JPH09176039A - 非天然のジスルフィド架橋を有するゴナドトロピン - Google Patents

非天然のジスルフィド架橋を有するゴナドトロピン

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JPH09176039A
JPH09176039A JP8282638A JP28263896A JPH09176039A JP H09176039 A JPH09176039 A JP H09176039A JP 8282638 A JP8282638 A JP 8282638A JP 28263896 A JP28263896 A JP 28263896A JP H09176039 A JPH09176039 A JP H09176039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性の向上したゴナドトロピン誘導体の提
供。 【解決手段】 非天然ジスルフィド架橋、好ましくはサ
ブユニット間の非天然ジスルフィド架橋例えばヒト黄体
形成ホルモンで(Met α29 Cys−Met β
41 Cys)、(Tyr α37 Cys−Ile
β33 Cys)等、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンで
(Met α29 Cys−Met β41 Cy
s)、(Tyr α37 Cys−Ile β33 C
ys)等を有するαサブユニットとβサブユニットとか
らなるゴナドトロピン、およびそのゴナドトロピンを含
有する医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴナドトロピン、該
ゴナドトロピンを含有する医薬組成物および該ゴナドト
ロピンをコードするDNAに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴナドトロピンは構造的に関連する一群
の糖タンパク質ホルモンである。代表的なものには絨毛
性性腺刺激ホルモン(CG)、卵胞刺激ホルモン(FS
H)、黄体形成ホルモン(LH)および甲状腺刺激ホル
モン(TSH)がある。FSH、LHおよびTSHはほ
とんどの脊椎動物種に存在し、脳下垂体により合成、分
泌される。CGはこれまではヒト等の霊長類とウマのみ
に発見されており、胎盤組織により合成される。
【0003】ゴナドトロピンはαとβと呼ばれる2種類
の異なるサブユニットからなるヘテロダイマーであり、
これらサブユニットは非共有結合により会合している。
一つの種内では、αサブユニットはゴナドトロピンファ
ミリーの各メンバーに関しては基本的には同一であり、
種間で高度に保存されてもいる。βサブユニットは各メ
ンバー間、すなわちCG、FSH、TSHおよびLH間
で異なっているが、構造的にはかなりの相同性が見られ
る。さらに、βサブユニットも種間でかなり高度に保存
されている。ヒトにおいては、αサブユニットは92ア
ミノ酸残基からなるが、βサブユニットは各メンバー間
で大きさが異なり、hFSHで111残基、hLHで1
21残基、hTSHで118残基、hCGで145残基
である(Combarnous, Y.(1992),
Endocrine Reviews, 13, 6
70−691, Lustbader, J.W.ら
(1993), Endocrine Review
s, 14, 291−311)。hCGのβサブユニ
ットは、C末端に約34個の付加的なアミノ酸(以下、
カルボキシ末端タンパク質(CTP)と称する)を有し
ている点で他のβサブユニットよりも実質的に大きい。
【0004】ヘテロダイマーの二つのサブユニットは多
くの保存されたサブユニット内ジスルフィド架橋を示
し、αサブユニットには5個のジスルフィド架橋、βサ
ブユニットには6個のジスルフィド架橋がある。対応す
るシステイン残基は、ゴナドトロピンファミリーのすべ
てのメンバー間で完全に保存されている。hCGの最近
得られたX線構造から、これらのジスルフィド架橋はジ
スルフィドの結び目(knot)と呼ばれる典型的な三
次元構造パターンに関与していることが示されている。
ゴナドトロピンはN−グリコシル化することのできる3
又は4個のアスパラギン残基を有している。さらに、h
CGのC末端ペプチド(CTP)は4つのセリンの位置
でOグリコシル化することができる。
【0005】ゴナドトロピンは、代謝、体温調節および
生殖プロセス等の多様な体機能に重要な役割を果たして
いる。例えば、下垂体ゴナドトロピンFSHは卵胞の発
達と成熟の促進に中心的な役割を果たしている一方で、
LHは排卵を誘導する(Sharp, R.M.(19
90), Clin Endocrinol.,
,787−807; DorringtonとArm
strong (1979), Recent Pro
g. Horm. Res., 35, 301−34
2)。最近、FSHは単独またはLH活性と組み合わせ
て、卵巣刺激、すなわちインビトロ受精(IVF)の卵
巣過剰刺激および不妊症無排卵女性のインビボ排卵の誘
導(Insler, V.(1988), Int.
J. Fertility, 33, 85−97,
NavotとRosenwaks(1988), J.
Vitro Fert. Embryo Trans
fer, , 3−13)および男性の性機能低下の
ために臨床的に応用されている。
【0006】現在、治療目的のゴナドトロピンはヒト尿
から単離されており、純度が低い(Morseら(19
88), Amer. J. Reproduct.
Immunol. and Microbiolog
y, 17, 143)。これらの尿性ゴナドトロピン
とは対照的に、組換えゴナドトロピンは均一な品質、す
なわち再現性のある生化学的および生物学的性質を有し
ている点で非常に好都合である。ゲノムクローンとcD
NAクローンはすべてのサブユニットについて作られて
おり、それらの一次構造が解明されている。さらに、チ
ャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞をヒトゴナド
トロピンのサブユニット遺伝子でトランスフェクション
した細胞が完全なダイマーを分泌することができること
が示されている(例えば、Keeneら(1989),
J. Biol. Chem.,264, 4769
−4775; Van Wezenbeekら(199
0), From clone to Clinic
(eds Crommelin D.J.A.およびS
chellekens H.編), 245−25
1)。
【0007】それ以来、例えば組換えFSHの生化学的
および生物学的特性は天然のFSHのものとほとんど同
一であることが示されている(Mannaertsら
(1991), Endocrinology, 12
, 2623−2630)。さらに、組換えFSHを
用いる調節された卵巣の過剰排卵後に妊娠が得られた
(Germondら(1992), Lancet,
339, 1170, Devroeyら(199
2), Lancet, 339, 1170−117
1)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】二つのサブユニットを
ダイマーにうまく組み合わせることがダイマーの生物学
的活性にとっての絶対の必須条件である。ヘテロダイマ
ーを対応するサブユニットに解離することはインビボ生
