JPH09178592A - 圧力検出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型化を招くことなく、検出圧力の異常を遠
方から即座に判別可能にする。 【解決手段】 表示部２は７セグメントＬＥＤ４にて構
成され、表示面３には３桁の数字が表示される。各ＬＥ
Ｄ５は、緑色又は赤色に発光する。検出圧力値が予め設
定される許容圧力範囲内であるときは、ＬＥＤ５の緑色
発光により検出圧力値が表示され、検出圧力値が許容圧
力範囲外であるときは、ＬＥＤ５の赤色発光により検出
圧力値が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空圧等の検出圧力
をデジタル表示する表示部を備えた圧力検出器に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、上記のような圧力検出器に
は、検出圧力値を予め使用者により設定される設定圧力
値と比較して、検出圧力値が設定圧力値を越えたときに
は警告表示を行うものがある。この警告表示により、作
業者が表示部に表示されるデジタル数字を視認すること
が困難な遠方からでも、検出圧力の異常を即座に視認す
ることができようにしている。

【０００３】図５に示す圧力検出器２０（特開平６４−
２８５２７号公報等）では、表示部２１と同じ面に１個
の発光ダイオード（以下、ＬＥＤと略称する）からなる
表示灯２２を設け、この表示灯２２を発光させることに
より警告表示を行うようにしている。従って、作業者
は、遠方から表示灯２２の発光を視認することで、検出
圧力の異常を判別することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
圧力検出器２０では、表示灯２２を設けることにより圧
力検出器２０の表示部２１が設けられる面が拡大して圧
力検出器２０が大型化しないように、表示灯２２を１個
のＬＥＤで構成している。その結果、表示灯２２の発光
面積が小さいため、表示灯２２の発光を遠方から即座に
視認することが困難になる場合が生じている。

【０００５】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、大型化を招くことな
く、検出圧力の異常を遠方から即座に判別することがで
きる圧力検出器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項１に記載の発明は、検出圧力値を表示部の表
示面にデジタル表示するとともに、予め設定される設定
圧力値に対する前記検出圧力値の大小を判別し、その判
別結果を表示する圧力検出器において、前記表示部の表
示面の発光色又は輝度を変化させることにより前記判別
結果を表示するようにした。

【０００７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明の作用に加えて、前記表示面にデジタル表示され
る数字の発光色又は輝度を変化させて判別結果を表示す
るようにした。

【０００８】請求項３に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の発明の作用に加えて、表示部は、発光ダ
イオードから構成した。従って、請求項１に記載の発明
によれば、検出圧力値がデジタル表示される表示部の表
示面の発光色又は輝度の変化により、予め設定される設
定圧力に対する検出圧力の大小の判別結果が表示され
る。その結果、判別結果を表示するための部分を表示面
以外に設けることなく、広い表示面積で判別結果を表示
することが可能になる。

【０００９】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の発明の作用に加えて、表示面にデジタル表示さ
れる数字の発光色又は輝度の変化にて判別結果が表示さ
れるため、判別結果の視認性を高めるために数字の輝度
を上げても数字自体の視認性は低下しない。

【００１０】請求項３に記載の発明によれば、請求項１
又は請求項２に記載の発明の作用に加えて、２色に発光
する発光ダイオードは既存の製品であり、発光色の切り
換えは通電を選択的に行うだけで済むため、表示部の駆
動回路を簡単に構成することができる。又、表示部も安
価となるため、安価に構成することが可能になる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図１〜図３に従って説明する。図１は、圧力検
出器１の表示部２が備えられた正面側を示している。

【００１２】表示部２は検出圧力値をデジタル表示する
表示面３を有し、この表示面３には３桁分の７セグメン
トＬＥＤ４を備えている。従って、表示面３は、各７セ
グメントＬＥＤ４を構成する各ＬＥＤ５の発光面６と、
この各発光面６以外の背景部７とから構成されている。

【００１３】各７セグメントＬＥＤ４は、それぞれ０〜
９迄の１０進数の数字を表示する。７セグメントＬＥＤ
４を構成する各ＬＥＤ５は、緑色発光部１５と赤色発光
部１６とが１つの光学系ケースに収容された構成になっ
ている。そして、各ＬＥＤ５は、その緑色発光部と赤色
発光部はいずれか一方が選択的に通電され、いずれが通
電されたときにも同一の発光面積で緑色又は赤色に発光
する。

【００１４】又、圧力検出器１には、その圧力を検出す
る空気が導入される図示しない空気導入ポートが設けら
れている。図２は、圧力検出器１の電気的構成を示して
いる。圧力検出器１は、圧力検出部１０、圧力設定部１
１、表示制御部１２、第１駆動部１３、第２駆動部１
４、前記緑色発光部１５及び赤色発光部１６とから構成
されている。

