JPH09189895A - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置の駆動方法

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JPH09189895A
JPH09189895A JP269596A JP269596A JPH09189895A JP H09189895 A JPH09189895 A JP H09189895A JP 269596 A JP269596 A JP 269596A JP 269596 A JP269596 A JP 269596A JP H09189895 A JPH09189895 A JP H09189895A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
pulse
field
display device
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JP269596A
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English (en)
Inventor
Hiroo Nomura
浩朗 野村
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの準安定状態をもつカイラルネマチック
液晶を用いた液晶表示装置において、高速書き込みの可
能な新規の実用的駆動方法を得るとともに、階調表示の
可能な駆動手段を実現する。 【解決手段】 液晶にフレデリクス転移を生じさせる高
電圧のリセットパルスを印加した後、所定のパルス高、
パルス幅及び遅延時間を持つ選択パルスを所定のしきい
値を基準として印加することにより、高速書き込みを可
能とした。このとき、駆動波形の1フレーム期間を複数
のフィールドに分割し、フレーム走査回路22とゲート
制御回路23によりフィールド期間ごとに上記リセット
パルスと選択パルスの組、あるいは、独立した強制リセ
ットパルスを印加する。階調データ19をビットごとに
保持するメモリ20のメモリ領域a、bからはデコード
回路21により順次データを出力させ、このデータに応
じて順次複数のフィールドで2つの準安定状態のいずれ
かを決められた時間継続させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカイラルネマチック
液晶を用いた2つの準安定状態をもつ液晶表示装置に係
り、特に、この種の液晶を単純マトリクス型表示素子と
して使用する場合に好適な駆動手段を備えるとともに、
階調表示を可能にした駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カイラルネマチック液晶を用いた双安定
性を備えた液晶セルは特公平1−51818号公報に示
されている。この液晶セルは、初期状態において例えば
180度のねじれ構造を有し、これにフレデリクス転移
を生じさせるに充分な高電圧を印加すると、液晶分子は
一旦高エネルギー状態(以下、B状態という。)に励起
された後、その後の電圧印加態様に依存する2つの準安
定状態のいずれかに移行する。準安定状態の一つは、上
記初期状態の場合、ねじれ角0度のユニホーム状態(以
下、A状態という。)であり、もう一つは、ねじれ角3
60度の状態(以下、C状態という。)である。そし
て、A状態とC状態は、1秒前後その状態を維持し、そ
の後、初期状態へと自然緩和する。
【0003】これらA状態とC状態とは光の透過特性が
大きく異なるため、両状態を液晶表示のオン・オフに対
応させることができる。上記公報にはA状態とC状態と
の間の切り換え方法について、所定周波数の高電圧の印
加後に電圧をすばやくターンオフする場合にはC状態が
得られ、高電圧の印加後、可変電圧器により約1秒間か
けてゆっくりターンオフする場合にはA状態が得られる
と記載され、また、低周波数の電界をターンオフさせた
後、約1/4秒後に同一高周波数の電界を印加するとA
状態になるとしている。
【0004】これら2つの切り換え方法のうち、前者の