物活性の損失の主要な要因であると考えられている。さ
らに、解離や脱アミド化等のプロセスのために、保存期
間を短くしなければならない。したがって、ヘテロダイ
マーの熱力学的な安定性はインビボとインビトロの両方
の条件下でゴナドトロピンの半減期に影響を与える重要
な因子であると考えられている。よって、ゴナドトロピ
ンの安定性がさらに改良されることが臨床的に求められ
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はそのようなゴナ
ドトロピンを提供することにある。驚くべきことに、1
つ以上の非天然ジスルフィド架橋をゴナドトロピンに導
入した結果、該ゴナドトロピンの安定性が向上すること
が見出された。本明細書に記載の非天然ジスルフィド架
橋とは、天然のゴナドトロピンには見られないジスルフ
ィド架橋であり、したがって、この非天然のジスルフィ
ド架橋には天然のゴナドトロピンに存在するαサブユニ
ット中の5つのジスルフィド架橋もβサブユニット中の
6つのジスルフィド架橋も含まない。「天然の」ゴナド
トロピンはその関連する組織から単離されたゴナドトロ
ピンと同じアミノ酸配列を有するゴナドトロピンであ
る。
【0010】したがって、本発明は1つ以上の非天然の
ジスルフィド架橋を有するαサブユニットとβサブユニ
ットからなるゴナドトロピンを提供する。
【0011】この非天然ジスルフィド架橋は部位特異的
突然変異誘発(関連部位の天然のアミノ酸残基のシステ
インへの点突然変異)を用いて導入することができる。
この点突然変異はX αy CysまたはX βy C
ys(ここでXは、αサブユニットまたはβサブユニッ
トの関連部位yでシステインにそれぞれ変異させたアミ
ノ酸残基である)の形で示す(アミノ酸には3文字コー
ドを用いる)。Cysαy CysまたはCys βy
Cysとの表記は天然サブユニットのシステインの位
置yを示す。本発明による点突然変異はゴナドトロピン
の高次構造にはわずかな変化をもたらす。
【0012】本発明の範囲は1つのみの変異が導入され
たゴナドトロピンの態様も包含する。そのような変異を
αまたはβサブユニットをコードするDNAに導入し
て、すでに存在するシステイン残基とジスルフィド架橋
を形成することができる新しいシステイン残基を得るこ
とができる。そのような変異は好ましくはαサブユニッ
ト、さらに好ましくはアミノ酸位置88〜92に導入さ
れる。
【0013】本発明による非天然のジスルフィド架橋
は、異なるサブユニットに配置されている一対のアミノ
酸残基間(サブユニット間)に存在することができる。
さらに、非天然ジスルフィド架橋は、両アミノ酸残基が
同じサブユニットに配置されている一対のアミノ酸残基
間(サブユニット内)に存在することもできる。任意
に、本発明による1つ以上の非天然ジスルフィド架橋の
存在の結果として、11個の天然のジスルフィド架橋の
うち1つ以上を欠落させてもよい。
【0014】本発明による非天然ジスルフィド架橋はダ
イマーの解離を妨げて、天然のゴナドトロピンに比べて
高度なインビトロおよびインビボ生物活性と向上した保
存期間とをもたらす。さらに、それらはゴナドトロピン
のポリペプチド骨格の柔軟性を減じることで、これらの
ゴナドトロピンは脱アミド化が受けにくくなっている。
脱アミド化はその純度とタンパク質の安定性にマイナス
の影響を与え、かつ生理学的条件下で起こる自発的なプ
ロセスである。
【0015】サブユニット間かサブユニット内に非天然
のジスルフィド架橋の組合せが存在するゴナドトロピン
も本発明の範囲内にある。
【0016】αサブユニットがヒト由来である本発明の
適当なゴナドトロピンは、(Pheα18 Cys−I
le α25 Cys)、(Gln α20 Cys−
Ala α23 Cys)、(Ser α34 Cys
−Ser α57 Cys)、(Thr α39 Cy
s−Thr α54 Cys)、(Ala α62Cy
s−His α79 Cys)、および(Lys α6
3 Cys−Ala α81 Cys)、(Tyr α
65 Cys−His α79 Cys)、および(A
sn α66 Cys−Asn α78 Cys)の1
つ以上のアミノ酸対間にサブユニット内非天然ジスルフ
ィド架橋を含む。
【0017】βサブユニットがhCGのβサブユニット
である本発明の適当なゴナドトロピンは、(Gln α
5 Cys−Arg β8 Cys)、(Pro α2
4Cys−Gly β71 Cys)、(Met α2
9 Cys−Met β41 Cys)、(Arg α
35 Cys−Ala β35 Cys)、(Tyr
α37 Cys−Ile β33 Cys)、(Lys
α51 Cys−Asp β99 Cys)および
(His α90 Cys−Cys βy Cys)の
1つ以上のアミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド
架橋、および/または、(Pro β4 Cys−Pr
o β7 Cys)、(Pro β11Cys−Thr
β32 Cys)、(Pro β11 Cys−Al
a β85 Cys)、(Thr β32 Cys−A
la β85 Cys)、(Arg β60 Cys−
Ser β87 Cys)、(Arg β60 Cys
−Gln β89 Cys)、(Asp β61 Cy
s−Leu β86 Cys)、(Asp β61 C
ys−Ser β87 Cys)、(Ser β66
Cys−Ser β81 Cys)および(Leu β
69 Cys−Pro β78 Cys)の1つ以上の
アミノ酸対間にサブユニット内ジスルフィド架橋を含む
ことができる。好ましくは、本発明によるhCGは、
(Met α29 Cys−Met β41 Cy
s)、(Tyr α37 Cys−Ileβ33 Cy
s)、または(Lys α51 Cys−Asp β9
9 Cys)または(His α90 Cys−Cys
βy Cys)のアミノ酸対間にサブユニット間非天
然ジスルフィド架橋を含むことができる。
【0018】βサブユニットがhLHのβサブユニット
である本発明の適当なゴナドトロピンは、(Gln α
5 Cys−Trp β8 Cys)、(Pro α2
4Cys−Gly β71 Cys)、(Met α2
9 Cys−Met β41 Cys)、(Arg α
35 Cys−Ala β35 Cys)、(Tyr
α37 Cys−Ile β33 Cys)、(Lys
α51 Cys−Asp β99 Cys)および
(His α90 Cys−Cys βy Cys)の
1つ以上のアミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド
架橋、および/または、(Pro β4 Cys−Pr
o β7 Cys)、(Pro β11Cys−Thr
β32 Cys)、(Pro β11 Cys−Al
a β85 Cys)、(Thr β32 Cys−A
la β85 Cys)、(Arg β60 Cys−
Ser β87 Cys)、(Arg β60 Cys
−Arg β89 Cys)、(Asp β61 Cy
s−Leu β86 Cys)、(Asp β61 C
ys−Ser β87 Cys)、(Ser β66
Cys−Ser β81 Cys)および(Leu β
69 Cys−Pro β78 Cys)の1つ以上の
アミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド架橋を含
