JPH09181436A - 半田付け方法及び半田ごて - Google Patents

半田付け方法及び半田ごて

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JPH09181436A
JPH09181436A JP35062295A JP35062295A JPH09181436A JP H09181436 A JPH09181436 A JP H09181436A JP 35062295 A JP35062295 A JP 35062295A JP 35062295 A JP35062295 A JP 35062295A JP H09181436 A JPH09181436 A JP H09181436A
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賢政 松原
Akio Mitsumoto
暁男 光本
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密で盛りのよい無酸化・無洗浄の高品質の
半田付けを行う。 【達成手段】 ワーク(W) に溶融半田を接触付着させて
凝固させ、あるいはワーク表面に形成された半田層を溶
融させて凝固させ、半田付けを行うにあたり、溶融半田
が緩冷却されうる温度の高温窒素ガス雰囲気(64)中で半
田付けを行うことにより溶融半田をその表面張力にてほ
ぼ半球状となし、溶融半田の凝固開始直前から室温以下
の低温窒素ガス雰囲気(65)中で急冷却することにより溶
融半田全体を指向性凝固させて微細凝固組織となす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半田付け方法に関
し、例えば電子部品の半田付けを高品質に行えるように
した方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子機器を組立てる場合、電子
基板に各種電子部品や配線を半田付けするのが一般的で
あるが、作業雰囲気中にO2 が存在すると半田付け不良
が懸念される。
【0003】そこで、半田付けの作業雰囲気を高温窒素
ガス雰囲気とし、無酸素状態で半田付けを行う方法が実
用化されている。例えば、半田槽装置をフレーム等で覆
って外部から遮断して高温窒素ガスを供給し、あるいは
リフロー炉内に窒素ガスを供給することなどが行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の窒素ガ
ス雰囲気における半田付け方法では、電子基板等に付着
させた半田に大気中で行った半田付けよりも大きな巣が
できることがあった。例えば、半田H63Aを250℃
で半田付けする場合、大気中の半田付けでは2〜3μm
の巣であるのに対し、従来の窒素ガス雰囲気における半
田付けでは巣が7〜8μmと大きくなっていた。
【0005】その結果、半田の巣にフラックスやハロゲ
ン残渣が残留しやすく、ややもすると大気中で行った半
田付けよりも品質が悪いことがあった。また、巣に残留
したハロゲン残渣が経時的に酸化し、半田付け部分の鉛
酸化が生じて品質不良を招来し、特に最近は環境や人体
への悪影響の点からフロンやトルエンを全廃した無洗浄
化の傾向にあり、かかる経時的な品質不良の問題が懸念
される。
【0006】また、従来の窒素ガス雰囲気における半田
付け方法では、半田の盛りも大気中での半田付けに比し
て悪く、見栄えのよい仕上がりとは言えないという問題
もあった。
【0007】さらに、従来の窒素ガス雰囲気における半
田付け方法では製品の完成までを完全な窒素ガス雰囲気
としているわけではなく、半田ごてを用いて実装済みの
電子基板に後付けにて電子部品を半田付けする場合、あ
るいは半田ごてを用いて電子基板の半田付けを修正する