方法では長い切り換え時間のために実用的液晶表示体を
実現する事はできない。また、我々の追試によれば、後
者の方法ではC状態を得る事は出来るが、低周波の電界
印加後に約1/4秒の遅延時間をおいて高周波の電界を
付与してもC状態が得られ、A状態を出現させることは
不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記カイラルネマチッ
ク液晶を用いた液晶表示体を実用的なものとするには、
まず、A状態とC状態とを高速且つ確実に得ることので
きる駆動方法を開発することが必要であり、上記従来例
では書き込み時間が大きく、例えば多数のラインを走査
するマトリクス表示に対応することはできない。しか
も、A及びC状態への移行の確実性の劣る上記の高低周
波数を用いる方法では、実用的な表示体の駆動は不可能
である。
【0006】また、この液晶はメモリ性を有しているた
め、単純マトリクス駆動方式においても走査線数の増大
に伴うコントラストの低下が少ないという利点を持って
いるが、逆に、2つの準安定状態間の切換えにより画像
表示を行う場合、そのままでは画像の階調表示を行うこ
とができないという問題がある。
【0007】階調表示については、本発明と類似した表
示として、強誘電性の液晶を用いた表示があり、特公平
6−04833では1フレーム期間内の複数の走査フィ
ールドの点灯時間を、1:2:4にする事によって8階
調の中間調表示を得ている技術がある。しかし、これを
そのまま本液晶表示に適用すると、表示原理、駆動方
法、光学応答がそれぞれ異なるため表示の書換はもちろ
ん、なめらかな中間調表示を得る事もできない。
【0008】本発明は上記問題点を解決するものであ
り、この種の液晶を表示体として使用する場合に、実用
的な新規の駆動方法を得るとともに、階調表示を可能と
する駆動手段を実現することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明に係る液晶表示
装置に採用される液晶材料は、初期状態においてねじれ
角φのねじれ構造を有するカイラルネマチック液晶を備
え、初期状態にフレデリクス転移を生じさせる電圧を印
加した後の緩和状態として初期状態とは異なる2つの準
安定状態を有するものである。この液晶材料を用いた表
示体としては、初期状態においてねじれ角φのツイスト
状態となるように、所定のセル厚に対してカイラル物質
の添加によりヘリカルピッチが調整される。仮に初期状
態のねじれ角が180度に調整されるならば、準安定状
態の一方はねじれ角0度のユニホーム状態、他方はねじ
れ角360度のツイスト状態となる。初期の上記ねじれ
角φは180度以外にも任意の角度に設定できる。勿論
セル厚、ヘリカルピッチについても、それぞれ任意の値
に設定できる。
【0010】この液晶表示体を駆動する方法としては、
フレデリクス転移を生じさせるための、初期状態及び2
つの準安定状態における閾値以上の電圧を付与するリセ
ットパルスと、リセットパルス印加後の液晶を2つの準
安定状態のいずれか一方に移行させるための、2つの準
安定状態のいずれかを生ずる臨界値を基準として選択付
与される選択パルスとを印加するものである。
【0011】さらには、上記手順によって得た一方の準
安定状態を、閾値以下のリセットパルスによって現表示
状態のまま持続させるか、または、閾値を越えたリセッ
トパルスによって他の一方の準安定状態に移行させ、表
示状態を変化させるものである。
【0012】液晶表示体の駆動波形は1フレーム期間を
複数フィールドに分割して走査し、先頭フィールドでは
前記2つの準安定状態のいずれか一方を選択するために
前記リセットパルス及び選択パルスを付与するフィール
ド走査手段とデータ信号を与え、後続のフィールドでは
先行するフィールドの表示状態の持続、または中断を決
定する独立したリセットパルスとデータ信号を与える手
段とを設けるものである。
【0013】ここで、前記後続フィールドにおける独立
したリセットパルスの設定位置は、各フィールド内の表
示状態の持続時間と当該フィールドにおける平均透過率
との積の比が階調データに対応するように設定されてい
