JPH09178478A - 傾斜角測定装置 - Google Patents

傾斜角測定装置

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JPH09178478A
JPH09178478A JP35076295A JP35076295A JPH09178478A JP H09178478 A JPH09178478 A JP H09178478A JP 35076295 A JP35076295 A JP 35076295A JP 35076295 A JP35076295 A JP 35076295A JP H09178478 A JPH09178478 A JP H09178478A
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JP
Japan
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container
sensors
liquid
measuring device
inclination angle
Prior art date
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Application number
JP35076295A
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English (en)
Inventor
Kichinosuke Nagashio
吉之助 長塩
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体や設備の傾斜角度や傾斜状態を電気的に
測定する装置は市場に存在しない。 【解決手段】 車両等の物体に容器1が設置される。容
器1の内部には所定量のオイル2が封入され、このオイ
ル2の液面変動を測定するために容器1内の4隅の各々
にレベルセンサ3a,3b,3c,3dが配設され、セ
ンサの各々からの信号を信号処理部5a,5b,5c,
5dで処理し、得られた4つの信号を基にして演算部6
により容器1のX,Y,Zの各方向の傾斜角度を演算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体、移動体又は
地上設備等における3次元の傾斜状態を測定することの
できる傾斜角測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等の傾斜を検知する装置
には、密閉箱内に所定量の液体を入れ、その液面レベル
の傾斜状態を透明窓に設けたスケールとの変位から傾斜
を目視で知るようにした自動車用品、或いは大工道具に
見られる様に円柱状の中空ガラスの両端を閉塞した内部
に着色液を小さな気泡が生じる状態に封止し、中間位置
からの気泡の移動量に基づいて傾斜度を知ることができ
るようにした水準器等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、移動物体や地
上設備等の傾斜角度或いは傾斜状態を電気的に、かつ多
方向に対して測定する技術は、知られていない。
【0004】そこで本発明は、物体、移動体、地上設備
等における3次元の傾斜状態を電気的に測定することの
できる傾斜角測定装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、傾斜角度又は傾斜状態の測定対象
(又は測定領域)に複数のセンサを設置し、これにより
得られる複数の測定情報から傾斜角度又は傾斜状態を演
算する構成にしている。
【0006】
【発明の実施の形態】本出願に係る発明の目的を実現す
る構成は、請求項1に記載のように、固定又は移動する
物体に設置され、内部に所定量の水その他の液体が封入
された容器と、前記容器内の少なくとも3ヵ所に設置さ
れて前記液体の液面変動を測定するセンサと、この複数
のセンサからの信号を基に前記物体のX,Y,Zの各方
向の傾斜角度を演算する演算部とを備えた構成にしてい
る。
【0007】この構成によれば、車両、船舶、航空機等
の物体に容器を設置し、この容器内に複数のセンサを設
置して容器内の液体の液面レベルを測定すれば、X,
Y,Zの各方向の角度変化情報が得られ、これらの情報
から演算により容器の傾斜角度、すなわち傾斜角測定装
置を設置した物体の傾斜角度又は傾斜状態を知ることが
できる。
【0008】そして、前記センサは、レベルセンサを用
いることができる。レベルセンサは液面の変動を部分的
に容易に検出することができ、傾斜角度検出のための複
数の情報を簡単に得ることができる。
【0009】更に、前記演算部による演算結果を記憶又
は記録する記録部を設けることができる。この構成によ
れば、傾斜角度が連続的に或いは定期的に記憶又は記録