【００１５】圧力検出部１０は、前記空気導入ポートか
ら導入される空気の圧力（即ち、検出圧力）に対応する
検出圧力データＤP を表示制御部１２に出力する。又、
圧力設定部１１は、外部から設定される大小２つの設定
圧力値Ｐ1 ，Ｐ2 （Ｐ1 ＜Ｐ2 ）に対応する各設定圧力
値データＤP1，ＤP2（ＤP1＜ＤP2）を表示制御部１２に
それぞれ出力する。即ち、本実施の形態の圧力検出器１
では、この２つの設定圧力値Ｐ1 ，Ｐ2 にて検出圧力の
許容圧力範囲が設定される。

【００１６】表示制御部１２は、検出圧力データＤP が
設定圧力値データＤP1未満であるときは、検出圧力デー
タＤP に対応する検出圧力値を表示するための表示制御
信号ＳC を第２駆動部１４に出力する。第２駆動部１４
は、表示制御信号ＳC に基づく表示を行うための発光駆
動信号ＳD1を各７セグメントＬＥＤ４の赤色発光部１６
に出力する。

【００１７】又、表示制御部１２は、検出圧力データＤ
P が設定圧力値データＤP1以上であり、かつ、設定圧力
値データＤP2以下であるときは、検出圧力データＤP に
対応する検出圧力値を表示するための表示制御信号ＳC
を第１駆動部１３に出力する。第１駆動部１３は、表示
制御信号ＳC に基づく表示を行うための発光駆動信号Ｓ
D2を各７セグメントＬＥＤ４の緑色発光部１５に出力す
る。

【００１８】さらに、表示制御部１２は、検出圧力デー
タＤP が設定圧力値データＤP2を超えるときは、検出圧
力データＤP に対応する検出圧力値を表示するための表
示制御信号ＳC を第２駆動部１４に出力する。第２駆動
部１４は、表示制御信号ＳCに基づく表示を行うための
発光駆動信号ＳD1を各７セグメントＬＥＤ４の赤色発光
部１６に出力する。

【００１９】従って、図３に示すように、圧力検出器１
では、検出圧力値が設定圧力値Ｐ1未満であるとき、あ
るいは、検出圧力値が設定圧力値Ｐ2 を超えるとき（即
ち、許容圧力範囲外）には、各７セグメントＬＥＤ４の
赤色発光により検出圧力値が表示される。又、検出圧力
値が設定圧力値Ｐ1 以上でかつ設定圧力値Ｐ2 以下であ
る（即ち、許容圧力範囲内）ときには、各７セグメント
ＬＥＤ４の緑色発光により検出圧力値が表示される。

【００２０】次に、以上のように構成された圧力検出器
の作用について説明する。圧力検出器１に導入される空
気の圧力が予め設定された許容圧力範囲内であるとき
は、その検出圧力値が各ＬＥＤ５の緑色発光により表示
される。その結果、空気の圧力が許容圧力範囲にあるこ
とが表示面３の内の広い発光面積であるデジタル数字の
緑色発光により表示されるため、作業者は空気の圧力が
正常であることを検出圧力値自体が判別できない遠方か
ら即座に視認することが可能になる。

【００２１】又、圧力検出器１に導入される空気が許容
圧力範囲から外れるときは、その検出圧力値が各ＬＥＤ
５の赤色発光により表示される。その結果、空気の圧力
が許容圧力範囲外であることが表示面３の内の広い発光
面積であるデジタル数字の赤色発光により表示されるた
め、作業者は空気の圧力が異常であることを検出圧力値
自体が判別できない遠方から即座に視認することが可能
になる。

【００２２】以上詳述したように、本実施の形態の圧力
検出器によれば、以下の効果を得ることができる。 （ａ） 表示面３にデジタル表示する数字の発光色を変
化させることで、空気の圧力が許容圧力範囲にあるか否
かを表示するようにした。その結果、表示面３とは別に
表示灯等を設けることなく、広い表示面積で判別結果を
表示することが可能になる。従って、圧力検出器１の大
型化を招くことなく、検出圧力の異常を遠方から即座に
判別することができる。

【００２３】（ｂ） 数字自体の発光色を変化させるよ
うにしたので、数字の輝度を上げて判別結果の視認性を
高めても、数字自体の視認性が低下することはない。従
って、数字自体の視認性を低下させることなく、判別結
果の視認性を向上させることができる。

【００２４】（ｃ） 表示部２を７セグメントＬＥＤ４
にて構成したので、既存の製品を使用することができ、
発光色の切り換えを通電を選択的に行うだけで済む。そ
の結果、表示部２の駆動回路が簡単に構成され、表示部
２も安価となるため、圧力検出器１を安価に構成するこ
とができる。