ること、または、階調数に対応したフィールド数とする
ことが好ましい。
【0014】
【作用】上記液晶について本願の発明者が行なった研究
によれば、例えば初期状態がねじれ角180度の場合、
閾値を越えたリセットパルスの印加後に適切な電圧が付
与されていると、リセットパルスの高電圧が遮断された
後に一旦バックフローが起こって360度ツイスト状態
へ緩和しかけ、その後配向変化の方向が逆転してユニフ
ォーム状態へと戻る。このとき、付与されている電圧が
ある値よりも高ければそのままユニフォーム状態へ緩和
し、ある値よりも低ければ再び配向変化の方向が逆転し
て360度ツイスト状態へ緩和する。
【0015】2つの準安定状態へ移行する場合には常に
上記バックフローの期間を経ることから、該期間直後に
おける電圧印加状態が主として準安定状態のいずれに移
行するかを決定すると考えられる。したがって、選択パ
ルスの電圧値の他に、選択パルスのパルス幅や遅延時間
等の選択パルスの付与状態が状態移行の鍵になる。
【0016】実際に、リセットパルスの印加後に与える
上記電圧を所定のパルス幅を備えた選択パルスとして付
与した場合、このパルス幅を短くすると2つの準安定状
態間の切り換えが不可能になるが、その選択パルスを適
切な遅延時間をおいて付与すると、パルス幅を短くして
も準安定状態間の切り換えが可能になることが明らかに
なった。この結果、遅延時間を最適値とすることによ
り、例えば表示体の単純マトリクス駆動において1ライ
ン当たりの書き込み時間を低減することが可能となっ
た。
【0017】また、パルス幅の変化及び遅延時間の変化
は、準安定状態間の切り換えの閾値を変動させることが
明らかとなった。したがって、上記選択パルスのパルス
高、パルス幅及び遅延時間は相互に関連性を有してお
り、これらの各値は、その組合せとして上記準安定状態
の選択に影響を与えることが判明した。
【0018】さらには、上記説明で明らかなようにリセ
ットパルスに続く印加電圧を閾値以下としておけば、リ
セットパルスが効いた時は必ず360度状態になる。従
って、いったん0度状態にしておいて、その状態の持続
を後続のリセットパルスで中断すれば0度状態の維持時
間を調整し、階調表示ができることになる。
【0019】このような表示のマトリクス駆動に際して
は、フィールド走査手段により複数フィールドを時分割
走査するとともに、フィールド状態設定手段により、各
フィールド期間における準安定状態を階調データに応じ
て設定することによって、液晶表示体の階調表示が可能
になる。
【0020】この場合、選択パルスの付与による書込み
時から液晶が光学的に応答するまでの時間遅れにより正
確な階調表示ができない場合があるが、表示状態の持続
時間とこのフィールドにおける平均透過率との積の比が
階調データに対応するように、各フィールド期間内の表
示持続時間を設定することにより、応答時間による階調
表示のずれを補償することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。
【0022】〔共通事項〕後述する各実施例に用いた液
晶材料は、ネマチック液晶に光学活性剤を添加すること
により液晶のヘリカルピッチを調整したものである。セ
ルは、図3に示すように、上下のガラス基板5,5上に
ITOからなる透明電極4のパターンを形成し、その上
に各々ポリイミド配向膜2を塗布して相互に所定角度φ
異なる方向にラビング処理を施した。上下のガラス基板
の間にはスペーサを挿入して基板間隔を均一化し、その
間に上記液晶を注入した。
【0023】この液晶セルを図3に示す偏光方向の異な
る2枚の偏光板7,7で挟み込み、表示体を形成した。
なお、3は絶縁層、6は平坦化層、8は画素間の遮光
層、θ1,θ2は液晶分子1のプレチルト角、9は液晶
分子1のダイレクターベクトルである。
【0024】この液晶セルを用いて、図1に示す単純マ
トリクス型液晶表示体を構成した。この液晶表示体は液
晶セル11の背面にバックライト12を配置した透過型
である。液晶セル11の走査電極には走査駆動回路13
が接続され、走査制御回路15により制御される。一
方、液晶セル11の信号電極にはデータ信号駆動回路1
