JPH09175922A - 義歯床用材料 - Google Patents

義歯床用材料

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Publication number
JPH09175922A
JPH09175922A JP35476995A JP35476995A JPH09175922A JP H09175922 A JPH09175922 A JP H09175922A JP 35476995 A JP35476995 A JP 35476995A JP 35476995 A JP35476995 A JP 35476995A JP H09175922 A JPH09175922 A JP H09175922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
fibers
polyarylate
colored
polycarbonate
Prior art date
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Pending
Application number
JP35476995A
Other languages
English (en)
Inventor
Yamahito Kogure
山人 木暮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIYUUKAI
Original Assignee
SHIYUUKAI
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Filing date
Publication date
Application filed by SHIYUUKAI filed Critical SHIYUUKAI
Priority to JP35476995A priority Critical patent/JPH09175922A/ja
Publication of JPH09175922A publication Critical patent/JPH09175922A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯肉色に近似した色調を有する義歯床用材料
を得る。 【構成】ポリカーボネート樹脂に着色されたポリアリレ
ート繊維を混合してなる。 【効果】非晶性のポリカーボネート樹脂に対し、同じ非
晶性のポリアリレート繊維が高い相溶性、ぬれ性により
相互に結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂製の有床義
歯を製作するための義歯床用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、PMMAポリマーとMMAモ
ノマーを重合成形してなるアクリル系樹脂製の有床義歯
においては、赤色に着色したナイロン繊維をアクリル材
料に混合することにより、薄いピンク色の透明なアクリ
ル系樹脂中に前記繊維を表わし、これにより歯肉色に近
似した自然な感じの色調を表現したものが審美性に優れ
たものとして広く一般に使用されている。一方、熱可塑
性樹脂を義歯床用材料として用いた有床義歯においても
同様な方法で歯肉色に似た色調を付与する傾向にあり、
特開平6−40839号公報が提案されている。これ
は、融点が300℃以上であるアラミド又はポリイミド
又はポリエーテルケトンからなるアラミド系繊維を赤色
に着色し、かつ短寸に切断してポリカーボネート樹脂な
どの熱可塑性樹脂に混合したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
【化1】
【0005】上記従来技術においては、歯肉色に近似し
た自然な感じの色調を有し審美性に優れているものの、
義歯床用材料の母材となるポリカーボネート樹脂が上記
分子構造に示すように非晶性ポリマーであるのに対し、
これに混入される繊維が下記分子構造に示すように結晶
性ポリマーであるアラミド系であるため、樹脂と繊維と
の相溶性が無く、相互に馴染まない。従って、義歯装着
後、熱可塑性樹脂に混入されている繊維が口腔内におい
て次第に抜脱する虞れがあり、義歯床の全面に亙り多数
の繊維が刺のように現われて口腔粘膜を傷つけ易いと共
に、繊維の脱落の心配もあるため生体安全性に欠けると
いう問題がある。さらにアラミド系繊維は20℃,80
%の相対湿度の環境下にて吸水率7%という高い吸湿性
を有するため湿潤環境下の口腔内において臭いが付き易
いという問題も有る。
【0006】
【化2】
【0007】そこで本発明は、審美性に優れていると共
に、生体安全性が高く、臭いも付き難い義歯床用材料を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の義歯床用材料は、熱可塑性樹脂に着色された
ポリアリレート繊維を混合してなるものである。
【0009】
【化3】
【0010】本発明では、既述した分子構造を有するポ
リカーボネート又はポリサルホン又はポリエーテルサル
ホンなどの非晶性の熱可塑性樹脂に対して相溶性、ぬれ
性が高く、相互に結合する耐熱性繊維を種々研究した結
果、上記分子構造を有する非晶性のポリアリレート繊維
を選定し両者を組み合わせた点に特徴を有する。そし
て、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂の成形温
度である300℃以上で変色しない耐熱性の赤色、青色
等の染料や顔料を用いて紡糸前或いは紡糸後にポリアリ
レート繊維を着色し、これを短寸に切断し、所定の割合
