JPH09175833A - 封着用ガラスセラミックス組成物 - Google Patents

封着用ガラスセラミックス組成物

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JPH09175833A
JPH09175833A JP33732495A JP33732495A JPH09175833A JP H09175833 A JPH09175833 A JP H09175833A JP 33732495 A JP33732495 A JP 33732495A JP 33732495 A JP33732495 A JP 33732495A JP H09175833 A JPH09175833 A JP H09175833A
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JP
Japan
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glass
composition
sealing
ceramic composition
weight
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JP33732495A
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Inventor
Ryuichi Tanabe
隆一 田辺
Naoki Sugimoto
直樹 杉本
Setsuo Ito
節郎 伊藤
Tsuneo Manabe
恒夫 真鍋
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09175833A publication Critical patent/JPH09175833A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C10/00Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/24Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions, i.e. for use as seals between dissimilar materials, e.g. glass and metal; Glass solders

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱膨張率のマッチングしたバルブまたは表示パ
ネル用封着用組成物を得る。 【解決手段】リン酸−スズ系の結晶性低融点ガラス粉末
と低膨張セラミックスフィラーとからなる組成物に、さ
らにスズとリンとを含む複合酸化物の結晶粉末を該組成
物に対して、1〜10000重量ppm添加した組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温度、短時間の
熱処理により、ブラウン管のパネルとファンネルとを封
着できる封着用組成物および低温度の熱処理により封着
を完成する、PDP(プラズマディスプレイパネル)や
VFD(蛍光表示管)におけるガラス基板の封着に好適
に用いられる封着用ガラスセラミックス組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーブラウン管のパネルとファ
ンネルとの封着には、特公昭36−17821に開示さ
れるタイプのPbO−B23 −ZnO−SiO2 系結
晶性低融点ガラスを用い、440℃以上450℃未満の
温度に30〜40分程度保持し封着していた。こうして
封着されたパネルとファンネルはその内部を10-6To
rr以上の高真空を得るため300〜380℃に加熱さ
れつつ排気される。
【0003】また従来、PDPやVFDにおけるガラス
基板の封着には、低融点ガラスを用い、440〜500
℃で封着していた。こうして封着されたパネルは、VF
Dの場合は、真空を得るために、250〜380℃に加
熱されつつ排気され、封止される。また、PDPの場合
は、やはり250〜380℃に加熱されつつ排気され、
100〜500Torrになるように、ネオン、He−
Xe等の放電ガスを封入し、封止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の封着用粉末ガラ
スは、鉛成分を含有するガラスが用いられていたが、最
