JPH09177969A - メカニカル・トランスミッション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 複数のシフタ・ロッドが太さの異なる場合に
も通常のインタロックを使用可能にする。 【解決手段】 少なくとも一つのシフタ・ロッド１４が
太く残りのシフタ・ロッド１３，１５，１６が通常のシ
フタ・ロッドの太さに形成され、ガイド・ボア１７，１
８，１９が、インタロック機構４０のディテント手段４
１，４２，４３をはめ合わせ可能にするように複数のシ
フタ・ロッドの間でギア・ケースに形成され、かみ合い
口２０，２１，２２，２３，２４，２５が、ニュートラ
ル位置でディテント手段をかみ合い可能にするように複
数のシフタ・ロッドのそれぞれに形成され、ピン・ガイ
ド・ボア２６が、インタロック・ピン４４をはめ合わせ
可能にするように太いシフタ・ロッド１４に形成され、
平取り２８，２９がピン・ガイド・ボア２６を中心にか
み合い口２１，２２を越えてシフト方向に伸長されて太
いシフタ・ロッド１４の外周面に切り欠かれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明に関係ある分野】この発明は、複数のシフタ・ロ
ッドが太さの異なる場合、その全てが通常のシフタ・ロ
ッドよりも太い場合にも通常のインタロック機構を使用
可能にするメカニカル・トランスミッションに関する。

【０００２】

【背景技術】通常、複数のシフタ・ロッドがギア・シフ
ト・カバー、所謂、アッパ・カバーに配置されるメカニ
カル・トランスミッションでは、その複数のシフタ・ロ
ッドにおいて長いシフタ・ロッドが強度上短いシフタ・
ロッドよりも太くされると、ディテント・プランジャお
よびインタロック・ピンの何れか一方または両方に長さ
を変える必要があるので、誤って組み付けられ、また、
部品管理が厄介になる。

【０００３】また、ギア・ケースがダイカストでアルミ
ニウム合金から筒形に鋳造されるメカニカル・トランス
ミッションでは、複数のシフタ・シャフトが長くされ、
そして、その筒形ギア・ケースにおいて一端から他端に
伸長されてアウトプット・シャフト・カバーリング・エ
ンド・ウォールおよびインプット・シャフト・カバーリ
ング・エンド・ウォールに支持されるので、そのシフタ
・ロッドが強度上通常のシフタ・ロッドよりも太くする
必要があって通常のインタロック機構がそのまま使用で
きなくなる不具合がある。

【０００４】

【発明の課題】この発明の課題は、複数のシフタ・ロッ
ドが太さの異なる場合、その全てが通常のシフタ・ロッ
ドよりも太い場合にも通常のインタロック機構を使用可
能にするところのメカニカル・トランスミッションの提
供にある。

【０００５】

【課題に相応する手段およびそれの作用】この発明は、
複数のシフタ・ロッドが、通常の間隔でギア・ケースに
シフト動作可能に配置され、その複数のシフタ・ロッド
の少なくとも一つが、通常のシフタ・ロッドよりも太く
形成され、その複数のシフタ・ロッドの残りが、その通
常のシフタ・ロッドの太さに形成され、複数のガイド・
ボアが、通常のインタロック機構の複数のディテント手
段をはめ合わせ可能にするようにその複数のシフタ・ロ
ッドの間でそのギア・ケースに形成され、かみ合い口
が、ニュートラル位置でそのガイド・ボアに合わせられ
てそのインタロック機構のそのディテント手段をかみ合
い可能にするようにその複数のシフタ・ロッドのそれぞ
れに形成され、ピン・ガイド・ボアが、そのかみ合い口
に開口されてそのインタロック機構のインタロック・ピ
ンをはめ合わせ可能にするようにその複数のシフタ・ロ
ッドのその少なくとも太いシフタ・ロッドに形成され、
そして、平取りが、そのピン・ガイド・ボアを中心にそ
のかみ合い口を越えてシフト方向に伸長されてその太い
シフタ・ロッドの外周面に切り欠かれ、そして、その複
数の太さの異なるシフタ・ロッドにおいて長いシフタ・
ロッドに強度を確保してその通常のインタロック機構を
使用可能にする。

