパクト容器で、該容
器本体１には中枠収納凹所６と化粧具収納凹所２０を仕
切壁８を介して配置し蓋２には鏡５が接着されている。
容器本体１の仕切壁８の中央付近には、切欠部９が形成
され蝶番側の壁部１０の下部には、スリット１１が横方
向に形成されている。仕切壁８と蝶番側の壁部１０の中
央付近には、突条の第一係合部１２・１２を対角線上に
形成し、中枠３の壁部の外側に設けた凹条の第二係合部
１３・１３と、互いに着脱自在に嵌合係止できる構成に
なっている。中枠３の底壁１４には等間隔の位置に円形
の孔１５が設けられている。中皿４の外底壁には、中枠
３の円形の孔１５の内径に合わせた円形の突起部１８が
中枠の円形の孔１５の位置に合わせて突設されており、
そして該円形の突起部１８の先端付近の周壁には、嵌合
用突条部１９がそれぞれ４箇所に形成され中枠３と中皿
４は、互いに着脱自在にアンダーカット嵌合できる構成
となっている。そして中皿は、図５の大きさを一単位と
して整数倍の大きさ（例えば図６は２倍の大きさ）とす
ることが可能である。

【０００９】この実施例のパレット型コンパクト容器
は、例えばＳＡＮ・ＰＳ・ＡＢＳ・ＰＰなどのプラスチ
ック成形品であり、使用者は所望の中皿４を中枠３に嵌
合させた後、中枠３をコンパクト本体の中枠収納凹所６
に嵌合させて使用する。化粧料が無くなったり他の化粧
料に替えたい時は、まず蓋２を開け切欠部９から指を入
れ中枠３に指を当てて蝶番側に押しながら上に上げれば
容易に中枠が外れる。そして中枠の底側から中皿を指な
どで押し上げることにより所望の中皿を取り出して取り
替えれば良い。尚、第一係合部は突条、第二係合部は凹
条としたが、反対に第一係合部を凹条、第二係合部を突
条としても良い。また、中皿４の外底壁の突起部１８
は、図６に示すように嵌合用突条を設けなくてもよい。
本発明の方法によれば、中皿の着脱が極めて容易であ
り、かつ中枠３の円形孔１５の内側に内容物がこぼれて
汚れても、中枠が取り外せ、かつ貫通孔であるので中皿
を嵌合する際に粉体は排出されるため、中皿の嵌合強度
の低下が非常に少なくできる。また中皿が係止されてい
る中枠だけを取り出し、例えば中枠を裏返し目視しなが
ら中皿を取り出し出来ること、及び化粧具収納部を専用
に設けていることなどから使い勝手も良い。

【００１０】請求項３の図７乃至図９の実施例は請求項
２の実施例と共通する部分については、同一の符号を付
し、かつその説明を省略する。容器本体１に低仕切壁２
１を形成し中枠収納凹所６と化粧具収納凹所７を形成
し、該中枠収納凹所６の対面する側壁の中央付近に凹条
の第一係止部２２・２２を対角線上に形成する。中枠４
の側壁の二箇所に、それぞれ縦方向の切込み２３・２３
と、これと連結する底側の切込み２４を形成することに
より弾性片２５に板バネ機能を付与し、該弾性片２５の
側面に突条の第二係止部２６を形成する。中枠の該第二
係止部２６・２６と前記第一係止部２２・２２とが互い
に着脱自在に嵌合係止できるように構成されている。ま
た、中枠４には側壁の一箇所に指掛用凹所２７が形成さ
れている。

【００１１】この実施例のパレット型コンパクト容器
は、使用者が中枠を取り外す際には、指掛用凹所２７に
指などを入れ、上に押し上げることにより行う。尚、中
枠の指掛用凹所は一箇所に形成したが、対抗する二箇所
に設けても良く、また第一係止部２２を凹条、第二係止
部２６を突条としたが、反対に第一係止部を突条、第二
係止部を凹条としても良い。その他は、請求項２の実施
例と同様であるので説明を省略する。