む。本発明の好ましいゴナドトロピンは、(Met α
29 Cys−Met β41 Cys)、(Tyr
α37 Cys−Ile β33 Cys)、(Lys
α51 Cys−Asp β99 Cys)または
(Hisα90 Cys−Cys βy Cys)のア
ミノ酸対間にジスルフィド架橋を含むhLHである。
【0019】βサブユニットがhFSHのβサブユニッ
トである本発明の適当なゴナドトロピンは、(Gln
α5 Cys−Ser β2 Cys)、(Pro α
24Cys−Gly β65 Cys)、(Met α
29 Cys−Arg β35 Cys)、(Arg
α35 Cys−Ala β29 Cys)、(Tyr
α37 Cys−Trp β27 Cys)、(Ly
s α51 Cys−Asp β93 Cys)および
(His α90 Cys−Cys βyCys)の1
つ以上のアミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド架
橋、および/または、(Leu β5 Cys−Thr
β26 Cys)、(Leu β5 Cys−Ala
β79 Cys)、(Thr β26 Cys−Al
aβ79 Cys)、(Lys β54 Cys−Gl
n β81 Cys)、(Lys β54 Cys−H
is β83 Cys)、(Glu β55 Cys−
Thr β80 Cys)、(Glu β55 Cys
−Gln β81Cys)、(Thr β60 Cys
−Thr β75 Cys)および(Val β63
Cys−Ser β72 Cys)の1つ以上のアミノ
酸対間にサブユニット内ジスルフィド架橋を含む。本発
明の好ましいゴナドトロピンは、βサブユニットが(T
yr α37 Cys−Trp β27 Cys)また
は(His α90 Cys−Cys βy Cys)
のアミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド架橋を含
むhFSHである。
【0020】βサブユニットがhTSHのβサブユニッ
トである本発明の適当なゴナドトロピンは、(Gln
α5 Cys−Phe β1 Cys)、(Pro α
24Cys−Gly β66 Cys)、(Met α
29 Cys−Arg β34 Cys)、(Arg
α35 Cys−Ala β28 Cys)、(Tyr
α37 Cys−Ile β26 Cys)、(Ly
s α51 Cys−Asp β94 Cys)および
(His α90 Cys−Cys βyCys)の1
つ以上のアミノ酸対間にサブユニット間ジスルフィド架
橋、および/または、(Pro β4 Cys−Thr
β25 Cys)、(Pro β4 Cys−Ala
β80 Cys)、(Thr β25 Cys−Al
aβ80 Cys)、(Arg β55 Cys−Se
r β82 Cys)、(Arg β55 Cys−L
ys β84 Cys)、(Asp β56 Cys−
Leu β81 Cys)、(Asp β56 Cys
−Ser β82Cys)、(Thr β61 Cys
−Ser β76 Cys)および(Ile β64
Cys−Pro β73 Cys)の1つ以上のアミノ
酸対間にサブユニット内ジスルフィド架橋を含む。
【0021】サブユニット間およびサブユニット内の非
天然ジスルフィド架橋の組合せも本発明の範囲に包含さ
れることが明らかであろう。
【0022】上記の変異の位置はヒトゴナドトロピンの
アミノ酸配列に関連する。他の種からのゴナドトロピン
のサブユニット内の類似の非天然ジスルフィド架橋も本
発明の範囲内にある。システインに変異させるアミノ酸
残基の正確な位置は該ゴナドトロピンのサブユニットの
配列とヒトゴナドトロピンサブユニットの配列とを並べ
合わせることから導くことができる。
【0023】ジスルフィド結合がサブユニットの折たた
みと組み立て中に果たす主要な役割のために、本発明に
よる非天然ジスルフィド架橋の導入が適正に折り畳まれ
たゴナドトロピンの形成を妨害しないということは非常
に驚くべきことである。適当なジスルフィド結合の形成
は機能的ゴナドトロピンの折たたみと成熟化にとって重
要な事象である。特に、βサブユニットでのジスルフィ
ド結合の形成は重要であり、すべてのジスルフィド結合
が効率的な組合せと折たたみのために必要とされる。h
CGの折たたみの詳細な研究により、該分子の折たたみ
が単純な連続的な経路により進むのではなく、分子の異
なるドメインで独立して進むことが明らかとなった。し
たがって、αサブユニットおよび/またはβサブユニッ
トにさらにシステイン残基を導入することは折たたみの
プロセスを乱して分子の立体構造を壊し、その結果とし
て分子の機能性と生物活性を損じると考えられた。これ
は、特に、非常に多くのシステインが既にこれらの分子
に存在しているからである。
【0024】本発明によりシステインとする点突然変異
は全体的なアミノ酸組成とタンパク質特性をわずかに変
えるだけなので、本発明のゴナドトロピンはそれらの潜
在的な免疫原性が野性型ゴナドトロピンの免疫原性とは
実質的に異ならない利点をさらに有している。特に、非
天然ジスルフィド架橋がゴナドトロピンのダイマー界面
に置かれたときに、その免疫原性に及ぼす影響は無視す
ることができよう。
【0025】本発明のゴナドトロピンはその変異部位に
よってアゴニストまたはアンタゴニストとなることがで
きる。既に示したように、変異部位は分子の高次構造に
わずかな変化を導くであろう。変異部位として、レセプ
ター結合および/またはシグナル形質導入に関連したタ
ンパク質部分を選択した場合、本発明の非天然ジスルフ
ィド架橋は、糖タンパク質の向上した安定性とともにシ
グナル形質導入活性の部分的または完全な損失をもたら
すであろう。したがって、本発明は向上した安定性を有
するアンタゴニストを提供する。変異部位として糖タン
パク質の内部核のダイマー界面を選択する場合、得られ
る非天然ジスルフィド架橋はレセプター結合および/ま
たはシグナル形質導入活性に影響を与えないが、天然の
ゴナドトロピンと比較して向上した安定性をもたらすで
あろう。そのような変異の結果、向上した安定性を有す
るゴナドトロピンアゴニストが得られる。
【0026】本発明のゴナドトロピンは本分野で通常知
られている他の改変を有してもよい。
【0027】本発明のゴナドトロピンの一つのそうした
好ましい改変において、サブユニットの一つのアミノ酸
配列のC末端は、任意にリンカー部分を介して、他のサ
ブユニットのアミノ酸配列のN末端に結合させる。この
リンカー部分は好ましくは部分的または完全なCTP単
位またはその変異体である。
【0028】本発明のゴナドトロピンの別の改変は、α
サブユニットおよび/またはβサブユニットをそれらの
対応するNまたはC末端で部分的もしくは完全なCTP
単位またはその変異体を用いて伸長させてもよい。この
伸長は各CTP単位を単一または複数の形で有してもよ
い。あるいは、完全なCTP単位または部分CTP単位
またはその複数の形のものを該サブユニットのNまたは
C末端に挿入することができる。
【0029】さらに、本発明のゴナドトロピンは、グリ
コシル化、部分グリコシル化または非グリコシル化のい
ずれかを受けていてもよい。本発明の部分グリコシル化
または非グリコシル化ゴナドトロピンは、化学的改変、
酵素的改変または部位特異的突然変異誘発のいずれかに
よって得ることができ、それによってゴナドトロピンの
1つ以上のグリコシル化認識部位が除去される。あるい