することができ、傾斜角測定装置を設置した測定対象の
物体の傾斜角度又は傾斜状態をデータとして保存し或い
は記録に残すことができる。
【0010】本出願に係る発明の目的は、請求項4に記
載のように、特定した領域内に存在する液体領域に対
し、その液面変動を少なくとも3ヵ所で測定する複数の
センサと、この複数のセンサからの信号を基に前記液体
領域のX,Y,Zの各方向の傾斜角度を演算する演算部
とを具備する構成によっても実現できる。
【0011】この構成によれば、地面、水面等の特定し
た領域、例えば、ダムの湖面等に対し、この水面に複数
のセンサを設置して表面レベルを測定すれば、測定対象
面のX,Y,Zの各方向の角度変化情報が得られ、これ
らの情報から演算により測定対象面の傾斜角度又は傾斜
状態を知ることができる。
【0012】この場合、前記演算部による演算結果を記
憶又は記録する記録部を設けることができる。この構成
によれば、傾斜角度が連続的に或いは定期的に記憶又は
記録することができ、傾斜角測定装置を設置した測定対
象面の傾斜角度又は傾斜状態をデータとして保存し或い
は記録に残すことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】図1は本発明による傾斜角測定装置の概略
を示す構成図である。
【0015】箱状の容器1(蓋を有するが図1では図示
を省略)には粘性を持つオイル2が(水でもよいが、粘
性が無いので小さなレベル変動でも液面変位が生じ、測
定に不都合な場合が多い)所定量だけ満たされている。
容器1は車両や船舶等の移動体に搭載される。この容器
1内の4隅には、オイル2の液面レベルを測定するため
のレベルセンサ3a,3b,3c,3dが設置され、各
々にはケーブル4a,4b,4c,4dが接続されてい
る。ケーブル4a〜4dの他端には、レベルセンサ3a
〜3dによる測定信号を処理するための信号処理部5が
接続され、この信号処理部5には処理した信号に基づい
て傾斜角度を計算するための演算部6が接続されてい
る。演算部6は、例えばマイクロコンピュータを用いた
構成にすれば、プログラムの作成によって容易に傾斜角
度の計算を行うことができる。更に、演算部6には、演
算結果を記録するための記録部(プリンタ、レコーダ、
或いはハードディスク等)7、及び傾斜角度(又は傾斜
状態)があるレベル以上になったときに警報(又は警
告)を発するための警報部8が接続されている。
【0016】このような構成にあって、容器1が移動体
に搭載されていれば、その移動状態に応じてオイル2の
液面が変動する。その変動はレベルセンサ3a〜3dの
各々によって逐次測定され、電気信号に変換される。レ
ベルセンサ3a〜3dの検出値は液面レベルの変動を直
接に示すものではないため、信号処理部5によって変動
に応じたデジタル信号を生成する。信号処理部5で得ら
れた4つの信号を基に、演算部6は容器1の傾斜角度又
は傾斜状態(即ち、移動体の傾斜角度又は傾斜状態)を
演算する。この演算によって容器1におけるX,Y,Z
の3方向の傾斜角が得られ、この結果から移動体の傾斜
角度又は傾斜状態を知ることができる。この結果は、連
続的或いは定期的に記録部7にプリントアウトされ、或
いはハードディスク等の記憶装置に保存される。或い
は、警報部8により、傾斜角度又は傾斜状態が設定値を
越えたときに警報を行うようにする。
【0017】このように、本発明によれば、どの方向に
傾いたのかの方向及び傾斜角度を知ることができ、且つ
保存も可能である。この結果、移動体の状況を把握する
データの1つが得られる結果、具体的に以下のような用
途に対して、特に顕著な効果が得られる。 航空機に搭載した場合、墜落事故等の原因調査に際
し、機体角度、翼角度等の有力な手掛かりを得ることが
できる。 船舶に搭載すれば、沈没等に際し、どの部位から沈没
したのか等の事故状況を把握できるようになる。 移動又は固定を問わず、物体に対する衝撃の有無及び
衝撃方向の検知が、液面の変位から把握することができ
る。 ビル等の建築物に設置すれば、ビルの傾斜や沈下の状
況を把握することができる。同様に、水タンク、油槽等
の設備の傾斜も把握することができる。 物体ではなく、ダム等の地上設備の水面の所定位置に
センサを設置すれば、強風等による水面の変動を人手に
よらず把握することができる。この結果を記録部に記憶
させておけば、長期に渡る変化状況を把握できるように
なる。 センサの種類を吟味して選定することにより、特定の
範囲における地盤変動の測定も可能である。そして、記
録部に記憶しておくことにより、経時変化等も把握する
ことができる。 鉄道のレール道床等に設置すれば、レールの偏り(片
側の沈下等)等を検出することができる。また、橋脚に
設置すれば、その傾き等の管理も離れた場所で管理及び
把握することが可能になる。 センサに高感度のものを選べば、地震の有無や大きさ
の検知、及び震源地の方向の検知も可能になる。
