JPH09183246A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH09183246A
JPH09183246A JP7354113A JP35411395A JPH09183246A JP H09183246 A JPH09183246 A JP H09183246A JP 7354113 A JP7354113 A JP 7354113A JP 35411395 A JP35411395 A JP 35411395A JP H09183246 A JPH09183246 A JP H09183246A
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JP
Japan
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recording
electrode
dye
heat generating
head
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Application number
JP7354113A
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English (en)
Inventor
Toru Tanigawa
徹 谷川
Minoru Kono
稔 河野
Hiroyuki Mihashi
裕之 三橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の熱転写記録方式の特徴を生かしなが
ら、解像度が高く、光学濃度が充分とれて階調性が高
く、かつ、これらの記録特性にむらのない記録画像が得
られる記録装置を提供すること。 【解決手段】 ヒータチップ1の複数個が対向した記録
ヘッドを有し、複数のヒータチップ1の夫々において記
録材を加熱して被記録体に移行させるための複数の発熱
部6を形成する。そして、発熱部6ごとにこの発熱部に
通電するための個別電極41Aとリターン電極41Bとのう
ちのリターン電極41Bが発熱部6間に位置し、ヒータチ
ップ1間の対向端部には両電極のうちの個別電極41Aの
みが存在し、リターン電極41Bは存在しない。これによ
り、複数のヒータチップ1を含む記録ヘッド全体に亘っ
て発熱部6のピッチを正確に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、テレビジョン、コ
ンピュータグラフィクス等の画像記録において、モノカ
ラーの記録は勿論のこと、ハードコピーのカラー化に対
するニーズが高まっている。これに対応して、昇華型熱
転写方式、溶融熱転写方式、インクジェット方式、電子
写真方式、熱現像銀塩方式等のカラーハードコピー方式
が提案されている。
【0003】これらの中で、高画質の画像を簡単な装置
で容易に出力する方式としては、染料拡散熱転写方式
(昇華型熱転写方式)とインクジェット方式とに大きく
分類できる。
【0004】これらの記録方式の中で、染料拡散熱転写
方式によれば、適当なバインダ樹脂中に高濃度の転写染
料(以下、記録材と称することがある。)が分散してな
るインク層が塗布されたインクシートと、転写された染
料を受容する染着樹脂がコーティングされた印画紙等の
被転写体とを一定の圧力で密着させ、インクシート上に
位置する感熱記録ヘッドから画像情報に応じた熱を加
え、この加熱に応じてインクシートから染料受容層に転
写染料を熱転写させている。
【0005】上記の操作を例えば、減法混色の三原色で
あるイエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号
について夫々繰り返すことによって、フルカラー画像を
得るようにした所謂熱転写方式は、即時性を備え、銀塩
カラー写真並の高品位な画像を得る優れた技術として注
目を集めてはいる。
【0006】図48は、こうした熱転写方式のプリンタの
要部の概略正面図である。このプリンタによれば、感熱
記録ヘッド(以下、サーマルヘッドと称する。)70とプ
ラテンローラ71とが対向し、これらの間に、ベースフィ
ルム72b上にインク層72aを設けたインクシート72と、
紙20b上に染着樹脂層(染料受容層)20aを設けた被記
録紙(被転写体)20とが挟着された状態で、プラテンロ
ーラ71によってサーマルヘッド70に押し付けられて走行
する。
【0007】そして、サーマルヘッド70によって選択的
に加熱されたインク層72a中のインク(転写染料)が被
転写体20の染着樹脂層20aにドット状に転写され、熱転
写記録が遂行される。このような熱転写記録には、一般
に、長手状のサーマルヘッドを被記録紙走行方向に直交
させ固定して配したライン方式や、サーマルヘッドを記
録紙走行方向に直交する方向に往復動させるシリアル方
式が採用されている。
【0008】図49はサーマルヘッド70の転写部近傍の概
略平面図である。
【0009】高熱伝導性材料(例えばアルミニウム)か
らなる放熱板(図示せず)上の一部にセラミックス基板
73が固定されている。
【0010】セラミックス基板73上の一方の縁部に先端
部を残してグレーズ層74が設けられ、グレーズ層74を跨
ぐように発熱体層(ポリシリコン層(P−Si)や高抵
抗の金属からなる)75が多数並べて配されている。そし
て、グレーズ層74の頂上で、各発熱体層75上で僅かな間
隙を以て対向する個別電極76と共通電極77とが、発熱体
層75に接続してセラミックス基板73上に配されている。
【0011】個別電極76はセラミックス基板73の側の端
部近くに迄延び、共通電極77はグレーズ層74の側の端部
に迄延びている。セラミックス基板73は、個別電極76の
先端部分を残し、個別電極76、グレーズ層74上の発熱体
層75及び共通電極77上を含めて耐摩耗保護層で覆われて
いるが、この保護層は図示省略してある。
【0012】しかし、この方式はインクシートの使い捨
てに起因する多量の廃棄物の発生と、高いランニングコ
ストが大きな欠点であり、その普及が妨げられている。
これは、溶融熱転写方式でも同様である。
【0013】その上、フルカラーの記録にあっては、記
録紙に一旦付着した特定色のインクが他の色のインクシ
ートに逆転写されることがあり、混色を起こして濁った
画像になるという記録結果が得られるおそれがある。
【0014】また、熱現像銀塩方式も高画質であるが、
やはり専用印画紙と使い捨てのリボン又はシートを使用
するために、ランニングコストが高く、装置コストも高
い。
【0015】一方、インクジェット方式は、特公昭61
−59911号公報や特公平5−217号公報等に示さ
れるように、画像情報に応じて、静電引力方式、連続振
動発生方式(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブルジェ
ット方式)等の方法で、記録液の小滴を記録ヘッドに設
けられたノズルから飛翔させ、記録部材に付着せしめ、
記録を行うものである。
【0016】従って、普通紙転写が可能であり、インク
リボンを使用する場合のような廃棄物の発生がほとんど
なく、ランニングコストは低い。最近では、特にサーマ
ル方式が簡易にカラー画像を出力できることから、普及
が拡大している。
【0017】しかし、インクジェット方式は、画素内の
濃度階調が原理的に困難であり、染料拡散熱転写方式で
得られるような、銀塩写真に匹敵する高画質な画像を短
時間で再現することは困難である。
【0018】即ち、従来のインクジェット記録では、イ
ンクの1液滴が1画素を形成するので、原理的に画素内
階調が困難であり、高画質の画像形成ができない。イン
クジェットの高解像度を利用して、デイザ法による疑似
階調の表現も試みられているが、昇華型熱転写方式と同
等の画質は得られず、さらに転写速度は著しく低下して
いる。
【0019】他方、電子写真方式は、ランニングコスト
が低く、転写速度も高いが、装置コストが高い。
【0020】上記のように、画質、ランニングコスト、
装置コスト、転写時間等の要求を総て満たす記録方法は
存在しなかった。
【0021】
【発明に至る経過】本出願人は、上記の問題点を解消し
た記録方法及び記録装置を、特開平7−89107号公
報において提案している。この先願発明は、加熱源(例