4が接続され、信号制御回路16により制御される。走
査駆動回路13と信号駆動回路14には、電位設定回路
17から所定の印加電圧が供給され、また、走査制御回
路15と信号制御回路16には、順次走査回路18から
基準クロック信号と所定のタイミング信号が供給され
る。
【0025】次に、上記液晶表示体の2値表示を行う場
合(階調表示を行わない場合)における駆動信号を図2
に示す。ここで(a)は走査電極に供給される走査電位
(b)は信号電極に供給される信号電位、(c)は両電
極により液晶セルに付与される駆動電圧、(d)は液晶
セルの透過率である。ここでF1,F3は液晶セルの画
素を低透過率とするオフ(暗状態)選択フレーム、F2
は画素を高透過率とするオン(明状態)選択フレームで
ある。液晶セルには、各フレームに先立って時間t0に
おいてリセットパルスRPが印加され、続く選択期間t
1,t2,t3において選択パルスSPとして、Voff =
Vw−Vd又はVon=Vw+Vdが印加される。
【0026】図4は液晶に印加される駆動電圧の別のパ
ターンを示すもので、(a)はフレーム毎にパターンの
極性を逆転させるようにしたもの、(b)はパターンを
交流信号で形成したものを示す。ここで、図2との相違
点はリセットパルスRPの後に所定の遅延時間τを付与し
た点にある。この遅延時間の導入により選択パルスのパ
ルス幅を短くしても確実にオンオフ駆動を行うことが可
能であり、信号の書込み時間を低減して走査線数を増加
することができる。また、この遅延時間を調整すること
により選択パルスの閾値、パルス幅に対する臨界値を変
えることができるため、特に本実施例のような単純マト
リクス駆動方式では駆動電圧の設定余裕を充分に確保す
ることができる。図4(a)、(b)のバイアス電圧B
は他のラインの選択の際に必然的に印加されてしまうク
ロストーク電圧である。
【0027】本発明に係る液晶表示装置の駆動方法は、
液晶にリセットパルスRPを印加することによりフレデリ
クス転移を生じさせ、その後、所定の臨界値を基準とし
て選択パルスSPを印加することにより、2つの準安定状
態のいずれかを選択的に出現させるものである。選択パ
ルスの付与基準となる臨界値は、選択パルスのパルス
高、選択パルスのパルス幅、選択パルスの遅延時間及び
温度Tの各値に依存し、所定の温度に対してパルス高、
パルス幅及び遅延時間の組合わせ即ち選択パルスの付与
条件が与えられる。
【0028】例えば選択パルスのパルス幅、遅延時間及
び温度を一定にした場合、臨界値は選択パルスのパルス
高として閾値Vth1,Vth2 として与えられる。リセット
パルスの電圧値をVe、選択パルスの電圧値をVsとす
ると、準安定状態の一方(例えばねじれ角0度のユニフ
ォーム状態)が出現する領域は、|Ve|>V0 かつ
|Vth1 |<|Vs|<|Vth2 |である。準安定状
態の他方(例えばねじれ角360度のツイスト状態)が
出現する領域は、|Ve|>V0 かつ |Vs|<|
Vth1 | 又は、|Ve|>V0 かつ |Vs|>|
Vth2 |であり、実用的な範囲内で存在する2つの閾値
Vth1 とVth2 により、種々の駆動態様を設定できる。
【0029】なお、臨界値が上記3つのパラメータの組
により与えられることは、閾値Vthとパルス幅Pwと
の負の相関、閾値Vthと遅延時間τとの相関により実
験的に確認されている。
【0030】〔実施例〕本実施例に用いた液晶材料は、
市販のネマチック液晶(E.Merck社製ZLI−3
329)に光学活性剤(E.Merck社製S−81
1)を添加してヘリカルピッチを3.5μmに調整した
ものである。図3に示すセルでは、ポリイミド配向膜2
を塗布して上下の基板のラビング方向が相互に反平行
(180度)となるようにし、上下のガラス基板の間隔
を1.8μmとして液晶を注入する。このとき、セル内
の液晶分子1の配向状態は、プレチルト角が数度、ねじ
れ角が180度のツイスト状態となる。
【0031】この液晶セルを上記装置に適用して液晶表
示体を構成した。ここで、デューティー比は画素数に応
じて1/60、1/120、1/240、1/480等
を用いている。選択パルスのパルス幅は40〜400μ
