JPH09185251A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH09185251A
JPH09185251A JP68196A JP68196A JPH09185251A JP H09185251 A JPH09185251 A JP H09185251A JP 68196 A JP68196 A JP 68196A JP 68196 A JP68196 A JP 68196A JP H09185251 A JPH09185251 A JP H09185251A
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JP
Japan
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toner
seal member
oil
developing roller
fat
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JP68196A
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English (en)
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Norikazu Ochiai
法和 落合
Takashi Sainou
尚 斎能
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シール部材に適切な量の油脂を充填することで
球形トナーがシール部材に進入して零れ落ちるのを確実
に防止し、しかも油脂がトナー層形成有効領域内に進入
するのを確実に防止する。 【解決手段】トナー容器21内のトナーをトナー供給ロ
ーラ24から現像ローラ23に供給し、この現像ローラ
から感光ドラム25に現像ブレード26でトナー層厚を
規制してトナーを供給して現像を行う構成において、現
像ローラにおけるトナー層形成有効領域外でトナー容器
と現像ローラ及び現像ブレードとの隙間に油脂を付着し
たシール部材28を配置し、シール部材に含有する油脂
の体積χを、油脂の充填部の圧縮前のシール部材の空気
体積A1 、圧縮した充填部のシール部材の空気体積A2
に対し、A1 ≧χ≧A2 となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式で画
像形成を行う画像形成装置に使用する現像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現像装置は、レーザプリンタ、ファクシ
ミリ装置の印刷部、複写機等に使用され、静電潜像保持
体である感光ドラムに露光により形成された静電潜像に
トナーを供給して付着させ、現像する作用を行う。この
ような現像装置は、トナー容器内のトナーを現像ローラ
で感光ドラムに供給する構成になっているが、現像ロー
ラから感光ドラムに供給するトナー層の厚さを一定にす
るためにトナー層厚規制ブレードをスプリング等により
現像ローラに圧接している。また、トナーが現像ローラ
から感光ドラムに供給される途中で現像ローラの両端部
から零れ落ちないように現像ローラの両端部にシール部
材を配置している。
【0003】従来、このようなシール部材を配置した現
像装置としては、例えば特開昭62−192770号公
報、特開昭64−26876号公報、特開平5−210
290号公報あるいは特開平3−131877号公報が
知られている。特開昭62−192770号公報のもの
は、図8の(a) 、(b) に示すように、現像ローラ1と現
像ブレード2との圧接部分の両端近傍に、現像ローラ1
とトナー層厚規制ブレード2とに挟持される段差部3を
備えたテフロン樹脂のフェルト材からなるシール部材4
を配置している。この公報のものは、段差部3が現像ロ
ーラ1とトナー層厚規制ブレード2とにより変形挟持さ
れているので、この部分のトナーを排除し、トナー層厚
規制ブレード2と現像ローラ1との圧接部分の上流側の
トナー圧力が高くなってもトナーがシール部材4と現像
ローラ1との間に入り込まずトナーが外部に零れるのを
防止できるというものである。
【0004】また、特開昭64−26876号公報のも
のは、図9に示すように、現像ローラ5の両端部で、ト
ナー容器側の現像ローラ5及びトナー層厚規制ブレード
