JPH09177945A - 低騒音樹脂製歯車及び樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法 - Google Patents

低騒音樹脂製歯車及び樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法

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JPH09177945A
JPH09177945A JP34344895A JP34344895A JPH09177945A JP H09177945 A JPH09177945 A JP H09177945A JP 34344895 A JP34344895 A JP 34344895A JP 34344895 A JP34344895 A JP 34344895A JP H09177945 A JPH09177945 A JP H09177945A
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gear
gears
distance
resin
noise
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JP34344895A
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English (en)
Inventor
Takanori Ueda
隆憲 植田
Yoshinori Ohachi
義典 大鉢
Masahiro Kada
雅博 加田
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製歯車列の駆動騒音を低減させる方法を
提供する。 【解決手段】 噛合う一対の歯車の軸間距離を、噛合い
ピッチ円で噛合わせた場合の中心距離よりも歯車のモジ
ュールの0〜100 %の距離だけ短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製歯車列の駆
動騒音を低減させる方法及び駆動騒音の低減された樹脂
製歯車列に関するもので、家電、事務機、精密機械など
の機械産業の分野に利用することが出来る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】歯車は
長い歴史を持つ重要な機械要素である。歯車は多数の歯
とそれを支持する環状リムよりなる環状歯部と、歯車の
回転を支える軸部とを持ち、両者は平板(以下、ウエッ
ブ)や放射状スポーク等の結合部材を介して、または直
接に結合される。樹脂製歯車は、従来一般的に用いられ
てきた金属歯車に比べ、軽く、錆の問題がなく、運転騒
音が小さく、自己潤滑性があり、低コストで大量生産に
適している等の特長を生かして、家電、事務機、精密機
械、食品、化学等の多くの分野で用いられている。一
方、家電、精密機械などの騒音低減対策の必要性は最近
特に大きくなっており、最も大きな騒音源の一つである
歯車駆動騒音についてはより一層の対策方法が望まれて
いる。またこれらの機械では製造コスト上の問題や周り
の部品等を汚染しないようにする目的から、グリス潤滑
することなく歯車を駆動することが強く求められてい
る。これらのグリス無潤滑下でのプラスチック歯車の騒
音低減方法として、材料的に潤滑性を付与した材料を使
用すること(成形加工 第3巻 第10号 p642(1991)
他)や軟質材を使用すること(例えば日本機械学会論文
集、56巻,no.527、p1906(1990))で効果が得られること
が報告されているが、これらの方法は特殊な材料を使う
ことによる材料コストの高騰を招くだけでなく、要求さ
れている歯車駆動騒音の低減効果も満足できるものでは
なかった。また、潤滑性を付与された材料の場合、一部
のものを除いては精密成形に対し重要な射出成形時の材
料の計量安定性を著しく悪くしたり、潤滑性付与剤等が
金型に付着し低騒音歯車に必須の表面粗さを悪くしてし
まうことがあった。軟質材料では材料価格が非常に高価
であるだけでなく、材料の柔かさに起因する射出成形時
の離型性が悪くコストの高騰と精度の低下が起ってしま
う。また、成形加工面からは、歯車精度の向上、表面粗
度の改善といった対策(例えば、成形加工 第3巻 第
10号 p642(1991) 等)が、形状面ではカミアイ率の向
上を目的とした特殊歯形(例えば高歯歯車、ハスバ歯
車)や、環状歯部と軸部をスポークで結合した特殊な形