s、好ましくは60〜120μs、遅延時間は0〜80
0μs、好ましくは300〜500μsの範囲内であ
る。典型的な駆動条件としては、リセットパルスRPの印
加電圧が±25V、選択パルスの印加電圧がオン電圧±
3〜6V、オフ電圧0〜±3Vであり、バイアス電圧は
±1.2V近辺である。選択パルスの付与される選択期
間において走査電位と信号電位の組合せで駆動する場合
には、走査電位3.6V、信号電位を1.2Vとした。
【0032】図1に示すように、画像の階調データ19
はビット毎に前回走査終了後にメモリ20に入力され、
デコーダ21を介してデータ信号制御回路16に供給さ
れる。フレーム走査回路22は、フィールド切換信号を
デコーダ21及びゲート制御回路23に供給する。ゲー
ト制御回路23は、上記フィールド切り換え信号に基づ
いて各フィールドにおける走査期間に対応したゲート制
御信号を順次走査回路18に出力する。デコーダ21
は、フィールド切換信号を受ける度に変更される階調信
号を各フィールドに対応して送出する。ここで、フィー
ルド走査回路22とゲート制御回路23と順次走査回路
18はフィールド走査手段を構成し、メモリ20とデコ
ーダ21はフィールド状態設定手段を構成する。
【0033】この実施例の動作を図1及び図5を参照し
てm×nラインの単純マトリクス型液晶表示体として説
明する。液晶セル11に形成された図示しない走査ライ
ンには所定の走査電位を走査駆動回路13から線順次に
付与しつつ、これと直交する信号ラインには所定の表示
データに対応した信号電位を付与してm×n個の画素を
オンオフ駆動する。フレーム周波数は40〜70Hzで
ある。
【0034】図5のフレーム同期信号FRを基準とし
て、フレーム走査回路22からフィールド切換信号FI
がゲート制御回路23に出力され、所定のゲート幅を備
えたゲート信号GSが生成される。順次走査回路18は
基準クロック信号CLに従って各走査ラインに対応した
アドレスを生成する。走査制御回路15及び信号制御回
路16は、このアドレスに従い線順次走査信号S1,S
2,・・・Sm及び独立リセットタイミング信号CR
1,CR2,・・・CRmを発生し、また、データ信号
D1,D2,・・・Dnを発生する。駆動波形は走査駆
動回路13及び信号駆動回路14を通して実際の駆動電
位が与えられ、それぞれの走査ライン及び信号ラインに
出力される。走査制御信号の最終パルスが出力されると
順次走査回路18は走査終了信号FSを図示しないメモ
リ制御回路に出力してメモリ20内における走査の終了
した階調ビットの内容を更新する。
【0035】この実施例では各画素に対応する階調デー
タ19は2ビットで構成され、各ビット毎に全画素に対
応するm×n個の2値データがメモリ領域a,bに格納
される。デコーダ21は、メモリ20の各メモリ領域の
いずれかを、フィールド切換信号により順次a,bの順
番で選択し、選択した内容を階調信号として信号制御回
路16に出力する。信号制御回路16は、各フィールド
において供給された階調データに応じてON又はOFF
の電位を選択して各フィールド期間における液晶画素の
オンオフ駆動を行う。
【0036】この例では、フィールド切換信号FIは、
1フレーム期間をf1〜f3の3つのフィールド期間に
分割する。フィールドf1〜f3内における状態維持時
間Tはほぼ等間隔に設定されている。これによって、フ
ィールド期間f1〜f3のオン・オフ状態を階調ビット
の値に対応させ、(0,0)、(1,0)、(0,
1)、(1,1)の4階調に表示できる。
【0037】次に、図6を参照して上記実施例における
走査電位S1,S2,・・・Sm及び信号電位D1,D
2,・・・Dnの具体例と、これらにより液晶画素に印
加される駆動電圧とを説明する。
【0038】まず、走査電位Sは、選択期間前に設定さ
れるリセットパルス期間t0において大きな電位±V1
を与え、遅延期間t1においては電圧ゼロとして、更に
期間t2において±V2となるように交流波形を形成
し、残りの非選択期間を0電位としている。また、信号
電位Dについては画素のON状態は電位±V3の波形を
走査電位Sと逆相で付与し、画素のOFF状態では電位