6の表面に、テフロン樹脂のフェルトなどの多数の繊維
を有するシール部材7の自由端側が接触するように配置
している。そして、現像ローラ5とトナー層厚規制ブレ
ード6との圧接部分に生じる段差部をシール部材7の繊
維の毛足により埋めてトナーがこの段差部から零れ落ち
るのを防止している。
【0005】また、特開平5−210290号公報のも
のは、図10に示すように、現像ローラ8の両端部に、
トナー層厚規制ブレード9から現像ローラ8のトナー容
器側にわたってシール部材10を配置している。シール
部材10は内側部材がスポンジ状にして弾性を持たせた
テフロン樹脂からなり、外側部材がシリコンゴム等を発
泡させてスポンジ状とした二重構成とし、これにより現
像ローラ8との密着性を高めてトナーが零れ落ちるのを
防止している。
【0006】さらに、特開平3−131877号公報の
ものは、図11の(a) 、(b) に示すように、例えばマイ
ナス帯電のトナーを使用する場合、現像ローラ11の両
端部にテフロン等のフッ化エチレン系のシール部材12
を配置し、現像ローラ11の両端部にシール部材12と
の摩擦によりマイナス帯電性のトナーと同極性に帯電す
るフッ素樹脂からなる被覆13を配置し、これにより、
トナーが現像ローラ11の両端部に付着しないようにし
てトナーが外部に零れ落ちるのを防止している。なお、
14は感光ドラム、15はトナー層厚規制ブレードであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した各公報の場合
は、トナーとして粉砕法で形成した比較的粒径の大きな
トナーを使用しているので、このような方法でトナーが
外部に零れ落ちるのを防止できるが、近年、画質の向上
に伴い適度な帯電量を有し鮮明な画質を再現できるよう
に、トナーの形状が丸みを帯びた球形トナーや粒径の小
さいトナーが使用されるようになってきている。このよ
うな球形トナーや粒径の小さいトナーを使用した場合、
上述した各公報のようなシール部材を使用するのみでは
現像ローラの両端部からトナーが零れ落ちるのを充分に
防止することができない問題があった。
【0008】そこで、請求項1記載の発明は、トナーの
零れ落ちを防止するシール部材を配置したものにおい
て、シール部材に適切な量の油脂を充填することによ
り、球形トナーや粒径の小さいトナーがシール部材に進
入して零れ落ちるのを確実に防止でき、しかもトナー層
形成有効領域内に油脂が進入して画像形成に汚れなどの
悪影響を及ぼすのを確実に防止できる現像装置を提供す
る。
【0009】また、請求項2記載の発明は、トナーの零
れ落ちを防止するシール部材を配置したものにおいて、
シール部材に適切な量の油脂を適切な箇所に充填するこ
とにより、球形トナーや粒径の小さいトナーがシール部
材に進入して零れ落ちるのをより確実に防止でき、しか
もトナー層形成有効領域内に油脂が進入して画像形成に
汚れなどの悪影響を及ぼすのをより確実に防止できる現
像装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
トナーを貯溜するトナー容器と、このトナー容器内のト
ナーを静電潜像保持体に供給する現像ローラと、この現
像ローラにより静電潜像保持体に供給するトナー層厚を
薄層に規制するトナー層厚規制部材と、現像ローラにお
けるトナー層形成有効領域外でトナー容器と現像ローラ
及びトナー層厚規制部材との隙間に配置した油脂を付着
したシール部材とを備え、シール部材に含有する油脂の
体積χを、油脂の充填部の圧縮前のシール部材内の空気
体積A1、現像ローラ及びトナー層厚規制部材により圧
縮した充填部のシール部材内の空気体積A2 に対し、A
1 ≧χ≧A2 としたものである。
【0011】このように、シール部材に油脂を充填する
ので、球形トナーや粒径の小さいトナーであってもシー
ル部材で確実に阻止でき、零れ落ちることはない。ま
た、シール部材に含有する油脂の体積を油脂の充填部の
圧縮前のシール部材内の空気体積以下で現像ローラ及び
トナー層厚規制部材により圧縮した充填部のシール部材
内の空気体積以上としているので、シール部材に含有す
る油脂の量が適切となり、シール部材の内側に滲み出て
画像形成に悪影響を与えることはない。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の現
像装置において、油脂の充填部を、現像ローラにトナー
層厚規制部材が圧接したときにトナー容器側に形成され
