JPH09178946A - 光伝送体 - Google Patents

光伝送体

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JPH09178946A
JPH09178946A JP7334587A JP33458795A JPH09178946A JP H09178946 A JPH09178946 A JP H09178946A JP 7334587 A JP7334587 A JP 7334587A JP 33458795 A JP33458795 A JP 33458795A JP H09178946 A JPH09178946 A JP H09178946A
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JP
Japan
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light
incident
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transparent
long
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Application number
JP7334587A
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English (en)
Inventor
Makoto Uehara
誠 上原
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Mejiro Precision KK
Original Assignee
Mejiro Precision KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光量むらのある光束の強度を均一にして効率
的に伝送する。 【解決手段】 光源からの光を任意の位置まで効率的に
導く光伝送体11であって、多数の光ファイバ14を束
ねた光ファイバ束15と、この光ファイバ束15の端部
に取り付けられ外部からの入射光を均一に分散して各光
ファイバ14に均等に入射させる透明体13とから構成
した。他の光伝送体31は、長い中空筒状の長筒体34
と、この長筒体34内に充填され長筒体34よりも屈折
率の高い透明液体35と、長筒体34の端部に取り付け
られ入射光を均一に分散して透明液体35に均等に入射
させる透明体33とから構成した。他の光伝送体41
は、長筒体44と、長筒体44内に挿入されたコアだけ
のガラス繊維群45と、長筒体44内に充填したクラッ
ドとしての充填剤と、前期同様の透明体43とから構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を任
意の位置まで効率的に導く光伝送体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光伝送体としては、図13に示す
ようなものが知られている。この図13に示す光伝送体
1は多数の光ファイバ2を束ねて構成されている。
【0003】光源3は、光伝送体1の入射側端面に面し
て配設されている。光源3の周囲には集光ミラー4が配
設されている。光源3からの光線は、集光ミラー4で光
伝送体1の入射側端面に集光され、各光ファイバ2内を
伝わって出射側端面から所定の位置まで導かれて照射さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、光源3から
の光線は集光ミラー4で直接に光伝送体1の入射側端面
に集光されるが、この入射側端面に集光された光源3か
らの光線は入射側端面に対して均一になることは希で、
一般に光源3から集光された光は入射側端面で中心部の
照度が高く、周縁部の照度が低いガウシアン分布とな
る。このため、光伝送体1を伝わる光線は個々の光ファ
イバ2でその強さが異なり、出射される光線にばらつき
が生じてしまい、光源からの光線を効率的に伝送するこ
とができない。
【0005】即ち、出射光線は図5又は図6の右半分の
構成が示すように、物体の照明に使われることが多く、
照明された物体は例えば画像の取り込みに使われる。と
ころが、光ファイバ2から出射される光束の強度にばら