【０００６】また、この発明は、複数のシフタ・ロッド
が、通常のシフタ・ロッドよりも太く形成されて通常の
間隔でギア・ケースにシフト動作可能に配置され、複数
のガイド・ボアが、通常のインタロック機構の複数のデ
ィテント手段をはめ合わせ可能にするようにその複数の
シフタ・ロッドの間でそのギア・ケースに形成され、か
み合い口が、ニュートラル位置でそのガイド・ボアに合
わせられてそのインタロック機構のその複数のディテン
ト手段をかみ合い可能にするようにその複数のシフタ・
ロッドのそれぞれに形成され、ピン・ガイド・ボアが、
そのかみ合い口に開口されてそのインタロック機構のイ
ンタロック・ピンを往復摺動可能にはめ合わせ可能にす
るようにその複数のシフタ・ロッドにおいて内側に配置
されるシフタ・ロッドに形成され、そして、平取りが、
そのかみ合い口を越えてシフト方向に伸長されてその複
数のシフタ・ロッドのそれぞれの外周面に切り欠かれ、
そして、その複数のシフタ・ロッドに強度を確保してそ
の通常のインタロック機構を使用可能にする。

【０００７】さらに、この発明において通常の間隔は、
通常のメカニカル・トランスミッションが複数のシフタ
・ロッドに通常のインタロック機構を適用するときに、
ギア・ケースのアッパ・カバーにその複数のシフタ・ロ
ッドを並列に配置する間隔である。勿論、その通常のイ
ンタロック機構は、プランジャ（ピン）型およびボール
型である。そして、この発明において平取りは、その太
いシフタ・ロッドの外周の肉を部分的に平に削り取って
その通常のシフタ・ロッドの太さに合わせ、そして、そ
のプランジおよびボールに逃げを提供する。

【０００８】

【具体例の説明】以下、この発明のメカニカル・トラン
スミッションの特定された具体例について、図面を参照
して説明する。図１ないし図３は、トラックに適するよ
うに前進７速、後退１速のオイル・ポンプ付きメカニカ
ル・トランスミッションに具体化されたところのこの発
明のメカニカル・トランスミッションの具体例１０を部
分的に示し、具体的には、インプット・シャフト、カウ
ンタ・シャフト、アウトプット・シャフト、そのカウン
タ・シャフトに支持されてそのインプット・シャフトに
かみ合わせられるドライブ・ギア、そのカウンタ・シャ
フトに支持される複数の別のカウンタ・ギア、そのアウ
トプット・シャフトに支持されてその複数の別のカウン
タ・ギアに対応的にかみ合わせられる複数のギア、およ
びそのアウトプット・シャフトに支持される複数のシン
クロメッシュなどを省き、そして、ギア・ケースのアッ
パ・カバー１１において構造を部分的に示している。

【０００９】そのメカニカル・トランスミッション１０
では、複数のシフタ・ロッド１３，１４，１５，１６
が、通常の間隔でそのアッパ・カバー１１にシフト動作
可能に配置され、その複数のシフタ・ロッド１３，１
４，１５，１６の一つ１４が、通常のシフタ・ロッドよ
り太く、そして、長く形成され、その複数のシフタ・ロ
ッド１３，１４，１５，１６の残り１３，１５，１６
が、その通常のシフタ・ロッドの太さおよび長さに形成
され、複数のガイド・ボア１７，１８，１９が、通常の
インタロック機構４０の複数のディテント・プランジャ
４１，４２，４３をはめ合わせ可能にしてその複数のシ
フタ・ロッド１３，１４，１５，１６の間でそのアッパ
・カバー１１に形成され、かみ合い口２０，２１，２
２，２３，２４，２５が、ニュートラル位置でそのガイ
ド・ボア１７，１８，１９に合わせられてそのインタロ
ック機構４０のそのディテント・プランジャ４１，４
２，４３をかみ合い可能にしてその複数のシフタ・ロッ
ド１３，１４，１５，１６のそれぞれに形成され、ピン
・ガイド・ボア２６，２７が、そのかみ合い口２１，２
２，２３，２４に開口されてそのインタロック機構４０
のインタロック・ピン４４，４５をはめ合わせ可能にし
てその複数のシフタ・ロッド１３，１４，１５，１６の
その太いシフタ・ロッド１４および通常のシフタ・ロッ
ド１５に形成され、そして、平取り２８，２９が、その
かみ合い口２１，２２を越えてシフト方向に伸長されて
その太いシフタ・ロッド１４の外周面に切り欠かれる。

