JPH09180184A - 磁気記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用基板の製造方法

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JPH09180184A
JPH09180184A JP35223095A JP35223095A JPH09180184A JP H09180184 A JPH09180184 A JP H09180184A JP 35223095 A JP35223095 A JP 35223095A JP 35223095 A JP35223095 A JP 35223095A JP H09180184 A JPH09180184 A JP H09180184A
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substrate
substrate body
grinding
grindstone
firing
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JP35223095A
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Yuzo Yamamoto
裕三 山本
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Kao Corp
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Kao Corp
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板本体の表面の砥石による研削抵抗を軽減
し、砥石の寿命向上、砥石の切込深さとトラバース速度
を上げて生産性向上、基板本体の表面の表面粗さ低減を
図ること。 【構成】 磁気性基板本体1Aの表面を砥石31により
研削加工する磁気記録媒体用基板1の製造方法におい
て、基板本体1Aに電場を印加する状態で上記砥石31
による研削加工を行なうもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体用基板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク(HD)用基板に代表さ
れる記録媒体用基板は、基板本体の表面を粗研磨するラ
ッピング工程、内外周端面を研削して面取りするチャン
ファ加工工程、表面を仕上げ研磨するポリッシング工程
を経て製造されている。そして、この基板は、更に、基
板本体の表面にテクスチャー層を形成してその表面を適
度に粗面化するテクスチャー工程、表面に下地層を形成
する下地層形成工程、表面に磁性層を成膜する磁性層形
成工程、磁性層上に保護層を形成する保護層形成工程、
保護層の上に潤滑層を形成する潤滑層形成工程等にて基
板本体の表面に成膜し、更にその膜表面の異常突起を除
去するバーニッシュ工程を施されて製品となる。
【0003】然るに、ハードディスク基板における高記
録密度化のニーズ等が、基板本体の表面及び内外周端面
の鏡面化を要請している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、砥石を用
いて基板本体の表面を研削加工する従来技術では、以下
の如くの問題点がある。 砥石による研削抵抗が大きい。このため、砥石の摩耗
が激しく砥石の低寿命を招く。また、砥石の切込深さと
トラバース速度(砥石送り速度)を上げることができ
ず、生産コスト高となる。
【0005】砥石による研削抵抗が大きいので、基板
本体にクラック及びそれに起因するピット(凹凸疵)を
生じ易く、鏡面化に困難がある。基板本体の表面の鏡面
化が悪く、表面粗さがあまりにも粗いと、記録層を成膜
した後の膜密着性が悪く、膜剥れを生ずる。
【0006】本発明は、基板本体の表面の砥石による研
削抵抗を軽減し、砥石の寿命向上、砥石の切込深さとト
ラバース速度を上げて生産性向上、基板本体の表面の表
面粗さ低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、非磁性基板本体の表面を固定砥石により研削加工す
る磁気記録媒体用基板の製造方法において、基板本体に
電場を印加する状態で上記砥石による研削加工を行なう
ようにしたものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記砥石による研削加工時に
供給するクーラントとして、電解質含有溶液を用いるよ
うにしたものである。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、前記切削加工が延性モ
ード加工であるようにしたものである。
【0010】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記研削加工
が扇状の加工痕を付与するようにしたものである。
【0011】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載の本発明において更に、前記基板本体
がカーボンからなるようにしたものである。
【0012】請求項1、2に記載の本発明によれば下記