場合、大気中で行わざるを得ず、O2 に起因する品質不
良が懸念されていた。
【0008】この発明は、かかる問題点に鑑み、電子部
品等の半田付けを高品質でかつ見栄えよく行えるように
した半田付け方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本件発明者は上述の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、従来の半田付け方法で
は高温窒素ガス雰囲気が比較的高温、例えば半田H63
Aの場合は250℃〜300℃程度であり、しかも半田
付け装置全体を高温窒素ガス雰囲気としているので、半
田が溶融状態から完全に凝固し、温度が十分に低くなる
までの比較的長時間にわたって高温窒素ガス雰囲気に曝
され、半田が最後までゆっくりと凝固される結果、半田
付けされた半田内部の巣が増大し、又半田が偏平となっ
て盛りが悪くなっていることを知見するに至った。
【0010】そこで、本発明に係る半田付け方法は、ワ
ークに溶融半田を接触付着させて凝固させ、あるいはワ
ーク表面に形成された半田層を溶融させて凝固させ、半
田付けを行うにあたり、溶融半田が緩冷却されうる温度
の高温窒素ガス雰囲気中で半田付けを行うことにより溶
融半田をその表面張力にてほぼ半球状となし、溶融半田
の凝固開始直前から室温以下の低温窒素ガス雰囲気中で
急冷却することにより溶融半田を指向性凝固させて微細
凝固組織となしたことを特徴とする半田付け方法。
【0011】本発明はワークを搬送コンベア等で搬送し
つつ半田付けを行う方法、例えば静止型半田槽装置、噴
流型半田槽装置、ノズル噴流型半田槽装置等の自動半田
付け装置による半田付け方法、リフロー炉による半田付
け方法に適用すれば装置を容易に構築でき、その効果も
大きいが、勿論、ワークを上下させて半田付けを行う方
法、例えば卓上噴流型半田槽装置による半田付け方法、
あるいは半田ごてによる半田付け方法にも適用できる。
【0012】緻密でかつ盛りのよい半田付けとする上
で、付着した溶融半田をゆるやかな温度プロファイルで
もって緩冷却しうる高温窒素ガス雰囲気中で半田付けを
行い、凝固開始直前から室温以下の低温窒素ガス雰囲気
で急冷却するのが肝要である。そこで、高温窒素ガス雰
囲気は使用する半田が緩冷却しうる温度、例えば半田H
63Aの場合は半田の融点より20℃程度高い温度から
融点よりも150℃程度低い温度、即ち80℃〜250
℃の温度範囲、好ましくは200℃〜250℃とする
が、他の半田組成の場合にも室温の冷却速度を基準に緩
冷却しうる温度を決定する。この場合、ワークが高温雰
囲気に曝される時間によって溶融半田の挙動が決定され
るので、ワークの搬送速度や高温窒素ガス雰囲気の大き
さによって雰囲気温度を低温側に設定できる。
【0013】溶融半田の凝固開始直前からの急冷却は大
気に曝して行ってもよいが、溶融半田が凝固に際して潜
熱を放出し、それと同時に大気中のO2 、H2 、CO等
を溶解し、酸化及び気孔発生の原因となり、又凝固直前
の半田の酸化はブリッジ、ツノ、ツララ発生の最大要因
であるので、窒素ガス雰囲気とする。低温窒素ガス雰囲
気は室温、具体的には25℃以下の温度とするが、急冷
効果を確保する上で氷点以下、例えばー20℃〜ー30
℃としてもよい。また、ワーク表面側を低温窒素ガス雰
囲気に曝すと、溶融半田は表面側から急冷却されるが、
ワーク裏面側に低温窒素ガスを吹き付けてワーク裏面側
からも急冷却すると、急冷効果を促進してより一層微細
な急冷凝固組織が得られるので好ましい。
【0014】窒素源はボンベ等を用いてもいが、コスト
高となる。そこで、中空分離膜を内蔵する窒素ガス分離
装置を用い、圧縮空気から窒素ガスを分離し、分離した
