JPH09181295A - 共振トンネリング電子装置 - Google Patents

共振トンネリング電子装置

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JPH09181295A
JPH09181295A JP8285290A JP28529096A JPH09181295A JP H09181295 A JPH09181295 A JP H09181295A JP 8285290 A JP8285290 A JP 8285290A JP 28529096 A JP28529096 A JP 28529096A JP H09181295 A JPH09181295 A JP H09181295A
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resonant tunneling
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quantum well
layer
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JP8285290A
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English (en)
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Okku Kim Gyun
キム ギュンオック
Rou Donwan
ロウ ドンワン
Paek Seunuon
パエク セウンウォン
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Electronics and Telecommunications Research Institute ETRI
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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PVRを増加してスイッチング装置及び論理装
置の性能を向上せしめ得る共振トンネリング電子装置を
提供する。 【解決手段】本発明の共振トンネリング電子装置は、エ
ミッタ1とコレクタ7との間に複数の量子バリヤ層2、
4、6及び量子井戸層3、5を順次交互に積層すること
によって、各量子バリヤの高さが漸進的に増加すると共
に、量子バリヤ層の間に形成された各量子井戸の幅が漸
進的に減少するように形成して、バリヤの高さと量子井
戸の高さとが非対称となるように形成することで、量子
バリヤ及び量子井戸の構造を調節し、トンネリングする
電流を容易に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘテロ接合量子井
戸構造を有する共振トンネリング電子装置に関し、特
に、PVR(Peak to Valley Ratio)が増加してスイッチ
ング装置及び論理装置の性能を向上させることができる
共振トンネリング電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、数十年間分子線エピタキシー(M
BE)、金属有機化合物蒸着法(MOCVD)のような
半導体成長技術の発展に応じてヘテロ接合構造を用いる
半導体装置の開発が活性化されてきた。このようなヘテ
ロ接合装置に於いては、GaAs/AlAs、GaAs
/GaAlAs、InAs/GaSb及びInAs/Z
nTeのようなヘテロ接合構造のバンドラインアップ(b
and line-up)による量子井戸構造で現す電子の量子束縛
状態を考えて、電子の共振トンネル効果に対して研究が
進んでいる。
【0003】このような共振トンネル効果によって電子
の移動速度及び遷移時間がかなり早くなることによっ
て、素子をテラレベル(tera level)の速度で駆動せしめ
ることができる。特に、共振トンネリングによる電流の
NDR(negative differentialresistance)特性は、早
いスイッチング時間及び低い電力消費のため、超高速の
スイッチング装置、マイクロ波素子及び論理素子に応用
される。従って、そのようなNDR特性を有する半導体
装置に於いては、高いピーク(peak)電流及び高いPVR
は素子の性能向上に重要な要因として作用する。
【0004】量子井戸を用いる従来の電子装置の中の一
つが、Appl.Phys.Lett., Vol.45, No.12, p1319-1321,
December1984, 「Quantum well oscilltors」の論文に開
示されている。
【0005】上記の従来の量子井戸発信器は典型的に、
図1に示すように、メサの直径が3μmである。各層の
構造は、n+GaAs基板10の上に分子線エピタキシ
ー法によって成長される。GaAs薄膜層14は、第1
のGa0.7Al0.3As薄膜層12と第2のGa0.7Al
0.3As薄膜層16との間に介在されており、第2のG
0.7Al0.3As薄膜層16の上にはGaAs層18が
形成されている。第1及び第2のGa0.7Al0.3As薄
膜層12、16にアルミニウムが含まれることによっ
て、GaAs薄膜層14のバンドギャップ(band gap)よ
りも大きくなり、この領域が電子に対する透明ミラーと
しての働きを果たして、電荷は50A厚さのバリヤ(薄
膜層14)を通じて伝送されてトンネリングされる。
【0006】これらの二つのミラーは、入射電子エネル
ギーの関数として電子伝送においてピークを有する電子
ファブリ・ペロー(Fabry-Perot)の分類を形成する。
【0007】前述した構成からなる従来の量子井戸共振
器は、低い電力で高い周波数源として役目を果たす。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置は、量子井戸層と量子障壁(バリヤ)層とが対
称的な幅及び高さ即ち、同一の厚さで形成されるので、
ピーク電流の減少を防止し、且つバリヤ効果を増加する
には不都合がある。
【0009】従って、本発明の目的は、量子束縛準位等
のシュタルクシフト(stark shift)による整列を通じて
共振トンネリング効果が増加することによって、ピーク
電流の量及び実効バリヤの高さが増加することになり、
谷(valley)電流の減少に応じてPVRを増加せしめるこ
とによって、スイッチング装置及び論理装置の性能を向
上せしめ得る共振トンネリング電子装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、エミッタ層とコレクタ層との間に複数の
量子バリヤ及び量子井戸を有する共振トンネリング電子
装置であって、前記エミッタの方から前記コレクタの方
へ形成された量子バリヤ有効エネルギー障壁の高さが増
加するように積層されており、前記量子バリヤの間に介
在された量子井戸の幅が減少するように形成されること
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図2及び図3を参照しながら詳細に説明する。