〜の作用がある。 基板本体を陽極とし、クーラントに電解質を含有せし
めるとき、 (a) 基板本体に電解処理(陽極溶出酸化分解、エッチン
グ、分極化)が施された、基板本体の表層が溶解する結
果、研削抵抗が小となる。尚、ここでいう分極現象と
は、基板本体の構成原子(例えばC原子)の原子間距離
が大きくなり、原子間結合が切れ易くなる現象をいう
(図3)。
【0013】(b) 基板本体の酸化分解により生ずる親水
成分が基板本体の表面に表われて基板本体のぬれ性(親
水性)ひいては潤滑性が増し、研削抵抗が小となる。
【0014】(c) 陽極での水の電気分解、或いは基板本
体の構成原子(例えばC原子)が酸化分解により溶出又
はガス化し、これらのガスが基板本体表面の切屑除去を
行ない研削抵抗が小となる。
【0015】基板本体を陽極とし、クーラントに電解
質を含有せしめないとき、 (a) 基板本体に分極現象を生じ、研削抵抗小となる。 (b)上記(b) と同じ。 (c) 上記(c) と同じ。
【0016】基板本体を陰極とするとき、クーラント
に電解質を含有していても含有していなくても、 (a) クーラントのカチオン成分が基板本体の表面に侵入
して基板本体の表面のぬれ性(親水性)ひいては潤滑性
が増し、研削抵抗が小となる。
【0017】(b) クーラントを構成している水の電気分
解により発生するガスが基板本体表面の切屑除去を行な
い研削抵抗が小となる。
【0018】上記〜により、基板本体の表面の砥
石による研削抵抗を軽減し、砥石の寿命向上、砥石の切
込深さとトラバース速度を上げて生産性向上、基板本体
の表面の表面粗さ低減を図ることができる。
【0019】請求項3に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 研削加工が延性モード加工でなされるから、基板本体
が脆性材料からなるものでも、クラックの発生を伴わな
い塑性流動的な除去加工、即ち材料を無損傷で研削加工
できる。
【0020】請求項4に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 研削加工が扇状の加工痕を付与するものであるから、
基板本体の表面を良好に平滑化できる。
【0021】請求項5に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 カーボン基板等の脆性材料からなる基板においては、
基板本体の加工時にクラックや欠け等の欠陥を生じ易
い。本発明によれば、このような脆性材料からなる基板
にあっても、上記〜により研削抵抗を小とし、砥石
の寿命向上、砥石の研削速度向上、基板本体の内外周端
面の表面粗さ低減を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明による基板の研削加
工方式を示す模式図、図2は図1の電解処理原理図、図
3は分極現象を示す模式図、図4は樹脂合成工程からコ
ア抜き工程までのGC基板製造プロセスを示す模式図、
図5は焼成前ラッピング工程から焼成炭素化工程までの
GC基板製造プロセスを示す模式図、図6は焼成後ラッ
ピング工程から基板完成までのGC基板製造プロセスを
示す模式図、図7は扇状加工痕を示す模式図、図8は砥
石の肩部母線形状を示す模式図、図9は本発明の実施例
に係るハードディスクの膜構成を示す模式図、図10は
電解電流特性を示す模式図である。
【0023】磁気ディスク用ガラス状カーボン基板(G
C基板)1は、下記(A) の製造工程で基板本体1Aを加
工され、この加工後の基板本体1Aに下記(B) の成膜を
施されて製品となる。
【0024】(A) GC基板の製造工程 図4〜図6はGC基板製造プロセスを示し、(1) 樹脂合
成工程、(2) 樹脂硬化工程、(3) コア抜き工程、(4) 焼
成前ラッピング工程、(5) 焼成炭素化工程、(6) 焼成後
ラッピング工程、(7) チャンファ加工工程、(8) 延性モ
ード加工工程の順で行なわれる。但し、(4) の焼成前ラ
ッピング工程でのラッピングの程度により、(6) の焼成
後ラッピング工程は省略可能である。また、(6) の焼成
後ラッピング工程と(7) のチャンファ加工工程の順序は
入れ替わっても特に問題はない。
【0025】樹脂合成工程では、反応槽11にて、フェ
ノール変性フラン樹脂を合成する。樹脂合成後の液状の
樹脂は濾過器12により濾過する。
【0026】樹脂硬化工程では、一対のガラス板13、
13間に、硬化剤を添加・混合した液状の樹脂を注入
し、高温状態で放置して反応させることにより、硬化さ
せ、この後、ガラス板13、13から取出して、板状の
硬化樹脂を得る。
【0027】コア抜き工程では、例えばレーザーカッタ
ー(或いはルーター、旋盤、プレス等)を用いて、板状
の硬化樹脂14から、外径88mm、内径25mmのディスク状
の硬化樹脂(硬化樹脂基板)15を多数切り抜く。
【0028】焼成前ラッピング工程では、両面研磨機1
6を用いて、コア抜きされた硬化樹脂基板2の表面を遊
離砥粒により研磨する。
【0029】ここで使用する砥粒は、焼成後ラッピング
工程を省略することを前提とすれば、平均粒径 1.0〜
6.0μの範囲の砥粒とする。そして、ラッピング後の表
面粗さをRa= 0.4μ以下にする。尚、ラッピング後の
厚さは、この後の焼成時の収縮率が75%程度で、焼成後
に得る厚さを0.65mm〜 0.7mm程度とすると、0.9mm 〜0.