【0018】なお、図1においては、容器1の形状が長
方形の例を示したが、形状は内部のオイル2が漏れ出
ず、ある程度の容積を有する構造であれば任意形状にで
き、例えば、図2に示す様な球形の容器9でもよいし、
図3に示す様な楕円球形の容器10であってもよい。な
お、11,12は容器9,10が転倒しないようにする
ための台座である。また、図2及び図3において、レベ
ルセンサ3c,3dの図示を省略している。
【0019】また、図4,図5は傾斜角の急峻な場合を
示した図である。検出の方法等は図2及び図3で説明し
たのと同じである。
【0020】図6は図1に示した傾斜角測定装置の電気
系の詳細構成を示すブロック図である。図6において
は、図1に示したと同一であるものには同一引用数字を
用いたので、以下においては重複する説明を省略する。
また、記録部7及び警報部8の図示も省略している。
【0021】ここでは、レベルセンサ3a,3b,3
c,3dとして差動トランスを用いている。レベルセン
サ3a〜3dは同一構造及び同一仕様である。したがっ
て、ここではその1つの構成についてのみ説明する。
【0022】レベルセンサ3は、円環状の1次コイル3
1、この1次コイル31を挟む様にして同軸に配設され
る2次コイル32,33、コイル31及びコイル32,
33の中空部に挿入される円筒状のコア(可動鉄心)3
4、このコア34の下端に軸心部に装着された棒状のス
ピンドル35、及びスピンドル35の下端に装着された
浮き36の各々を備えて構成されている。2次コイル3
2,33は、差動出力になるように直列接続されてい
る。
【0023】この差動トランスによるレベルセンサは、
浮き36はオイル2の液面に接触しており、液面変動に
応じて浮き36が昇降し、これに連動してコア34がコ
イル内を昇降する。コイル32,33の出力端には、コ
ア34の変動に応じた出力信号が出力される。
【0024】1次コイル31を励磁するために励磁用発
振器13が設けられ、出力線13aにより接続されてい
る。レベルセンサ3b,3c,3dに対しては出力線1
3b,13c,13dにより接続されている。また、信
号処理部5は、レベルセンサ3a,3b,3c,3dの
各々には、信号処理部5a,5b,5c,5dが個別に
接続されている。信号処理部5a〜5dは共に同一構成
であり、この各々と励磁用発振器13の間には、信号線
55a,55b,55c,55dが接続されている。
【0025】次に、信号処理部5a,5b,5c,5d
の1つの構成(ここでは、信号処理部5a)について説
明する。
【0026】コイル32,33の出力端子には交流増幅
器51が接続されている。この交流増幅器51には、同
期検波回路52、直流増幅器53、A/D変換器54の
各々が順次直列に接続されている。
【0027】コイル32,33の出力端子には浮き36
の昇降に応じた電気信号(アナログ信号)が出力され、
交流増幅器51によって所定のレベルに増幅される。増
幅された信号は、1次コイル31と2次コイル32の間
の位相ずれを合わせるため、同期検波回路52によって
信号線55aからの同期信号を用いて位相合わせを行
う。同期検波回路52の出力信号は直流増幅器53によ
って所定のレベルに直流増幅され、更にA/D変換器5
4によってデジタル信号に変換された後、演算部6へ送
出される。演算部6は、信号処理部5a,5b,5c,
5dからの4つの信号を基に傾斜角を算出する。
【0028】なお、以上の構成においては、レベルセン
サ3a〜3dに差動トランスを用いるものとしたが、本
発明は差動トランスに限定されるものではなく、例え
ば、超音波センサ、フロート式センサ等を用いることも
できる。
【0029】また、上記の構成では、センサを4ヵ所に
設けるものとしたが、演算内容が複雑になってもよけれ
ば、3ヵ所であってもよい。
【0030】なお、レベルセンサ3a,3b,3c,3
dの相互の間隔が広くなるほど傾斜角度の測定精度を向
上させることができる。したがって容器1のサイズは大
きいほどよい。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、固定又
は移動する物体に設置され、内部に所定量の液体が封入
された容器と、前記容器内の少なくとも3ヵ所に設置さ
れて前記液体の液面変動を測定するセンサと、この複数
のセンサからの信号を基に前記物体のX,Y,Zの各方
向の傾斜角度を演算する演算部とを備えた構成にしたの
で、傾斜角測定装置を設置した物体の傾斜角度又は傾斜
状態を知ることができ、ひいては物体の各種の状況把握
が可能になる。
【0032】請求項2に記載の発明によれば、前記セン
サにレベルセンサを用いるようにしたので、液面の変動
を部分的に容易に検出することができ、傾斜角度検出の
ための複数の情報を簡単に得ることができる。
【0033】請求項3に記載の発明によれば、前記演算