つきがあると、物体も不均一に照明されることになる。
一方、取り込まれる画像の品質は一般に画像の中で最も
照度が低い領域の照度によって決定される。例えば、取
り込んだ画像を2値化する場合、照度不足のため一ヶ所
でも白領域が黒領域と認識されると、画像処理は失敗に
終わるのである。
【0006】このため、光伝送体1の光の伝送効率は、
実質的に光りファイバ2の中で最も伝送する光の強度が
弱いものによって決せられる。従って、個々の光ファイ
バ2に入射する光束の強度にばらつきがあると、光源か
らの光束を効率的に伝送することができないのである。
【0007】また、光伝送体1の中には、各光ファイバ
2の入射側端部において、一本ずつクラッドを除去して
コアだけにし、これらを互いに束ねて入射効率を高めた
ものがある。これは、入射側端面中央部に入射する光量
が極めて強いため、クラッドが損傷するのを防止する目
的でなされるものである。しかし、この方法はクラッド
に覆われ始める部分で光が漏れだし、クラッドを損傷す
ることがある上、クラッドを除去して束ねる作業に手間
がかかって容易に成形することができず、製造コストが
嵩んでしまう。
【0008】この結果、光源からの光線を低コストで効
率的に伝送することができないという問題点がある。
【0009】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、低コストで光源からの光線を効率的に伝送すること
ができる光伝送体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る光伝送
体は、多数の光ファイバを束ねた光ファイバ束と、この
光ファイバ束の端部に取り付けられ外部からの入射光を
均一に分散して各光ファイバに均等に入射させる透明体
とから構成されたことを特徴とする。
【0011】第2の発明に係る光伝送体は、長い中空筒
状の長筒体と、この長筒体内に充填され長筒体よりも屈
折率の高い液体又は固体と、前記長筒体の端部に取り付
けられ外部からの入射光を均一に分散して前記液体又は
固体に均等に入射させる透明体とから構成されたことを
特徴とする。
【0012】第3の発明に係る光伝送体は、長い中空筒
状の長筒体と、この長筒体内に挿入され内部を光が伝わ
る多数の繊維からなる繊維群と、前記長筒体内に充填さ
れて前記繊維群の個々の繊維をそれぞれ囲繞し前記繊維
よりも屈折率が低くてクラッドとして機能する液体又は
固体からなる充填剤と、前記長筒体の端部に取り付けら
れ外部からの入射光を均一に分散して各繊維に均等に入
射させる透明体とから構成されたことを特徴とする。
【0013】第4の発明に係る光伝送体は、長い中空筒
状の長筒体と、この長筒体内に挿入され内部を光が伝わ
る多数の繊維からなる繊維群と、前記長筒体内に充填さ
れて前記繊維群の個々の繊維をそれぞれ囲繞しこの繊維
よりも屈折率が低くてクラッドとして機能する液体又は
固体からなる充填剤とから構成されたことを特徴とす
る。
【0014】第1の発明では、光ファイバ束の端部に透
明体を取り付けたので、光源からの光は一旦透明体内に
入射してこの透明体内で均一に分散される。この透明体
内で分散された光は、透明体から出射して光ファイバ束
に入射するときには全体に均等に広がり、各光ファイバ
に均等に入射されて、光を効率的に所定位置まで伝送す
る。さらに、光ファイバ束に入射する光にむらが生じな
いため、光ファイバのクラッドの損傷を防止することが
できる。
【0015】第2の発明では長筒体の端部に透明体を取
り付けたので、前記第1の発明と同様に、光源からの光
は透明体内で均一に分散され、液体又は固体内に均等に
入射される。これにより、光を効率的に所定位置まで伝
送することができると共に、長筒体内の液体又は固体に
入射する光にむらが生じないため、液体の発砲又は固体
の損傷を防止することができる。
【0016】第3の発明でも前記第1及び第2の発明と
同様に透明体を設けたので、光源からの光は透明体内で
均一に分散されて各繊維に均等に入射し、光を効率的に
所定位置まで伝送する。
【0017】第4の発明では、長筒体の内部に繊維群を
挿入し、クラッドとなる液体又は固体の充填剤を充填す
るだけで、容易に光伝送体を成形することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光伝送体の実
施形態を図面を参照しながら説明する。
【0019】[第1の実施形態]図1は本実施形態に係