95mm程度にする。
【0030】また、焼成後ラッピング工程を実施するこ
とを前提として、焼成前ラッピング工程にて厚みを揃え
ることのみを目的とすれば、平均砥粒 1.0〜30.0μの範
囲の砥粒を使用する。そして、ラッピング後の表面粗さ
をRa= 2.0μ以下(0.02〜2.0μの範囲)にする。
【0031】焼成炭素化工程では、黒鉛板(炭素板)1
7上に多数の硬化樹脂基板15を並べ、その上に更に黒
鉛板17、多数の硬化樹脂基板15を順次積層し、これ
らを焼成炉内に入れて、不活性ガス雰囲気下、黒鉛ヒー
タにより、1200℃で焼成することにより、硬化樹脂を炭
素化して、焼成されたGC基板本体1Aを得る。
【0032】尚、詳しくは、焼成の温度パターンに沿っ
て、ある温度範囲では不活性ガス雰囲気下、また別の温
度範囲では真空にてという具合に、不活性ガス雰囲気下
と真空とを温度範囲にあわせて制御している。不活性ガ
スとしては、具体的には、窒素、アルゴン等を用いる。
【0033】このときの収縮率は75%程度であり、焼成
前の厚さが 0.9mm〜0.95mm程度であるとすると、焼成後
の厚さは0.65mm〜 0.7mm程度となる。
【0034】焼成後ラッピング工程では、両面研磨機2
1を用いて、焼成されたGC基板本体1Aの表面を遊離
砥粒により研磨する。
【0035】ここで使用する両面研磨機21は焼成前ラ
ッピング工程で用いたものと同じものでよい。
【0036】また、使用する砥粒は、平均粒径 1.0〜
6.0μの範囲の砥粒とする。但し、焼成前ラッピング工
程において平均粒径 1.0〜 6.0μの範囲の砥粒を用い
て、焼成後に所望の厚さと平坦度/面粗さとを得ている
場合は、焼成後ラッピング工程を省略可能である。逆
に、焼成前ラッピング工程を省いて、焼成後ラッピング
工程のみで所望の形状としてもかまわない。
【0037】チャンファ加工工程では、GC基板本体1
Aの外周面及び内周面を砥石22、23により研削して
径を揃えるとともに角部の面取りを行なう。
【0038】最後の延性モード加工では、基板本体1A
の表面を研削装置30の砥石31により仕上研削加工す
る。以上の工程を経て、GC基板本体1Aが得られる。
【0039】(B) GC基板への成膜工程(図9) Arガス圧 2mTorr 条件下DCマグネトロンスパッタ
リングにより厚さ30nm、平均表面粗さ9.2 オングストロ
ームのAl−10wt%Si合金テクスチャー層を設けた。
【0040】次いで、Arガス圧 2mTorr 、基板加熱
温度250 ℃の条件でDCマグネトロンスパッタリングに
より厚さ20nmのガラス状炭素からなる第1の下地層を設
けた。
【0041】更に、基板加熱温度を180 ℃としてAr
ガス圧10mTorr 下で厚さ50nmのTiからなる第2の下地
層、40nmのCrよりなる第3の下地層、その上に厚さ30
nmのCo−15wt%Cr−10wt%Pt層(磁性層)を連続
して成膜した。
【0042】次いで、上記基板をインライン型スパッ
タ装置のチャンバー内に配置し、該チャンバー内を真空
にした後にAr(分圧1.6mTorr) 及び酸素(分圧0.4mTo
rr)を導入し、黒鉛をターゲットとしてスパッタリング
を行ない、磁性層上に15nmの保護層を設けた。