えば半導体レーザ)により生ずる熱を記録材に付与して
この記録材を加熱するのに用いられかつこの記録材を支
持する熱媒体(例えばカーボン微粒子とバインダとから
なる或いはニッケル−コバルト合金薄膜からなる光熱変
換体)を有し、前記記録材と被記録体との間隙を1〜10
0 μmに保持し、前記熱媒体を介して前記記録材を加熱
することにより、前記記録材を気化又は昇華させて前記
被記録体に移行させるものである。
【0022】即ち、この先願発明による熱転写記録方式
では具体的には、プリンタの記録材加熱部に多孔質構造
を形成し、この多孔質構造によって加熱部(転写部)の
表面積を増加させ、記録液を毛細管現象により記録液加
熱部へと常時供給し、かつそこに保持することができ、
この状態で加熱手段(例えば、レーザー光)により記録
情報に応じた熱量を選択的に加えることによって記録液
の一部を蒸発させ、カラービデオカメラ等で作成された
電気的な画像に対応した記録情報に応じた量の記録材を
微小な蒸気又は液滴にして被記録体へ移行させ、この被
記録体上に転写することができる。
【0023】従って、公知のインクジェット方式と比較
して、小さいサイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液
加熱部への記録情報に対応した加熱エネルギーに応じて
液滴の生成数を自由に制御することができるので、多値
濃度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくは
それ以上の画質を持つ記録(例えばフルカラー画像)を
得ることができる。
【0024】また、この記録方式は、染料の気化又は昇
華を利用したものであるために、従来の熱転写方式のよ
うに被記録体の染料受容層を加熱する必要がなく、イン
クシートと被記録体とを高い圧力で押し付ける必要もな
く、インクシート(又はリボン)が不要となり、この点
でもプリンタの小型化、軽量化、廃棄物の減少に有利で
ある。そして、気化部の染料層と被記録体とが接触しな
いために、それらの間で熱融着や前述した逆転写による
混色が起こり得ないだけではなく、染料と受容層樹脂の
相溶性が小さくても記録可能である。従って、染料及び
受容層樹脂の設計、選択の幅が著しく広がる。
【0025】また、この記録方式に適した転写染料は、
適当な気化速度又はアブレーション速度を有し、単独若
しくは混合状態で 200℃以下において流動状態を示し、
かつ必要十分な耐熱性を具備していれば、どのような染
料でもよい。具体的には、分散染料、油溶性染料、塩基
性染料、酸性染料などが挙げられる。融点が室温以上に
ある染料でも、染料同士を混合することにより、或いは
染料と揮発性の低分子量物質を混合することにより、融
点が低下する。
【0026】また、この記録方式に適した印画紙は、転
写染料と適当な相融性を有し、転写染料を容易に受容し
て染料本来の発色を促進し、かつ染料を固定する作用が
あれば、どのような印画紙でもよい。例えば、分散染料
に対しては、分散染料と相溶性の良いポリエステル樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂等を表面にコ
ートした紙などが好ましい。印画紙に転写された染料の
定着は、転写後の画像を加温して、表面の転写染料を受
容層内部に浸透させる方式も可能である。
【0027】このように、この熱転写記録方式は、小型
化、保守容易性、即時性、画像の高品位化、高階調性等
の特徴を有している。
【0028】更に、本出願人は、上記した如き熱転写記
録方式の利点を生かしつつ、インクリボンを不要にし、
プリンタを小型、軽量化した加熱気化型プリンタを特開
平7−89108号公報において提案している。
【0029】この先願発明は、固形気化性染料を収納す
る染料収納部と、その染料収納部内の固形気化性染料を
加熱液化し、保温しながら複数の気化部へ導く液体気化
性染料導入部とを有し、各気化部に導かれた液体気化性
染料を加熱気化させて印画紙に熱転写させるプリンタで
あって、前記固形気化性染料を加熱液化し、保温する加
熱手段と、前記加熱気化させる加熱手段との2以上の加
熱手段を設けたことを特徴とする加熱気化型プリンタに
係るものである。特に、上記加熱手段を、通電によるヒ
ータとするのが好適である。このように、前述したレー
ザ光に替えてヒータを熱源に採用することにより、装置
のコストダウンを図れるという利点がある。
【0030】ところで、例えばライン方式の記録に供さ
れるプリンタにあっては、記録紙の幅に対応した長さの
記録ヘッドが必要である。このような長い記録ヘッド
を、同じモジュール構造の短い記録ヘッド部(例えばシ
リアル方式用の記録ヘッド)の複数個を直線上に並べて
配し、一本の記録ヘッドとして機能させるように構成す
ることが、製造上有利である。
【0031】上記のように複数の記録ヘッド部を直線上
に並べて配した場合は、むらのない良好な解像度、記録
濃度、階調性の画像を得るためには、単位となる各記録
ヘッド部内での記録材加熱部又は気化部のピッチが、記
録ヘッド部間の繋ぎ目においても正確に保持されている
ことが必要になる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した熱転写記録方式の特徴を生かしながら、解像度が高
く、光学濃度が十分にとれ、階調性が高く、むらのない
高品位な記録画像が高速に得られる記録装置を提供する
ことにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の記録材
移行部において記録材を加熱して選択的に被記録体へ移
行させるように構成された記録ヘッド部(例えば後述の
ヒータチップ1)を複数個有し、これらの記録ヘッド部
を対向して配列した記録ヘッドを具備し、前記複数の記
録ヘッド部の夫々において、前記記録材移行部が、前記
記録材を加熱するための発熱部を夫々具備し、これら発
熱部毎に、この発熱部に通電するための第一の電極(例
えば後述のリターン電極41B)と第二の電極(例えば後
述の個別電極41A)とが対向して設けられ、これら第一
及び第二の電極のうち第一の電極が複数の前記発熱部間
に位置し、かつ、前記複数の記録ヘッド部間の対向端部
においては、前記第一及び第二の電極のうち第二の電極
のみが存在している記録装置に係るものである。
【0034】上記「選択的に被記録体へ移行」とは、複
数の記録材移行部のうちの選択された一部の記録材移行
部から被記録体へ移行させることのほか、全記録材移行
部から被記録体へ移行させることや、何れの記録材移行
部からも被記録体へ移行させないことをも意味するもの
である。また、上記「記録装置」とは、上記記録ヘッド
からなるプリンタヘッドのみならず、このプリンタヘッ
ドを組み込んだプリンタも包含する概念である。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明において、前記第一及び第
二の電極が、互いに並置して設けられ、前記第一の電極
が前記発熱部の一端側から導かれ、その他端側から前記
第二の電極が導かれるように構成することが望ましい。
【0036】また、本発明において、前記第二の電極が
駆動回路部に接続された個別電極であり、前記第一の電
極が前記各発熱部に対する共通電極であるように構成す
ることが望ましい。
【0037】上記において、前記共通電極として機能す
る第一の電極が、前記各発熱部の一端側にて互いに連結
され、この連結部から分岐されていることが望ましい。
【0038】また、本発明において、前記発熱部が、薄
膜状の発熱体からなっていることが望ましい。
【0039】また、本発明において、前記複数の記録ヘ
ッド部と、前記第二の電極の駆動回路素子(例えば後述
のICチップ16)及び前記第一の電極を外部回路に接続
するためのプリント基板とが、共通のベースに固定され
ていることが望ましい。
【0040】更に、本発明において、加熱された前記記
録材が、前記記録材移行部に非接触で対向する前記被記
録体に移行するように構成されていることが望ましい。
【0041】上記において、液状記録材が発熱部によっ
て気化又はアブレーションし、この気化又はアブレーシ
ョンした記録材が前記被記録体に飛翔するように構成さ
れていることが望ましい。
【0042】本発明に基づく記録装置は、ヘッドとして