状を持った歯車(特開平5-18455号公報)を採用すると
いった対策が提案され、一定の効果を上げている。しか
しながら、これら一連の歯車駆動騒音低減対策にも限界
がある。即ち、射出成形歯車の精度を上げるためには樹
脂の流動の異方性や位置による収縮率の違い等を十分に
考慮して成型用金型を作製する必要があり多大なコスト
と高度な技術力が必要となり、また高精度を維持するた
めには多数個取り成形が出来ない欠点があったばかりで
なく、樹脂歯車を高精度化することによって得られる騒
音低減効果はわずかなものであった。また、表面粗度の
改善は、歯車騒音を低減化する技術というよりはむしろ
歯車騒音を増加しないための技術であり、歯車騒音が問
題となるときには最低限取入れられるべき問題である。
特殊歯型の採用は例えば高歯歯車では歯車の疲労耐久性
を悪くしてしまう問題があり、ハスバ歯車では高精度の
歯車を得るのが非常に難しいだけでなく、回転抜きとい
った特殊な金型離型方法が必要であり金型コストが非常
に高くなるだけでなく大量生産時の射出成形工程も高コ
ストとなってしまう。環状歯部と軸部をスポークで結合
した特殊な形状を持った歯車では一定の歯車駆動騒音低
減の効果は認められるものの、その騒音低減効果は不十
分なものであった。本発明の第一の課題は、歯車に必要
な様々な要求を満たした上でより一層の歯車駆動騒音低
減が実現する方法を提供することである。本発明のその
他の課題は、かかる方法の効果をより効果的に発現させ
る材料、形状の実用化にある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、樹脂製歯
車の駆動騒音低減化について、歯車単体の観点だけでな
く、噛合って駆動する歯車列の観点からも鋭意研究を行
い、従来技術では考えられなかった新規な歯車駆動騒音
の低減方法を発明するに至った。即ち、本発明は、噛合
う一対の歯車の軸間距離を、噛合いピッチ円で噛合わせ
た場合の中心距離よりも歯車のモジュールの0〜100 %
の距離だけ短くしたことを特徴とする樹脂製歯車の駆動
騒音の低減方法である。本発明においては、噛合う一対
の歯車の軸間距離を、噛合いピッチ円で噛合わせた場合
の中心距離(以下、理想中心距離と言う)と同じか若し
くはそれよりも短くしたことを特徴とするものである。
即ち、従来の樹脂製歯車では、使用中の発熱等による膨
張や精度不良、特に偏心によって歯が干渉するのを防止
するため、噛合う一対の歯車の軸間距離は理想中心距離
以上にとることが、一般的には常識的な歯車の噛み合せ
方法であり、理想中心距離以下とすることは常識的には
不可能であると考えられていた。しかるに、本発明者ら
は噛合う一対の歯車の軸間距離を理想中心距離以下にす
ることで著しい歯車駆動騒音低減効果が認められること
を見いだし本発明を完成したのである。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明は、噛合う一対の歯車の軸
間距離を理想中心距離よりも歯車のモジュールの0〜10
0 %の距離だけ短くした歯車駆動騒音低減方法である。
軸間距離をモジュールの100 %を超える距離短くした場
合には、歯車半径方向に過度の負荷が発生するために、
歯車の歯元部及び後述するスポーク付き歯車では、スポ
ーク部根本の疲労破壊や回転不能、さらには噛合う歯面
間の接触応力が増加して顕著な摩耗を引き起すといった
事態を招く恐れがある。したがって、更に好ましくは軸
間距離は理想中心距離からモジュールの0%を越えて80
%以内の範囲で短くすると本発明の効果をより一層発現
させる一つの歯車駆動騒音低減方法となる。本発明の本
質的なところは、前記の如く噛合う一対の歯車の軸間距
離を理想中心距離以下にすることにあり、その方法につ
いては特にこだわるものではない。従って、例えば噛み
合う一対の歯車を支える軸のいずれか一方が固定されて
いないような場合に、運転時に実質上、軸間距離が理想
中心距離以下になる場合や運転時の発熱及び成形収縮に
よる成形品の実際の理想中心距離に対して軸間距離がそ
れ以下になる場合にも本発明の効果が発揮される。かか
る本発明を好ましく実施するためには、噛合う一対の歯
車の何れか一方若しくは両方の歯車素材として、曲げ弾
性率が3,000 〜38,000 kgf/cm2 である樹脂材料を使用
するのが好適である。該歯車素材の曲げ弾性率が38,000
kgf/cm2を越えると、軸間距離を理想中心距離以下に
した場合に、噛合う一対の歯車がかみ込んでしまい運転
できなくなったり、歯車の半径方向に過度の負荷が発生