【0043】最後にバーニッシュ後、上記保護層上に
潤滑剤(アオジモント社製のフォンブリンAM2001)を厚
さ 2nmになるように浸漬、塗布した。
【0044】然るに、本実施形態では、前述した研削装
置30の砥石31による基板本体1Aの仕上研削加工を
下記(1) 、(2) により行なうものである。 (1) 研削装置30の砥石31による仕上研削加工は、脆
性モード加工であっても良いが、好適には延性モード加
工により行なう。
【0045】本明細書において「延性モード加工」と
は、脆性材料においてもクラックの発生を伴わない塑性
流動的な除去加工、即ち脆性破壊(破砕)ではなく材料
の無損傷を特徴とする研削加工を意味する。係る加工技
術は、材料への個々の砥粒の切込深さを常に延性−脆性
遷移点以下に保つことにより達成される。このことを達
成する手段としては特に限定されるものではなく、通常
公知の方法を用いることができる。例えば、上記の脆性
材料であるカーボンを含む磁気ディスク用基板に用いら
れる材料の多くは、その延性−脆性遷移点(dc)が 2
〜100nm であるため、砥石の設定切込深さを 0.05 〜20
μm 、好ましくは 0.1〜10μm 、より好ましくは 0.1〜
5μm とすれば良い。ここで、砥石の設定切込深さは、
装置位置決め精度の観点から0.05μm 以上が好ましく、
研削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する観点から
20μm 以下とするのが好ましい。
【0046】更に、その砥石の設定切込深さに応じてホ
イール(固定砥粒)外周の肩にRをつけることは、砥石
の設定切込深さが大きくてもマイクロクラックのない延
性加工面が得られるため、より好ましい(図8)。Rの
形状等については、個々の砥粒の切込深さが被研削材料
のdcより小さくなるよう設定すれば良い。例えば、下
記で表される式において、
【数1】 (ここで、dN は被加工基板1回転当たりの切込深さで
あり、次式で表わされる。
【数2】 また、fは被加工基板1回転当たりのホイール横送り
量、Δは設定切込深さ、Rはホイール外周の肩の曲率半
径、dg は個々の砥粒の切込深さ、aは砥粒の間隔、V
W は被加工基板周速度、Vg はホイール周速度、及びD
はホイール直径を示す。) dg <dcとなるように設定すれば良い。
【0047】このように研削することで、マイクロクラ
ックの発生が抑えられた表面加工基板が得られる。然
も、基板表面に扇状の加工痕が付与されるため、研削に
よる平滑化が良好に達成され、経済的に有利である。
【0048】本明細書における扇状の加工痕の「扇状」
とは、図7に模式的に示したような、実質的に同心円状
の形状である。当該同心円の中心は基板上にあっても良
く、基板外にあっても良い。好ましくは、基板の半径r
1 と加工痕の半径r2 との関係がr2 ≧r1 を満たすも
のであり、より好ましくは、被加工基板の取付作業性及
び装置の加工精度の点から、 100r1 ≧r2 ≧ 2r1
関係を満たすものである。
【0049】尚、延性モード加工の際の砥石の設定切込
深さは、前述の如く装置位置決め精度の観点及び研削負
荷及びマイクロクラック発生を抑制する観点から0.05〜
20μm であることが好ましい。砥石の設定切込深さが0.