窒素ガスを加熱供給機で高温に加熱して供給するのがよ
い。半田ごてを用いる場合、加熱ヒータ等の発熱部位が
ある。そこで、かかる半田ごての発熱を利用して窒素ガ
スを加熱してもよい。
【0015】また、本発明は既存の半田付け装置にも簡
単に適用できるのが望ましく、さらに半田付け装置以外
の、他の無酸素雰囲気を用いる各種装置にも適用できる
のがよい。そこで、無酸素雰囲気を用いる各種装置に高
温窒素ガスを供給して高温窒素ガス雰囲気を形成する窒
素ガス発生装置であって、中空分離膜を内蔵して圧縮空
気から窒素ガスを分離する窒素ガス分離装置と、窒素ガ
ス分離装置からの窒素ガスを高温に加熱して供給する加
熱供給機とを備えた窒素ガス発生装置を提供するのが好
ましい。
【0016】圧縮空気は専用のコンプレッサーを用意
し、窒素ガス分離装置に供給してもよいが、工場施設内
には圧縮エアーのパイプが配管されているので、かかる
配管の圧縮エアーを利用して窒素ガスを分離してもよ
い。この場合、圧縮空気は乾燥している方が好ましい。
【0017】半田ごてを用いてワークに半田付けする場
合、ワーク半田付け部位を高温窒素ガスで予熱した後、
高温窒素ガス雰囲気中で半田ごてを接触させて半田付け
を行い、溶融半田の凝固開始直前に低温窒素ガスにて急
冷却するのがよい。その場合、ワーク裏面に低温窒素ガ
スを吹き付けてワーク裏面側からも急冷却するのがよ
い。特に、実装済みの電子基板に後付けで電子部品を半
田付けする場合には半田付け部位近傍の実装済み部品が
熱影響を受けないようにするのがよい。即ち、半田ごて
を用いて後付けにてワークを半田付けするにあたり、半
田ごての先端チップの周囲に高温窒素ガスを、その周囲
に低温窒素ガスを噴射させ、ワーク半田付け部位の予熱
時及び半田付け時に半田付け部位近傍のワーク及び素子
を低温窒素ガスにて高温窒素ガスから保護するのが好ま
しい。
【0018】かかる方法に用いる半田ごては下記のよう
に構築するのがよい。即ち、こて部に内蔵されたヒータ
の発熱にて先端チップを加熱可能となした半田ごてにお
いて、ヒータの周囲には第1の保護カバーを気密的に覆
うとともにその先端側を先端チップの周囲に開放して第
1の窒素ガス供給通路を形成し、第1の保護カバーの周
囲には第2の保護カバーを気密的に覆うとともにその先
端を第1の保護カバーの先端開口の周囲に開放して第2
の窒素ガス供給通路を形成し、第1、第2の窒素ガス供
給通路に窒素ガスを供給して先端チップの周囲に高温窒
素ガスを、高温窒素ガスの周囲に低温窒素ガスを供給す
るのがよい。
【0019】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、溶融半田が緩
冷却される高温窒素ガス雰囲気中で半田付けを行うよう
にしたので、溶融半田はその表面張力にて好ましい盛り
上がり状態であるほぼ半球状を呈する。また、溶融半田
の凝固開始直前に室温以下の低温窒素ガス雰囲気中で急
冷却するようにしたので、溶融半田にその液相線と固相
線間の間隔が実質的に小さくなった指向性凝固を与える
ことができ、これにより半田を微細凝固組織とできる。
【0020】その結果、半田ボール、ブリッジあるいは
半田の飛び散りがなく、しかも緻密でPb、Snの偏析
や気孔が極めて少なくて耐ヒートショック性に優れ、し
かも盛りのよい高品質の無酸化、無洗浄の半田付けを行
うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す具体例
に基づいて詳細に説明する。
【0022】〔第1の実施形態〕図1は本発明の第1の
実施形態を示し、これはノズル噴流型半田槽装置に適用
した例である。図において、半田槽10には噴流ノズル
11が設けられ、半田槽10内には噴流ポンプPが内蔵
されて半田槽10内の溶融半田(半田H63A)12が