するため歯車の回転を阻害してしまったり、歯先に過大
な負荷がかかりすぎて歯元の疲労破壊を促進してしまう
おそれがある。また、後述する環状歯部と軸部がスポー
クで結合された形状の歯車では、歪みにより生じる応力
が大きくなってしまうだけでなく、応力が分散しずらく
なるため、スポークの付け根等で応力の集中が起り歯車
が疲労破壊してしまうおそれがあるだけでなく、噛合う
歯に発生する接触応力が高くなりすぎてしまい顕著な摩
耗を引き起す可能性もある。さらには騒音が増大すると
いった問題が発生するおそれもある。また、該歯車素材
の曲げ弾性率が3,000kgf/cm2 に満たない場合には歯の
剛性が小さくなりすぎてしまい、動力を伝達するときの
回転方向への変形が大きくなりすぎたり噛み合せ方向に
対して横方向の変形が起りやすくなり、歯の噛み合せが
外れてしまう可能性がある。この様な問題は歯車の諸元
(歯厚や歯幅等)等によっても影響を受けるので、更に
好ましくは曲げ弾性率が38,000 kgf/cm2 以下であり且
つ 8,000 kgf/cm2以上である樹脂材料、特に好ましく
は32,500 kgf/cm2 以下であり且つ 8,000 kgf/cm2
上の樹脂材料を使用すると、より一層の歯車駆動騒音低
減が達成できる。歯車素材として、ポリアセタール(P
OM)樹脂若しくはポリブチレンテレフタレート(PB
T)樹脂を使用することは本発明を好適に使用出来る一
つの歯車騒音低減方法となる。また、ガラス繊維や無機
フィラー等を添加した材料は、曲げ弾性率などの強度は
向上する一方で、靱性が低下する場合が多い。この様な
樹脂材料を該歯車材料として使用する場合、発生した歪
みにより生じた応力がスポーク付け根付近に集中しやす
く疲労破壊する危険が高い。従って、更に好ましくは引
張り伸びが10%以上の材料を使用することが本発明をよ
り一層好ましく実施できるの材料の基準の一つである。
【0005】また、本発明を好ましく実施するために
は、歯車形状として、その噛合う一対の歯車のいずれか
一方若しくは両方の歯車の形状が、図3に示されるよう
な環状歯部と軸部を平面内でスポークで結合し、ウエッ
ブ部のスポーク以外の全部若しくは一部が中空であるも
のが好適であるが、図3は一つの好適に本発明を実施で
きる代表的な一例でありその形状にこだわるものではな
い。環状歯部と軸部を平面内で結合しているスポークの
形状はいかなる形状であっても噛合う一対の歯車の軸間
距離が理想中心距離以下であれば本発明は達成される
が、該スポークの形状が湾曲した形状であることは特に
優れた使用形態となる。スポークの形状が湾曲している
ことによって環状リム部にかかる押しつけられる力がよ
り均一に分散され歯車の疲労寿命が長くなるだけでな
く、周期的に発生する駆動騒音のさらなる低下がもたら
される。
【0006】歯車素材としては、前記の如き曲げ弾性率
を有するものが好ましいが、中でもポリアセタール(P
OM)樹脂若しくはポリブチレンテレフタレート(PB
T)樹脂を使用することは環状歯部と軸部を平面内でス
ポークで結合し、ウエッブのスポーク以外の全部若しく
は一部が中空である形状をもった歯車に、好適に使用出
来る一つの歯車騒音低減方法となる。使われるポリアセ
タールはホモポリマー、コポリマーのいずれであっても
良く、コポリマーの場合は主鎖の安定化のためにエチレ
ンオキサイド、ジオキソラン等の単量体成分をランダム
に共重合されたもの、あるいはブロックあるいはグラフ
ト重合されたもの、あるいは更に第三成分が導入された
ものなど、どの様な共重合形態であってもかまわない。
また、潤滑性付与剤を添加するなどして摺動特性を改善
したポリアセタールは本発明の効果をより一層発現する
ことの出来る材料の一つとして好ましく使用出来る。ポ
リブチレンテレフタレートの場合には通常のポリブチレ
ンテレフタレート樹脂の他に、第三成分あるいは第四成
分としてイソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,アジ
ピン酸等の脂肪族及び芳香族多塩基酸あるいは、グリコ
ール成分としてエチレングリコール,ジエチレングリコ
ール,ネオペンチルグリコール等の通常のアルキレング
リコールやビスフェノールA等の芳香族アルコール等で
変性させて得られる共重合体であってもかまわない。ま
た、潤滑性付与剤を添加するなどして摺動特性を改善し
たポリブチレンテレフタレートは、本発明の効果をより
一層発現する材料の一つとして好適に使用出来る。
【0007】また、本発明においては、環状歯部を支え