る光伝送体11を示す側面図である。本実施形態に係る
光伝送体11は主に光伝送部12と透明体13とから構
成されている。
【0020】光伝送部12は、多数の光ファイバ14を
束ねた光ファイバ束15によって構成されている。
【0021】透明体13は、円柱状に構成され、光伝送
部12である光ファイバ束15の端部に取り付けられて
いる。この透明体13は、外部からの入射光を内部で反
射させながら均一に分散して出射させるためのものであ
る。透明体13の外側面(図1中の左側面)は外部から
の光線を入射させる入射側端面となっており、内側面
(図1中の右側面)は内部で均一に分散させた光線を出
射させる出射側端面となっている。そして、この透明体
13の出射側端面が光ファイバ束15の各光ファイバ1
4の入射側端部とつき合わされている。これら透明体1
3の出射側端面と各光ファイバ14の入射側端部とは、
べた着けや融着等によって互いにつき合わされている。
これにより、外部から透明体13内に入射した光線は、
この透明体13内で均一に分散されて光ファイバ束15
の各光ファイバ14に均等に入射されるようになってい
る。
【0022】この透明体13は具体的には次の関係式が
成り立つような寸法に設定されている。
【0023】 L/Φ>((n1 2 −NA2 )/NA2 0.5 ……(1) なお、Lは透明体13の長さ、Φは透明体13の口径、
1 は透明体13の屈折率、NAは透明体13に入射す
る光線の開口数である。
【0024】この関係式は以下の考えにより導出される
ものである。
【0025】図2は所定寸法に成形された透明体13の
入射側端面の中央Oに光線が入射した際の光路を示す模
式図である。
【0026】透明体13に小さな角度で入射した光線束
A1は、透明体13内をそのまま透過して出射側端面で
領域A2を、即ち出射側端面の全域を照射する。一方、
透明体13の入射側端面に一方(図2中の上方)よりに
大きな入射角で入射した光線束B1は、透明体13の内
側面で全反射しながら透過して出射側端面で領域B2を
照射する。また、透明体13の入射側端面に他方よりに
大きな入射角で入射した光線束C1は、透明体13の内
側面で全反射しながら透過して出射側端面で領域C2を
照射する。このとき、領域A2と領域B2,C2とは互
いに重畳して出射側端面の全域を照射するため、小さな
入射角の光線束A1と大きな入射角の光線束B1,C1
との間にパワー密度の差があっても、透明体13の出射
側端面はその全域に亘って均一に照射される。
【0027】図3は 透明体13の入射側端面のうち中
央から離れた点Tに光線が入射した際の光路を示す模式
図である。
【0028】この場合も前記図2の場合とほぼ同様であ
る。透明体13に小さな角度で入射した光線束A3は、
透明体13内をそのまま透過して出射側端面で領域A4
を照射する。透明体13の入射側端面に一方よりに大き
な入射角で入射した光線束B3は、透明体13の内側面
で全反射しながら透過して出射側端面で領域B4を照射
する。また、透明体13の入射側端面に他方よりに大き
な入射角で入射した光線束C3は、透明体13の内側面
で全反射しながら透過して出射側端面で領域C4を照射
する。
【0029】このように、透明体13の入射側端面のう
ちその中央から離れた点に光線が入射する場合でも、領
域A4と領域B4,C4が重畳して出射側端面の全域を
照射するため、光線束A3と光線束B3,C3との間に
パワー密度の差があっても、透明体13の出射側端面は
均一に照射される。
【0030】さらに、図2のように透明体13の入射側
端面の中央に入射する光線と、図3のように入射側端面
の中央から離れた点に入射する光線との間に強度差が合
っても、これらは互いに重畳するため、透明体13の出
射側端面は均一に照射される。即ち、透明体13が前記
(1)式の関係を満たす寸法に成形されていれば、透明
体13内に入射側端面の任意の位置から入射した光線束
はすべて互いに重畳して、出射側端面を均一に照射す
る。
【0031】従って、透明体13の長さが一定値以上あ
れば、透明体13の出射側端面は均一に照射されること
が理解される。以下、具体的に透明体13に必要な長さ
について説明する。図4は屈折率n1 の透明体13に入
射角iで光線を入射させた状態を示す側面断面図であ
る。
【0032】入射点Oでは、屈折角をjとした場合、ス