【００１０】その複数のシフタ・ロッド１３，１４，１
５，１６は、同一平面に通常の間隔でそのアッパ・カバ
ー１１に並列に配置され、そして、その太いシフタ・ロ
ッド１４は、前端側がそのアッパ・カバー１１に突き出
されるハンガー１２の穴３１にシフト動作可能にはめ合
わせられて支持され、一方、その通常のシフタ・ロッド
１３，１５，１６は、後端がそのハンガー１２の穴３
０，３２，３３にシフト動作可能にはめ合わせられて支
持される。特に、そのシフタ・ロッド１４は、その通常
のシフタ・ロッド１３，１５，１６に比べて非常に長い
ので、適宜に太くされて強度が確保されている。

【００１１】その複数のガイド・ボア１７，１８，１９
は、その通常のインタロック機構４０が複数のディテン
ト手段にそのディテント・プランジャ４１，４２，４３
を用いるプランジャ（ピン）型であるので、ディテント
・プランジャ・ガイド・ボアに形成されている。具体的
には、その複数のディテント・プランジャ・ガイド・ボ
ア１７，１８，１９は、その穴３０，３１，３２，３３
に連通されてそのハンガー１２の一方の側面からドリル
で穴明けされる。また、その複数のガイド・ボア１７，
１８，１９は、その通常のインタロック機構４０が複数
のディテント手段にディテント・ボールを用いるボール
型であると、ディテント・ボール・ガイド・ボアに具体
化される。

【００１２】そのかみ合い口２１，２２は、そのピン・
ガイド・ボア２６がその両端をそのシフタ・ロッド１４
の前端側外周面に左右に開口されているので、そのピン
・ガイド・ボア２６の両開口に同心的に位置決めされて
そのシフタ・ロッド１４の前端側外周面の左右に切り欠
かれる。同様に、そのかみ合い口２３，２４は、そのピ
ン・ガイド・ボア２７がその両端をそのシフタ・ロッド
１５の後端の外周面に左右に開口されているので、その
ピン・ガイド・ボア２７の両開口に同心的に位置決めさ
れてそのシフタ・ロッド１５の後端の外周面の左右に切
り欠かれる。

【００１３】また、そのかみ合い口２０，２５は、その
シフタ・ロッド１３，１６の後端の外周面に切り欠かれ
る。すなわち、そのシフタ・ロッド１３，１６では、そ
のピン・ガイド・ボア２６，２７が省かれるので、その
シフタ・ロッド１３，１６にはそれぞれその一箇のかみ
合い口２０，２５が切り欠かれる。そのように切欠きに
具体化されるそのかみ合い口２０，２１，２２，２３，
２４，２５は、また、リング溝に形成されてもよい。

【００１４】そのピン・ガイド・ボア２６は、そのシフ
タ・ロッド１３，１４，１５，１６がニュートラル位置
でそのディテント・プランジャ・ガイド・ボア１７，１
８に合わせられるので、両端をそのかみ合い口２１，２
２に同心的に開口させてその太いシフタ・ロッド１４の
前端側に形成され、そして、そのインタロック機構４０
のインタロック・ピン４４を往復摺動可能にはめ合わせ
る。一方、そのピン・ガイド・ボア２７は、そのシフタ
・ロッド１３，１４，１５，１６がニュートラル位置で
そのディテント・プランジャ・ガイド・ボア１８，１９
に合わせられるので、両端をそのかみ合い口２３，２４
に同心的に開口させてその通常のシフタ・ロッド１５の
後端に形成され、そして、そのインタロック機構４０の
インタロック・ピン４５を往復摺動可能にはめ合わせ
る。

【００１５】その平取り２８，２９は、その太いシフタ
・ロッド１４においてそのかみ合い口２１，２２を越え
てシフト・ストロークの長さをシフト方向に伸長させ、
そして、そのシフタ・ロッド１４の外周の肉を部分的に
削り取ってそのシフタ・ロッド１４の前端側外周面の左
右に形成される。その削取り深さは、そのシフタ・ロッ
ド１４の太さがその平取り２８，２９においてその通常
のシフタ・ロッド１３，１５，１６のそれに合わせられ
るところで決定される。