±V3の波形を同相で付与している。
【0039】このようにすると、リセット期間中に印加
される電圧は |V1±V3|>V0 となり、かつ、選択期間中の液晶に印加される電圧P
は、 ±(V2+V3)又は±(V2−V3) となり、前者は閾値を越える±|V2+V3|となるの
で、オン状態が得られる。また後者は、選択期間t2に
おいて閾値以下の±|V2−V3|となり、360度の
ツイスト状態即ち本実施例ではオフ状態となる。
【0040】さらには、非選択期間に液晶にかかる±V
3の電位は常に閾値以下であるので、上記表示状態にな
んら影響は与えない。しかし、もし第7図のように1フ
レーム期間のどこかに独立したリセットパルスが印加さ
れると、その直後は非選択電圧±V3の閾値電圧以下と
なるので、その後の画素は直ちにOFF状態になる。即
ち、選択期間に無関係に独立したリセットパルスを与え
ると、表示状態を強制的に消去する事ができる。
【0041】図8はリセット電圧を調整した際の駆動波
形を示す。リセットパルスの波高値V1を調整しV4と
し、データ信号V3との間にて加減算を行い、±|V4
+V3|>V0のときのみリセット動作を有効とし、±
|V4−V3|<V0の時はリセット動作を無効とすれ
ば、その時点で表示状態の継続・中断を制御する事がで
きる。
【0042】上記例においては、液晶の初期状態にフレ
デリクス転移を生じさせ得る充分に高い電圧を付与し、
その直後若しくは所定の遅延時間後に所定の閾値の上下
いずれかに設定された電圧を付与することにより、オン
状態とオフ状態とを選択する事を基本としている。この
駆動方法により、この種の液晶においても単純マトリク
ス型の表示体を構成できる高速の書込み動作が可能にな
った。しかも、この駆動方法で選択パルスのパルス高、
パルス幅、遅延時間の各パラメータを調整することによ
り書込み時間を短縮可能であることが実証されており、
さらには、リセットパルスの波高値を制御する事によっ
て、1フレーム期間内のオン表示時間の長短を調節し階
調表示も可能となった。
【0043】しかし、本実施例は液晶の応答時間の問題
があり、厳密には等間隔フィールド間では平均透過率が
多少変化し画素の階調が変動するので、平均透過率変動
が少ない画質とする事が望ましい。その手段としては、
平均透過率にその状態維持時間を掛けた数が一定となる
ように強制リセットパルスの位置を前後調整すればよ
い。例えば、フレームサイクル41.7Hz、3フィー
ルド駆動の場合、液晶の応答時間4msと第1フィール
ド時間8msが接近しているので、第1フィールド期間
は時間を長めに設定しないと透過率不足となる。また、
後続のフィールドでは第1フィールドの影響でフィール
ド時間が圧迫されるので、その強制リセットパルス位置
を前後させ微調せねばならない。この点については表示
体構成による個別差もあるため、実験によって階調のバ
ランスを取る事が望ましい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カイラルネマチック液晶の2つの準安定状態を用いて高
速に信号の書き込みを行うことができるとともに階調表
示を可能にした液晶表示装置を実現することができる。
【0045】ちなみに、本発明に係る液晶表示装置は、
準安定状態のメモリ性(1秒前後)、高コントラスト比
(50以上)、広視野角(±60〜80度)、高速応答
(4ms)というSTN液晶を上回る特性をもつカイラ
ルネマティック液晶を、ニーズの高い画素数640×4
00、640×480等のマトリクス表示体に能動素子
の助けを借りずに対応させることを可能としたため、こ
の種の液晶表示体の高精細表示やカラー表示においてき
わめて有効である。
【0046】また、液晶表示体の応答時間の影響を補償
して正確な階調表示を図る目的には、強制リセットパル
スの位置を微調整することで簡単に実現が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の実施例の構成を示
す概略ブロック図である。
【図2】同実施例に用いた液晶表示体の駆動方法を示す
タイミングチャートである。
【図3】同実施例の液晶セルの構造を示す概略断面図で
ある。