05〜20μm での延性モード加工を達成するためには、研
削装置30、砥石31等は次の条件を満たす必要があ
る。
【0050】1)動剛性が極めて高い砥石スピンドルの設
定と製作。半径方向、軸方向の運動誤差が100nm 以下。
【0051】2)動剛性の極めて高い工作物支持及び運動
系の設計と製作。経験則から加工機工具と工作物間のル
ープ剛性として 150N/ μm (静剛性)以上の値。
【0052】3)砥石31の高精度ツルーイング及び適度
な気孔度を確保するための砥粒結合剤のドレッシング。
更に、砥石31上の個々の砥粒の切れ刃高さ分布がdc
以下であることが望ましい。
【0053】従って、本発明に用いられる研削装置30
としては、上記の諸条件を満たすものであれば特に限定
されるものではない。具体的には、例えば、(株)日進
機械製作所製超精密平面研削装置(HPG− 2A)等が
挙げられる。超精密平面研削装置(HPG− 2A)は、
脆性材料の延性モード加工を目的として開発されたもの
であり、次のような特質を有する。
【0054】1)半径、軸方向の運動精度が100nm 以下 2)加工機工具と工作物間のループ剛性が 170N/ μm
(静剛性) 3)ツルーイング精度が100nm
【0055】従って、この超精密平面研削装置(HPG
− 2A)は上記装置条件の全てを満たすものである。
【0056】また、扇状の加工痕を形成させるには、例
えば、被加工基板をワークスピンドルの工作物取付面板
(ワークテーブル)上で、ワークスピンドル回転中心を
含まないように、即ちr2 ≧r1 の関係を満たすように
偏心して取付けてその面板を回転させ、ストレートホイ
ールに微小切込みを与えた上、砥石31を面板に沿って
横送りすれば良い。
【0057】尚、砥石31はメタルボンドホイール(ス
トレートホイールの外周上のダイヤモンド砥粒)等の砥
粒をメタルバインダーで固定したものが好ましく利用で
きる。
【0058】(2) 研削装置30の砥石31による仕上研
削加工は、図1に示す如く、電源40の陽極の電場(パ
ルス電流)を電子スイッチング回路41を介して基板本
体1Aと砥石31に交互に(μsオーダー)印加すると
ともに、電源40の陰極をクーラント供給装置42に一
体化されている電極43に接続する。このとき、クーラ
ント供給装置42は、基板本体1Aと砥石31に電解質
を含んだクーラントを供給する。スイッチング回路41
が基板本体1Aに陽極の電場を印加するタイミングで下
記(A) の電解処理が行なわれ、スイッチング回路41が
砥石31に陽極の電場を印加するタイミングで下記(B)
の電解インプロセスドレッシング(ELID)が行なわ
れる。
【0059】(A) 電解処理(図2) 電解質溶液中で導電性の基板を陽極として電解を行なう
と、電解質の種類や電解条件に応じて電解エッチング、
電解研磨、陽極酸化などの現象が生じる。即ち、導電性
の基板を電解液中で陽極分極すると、金属の場合は図8
に示す如く、一般に、以下の三つの領域に分類される
(金属電気化学、沖猛雄、共立出版、1969年、p170)。
【0060】の領域(A−C):陽極分極(V)を行
なうと、オームの法則に従って陽極電流(I)は放物線
的に増加する。
【0061】の領域(C−D):電位(電場)を増加
しても、電流増加せず、飽和する領域。
【0062】の領域(D−E):更に陽極分極を増加
すると、再び電流が放物線的に増加する。
【0063】各々の領域で行なわれている現象は次の通
りである。 :電解エッチング領域。初期の陽極溶解が生じてお
り、金属イオンが陽極電場に促進されて直接電解液中に
溶出する。陽極表面の溶け易い部分から自由に溶け去っ
て行くので、金属表面はエッチング(腐食)面が形成さ
れる。
【0064】:電解研磨領域。金属の溶解/表面近傍
での蓄積、陽極酸化皮膜の形成が混在し、金属表面の凸
部が優先的に溶解し、結果的に鏡面化する領域。
【0065】:ガス発生/放電領域:陽極より酸素ガ
スの発生、皮膜の破壊や皮膜を通しての放電等が生じる
領域。
【0066】基板がカーボンの場合は、上述の金属の場
合と全く同じ分極挙動を示さないが、類似した挙動を示
す。
【0067】尚、電解質溶液は酸或いはアルカリの水溶
液であれば良く、0.1 〜80wt%、好ましくは1 〜60wt%
の濃度のものが用いられる。用いられる電解質成分とし