構成されてもよいし、ヘッドを組み込み、前記記録材移
行部に対して前記被記録体を対向させる被記録体支持手
段を更に有するプリンタとして構成することもできる。
【0043】なお、本発明は、間隙を通して前記被記録
体に移行(特に飛翔)させるように構成された、上述の
非接触方式の染料気化型プリンタ用の記録ヘッドに好適
である。但し、既述した接触方式の熱転写プリンタ用の
記録ヘッド(サーマルヘッド等)にも適用可能である。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0045】本実施例の具体的説明に先立って、ライン
方式で例えばA4サイズの記録を行う記録ヘッドについ
て説明する。
【0046】前述した先願発明のプリンタで用いる記録
ヘッドは、通常の半導体の生産設備で製造できるが、基
板を丸形の半導体ウエハから切り出すため、ライン方式
のプリンタでは、例えば4インチのウエハであれば、ウ
エハ直径が 100mmであるから、図4に示すように、1枚
のウエハWから、ヘッドの記録幅が20mm程度のヘッドの
基板11は21個程度採取できる。然し、ウエハWが採れる
最長の80mm程度の長さのヘッドの基板111 は、3個程度
しか採取できず、ウエハの直径付近の領域しか使えず、
甚だしく不経済になって事実上製作が困難である。
【0047】ところで、現時点で量産化されているウエ
ハサイズは8インチで、直径 200mmであり、これからA
4サイズ(記録幅:200mm〜216mm)のヘッドを作ることは
できない。
【0048】しかし、プリンタで一番ポピュラーなサイ
ズはA4サイズであり、このサイズの一本物のヘッドを
作る意味は大きい。そこで、短い記録幅のヘッドをつな
いで疑似一本物の長尺ヘッドを作る必要性がでてくる。
【0049】ところで、熱源にヒータ(発熱体)を使用
する場合、共通電極は、ヒータチップ(又はヘッドチッ
プ)毎に全発熱体に共通であるので、電流容量を大きく
とるために、個別電極に較べて幅広にする必要がある。
図48、図49のサーマルヘッドでは、幅広の共通電極77を
ヘッドの発熱体側の端縁部近傍に設けている。
【0050】前記先願発明のように非接触で記録を行う
には、被記録体に対して記録材移行部を所定間隙を隔て
て対向させる必要があり、この所定間隙を正確に保つた
めのスペーサを発熱体近くに設けねばならない。このス
ペーサの高さを正確にするためには、基板上に直接スペ
ーサを設ける必要があり、共通電極を設けられる領域は
50μmの幅しかなく、このため、発熱体近くに幅広の共
通電極を設けることができない。因に、共通電極の幅は
3mm程度が必要である。
【0051】そこで、図3に示すように、個別電極41A
の発熱体6とは反対側の電極41D(個別電極41Aと同程
度の幅)を折曲させて個別電極41Aと平行に並ぶリター
ン電極41Bを形成し、これらのリターン電極を共通の導
電膜(図示せず)に接続して共通電極とすることが考え
られる。また、図49に示したような幅広の共通電極を設
けると、この幅広の共通電極をプリント基板(図示せ
ず)に接続するために基板端部付近でリターンさせねば
ならず、前述したようなヒータチップを並べるのに、発
熱部6のピッチが繋ぎ目で大きく狂ってしまい、甚だ不
都合である。
【0052】ところが、図3のヒータチップ61にあって
も、ヒータチップ61を直線上に並べて配置した場合、次
のような問題が起こることが判明した。
【0053】図3は、上記のようにヒータチップを並べ
た場合の繋ぎ目の部分を示している。ヒータチップ61に
は、発熱部6があり、発熱部6に電流を供給する個別電
極41Aと、先の方で互いに接続されて共通電極となるリ
ターン電極41Bとがあり、発熱部6の上に柱状体4の群
があり気化部を形成している。 300ドット/インチの記
録密度の場合で説明すると、発熱部6の並んでいるピッ
チd1 は、0.0847mmである。電極(個別電極41Aと、リ
ターン電極41B)から切断面までのクリアランスを若干
とり、ヒータチップ61間の位置合わせのための余裕d3
を0.02mm程度とると端部の発熱部6間の距離d4 は 0.1
32mm程度となってしまい、この箇所では0.0847mmのピッ
チd1 を維持できなくなってしまう。その結果、繋ぎ目
で解像度、光学濃度、階調性が低下することになる。
【0054】従って、このようなヒータチップを並べた
だけでは、疑似一本物の良好な長尺ヘッドを作ることは
できない。
【0055】以下、本発明の具体的な実施例を説明する
が、本発明が以下の実施例に限定されるものでないこと
は言う迄もない。
【0056】図1は、記録ヘッドのヒータチップを並べ
た繋ぎ目の部分を示す図3と同様の概略平面図である。
なお、図3と共通する部分には同じ符号を付して表して
ある。
【0057】ヒータチップ1には発熱部6が直線上に並
んでいて、発熱部6に選択的に電流を供給するための個
別電極41Aと、各発熱体に直接接続する共通電極41Cと
が設けられている。
【0058】共通電極41C及び共通電極41Cから分岐す
るリターン電極41Bは、個別電極41Aと略同じ幅に形成
され、リターン電極41Bは各発熱部6間及び各個別電極
41A間を通って個別電極41Aと平行に配されている。
【0059】各リターン電極41Bは、その端部が共通の
導電膜に接続するのであるが、これについては後に図6
によって説明する。
【0060】また、各発熱部6上には、小柱体4の群が
立設しており、液状の記録材を保持するようにし、か
つ、加熱された液状染料を被記録体(図示せず)に飛翔
させる記録材飛翔部5を構成している。
【0061】この例で注目すべきことは、リターン電極
41Bは、ヒータチップ1の端部には設けられておらず、
各発熱体6間及び各個別電極41A間のみに設けられてい
ることである。上記のように、共通電極41Cが各発熱体
6に直接接続することにより、ヒータチップ1の端部で
リターン電極を省略することができ、かつ、個別電極よ
りも1個少ないリターン電極によって共通電極として充
分に機能できる。
【0062】更に重要なことは次の事項である。即ち、
ヒータチップ1の端部にリターン電極を設けないことに
より、ヒータチップの間隙d3 を前記のように0.02mmと
しても、ヒータチップ端部の発熱体のピッチd2 を、ヒ
ータチップ内の発熱体のピッチd1 と同じ寸法(0.0847
mm)とすることができる。従って、前述したようなヒー
タチップ繋ぎ目における発熱体のピッチの狂いを無くす
ことができ、むらの無い良好な解像度、光学濃度及び階
調性の記録がなされる。
【0063】図2はA4サイズプリンタ用ヘッドの裏面
図、図5は図2のV−V線断面図である。但し、図2で
は、理解を容易にするために、図5のカバー18を取り外
した状態を示している。
【0064】この例によるプリンタヘッドは、アルミニ
ウム、銅等の熱伝導の良好な金属からなるヘッドベース
10上に、 300ドット/インチの密度で 256素子の気化部
を造り込んだヒータチップ1(モジュールと称する)
を、放熱性の接着剤で固定する。接着剤は、TSE32
81−G(東芝シリコーン)等を使用し、高速動作のた
めにはなるべく熱伝導率の高いものが望ましいが、低速
の場合は熱伝導率を低くして、放熱を悪くして効率を稼
ぐこともでき、目的に応じて選択することができる。同
一構造(即ちモジュール構造)のヒータチップ1を10個
並べることにより、記録幅 216.832mmのヘッドとするこ
とができる。
【0065】また、ヘッドベース10上には、ICチップ
16がダイボンドされたプリント基板12上に並べて接着さ
れている。ICチップ16とヒータチップ1、プリント基
板12間は、ワイヤボンドで接続され駆動回路を構成して
いる。ICチップ16はシリコーン系または、エポキシ系
の樹脂によりコーティング17され保護されている。IC
チップの実装方法としては、上記のワイヤボンドだけで
なくTABなどの実装方法なども用いることができる。
【0066】そして、プリント基板12上には、プリンタ
内部の回路と接続するためのコネクタ14が実装される。
【0067】これらの上に、ステンレス鋼板をプレス加
工してなるカバー18が周りをシリコーン系または、エポ
キシ系樹脂により接着、封止される。そして、プリント
基板12とヘッドベース10には液状記録材(染料)導入孔
