JPH09186023A - 低騒音変圧器鉄心 - Google Patents

低騒音変圧器鉄心

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JPH09186023A
JPH09186023A JP7343659A JP34365995A JPH09186023A JP H09186023 A JPH09186023 A JP H09186023A JP 7343659 A JP7343659 A JP 7343659A JP 34365995 A JP34365995 A JP 34365995A JP H09186023 A JPH09186023 A JP H09186023A
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JP
Japan
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iron core
steel plates
transformer
noise
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP7343659A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Mizogami
雅人 溝上
Yasuo Okazaki
靖雄 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPH09186023A publication Critical patent/JPH09186023A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変圧器の鉄心が発する騒音を低減する方法を
提供する。 【解決手段】 電磁鋼板を積層して作製する変圧器鉄心
において、鉄心の表面に近い部分3で1層ないし数層の
鋼板の板厚を、部分4の鋼板の板厚よりも厚くする。こ
れにより鉄心全体の振動を抑えるとともに、部分4の剛
性向上により鉄心表面層の振動も抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧器の鉄心、特
に低騒音の変圧器鉄心に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変圧器はその巻線に交流電圧が印加され
るか、あるいは交流電流が通電されるものである。その
時、変圧器から騒音が発生し周辺の人間に不快感を与え
ることがある。特に、住宅地に設置された場合は周辺住
民に日常的に不快感を与え、苦情が出ることがある。そ
のため、変圧器の騒音を低減させる様々な方法が検討さ
れている。騒音の発生には複数の原因が考えられるが、
鉄心に関してはその素材である電磁鋼板の磁気ひずみに
よる振動や、鉄心のコーナ部に存在する接合部での鋼板
間の渡り磁束による振動などが指摘されている。
【0003】このように鉄心が発する騒音の直接原因は
鉄心の振動であるため、振動を低減するための様々な方
法が提案されている。具体例としては、文献(電気協同
研究第33巻 第2号)に示されている様に、磁気ひず
み量の小さな高配向性の方向性電磁鋼板を用いる方法
や、鉄心の共振振動を避けるように寸法設計を行う方法
などがある。また、騒音を遮蔽する方法としては、変圧
器の周囲に防音壁を設けて遮音する方法などもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のような
方法を用いても、変圧器騒音を完全に抑えることは変圧
器の製造コストを考慮すると困難で、様々な方策を施し
た変圧器でもまだ騒音を発しているのが現状である。一
方、近年は居住環境の快適性追究が重視されてきてお
り、今後更に一層の低騒音が要求された場合は、従来の
技術だけでは対応しきれなくなることが予想される。
【0005】本発明は、従来の技術に加えて更に変圧器
騒音を低減することができる変圧器鉄心を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電磁鋼板を積
層して作製する変圧器鉄心において、積層された鋼板の
内、鉄心の表面に近い方から1層ないし数層の鋼板の板
厚をそれ以外の鋼板の板厚よりも厚くし、変圧器騒音を
低減することを特徴とするものである。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。変
圧器の鉄心は電磁鋼板を積層することで作成されるが、
単に積層されただけでは鉄心に外部から力が働いた場
合、鋼板同士がずれて鉄心自体が変形してしまう。そこ
で図1の単相内鉄形積鉄心の例に示されるように、鉄心
1に一定間隔でバンド2を巻回して締め付け力を与え、
摩擦力で鋼板同士のずれを防ぐ方法が用いられている。
ここで、バンド2の間の部分には締め付け力はほとんど
働かない。この影響を実験で検証した。実際に鉄心の表
面の振動を測定した例を図2に示す。これは図1の鉄心
1上の線分x−x′上で連続的に、鋼板面に対して垂直
方向の振動変位成分を測定して表示したものである。図
2から明かなように、バンドの締め付け力が働かない部
分で鋼板の振動変位が大きくなっている。この原因は次
のように考えられる。
【0008】磁気ひずみなどによって発生した振動は鉄
心内を弾性波として伝播しているが、これは鉄心中の比
較的容易に振動できる部分に集中して現れると考えられ
る。その容易に振動できる位置として、鉄心表面で締め
付けバンドの間の部分がある。容易に振動できる理由
は、その部分で外部からの拘束力がなく、表層部の鋼板
がその面の垂直方向に振動しやすいためである。これ
は、鉄心のその部分で面に垂直方向の剛性が低下したと
言い換えることができる。ところでこの振動を低減する