ては、酸は硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、フッ酸、過塩素
酸などの無機酸、或いは、蓚酸、蟻酸などの有機酸或い
はアルカノールアミン類等が挙げられる。アルカリはN
aOH、KOH等が挙げられる。これらは二種以上のも
のをブレンドして使用しても構わない。市販のグラント
に、これらの電解質をブレンドして用いてもよい。
【0068】陽極材としては、通常の電極、例えばP
t、Au、Pb、カーボン電極を使用できる。用いる電
極波形は、例えば直流、単相交流や3相交流などの交
流、矩形波、三角波などのパルス波、単相半波、2相半
波、3相半波、6相半波、単相全波、3相全波などの特
殊波形が用いられる。これらの波形を組合わせて用いて
も良い。生産性の点から考慮すると3相交流が望まし
い。
【0069】電解時の電流密度に関しては、電解処理の
均一性、生産性、設備負荷を考慮すると、1 〜200mA/cm
2 が好ましい。更に好ましくは 5〜100mA/cm2 である。
即ち、電流密度が低過ぎると、生産性が低下し、逆に20
0A/cm2を越えて高過ぎる場合には、電解処理の均一性が
低下する傾向がある。
【0070】従って、本実施形態によれば、基板本体1
Aを陽極とし、クーラントに電解質を含有せしめたの
で、下記(a) 〜(c) の作用がある。 (a) 基板本体1Aに電解処理(酸化分解、エッチング、
分極)を施された、基板本体1Aの表層が溶解する結
果、研削抵抗が小となる。尚、分極現象は、基板本体1
Aの構成原子(例えばC原子)の原子間距離が大きくな
り、原子間結合が切れ易くなる現象をいう(図3)。
【0071】(b) 基板本体1Aの酸化分解により生ずる
親水成分が基板本体1Aの表面に表われて基板本体1A
のぬれ性(親水性)ひいては潤滑性が増し、研削抵抗が
小となる。
【0072】(c) 基板本体1Aの構成原子(例えばC原
子)が酸化分解によりガス化し、このガスが基板本体表
面の切屑除去を行ない研削抵抗が小となる。
【0073】即ち、上記(a) 〜(c) により、基板本体1
Aの内外周端面の砥石22、23による研削抵抗を低減
し、砥石22、23の寿命向上、砥石22、23の研削
速度向上、基板本体1Aの内外周端面の表面粗さ低減を
図ることができる。
【0074】尚、本発明は、下記の如くに基板本体1
Aを陽極とし、クーラントに電解質を含有せしめない、
或いは下記の如くに基板本体1Aを陰極とする、の変
形態様を採用することもでき、それぞれ以下の如くの作
用がある。
【0075】基板本体1Aを陽極とし、クーラントに
電解質を含有せしめないとき、 (a) 基板本体1Aに分極現象を生じ、研削抵抗小とな
る。 (b)基板本体1Aの酸化分解により生ずる親水成分が基
板本体1Aの表面に表われて基板本体1Aのぬれ性(親
水性)ひいては潤滑性が増し、研削抵抗が小となる。
【0076】(c) 基板本体1Aの構成原子(例えばC原
子)が酸化分解によりガス化し、このガスが基板本体表
面の切屑除去を行ない研削抵抗が小となる。
【0077】基板本体1Aを陰極とするとき、クーラ
ントに電解質を含有していても含有していなくても、 (a) クーラントの構成原子(例えばカチオン成分)が基
板本体1Aの表面に侵入して基板本体1Aの表面のぬれ
性(親水性)ひいては潤滑性が増し、研削抵抗が小とな
る。
【0078】(b) クーラントを構成している水の電気分
解により発生するガスが基板本体1A表面の切屑除去を
行ない研削抵抗が小となる。
【0079】(B) ELID 砥石31を陽極とし、クーラントに電解質を含有せし
め、基板本体1Aと砥石31の双方を回転させながら研
削加工することにより、砥石31のメタルボンドの溶解
による電解インプロセスドレッシングを実現できる。
【0080】
【実施例】本発明例を比較例とともに説明する。但し、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 (基板本体の焼成)フルフリルアルコール樹脂を公知の
方法である成形、予備焼成処理によりカーボン基板を製
造した。より具体的には、次のようにして製造した。フ
ルフリルアルコール 500重量部、92%ホルムアルデヒド
400重量部及び水30重量部を80℃で攪拌して溶解した。