る環状リム部の厚みがモジュールの30〜500 %であるこ
とも本発明の歯車を好適に使用する一つの形態であり、
特に環状歯部と軸部がスポークで結合された上記の如く
歯車形状においては有効である。環状リム部の厚みが50
0 %を越える場合、噛合う一対の歯車の軸間距離を理想
中心距離以下にした場合、発生する歪みを環状歯部若し
くは歯車全体に分散しにくくなり、スポーク付け根部へ
の応力集中による疲労破壊や、さらには噛合う歯に発生
する接触応力が高くなりすぎてしまい顕著な摩耗を引き
起す危険がある。また、環状リム部の厚みが30%に満た
ない場合、歯元に発生する曲げ応力を環状リム部が支え
きれずに歯の疲労強度が著しく低下する危険がある。こ
のような環状リム部の厚みに関して発生する問題は、歯
車の歯幅などのその他の諸元に影響される場合もあり、
実質上、軸間距離を理想中心距離よりも小さく取ること
が難しくなる場合がある。したがって、更に好ましくは
環状リム部の厚みがモジュールの300 %以内であり且つ
50%以上であると本発明の効果がより一層発現しやす
い。
【0008】以上の如き構成からなるように、本発明の
歯車駆動騒音の低減方法は非常に効果があり、また従来
からある騒音低減対策を施した上でもより一層の効果が
得られるものである。さらに、該歯車成形品には歯車に
要求されるその他の特性、例えば強度やその他設計上の
制約を満たすことの出来る自由度がある。尚、本発明は
2以上の歯車列からなる場合のいずれか一対又は全体の
歯車に適用することも可能であり、本発明の技術的範囲
に含まれる。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜21、比較例1〜8 試験方法:試験歯車の形状は、図4に示す環状歯部と軸
部を中空でないウエッブで結合した通常の歯車(以下、
通常ギア)と、図3に示す環状歯部と軸部を平面内で湾
曲した放射状スポークで結合しウエッブのスポーク以外
の部分は中空である歯車(以下、スポークギア)の2種
類を使用した。いずれの歯車も、モジュール0.5 、歯数
60枚、基準ピッチ円直径30mm、歯幅2mm の射出成形平歯
車である。歯車素材としては、下記のものを使用した。 ポリプラスチックス(株)製 アセタールコポリマー
商品名『ジュラコン』高摺動性グレードAW-01(曲げ弾
性率22、000kgf/cm2 、引張り伸び70%) ポリプラスチックス(株)製 アセタールコポリマー
商品名『ジュラコン』耐衝撃グレードTD-15(曲げ弾性
率15,000kgf/cm2 、引張り伸び190 %) ポリプラスチックス(株)製 アセタールコポリマー
商品名『ジュラコン』耐衝撃グレードTD-25(曲げ弾性
率11,000kgf/cm2 、引張り伸び200 %以上) ポリプラスチックス(株)製 アセタールコポリマー
商品名『ジュラコン』耐衝撃グレードTD-35(曲げ弾性
率8,000kgf/cm2、引張り伸び200 %以上) ポリプラスチックス(株)製 アセタールコポリマー
商品名『ジュラコン』標準グレードのM90-44(曲げ弾
性率26,400kgf/cm2 、引張り伸び60%) この歯車を無響箱内で噛み合わせて回転させ、発生する
騒音を、歯車対の噛み合い部から上方に垂直に5cm離れ
た空間に設置した精密騒音計で捕らえ、FFTサーボア
ナライザーによって解析した。騒音の大きさは騒音レベ
ル(単位dB)で表示した。また、耐疲労特性、耐摩耗
性の評価は、上記歯車を所定の軸間距離で噛み合わせ、
回転数500rpmで運転した行った。但し、負荷トルクは騒
音測定のトルクより大きいトルクを負荷しているが、こ
れは試験効率の向上のためであり、トルクの大小で本実
施例及び比較例の考察には何ら問題はない。 試験結果:表1、表2にまとめた。 表1は歯車材質をAW-01 に固定し、歯車形状の影響を検
討した例である。通常ギア同士を組合わせた場合、スポ
ークギア同士を組合わせた場合、スポークギアと通常ギ
アを組合わせた場合、いずれの場合も軸間距離を理想中
心距離以下にした場合に著しい騒音低減効果があるとと
もに、歯車としてのその他の特性である耐疲労特性並び
に耐摩耗性についても従来の使用方法と遜色のない性能
を有している。
【0010】
【表1】
【0011】注) 理想中心距離は試験歯車対の場合、30
mm。ただし、成形歯車の実寸法を考慮して29.98mm とし
ている。また、理想中心間距離に対する軸間距離の短縮
距離をマイナスモジュール%で示したが、本実施例の場
合、例えば−20%はモジュール0.5 の歯車を用いている