13が開けられ、カバー18の内面が、染料導入孔13から導
入される染料47を受けて、後述する分岐路(図41〜図44
の7)へ染料47を供給する共通の染料供給路19を形成し
ている。また、ヘッドベース10は、図2の取付け穴10b
を通して記録ヘッド25にねじ止め取付けられる構造とな
っている。
【0068】そしてこのカバー18は、図5に示すよう
に、後述する使用形態に合わせて被記録体20に対向する
面に傾斜面18aが形成された断面になっており、またそ
の側面は壁面を形成していて、全体として箱形になって
いる。そして、その先端はヒータチップ1に密着し、プ
リント基板12及びヒータチップ1へのカバー18の接着面
は接着剤によって封止され、染料47が漏出しないように
なっている。
【0069】このように形成された記録ヘッド25によれ
ば、図5に示すように、ヒータチップ1が設けられてい
る側のベース10の一端10aを被記録体20に接触させるこ
とにより、被記録体20に対して所定の角度を保ち、染料
飛翔部5の中心21(換言すれば発熱部6の中心)と被記
録体20との間隔を一定に保つことができるようになって
いる。
【0070】図5において示す実線の矢印Dは印画時の
記録ヘッド25の走査方向であり、破線の矢印D’は印画
後の戻りの方向を示している。従って、印画の際は、プ
リント基板12の他端部に設けたコネクタ14を経由して送
られる画像データに対応した信号によって発熱体を加熱
し、染料飛翔部5から染料47を気化させ、被記録体20に
飛翔させる。プリント基板12上の配線は、コネクタ14を
介して可撓性の信号ケーブル(この例ではリボンケーブ
ル)等(図示せず)に接続されている。
【0071】被記録体20の面へ飛翔して付着した染料47
は、発熱部6上の染料飛翔部の中心21とヘッドベース10
の被記録体20との接触部10aとの距離Lを記録ヘッドが
移動して、接触部10aが飛翔部の中心21(即ち、染料の
付着位置)に到達するまでの間に被記録体20に対し十分
に定着するため、接触部10aの接触によって付着染料が
傷つけられたり、汚れたりすることはない。また、接触
部10aにより被記録体20面のうねり等を平にする効果が
あるため、良好な印画が得られる。
【0072】本実施例において、記録ヘッド25の記録材
飛翔部を下向きの状態にしているので、飛翔した染料が
回りの空気で急速に冷やされて凝集してもそのまま落下
し、被記録体20に付着することにより、飛翔した染料の
殆どが転写する。但し、記録材飛翔部は上向きの状態で
使用してもよい。
【0073】ヘッドベース10側から染料導入孔13へ染料
47を導入する方法としては、ヘッドベース10の背部に例
えば着脱式の染料貯留槽22が取り付けられ、染料47が重
力で自動的に染料導入孔13を経由して共通の染料供給路
19の中へ注がれる。
【0074】なお、染料貯留槽22の底壁を仮想線で示す
ように薄板状にして傾斜させて内部を断面矩形状にし、
非記録動作中に記録ヘッド25を逆方向に傾け、内部に残
留する染料を染料導入孔13からカバー18上に供給してこ
れを記録に供することができる。また、同図に仮想線で
示すように、染料貯留槽23を記録ヘッド25から離れた場
所に設けて、貯留槽23と染料導入孔13とを結ぶ可撓性の
導管24を介して染料47を供給するようにしてもよい。
【0075】染料47としては、ソルベントイエロー56、
ディスパースレッド1、ソルベントブルー35を、フタル
酸ジブチルにそれぞれ50℃で15重量%溶解してなるイエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色用の
染料47を使用した。この染料47を50℃で記録ヘッド25の
染料貯留槽22に導入すると、染料47は通路13を通って自
発的に記録部に導入される。
【0076】次に、ヒータチップ1における電気的接続
を説明する。図6は電気的な回路接続を表した平面図、
図7は図6の VII−VII 線断面図、図8は同VIII−VIII
線断面図、図9は同IX−IX線断面図、図10は同X−X線
断面図、図11は同XI−XI線断面図、図12は同 XII−XII
線断面図である。
【0077】個別電極41A、リターン電極41B、共通電
極41C及び共通電極用ボンディングパッド35Bは一層目
のアルミニウムなどの良導体による電極層で配線されて
いる。個別電極用ボンディングパッド35Aは、個別電極
41Aの先端に延設されている。
【0078】一層目の電極層の上には二酸化珪素や窒化
珪素等の絶縁性の材料による絶縁膜がある。絶縁膜に
は、部分的にスルーホール46が形成され、リターン電極
41Bは、絶縁膜の上にあるアルミニウムなどの良導体に
よる二層目の共通電極43とスルーホール46で接続されて
いる。リターン電極41Bは、二層目の共通電極43から更
に、スルーホール46で一層目の共通電極用ボンディング
パッド35Bに接続される。共通電極用ボンディングパッ
ド35Bと、プリント基板12上の共通電極用ボンディング
パッド38aが、ボンディングワイヤ36により接続され電
気回路が形成される。
【0079】一方、個別電極41Aは一層目の電極層で配
線され、個別電極用ボンディングパッド35Aに至る。個
別電極用ボンディングパッド35AとICチップ16とは、
ボンディングワイヤ36で接続され電気回路が形成され
る。
【0080】なお、ボンディングパッド35A、35Bのア
ルミニウム層の露出部分(図6の仮想線内の領域)以外
は、二酸化珪素(SiO2 )の層で保護されているが、
図6〜図12ではこの保護層は図示省略してある。
【0081】上記した図2及び図6において、ヒータチ
ップ1の電極とICチップ16との接続部、及びプリント
基板12の電極とICチップ16との接続について更に詳述
する。図13は、その一部の拡大平面図であり、図2、図
6において、ヒータチップ1の1個毎にプリント基板12
に4個づつ配設されているICチップ16のうちの右端の
1個を示している。
【0082】ヒータチップ1に形成されている多数の個
別電極41Aはそれぞれボンディングワイヤ36によりIC
チップ16の一方のパッド16aへ接続され、ヒータチップ
1の共通電極41Bはプリント基板12の共通電極配線38へ
接続される。また、ICチップ16の他方のパッド16bと
プリント基板12の回路配線37とがボンディングワイヤ36
によって接続される。各配線37及び38は、場所によって
はスルーホール60を通してコネクタ14へ導かれている。
【0083】これにより、コネクタ14に接続される図示
省略したFPCからの画像情報に応じた信号が、このコ
ネクタ14を介してプリント基板12の回路配線37からIC
チップ16を経由してヒータチップ1の所定の個別電極41
Aへ供給される。
【0084】そして、ヒータチップ1の個別電極41Aと
共通電極41Bとの間にそれぞれ設けられているヒータ6
(具体的にはポリシリコン発熱部)を作動させ、このヒ
ータ上に形成されている図1の小円柱体4群に保持され
ている染料47を加熱して飛翔させ、被記録体20へ移行さ
せる。
【0085】従って、小円柱体4群からなる多孔質構造
の染料飛翔部5には、記録中は常に十分な染料47が保持
され、更に、印画により消費される染料47が順調に補給
されることが必要である。これは、後に図41〜44によっ
て説明する構造により、十分に行うことができる。
【0086】個別電極41Aへの選択的信号供給は、実際
には、複数の個別電極について共通のブロックを構成
し、このブロック内で個別に或いは一括して発熱部6を
駆動させるようにするのが、制御が容易である。
【0087】図14は、このような制御を行うようにIC
チップを構成した模式図で、ICチップ16内に制御ブロ
ックA、B……(符号 116A)を設け、各制御ブロック
毎に発熱部6を駆動させるようにしている。図15は、各
制御ブロックA、B……(符号 116A)を制御する制御
ブロックC(符号 116)を設けた例を示しており、各制
御ブロック 116A毎に発熱部6を駆動させるようにして
いる。
【0088】次に、上記した本実施例のヘッドの製造工
程を説明する。図16〜図31は各工程におけるヘッドチッ
プの断面図であり、図32〜図40はこの工程に対応した一
部の工程における平面図である。なお、図16〜図31は図