近では鉛成分を含有しないガラスが求められている。ま
た、従来の封着用ガラスをブラウン管の封着に用いた場
合、封着に時間がかかりすぎるという課題があった。
【0005】さらに、従来の封着用粉末ガラスは、バル
ブやガラス基板との熱膨張率がマッチングせず、パネル
が割れたり、排気のときの加熱によりガラスにはんだが
流動したり、発泡したり、シール部分が割れたりしてい
た。
【0006】鉛を含まない封着用のガラスとしては、R
2 O(R:アルカリ金属)、ZnO、P25 を主成分
とするガラスが提案(USP5122484)されてい
るが、これらのガラスは、450℃未満で短時間の封着
条件では、流動性が不足し充分な封着をしにくい問題
と、非結晶性ガラスであって排気工程で割れやすいとい
う問題がある。
【0007】また、SnO、ZnO、P25 を主成分
とする結晶性の低融点ガラスが提案(USP52468
90)されているが、450℃未満で短時間の封着条件
では、流動性が不充分である。
【0008】さらに、同じ成分を主成分とする低融点ガ
ラスが提案(USP5281560)されているが、こ
のガラスは、450℃未満の低い温度で封着できるもの
の、非結晶性のガラスであり、排気工程での昇温時に割
れたり変形したりする可能性がある。
【0009】本発明は、以上の課題を解決するガラスセ
ラミックス組成物、およびそれを用いたブラウン管、P
DPならびにVFDの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、リン酸−酸化
スズ系の結晶性低融点ガラス粉末と低膨張セラミックス
フィラーとからなる組成物に、さらにスズとリンとを含
む複合酸化物の結晶粉末を該組成物の総量に対して1〜
10000重量ppm添加してなる組成物であり、結晶
性低融点ガラス粉末が実質的にモル%で、 SnOに換算したスズ酸化物 45〜72%、 ZnO 0〜25%、 P25 25〜40%、 Al23 0〜 5%、 B23 0〜 5%、 Li2 O+Na2 O+K2 O 0〜10%、 MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%、 からなることを特徴とする封着用ガラスセラミックス組
成物を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本明細書でいう結晶性ガラス、非
結晶性ガラスは、示差熱分析(DTA)を行った場合、
結晶化による発熱ピークがあるかないかで区別する。す
なわち、10℃/分で昇温し、封着温度(430〜50
0℃)で2時間保持したときに発熱ピークの生じるもの
を結晶性ガラス粉末とし、そうでないものを非結晶性ガ
ラス粉末とする。また低融点ガラスとは、600℃以下
の軟化点を示すガラスをいう。さらに、低膨張セラミッ
クスフィラーとは、室温〜300℃における平均熱膨張
係数が70×10-7/℃以下であるセラミックスフィラ
ーをさす。
【0012】本発明の組成物は、低温、短時間で、40
0℃以上450℃未満の温度に5〜15分保持すること
により、カラーブラウン管のパネルとファンネルとを封
着でき、接着後の300〜380℃の排気時の加熱によ
り、流動したり、発泡したり、機械的強度が損なわれた
りすることがない。
【0013】また、本発明の組成物は、430〜500
℃で5分〜1時間程度の加熱で、PDP用ガラス基板ま
たはVFD用ガラス基板を封着でき、接着後の280〜
380℃の排気時加熱により流動したり、発泡したり、
機械的強度が損なわれたりすることがない。
【0014】本発明の封着用ガラスセラミックス組成物
をブラウン管の封着用途に用いる場合は、結晶性低融点
ガラス粉末の含有量は、低融点ガラス粉末と低膨張セラ
ミックスフィラーとの総量に対して70〜99重量%の
範囲とすることが好ましい。含有量が大きすぎると、低
膨張セラミックスフィラーの量が少ないため、熱膨張係
数が大きくなりすぎ、パネルおよびファンネルと平均熱
膨張係数が合わず、割れやすくなる。その含有量が小さ
すぎると、ガラス分が少なく流動性が悪くなり、封着部
の気密性が損なわれる。
【0015】また本発明の封着用ガラスセラミックス組
成物をPDPまたはVFDの封着用途に用いる場合は、
ガラスセラミックス組成物中の結晶性低融点ガラス粉末
の含有量は60〜98重量%の範囲とすることが好まし
い。98重量%超では低膨張フィラー量が少ないため、
熱膨張係数が大きくなりすぎ基板ガラスと熱膨張係数が