るデルタ状の空間部及びこの空間部近傍に介在するシー
ル部材の部位としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は現像装置の一部断面した側
面図、図2は現像装置内の要部構成を示す平面図で、ト
ナーを収納したトナー容器21内の中央部には容器内の
トナーを攪拌するアジテータ22を回転自在に設けてい
る。前記トナー容器21の下部一側に形成した開口部に
現像ローラ23を回転自在に設け、この現像ローラ23
に接触してトナー容器21内のトナーをこの現像ローラ
23に供給するトナー供給ローラ24を回転自在に設け
ている。
【0014】前記トナーは、例えば、スチレン−アクリ
ル樹脂中にカーボンブラック、含金属アゾ染料、ポリプ
ロピレンを分散した体積平均粒径9μmのトナー母体
に、平均粒径11nmの疎水性シリカを外添した一成分
非磁性負帯電の重合法トナーを使用している。なお、球
形トナーを製造するには、周知の重合法を使用して製造
する場合や周知のクリプトンやターボミナルを用いた微
粉砕法により球形トナーに近いものを製造する場合があ
り、ここでは重合法を使用して製造した球形トナーを使
用する。
【0015】前記現像ローラ23は、表面が導電層から
なる弾性体からなり、この導電層に現像電圧Vb を印加
している。そして、この現像ローラ23は静電潜像保持
体である感光ドラム25に圧接させている。前記トナー
供給ローラ24は、弾性発泡体からなり、この弾性発泡
体に供給電圧Vs を印加している。前記現像ローラ23
の上部にこの現像ローラ23の略全幅にわたってトナー
層厚規制部材である現像ブレード26をスプリング27
のばね力により圧接して配置している。前記現像ブレー
ド26は、現像ローラ23から前記感光ドラム25に搬
送するトナーの層厚を現像に適した薄層に形成する作用
を為す。
【0016】前記現像ローラ23におけるトナー層形成
有効領域外である両端部には、トナー容器側の略半分に
シール部材28を配置している。このシール部材28
は、現像ローラ23の幅方向端付近からトナーが外部に
零れ落ちるのを防止するために使用するもので、図3に
図1のA部の拡大図を示すように、弾性発泡体からなる
シール基材28aの上に、羊毛の基布28bの上にテフ
ロン繊維28cを植設したフェルト材を貼った二層構造
のもので、現像ローラ23と現像ブレード26との圧接
部にフェルト材を下にして一端部を圧接させて配置して
いる。
【0017】前記シール部材28はトナー容器21の幅
方向の両端部にシール基材28aを貼って固定し、この
シール部材28により現像ローラ23、現像ブレード2
6、トナー容器21の間にできた1.5mm程度の隙間
を埋めるようになっている。すなわち、前記シール部材
28はシール基材28aの厚さが1mmでフェルト材の
厚さが2.4mmのものを使用し、これを1.5mm程
度の隙間を埋めるように圧縮して配置する。
【0018】前記現像ローラ23に現像ブレード26が
圧接したときにトナー容器21側に形成されるデルタ状
の空間部に前記シール部材28の一端部が確実に押し込
まれるようにトナー容器21の側面に突起21aを設け
ている。前記デルタ状空間部に入り込むシール部材28
の一端部には油脂を充填し、この油脂により現像ローラ
23、現像ブレード26、シール部材28が確実に密着
するようになっている。油脂としては、例えばモリコー
トPG−641を使用している。なお、他の油脂であっ
てもよい。そして、前記現像ローラ23を回転させるこ
とで、デルタ状空間部の油脂はシール部材28と接触し
ている現像ローラ23の部位に付着し、さらにシール部
材28の全面に付着する。これにより、現像ローラ23
とシール部材28との密着性を高めトナーがシール部材
28に侵入するのを阻止する。前記シール部材28の一
端は現像ブレード26の位置まで延出し、このシール部
材28の一端の上には別のシール部材29を配置して現
像ブレード26とトナー容器21との間の隙間を密閉し
ている。
【0019】なお、ここでは油脂を充填する部分をテフ
ロン繊維を植設したフェルト材で構成したものについて
述べたが、フェルト材以外の植毛弾性体や弾性樹脂又は
スポンジなどの弾性発泡体であってもよい。また、シー
ル部材として、弾性発泡体からなるシール基材の上に、
羊毛の基布の上にテフロン繊維を植設したフェルト材を
貼った二層構造のものを使用したが、一層構造のものや
三層以上の多層構造のものであってもよい。