【００２５】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、以下のように構成することもできる。 （１） ７セグメントＬＥＤ４の発光色は一定とし、検
出圧力値が許容圧力範囲内であるときと許容圧力範囲外
であるときとでその輝度を変化させるようにしてもよ
い。即ち、各７セグメントＬＥＤ４を、単一の発光色の
ＬＥＤ５で構成する。そして、図４に示すように、前記
表示制御部１２は、検出圧力値が許容圧力範囲内である
ときには、各７セグメントＬＥＤ４を低輝度で発光させ
るための表示制御信号ＳC を駆動部１７に出力し、検出
圧力値が許容圧力範囲外であるときには、各７セグメン
トＬＥＤ４を高輝度で発光させるための表示制御信号Ｓ
C を駆動部１７に出力する。駆動部１７は、各表示制御
信号ＳC に基づき、発光部１８を低輝度又は高輝度で発
光させるための発光駆動信号ＳD を発光部１８に出力す
る。このような構成でも、遠方から検出圧力の異常を即
座に判別することができる。

【００２６】（２） ７セグメントＬＥＤ４の発光色を
変化させる代わりに、背景部７を発光させるように構成
し、この発光色を検出圧力値に基づいて変化させるよう
に構成してもよい。この場合、背景部７を透過性とし、
表示部２の内部にバックライトを設ける。バックライト
としては、異なる発光色の冷陰極管、同じくＬＥＤ、エ
レクトロルミネセンス（ＥＬ）等が考えられる。又、背
景部７の輝度を変化させるようにしてもよい。この場合
でも、遠方から検出圧力の異常を即座に判別することが
できる。

【００２７】（３） 表示部２をカラー液晶ディスプレ
イにて構成してもよい。この場合、数字あるいは背景部
７の内、いずれか一方の発光色を変化させるように構成
してもよく、又、両方の発光色を同時に変化させるよう
に構成してもよい。さらに、数字自体と背景部７の発光
色を交換して発光させるようにしてもよく、両方の発光
色をそれぞれ別の発光色に変化させるようにしてもよ
い。又、数字自体又は背景部７の輝度を変化させるよう
にしてもよい。

【００２８】（４） ７セグメントＬＥＤ４の代わり
に、ドットマトリックスＬＥＤ（例えば、５×７ドット
等）を用いてもよい。 （５） 表示部２が設けられる面に、圧力設定部１１の
操作部を備えた圧力検出器１に実施してもよい。

【００２９】（６） デジタル表示される数字の桁数
は、３桁以外であってもよい。 （７） 許容圧力範囲を設定圧力値Ｐ1 とＰ2 との間の
圧力範囲として設定したが、設定圧力値Ｐ1 以下を許容
圧力範囲としてもよく、又、設定圧力値Ｐ2 以上を許容
圧力範囲としてもよい。

【００３０】（８） 各７セグメントＬＥＤ４の発光色
は、緑色と赤色との組み合わせに限らず、その他、例え
ば、青色と橙色との組み合わせ等適宜選択してもよい。 （９） 検出圧力値が設定圧力値に一致したときに、接
続される電気機器のスイッチングを行うスイッチング機
能を備えた圧力検出器１に実施してもよい。

【００３１】前記実施の形態から把握できる請求項以外
の技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 （１） 請求項３に記載の圧力検出器において、発光ダ
イオードを７セグメントＬＥＤ４とする。この構成によ
れば、表示部２の駆動回路が一層簡単な構成となるとと
もに表示部が一層安価となるため、圧力検出器１を一層
安価にすることができる。

【００３２】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１に記載の
発明によれば、大型化を招くことなく、検出圧力の異常
を遠方から即座に判別することができる。

【００３３】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の発明の効果に加えて、数字自体の視認性を低下
させることなく、判別結果の視認性を向上させることが
できる。

【００３４】請求項３に記載の発明によれば、請求項１
又は請求項２に記載の発明の効果に加えて、安価に構成
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 圧力検出器の正面図。

【図２】 圧力検出器の電気的構成を示すブロック図。

【図３】 検出圧力に対する発光色の切り換えを示すグ
ラフ。

【図４】 別例の圧力検出器の電気器構成を示すブロッ
ク図。

【図５】 従来例の圧力検出器の正面図。

【符号の説明】

２…表示部、３…表示面、４…発光ダイオードとしての
７セグメントＬＥＤ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 検出圧力値を表示部の表示面にデジタル
   表示するとともに、予め設定される設定圧力値に対する
   前記検出圧力値の大小を判別し、その判別結果を表示す
   る圧力検出器において、 前記表示部の表示面の発光色又は輝度を変化させること
   により前記判別結果を表示するようにした圧力検出器。
2. 【請求項２】 前記表示面にデジタル表示される数字の
   発光色又は輝度を変化させて判別結果を表示するように
   した請求項１に記載の圧力検出器。
3. 【請求項３】 表示部は、発光ダイオードからなる請求
   項１又は請求項２に記載の圧力検出器。