ネルの法則により sin i=n1 sin j ……(2) が成立する。この式の左辺は入射光線の開口数NAを表
している。
【0033】一方、幾何学的関係から tan j=Φ/2z ……(3) が成立する。なお、Φは透明体13の口径、zは入射角
iで入射した光線が初めて透明体13の内側面に達する
までに進む距離である。
【0034】また、透明体13の入射側端面の中央から
入射した入射光が内側面で反射して出射側端面の中央か
ら出射するようにするには、透明体13の長さLは少な
くとも前記zの2倍なくてはならない。即ち、 L>2z ……(4) の条件が必要である。
【0035】そして、これら(2)(3)(4)式よ
り、 L/Φ>((n1 2 −NA2 )/NA2 0.5 という関係が成立する。即ち、前記(1)式が成立する
ことにより、透明体13の出射側端面は均一に照射され
る。
【0036】[具体例]次に前記(1)式の関係を満た
す透明体13を、具体的な数値を上げて説明する。
【0037】透明体13としては石英を用い、その長さ
Lは40mm、口径Φは10mmに構成した。また、透
明体13の屈折率n1 は1.47、透明体13に入射す
る光線の開口数NAは0.5である。
【0038】これらの数値を前記(1)式に代入する
と、(1)式の左辺は4、右辺は2.76となる。即
ち、(1)式の不等号の関係を満たしている。
【0039】この寸法の透明体13を用いて光伝送体1
1を構成すると、透明体13の入射側端面から入射した
光線は透明体13内で均一に分散されて出射側端面から
出射する。このとき、入射側端面から入射した光線に光
量むらがある場合でも、透明体13内で分散されて出射
側端面からはパワー密度が均一化した光線として出射さ
れる。
【0040】この結果、光ファイバ束15に入射する光
線は光量むらがなく、全光ファイバ14を使って効率的
に光線を伝送することができるようになる。
【0041】さらに、光ファイバ束15に入射する光線
に光量むらがないため、光ファイバ束15が局部的に発
熱することがなくなり、個々の光ファイバ14の損傷、
特にクラッドの損傷を防止することができるようにな
る。
【0042】[第1の実施形態の応用例]図5は第1の
実施形態に係る光伝送体11の第1応用例を示す斜視図
である。
【0043】この応用例は、光ファイバ束15の各光フ
ァイバ14をその出射側端部で直線状に配設して、対象
物を直線状の光線で直線的に照射するためのものであ
る。
【0044】光伝送体11の透明体13の入射側には、
光源19が設けられ、この光源19の周囲に集光ミラー
20が設けられている。光ファイバ束15の出射側端部
には支持板21が設けられている。この支持板21によ
って光ファイバ束15の各光ファイバ14の出射側端部
が直線状に配設された状態で支持されている。そして、
この支持板21で支持された各光ファイバ14から出射
した光線は照射面22に直線状に照射される。
【0045】光源19としては250Wのメタルハライ
ドランプを使用する。集光ミラー20としては、第1焦
点距離が30mm、第2焦点距離が150mm、口径が
134mmの楕円鏡を使用する。これにより、NA0.
5の光線が光伝送体11に入射する。このNA0.5の
光線は、透明体13に入射してその内部で反射しながら
均一になって光ファイバ束15の各光ファイバ14に入
射する。この光ファイバ14に入射した光線は各光ファ
イバ14を伝って照射面22を直線状に照射する。この
とき、各光ファイバ14内を伝わる光線の光量はいずれ
の光ファイバ14においても均一であるので、照射面2
2を照射する直線状の光線は、その照射分布がむらなく
均一になる。これにより、各光ファイバ14をランダム
編みする必要がなくなり、低コストで効率的な光伝送が
可能になる。この直線状の照明は、物の表面のキズを発
見する検出光等に用いられる。
【0046】図6は第1の実施形態に係る光伝送体11
の第2応用例を示す斜視図である。
【0047】この応用例は、光ファイバ束15の各光フ
ァイバ14をその出射側端部で円環状に配設して、円環
状の光線を出すためのものである。
【0048】光伝送体11の透明体13の入射側には、
前記第1応用例同様の光源19及び集光ミラー20が設
けられている。光ファイバ束15の出射側端部には支持
板24が設けられ、この支持板24によって光ファイバ
束15の各光ファイバ14の出射側端部が円環状に配設
されている。そして、この支持板24で支持された各光