で熱可塑性樹脂に混合するものである。この混合は、熱
可塑性樹脂のペレットに着色したポリアリレート繊維を
添加し、押出機で溶融混練してペレット状に成形した
り、あるいは射出成形機で溶融混練してプレート状に成
形するなどの適宜方法により適宜形態に成形するもので
ある。また、紡糸後の着色には加熱加圧染色法が好まし
く、紡糸前の着色には繊維のドープに染料や顔料を添
加,混合し紡糸するといった周知の技術を用いることが
好ましい。
【作用】上記構成により、非晶性の熱可塑性樹脂に対
し、同じ非品性のポリアリレート繊維が高い相溶性、ぬ
れ性により良好に結合する。
【0011】
【実施例1】ペリノン系赤色染料を用いて着色し、かつ
1.2mmに切断したポリアリレート繊維を、ポリカー
ボネート100重量部に2重量部加えて均一に混合し、
シリンダー温度330℃で押出機にてペレット状に成形
した。これを射出成形機にて射出して義歯床を成形した
ところ、薄いピンク色の透明ポリカーボネート樹脂中に
赤色のポリアリレート繊維が分散して歯肉色に近似した
色調を呈した。
【0012】
【実施例2】ペリノン系青色染料を用いて着色し、かつ
0.7mmに切断したポリアリレート繊維とペリノン系
赤色染判を用いて着色し、かつ0.7mmに切断したポ
リアリレート繊維を、ポリカーボネート100重量部に
0.5重量部づつ加えて均一に混合し、シリンダー温度
310℃で射出成形機にてプレートを成形した。これを
圧縮成形機にて圧縮して義歯床を成形したところ、薄い
ピンク色の透明ポリカーボネート樹脂中に青,赤色のポ
リアリレート繊維が分散して歯肉色に近似した色調を呈
した。
【0013】
【実施例3】イソキノリン系赤色染料を用いて着色し、
かつ1.0mmに切断したポリアリレート繊維を、ポリ
サルホン100重量部に1.0重量部加えて均一に混合
し、シリンダー温度360℃で押出機にてペレット状に
成形した。これを射出成形機にて射出して義歯床を成形
したところ、薄いピンク色の透明ポリカーボネート樹脂
中に赤色のポリアリレート繊維が分散して歯肉色に近似
した色調を呈した。
【0014】なお、本発明においては、熱可塑性樹脂の
種類、耐熱性染料,顔料の種類、繊維の着色方法や繊維
の長さ、あるいは繊維の混合比などは適宜選択すること
ができる。
【0015】
【発明の効果】本発明は熱可塑性樹脂製の有床義歯に歯
肉色に近似した自然な色調を付与したことにより優れた
審美性を有すると共に、非晶性のポリアリレート繊維と
非晶性の熱可塑性の樹脂との組み合わせによって高い相
溶性により良好に結合するため口腔内において繊維が抜
脱する心配がなく、従って、義歯装着後、繊維が義歯床
の全面に亙り多数の繊維が刺のように現われて口腔粘膜
を傷つけたり、繊維が脱落したりする心配が無く生体安
全性が高い。さらにポリアリレート繊維は20℃,80
%の相対湿度の環境下にて吸水率0.1%でありアラミ
ド系繊維に比べ極めて吸湿性が低いため湿潤環境下の口
腔内においても臭いが付きにくい。このように、本発明
では熱可塑性樹脂が本来有する優れた物理的,化学的性
質を損なうことなく歯肉色に近似した自然感のある色調
を実現したものである。また、ポリアリレート繊維は機
械的強度にも優れているため、熱可塑性樹脂を強化する
複合利にもなり、他の強化材の複合化を省略することも
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に着色されたポリアリレー
    ト繊維を混合してなることを特徴とする義歯床用材料。
JP35476995A 1995-12-26 1995-12-26 義歯床用材料 Pending JPH09175922A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35476995A JPH09175922A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 義歯床用材料

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JP35476995A JPH09175922A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 義歯床用材料

Publications (1)

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JPH09175922A true JPH09175922A (ja) 1997-07-08

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ID=18439789

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35476995A Pending JPH09175922A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 義歯床用材料

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JP (1) JPH09175922A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4540228B2 (ja) * 1998-07-22 2010-09-08 耕一 岡野 繊維強化プラスチック及びその義歯床
CN114343893A (zh) * 2022-01-16 2022-04-15 孙连升 现场单颗义齿的一体性塑成方法

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