【0020】前記アジテータ22は、図4に示すよう
に、回転軸22aの幅方向に1つの攪拌翼22bを取り
付けたものを使用し、攪拌翼22bはトナー容器21の
幅方向両端部の攪拌面積を小さくするために端部から1
0〜15mmの部分を斜めにカットして台形状としてい
る。なお、攪拌翼を台形状とはせずに攪拌翼の端部に穴
を開けて攪拌面積を小さくしてもよい。また、アジテー
タとしてスクリュー状のものを使用し、端部のスクリュ
ーの径を小さくして攪拌面積を小さくしてもよい。
【0021】このような構成において、シール部材28
に油脂を充填する場合は図5の(a)に示すように、トナ
ー容器21にシール部材28を貼付け、さらにトナー容
器21に現像ローラ23を取り付けた状態で、図5の
(b) に示すように、シール部材28の一端に油脂30を
棒などを使用して充填する。すなわち、デルタ状空間部
に位置するシール部材28の部位に油脂30を充填す
る。この状態で図5の(c)に示すように、現像ブレード
26を現像ローラ23に圧接するとともにシール部材2
8の一端部を現像ブレード26で圧縮する。そして、現
像ローラ23を回転させ、デルタ状空間部の油脂30を
シール部材28と接触している現像ローラ23の部位に
付着させるとともにシール部材28の全面にも付着させ
る。
【0022】ここで、シール部材28に充填する油脂3
0の量を0.020gとし、油脂30を充填した後に現
像ローラ23を全く回転させずに12時間放置した場合
と現像ローラ23を20回回転させて12時間放置した
場合の画像形成への影響を、温度30℃湿度80%、温
度23℃湿度50%、温度10℃湿度20%と環境を変
化させて行った試験の結果を表1に示す。表中×印は感
光ドラム25から画像転写される用紙の幅方向両端付近
で油脂による斑点模様の汚れが発生した場合を示し、○
印はこのような油脂による斑点模様の汚れが発生しない
場合を示している。
【0023】
【表1】
【0024】この結果、現像ローラ23を全く回転させ
ずに12時間放置した場合は、油脂30がシール部材2
8に充分に含浸せず、表面に残っていた油脂30及び現
像ブレード26を現像ローラ23に圧接させたときシー
ル部材28が圧縮されて滲み出た油脂30が、図6に示
すように、現像ローラ23と現像ブレード26に沿って
画像形成範囲(トナー層形成有効領域内)に進入したた
めに斑点模様の汚れが発生した。このことから、油脂3
0を充填した後に現像ローラ23を回転して油脂30を
充填部のみでなく、シール部材28全体や接触している
現像ローラ23、現像ブレード26にも分散させる必要
がある。
【0025】次に、油脂30の充填量を0.020g、
0.015g、0.010gと変化させたときのシール
部材28への油脂30の付着重量と付着体積を測定した
結果を表2に示す。なお、油脂30の付着重量とは現像
ローラ23を回転させた後にシール部材28のデルタ状
空間部及び現像ローラ23との接触面に残っていた油脂
30の重量を示している。
【0026】
【表2】
【0027】この測定結果から、充填する油脂30の量
に関わらず、シール部材28のデルタ状空間部及び現像
ローラ23との接触面に付着する油脂の量は略一定にな
っていることがわかった。これは、充填部及びそれ以外
のシール部材28表面の油脂の保持量に限度があること
を示している。次に、油脂の保持量の限度をシール部材
28の気泡率との関係で調べる。すなわち、油脂充電部
の圧縮前の体積、この体積にテフロンが詰まっていると
仮定したときの重量、この体積に入っているテフロンフ
ェルトの重量、このテフロンフェルトの気泡率、このテ
フロンフェルトの空気体積及びこの空気体積に充填可能
な油脂の重量は、それぞれ表3に示すようになる。
【0028】
【表3】
【0029】また、油脂充電部の圧縮後の体積、この体
積にテフロンが詰まっていると仮定したときの重量、こ
の体積に入っているテフロンフェルトの重量、このテフ
ロンフェルトの気泡率、このテフロンフェルトの空気体
積及びこの空気体積に充填可能な油脂の重量は、それぞ
れ表4に示すようになる。
【0030】
【表4】
【0031】この結果から、油脂30を充填した後、現
像ローラ23を回転させずに12時間放置した場合に油
脂30が滲み出た理由は、充填部に含浸可能な油脂の量
を越えた油脂を充填したためであることがわかった。こ
れに対し、油脂30を充填した後、現像ローラ23を回
転させた場合は、シール部材28に付着した油脂30の