は、本発明のゴナドトロピンのグリコシル化パターンは
さらに別のグリコシル化認識部位を導入し、任意に1つ
以上のグリコシル化認識部位を除去することにより改変
して、該ゴナドトロピンを改変グリコシル化することが
できる。本明細書で用いられるグリコシル化認識部位は
アミノ酸配列Asn−X−Ser/Thr(ここでXは
いずれのアミノ酸でもよい)からなる。
【0030】本明細書で用いるCG、FSH、LHとT
SHのαサブユニットとβサブユニット並びにそれらの
ヘテロダイマー形は、一般的にそれらの慣用の定義を有
し、示されるグリコシル化パターンとは関係なく、それ
自体公知のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその
対立遺伝子変異体を意味する。
【0031】これらタンパク質の「天然」形は、その関
連する脊椎動物組織から単離されたアミノ酸配列を有
し、これらの公知の配列それ自体またはそれらの対立遺
伝子変異体を有しているタンパク質である。
【0032】これらの「変異体」は天然のタンパク質と
比較してアミノ酸配列に計画的な変更を有するタンパク
質である。これらの変更には単一もしくは複数の欠失、
挿入、置換およびそれらの組合せが挙げられ、例えば部
位特異的突然変異誘発または他の組換え操作により作る
ことができ、または合成により調製することができる。
これらの変更は保存アミノ酸置換からなり、置換される
残基は置換が行なわれるものと同じ一般的なアミノ酸の
カテゴリーを有する。そのようなアミノ酸の分類は本分
野では一般的に知られており、例えばDayhoff,
M.らa(Atlas of Protein Se
quences and Structure, 19
72, 5, 89−99)による記載がある。
【0033】本明細書で用いる「CTP単位」とは、C
末端の残基のアミノ酸112〜118から145または
その部分まで伸びている、hCGβサブユニットのカル
ボキシル末端に見られるアミノ酸配列をいう。「完全」
CTP単位は、CTPのN末端に応じて28〜34アミ
ノ酸を含む。「部分」CTP単位は112位〜118位
から145位までを含めた位置に存在するアミノ酸配列
であるが、該配列は少なくとも一つのアミノ酸を、考え
られる最も短い「完全」CTP単位(アミノ酸118〜
145)から欠失させてもよい。「複数(multip
le)」CTP単位は完全CTP単位または部分CTP
単位のタンデム型配列または両者の組合せを包含するも
のと理解される。
【0034】本発明のいずれかのゴナドトロピンをコー
ドするDNAも本発明の範囲にある。本発明の該DNA
は、置換されるアミノ酸をコードするコドンに代えて置
換された1つ以上のシステインをコードするコドンから
なる。本発明のDNAは、システインをコードするコド
ンにより置換されるアミノ酸残基をコードする1つ以上
のコドンを該DNA中で置換することにより、天然のゴ
ナドトロピンまたはその変異体をコードするDNAから
得ることができる。これらの置換は部位特異的突然変異
誘発により実施することができる。
【0035】本発明のゴナドトロピンを構築する方法は
本分野でよく知られている(Sambrookら, M
olecular Cloning: a Labor
atory Manual, Cold Spring
Harbor Laboratory Press,
Cold Spring Harbor、最新版)。
最も実用的なアプローチは所望のタンパク質をコードす
るDNAの発現によってこれらのゴナドトロピンを生産
することである。部位特異的突然変異誘発技術、付加的
配列の連結、PCRおよび適当な発現系の構築は現在で
はすべてが本分野でよく知られている。所望のタンパク
質をコードするDNAの(好ましくは連結の容易さから
制限部位を含む)一部またはすべてが標準的な固相技術
を用いる合成で構築することができる。含まれるコード
配列の転写と翻訳に適当な調節要素をDNAのコード配
列に付与することができる。よく知られているように、
細菌等の原核生物宿主、および酵母、植物細胞、昆虫細
胞、哺乳類細胞、鳥類細胞等の真核生物宿主などの多様
な宿主に適合性のある発現系が利用できる。宿主の選択
は特に翻訳後の事象に依存し、そのうちでも特にグリコ
シル化に依存する。グリコシル化の位置はほとんどの場
合で分子内のグリコシル化部位の性質により調節されて
いる。しかし、この部位をしめている糖の性質は主に宿
主の性質により調節されている。
【0036】本発明のゴナドトロピンは天然のゴナドト
ロピンと同じ臨床的目的のために用いられるが、向上し
た安定性を示すという利点がある。これらの変異ゴナド
トロピンは変異の種類によりアゴニストまたはアンタゴ
ニストとして用いることができる。本発明の適当な医薬
組成物は本発明の1種類以上のゴナドトロピンと医薬上
許容しうるキャリヤーを含む。
【0037】医薬上許容しうるキャリヤーは当業者によ
く知られており、例えば、滅菌食塩水、ラクトース、ス
クロース、リン酸カルシウム、ゼラチン、デキストリ
ン、寒天、ペクチン、落花生油、オリーブ油、ゴマ油お
よび水が挙げられる。
【0038】さらに、本発明の医薬組成物は1種類以上
の安定剤、例えば、ソルビトール、マンニット、デンプ
ン、スクロースデキストリンおよびグルコースなどの炭
水化物、アルブミンまたはカゼインなどのタンパク質、
およびアルカリ性リン酸塩のような緩衝剤などの1種類
以上の安定剤を含有してもよい。
【0039】適当な投与経路は、筋内注射、皮下注射、
静脈内注射または腹腔内注射、経口および鼻腔内投与で
ある。
【0040】
【発明の実施の形態】以下の実施例は本発明を説明する
ものであって、本発明の範囲を限定するものと解釈され
るべきものではない。
【0041】
【実施例】実施例 1 インターチェインムテインの製造 ベクターの構築 付加的なインターチェイン(又は鎖間)ジスルフィド結
合を有するhCGムテインを発現するために3つの構築
物を作った。そららの構造と全体的な構成は、CHO細
胞中で組換え野性型hCG発現のために用いられるベク
ターpKMS.hCGαg βc と基本的には同一である
(図1)。各々のhCGα(Fiddes, J.C.
とGoodman, H. M.(1981),J.
Mol.Appl. Genet. 1, 3−18)
およびβサブユニット遺伝子(Fiddes, J.
C.とGoodmman, H. M.(1980)N
ature 286, 684−687)をpKMSに
挿入した。cDNAクローンをゲノムクローンと組み合
わせることで完全な「ハイブリッド」hCGα遺伝子を
調製し(Van Wezenbeekら1990)、こ
れを宿主細胞にトランスフェクションすると野性型αサ
ブユニットを発現することができる。hCGβのcDN
Aは記載されたように単離し、ベクターpKMS.FS
H中のFSHβと交換した。α遺伝子の転写はSV40
初期プロモーターによって指令されるが、β遺伝子はヒ
ト重金属誘発性メタロチオネインIIaプロモーターの
指令により転写される。3つのhCGインターチェイン
構築物が作られた(表1)。
【0042】hCGインターチェイン1中でαサブユニ
ット変異を作るために、チロシンα37をコードするコ
ドンがシステインをコードするコドンと交換されるよう
に特定の塩基置換を「ハイブリッド」hCGα遺伝子に
導入した。これは標準的なPCR条件を用いて、部位特
異的突然変異誘発および記載の配列(Erich,H.