6のVIII−VIII線に対応する位置での断面を示してい
る。
【0089】図16は最初の工程を示し、基板11には放熱
特性が良好な(熱伝導率が高い)シリコンウエハを使用
し、この上に熱酸化法或いはCVD(化学的気相成長
法)等によって厚さが1〜2μm程度のSiO2 層39を
成膜する。SiO2 層39は後述する発熱部(図8の6)
の直下で蓄熱層として機能するのでSiO2 層39の厚さ
はベースとなるアルミニウムのヒートシンクの放熱特性
を考慮することが必要である。
【0090】次いで、図17のように、SiO2 層39上に
減圧CVD法等によって抵抗体(発熱体)となるポリシ
リコン層40を厚さ 0.4μm程度に成膜する。ポリシリコ
ン層40は、燐をドープすることによってシート抵抗が4
kΩ程度になるように成膜する。
【0091】次いで、図18のように、ポリシリコン層40
上にチタンを若干ドープしたアルミニウム41をスパッタ
法によって厚さ 0.7μm程度に成膜する。この場合、導
体としてはアルミニウム以外にも、金、銅、白金等の金
属を使用することができる。
【0092】次いで、図19のように、ヒータ6を形成す
る部分のポリシリコン層40を発熱部6として露出させる
ために、フォトレジストを所定パターンに形成し、エッ
チングによりその部分のアルミニウムを選択的に除去す
る。この場合のエッチング液としては、燐酸:硝酸:酢
酸:水=4:1:4:1の割合で混合した混酸を使用す
る。そして、この状態の平面図が図32であり、図19は図
32の XIX−XIX 線断面図である。
【0093】次いで、図20のように、各発熱部6に導通
するように配線パターンをエッチングにより形成する。
即ち、フォトレジストをマスクにして、上記したエッチ
ング液でアルミニウムを導体パターンにエッチングし、
図33のようなパターンを形成する。図20は図32のXX−XX
線断面図である。
【0094】次いで、図21のように、上記エッチング液
ではエッチングされずに残っているポリシリコン層40
を、上記したフォトレジストをマスクとして、フッ化炭
素ガス(CF4 )を用いRIE(リアクティブ・イオン
・エッチング)法によりポリシリコン層40をアルミニウ
ム層41と同様のパターンにエッチングする。この状態の
平面図が図34であり、図21は図34の XXI−XXI 線断面図
である。
【0095】この時、発熱部6のポリシリコン層40上に
はフォトレジストがあるので、この部分のポリシリコン
層40はエッチングされない。これにより、ポリシリコン
層40は、図19の工程で露出させた発熱部以外はアルミニ
ウム層41と同じ形に導体パターンとして加工され、後の
工程で行う加熱処理によってアルミニウムとポリシリコ
ンとがオーミックコンタクトし、導体として機能する。
そして、ポリシリコンが露出した部分6は高抵抗の抵抗
体となり、抵抗加熱ヒータとして機能する。
【0096】次いで、図22のように、上記のようにして
形成した導体パターン及びヒータ部の上の全面に、Si
2 層42をCVD法により 0.5μm程度の厚さに成膜す
る。これは共通電極41Bを2層配線するための絶縁膜で
ある。
【0097】次いで、所定パターンにフォトレジストを
形成し、これをマスクとして図23のようにRIE法でS
iO2 層42をエッチングし、一層目のアルミニウム配線
41と後述する工程で形成する2層目のアルミニウム配線
とを導通するためのスルーホール46を形成する。この状
態の平面図が図35であり、図23は図35の XXIII−XXIII
線断面図である。
【0098】次いで、図24のように図23の状態で、スパ
ッタ法等によりアルミニウムを 1.0μm程度の厚さに成
膜し、所定パターンにフォトレジストを形成し、これを
マスクとしてエッチング液でアルミニウムをエッチング
する。このようにして形成された2層目のアルミニウム
配線43は、発熱部6とボンディングパッド部35A、35B
を除いて広範囲を覆うパターンとすることにより、共通
電極41Bの抵抗値をできるだけ低くするようにしてあ
る。この状態の平面図が図36であり、図24は図36のXXIV
−XXIV線断面図である。
【0099】次いで、保護膜としてのSiO2 層をCV
D法により 0.5μm程度の厚さに成膜した後、 450℃で
30分間、窒素雰囲気中でアニールし、ポリシリコン(上
記の40)とアルミニウム電極(上記の41)とのオーミッ
クコンタクトがとれるようにシンタリング処理した後、
図25のように、SiO2 層44をCVD法により6μm程
度の厚さに成膜する。
【0100】次いで、図26のように、小円柱体4と染料
収容部5aを形成する際のメタルマスクとなるニッケル
膜45(実際にはTi/Niの積層膜)を、真空蒸着法で
0.2μm程度の厚さに成膜する。この場合、SiO2
44とニッケル膜45との密着性を向上させるために、チタ
ン 0.2μmを蒸着した後にニッケル膜を連続蒸着する。
【0101】次いで、図27のように、小円柱体4と染料
収容部5aを形成するために、所定パターンのフォトレ
ジストを形成し、イオンミリング装置によって不要なチ
タン/ニッケル膜45を除去してメタルマスク45を形成す
る。この状態の平面形状は次の図37と同様である。
【0102】次いで、図28のように、所定パターンに形
成されたチタン/ニッケル膜45をマスクとしてSiO2
層44のRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)を
行い、SiO2 層44に記録材収容部5aと小円柱体4群
とを形成し、染料飛翔部5が構成される。これらはそれ
ぞれ一つの発熱部6上に形成される。この状態での平面
図が図37であり、図28は図37のXXVIII−XXVIII線断面図
である。
【0103】次いで、図29のように、個別電極用及び共
通電極用のボンディングパッド35A、35Bを開口させる
ためのフォトレジストを所定パターンに形成し、RIE
でSiO2 をエッチングして電極のアルミニウム41A、
41Bをボンディングパッドとして露出させる。この状態
の平面図が図38であり、図29は図38のXXIX−XXIX線断面
図である。
【0104】次いで、図30のように、厚さ25μm程度の
ドライフィルム(シートレジスト)を分岐路壁2として
ラミネートし、染料供給分岐路のパターンにパターニン
グする。この状態の平面図が図39であり、図30は図39の
XXX−XXX 線断面図である。
【0105】次いで、図31のように、厚さ25μm程度の
横長のニッケルシートを蓋3として上記の分岐路壁2上
に直交させ、 150〜180 ℃の温度で4〜6kg/cm2の圧力
をかけて5分間程度圧接し、熱圧着する。この状態の平
面図が図40であり、図31は図40のXXXI−XXXI線断面図で
ある。これにより、2つの発熱部6−6の両端間の間隔
と同じ幅で高さが25μm程度のスリット状の分岐路(図
41〜図44の7)が染料通路として形成される。なお、図
31には、前述のカバー18を仮想線で示してある。
【0106】以上のようにして、基板11上に、染料加熱
用の発熱部(ヒータ)6、及び電極41A、41Bを含む各
配線導体、小円柱体4の群及び染料供給分岐路7等を形
成し、これをヒータチップの所定の寸法にカットして製
造工程が完了する。
【0107】上記の製造工程で製造されたヒータチップ
1は、各個別電極41Aのボンディングパッド35Aとこれ
に対応するプリント基板12上のICチップ16のパッド16
a、及びヒータチップ1の共通電極41Bのボンディング
パッド35Bとプリント基板のパッドとをボンディングワ
イヤ36で接続し、そしてヘッドベース10上に接着する。
【0108】次に、ヒータチップ1内で染料を各染料飛
翔部5へ供給するための染料供給路の好適な例について
説明する。
【0109】図41はヒータチップ1の要部の平面図、図
42は図41のXXXXII−XXXXII線断面図、図43は図41の XXX
XIII−XXXXIII 線断面図、図44は図41のXXXXIV−XXXXIV
線断面図である。
【0110】本実施例によるヒータチップ1は、ヘッド
ベース10に一体に支持されており、先端部に小円柱体4
からなる染料飛翔部5が配設されている。染料47は、分
岐路壁2で仕切られた分岐路7からその先端両側の染料
飛翔部5へ供給される。