ファイバ14から出射した光線は照射面25に円環状に
照射される。
【0049】この場合も、光源19からの光線は透明体
13で均一になって、照射面25を円環状にむらなく照
射される。
【0050】[第1の実施形態の変形例]なお、前記第
1の実施形態では、透明体13を円柱状に成形したが、
図7及び図8に示すように、透明体26を円錐形の頭部
を除いた裁頭円錐状に形成してもよい。この場合、透明
体26の口径Φは入射側の径となる。
【0051】ところで、透明体26内では光線は全反射
するので、輝度不変の法則により、透明体26の各断面
でのNAと口径との積は一定になる。従って、出射側端
部から出射する光線のNAは、透明体26の出射側の口
径の大小に応じて変化し、図7では入射側のNAよりも
小さく、図8の場合は入射側のNAよりも大きくなる。
このように透明体26を円柱状ではなく、裁頭円錐状に
することで、出射側のNAを適宜調整することができ
る。この透明体26を用いるのは、光源19側のNA
と、各光ファイバ14のNAが一致しない場合に有効で
ある。
【0052】また、透明体13の断面形状は円形に限ら
ず、図9に示すような6角柱状や図10のような4角柱
状に形成してもよい。
【0053】[第2の実施形態]次に第2の実施形態を
図11に基づいて説明する。
【0054】本実施形態の光伝送体31は、光伝送部3
2と透明体33とから構成されている。
【0055】光伝送部32は、長い中空筒状の長筒体3
4と、この長筒体34内に充填され長筒体34よりも屈
折率の高い透明液体35とから構成されている。
【0056】長筒体34は、可撓性を有する中空筒状
(チューブ状)の材料によって、所定長に形成されてい
る。この長筒体34としては、テフロンチューブやビニ
ールチューブ等を用いることができる。
【0057】透明液体35は、長筒体34よりも屈折率
の高いものが用いられている。これにより、透明液体3
5が長筒体34内に充填された状態でこの透明液体35
内に光線が入射すると、この光線は長筒体34の内側面
で全反射して長筒体34内を伝わるようになっている。
この透明液体35としては、塩水、グリセリン、シダー
油、シリコンモノマー、スチレンモノマー等を用いるこ
とができる。
【0058】透明体33は、前記第1の実施形態と同様
に、外部からの入射光を内部で反射させながら均一に分
散して出射させるためのもので、長筒体34の入射側端
部に取り付けられている。この透明体33の屈折率は長
筒体34よりも大きく設定されている。透明体33の出
射側端面は、長筒体34に充填された透明液体35に直
接に接触しており、べた着け状態となっている。
【0059】この透明体33の具体的な寸法は、次式の
関係が成り立つように設定されている。
【0060】 n1 >n2 ……(5) n3 >n2 ……(6) L/Φ>(n2 2 /(n1 2 −n2 2 ))0.5 ……(7) なお、Lは透明体33の長さ、Φは透明体33の口径、
1 は透明体33の屈折率、n2 は長筒体34の屈折
率、n3 は透明液体35の屈折率である。
【0061】ここで、前記(5)式及び(6)式は、透
明体33及び透明液体35内を伝わる光線が長筒体34
で全反射するための条件である。
【0062】また、(7)式は次のようにして導出され
る。透明体33の基本的な条件は前記第1の実施形態に
おける透明体13に要求される条件である前記(1)式
と同様である。ただし、本実施形態の場合には、屈折率
2 の長筒体34で覆われているため、この屈折率n2
の長筒体34と透明体33との間で全反射を生じるため
には、 n1 sin (90°−j)>n2 ……(8) が成立しなければならない。この(8)式と前記(2)
式より NA=(n1 2 −n2 2 0.5 ……(9) を得る。この(9)式を前記(1)式に代入することに
より、前記(7)式が導出される。
【0063】このため、(7)式の要件を満たす透明体
33に(9)式を満たすNA以内の光線は、すべて透明
体33内で全反射して均等に分散される。
【0064】これにより、前記第1の実施形態と同様の
作用、効果を奏することができるようになる。
【0065】なお、本実施形態では、長筒体34内に充
填するものとして透明液体35を用いたが、例えば、ガ
ラス、アクリル、ポリカーボネート、スチレン、テフロ
ン、ゼラチン等の固体を用いてもよい。
【0066】[具体例]次に前記関係式(5)(6)