A.(1989) PCR Technology;
Principles and Applicati
ons for DNA amplificatio
n. Stockton Press, New−Yo
rk, pp 63−66)と重なり合うPCR断片を
組み合わせることにより行なった。PCR断片は分け
て、pGEM3Zにサブクローニングし、自動化シーケ
ンサー(Pharmacia)を用いてチェックした。
プライマーはサブクローニングされたPCR断片がpK
MS.hCGαg βc の天然のα鎖配列と交換できるよ
うに3’と5’の両方で変異のための適当な制限部位を
持つように選択した。これは標準的な技術を用いて行な
った。hCGインターチェイン1でβサブユニット変異
を作るために、イソロイシンβ33をコードするコドン
がシステインをコードするコドンに変更されるように特
定の塩基置換をhCGβに導入した。変異PCR反応、
サブクローニングおよび配列決定をαサブユニット変異
を作るために用いられたものと同等の方法を用いて行な
った。hCGインターチェイン1の最終発現プラスミド
の構築のために、hCGβc野性型遺伝子を、すでにα
サブユニット変異を有しているpKMS.hCGαg β
c 構築物中の変異hCGβ断片と交換した。
【0043】(リジンα51とアスパラギンβ99をコ
ードするコドンがシステインをコードするコドンに置き
換えられた)hCGインターチェイン2をコードするベ
クターと(メチオニンα29とメチオニンβ41をコー
ドするコドンがシステインをコードするコドンに置き換
えられた)hCGインターチェイン3をコードするベク
ターの構築のために相応する方法に従った。
【0044】
【表1】
【0045】CHO細胞のトランスフェクションと選択 Transfectam試薬(Promega)を用い
て、CHO K1細胞(ATCC CCL61)に10
μgのpKMS.hCGインターチェイン構築物DNA
を安定的にトランスフェクトした。ネオマイシン選択遺
伝子を有する選択プラスミドを10:1(pKMS h
CGインターチェインを過剰とする)のモル比で同時ト
ランスフェクトすることで、G418(0.8mg/m
l)を含有する培地で細胞を選択可能とした。
【0046】組換えCHO細胞を免疫反応性タンパク質
の分泌について調べた。培養上清液はαとβに特異的な
モノクローナル抗体を用いるhCGサンドイッチELI
SAアッセイで陽性反応を示した。培養上清液のウェス
タンブロッテイングによりhCGインターチェインムテ
インがrec−hCG野性型に相当する分子量を有する
ことが示された。
【0047】実施例 2 サブユニット間のジスルフィド形成の分析 新しく導入されたシステインが酸化されてサブユニット
間ジスルフィド結合となったかどうかを決定するため
に、G418耐性トランスフェクションプールからの細
胞培養上清液の試料をSDS含有試料緩衝液中で沸騰さ
せることにより溶解し、SDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動にかけ、PVDFメンブレンに移した。hCG
はβサブユニットに対するモノクローナル抗体を用い、
西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を結合した第二
抗体ともにインキュベートし、テトラメチルベンジジン
(TMB)/Co++/H2 2 を用いて染色することに
よる免疫染色を用いて目で確認できるものとした。サブ
ユニット間ジスルフィド結合が形成されている場合、試
料をSDS試料緩衝液中で沸騰しても二つのサブユニッ
トは一緒に保持されるが、ジスルフィド架橋が形成され
ていない場合ではこれらの可溶化条件ではサブユニット
に解離する。対照実験において、試料を室温で還元剤を
用いず溶解するか、又はβ−メルカプトエタノール(β
ME)を添加することで溶解した(無傷のhCG)。後
者の場合の変性では、インターチェインジスルフィド結
合が存在するか否かにかかわらずサブユニットへの変性
が起こる。図2のパネルAに見ることができるように、
βMEがない状態で室温で可溶化すると、無傷(int
act)の野性型hCG(レーン3、約50kDの分子
量)といくぶんかの遊離βサブユニット(約32kDの
分子量)が検出できる。HCGインターチェイン1とH
CGインターチェイン2からの試料もだいたい同じ大き
さの免疫反応性物質を含有し、無傷のhCGムテインの
存在を示している。加熱すると、約50kDバンド(パ
ネルBのレーン3)の消失から明らかなように野性型h
CGはサブユニットに解離する。対照的に、このことは
hCG変異体(パネルBのレーン1と2)には起こって
いるようには見えず、分子間に共有結合があることを示
している。還元剤の添加はhCGと変異体をサブユニッ
トに解離するために(パネルC)、βMEの添加試験の
結果から、最終的に2つのサブユニットの分子間結合が
ジスルフィド結合によりもたらされていることを示して
いる。
【0048】実施例 3 LH/CGレセプター結合 LH/CGレセプターへの結合はhCGの作用機構の最
初の事象である。ヨウ素化hCGのラット睾丸膜への移
動を用いるhCGインターチェインムテインの相対的レ
セプター結合力を決定するためにインビトロレセプター
アッセイを用いた(Rao, M. C.ら, End
ocrinology(1977) 101:512−
523)。この目的のために、一定量の[125 I]hC
Gをラット睾丸膜と試料とともに試料の量を増やしなが
ら室温で18時間インキュベートした。これとは別に、
最大結合を調べるために試料を入れずにインキュベーシ
ョンを行なった。非特異的結合は1000倍過剰の非標
識リガンドを添加することにより決定した(Pregn
yl, Organon, West Orange,
NJ)。インキュベーションは試料を、0.1%のB
SAを補充した氷冷トリス緩衝液で2倍に希釈し、室温
で5分間150,000xN.kg-1で遠心することに
より停止させた。上清を吸引した後、ペレット中の放射
能をガンマカウンターを用いて測定した。
【0049】hCGインターチェイン1はrec−hC
G野性型に相応するヨウ素化hCGの置換曲線を示して
いる(図3参照)。このことはhCGインターチェイン
1のサブユニット間ジスルフィド結合がレセプター結合
に何の影響も与えないことを示し、このムテインの高次
構造がrec−hCG野性型と実際に同等のものである
ことを示している。ヨウ素化hCGのhCGインターチ
ェイン2による置換はいくぶんか減少した。これは恐ら
くこのインターチェインジスルフィド架橋がレセプター
結合とシグナルトランスアクション(transact
ion)にとって重要な領域に位置するということによ
るものであろう。
【0050】実施例 4 hCG誘導テストステロンの産生 hCGはマウスライディッヒ(Leydig)細胞でテ
ストステロン産生を誘導する。Mannaertsら
(Neuroendocrinology ofrep
roduction,(1987), R. Roll
andら(編), Elsevier Science
Publishers B.V.,49−58)によ
り改良されたインビトロアッセイ(Van Damme
ら,Acta Endocrinol.(1974)
77, 655−671)を用いて、インターチェイン
ジスルフィド結合を有するhCGムテインのhCG生物
活性を決定した(図4)。細胞をhCGインターチェイ
ン1で処理した結果、rec−hCG野性型と同じ能力
を有するテストステロン産生が用量依存的に得られた。
したがって、hCGインターチェイン1は完全なhCG
アゴニストとみなすことができる。対照的に、hCGイ
ンターチェイン2のシグナルトランスデューシング能力
はゼロまで減少し、hCGインターチェイン2が野性型
hCGの完全アンタゴニストとして用いることができる
ことを示した。
【0051】実施例 5 雌ビーグル犬での薬物動態学的挙動 hCGインターチェイン1の薬物動態学的挙動を、雌ビ
ーグル犬に筋内投与後に調べた。二匹の犬にhCGイン
ターチェイン1の一回の筋内注射を25(hCG EI
