JPH09176418A - ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH09176418A
JPH09176418A JP33690895A JP33690895A JPH09176418A JP H09176418 A JPH09176418 A JP H09176418A JP 33690895 A JP33690895 A JP 33690895A JP 33690895 A JP33690895 A JP 33690895A JP H09176418 A JPH09176418 A JP H09176418A
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JP
Japan
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polyvinyl chloride
chloride resin
resin
producing
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP33690895A
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English (en)
Inventor
Satoru Yamada
悟 山田
Kazuya Kamimura
和也 上村
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電による嵩比重の減少が起こりにくく、良
好な熱安定性を有するポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法
を提供する。 【解決手段】 ポリ塩化ビニル系樹脂を製造するに際
し、ポリ塩化ビニル系樹脂を含有するスラリー、該スラ
リーを脱水した後に得られるケーキ状物又は該ケーキ状
物を乾燥して得られた樹脂粉体に、特定の構造を有する
化合物を前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.001〜0.5重量部添加することを特徴とする
ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、懸濁重合法により
ポリ塩化ビニル系樹脂を製造する方法に関するものであ
り、更に詳しくは優れた粉体流動性を有するポリ塩化ビ
ニル系樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビニル系樹脂は、一般的に懸濁
重合法によって製造され、スラリーからの分離、乾燥等
の後、空気輸送により搬送後保管又は袋詰めされる。
【0003】しかしながら、ポリ塩化ビニル系樹脂は、
搬送や袋詰の過程でそれ自体又は他の物との摩擦により
静電気を帯び流動性が低下し、製造直後のポリ塩化ビニ
ル系樹脂に比べて嵩比重が減少するため、著しく取り扱
いにくくなり、作業に重大な支障をきたすという問題が
ある。このような重合体の帯電による悪影響を低減する
方法として、従来、界面活性剤をポリ塩化ビニル系樹脂
に添加する方法又はスチームをポリ塩化ビニル系樹脂に
吹込んで湿度を調整する方法が用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の界面活
性剤を添加する方法においては、樹脂の帯電による嵩比
重の減少を十分に防止することができないばかりか、さ
らに樹脂の熱安定性および初期着色性に悪影響を与える
という欠点を有している。また、スチームを吹込む方法
においては、必要な労働力の増加、設備の複雑化等を招
くという欠点を有している。
【0005】そこで、本発明の目的は、特定の化合物を
添加することにより、帯電による嵩比重の減少が起こり
にくく、しかも、良好な品質を有するポリ塩化ビニル系
樹脂を製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の化合物を添
加することにより、ポリ塩化ビニル系樹脂の帯電による
嵩比重の減少が起こりにくく、しかも、良好な品質を有
するポリ塩化ビニル系樹脂を製造する方法を見出し本発
明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、塩化ビニル系単量体を水
性媒体中で懸濁重合し、ポリ塩化ビニル系樹脂を製造す
るに際し、ポリ塩化ビニル系樹脂を含有するスラリー、
該スラリーを脱水した後に得られるケーキ状物又は該ケ
ーキ状物を乾燥して得られた樹脂粉体に、下記式(1)
で示される化合物を前記ポリ塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して0.001〜0.5重量部添加することを
特徴とするポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供する
ものである。
【0008】H(OCH2CH2)nOR (1) (式中のRは炭素数1〜20のアルキル基、nは1以上
の整数を示す。) 以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明においては、ポリ塩化ビニル系樹脂
は懸濁重合方法により製造される。本発明におけるポリ
塩化ビニル系樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル単独
重合樹脂、ポリ塩化ビニル共重合樹脂が挙げられる。
【0010】本発明においてポリ塩化ビニル系樹脂を製
造するための塩化ビニル系単量体としては、塩化ビニル
単量体又は塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体と共重
合可能なビニル系単量体との混合物を挙げることができ
る。そして、塩化ビニル単量体と共重合可能なビニル系
単量体としては、例えば酢酸ビニル等のアルキルビニル
エステル;セチルビニルエーテル等のアルキルビニルエ
ーテル;エチレン、プロピレン等のオレフィン系単量
体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル等のアクリル酸アルキルエステル;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル
等のメタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。
【0011】本発明におけるポリ塩化ビニル系樹脂の懸
濁重合は、一般的知られている方法を行ってもよく、例
えば塩化ビニル系単量体を懸濁剤、重合開始剤の存在
下、水性媒体中で重合させる方法を挙げることができ、
このような懸濁重合法によりポリ塩化ビニル系樹脂を含
有するスラリーを得ることができる。
【0012】本発明において、ポリ塩化ビニル系樹脂を
含有するスラリー、該スラリーを脱水した後に得られる
ケーキ状物又は該ケーキ状物を乾燥して得られた樹脂粉
体に添加する式(1)で示される化合物は、Rが炭素数
1〜20のアルキル基、nが1以上の整数よりなるもの
であり、式(1)で示される化合物であれいかなるもの
も使用することができ、より効率的に効果が発現される
ことからRが炭素数6〜18のアルキル基、nが1〜2
00の整数よりなるものがより好ましい。そして、式
(1)で示される化合物としては、例えばポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンパルミチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等
を挙げることができる。
【0013】本発明における式(1)で示される化合物
の添加量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.001〜0.5重量部添加である。添加量が0.