【００１６】その上述されたメカニカル・トランスミッ
ション１０では、そのシフタ・ロッド１４が強度を確保
する上で太くされてもその平取り２８，２９によってそ
の部分の外径がその通常のシフタ・ロッド１３，１５，
１６のそれまでに細くされ、そして、図２に示されたよ
うにその通常のインタロック機構４０がそのまま適用可
能になってそれらシフタ・ロッド１３，１４，１５，１
６が選択的にシフト動作可能になる。そして、そのメカ
ニカル・トランスミッション１０は、それらシフタ・ロ
ッド１３，１４，１５，１６が選択的にシフト動作され
る際、そのインタロック機構４０によって二重かみ合い
が防止される。さらに、このメカニカル・トランスミッ
ション１０では、特殊のインタロック機構を用いる必要
がなく、誤組立てが未然に避けられ、そして、部品管理
が通常に行なわれる。

【００１７】図４および図５は、トラックに適するよう
に前進７速、後退１速のオイル・ポンプ付きメカニカル
・トランスミッションに具体化されたところのこの発明
のメカニカル・トランスミッションの具体例５０を部分
的に示している。このメカニカル・トランスミッション
５０では、先ず、ギア・ケース５１が、筒形ギア・ケー
ス本体５２、インプット・シャフト・カバーリング・エ
ンド・ウォール５５、およびシフタ・ロッド・ストッパ
・ブロック６８から組み立てられ、さらに、複数のシフ
タ・ロッド６０，６１，６２，６３が、通常のシフタ・
ロッドよりも太く形成されて通常の間隔でそのギア・ケ
ース５１にシフト動作可能に配置され、複数のガイド・
ボア８３，８４，８５が、通常のインタロック機構４０
の複数のディテント・プランジャ４１，４２，４３をは
め合わせ可能にしてその複数のシフタ・ロッド６０，６
１，６２，６３の間でそのシフタ・ロッド・ストッパ・
ブロック６８に形成され、かみ合い口８６，８７，８
８，８９，９０，９１が、ニュートラル位置でそのガイ
ド・ボア８３，８４，８５に合わせられてそのインタロ
ック機構４０のそのディテント・プランジャ４１，４
２，４３をかみ合い可能にしてその複数のシフタ・ロッ
ド６０，６１，６２，６３のそれぞれに形成され、ピン
・ガイド・ボア９２，９３が、そのかみ合い口８７，８
８，８９，９０に開口されてそのインタロック機構４０
のインタロック・ピン４４，４５をはめ合わせ可能にし
てその複数のシフタ・ロッド６０，６１，６２，６３に
おいて内側に配置されるシフタ・ロッド６１，６２に形
成され、そして、平取り９４，９５，９６，９７，９
８，９９が、そのかみ合い口８６，８７，８８，８９，
９０，９１を越えてシフト方向に伸長されてその複数の
シフタ・ロッド６０，６１，６２，６３のそれぞれの外
周面に切り欠かれる。

【００１８】その筒形ギア・ケース本体５２は、一端に
フランジ５４を有してその一端を開放し、そして、他端
にアウトプット・シャフト・カバーリング・エンド・ウ
ォール５３を一体化させてダイカストでアルミニウム合
金から鋳造される。また、その筒形ギア・ケース本体５
２は、その開放端に沈み肩５７が機械加工されてそのシ
フタ・ロッド・ストッパ・ブロック６８に支持座を提供
可能にし、さらに、ギア・シフト・レバー・ハウジング
（図示せず）が取り付けられるトップの所定の位置に窓
５８を開口してそのギア・シフト・レバー・ハウジング
においてギア・シフト・アンド・セレクト・シャフト
（図示せず）上に固定的に支持されるギア・シフト・レ
バー（図示せず）がその窓５８を通ってそのシフタ・ロ
ッド６０，６１，６２，６３のシフタ・ヘッド６４，６
５，６６，６７に伸長可能にされる。

【００１９】そのイップット・シャフト・カバーリング
・エンド・ウォール５５は、フランジ５６を開口端に有
してダイカストでアルミニウム合金から皿形に鋳造され
る。そして、このインプット・シャフト・カバーリング
・エンド・ウォール５５は、そのフランジ５６をそのフ
ランジ５４に突き合わせてその筒形ギア・ケース本体５
２の開放端にフランジ結合される。また、このインプッ
ト・シャフト・カバーリング・エンド・ウォール５５
は、沈み肩５９がその開口端に機械加工されてそのシフ
タ・ロッド・ストッパ・ブロック６８に支持座を提供す
る。