次いで、攪拌下でフェノール 520重量部、水酸化カルシ
ウム9.5 重量部及び水45重量部の混合液を滴下し、80℃
で 3時間反応させた。その後フェノール30重量部、上記
のフェノール/水酸化カルシウム/水混合液を更に滴下
し、80℃で 2時間反応させた。30℃に冷却後、30%パラ
トルエンスルホン酸水溶液で中和した。この中和物を減
圧化で脱水し、 170重量部の水を除去し、フルフリルア
ルコール 500重量部を添加混合し、樹脂中の不溶分をメ
ンブランフィルターで濾過した。この樹脂が含むことの
できる水の量を測定したところ、35重量%であった。
【0081】この熱硬化性樹脂 100重量部に対し、パラ
トルエンスルホン酸70重量%、水20重量%、セルソルブ
10重量%の混合液0.5 重量部を添加し、充分攪拌後、厚
さ2mm の円盤状の型に注入し、減圧脱泡した。次いで、
50℃で 3時間、80℃で 2日間加熱硬化した。この熱硬化
物を所定のドーナツ形状に加工し、このあと有機物焼成
炉で窒素雰囲気下で2 〜5 ℃/時の昇温速度で700 ℃ま
で加熱し、次いで5 〜20℃/時の昇温速度で1200℃まで
加熱焼成し、この温度で 2時間保持した後、冷却し、直
径1.8 インチのカーボン基板を得た。このようにして得
られたカーボン基板は、Ra350 オングストローム、密
度1.5g/cm2、ビッカース硬度650 、構造はアモルファス
状であった。
【0082】(基板本体の粗加工)焼成されたカーボン
基板を、SPEED FAM社製 9B 5L型両面研磨機
を使用し、紛砕炭化ケイ素砥粒のひとつであるGC(緑
色炭化ケイ素研磨材)#800 を用い、濃度 4重量%の遊
離砥粒方式によるラッピング加工を行なった。定盤には
鋳鉄定盤を用いた。研磨しろは、片面当たり200 μm と
した。得られたカーボン基板のRaは 2μm であった。
この後、芝技研製チャンファー加工機SG−Tにより、
内・外径を所定の寸法に切揃え、面取り加工(45°)
(チャンファー加工)を行なった。更に、上記両面研磨
機を使用し、GC#4000砥粒を用い、濃度20重量%の遊
離砥粒方式によりラップ研磨を行なった。このラップ研
磨は、鋳鉄定盤を用い、研削代は片面当たり50μm とし
た。得られたカーボン基板のRaは0.1 μm であった。
この後、上記チャンファー加工機を使用し、チャンファ
ー加工を行なった。
【0083】(基板本体の仕上加工)粗加工されたカー
ボン基板の両表面を延性モード加工により仕上研削し、
表面加工基板を得た。主な加工条件は表1及び以下の通
りである。
【0084】
【表1】
【0085】研削装置:超精密横型平面研削装置 ((株)日進機械製作所製HPG− 2A) ワークテーブルの直径:200mm ワークテーブルの回転数:530rpm 砥石周速:1260m/min 砥石送り速度:60mm/min 砥石:表2の#600 ダイヤモンド〜#120000ダイヤモン
ドの4種の砥石のいずれかを用いた。 クーラント:ユシロ化学製、ELID No.35の 2%水溶
液 ELID電源:新東ブレータ(株)製、パルス電源ED
P−10A 初期ツルーイング:#200 ダイヤモンド(平均粒径約75
μm ) ((株)オリエンタルダイヤ工具研究所製:SD 200Q
75M) 初期ドレッシング: 3A×15分 パルス(矩形波)サイクル:4 マイクロ秒
【0086】#600 ダイヤモンドの砥石ホイールの肩は
精密ツルーリングにより図8(A)に示すように母線形
状を整え、個々の砥粒の切込深さがカーボン基板の延性
−脆性遷移点(約50nm)以下となるように設定した。
【0087】#8000ダイヤモンド〜#120000ダイヤモン
ドの砥石ホイールの肩は精密ツルーリングにより、図8
(B)に示すように母線形状を整え、個々の砥粒の切込
深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点(約50nm)以下
となるように設定した。
【0088】尚、基板はワークテーブルに多数存在する
真空吸引孔により真空チャック方式で固定した。
【0089】然るに、上述の仕上研削加工において、表
2に示す如く、本発明例である実施例1〜7では直流電
流(高砂製作所製)を用いてカーボン基板に陽極電場
を、実施例8では陰極電場を印加した電解処理を伴う研