部による演算結果を記憶又は記録する記録部を設けるよ
うにしたので、傾斜角度を連続的に或いは定期的に記憶
又は記録することができ、傾斜角測定装置を設置した測
定対象の物体の傾斜角度又は傾斜状態をデータとして保
存し或いは記録に残すことができる。
【0034】請求項4に記載の発明によれば、特定した
領域内に存在する液体領域に対し、その液面変動を少な
くとも3ヵ所で測定する複数のセンサと、この複数のセ
ンサからの信号を基に前記液体領域のX,Y,Zの各方
向の傾斜角度を演算する演算部とを設ける構成にしたの
で、地面、水面等の特定した領域、例えば、ダムの湖面
等の特定領域の測定対象面のX,Y,Zの各方向の角度
変化情報が得られ、これらの情報から演算により測定対
象面の傾斜角度又は傾斜状態を知ることができる。
【0035】請求項5に記載の発明によれば、前記演算
部による演算結果を記憶又は記録する記録部を設けるよ
うにしたので、特定領域における傾斜角度が連続的に或
いは定期的に記憶又は記録することができ、傾斜角測定
装置を設置した測定対象面の傾斜角度又は傾斜状態をデ
ータとして保存し或いは記録に残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による傾斜角測定装置の概略を示す構成
図である。
【図2】図1の容器の他の構成例を示す断面図である。
【図3】図1の容器のその他の構成例を示す断面図であ
る。
【図4】図1の容器が急峻な角度で傾斜した場合の構成
を示す断面図である。
【図5】図1の容器が急峻な角度で傾斜した場合の構成
を示す断面図である。
【図6】図1に示した傾斜角測定装置の電気系の詳細構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,9,10 容器 2 オイル 3a,3b,3c,3d レベルセンサ 5,5a,5b,5c,5d 信号処理部 6 演算部 7 記録部 8 警報部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定又は移動する物体に設置され、内部
    に所定量の液体が封入された容器と、前記容器内の少な
    くとも3ヵ所に設置されて前記液体の液面変動を測定す
    るセンサと、この複数のセンサからの信号を基に前記物
    体のX,Y,Zの各方向の傾斜角度を演算する演算部と
    を具備することを特徴とする傾斜角測定装置。
  2. 【請求項2】 前記センサは、レベルセンサを用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載の傾斜角測定装置。
  3. 【請求項3】 前記演算部による演算結果を記憶又は記
    録する記録部を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    傾斜角測定装置。
  4. 【請求項4】 特定した領域内に存在する液体領域に対
    し、その液面変動を少なくとも3ヵ所で測定する複数の
    センサと、この複数のセンサからの信号を基に前記液体
    領域のX,Y,Zの各方向の傾斜角度を演算する演算部
    とを具備することを特徴とする傾斜角測定装置。
  5. 【請求項5】 前記演算部による演算結果を記憶又は記
    録する記録部を設けたことを特徴とする請求項4記載の
    傾斜角測定装置。
JP35076295A 1995-12-26 1995-12-26 傾斜角測定装置 Pending JPH09178478A (ja)

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JP35076295A JPH09178478A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 傾斜角測定装置

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JP35076295A JPH09178478A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 傾斜角測定装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5534278B1 (ja) * 2013-11-11 2014-06-25 Jfeエンジニアリング株式会社 液体貯蔵用タンクの傾斜監視システム及び方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5534278B1 (ja) * 2013-11-11 2014-06-25 Jfeエンジニアリング株式会社 液体貯蔵用タンクの傾斜監視システム及び方法

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