A)IU/kgの投与レベルで行なった。血液試料を注
射前および注射の30分後と1、1.5、2、3、4、
6、8、24、48、72、96、120、144、1
68、192、216、240および264時間後に採
取した。免疫反応性hCGインターチェイン1の血漿レ
ベルを、犬血漿で確認したhCG特異的時間分割蛍光抗
体アッセイ(hCG−DELFIA)により測定した。
hCGインターチェイン1のクリアランス曲線を図5に
示す。比較のために、3匹の犬での筋内投与後のhCG
(組換えhCG; 25 hCG EIA IU/k
g)のクリアランス曲線を図5に示す。薬物動態学的パ
ラメーターAUC(血漿レベル−時間曲線下の面積)、
Cmax(ピーク濃度)、tmax(ピーク濃度の時
間)、t1/2 (血清除去半減期)およびクリアランス曲
線から得られたCL(クリアランス速度)を表2に示
す。144時間ポイントと240時間ポイントとの間で
測定された時間がt1/2 の決定に用いられた。
【0052】hCGインターチェイン1の筋内投与とr
ec−hCGの筋内投与の比較の結果、hCGインター
チェイン1AUCとt1/2 に関して高い値とCLに関し
て低い値が得られた一方で、Cmaxとtmaxの値は
同等であった。hCGインターチェイン1とrec−h
CGの動力学的比較から、hCGインターチェイン1は
低いクリアランス速度と長い半減期を示すと結論でき
る。
【0053】
【表2】
【0054】実施例 6 hCGインターチェイン4(Gln α5 Cys−A
rg β8 Cys)ベクターの構築と発現 さらにもう一つのインターチェインジスルフィド結合を
有するhCGムテインを発現するために構築物を作っ
た。その構造と全体的な構成は、新しい変異を導入した
ことを除けばpKMS.hCGαg βc (図1)と基本
的に同じである。特定の塩基置換を、「ハイブリッド」
hCGα遺伝子中でグルタミンα5をコードするコドン
をシステインをコードするコドンに変更するように導入
し、hCGβ遺伝子中でアルギニンβ8をコードするコ
ドンをシステインをコードするコドンに変更するように
導入した。構築と、その後のCHO細胞のトランスフェ
クションおよび選択は他のムテインについて記載したよ
うに同様に行なった。実施例2に記載のタンパク質分析
で、二つのサブユニット間の分子間結合がジスルフィド
によることが示された。
【0055】生物活性 レセプター結合活性およびインビトロ生物活性は、安定
にトランスフェクトされたCHO細胞系で発現されたヒ
トレセプター(Jia, Xら(1991),Mole
cular Endocrinology, 5, 7
59−768)上で決定した。hCGインターチェイン
4のレセプター結合活性は、指数増殖細胞から単離した
膜フラクションについて放射性リガンドレセプター置換
アッセイにて定量した。0.5mlの総量で、約100
μgの膜タンパク質を一定量の125 I−hCG(20,
000cpm,約12pM)と競合hCGとともに競合
hCGの量を増やしながら18時間室温にてインキュベ
ートした。125 I標識hCG(NEX−106)はDu
Pont de Nemoursから入手した。特異
的結合は添加した全125 I−hCGの10〜12%であ
った。インキュベーション後、結合したホルモンと遊離
のホルモンを遠心により分離した。高精製の組換えhC
Gをスタンダードとして用いた。
【0056】hCGインターチェイン4は、野性型hC
Gと比べてわずかに減少したヨウ素化hCGの置換を示
している(図6)。hCGはヒトLH/CGレセプター
を含有するCHO細胞でのcAMP産生を誘導する。イ
ンビトロバイオアッセイを用いて、hCGインターチェ
イン4のhCG生物活性を決定した。0.1mM 3-
イソブチル- 1- メチルキサンチンの存在下でhCGイ
ンターチェイン4とともにその濃度を増加させながら細
胞を4時間インキュベートした結果、用量依存的にcA
MP産生の増加がもたらされた(細胞外cAMP濃度は
RIA(Immunotech)により決定し、rec
−hCG野性型と同等の能力を有していた(図7))。
したがって、hCGインターチェイン4は完全なhCG
アゴニストとみなすことができる。
【0057】実施例 7 hCGインターチェイン5(Arg α35 Cys−
Ala β35 Cys) hCGインターチェイン5を、α鎖の35位とβ鎖の3
5位で、アルギニンとアラニンをそれぞれシステイン残
基に置き換える置換により作った。
【0058】組換えCHO細胞を、免疫反応性タンパク
質の分泌について他のhCGインターチェインで記載し
たように選択した。培養上清液は、αとβに特異的なモ
ノクロナール抗体を用いるhCGサンドイッチELIS
Aアッセイで陽性反応を示した。2サブユニット間の分
子間結合がジスルフィドによることが実施例2で記載し
たようなタンパク質分析により示された。
【0059】レセプター結合活性アッセイで、野性型h
CGに比較してわずかに減少したヨウ素化hCGの置換
が見られた(図6)。インビトロバイオアッセイで、h
CGインターチェイン5の能力がrec−hCG野性型
と同等であることが示された(図7)。したがって、h
CGインターチェイン5は完全なhCGアゴニストとみ
なすことができる。
【0060】実施例 8hCGインターチェイン6(His α90 Cys−
Cys βy Cys) hCGインターチェイン6をα鎖の90位でヒスチジン
をシステイン残基に置き換える置換により作った。
【0061】組換えCHO細胞を、免疫反応性タンパク
質の分泌のために他のhCGインターチェインについて
記載したように選択した。培養上清液は、αとβに特異
的なモノクロナール抗体を用いるhCGサンドイッチE
LISAアッセイで陽性反応を示した。実施例2で記載
したタンパク質分析により2サブユニット間の分子間結
合がジスルフィドによることが示された。
【0062】レセプター結合活性アッセイで、野性型h
CGに匹敵するヨウ素化hCGの置換が見られた。イン
ビトロアッセイで、hCGインターチェイン6の能力が
無視できることが示された。したがって、hCGインタ
ーチェイン6はhCGアンタゴニストとみなすことがで
きる。
【0063】実施例 9 LHインターチェイン1(Gln α5 Cys−Tr
p β8 Cys) 付加的な鎖間ジスルフィド結合を有するLHムテインを
発現するために構築物を作った。LHβのcDNAは記
載されたように単離し(Talmadgeら,Natu
re(1984) 307, 37−40)、ベクター
pKMS.FSHαg βg 中でFSHβと交換した(V
an Wezenbeekら, 1990)。
【0064】LHインターチェイン1にα鎖変異を作る
ために、「ハイブリッド」α遺伝子で、グルタミンα5
をコードするコドンをシステインをコードするコドンに
変更するように特定の塩基置換を導入した。
【0065】LHβにおいて、トリプトファンβ8をコ
ードするコドンをシステインをコードするコドンと変更
するように特定の塩基置換を導入した。変異PCR反
応、サブクローニングおよび配列決定はhCGに記載の
ものと同等の方法を用いて行なった。変異タンパク質は
トランスフェクトされたCHO K1細胞(ATCCC
CL61)細胞中で発現させた。組換えCHO細胞は免
疫反応性タンパク質の分泌について選択した。培養上清
液はαとβに特異的なモノクローナル抗体を用いるLH
サンドイッチELISAアッセイで陽性反応を示した。
実施例2に記載のタンパク質分析で、二つのサブユニッ
ト間の分子間結合がジスルフィドによることが示され
た。
【0066】レセプター結合活性とインビトロ生物活性
は安定にトランスフェクトされたCHO細胞系で発現さ
れるヒトレセプター上で決定した(Jiaら)。LHイ
ンターチェイン1は、野性型LHに匹敵するヨウ素化h
CGの置換を示した(図8)。
【0067】実施例 10 LHインターチェイン2(Arg α35 Cys−A
la β35 Cys) LHインターチェイン2を、α鎖の35位とβ鎖の35
位で、アルギニンとアラニンをそれぞれシステイン残基
に置き換える置換により作った。。
【0068】組換えCHO細胞を、免疫反応性タンパク