【0012】本発明による共振トンネリング電子装置の
概略構成を図2に示す。図2において、1は導電型エミ
ッタ層E、2は第1量子障壁層、3は第1量子井戸層、
4は第2量子障壁層、5は第2量子井戸層、6は第3量
子障壁層、7は導電型コレクタ層C、8は基板を示す。
【0013】本発明の第1の実施形態による装置は、図
2に示す構成において、エミッタ層1側からコレクタ層
7側の方向で、量子障壁(バリア)層2、4、6の障壁
の高さが漸進的に増加すると共に、前者の量子井戸層
3、5の量子井戸の幅が漸進的に減少するように、量子
障壁量2、4、6と量子井戸層3、5とが交互に形成さ
れた構造を有している。
【0014】本発明の第2の実施形態による装置は、図
2に示す構成において、エミッタ層1とコレクタ層7と
の間の量子障壁層2、4、6の量子障壁の高さが漸進的
に減少すると共に、前者の量子井戸層3、5の量子井戸
の幅が漸進的に増加するように、量子障壁量2、4、6
と量子井戸層3、5が交互に形成された構造を有してい
る。
【0015】以上のような構造を有する本発明の共振ト
ンネリング電子装置は、2つ以上の量子井戸構造(3つ
以上の量子障壁構造)を備え、電子の量子束縛状態(qua
ntum-confined states)を提供する量子井戸層の量子井
戸の幅(quantum-well width)を漸進的に減少(または増
加)させ、量子障壁層の量子障壁の高さ(quantum-well
height)を漸進的に増加(または減少)させる方法の非
対称的な組合構造で構成される。
【0016】従って、外部電圧の印加の際、電子の量子
束縛準位等の整列が生じ得、整列された状態により共振
トンネリング効果が増大され得る共振電圧の際にはピー
ク電流が増加し、非共振電圧の際には従来の対称的共振
トンネリング構造に比べて、電圧降下によるバリヤの高
さの減少を補って実効バリヤ高さを増加することによっ
て、谷電流が減少されるという効果を奏する。
【0017】図3〜図5は、各電圧下における各層内で
導電バンドの最低準位とバランスバンドの最高準位を示
すエネルギー帯域図(energy band diagram)である。
【0018】図3は、熱平衡状態における共振トンネリ
ング電子装置(RTD)構造層のエネルギー帯域を示
す。熱平衡状態ではエネルギー帯域が平坦な状態とな
る。
【0019】図4は、共振トンネリングの動作状態での
エネルギー帯域を示す。電子の共振トンネリング電圧
(Ver)下では、電子の束縛準位の整列が起こり、共
振トンネリング現象が起こる。
【0020】図5は、電子のオフ共振トンネリング電圧
(electron off-resonant voltage)(Veor)を印加
した際、高い有効障壁層により谷電流(valley current)
が減少する状態でのエネルギー帯域を示す。このような
状態では、共振トンネリング電圧(Ver)時の動作状
態で整列された量子準位の間に、次のような関係式が成
り立つ。
【0021】 EQI+Ver{(2L-2LBI-LQI)/2L}=EQII+Veor{(2LBIII-2LQII)/2L} …(数1) 上記数1において、EQIは電子の第1量子井戸の量子束
縛準位、EQIIは電子の第2量子井戸の量子束縛準位、
QIは第1量子井戸の幅、LQIIは第2量子井戸の幅、
BIは第1量子バリヤの高さ、LBIIは第2量子バリヤ
の高さ、LBIIIは第3量子バリヤの有効障壁の高さ、V
erは共振トンネリング電圧、Veorは非共振トンネリン
グ電圧を各々表す。
【0022】オフ共振電圧の際には、従来の対称的共振
トンネリング構造に比べて、高い有効障壁の高さを増加
させられるし、電圧降下によるバリヤの高さの減少を補
って、谷電流が減少されるという効果を奏する。上記の
図3〜図5から分かるように、量子井戸束縛準位等は各
量子井戸の幅及び量子バリヤの高さによって制御される
ことができる。
【0023】更に、エミッタとコレクタとの間にドーピ
ング(doping)されないスペース層、即ちバッファ層を、
例えば全体の両者井戸層と両者バリア層との間に形成し
て、エミッタ側でコレクタ側に流れる電流を緩衝させる
構成としても良い。
【0024】また、3個以上の量子井戸構造を用いる場
合、量子束縛準位の数が増加して多様性が提供される。
即ち、電子の量子井戸層の非対称的組合せ構造及びシュ
タルク効果によって、様々な多重層の組合せの整列が可
能することになる。
【0025】従って、本発明に基づく共振トンネリング
電子装置によれば、電子の共振トンネリング電子装置構
造は電子の共振トンネリング効果を増大せしめてピーク
電流を増加し、実効バリヤの高さを増加せしめて谷電流
を減少することによって、電流のPVRが増加すること
になる。
【0026】その結果、改善された超高速論理装置及び
スイッチング装置などに適用することができる。更に、
共振トンネリング構造の変化、即ち、位置変化、ヘテロ
接合物質の選択による量子井戸及び量子準位の変化、及
び量子井戸準位の個数の変化に従って様々な形態を有す
る半導体装置をデザインすることができる。つまり、様
々な形態のデザインで、量子束縛準位のシュタルクシフ
トによる整列の組合わせを調整することによって、多重
ピークの形成ができて論理素子の個数を減らし得る新た
な高速論理素子にも応用可能である。
【0027】上記において、本発明の好適な実施形態に
ついて説明したが、本発明の特許請求の範囲を逸脱する
ことなく、種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、電子の共振トンネリン
グ効果を増大せしめてピーク電流を増加し、且つ実効バ
リヤの高さを増加せしめて谷電流を減少して電流のPV
Rが増加することによって、スイッチング装置及び論理
装置の性能を向上せしめ得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の共振トンネリング電子装置の断面構造を
示す説明図である。
【図2】本発明に基づく共振トンネリング電子装置の断
面構造を示す説明図である。
【図3】各層の伝導帯の最低レベルとバランス帯の最高
レベルとを表すエネルギー帯を説明するためのエネルギ
ー帯域図である。
【図4】各層の伝導帯の最低レベルとバランス帯の最高
レベルとを表すエネルギー帯を説明するためのエネルギ
ー帯域図である。
【図5】各層の伝導帯の最低レベルとバランス帯の最高
レベルとを表すエネルギー帯を説明するためのエネルギ
ー帯域図である。
【符号の説明】
1 エミッタ層 2 第1量子障壁層 3 第1量子井戸層 4 第2量子障壁層 5 第2量子井戸層 6 第3量子障壁層 7 コレクタ層 8 基板 12 第1のGa0.7Al0.3As薄膜層 14 GaAs薄膜層 16 第2のGa0.7Al0.3As薄膜層 18 GaAs層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セウンウォン パエク 大韓民国、チュンジュ、ヒュンドゥクク、 ボクデドン 2170