【図4】選択パルスの遅延時間を導入した場合における
駆動波形を示すタイミングチャートである。
【図5】実施例における各部の信号を示すタイミングチ
ャートである。
【図6】本発明に係る液晶表示体の駆動波形の例を示す
波形図である。
【図7】本発明における実施例の駆動電圧と透過率との
対応を示す説明図である。
【図8】本発明における液晶表示体の駆動波形の電圧設
定を示す波形図である。
【符号の説明】
11 液晶セル 12 バックライト 13 走査駆動回路 14 信号駆動回路 15 走査制御回路 16 信号制御回路 17 電位設定回路 18 順次制御回路 19 階調データ 20 メモリ a,b(階調ビット毎の)メモリ領域 21 デコード回路 22 フレーム走査回路 23 ゲート制御回路 RP リセットパルス SP 選択パルス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期状態においてねじれ角φのねじれ構
    造を有するカイラルネマチック液晶を備え、初期状態に
    フレデリクス転移を生じさせる電圧を印加した後の緩和
    状態として初期状態とは異なる2つの準安定状態をもつ
    液晶表示装置であって、 フレデリクス転移を生じさせるための閾値以上の電圧を
    付与するリセットパルスと、リセットパルス印加後の液
    晶を2つの準安定状態のいずれか一方に移行させるため
    の、2つの準安定状態のいずれかを生ずる臨界値を基準
    として選択付与される選択パルスとを液晶に印加する液
    晶表示装置を駆動する液晶表示装置の駆動方法であっ
    て、 液晶表示体を複数フィールドに分割して走査し、該フィ
    ールド走査毎に前記2つの準安定状態のいずれかを選択
    するための前記リセットパルスと選択パルスの組、ある
    いは、独立したリセットパルスのみを用意し、液晶表示
    体に表出する画像表示の階調データに応じて各フィール
    ドで出現させるべき前記2つの準安定状態のいずれかを
    設定するフィールド状態設定手段とを有することを特徴
    とする液晶表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の液晶表示装置の駆動方法にお
    いて、 1フレーム期間を複数フィールドに分割して走査し、先
    頭のフィールドには前記2つの準安定状態のいずれかを
    選択するために、前記リセットパルス及び選択パルスの
    組からなる走査波形にデータ信号を重畳し、後続のフィ
    ールドについては、前フィールドの表示状態の持続また
    は中断を決める単独のリセットパルスとこれと同期した
    データ信号の重畳から、後続フィールドの表示状態を決
    定することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の液晶表示装置の駆動方法にお
    いて、 各フィールドの時間設定は先頭フィールドの選択パルス
    から当該フィールドにいたるまでの平均透過率と時間の
    積が階調比に対応するように設定されていることを特徴
    とする液晶表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の液晶表示装置の駆動方法にお
    いて、 前記フィールドの数を液晶表示体で表示する階調数に対
    応した数とすることを特徴とする液晶表示装置の駆動方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100335159B1 (ko) * 1997-08-21 2002-05-04 마찌다 가쯔히꼬 쌍안정 콜레스테릭 액정 장치의 구동 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100335159B1 (ko) * 1997-08-21 2002-05-04 마찌다 가쯔히꼬 쌍안정 콜레스테릭 액정 장치의 구동 방법

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