001重量部未満である場合、得られるポリ塩化ビニル
系樹脂の帯電によるかさ比重の極端な低下を防止できな
い。また、添加量が0.5重量部を超えても目的とする
効果はそれ以上高まらないので経済的でない。
【0014】本発明において、式(1)で示される化合
物の添加方法は、ポリ塩化ビニル系樹脂を含有するスラ
リー、該スラリーを脱水した後に得られるケーキ状物又
は該ケーキ状物を乾燥して得られた樹脂粉体に添加する
ことが可能であれば、いかなる方法を用いてもよく、粉
体、溶液、分散液等の状態で添加することが可能であ
り、容易に均一に添加できることから、溶液又は分散液
で添加することが好ましい。そして、式(1)で示され
る化合物の溶液又は分散液を調製するための溶媒として
は、とくに限定されないが、例えば水、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、アセトン又はその
混合溶媒が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】実施例及び比較例で得られた樹脂につい
て、下記に示す条件において評価を行った。
【0017】〜かさ比重測定試験〜 得られた樹脂を温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿
室内に48時間放置した後、かさ比重をJIS K 6721の方
法により測定した。
【0018】また、上記と同様な条件で48時間放置し
た樹脂を、ブラベンダープラネタリーミキサーで60r
pm、2分間撹拌後、上記と同じ方法でかさ比重を求
め、それらを比較することにより帯電防止性を評価し
た。
【0019】〜熱安定性〜 得られた樹脂100重量部に対して、 三塩基性硫酸鉛 1. 0部 ステアリン酸鉛 1. 5部 ステアリン酸カルシウム 0. 5部 を配合し、190℃のロール加工機で、5分間混練した
後、厚さ1mmのシートを作製し、このシートを190
℃のオーブンに入れて、黒化するまでの時間を測定し
た。
【0020】実施例1 ステンレス製重合器に、塩化ビニル単量体100重量
部、脱イオン水150重量部、部分鹸化ポリビニルアル
コール0.1重量部、2−エチルヘキシルパーオキシジ
カーボネート0.04重量部を仕込み、温度57℃で重
合を行い重合器内の圧力が6.0kg/cm2Gに達し
たときに未反応の塩化ビニル単量体を回収し、脱水して
20重量%の水を含むポリ塩化ビニル樹脂ケーキを得
た。こうして得られた樹脂ケーキに、ポリ塩化ビニル樹
脂100重量部に対してポリオキシエチレンラウリルエ
ーテルの添加量が0.01重量部となるようにポリオキ
シエチレンラウリルエーテルの1%水溶液を添加した
後、70℃で2時間流動乾燥しポリ塩化ビニル樹脂を得
た。
【0021】得られたポリ塩化ビニル樹脂の評価結果を
表1に示す。
【0022】得られたポリ塩化ビニル樹脂は、優れた帯
電防止性を有し、熱的安定性の低下もないものであっ
た。
【0023】実施例2〜5 ポリオキシエチレンラウリルエーテルの添加量、添加条
件を表1に示す条件とした以外は、実施例1と同様にし
てポリ塩化ビニル樹脂を得た。
【0024】得られたポリ塩化ビニル樹脂の評価結果を
表1に示す。
【0025】得られたポリ塩化ビニル樹脂は、優れた帯
電防止性を有し、熱的安定性の低下もないものであっ
た。
【0026】比較例1 ポリオキシエチレンラウリルエーテルを添加しない以外
は、実施例1と同様にしてポリ塩化ビニル樹脂を得た。
【0027】得られたポリ塩化ビニル樹脂の評価結果を
表1に示す。
【0028】得られたポリ塩化ビニル樹脂は、帯電防止
性に劣るものであった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明は、帯電による嵩比重の減少が起
こりにくく、良好な熱安定性を有するポリ塩化ビニル系
樹脂の製造方法に関するものであり、その工業的価値は
高いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体を
    主成分とするビニル系単量体の混合物(以下、塩化ビニ
    ル系単量体という。)を水性媒体中で懸濁重合し、ポリ
    塩化ビニル系樹脂を製造するに際し、ポリ塩化ビニル系
    樹脂を含有するスラリー、該スラリーを脱水した後に得
    られるケーキ状物又は該ケーキ状物を乾燥して得られた
    樹脂粉体に、下記式(1)で示される化合物を前記ポリ
    塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.001〜
    0.5重量部添加することを特徴とするポリ塩化ビニル
    系樹脂の製造方法。 H(OCH2CH2)nOR (1) (式中のRは、炭素数1〜20のアルキル基、nは1以
    上の整数を示す。)
JP33690895A 1995-12-25 1995-12-25 ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法 Pending JPH09176418A (ja)

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