【００１２】尚、前記実施例では、中枠３の孔１５及び
中皿４の突起部１８は、いずれも円形であるが円形以外
の、例えば楕円形・任意の曲線を含むハート形などの形
・三角形・四角形・五角形などの多角形など選択は自由
である。また、中枠３と中皿４の嵌合は、アンダーカッ
ト嵌合で記載されているが、単に圧入するだけでも良
い。また、中枠３の底壁１４に設けられた円形などの孔
１５は、図１０に示すように切欠窓１６・１６・・が該
円形の孔１５に連結して形成され、強度保持のため無切
欠部１７・１７を設ける構成としてもよい。また図１１
に示す切欠孔２８を形成して横方向の弾性を持たせてる
ことも可能である。また、中枠の孔１５および中皿の突
起部１８の最小部分の径は、８〜２０ｍｍ程度、望まし
くは１５ｍｍ程度が良い。また中皿４の外底壁の突起部
１８の先端付近の周壁には、嵌合用突条部１９をそれぞ
れ四箇所に形成しているが、二箇所・三箇所・・・など
自由に選択出来る。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば化粧料を入れ替える時に
は、まず蓋を開け中枠を取り出し、該中枠の底側から中
皿を指などで押し上げれば容易に取り外す事ができ、そ
して所望の化粧料の入った中皿を中枠に係止し、該中枠
をコンパクト本体に容易に嵌合できることから中皿の着
脱を極めて容易に実施できる。また化粧料がこぼれて中
枠内が化粧料で汚れても、中枠が取り外せ、かつ貫通孔
であるので中皿を嵌合する際に化粧料は排出されるた
め、中皿の嵌合強度の低下を非常に少なくできる。また
中皿が係止されている中枠だけを取り外し、例えば中枠
を裏返し目視しながら中皿を取り外し出来ること、及び
化粧具収納部を専用に設けているなどから使い勝手が非
常に良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１、第２請求項の中皿収納中の斜視
図。

【図２】本発明の第１、第２請求項の中枠に中皿が収納
された斜視図。

【図３】本発明の第１、第２請求項の中枠収納前の斜視
図。

【図４】本発明の第１、第２請求項の中枠の斜視図。

【図５、図６】本発明の第１、第２、第３請求項の中皿
の斜視図。

【図７】本発明の第１、第３請求項の中皿収納中の斜視
図。

【図８】本発明の第１、第３請求項の中枠収納前の斜視
図。

【図９】本発明の第１、第３請求項の中枠の一部破断斜
視図。

【図１０】本発明の中枠の孔に切欠窓を設けた一実施例
の斜視図。

【図１１】本発明の中枠の孔に切欠孔を設けた一実施例
の斜視図。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 蓋 ３
中枠 ４ 中皿 ６ 中枠収納凹所 ７
化粧具収納凹所 ８ 仕切壁 ９ 切欠部 １０
壁部 １１ スリット １２ 第一係合部 １
３ 第二係合部 １４ 底壁 １５ 孔 １
６ 切欠窓 １８ 突起部 １９ 嵌合用突条部 ２
１ 仕切壁 ２２ 第一係止部 ２３・２４ 切込み ２
５ 弾性片 ２６ 第二係止部 ２７ 指掛用凹所 ２
８ 切欠孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器本体１と蓋２を、各後部で開閉自在に
   枢着してなるコンパクト容器において、容器本体１には
   中枠収納凹所６と化粧具収納凹所７を仕切壁８を介して
   配置し、容器本体１と中枠３が着脱自在に嵌合係止し、
   かつ中枠３の底壁１４には、等間隔の位置に孔１５が形
   成され、整数倍の種々の大きさの中皿４の外底壁には突
   起部１８が形成され、前記孔１５と突起部１８が互いに
   着脱自在に係止することを特徴とするパレット型コンパ
   クト容器。
2. 【請求項２】容器本体１の仕切壁８の中央付近に切欠部
   ９と蝶番側の壁部１０の下部に横方向のスリット１１
   と、仕切壁８と蝶番側の壁部１０には第一係合部１２・
   １２を形成し、中枠３の壁部の外側の第二係合部１３・
   １３を形成し、前記第一係合部１２・１２と第二係合部
   １３・１３とが、互いに着脱自在に嵌合係止することを
   特徴とする請求項１記載のパレット型コンパクト容器。
3. 【請求項３】容器本体１に仕切壁２１を形成し中枠収納
   凹所６と化粧具収納凹所７を形成し、該中枠収納凹所６
   の対面する側壁に第一係止部２２・２２を形成し、一方
   中枠４の側壁の対面する２箇所に、それぞれ縦方向の切
   込み２３・２３と、これに連結する底側の切込み２４を
   形成することにより板バネ状の弾性片２５を形成し、該
   弾性片２５・２５の側面に第二係止部２６・２６を形成
   し、前記第一係止部２２・２２と前記第二係止部２６・
   ２６とが互いに着脱自在に嵌合できるように構成し、該
   中枠４の異なる側壁に指掛用凹所２７が形成されている
   ことを特徴とする請求項１記載のパレット型コンパクト
   容器。