重量がシール部材28の圧縮前の空気体積に含浸可能な
油脂重量以下となり、12時間放置しても油脂30が滲
み出ることはない。
【0032】このことは、シール部材28に含有する油
脂の体積χを、油脂の充填部の圧縮前のシール部材内の
空気体積A1 (0.01723cm3 )に対して、A1
≧χ、の関係を満足する必要がある。また、シール部材
28を圧縮した後の含浸可能な油脂の重量は0.007
9gで表2に示した付着した油脂の重量よりも少ない。
しかしこれは、油脂の充填後、現像ローラ23を回転さ
せることにより、現像ローラ23と接するシール部材2
8の表面に付着した油脂があるためで、実際にシール部
材28に含浸する油脂の量は少なくなる。
【0033】表5は、油脂30の充填量を、温度40℃
湿度90%の環境のもとで、0.004g、0.008
g、0.012g、0.017g、0.020gと変化
させ、さらに温度−20℃湿度20%の環境のもとで
0.020gとして、現像ローラ23を数回回転させ、
100時間放置した後に画像形成を行った場合の良否を
示したもので、結果は全て○印で良好であった。
【0034】
【表5】
【0035】この結果からも、シール部材28に含有す
る油脂の体積χを、油脂の充填部の圧縮前のシール部材
内の空気体積A1 に対して、A1 ≧χの関係を満足する
必要がある。
【0036】表6は、油脂30の充填量を、0.005
g、0.010g、0.015g、0.020gとして
6000枚の用紙に対して連続して画像記録を行ったと
きの影響を調べたもので、油脂30の充填量が0.00
5gのときトナー漏れによる汚れが発生した。
【0037】
【表6】
【0038】これは、シール部材28に対する油脂30
の付着量が少ないため、連続画像記録を行っているうち
に、トナーがシール部材28と現像ローラ23との間に
入り込み、凝集して固まり、これが原因となって油脂が
画像形成範囲(トナー層形成有効領域内)に進入したた
めとわかった。このため、シール部材28に含有する油
脂の量が少なすぎても問題が発生し、シール部材28に
含有する油脂の体積χを、油脂の充填部の圧縮後のシー
ル部材内の空気体積A2 に対して、A2 ≦χの関係を満
足する必要がある。
【0039】以上の結果から、シール部材28に含有す
る油脂30の体積χを、油脂30の充填部の圧縮前のシ
ール部材28内の空気体積A1 、現像ローラ23及び現
像ブレード26により圧縮した充填部のシール部材28
内の空気体積A2 に対し、A1 ≧χ≧A2 、の関係を満
足することにより、トナーが球形トナーや粒径の小さい
トナーであってもシール部材28に進入してトナーが外
部に零れ落ちるのを確実に防止でき、また、油脂30が
画像形成範囲(トナー層形成有効領域内)に進入して汚
れなど画像形成に対して悪影響を及ぼすのを確実に防止
できる。
【0040】以上の結果を踏まえて現像装置を製造する
場合は、先ず、トナー容器21に現像ローラ23を取り
付けた状態で、シール部材28の一端、すなわち、デル
タ状空間部に0.015〜0.020g程度の油脂30
を棒などを使用して充填する。この状態で現像ブレード
26を現像ローラ23に圧接するとともにシール部材2
8の一端部を圧縮するようにして取り付ける。続いてト
ナー容器21内にトナーを補給し、現像ローラ23を回
転させる。最後に、画像形成装置全体を駆動して用紙に
対する試験の画像記録(印刷)を行い、問題がなければ
合格とする。
【0041】次にシール部材28に対する油脂30の充
填箇所を、図7の(a) に示すようにデルタ状空間部と内
側面全体、図7の(b) に示すようにデルタ状空間部と現
像ローラ23との接触面全面及び図7の(c) に示すよう
にデルタ状空間部のみとして、それぞれ用紙に対する画
像記録試験を行ったところ、表7に示すように、デルタ
状空間部と内側面やデルタ状空間部と現像ローラ23と
の接触面全面に油脂を充填したものでは、シール部材2
8の内側で油脂とトナーが混ざる現象が発生してこの部
分により多くのトナーが付着し、これにより用紙の端部
にトナーによる汚れが生じた。また、シール部材28の
内側に多くのトナーが付着し油脂と混ざることから場合
によってはトナーがシール部材28に進入して零れ落ち
ることもあった。
【0042】これに対し、油脂30の充填部をデルタ状
空間部のみにした場合は、現像ローラ23の回転により
付着した油脂30が分散されてシール部材28に対する