上方に噴流されて電子基板(ワーク)Wに接触付着さ
せ、噴流後の残余の溶融半田12は半田槽10内に回収
されるようになっている。半田槽10の上方には搬送コ
ンベア13が配設されて電子部品を搭載した電子基板W
を搬送できるようになっており、こうしてノズル噴流型
半田槽装置が構成されている。
【0023】半田槽10と搬送コンベア13との間には
第1の枠体14が半田槽10上面を囲んで設けられ、第
1の枠体14の搬送方向前方には第2の枠体15が設け
られ、両枠体14、15の上端には電子基板Wが搬送可
能な開口又は隙間が設けられており、第1の枠体14に
よって電子基板Wの半田付けが行われるワーク搬送路の
第1の領域Aが、第2の枠体15によってそのワーク搬
送方向前方の第2の領域Bが外部から区画されている。
【0024】また、16は圧縮空気を供給するドライヤ
ー機能付きコンプレッサ、17は中空分離膜を内蔵して
圧縮空気から窒素ガスを分離する窒素ガス分離装置、1
8は窒素ガス分離装置17からの窒素ガスを200℃〜
250℃に加熱して第1の枠体14内に供給して高温窒
素ガス雰囲気を形成する加熱供給機、19は窒素ガス分
離装置17からの窒素ガスをー20℃〜ー30℃に冷却
して第2の枠体13内に供給して低温窒素ガス雰囲気を
形成する冷却供給機である。
【0025】次に、半田付け方法について説明する。電
子部品が搭載された電子基板Wが搬送コンベア13で搬
送され、半田槽10上まで来ると、半田槽10の噴流ノ
ズル11から溶融半田12が噴流されており、電子基板
Wには250℃の高温窒素ガス雰囲気中(図2の温度特
性a参照)で所定の箇所に溶融半田12が接触して付着
される。
【0026】電子基板Wがさらに搬送され、噴流ノズル
11の溶融半田12の噴流から離れると、電子基板Wは
第1の領域Aの250℃の高温窒素ガス雰囲気内を搬送
される。すると、電子基板Wに付着した溶融半田12は
図2の温度特性bに示すようにほぼ250℃に向けて緩
やかに冷却され、その表面張力によって所望の形状であ
るほぼ半球状となる。
【0027】電子基板Wが第1の領域Aの高温窒素ガス
雰囲気を出ると、次の第2の領域Bのー20℃〜ー30
℃の低温窒素雰囲気内(図2の温度特性c参照)を搬送
される。すると、電子基板Wの溶融半田12は図2の温
度特性dで示すように急冷却される。すると、溶融半田
12には液相線と固相線間の間隔が実質的に小さくなっ
た指向性凝固が与えられ、樹枝状晶(デンドライト)や
自由晶が発達せず、微小なうちに溶融半田12の凝固が
完了する。電子基板Wの半田の凝固が完了し、第2の領
域Bの低温窒素ガス雰囲気を出ると、電子基板Wは室温
雰囲気に曝され、半田は室温まで温度上昇する。
【0028】その結果、極めて緻密で盛りのよい高品質
の半田付けが得られ、ハロゲン残渣の残留が少なく、半
田付けの経時的な劣化も防止でき、最近のフロンやトル
エンを全廃した無洗浄化に対応した電子部品実装技術を
提供できることとなる。また、電子基板Wの裏面に付い
ているフラックスも溶融半田12とともに急冷され、大
きく収縮されてべとつかずにパリッとし、あたかもニス
を塗って乾燥させたような仕上がりとなるので、絶縁性
を向上できる。
【0029】また、電子基板Wに搭載した電子部品は半
田付けの際に、250℃以上の溶融半田12と接触し、
熱伝導による悪影響が懸念されるが、半田付け後、直ち
に急冷しているので、熱影響を和らげることができ、さ
らに高温から低温に急冷することによって温度高低差に
よるエイジング効果が得られ、検査品質の向上が期待で
きる。
【0030】ところで、半田付け直後に低温窒素雰囲気
で直ちに急冷し、溶融半田12を緻密に凝固させること
が提案されるが、その場合には半田のツララやブリッジ
あるいは半田ボールが形成され、半田付けの品質が悪