ための方法としては、使用する鋼板の剛性を高めること
が考えられる。特殊な鋼板を用いずに剛性を上げる手段
としてまず考えられるのは、より厚い鋼板を用いる方法
である。以上の考察から、電磁鋼板はより厚いものを用
いた方が低騒音となると推測される。
【0009】そこで、実験的に鉄心に用いる鋼板の板厚
と騒音の関係を求めた結果を図3に示す。ここでは、結
晶方位集積度がほぼ等しく、板厚が0.18mm、0.2
3mm、0.30mm、0.35mmである方向性電磁鋼板を
それぞれ用いて3相変圧器を製作し、それらの間の騒音
を比較したものである。励磁磁束密度は1.3Tと1.
7Tで励磁周波数は50Hzとした。この図で示される様
に、実際には変圧器騒音は、用いた電磁鋼板の板厚と比
例関係にある。すなわち、騒音低減のためにはより薄い
電磁鋼板を用いるのが有効であることがわかる。
【0010】ところで、この実験結果は先に立てた仮説
と矛盾する。このような結果が得られた理由として、板
厚によって磁気ひずみが異なり、より薄い鋼板の方が磁
気ひずみが低くなるいう現象が考えられる。また、使用
する鋼板の板厚変化によって鉄心全体の機械的特性が変
化することも理由の一つと推測される。今回の実験結果
はこれらの原因が反映されたものと考えられる。ところ
で、これらの現象は先に述べた鉄心表層部での鋼板の振
動現象とは独立した現象である。従って、これらの現象
に対する対策を並行してとれば、騒音を更に低減させる
ことができる。具体的に述べると、鉄心の表面に近い方
から1層ないし数層の鋼板の板厚を、それ以外の鋼板の
板厚よりも厚くするという手段を用いればよい。これに
よって、鉄心全体としてはより薄い鋼板を用いた効果で
騒音低減が実現され、鉄心表層部では厚い鋼板を用いた
効果で剛性が増し、振動が抑制されて騒音低減を実現す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例について
説明する。図4には本発明を用いた一例を示す。本図は
鉄心の断面図を示す。ここで、鉄心の表層部である部分
3に用いる鋼板の厚みは、その内側の部分4で用いる鋼
板の厚みよりも厚くされている。このような構成を採用
した効果を検証するために、3相3脚内鉄型鉄心からな
る変圧器を3台製作し、それぞれA,B,Cと符号付け
した。変圧器Aは本発明に係わる手段を用いたもので、
鉄心のほとんどの部分に用いる鋼板の厚みを0.23mm
とし、鉄心の最表面の1層とその内側の1層の計2層に
は0.35mmの鋼板を用いている。変圧器B,Cは比較
のために製作したもので、変圧器Bには0.23mmの、
変圧器Cには0.35mmの鋼板を用いた。これらを励磁
条件1.7T、50Hzで励磁したときの騒音レベル測定
結果を表1に示す。本表より、本発明に係わる手段を用
いた変圧器Aが他の変圧器よりも低騒音になることが判
る。
【0012】
【表1】
【0013】図5と図6には本発明を用いた他の実施例
を示す。図5は鉄心断面の全体図であるが、ここでは変
圧器鉄心で通常行われるように断面形状を円形に近づけ
るように、用いる鋼板の幅を位置によって変更し、段差
をつけてある。図5の部分5の拡大図を図6(a)に、
部分6の拡大図を図6(b)に示す。図6において、鉄
心の表層部である部分3に用いる鋼板の厚みは、部分4
で用いる鋼板の厚みよりも厚くしている。
【0014】
【発明の効果】本発明の鉄心を用いることによって、従
来の変圧器鉄心よりも騒音を低減することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な単相変圧器鉄心の構造図。
【図2】図1の線分x−x′上で測定された振動変位の
図。
【図3】鉄心に用いた鋼板厚みと騒音レベルの関係を示
す図。
【図4】本発明の実施例を示す鉄心断面図。
【図5】断面形状が円形に近づくように段差が付けられ
た本発明の他の実施例を示す鉄心断面図。
【図6】図5の該当部分の拡大断面図。
【符号の説明】
1 変圧器の鉄心 2 鉄心を締め付けるためのバンド 3 鉄心の表面に近い方の層(板厚の厚い部分) 4 部分3よりも板厚の薄い部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼板を積層して作製する変圧器鉄心
    において、積層された鋼板の内、鉄心の表面に近い方か
    ら1層ないし数層の鋼板の板厚をそれ以外の鋼板の板厚
    よりも厚くし、変圧器騒音を低減することを特徴とする
    低騒音変圧器鉄心。
JP7343659A 1995-12-28 1995-12-28 低騒音変圧器鉄心 Pending JPH09186023A (ja)

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JP7343659A JPH09186023A (ja) 1995-12-28 1995-12-28 低騒音変圧器鉄心

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011114111A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Panasonic Corp リアクタ
JP2013068517A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Jfe Steel Corp 変圧器の騒音予測方法
JP2016122020A (ja) * 2016-04-05 2016-07-07 Jfeスチール株式会社 変圧器の騒音予測方法
CN106601453A (zh) * 2017-01-22 2017-04-26 保定天威保变电气股份有限公司 一种变压器减振装置及其使用方法

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050215