合わず、封着後シールフリット部に引張応力が残り割れ
やすい。60重量%未満では、ガラス分が少なく流動性
が悪くなり封着部の気密性が損なわれる。
【0016】低膨張セラミックスフィラーとしては、ジ
ルコン、コージエライト、アルミナ、ムライト、シリ
カ、β−ユークリプタイト、β−スポジュメンおよびβ
−石英固溶体から選ばれた1種以上が好ましく、ブラウ
ン管用途では、総量で1〜30重量%、PDP、VFD
用途の場合は、総量で2〜40重量%添加される。こう
したセラミックスフィラーのうち、コージエライト、ジ
ルコンは封着強度に優れ特に望ましい。
【0017】スズとリンとを含む複合酸化物の結晶粉末
は、上記結晶性低融点ガラス粉末の結晶化の際の核(種
結晶)となり、結晶化を促進する働きを有する。すなわ
ち、結晶化の際、SnOとP25 からなる結晶の析出
を促進する。
【0018】この結晶粉末は、低融点ガラス粉末と低膨
張セラミックスフィラーとの総量に対して、1〜100
00重量ppm添加される。この量が、1ppm未満で
は、結晶析出の促進効果が得られず、10000ppm
超では、結晶の析出が促進されすぎ、流動性が損なわれ
るおそれがある。
【0019】スズとリンとを含む複合酸化物の結晶粉末
としては、SnOに換算したスズとP25 に換算した
リンとのモル比SnO/P25 が1.5〜3であるこ
とが、結晶性低融点ガラスの結晶析出をより促進できる
ため好ましい。このモル比が大きすぎたり、小さすぎた
りする場合には、結晶析出の促進効果が得られにくいた
め好ましくない。
【0020】なお、この結晶粉末には、他の酸化物成分
を含ませうる。たとえば、ZnOを含むものを使用でき
る。特に低融点ガラスがZnOを含む場合は、結晶成分
も酸化物成分としてZnOを含むものを用いることが好
ましい。
【0021】この場合、スズとリンとを含む複合酸化物
の結晶中のスズとリンとの合量はそれぞれをSnO、P
25 に換算した合量のモル%表示で80%以上であれ
ば、充分な結晶析出促進効果が得られる。また、結晶粉
末の粒径は、結晶析出を迅速とするため、100μm以
下であることが好ましい。
【0022】上記結晶粉末の作成法としては、SnO/
25 をモル比で1.5〜3含有する原料を焼結した
り、該当する組成のガラスを結晶化することによって作
成できる。
【0023】本発明において、ブラウン管の封着の際に
は、比較的低温の400〜450℃、かつ短時間(5〜
15分)で充分に流動して、封着可能であり、PDP、
VFDの封着の際には、430〜500℃、5分〜1時
間程度で封着可能なように、結晶性低融点ガラスはモル
%表示で以下のような組成範囲をもつものとされる。
【0024】 SnOに換算したスズ酸化物 45〜72%、 ZnO 0〜25%、 P25 25〜40%、 Al23 0〜 5%、 B23 0〜 5%、 Li2 O+Na2 O+K2 O 0〜10%、 MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%。
【0025】SnOに換算したスズ酸化物の含有量が4
5モル%未満では軟化点が高くなりすぎ、流動性が悪
く、封着部の強度、気密性が損なわれるおそれがある。
この観点でより好ましい含有量は54%以上である。7
2モル%超ではガラス化が困難になる。この観点でより
好ましい含有量は70%以下である。
【0026】ZnOは必須成分ではないが含有させるこ
とによって封着物の膨張係数を低下させうる。含有量が
25モル%超では軟化点が高くなりすぎ、低温で封着で
きなくなるおそれがある。この観点でより好ましい含有
量は10%以下である。
【0027】P25 の含有量が25モル%未満ではガ
ラス化が困難になる。より好ましい含有量は30%以上
である。40モル%超では封着物の耐水性が低下する。
より好ましい含有量は38%以下である。
【0028】Al23 は必須成分ではないが含有させ
ることによって封着物の熱膨張係数を低下させうる。含
有量が5モル%超ではガラスの軟化点が高くなりすぎ、
流動性が悪くなり、封着部の強度、気密性が損なわれ、
さらに結晶化が抑制される。より好ましい含有量は3%
以下である。
【0029】B23 は必須成分ではないが含有させる
ことによって封着物の熱膨張係数を低下させうる。含有
量が5モル%超ではガラスの軟化点が高くなりすぎ、流
動性が悪くなり、封着部の強度、気密性が損なわれる。
より好ましい含有量は3%以下である。