【００２０】そのシフタ・ロッド・ストッパ・ブロック
６８は、所定の位置に４個の穴６９，７０，７１，７２
を通常の間隔で穴明けし、両端のフランジ７３，７４を
その沈み肩５９にボルトで締め付けてそのインプット・
シャフト・カバーリング・エンド・ウォール５５に固定
的に支持され、そして、その４本のシフタ・ロッド６
０，６１，６２，６３をその対応する穴６９，７０，７
１，７２に貫通させてそれらシフタ・ロッド６０，６
１，６２，６３の動きを規制する。

【００２１】その４本のシフタ・ロッド６０，６１，６
２，６３は、そのシフタ・ロッド・ストッパ・ブロック
６８に貫通され、そして、前端をそのインプット・シャ
フト・カバーリング・エンド・ウォール５５の軸受穴７
９，８０，８１，８２に、後端をそのアウトプット・シ
ャフト・カバーリング・エンド・ウォール５３の軸受穴
７５，７６，７７，７８にそれぞれ往復摺動可能にはめ
込んで同一平面に通常の間隔でそのギア・ケース５１に
並列に配置される。そのようにそのシフタ・ロッド６
０，６１，６２，６３には両端をそのギア・ケース５１
のその両エンド・ウォール５３，５５に支持させる支持
構造が採用されてそのシフタ・ロッド６０，６１，６
２，６３は通常のシフタ・ロッドに比べて非常に長くな
るのであるが適宜に太くされて強度が確保されている。

【００２２】その複数のガイド・ボア８３，８４，８５
は、その通常のインタロック機構４０が複数のディテン
ト手段にそのディテント・プランジャ４１，４２，４３
を用いるプランジャ（ピン）型であるので、ディテント
・プランジャ・ガイド・ボアに形成されている。具体的
には、その複数のディテント・プランジャ・ガイド・ボ
ア８３，８４，８５は、ドリルでその穴６９，７０，７
１，７２に連通されてそのシフタ・ロッド・ストッパ・
ブロック６８の一方の側面から他方の側面に水平方向に
貫通されて穴明けされる。勿論、その複数のガイド・ボ
ア８３，８４，８５は、その通常のインタロック機構４
０が複数のディテント手段にディテント・ボールを用い
るボール型であると、ディテント・ボール・ガイド・ボ
アに具体化される。

【００２３】そのかみ合い口８７，８８，８９，９０
は、そのピン・ガイド・ボア９２，９３がどの両端をそ
のシフタ・ロッド６１，６２の前端側外周面に左右に開
口されるので、そのピン・ガイド・ボア９２，９３の両
開口に同心的に位置決めされてそのシフタ・ロッド６
１，６２の前端側外周面の左右に切り欠かれる。一方、
そのかみ合い口８６，９１は、そのピン・ガイド・ボア
９２，９３がそのシフタ・ロッド６０，６３から省かれ
るので、そのシフタ・ロッド６０，６３の前端側外周面
の左あるいは右に切り欠かれる。勿論、そのように切欠
きに形成されるそのかみ合い口８６，８７，８８，８
９，９０，９１はリング溝に具体化可能である。

【００２４】そのピン・ガイド・ボア９２，９３は、そ
のシフタ・ロッド６０，６１，６２，６３がニュートラ
ル位置でそのディテント・プランジャ・ガイド・ボア８
３，８４，８５に合わせられるので、両端をそのかみ合
い口８７，８８，８９，９０に同心的に開口させてその
シフタ・ロッド６１，６２の前端側に形成され、そし
て、そのインタロック機構４０のインタロック・ピン４
４，４５を往復摺動可能にはめ合わせる。