い。これに対し、本方法では高温の溶融半田12を緩冷
却して所望の盛り上がりを形成させた状態で急冷してい
るので、かかる半田のツララやブリッジあるいは半田ボ
ールが形成されることはない。
【0031】さらに、半田のツララやブリッジあるいは
半田ボールで出来ず、盛りのよい半田付けができる結
果、半田滓も少なくなり、作業環境及び製造コスト面で
も大きな効果が得られる。
【0032】〔第2の実施形態〕図3は半田ごてに適用
した本発明の第2の実施形態を示し、図1と同一符号は
同一又は相当部分を示す。図において、半田ごて23は
先端にチップが設けられ、半田ごて23には取付ロッド
24によって窒素ガス供給パイプ25が取付けられ、窒
素ガス供給パイプ25は先端チップに向けて低温窒素ガ
スを供給するようになっている。また、半田ごて23の
加熱ヒータ内蔵部分には窒素ガス加熱パイプ27が巻回
され、窒素ガス加熱パイプ27は窒素ガスを加熱して先
端チップに向けて供給するようになっている。窒素ガス
分離装置17からの窒素ガスは切換弁20によって窒素
ガス供給パイプ25と窒素ガス加熱パイプ27とに切り
換えて供給されるようになっている。
【0033】半田付けを行う場合、通常の如く、半田線
供給パイプを介して半田線を送り、半田ごて23で半田
線を溶融して電子基板Wに半田付けを行う。その際、エ
アーコンプレッサ16を作動して空気を圧縮すると、こ
れが窒素ガス分離装置17に送られて圧縮空気から窒素
ガスが分離され、分離された窒素ガスは切換弁20を介
して窒素ガス加熱パイプ27に供給され、半田ごて23
の加熱部分で所定の温度、例えば200℃〜250℃に
加熱されて半田ごて23の先端チップ近傍に放出され、
半田ごて23の前方に高温窒素ガス雰囲気の小領域Dを
形成し、高温窒素ガス雰囲気D中で半田付けが行われ
る。
【0034】半田ごて23を電子基板Wから離すと、電
子基板Wに付着された溶融半田は高温窒素ガス雰囲気D
にて緩やかに冷却され、その表面張力にてほぼ半球状に
盛り上がる。電子基板Wに付着した溶融半田が凝固開始
直前になると、切換弁20で窒素ガスの供給を窒素ガス
供給パイプ25に切り換える。すると、半球状の溶融半
田は低温の窒素ガス雰囲気に曝されて急冷され、緻密で
盛りのよい高品質の半田付けが行える。
【0035】また、半田ごて23のチップ先端側に高温
窒素ガスを放出させているので、半田付け部位を予熱し
た後にチップを接触させて半田付けを行う方法を採用す
ることもできる。
【0036】その結果、半田フラックスを予熱してフラ
ックスの活性化及び飛散防止を図って円滑で良好な半田
付け作業を行うことができ、又高温の半田ごて23のチ
ップが電子基板Wに接触する前に電子基板Wを予熱し、
電子基板Wの局部的で急激な温度上昇(ヒートショッ
ク)を緩和して電子部品の熱破壊を防止でき、さらには
フラックス、電子基板及び供給される半田線をも予熱で
きる結果、半田層の熱間脆性を予防できる。
【0037】また、半田及びフラックスを高温窒素ガス
で予熱できる結果、半田ごて23のチップの蓄熱量は少
なくて済み、チップ先端を極細にしても十分な熱量によ
る半田付けができ、結果的には低温半田付けが達成でき
ることとなる。さらに、半田ごて23のチップが無酸化
雰囲気内にあるので、チップの酸化が防止されて溶融半
田の濡れ性を向上でき、チップ寿命を向上できる。
【0039】なお、高温窒素ガス雰囲気を予熱にのみ利
用する場合には窒素ガスに代えてエアー、又は窒素ガス
とエアーの混合気体を用いることもできる。
【0040】〔第3の実施形態〕図4は半田こてに適用
した本発明の第3の実施形態を示す。本実施形態では半
田ごて50はこて部51とグリップ部52とからなり、
こて部51にはヒータ(例えば、丸棒状の窒化アルミナ