【0030】Li2 O、Na2 O、K2 Oはいずれも必
須成分ではないが、これらのうち1種以上を含有させる
ことによって基板ガラスと封着用組成物との接着性を向
上させうる。これらが合量で10モル%超では結晶性が
増大し、流動性が損なわれる。より好ましい含有量は5
%以下である。
【0031】MgO、CaO、SrO、BaOはいずれ
も必須成分ではないが、これらのうち1種以上含有させ
ることによって基板ガラスと封着用組成物との接着性を
向上させうる。これらが合量で10モル%超ではガラス
の軟化点が高くなりすぎ、流動性が損なわれる。より好
ましい含有量は5%以下である。
【0032】本発明の封着用組成物をブラウン管の封着
用に用いる場合、室温〜300℃における本発明の封着
用組成物による封着ガラスの焼成後の平均熱膨張係数は
80×10-7/℃〜100×10-7/℃の範囲とされる
のが好ましい。平均熱膨張係数がこの範囲外であればパ
ネルガラスまたはファンネルガラスまたは封着部に引張
応力が働き、バルブの耐圧強度が低下する。
【0033】また、PDP、VFDの封着用として用い
る場合、室温〜250℃における封着用組成物の焼成後
の熱膨張係数は65〜85×10-7/℃の範囲にあるの
が好ましい。熱膨張係数がこの範囲外では、基板ガラス
または封着物に引張応力が働き、耐圧強度が低下する。
【0034】
【実施例】結晶性低融点ガラス成分のうちP25 成分
を除く固体原料中に85%正リン酸を滴下して得られた
原料スラリーをよく混合した後、120℃で乾燥して粉
末バッチを作成した。この原料を石英ルツボ中に入れ、
ふたをして1000〜1100℃で溶融した後、水砕ま
たはローラーを通すことによりフレーク状のガラスにし
た。次いでボールミルにて所定時間粉砕し、表1、表2
のガラス組成欄に示す結晶性低融点ガラス粉末を製造し
た。
【0035】一方、表3に示す組成のガラスを同様に溶
融、ガラス化した後、600℃で1時間保持して結晶化
ガラスを作成し、これをボールミルで所定時間粉砕して
SnOとP25 成分を含む組成の種結晶としての複合
酸化物結晶性粉末を作成した。これらの結晶性低融点ガ
ラス粉末と種結晶と低膨張セラミックスフィラーとを表
1、表2の構成欄に示す重量割合(種結晶はガラスとフ
ィラーの混合物総量に対する添加割合)で混合し、封着
用組成物を調製した。
【0036】この封着用組成物について、フローボタン
径、接着残留歪、熱膨張係数を測定した結果を表1、表
2に示す。表1は、本発明の封着用ガラスセラミックス
組成物をブラウン管用に用いた場合の例であり、表2
は、PDPまたはVFD用に用いた場合の例である。表
1において、例1〜例10は実施例、例11〜例15は
比較例である。また、表2において、例16〜例24は
実施例、例25〜例28は比較例である。表中に示した
特性の測定法は次のとおりである。
【0037】フローボタン径:封着時の組成物の流動性
を示すもので、表1では以下のとおり行った。封着用組
成物の試料粉末5.5gを直径12.7mmの円柱状に
加圧成形後、表1に記載した焼成温度(単位:℃)に、
10分間保持したとき、封着組成物が流動した直径(単
位:mm)である。このフローボタン径は26.5mm
以上が望ましい。また、表2においては以下のように行
った。封着用組成物の試料粉末3.5gを直径12.7
mmの円柱状に加圧成形後、表2に記載した焼成温度
(単位:℃)に、15分間保持したとき、封着組成物が
流動した直径(単位:mm)である。このフローボタン
径は20mm以上が望ましい。
【0038】接着残留歪:封着用組成物とビヒクル(酢
酸イソアミルにニトロセルロース1.2%を溶解した溶
液)とを重量比6.5:1の割合で混合してペーストと
した。このペーストを表1ではファンネルガラス片、表
2では基板ガラス片の上に塗布し、それぞれフローボタ
ン径の場合と同条件で焼成後、ガラス片と封着用組成物
との間に発生した残留歪み(単位:nm/cm)をポー
ラリメーターを用いて測定した。「+」は封着用組成物
が圧縮歪みを受ける場合、「−」は封着用組成物が引っ
張り歪みを受ける場合をそれぞれ示す。この残留歪みは
−100〜+500nm/cmの範囲が望ましい。
【0039】平均熱膨張係数:封着用組成物をフローボ
タン径の場合と同条件で焼成後、所定寸法に研磨して、
熱膨張測定装置により昇温速度10℃/分の条件で伸び
の量を測定した。表1においては室温〜300℃までの
平均熱膨張係数、表2においては室温〜250℃までの