【００２５】その平取り９５，９６，９７，９８は、そ
のシフタ・ロッド６１，６２においてそのかみ合い口８
７，８８，８９，９０を越えてシフト・ストロークの長
さをシフト方向に伸長させ、そして、そのシフタ・ロッ
ド６１，６２の外周の肉を部分的に削り取ってそのシフ
タ・ロッド６１，６２の前端側外周面の左右に形成され
る。また、その平取り９４，９９は、そのシフタ・ロッ
ド６０，６３においてそのかみ合い口８６，９１を越え
てシフト・ストロークの長さをシフト方向に伸長させ、
そして、そのシフタ・ロッド６０，６３の外周の肉を部
分的に削り取ってそのシフタ・ロッド６０，６３の前端
側外周面の左あるいは右に形成される。勿論、それらの
削取り深さは、そのシフタ・ロッド６１，６２の太さが
その平取り９５，９６，９７，９８においてその通常の
シフタ・ロッドのそれに合わせられるところで決定され
る。すなわち、それらの削取り深さは、その通常のイン
タロック機構４０をそのまま適用可能にするところで決
定される。

【００２６】その上述されたメカニカル・トランスミッ
ション５０では、そのシフタ・ロッド６０，６１，６
２，６３が、そのギア・ケース５１に適用されるために
非常に長くされて強度上太くされてもそのシフタ・ロッ
ド６１，６２は、その平取り９５，９６，９７，９８に
よってその部分の外径がその通常のシフタ・ロッドのそ
れまでに細くされ、また、そのシフタ・ロッド６０，６
３は、その平取り９４，９９によってその部分の片側外
径がその通常のシフタ・ロッドの片側外径まで細くさ
れ、そして、図５に示されたようにその通常のインタロ
ック機構４０がそのまま適用可能になってそれらシフタ
・ロッド６０，６１，６２，６３が選択的にシフト動作
可能になる。そして、そのメカニカル・トランスミッシ
ョン５０は、それらシフタ・ロッド６０，６１，６２，
６３が選択的にシフト動作される際、そのインタロック
機構４０によって二重かみ合いが防止される。そのよう
にしてこのメカニカル・トランスミッション５０では、
特殊のインタロック機構を用いる必要がなくなって部品
管理が通常に行なわれる。

【００２７】また、このメカニカル・トランスミッショ
ン５０では、それらシフタ・ロッド６０，６１，６２，
６３が太く、そして、長くできて両端支持構造が可能に
なるので、そのギア・ケース５１が形状的に簡素化され
て型抜きを前後方向に行なう筒形に鋳造可能になる。す
なわち、そのギア・ケース５１はダイカストでアルミニ
ウム合金から筒形に鋳造可能になる。

【００２８】先に図面を参照して説明されたところのこ
の発明の特定された具体例から明らかであるように、こ
の発明の属する技術の分野における通常の知識を有する
者にとって、この発明の内容は、その発明の性質（ｎａ
ｔｕｒｅ）および本質（ｓｕｂｓｔａｎｃｅ）に由来
し、そして、それらを内在させると客観的に認められる
別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容
は、その発明の課題に相応し（ｂｅ ｃｏｍｍｅｎｓｕ
ｒａｔｅ ｗｉｔｈ）、そして、その発明の成立に必須
である。

【００２９】

【発明の便益】上述から理解されるように、この発明の
メカニカル・トランスミッションは、複数のシフタ・ロ
ッドが、通常の間隔でギア・ケースにシフト動作可能に
配置され、その複数のシフタ・ロッドの少なくとも一つ
が、通常のシフタ・ロッドよりも太く形成され、その複
数のシフタ・ロッドの残りが、その通常のシフタ・ロッ
ドの太さに形成され、複数のガイド・ボアが、通常のイ
ンタロック機構の複数のディテント手段をはめ合わせ可
能にするようにその複数のシフタ・ロッドの間でそのギ
アケースに形成され、かみ合い口が、ニュートラル位置
でそのガイド・ボアに合わせられてそのインタロック機
構のそのディテント手段をかみ合い可能にするようにそ
の複数のシフタ・ロッドのそれぞれに形成され、ピン・
ガイド・ボアが、そのかみ合い口に開口されてそのイン
タロック機構のインタロック・ピンをはめ合わせ可能に
するようにその複数のシフタ・ロッドのその少なくとも
太いシフタ・ロッドに形成され、そして、平取りが、そ
のピン・ガイド・ボアを中心にそのかみ合い口を越えて
シフト方向に伸長させてその太いシフタ・ロッドの外周
面に切り欠かれるので、この発明のメカニカル・トラン
スミッションでは、複数の太さの異なるシフタ・ロッド
が使用可能になり、その複数のシフタ・ロッドの少なく
とも一本に長いシフタ・ロッドが必要であるときにその
長いシフタ・ロッドが太くできてその長いシフタ・ロッ
ドに強度が確保され、それらシフタ・ロッドに通常のイ
ンタロック機構が適用可能になってその通常のインタロ
ック機構で歯車に二重かみ合いが防止され、特殊のイン
タロック機構を準備する必要がなく、誤組立てが未然に
避けられ、そして、部品管理が通常に行なわれ、その結
果、大型自動車にとって非常に有用で実用的である。