【0111】染料飛翔部5においては、幅及び径が10μ
m以下(例えば、1〜4μm)、間隔が10μm以下(例
えば、1〜4μm)、高さが20μm以下(例えば、1〜
10μm)の微細な小円柱体4の群からなる多孔質構造が
例えばSiO2 により形成され、毛細管現象によりこの
小円柱体4群が染料47を保持・収容する収容部5aを構
成している。そして、ここに収容された染料47はヒータ
6により加熱されて飛翔する構造になっている。
【0112】染料47は、共通の染料供給路19(図5参
照)から分岐した複数の分岐路7を経由して供給され
る。そして、この分岐路7は、厚さが50μm以下(例え
ば、10〜30μm)のドライフィルム(例えば、シートレ
ジスト)からなる分岐路壁2と、厚さが 100μm以下
(例えば、20〜30μm)のニッケルシートからなる蓋3
と、厚さが5mm以下(例えば、 0.2〜1mm)のシリコン
からなる基板11とによって形成されており、図42及び図
44に示すようなスリット状の隙間として形成されてい
る。
【0113】分岐路壁2は、蓋3の先端と複数の(ここ
では2つの)染料飛翔部5との中間位置まで突出して設
けられている。従って、染料47は、矢印のように各分岐
路7の先端側の両側に配された染料飛翔部5へ主として
供給される。そして、分岐路壁2の端から先の領域は、
一列状に配列された各染料飛翔部5へ染料47が流入可能
なように連通部8となっている。そして、このようにし
て流入する染料47が基板11から漏出しないように、基板
11の端部には弗素系の撥油性塗料9が仮想線で示すよう
に塗布されている。
【0114】図5に示したように、この記録ヘッドにお
いては、ヒートシンクを兼ねたアルミニウム製のヘッド
ベース10上にプリント基板12及びヒータチップ1がシリ
コン系の接着剤により接着され、更にその上にカバー18
が同じ接着剤により接着されている。
【0115】また、図5で明らかなように、ヘッドベー
ス10のプリント基板12の取付け部はプリント基板12の厚
さだけ薄く形成され、そこにプリント基板12を取り付け
た状態で、プリント基板12上に実装されている発熱体駆
動用のICチップ16を含む高さが、プリント基板12に並
列して取り付けられているヘッドチップ1の上面とほぼ
同じ高さとなっている。
【0116】ヒータチップ1の接着部には、ヒータチッ
プ1が均一に接着されるように、ヘッドベース10上に溝
15、15が設けられ、ヒータチップ1を接着する際の余分
な接着剤がこの溝15、15に逃げるようになっている。そ
して、ヒータチップ1上の電極とICチップ16との接続
部、及びICチップ16とプリント基板12上の配線との接
続部は、接続用のボンディングワイヤを保護するため
に、シリコン系のコーティング材JCR(ジャンクショ
ン・コーティング・レジン)17を塗布し、熱硬化してあ
る。
【0117】図5に示したように、プリント基板12には
ヘッドベース10を貫通した染料導入孔13が設けられ、液
状の染料47はベース10側からカバー18とベース10との間
に導入される。そして、プリント基板12の一部及びヒー
タチップ1の一部を覆うようにカバー18が接着、封止さ
れ、このカバー18の内面が染料導入孔13から導入される
染料47を受けて、前記した分岐路7へ染料47を供給する
共通の染料供給路19を形成している。
【0118】以上説明した構造により、図5の共通の染
料供給路19中の染料47は、図41の分岐路7及び連通部8
を経由して染料飛翔部5へ順調に供給される。
【0119】そして、分岐路7を通して供給される染料
47が2つの飛翔部5、5へ同時に供給されるから、印画
される画像の高解像度化に対応して、記録材飛翔用構造
体5−5の間隙が狭くなっても、記録材供給路7−7の
間隙を狭める必要はないため、染料の供給を十分に行え
る。そして、装置の製造方法が複雑にならず、また、記
録材供給路7の形成の製造工程では、より高い精度さえ
も要求されないため、装置製造の歩留りも従来の記録装
置の場合と比べて高くなり、コストを低く抑えることが
できる。
【0120】また、分岐路壁2が蓋3と染料飛翔部5と
の中間付近まで突出して設けられていて、分岐路壁2が
存在しない部分が連通部8を形成しているので、分岐路
7が主として染料47を供給する本来の染料供給領域以外
の染料飛翔部5(即ち、隣接する分岐路側の染料飛翔
部)へも染料47の供給が可能になっている。
【0121】従来の方式では、記録材飛翔用構造体5−
5の間隙が狭くなれば、それに対応して記録材供給路の
間隙も狭くなり、それによって個々の記録材供給路の断
面積が狭くなるので、記録材飛翔用構造体から対向する
被記録体に記録材が飛翔しているときに、記録材飛翔用
構造体に必要かつ十分な記録材の供給が出来なくなるお
それがあるが、図41〜図44の構造では、個々の記録材供
給路7の断面積は記録材飛翔用構造体5の間隔によらな
いので、記録材飛翔用構造体5の間隔が狭くなっても、
記録材飛翔用構造体に必要かつ十分な記録材の供給が確
保できる。
【0122】図41において、実線の矢印47は、言わばそ
の分岐路7の本来の供給領域への染料47の流れを示し、
破線の矢印47’は本来の供給領域以外への染料47’の流
れを示す一例である。従って、例えば、何らかの理由に
よって所定の分岐路7から染料47が供給されなくなった
場合でも、他の分岐路7から染料が47’として供給され
るため、印画に支障はない。
【0123】なお、例えば染料飛翔部5に小円柱体4群
が存在しなくても、記録材は飛翔することができる。こ
のような場合でも、画像情報に応じて所定の個別電極41
Aへ電流が流れ、染料飛翔部5の下に設けられているヒ
ータ6による加熱でその上部に存在している染料47を気
化、飛翔させる。しかし、小円柱体4からなる飛翔構造
体が存在している方が、発熱による染料47の表面張力の
低下時に染料47を染料飛翔部5に毛細管現象で十分に保
持でき、良好な飛翔が可能となる。
【0124】本実施例によれば、上述したように、染料
を供給するのに必要な分岐路7の大きさが、染料飛翔部
5の間隔によって制約されないので、各染料飛翔部5へ
十分な染料47を供給することができ、製造方法も高精度
化や複雑化することがない。
【0125】また、このような構造のため、単位面積当
たりの染料飛翔部5を多く設けることができるので、ド
ット間隔を狭めてドット密度を高め、高解像度を実現す
ることができる。
【0126】なお、図41において、分岐路壁2をヒータ
チップ1の先端迄延設して連通部8を省略し、左右2箇
所の染料飛翔部5、5に1つの分岐路7から染料47を供
給するようにもできる。この場合でも、必要な染料47の
供給に支障がないから、前記した構造と同様な効果が奏
せられる。
【0127】図45は、上記した本実施例による記録ヘッ
ドをライン方式の記録に適用した使用状態を示す概略斜
視図であり、図46は同シリアル方式に適用した例を示し
ている。
【0128】また、ライン方式の場合は、図45に示すよ
うに、ヒータチップを例えば10個並べて配設して被記録
体20の幅に対応する長さとした記録ヘッド25Aを各色別
にX方向に配し、この記録ヘッド25Aに同じくY(イエ
ロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の三原色の染料
をそれぞれ収容した染料貯留槽22Aを取り付ける。
【0129】上記した記録ヘッド25Aに対向配置され、
この記録ヘッド25Aとプラテン27との間に挟まれた被記
録体20に対して記録ヘッド25Aによって印画が行われ、
所定の印画後に被記録体20は送りローラ26により矢印X
方向へ移動しながら逐次印画が遂行される。
【0130】シリアル方式の場合は、図46に示すよう
に、並列に配した3個の各色用の記録ヘッド25Bに例え
ばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の三
原色の染料(更に黒を加えてもよい。)を収容した染料
貯留槽22を取付け、この記録ヘッドを連結材30を介して
送り軸28に係合させた可動片29に連結する。送り軸28と
可動片29とはねじ式に係合されているので、図示省略し
た駆動源による送り軸28の回動に伴い、各記録ヘッド25
Bは矢印Y方向へ往復動する。
【0131】一方、この記録ヘッド25Bに対向配置され