ヒータ)53が内蔵され、ヒータ53の先端部はチップ
ホルダー54の穴内に挿入され、チップホルダー54の
先端にはチップ55が固定され、内蔵ヒータ53の発熱
が先端チップ55に伝達されて先端チップ55が加熱さ
れるようになっている。
【0041】ヒータ53の後端部はグリップ部52の先
端に内蔵されたホルダー56の中央穴に挿入して保持さ
れるとともに、図示しない温度センサーが取付けられて
いる。このホルダー56には複数の窒素ガス供給穴57
・・・、58・・・が内外2重の環状に形成され、ホル
ダー56にはグリップ部52内に挿通された窒素ガス供
給パイプ59の先端が接続され、窒素ガス供給パイプ5
9の後端は上述の窒素ガス分離装置に至っている。
【0042】また、グリップ部52の先端には第1の保
護カバー60が気密的に固定され、第1の保護カバー6
0はヒータ53の周囲を覆うとともに、チップホルダー
54との間に所定の隙間、例えば1mmの隙間をあけて
先端側に延び、その先端は先端チップ55の周囲の複数
の連通孔に連通され、こうして第1の窒素ガス供給通路
61が構成されている。
【0043】さらに、グリップ部52の先端には第1の
保護カバー60の外側にて第2の保護カバー62が固定
され、第2の保護カバー62は第1の保護カバー60の
周囲を所定の隙間、例えば2mmの隙間をあけて気密的
に覆って先端側に延び、その先端は第1の保護カバー6
0の先端部近傍の複数の連通孔に連通され、こうして第
2の窒素ガス供給通路63が構成され、先端チップ55
の周囲に高温窒素ガス65が、高温窒素ガスの周囲に低
温窒素ガス66が供給される。
【0044】次に、使用方法について説明する。本例の
半田ごてを用いて後付けにて半田付けを行う場合、まず
半田ごて50のヒータ53に通電して先端チップ55を
280℃〜380℃に加熱する一方、半田ごて50の窒
素ガス供給パイプ59には圧力1.0〜5.0kg/c
2 、流量4リットル/min、純度99〜99.9%
の窒素ガスを供給する。すると、第1の窒素ガス供給通
路61を通過する窒素ガスはヒータ53の発熱にて20
0℃〜250℃に加熱され、体積が2倍近くになり、第
2の窒素ガス供給通路63を通過する窒素ガスは室温の
まま前方に放出される。なお、窒素ガスの流量及び圧力
はホルダー56の窒素ガス供給穴57、58の内径や数
の設定によって調整できる。
【0045】こうして準備が済むと、まず基板の半田付
け部位に2〜5秒間、高温窒素ガス64を吹き付けて半
田付け部位の予熱(プリヒート)を行い、これにより半
田付け部位の低残渣フラックスを活性化できる。また、
2 濃度5ppm以下の場合はフラックスレス半田付け
を可能である。この場合、半田付け部位の周囲の基板や
電子部品は低温窒素ガス65の雰囲気中に曝されるの
で、周囲の基板や電子部品が熱影響を受けることはな
い。
【0046】次に、約0.3〜0.8秒で、先端チップ
55を半田付け部位に接触して加熱してフラックス無し
の糸半田を供給し、高温窒素ガス64の雰囲気中で半田
付け部位に溶融半田の盛りを形成させる。次に、半田付
け部位から先端チップ55を離し、溶融半田を低温窒素
ガス65の雰囲気に曝す一方、基板の裏面から室温の窒
素ガスを吹き付けて急冷却する。
【0047】すると、溶融半田の熱が周囲に急激に吸熱
されて溶融半田は全体として急冷却され、微細な急冷
晶、微細な柱状晶、微細な自由晶が形成される。柱状晶
は結晶柱に平行に不純物やガスを含む粒界が発生しやす
く、又自由晶のフラックスガスや不純物ガスに対し高温
窒素ガス65の圧力1.0〜5.0kg/cm2 によっ
て溶融半田を加圧し、ガスを放出させ、気泡やガス穴を
なくすことができる。また、加圧された高温窒素ガス6
5により樹枝状晶間を溶融半田の融液で加圧充満させる
ことができ、ミクロ・マクロポロシティー(気孔)を防