【００３０】また、この発明のメカニカル・トランスミ
ッションは、複数のシフタ・ロッドが、通常のシフタ・
ロッドよりも太く形成されて通常の間隔でギア・ケース
にシフト動作可能に配置され、複数のガイド・ボアが、
通常のインタロック機構の複数のディテント手段をはめ
合わせ可能にするようにその複数のシフタ・ロッドの間
でそのギア・ケースに形成され、かみ合い口が、ニュー
トラル位置でそのガイド・ボアに合わせられてそのイン
タロック機構のその複数のディテント手段をかみ合い可
能にするようにその複数のシフタ・ロッドのそれぞれに
形成され、ピン・ガイド・ボアが、そのかみ合い口に開
口されてそのインタロック機構のインタロック・ピンを
往復摺動可能にはめ合わせ可能にするようにその複数の
シフタ・ロッドにおいて内側に配置されるシフタ・ロッ
ドに形成され、そして、平取りが、そのかみ合い口を越
えてシフト方向に伸長されてその複数のシフタ・ロッド
のそれぞれの外周面に切り欠かれるので、この発明のメ
カニカル・トランスミッションでは、複数のシフタ・ロ
ッドが全て通常のシフタ・ロッドよりも太くでき、それ
に伴ってそれらシフタ・ロッドが通常のシフタ・ロッド
に比べて非常に長い状態で強度が確保されて使用可能に
なり、それらシフタ・ロッドに通常のインタロック機構
が適用可能になってその通常のインタロック機構で歯車
に二重かみ合いが防止され、特殊のインタロック機構を
準備する必要がなく、誤組立てが未然に避けられ、そし
て、部品管理が通常に行なわれ、また、それらシフタ・
ロッドが太く、そして、長くできて両端支持構造が可能
になるに伴ってギア・ケースが形状的に簡素化されて型
抜きを前後方向に行なう筒形に鋳造可能になり、所謂、
そのギア・ケースがダイカストでアルミニウム合金から
筒形に鋳造可能になり、そして、製造が簡単になって製
造コストが低減され、その結果、大型自動車にとって非
常に有用で実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】トラックに適するように前進７速、後退１速の
オイル・ポンプ付きメカニカル・トランスミッションに
具体化されたところのこの発明のメカニカル・トランス
ミッションの具体例を示した部分横断面図である。

【図２】図１の２−２線に沿って示した断面図である。

【図３】太いシフタ・ロッドを示した部分斜視図であ
る。

【図４】トラックに適するように前進７速、後退１速の
オイル・ポンプ付きメカニカル・トランスミッションに
具体化されたところのこの発明のメカニカル・トランス
ミッションの具体例を示した概略部分縦断面図である。

【図５】図４の５−５線に沿って示した断面図である。

【符号の説明】

１１ アッパ・カバー １２ ハンガー １３ シフタ・ロッド／通常のシフタ・ロッド １４ シフタ・ロッド／太いシフタ・ロッド １５ シフタ・ロッド／通常のシフタ・ロッド １６ シフタ・ロッド／通常のシフタ・ロッド １７ ガイド・ボア／ディテント・プランジャ・ガイ
ド・ボア １８ ガイド・ボア／ディテント・プランジャ・ガイ
ド・ボア １９ ガイド・ボア／ディテント・プランジャ・ガイ
ド・ボア ２０ かみ合い口 ２１ かみ合い口 ２２ かみ合い口 ２３ かみ合い口 ２４ かみ合い口 ２５ かみ合い口 ２６ ピン・ガイド・ボア ２７ ピン・ガイド・ボア ２８ 平取り ２９ 平取り