た被記録体20は、ヘッドの1ラインの走査毎に送りロー
ラ26によって矢印X方向へ移動する。従って、プラテン
27と記録ヘッド25Bとの間に挟まれるように位置する被
記録体20は記録ヘッド25Bによって印画が遂行される。
【0132】図46の記録ヘッド25Bは、図45の記録ヘッ
ド25Aよりも、並べるヒータチップの数を少なくしてい
る。そして、ヒータチップの構造は、記録ヘッド25A、
25B全く共通している。従って、同じヒータチップが両
記録ヘッド25A、25Bに共通に使用でき、記録ヘッドの
製造上頗る有利である。
【0133】図45、図46には、プリント基板に接続する
リボンケーブル60を仮想線で示してある。
【0134】なお、シリアル方式の記録ヘッドにあっ
て、並べるヒータチップの数が多い程、ヘッドのY方向
の走査で記録する記録幅が大きくなり、このY方向の走
査回数を少なくすることができる。このような発想か
ら、被記録体20の長手方向(X方向)の長さに対応でき
る数のヒータチップを並べて配設し、1つの被記録体に
対してヘッドのY方向の1回の走査によって記録を行う
こともできる。この場合は、X方向の被記録体の移動
は、被記録体の長さ分の移動とする。
【0135】前記の実施例では、図6に示したように、
ヒータチップ1の両端側にはリターン電極を設けないた
め、1枚のヒータチップ1について、リターン電極41B
の数を個別電極41Aの数よりも1個少なくし、プリント
基板12側の両端部に共通電極用ボンディングパッド35B
を配している。このため、個別電極用ボンディングパッ
ド35Aのピッチが、発熱部6のピッチよりも僅かに小さ
くならざるを得ない。従って、各個別電極35Aは、全部
を1本の直線状に配することができず、ボンディングパ
ッド35B、35Aの側で順次2回折曲するようにしてい
る。そして、中央の個別電極は直線状になる。
【0136】これに対し、図47に示すヒータチップ51で
は、個別電極41AはICチップ16側から発熱部へ直線状
に延び、発熱部6の側で順次折曲している。これによっ
て、ICチップ16側から発熱部との間の個別電極の配列
を容易に行えることになる。
【0137】このように、個別電極の折曲には、様々の
態様が考えられる。例えば、共通電極用ボンディングパ
ッドをプリント基板側端部の中央に配し、個別電極を共
通電極用ボンディングパッド側から順次折曲させ、両端
の個別電極を直線状にしても良い。
【0138】更に、図6、図47とは逆に、発熱部6の先
端(プリント基板12とは反対側の先端)に個別電極を接
続し、この個別電極を2回折曲させて個別電極用ボンデ
ィングパッド35Aに接続させ、発熱部6の上記とは反対
側の端部に直線状のリターン電極を接続させるようにし
ても良い。
【0139】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が
可能である。
【0140】例えば、ヒータチップや記録ヘッドの各部
の構造、形状、材質等も前記以外に変化させて良い。ま
た、記録の際には、被記録体が移動する、或いは記録ヘ
ッドと被記録体とが共に移動して両者が相対的に移動す
るようにしても良い。
【0141】また、上述したヒータ6の形状、材質、サ
イズ等については種々のもの、或いは組み合わせを採用
することができる。基板11はアルミナ等のセラミックス
で形成し、発熱体、断熱材、基板によってヘッドの熱特
性を調節してもよい。
【0142】気化部に形成する小円柱体4はその高さ、
平面又は断面形状、密度、材質等を変化させてもよい。
例えば、柱状体に対応した形(丁度、ネガ−ポジ反転し
た形状)にフォトレジストでパターンを形成し、電解め
っき法でニッケル等の金属の柱を形成してもよい。この
場合下地層として導電性のある膜をあらかじめ形成して
おく必要がある。
【0143】めっき法による柱状体の形成法は、SiO
2 の柱状体形成法に比べてSiO2の成膜、メタルマス
クの形成、SiO2 のエッチング等の時間のかかるプロ
セスを省略できるので、非常に短時間に柱状体を形成で
き、量産性に優れている。
【0144】また、気化部に形成すべき多孔性構造は、
上述したものに限らず、例えば柱体の場合はその高さ、
平面又は断面形状、密度等を変化させてよいし、また、
その形成箇所も微細パターン化又は多孔質化、或いは表
面積の拡大等が要求される箇所であれば適用可能であ
る。多孔性構造体としては、柱状体以外にも、壁状体や
ビーズ集合体、繊維体等で形成したものであってもよ
い。
【0145】また、染料気化型の転写方式に限らず、既
述したアブレーションによる転写方式も可能であり、い
ずれの場合も染料又は記録材が飛翔して転写されるもの
である。
【0146】また、記録材(染料)を収容する記録材収
容部の数やドット数、及びこれに対応した発熱体や気化
部の数は種々変更してよいし、その配列形状やサイズ等
も上述したものに限定されることはない。
【0147】また、記録染料についても、マゼンタ、イ
エロー、シアンの3色として(更には、黒を加えた)フ
ルカラーの記録を行うほか、2色印刷、1色のモノカラ
ー又は白黒の記録を行うことができる。
【0148】また、発熱体を金属又は金属系でも形成で
きる。ヘッドベース材をアルミニウム、セラミックス等
の高熱伝導材で形成し、発熱体、断熱材、ヘッドベース
材によって記録ヘッドの熱特性を調整してもよい。
【0149】更に、本発明は、記録材とこの記録材を溶
解若しくは分散させかつ加熱により体積膨張する物質
(即ち、キャリア)とを含有する記録液を供給し、加熱
により前記記録液の状態を変化させて液滴を生成させ、
この液滴を前記記録ヘッドと対向配置された被記録体へ
移行させるインクジェット方式にも適用可能であり、そ
のほか、例えばサーマルヘッドを用いての接触タイプの
記録にも適用可能である。
【0150】
【発明の作用効果】本発明に基づく記録装置は、記録ヘ
ッド部の複数個が対向して配列した記録ヘッドを有し、
複数の記録ヘッド部の夫々において、記録材を加熱して
被記録体へ移行させるための発熱部毎に、この発熱部に
通電するための第一の電極と第二の電極とのうちの第一
の電極が発熱部間に位置し、複数の記録ヘッド部間の対
向端部においては、第一及び第二の電極のうち第二の電
極のみが存在しているので、記録ヘッド部内の発熱部の
ピッチを、各記録ヘッド部間の対向端部(即ち記録ヘッ
ド部の繋ぎ目)においても正確に保持することができ
る。
【0151】何故なら、記録ヘッド部の対向端部には、
第二の電極が存在し、第一の電極が存在せず、この対向
端部において第一の電極の存在によって対向端部の発熱
部間の距離が記録ヘッド部内の発熱部のピッチよりも大
きくなることを回避できるからである。
【0152】従って、複数の記録ヘッド部に亘って発熱
部のピッチが正確に保持され、その結果、記録部の対向
端部において解像度、光学濃度、階調性が低下すること
がなく、これら記録特性にむらのない高品質な記録結果
が得られる。
【0153】更に、複数の記録ヘッド部を配列すること
により、各記録ヘッド部を小型にしかつ所望の記録幅の
記録ヘッドが得られ、経済的である上に、記録ヘッド部
の個数に応じて記録幅を設定でき、記録装置の設計が容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるヒータチップの発熱部周
辺の電極を示す概略平面図である。
【図2】同記録ヘッドの概略裏面図である。
【図3】本発明の完成前に案出されたヒータチップの発
熱部周辺の図1と同様の概略平面図である。
【図4】半導体ウエハからヒータチップの基板を切り出
す要領を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例による記録ヘッドの断面図(図
2のV−V線に対応する断面図)である。
【図6】同ヒータチップ内の電気的接続を示す部分平面
図である。
【図7】同図6の VII−VII 線に対応する記録ヘッドの
断面図である。
【図8】同図6のVIII−VIII線に対応する記録ヘッドの
断面図である。
【図9】同図6のIX−IX線に対応する記録ヘッドの断面
図である。
【図10】同図6のX−X線に対応する記録ヘッドの断面
図である。
【図11】同図6のXI−XI線に対応する記録ヘッドの断面
図である。