(7)を満たす透明体33を具体的な数値を上げて説明
する。
【0067】透明体33としては石英を用い、その長さ
Lは60mm、口径Φは15mmに構成した。また、屈
折率n1 は1.47である。長筒体34は屈折率1.3
4のテフロンを用いた。透明液体35は屈折率1.45
の塩水を用いた。
【0068】ここで、各部の屈折率はn1 =1.47、
2 =1.34、n3 =1.45であるため、前記
(5)(6)式は満たされており、光線は全反射されな
がら伝わっていく。
【0069】さらに、(7)式の左辺は4となり、右辺
は2.22となる。即ち、本例の石英を用いた光伝送体
31は前記(5)(6)(7)式の条件を満たしてお
り、透明体33に入射する光線のパワー密度にむらがあ
る場合でも、透明体33を出射する際には均一化された
光線となる。これにより、光伝送部32には均一化され
た光線が入射し、透明液体35の全域を伝って効率的に
伝送される。
【0070】また、透明体33から透明液体35に入射
する際には光線密度が均一化しているため、透明液体3
5が局部的に熱せられることがなく、この透明液体35
が発砲したり、気化したりすることがなくなる。この結
果、光伝送体31の初期性能が維持される。
【0071】透明液体35は光ファイバよりもコストが
低く、光伝送体31のコスト低減を図ることができる。
【0072】[第3の実施形態]図12は本実施形態に
係る光伝送体41を示す側面断面図である。本実施形態
に係る光伝送体41は、前記各実施形態と同様に、光伝
送部42と透明体43とから構成されている。
【0073】光伝送部42は、長筒体44とガラス繊維
群45とから構成されている。長筒体44は、可撓性を
有するテフロンチューブ等によって、所定長の中空筒状
に形成されている。ガラス繊維群45は多数のガラス繊
維46によって構成されている。ガラス繊維46は、コ
アの外周にクラッドを有する通常の光ファイバと異な
り、クラッドを有さないコアのみによって構成されてい
る。この多数本のガラス繊維46からなるガラス繊維群
45が長筒体44内に挿入されている。
【0074】長筒体44内には液体状の充填剤が充填さ
れている。この充填剤はガラス繊維群45の各ガラス繊
維46よりも屈折率の低くもので構成されている。充填
剤は、長筒体44内に充填された状態で、ガラス繊維群
45の個々のガラス繊維46をそれぞれ囲繞し、クラッ
ドとして機能するようになっている。この液体状の充填
剤としては、塩水、グリセリン、シダー油、シリコンモ
ノマー、スチレンモノマー等を用いることができる。
【0075】透明体43は、円柱状に構成され、光伝送
部42の長筒体44の端部に取り付けられている。この
透明体43は、前記第1実施形態と同様に、外部からの
入射光を内部で反射させながら均一に分散して出射させ
るためのものである。透明体43の外側面は外部からの
光線を入射させる入射面となっており、内側面は内部で
均一に分散させた光線を出射させる出射面となってい
る。そして、この透明体43の出射面が長筒体44内の
挿入されたガラス繊維群45の各ガラス繊維46の入射
側端部とつき合わされている。これら長筒体44の出射
面とガラス繊維46の入射側端部とは、べた着けや融着
等によって互いにつき合わされている。これにより、外
部から透明体43内に入射した光線は、この透明体43
内で均一に分散されてガラス繊維群45の各ガラス繊維
46に均等に入射されるようになっている。
【0076】この透明体43の具体的な寸法は、次式の
関係が成り立つように設定されている。
【0077】 n1 >n2 ……(10) n4 >n3 ……(11) L/Φ>(n2 2 /(n1 2 −n2 2 ))0.5 ……(12) なお、Lは透明体43の長さ、Φは透明体43の口径、
1 は透明体43の屈折率、n2 は長筒体44の屈折
率、n3 は長筒体44内に充填される液体状の充填剤の
屈折率、n4 は各ガラス繊維46の屈折率である。
【0078】この(12)式の関係は、前記第2実施形
態の(7)式の場合と同様にして導出されるものであ
る。
【0079】[具体例]次に前記関係式(10)(1
1)(12)を満たす透明体43を具体的な数値を上げ
て説明する。
【0080】透明体43は、長さLを20mmに、口径
Φを8mmにした光学ガラスで構成されている。また、
屈折率n1 は1.51である。長筒体44は屈折率1.