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のシフタ・ロッドが、通常の間隔で
   ギア・ケースにシフト動作可能に配置され、その複数の
   シフタ・ロッドの少なくとも一つが、通常のシフタ・ロ
   ッドよりも太く形成され、その複数のシフタ・ロッドの
   残りが、その通常のシフタ・ロッドの太さに形成され、
   複数のガイド・ボアが、通常のインタロック機構の複数
   のディテント手段をはめ合わせ可能にするようにその複
   数のシフタ・ロッドの間でそのギア・ケースに形成さ
   れ、かみ合い口が、ニュートラル位置でそのガイド・ボ
   アに合わせられてそのインタロック機構のそのディテン
   ト手段をかみ合い可能にするようにその複数のシフタ・
   ロッドのそれぞれに形成され、ピン・ガイド・ボアが、
   そのかみ合い口に開口されてそのインタロック機構のイ
   ンタロック・ピンをはめ合わせ可能にするようにその複
   数のシフタ・ロッドのその少なくとも太いシフタ・ロッ
   ドに形成され、そして、平取りが、そのピン・ガイド・
   ボアを中心にそのかみ合い口を越えてシフト方向に伸長
   されてその太いシフタ・ロッドの外周面に切り欠かれる
   ところのメカニカル・トランスミッション。
2. 【請求項２】 その複数のガイド・ボアが、通常のイン
   タロック機構の複数のディテント・プランジャを往復摺
   動可能にはめ合わせる複数のディテント・プランジャ・
   ガイド・ボアに形成される請求項１に記載のメカニカル
   ・トランスミッション。
3. 【請求項３】 その複数のガイド・ボアが、通常のイン
   タロック機構の複数のディテント・ボールを往復移動可
   能にはめ合わせる複数のディテント・ボール・ガイド・
   ボアに形成される請求項１に記載のメカニカル・トラン
   スミッション。
4. 【請求項４】 そのかみ合い口が、切欠きに形成される
   請求項１に記載のメカニカル・トランスミッション。
5. 【請求項５】 そのかみ合い口が、リング溝に形成され
   る請求項１に記載のメカニカル・トランスミッション。
6. 【請求項６】 その平取りが、シフト・ストロークの長
   さに形成される請求項１に記載のメカニカル・トランス
   ミッション。
7. 【請求項７】 複数のシフタ・ロッドが、通常のシフタ
   ・ロッドよりも太く形成されて通常の間隔でギア・ケー
   スにシフト動作可能に配置され、複数のガイド・ボア
   が、通常のインタロック機構の複数のディテント手段を
   はめ合わせ可能にするようにその複数のシフタ・ロッド
   の間でそのギア・ケースに形成され、かみ合い口が、ニ
   ュートラル位置でそのガイド・ボアに合わせられてその
   インタロック機構のその複数のディテント手段をかみ合
   い可能にするようにその複数のシフタ・ロッドのそれぞ
   れに形成され、ピン・ガイド・ボアが、そのかみ合い口
   に開口されてそのインタロック機構のインタロック・ピ
   ンを往復摺動可能にはめ合わせ可能にするようにその複
   数のシフタ・ロッドにおいて内側に配置されるシフタ・
   ロッドに形成され、そして、平取りが、そのかみ合い口
   を越えてシフト方向に伸長されてその複数のシフタ・ロ
   ッドのそれぞれの外周面に切り欠かれるところのメカニ
   カル・トランスミッション。
8. 【請求項８】 その複数のガイド・ボアが、通常のイン
   タロック機構の複数のディテント・プランジャを往復摺
   動可能にはめ合わせる複数のディテント・プランジャ・
   ガイド・ボアに形成される請求項７に記載のメカニカル
   ・トランスミッション。
9. 【請求項９】 その複数のガイド・ボアが、通常のイン
   タロック機構の複数のディテント・ボールを往復移動可
   能にはめ合わせる複数のディテント・ボール・ガイド・
   ボアに形成される請求項７に記載のメカニカル・トラン
   スミッション。
10. 【請求項１０】 そのかみ合い口が、切欠きに形成され
    る請求項７に記載のメカニカル・トランスミッション。
11. 【請求項１１】 そのかみ合い口が、リング溝に形成さ
    れる請求項７に記載のメカニカル・トランスミッショ
    ン。
12. 【請求項１２】 その平取りが、シフト・ストロークの
    長さに形成される請求項７に記載のメカニカル・トラン
    スミッション。