【図12】同図6の XII−XII 線に対応する記録ヘッドの
断面図である。
【図13】同ヒータチップ−コネクタ間の電気的接続を示
す概略部分平面図である。
【図14】同発熱部駆動制御の機構を説明するための概略
図である。
【図15】同発熱部駆動制御の他の機構を説明するための
概略図である。
【図16】同ヒータチップ製造の一工程を示す断面図であ
る。
【図17】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図18】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図19】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図32の XIX−XIX 線断面図)である。
【図20】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図33のXX−XX線断面図)である。
【図21】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図34の XXI−XXI 線断面図)である。
【図22】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図23】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図35の XXIII−XXIII 線断面図)である。
【図24】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図36のXXIV−XXIV線断面図)である。
【図25】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図26】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図27】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図で
ある。
【図28】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図37のXXVIII−XXVIII線断面図)である。
【図29】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図38のXXIX−XXIX線断面図)である。
【図30】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図39の XXX−XXX 線断面図)である。
【図31】同ヒータチップ製造の他の工程を示す断面図
(図40のXXXI−XXXI線断面図)である。
【図32】同ヒータチップ製造の一工程を示す平面図であ
る。
【図33】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図34】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図35】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図36】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図37】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図38】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図39】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図40】同ヒータチップ製造の他の工程を示す平面図で
ある。
【図41】同ヒータチップ内の記録材供給経路を示す概略
平面図である。
【図42】同図41のXXXXII−XXXXII線断面図である。
【図43】同図41の XXXXIII−XXXXIII 線断面図である。
【図44】同図41のXXXXIV−XXXXIV線断面図である。
【図45】同ライン方式の記録装置の記録中の要部斜視図
である。
【図46】同シリアル方式の記録装置の記録中の要部斜視
図である。
【図47】本発明の他の実施例によるヒータチップ内の電
気的接続を示す、図6と同様の部分平面図である。
【図48】従来例によるサーマルヘッドを用いての記録の
要領を示す概略正面図である。
【図49】同サーマルヘッドの内部部分平面図である。
【符号の説明】
1、51・・・ヒータチップ 4・・・小円柱体 5・・・記録材(染料)飛翔部 6・・・発熱部(ヒータ) 10・・・ヘッドベース 11・・・珪素基板 12・・・プリント基板 16・・・ICチップ 20・・・被記録体 25、25A、25B・・・記録ヘッド 35A・・・個別電極用ボンディングパッド 35B・・・共通電極用ボンディングパッド 36・・・ボンディングワイヤ 39、42、44・・・二酸化珪素の膜 40・・・ポリシリコン膜 41、43・・・アルミニウム膜 41A・・・個別電極 41B・・・リターン電極 41C・・・共通電極 46・・・スルーホール 47・・・記録材(染料) 60・・・FPC W・・・半導体ウエハ d1 ・・・ヒータチップ内の発熱部のピッチ d2 ・・・ヒータチップ間の発熱部のピッチ d3 ・・・ヒータチップ間の間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録材移行部において記録材を加
    熱して選択的に被記録体へ移行させるように構成された
    記録ヘッド部を複数個有し、これらの記録ヘッド部を対
    向して配列した記録ヘッドを具備し、前記複数の記録ヘ
    ッド部の夫々において、前記記録材移行部が、前記記録
    材を加熱するための発熱部を夫々具備し、これら発熱部
    毎に、この発熱部に通電するための第一の電極と第二の
    電極とが対向して設けられ、これら第一及び第二の電極
    のうち第一の電極が複数の前記発熱部間に位置し、か
    つ、前記複数の記録ヘッド部間の対向端部においては、
    前記第一及び第二の電極のうち第二の電極のみが存在し
    ている記録装置。
  2. 【請求項2】 第一及び第二の電極が互いに並置して設
    けられ、前記第一の電極が発熱部の一端側から導かれ、
    その他端側から前記第二の電極が導かれている、請求項
    1に記載した記録装置。
  3. 【請求項3】 第二の電極が駆動回路部に接続された個
    別電極であり、第一の電極が各発熱部に対する共通電極
    である、請求項1に記載した記録装置。
  4. 【請求項4】 共通電極として機能する第一の電極が、
    各発熱部の一端側にて互いに連結され、この連結部から
    分岐されている、請求項3に記載した記録装置。
  5. 【請求項5】 発熱部が、薄膜状の発熱体からなってい
    る、請求項1に記載した記録装置。
  6. 【請求項6】 複数の記録ヘッド部と、第二の電極の駆
    動回路素子及び第一の電極を外部回路に接続するための
    プリント基板とが、共通のベースに固定されている、請
    求項1に記載した記録装置。
  7. 【請求項7】 加熱された記録材が、記録材移行部に非
    接触で対向する被記録体に移行するように構成されてい
    る、請求項1に記載した記録装置。
  8. 【請求項8】 液状記録材が発熱部によって気化又はア
    ブレーションし、この気化又はアブレーションした記録
    材が被記録体に飛翔するように構成されている、請求項
    7に記載した記録装置。
JP7354113A 1995-12-29 1995-12-29 記録装置 Pending JPH09183246A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999011464A1 (fr) * 1997-08-29 1999-03-11 Sony Corporation Tete d'imprimante et imprimante

Cited By (3)

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