ため、0.5 ×20÷100 =0.1mm となり、実質的に軸間距
離は29.98 −0.1 =29.88mm となる。騒音レベルの測定
はトルク0.0196N・m とし、耐疲労特性、耐摩耗性の測
定は回転数500rpmで行った。
【0012】表2は、通常ギア同士の組み合わせにおい
て、駆動側歯車材質をAW-01 に固定し、被動側歯車材質
を弾性率の小さな材料へと変化させた場合の騒音レベル
の変動をまとめたものである。試験方法等は表1と同様
である。軸間距離を理想中心距離よりも小さくすること
によって著しい騒音低減効果があることがわかる。
【0013】
【表2】
【0014】注) 表1と同様
【0015】
【発明の効果】従来の歯車駆動騒音低減方法は材料面で
の制約、設計上の制約などが複雑に作用して確実には対
策を施せ無い場合があった。本発明は、全ての歯車列で
必ず考慮される軸間距離に注目し、歯車の要求性能殆ど
全てを満足させた上での低騒音化対策が可能でるあるこ
とで、非常に自由度の高く、簡便で且つコスト的にも有
利な低騒音化方法であり、その経済効果は非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において、歯車の軸間距離と理想中心
距離との関係を示す図である(ピッチ円で噛合わせた場
合)。
【図2】 本発明において、歯車の軸間距離と理想中心
距離との関係を示す図である(通常の使用;ピッチ円半
径の和以上で噛合わせた場合)。
【図3】 環状歯部と軸部を平面内で湾曲した放射状ス
ポークで結合しウエッブのスポーク以外の部分は中空で
ある歯車を示す図で、(a) は正面図、(b) は側面図であ
る。
【図4】 環状歯部と軸部を中空でないウエッブで結合
した通常の歯車を示す図で、(a) は正面図、(b) は側面
図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噛合う一対の歯車の軸間距離を、噛合い
    ピッチ円で噛合わせた場合の中心距離よりも歯車のモジ
    ュールの0〜100 %の距離だけ短くしたことを特徴とす
    る樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法。
  2. 【請求項2】 噛合う一対の歯車の何れか一方もしくは
    両方の歯車が、曲げ弾性率が3,000 〜38,000 kgf/cm2
    の材料よりなる請求項1記載の樹脂製歯車の駆動騒音の
    低減方法。
  3. 【請求項3】 噛合う一対の歯車のいずれか一方若しく
    は両方の歯車の形状が、環状歯部と軸部を平面内でスポ
    ークで結合し、ウエッブ部のスポーク以外の全部若しく
    は一部が中空である形状を持った歯車である請求項1又
    は2記載の樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法。
  4. 【請求項4】 環状歯部と軸部を平面内で結合している
    スポークが湾曲した形状である請求項3記載の樹脂製歯
    車の駆動騒音の低減方法。
  5. 【請求項5】 歯車素材がポリアセタール樹脂又はポリ
    ブチレンテレフタレート樹脂である請求項1〜4の何れ
    か1項記載の樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法。
  6. 【請求項6】 歯車の環状リム部の厚みが、モジュール
    の30〜500 %である請求項1〜5の何れか1項記載の樹
    脂製歯車の駆動騒音の低減方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項記載の方法に
    より歯車駆動騒音を低減された樹脂製歯車成形品。
JP34344895A 1995-12-28 1995-12-28 低騒音樹脂製歯車及び樹脂製歯車の駆動騒音の低減方法 Pending JPH09177945A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102705476A (zh) * 2012-06-13 2012-10-03 常州奥立思特电子有限公司 双联齿轮及其加工工艺
CN113280097A (zh) * 2021-05-27 2021-08-20 上海建桥学院有限责任公司 用于自动化流水线的齿形转盘零件及其数控加工方法

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