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッタとコレクタとの間に複数の量子バ
    リヤ層及び量子井戸層を有する共振トンネリング電子装
    置であって、 前記エミッタ側から前記コレクタ側の方へ形成されてい
    る各量子バリヤの有効エネルギー障壁の高さが漸進的に
    増加するように積層されており、前記量子バリヤの間に
    介在された各量子井戸の幅が漸進的に減少するように形
    成されることを特徴とする共振トンネリング電子装置。
  2. 【請求項2】前記量子バリヤ層と前記量子井戸層との間
    に、電位変化の緩和のためのバッファ層がさらに設けら
    れることを特徴とする請求項1に記載の共振トンネリン
    グ電子装置。
  3. 【請求項3】エミッタとコレクタとの間に複数の量子バ
    リヤ層及び量子井戸層を有する共振トンネリング電子装
    置であって、 2つ以上の量子井戸構造を有し、量子束縛状態を提供す
    る各量子井戸の幅が漸進的に減少し、各量子バリアの高
    さが漸進的に増加するように非対称結合構造を有するこ
    とを特徴とする共振トンネリング電子装置。
  4. 【請求項4】前記量子バリヤ層と前記量子井戸層との間
    に、電位変化の緩和のためのバッファ層がさらに設けら
    れることを特徴とする請求項3に記載の共振トンネリン
    グ電子装置。
JP8285290A 1995-12-21 1996-10-28 共振トンネリング電子装置 Pending JPH09181295A (ja)

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KR95-53647 1995-12-21
KR1019950053647A KR0170473B1 (ko) 1995-12-21 1995-12-21 공진 터널링 전자장치

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