油脂30の付着量が常に適切となり、シール部材28の
内側で油脂とトナーが混ざる現象は発生せず、従ってト
ナー層形成有効領域内に油脂が進入して画像形成に汚れ
などの悪影響を及ぼすのをより確実に防止できる。ま
た、シール部材28の内側に多くのトナーが付着するこ
ともなく、トナーがシール部材28に進入して零れ落ち
るのをより確実に防止できる。
【0043】
【表7】
【0044】また、トナー容器21内のトナーを攪拌す
るアジテータ22として端部を斜めにカットした台形状
の攪拌翼22bを設けたものを使用しているので、トナ
ー容器21内の幅方向の両端部のトナーにかかる圧力を
小さくできるので、シール部材28へのトナーの圧力を
低減でき、これにより、シール部材28にトナーが進入
する傾向が弱まり、シール部材28からのトナーの零れ
落ちをより確実に防止できることになる。
【0045】
【発明の効果】以上、請求項1記載の発明によれば、ト
ナーの零れ落ちを防止するシール部材を配置したものに
おいて、シール部材に適切な量の油脂を充填することに
より、球形トナーや粒径の小さいトナーがシール部材に
進入して零れ落ちるのを確実に防止でき、しかもトナー
層形成有効領域内に油脂が進入して画像形成に汚れなど
の悪影響を及ぼすのを確実に防止できる。
【0046】また、請求項2記載の発明によれば、トナ
ーの零れ落ちを防止するシール部材を配置したものにお
いて、シール部材に適切な量の油脂を適切な箇所に充填
することにより、球形トナーや粒径の小さいトナーがシ
ール部材に進入して零れ落ちるのをより確実に防止で
き、しかもトナー層形成有効領域内に油脂が進入して画
像形成に汚れなどの悪影響を及ぼすのをより確実に防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す現像装置の一部断面
した側面図。
【図2】同実施の形態における現像装置内の要部構成を
示す平面図。
【図3】図1のA部の拡大図。
【図4】同実施の形態におけるアジテータの構成を示す
斜視図。
【図5】同実施の形態におけるシール部材への油脂の充
填を説明するための部分拡大図。
【図6】シール部材に充填した油脂が滲み出す例を示す
部分拡大斜視図。
【図7】シール部材に充填する油脂の各種例を示す部分
拡大斜視図。
【図8】従来例を示す部分拡大図で、(a) は部分斜視
図、(b) は部分断面図。
【図9】他の従来例を示す部分拡大側面図。
【図10】他の従来例を示す要部の斜視図。
【図11】他の従来例を示す要部の構成図。
【符号の説明】
21…トナー容器 23…現像ローラ 25…感光ドラム(静電潜像保持体) 26…現像ブレード(トナー層厚規制部材) 28…シール部材 30…油脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーを貯溜するトナー容器と、このト
    ナー容器内のトナーを静電潜像保持体に供給する現像ロ
    ーラと、この現像ローラにより前記静電潜像保持体に供
    給するトナー層厚を薄層に規制するトナー層厚規制部材
    と、前記現像ローラにおけるトナー層形成有効領域外で
    前記トナー容器と現像ローラ及びトナー層厚規制部材と
    の隙間に配置した油脂を付着したシール部材とを備え、 前記シール部材に含有する油脂の体積χを、油脂の充填
    部の圧縮前のシール部材内の空気体積A1 、前記現像ロ
    ーラ及びトナー層厚規制部材により圧縮した充填部のシ
    ール部材内の空気体積A2 に対し、A1 ≧χ≧A2 とし
    たことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 油脂の充填部を、現像ローラにトナー層
    厚規制部材が圧接したときにトナー容器側に形成される
    デルタ状の空間部及びこの空間部近傍に介在するシール
    部材の部位としたことを特徴とする請求項1記載の現像
    装置。
JP68196A 1996-01-08 1996-01-08 現像装置 Pending JPH09185251A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105938312A (zh) * 2015-03-04 2016-09-14 兄弟工业株式会社 具有显影辊和厚度限制片的显影装置
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