ぎ、緻密な結晶構造となる。
【0048】従って、溶融半田の全体が急冷されて溶融
半田の液相線と固相線の間隔が実質的に小さくなるとと
もに、加圧効果が発揮され、マクロ的偏析(Pb、Sn
等)及びミクロ的偏析の樹枝状晶、層状組織、有核組織
等を減少して不純物やガスの少ない微細な結晶組織の凝
固半田が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す概略構成図で
ある。
【図2】 図1の半田付け方法を説明するための温度特
性を示す図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態を示す概略構成図で
ある。
【図4】 本発明の第3の実施形態を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
17 窒素ガス分離装置 18 加熱供給
機 23 半田ごて 25 窒素ガス
供給パイプ。27 窒素ガス加熱パイプ 50
半田ごて 51 こて部 53 ヒータ 55 先端チップ 60 第1の保
護カバー 61 第1の窒素ガス供給通路 62 第2の保
護カバー 63 第2の窒素ガス供給通路 65 高温窒素
ガス 66 低温窒素ガス D 高温窒素
ガス雰囲気 W 電子基板(ワーク)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに溶融半田を接触付着させて凝固
    させ、あるいはワーク表面に形成された半田層を溶融さ
    せて凝固させ、半田付けを行うにあたり、 溶融半田が緩冷却されうる温度の高温窒素ガス雰囲気中
    で半田付けを行うことにより溶融半田をその表面張力に
    てほぼ半球状となし、溶融半田をその凝固開始直前から
    室温以下の低温窒素ガス雰囲気中で急冷却することによ
    り溶融半田全体を指向性凝固させて微細凝固組織となし
    たことを特徴とする半田付け方法。
  2. 【請求項2】 急冷却開始時にワーク裏面に低温窒素ガ
    スを吹き付けてワーク裏面からも急冷却するようにした
    請求項1記載の半田付け方法。
  3. 【請求項3】 半田ごてを用いてワークを半田付けする
    にあたり、ワークの半田付け部位を高温窒素ガスで予熱
    した後、高温窒素ガス雰囲気中で半田ごてを接触させて
    半田付けを行い、低温窒素ガスにて溶融半田を急冷却す
    るようにした請求項1又は2記載の半田付け方法。
  4. 【請求項4】 半田ごてを用いて後付けにてワークを半
    田付けするにあたり、半田ごての先端チップの周囲に高
    温窒素ガスを、その周囲に低温窒素ガスを噴射させ、ワ
    ーク半田付け部位の予熱時及び半田付け時に半田付け部
    位近傍のワーク及び素子を低温窒素ガスにて高温窒素ガ
    スから保護するようにした請求項3記載の半田付け方
    法。
  5. 【請求項5】 こて部に内蔵されたヒータの発熱にて先
    端チップを加熱可能となした半田ごてにおいて、ヒータ
    の周囲には第1の保護カバーを気密的に覆うとともにそ
    の先端側を先端チップの周囲に開放して第1の窒素ガス
    供給通路を形成し、第1の保護カバーの周囲には第2の
    保護カバーを気密的に覆うとともにその先端を第1の保
    護カバーの先端開口の周囲に開放して第2の窒素ガス供
    給通路を形成し、第1、第2の窒素ガス供給通路に窒素
    ガスを供給して先端チップの周囲に高温窒素ガスを、高
    温窒素ガスの周囲に低温窒素ガスを供給するようにして
    なることを特徴とする半田ごて。
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