質の分泌について他のhCGインターチェインで記載し
たように選択した。培養上清液は、αとβに特異的なモ
ノクロナール抗体を用いるLHサンドイッチELISA
アッセイで陽性反応を示した。
【0069】レセプター結合活性アッセイで、ヨウ素化
hCGの置換が野性型hCGに匹敵することがわかった
(図8)。
【0070】実施例 11 FSHインターチェイン1(Gln α5 Cys−S
er β2 Cys) 付加的な鎖間ジスルフィド結合を有するFSHムテイン
を発現するために構築物を作った。その構造と全体的な
構成は、CHO細胞中で組換え野性型FSHの発現のた
めに用いられたベクターpMKS.FSHαg βg のも
のと基本的には同一である。塩基置換を、FSHのαサ
ブユニットとβサブユニットの遺伝子のそれぞれ対応す
るアミノ酸位置5(Gln)と2(Ser)に導入し
て、システインコドンを得た(β遺伝子の配列に関して
はKeeneら, J. Biol. Chem. 2
64: 4769−4775.(1989)を参照)。
トランスフェクトされた組換えCHO細胞を免疫反応性
タンパク質の分泌について選択した。培養上清液は、α
とβに特異的なモノクローナル抗体を用いるFSHサン
ドイッチELISAアッセイで陽性反応を示した。
【0071】レセプター結合活性とインビトロ生物活性
は、安定にトランスフェクトされたCHO細胞系で発現
されるヒトレセプター上で決定した(Minegish
ら,(1991) Biochem. Biophy
s. Res. Comm.175, 1125−11
30)。FSHインターチェイン1のレセプター結合活
性は放射性リガンドレセプター置換アッセイを用いて、
指数増殖細胞から単離した膜画分において定量した。
0.5mlの総量で、約100μgの膜タンパク質を一
定量の125 I−FSH(20,000cpm,約12p
M)と競合FSHとともに競合FSH量を増やしながら
18時間室温にてインキュベートした。125 I標識FS
H(NEX−106)はDu Pont de Nem
oursから入手した。特異的結合は添加した全125
−FSHの10〜12%であった。インキュベーション
後、結合したホルモンと遊離のホルモンを遠心により分
離した。高精製の組換えFSHをスタンダードとして用
いた。FSHインターチェイン1は、野性型FSHに匹
敵するヨウ素化FSHの置換を示した(図9)。
【0072】実施例 12 FSHインターチェイン2(Tyr α37 Cys−
Trp β27 Cys) FSHインターチェイン2を、α鎖の37位とβ鎖の2
7位で、チロシンとトリプトファンをそれぞれシステイ
ン残基に置き換える置換により作った。
【0073】組換えCHO細胞を、免疫反応性タンパク
質について他のhCGインターチェインで記載したよう
に選択した。培養上清液は、αとβに特異的なモノクロ
ナール抗体を用いるFSHサンドイッチELISAアッ
セイで陽性反応を示した。
【0074】レセプター結合活性アッセイで、ヨウ素化
FSHの置換が野性型FSHに匹敵することがわかった
(図9)。
【図面の簡単な説明】
【図1】hCGαg βc 発現プラスミドpMKS.hC
Gαc βc の構造。SV40=Sv40初期プロモータ
ー。E=M−MuLVエンハンサー。MT−IIA =ヒ
トメタロチオネイン−IIA プロモーター。hCGαg
=hCGαサブユニットをコードするゲノムhCGαミ
ニ遺伝子。hCGβc =hCGβサブユニットをコード
するcDNA。βグロビン=ウサギβグロビンのポリア
デニル化配列とスプライスシグナル。S=SV40転写
停止配列。pBR327=大腸菌の複製開始点とアンピ
リシン耐性付与遺伝子を含有するプラスミドpBR32
7の一部。
【図2A】hCG(ムテイン)の発現とサブユニット間
ジスルフィド架橋形成のためのhCGインターチェイン
1、hCGインターチェイン2およびhCG野性型から
の細胞培養上清液のウエスタンブロット分析。C418
耐性トランスフェクションプール(hCGインターチェ
イン1、hCGインターチェイン2)からの、および約
0.2IU hCGを含有するrec−hCG野性型か
らの細胞培養上清液を、室温(パネルA)または100
℃(パネルBとC)にて、βメルカプトエタノールの非
存在下(パネルAとB)または存在下(パネルC)で、
SDS含有試料緩衝液で可溶化した。電気泳動とPVD
F膜への転写後、βhCG特異的モノクロナール抗体と
のインキュベーション後、第二抗体/HRP複合体との
インキュベーションおよびTMBによる染色によりhC
Gを目で確認できるようにした。室温(パネルAのレー
ン1と2)および100℃(パネルBのレーン1と2)
での可溶化で分かるように、両方の結果はともに完全体
(intact)のホルモンを検出するが、コントロー
ル(WT−hCG)での沸騰はホルモンをそのサブユニ
ットへと解離する(パネルBのレーン3)。還元剤を添
加した結果、すべての3試料でサブユニットへの解離が
見られた(パネルC)。よって、データをまとめると、
hCGインターチェイン1と2の両方が分子間ジスルフ
ィド架橋により安定化されているとの結論が導かれる。
【図2B】hCG(ムテイン)の発現とサブユニット間
ジスルフィド架橋形成のためのhCGインターチェイン
1、hCGインターチェイン2およびhCG野性型から
の細胞培養上清液のウエスタンブロット分析。(説明は
図2A参照)
【図2C】hCG(ムテイン)の発現とサブユニット間
ジスルフィド架橋形成のためのhCGインターチェイン
1、hCGインターチェイン2およびhCG野性型から
の細胞培養上清液のウエスタンブロット分析。(説明は
図2A参照)
【図3】hCGサブユニット間ムテインのhCG置換ア
ッセイ。B/B0 =全結合...の%。−+−=hCG
野性型(WT)。−Δ−=hCGインターチェイン1。
−o−=hCGインターチェイン2。
【図4】hCGサブユニット間ムテインのインビトロ生
物活性。−+−=I.S.75/537。−Δ−=hC
Gインターチェイン1。−o−=hCGインターチェイ
ン2。
【図5】雌ビーグル犬での組換えhCG調製物の筋内注
射後の血漿hCGレベル。
【図6】ヒトLH/CGレセプターを安定に発現するC
HO細胞の膜に対する野性型hCGとhCGインターチ
ェイン変異体の結合活性。膜を125 I標識hCGととも
に、異なる濃度の未標識の野性型hCGまたはインター
チェインhCGの存在下または不存在下にインキュベー
トした。置換カーブは未標識ホルモンの各用量で最大結
合に対するパーセンテージとして示している。
【図7】野性型hCGとインターチェインhCG分子の
インビトロ生物活性。細胞外cAMPを、ヒトLH/C
Gレセプターを安定して発現するCHO細胞の刺激後に
特異的RIAにより測定した。
【図8】ヒトLH/CGレセプターを安定に発現するC
HO細胞の膜に対する野性型hCG、野性型LHおよび
LHインターチェイン変異体の結合活性。膜を125 I標
識hCGとともに、異なる濃度の未標識の野性型hC
G、野性型LHまたはインターチェインLHの存在下ま
たは不存在下にインキュベートした。置換カーブは未標
識ホルモンの各用量で最大結合に対するパーセンテージ
として示している。
【図9】ヒトFSHレセプターを安定に発現するCHO
細胞の膜に対する野性型FSHおよびFSHインターチ
ェイン変異体の結合活性。膜を125 I標識FSHととも
に、異なる濃度の未標識の野性型FSHまたはインター
チェインFSHの存在下または不存在下にインキュベー
トした。置換カーブは未標識ホルモンの各用量で最大結
合に対するパーセンテージとして示している。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上の非天然ジスルフィド架橋を有
    することを特徴とする、αサブユニットとβサブユニッ
    トからなるゴナドトロピン。
  2. 【請求項2】 非天然ジスルフィド架橋がサブユニット
    間のジスルフィド架橋であることを特徴とする請求項1
    記載のゴナドトロピン。
  3. 【請求項3】 (Phe α18 Cys−Ile α
    25 Cys)、(Gln α20 Cys−Ala