削加工を行ない、比較例1〜5ではカーボン基板に電場
を印加することなく研削加工を行なった。
【0090】表2の実施結果(設定切込深さ、トラバー
ス速度、研削負荷、実際の除去量、加工痕形状、研削性
状)によれば、本発明例(実施例1〜7)において、設
定切込深さを増やした条件においてもなお研削負荷を軽
減できること、砥石研削加工性を向上(設定切込深さを
増やしても、なお実際の除去量が設定切込深さと略同
一)できることが認められる。
【0091】
【表2】
【0092】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本
発明が適用される基板本体の材質はカーボンに限らず、
Al合金、Ti等であってもよいが、カーボンの場合に
最も大きな効果が得られる。
【0093】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板本体
の表面の砥石による研削抵抗を軽減し(これにより、砥
石の寿命向上につながる)、砥石の切込深さとトラバー
ス速度を上げたことで材料除去速度をアップし、生産性
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による基板の研削加工方式を示す
模式図である。
【図2】図2は図1の電解処理原理図である。
【図3】図3は分極現象を示す模式図である。
【図4】図4は樹脂合成工程からコア抜き工程までのG
C基板製造プロセスを示す模式図である。
【図5】図5は焼成前ラッピング工程から焼成炭素化工
程までのGC基板製造プロセスを示す模式図である。
【図6】図6は焼成後ラッピング工程から基板完成まで
のGC基板製造プロセスを示す模式図である。
【図7】図7は扇状加工痕を示す模式図である。
【図8】図8は砥石の肩部母線形状を示す模式図であ
る。
【図9】図9は本発明の実施例に係るハードディスクの
膜構成を示す模式図である。
【図10】図10は電解電流特性を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板 1A 基板本体 31 砥石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板本体の表面を固定砥石により
    研削加工する磁気記録媒体用基板の製造方法において、 基板本体に電場を印加する状態で上記砥石による研削加
    工を行なうことを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記砥石による研削加工時に供給するク
    ーラントとして、電解質含有溶液を用いる請求項1記載
    の磁気記録媒体用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記切削加工が延性モード加工である請
    求項1又は2記載の磁気記録媒体用基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記研削加工が扇状の加工痕を付与する
    請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体用基板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板本体がカーボンからなる請求項
    1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒体用基板の製造方
    法。
JP35223095A 1995-12-28 1995-12-28 磁気記録媒体用基板の製造方法 Withdrawn JPH09180184A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012004551A (ja) * 2010-05-19 2012-01-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧粉磁心及びその製造方法
CN112222956A (zh) * 2020-10-15 2021-01-15 长春工业大学 一种基于动态磁场的抛光装置、抛光方法、应用

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