34のテフロンを用いた。充填剤は屈折率1.41の塩
水を用いた。ガラス繊維46は屈折率1.52のものを
用いた。
【0081】ここで、各部の屈折率はn1 =1.51、
2 =1.34、n3 =1.41、n4 =1.52であ
るため、前記(10)(11)式は満たされており、光
線は全反射されながら伝わっていく。
【0082】さらに、(12)式の左辺は2.5、右辺
は1.93となる。即ち、(12)式の条件を満たして
いる。
【0083】これにより、本実施形態の場合も、前記各
実施形態同様の作用、効果を奏することができる。
【0084】さらに、本実施形態では、ガラス繊維46
にクラッドを施す必要がないので、クラッドの成形工程
が不要となり、光伝送体41のコストを低減することが
できる。
【0085】なお、前記(12)式において、n1 に変
えてn4 を、n2 に変えてn3 を代入することで、ガラ
ス繊維46が伝送できるNAを計算することができる。
本例においては、この場合のNAも0.57であり、ガ
ラス繊維46は透明体43が伝送した光線を余すところ
なくすべて伝送することができることを示している。
【0086】ところで、第3の実施形態においては、例
えば透明体43が(12)式の関係を満たしておらず、
このため光の伝送効率が悪くとも、従来の光伝送体に比
して著しく製造コストが低いという特徴がある。
【0087】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明に係る光
伝送体によれば次のような効果を奏することができる。
【0088】(1) 透明体によって入射光を均一に分
散させるので、入射光に光量むらがある場合でも、透明
体から出射する出射光は光量むらが除去された均一な光
線となり、効率的に光線を伝送することができるように
なる。
【0089】(2) 出射光は光量むらが除去された均
一な光線となるため、局部的に発熱することがなくな
り、この発熱に伴う損傷を防止することができる。
【0090】(3) 長筒体内に繊維群が挿入され、充
填剤が充填されるだけの構成で光伝送体を成形すること
ができるので、光伝送体の製造コストを大幅に低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光伝送体を示す斜視図であ
る。
【図2】所定寸法に成形された透明体の入射側端面の中
央に光線が入射した際の光路を示す模式図である。
【図3】透明体の入射側端面のうち中央から離れた点に
光線が入射した際の光路を示す模式図である。
【図4】透明体内を伝搬する光線の状態を示す模式図で
ある。
【図5】第1実施形態の第1応用例を示す斜視図であ
る。
【図6】第1実施形態の第2応用例を示す斜視図であ
る。
【図7】第1実施形態の第1変形例を示す斜視図であ
る。
【図8】第1実施形態の第2変形例を示す斜視図であ
る。
【図9】第1実施形態の第3変形例を示す斜視図であ
る。
【図10】第1実施形態の第4変形例を示す斜視図であ
る。
【図11】第2実施形態に係る光伝送体を示す一部破断
斜視図である。
【図12】第3実施形態に係る光伝送体を示す一部破断
斜視図である。
【図13】従来の光伝送体を示す斜視図である。
【符号の説明】
11: 光伝送体、12: 光伝送部、13: 透明体、1
4: 光ファイバ、15:光ファイバ束。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の光ファイバを束ねた光ファイバ束
    と、この光ファイバ束の端部に取り付けられ外部からの
    入射光を均一に分散して各光ファイバに均等に入射させ
    る透明体とから構成されたことを特徴とする光伝送体。
  2. 【請求項2】 長い中空筒状の長筒体と、この長筒体内
    に充填され長筒体よりも屈折率の高い液体又は固体と、
    前記長筒体の端部に取り付けられ外部からの入射光を均
    一に分散して前記液体又は固体に均等に入射させる透明
    体とから構成されたことを特徴とする光伝送体。
  3. 【請求項3】 長い中空筒状の長筒体と、この長筒体内
    に挿入され内部を光が伝わる多数の繊維からなる繊維群
    と、前記長筒体内に充填されて前記繊維群の個々の繊維
    をそれぞれ囲繞し前記繊維よりも屈折率が低くてクラッ
    ドとして機能する液体又は固体からなる充填剤と、前記
    長筒体の端部に取り付けられ外部からの入射光を均一に
    分散して各繊維に均等に入射させる透明体とから構成さ
    れたことを特徴とする光伝送体。
  4. 【請求項4】 長い中空筒状の長筒体と、この長筒体内
    に挿入され内部を光が伝わる多数の繊維からなる繊維群
    と、前記長筒体内に充填されて前記繊維群の個々の繊維
    をそれぞれ囲繞しこの繊維よりも屈折率が低くてクラッ
    ドとして機能する液体又は固体からなる充填剤とから構
    成されたことを特徴とする光伝送体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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