    α23 Cys)、(Ser α34 Cys−Ser
    α57 Cys)、(Thr α39 Cys−Th
    r α54Cys)、(Ala α62 Cys−Hi
    s α79 Cys)、および(Lys α63 Cy
    s−Ala α81 Cys)、(Tyr α65 C
    ys−His α79 Cys)、および(Asn α
    66 Cys−Asn α78 Cys)の1つ以上の
    アミノ酸対間の非天然ジスルフィド架橋を含むことを特
    徴とする請求項1記載のゴナドトロピン。
  4. 【請求項4】 βサブユニットがhCGのβサブユニッ
    トであることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に
    記載のゴナドトロピン。
  5. 【請求項5】 (Gln α5 Cys−Arg β8
    Cys)、(Pro α24 Cys−Gly β7
    1 Cys)、(Met α29 Cys−Met β
    41 Cys)、(Arg α35 Cys−Ala
    β35 Cys)、(Tyr α37 Cys−Ile
    β33 Cys)、(Lys α51 Cys−As
    p β99 Cys)および(His α90 Cys
    −Cys βy Cys)の1つ以上のアミノ酸対間の
    サブユニット間非天然ジスルフィド架橋を含むことを特
    徴とする請求項4記載のゴナドトロピン。
  6. 【請求項6】 (Pro β4 Cys−Pro β7
    Cys)、(Pro β11 Cys−Thr β3
    2 Cys)、(Pro β11 Cys−Ala β
    85 Cys)、(Thr β32 Cys−Ala
    β85 Cys)、(Arg β60 Cys−Ser
    β87 Cys)、(Arg β60 Cys−Gl
    n β89 Cys)、(Asp β61 Cys−L
    euβ86 Cys)、(Asp β61 Cys−S
    er β87 Cys)、(Ser β66 Cys−
    Ser β81 Cys)および(Leu β69Cy
    s−Pro β78 Cys)の1つ以上のアミノ酸対
    間の非天然ジスルフィド架橋を含むことを特徴とする請
    求項4または5記載のゴナドトロピン。
  7. 【請求項7】 βサブユニットがLHのβサブユニット
    であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記
    載のゴナドトロピン。
  8. 【請求項8】 (Gln α5 Cys−Trp β8
    Cys)、(Pro α24 Cys−Gly β7
    1 Cys)、(Met α29 Cys−Met β
    41 Cys)、(Arg α35 Cys−Ala
    β35 Cys)、(Tyr α37 Cys−Ile
    β33 Cys)、(Lys α51 Cys−As
    p β99 Cys)および(His α90 Cys
    −Cys βy Cys)の1つ以上のアミノ酸対間の
    サブユニット間非天然ジスルフィド架橋を含むことを特
    徴とする請求項7記載のゴナドトロピン。
  9. 【請求項9】 (Pro β4 Cys−Pro β7
    Cys)、(Pro β11 Cys−Thr β3
    2 Cys)、(Pro β11 Cys−Ala β
    85 Cys)、(Thr β32 Cys−Ala
    β85 Cys)、(Arg β60 Cys−Ser
    β87 Cys)、(Arg β60 Cys−Ar
    g β89 Cys)、(Asp β61 Cys−L
    euβ86 Cys)、(Asp β61 Cys−S
    er β87 Cys)、(Ser β66 Cys−
    Ser β81 Cys)および(Leu β69Cy
    s−Pro β78 Cys)の1つ以上のアミノ酸対
    間の非天然ジスルフィド架橋を含むことを特徴とする請
    求項7または8記載のゴナドトロピン。
  10. 【請求項10】 βサブユニットがFSHのβサブユニ
    ットであることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項
    に記載のゴナドトロピン。
  11. 【請求項11】 (Gln α5 Cys−Ser β
    2 Cys)、(Pro α24 Cys−Gly β
    65 Cys)、(Met α29 Cys−Arg
    β35 Cys)、(Arg α35 Cys−Ala
    β29 Cys)、(Tyr α37 Cys−Tr
    p β27 Cys)、(Lys α51 Cys−A
    sp β93 Cys)および(His α90 Cy
    s−Cys βy Cys)の1つ以上のアミノ酸対間
    のサブユニット間非天然ジスルフィド架橋を含むことを
    特徴とする請求項10記載のゴナドトロピン。
  12. 【請求項12】 (Leu β5 Cys−Thr β
    26 Cys)、(Leu β5 Cys−Ala β
    79 Cys)、(Thr β26 Cys−Ala
    β79 Cys)、(Lys β54 Cys−Gln
    β81 Cys)、(Lys β54 Cys−Hi
    s β83 Cys)、(Glu β55 Cys−T
    hr β80 Cys)、(Glu β55 Cys−
    Glnβ81 Cys)、(Thr β60 Cys−
    Thr β75 Cys)および(Val β63 C
    ys−Ser β72 Cys)の1つ以上のアミノ酸
    対間の非天然ジスルフィド架橋を含むことを特徴とする
    請求項10または11記載のゴナドトロピン。
  13. 【請求項13】 βサブユニットがTSHのβサブユニ
    ットであることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項
    に記載のゴナドトロピン。
  14. 【請求項14】 (Gln α5 Cys−Phe β
    1 Cys)、(Pro α24 Cys−Gly β
    66 Cys)、(Met α29 Cys−Arg
    β34 Cys)、(Arg α35 Cys−Ala
    β28 Cys)、(Tyr α37 Cys−Il
    e β26 Cys)、(Lys α51 Cys−A
    sp β94 Cys)および(His α90 Cy
    s−Cys βy Cys)の1つ以上のアミノ酸対間
    のサブユニット間非天然ジスルフィド架橋を含むことを
    特徴とする請求項13記載のゴナドトロピン。
  15. 【請求項15】 (Pro β4 Cys−Thr β
    25 Cys)、(Pro β4 Cys−Ala β
    80 Cys)、(Thr β25 Cys−Ala
    β80 Cys)、(Arg β55 Cys−Ser
    β82 Cys)、(Arg β55 Cys−Ly
    s β84 Cys)、(Asp β56 Cys−L
    eu β81 Cys)、(Asp β56 Cys−
    Serβ82 Cys)、(Thr β61 Cys−
    Ser β76 Cys)および(Ile β64 C
    ys−Pro β73 Cys)の1つ以上のアミノ酸
    対間の非天然ジスルフィド架橋を含むことを特徴とする
    請求項13または14記載のゴナドトロピン。
  16. 【請求項16】 治療物質として用いられる請求項1〜
    15のいずれか一項に記載のゴナドトロピン。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれか一項に記載
    の1種類以上のゴナドトロピンおよび医薬上許容されう
    るキャリヤーを含む医薬組成物。
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