平均熱膨張係数(単位:10-7/℃)を算出した。ブラ
ウン管ガラスとの熱膨張係数のマッチングを考慮する
と、平均熱膨張係数は80〜100×10-7/℃の範囲
が望ましく、基板ガラスとの熱膨張係数のマッチングを
考慮すると、平均熱膨張係数は65〜85×10-7/℃
の範囲が望ましい。
【0040】表1の封着用組成物をペースト化し、25
型のブラウン管のファンネルとパネルとの間に介在さ
せ、400〜450℃に10分間保持して、ファンネル
とパネルとを封着してバルブを製造した。また、表2の
封着用組成物をペースト化し、あらかじめ放電電極、リ
ブ等を形成したPDP用ガラス基板の端部に枠状に塗布
して、別のPDP用ガラス基板と対向させてPDP用セ
ルを形成した後、430〜500℃に15分間保持して
ガラス基板どうしを封着し、プラズマディスプレイパネ
ルを製造した。これらのバルブおよびパネルについて、
耐水圧強度、耐熱強度、限界排気昇温速度を測定した結
果を表1、表2に示した。それぞれの測定法は次のとお
りである。
【0041】耐水圧強度:バルブまたはパネルの内外に
水による圧力差を与えて破壊するときの圧力差を測定し
た(単位:kg/cm2 、5個の平均値)。バルブまた
はパネルとしての強度を保証するために、通常この強度
が3kg/cm2 以上であることが好ましい。
【0042】耐熱強度:バルブまたはパネルの内外に水
と湯による温度差を与えて破壊するときの温度差を測定
した(単位:℃、5個の平均値)。PDPやVFDのパ
ネルを製造する際の熱処理工程で発生する熱応力を考慮
すると、通常この強度は45℃以上であることが好まし
い。
【0043】限界排気昇温速度:バルブまたはパネルを
真空に排気しながら350℃まで昇温させる際に、割れ
ない限界の昇温速度を測定した(単位:℃/分)。排気
工程でのパネルの割れを防ぐためには、10℃/分以上
が好ましい。
【0044】これらのガラスセラミックス組成物をVF
Dの封着に用いる場合は、あらかじめ電極等を形成した
用ガラス基板の端部にガラスセラミックス組成物のペー
ストを枠状に塗布して、基板の端部の間にグリッドを設
置して介在させた状態で、別のガラス基板と対向させて
VFDのセルを形成した後、430〜500℃に15分
間保持してガラス基板どうしを封着すればよい。この場
合も、上記封着特性としては、ほぼ同等のものが得られ
る。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、鉛を全く含まず、かつ
耐水圧強度、耐熱強度に優れたブラウン管または表示パ
ネルを製造するのに適した封着用組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 恒夫 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン酸−酸化スズ系の結晶性低融点ガラス
    粉末と低膨張セラミックスフィラーとからなる組成物
    に、さらにスズとリンとを含む複合酸化物の結晶粉末を
    該組成物の総量に対して1〜10000重量ppm添加
    してなる組成物であり、結晶性低融点ガラス粉末が実質
    的にモル%で、 SnOに換算したスズ酸化物 45〜72%、 ZnO 0〜25%、 P25 25〜40%、 Al23 0〜 5%、 B23 0〜 5%、 Li2 O+Na2 O+K2 O 0〜10%、 MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%、 からなることを特徴とする封着用ガラスセラミックス組
    成物。
  2. 【請求項2】低膨張セラミックスフィラーがジルコン、
    コージエライト、アルミナ、ムライト、シリカ、β−ユ
    ークリプタイト、β−スポジュメンおよびβ−石英固溶
    体からなる群から選ばれた1種以上である請求項1記載
    の封着用ガラスセラミックス組成物。
  3. 【請求項3】スズとリンとを含む複合酸化物の結晶は、
    SnOに換算したスズとP25 に換算したリンとのモ
    ル比SnO/P25 が1.5〜3である請求項1また
    は2記載の封着用ガラスセラミックス組成物。
  4. 【請求項4】リン酸−酸化スズ系の結晶性低融点ガラス
    粉末70〜99重量%と低膨張セラミックスフィラー1
    〜30重量%とからなる組成物に、さらにスズとリンと
    を含む複合酸化物の結晶粉末を該組成物の総量に対して
    1〜10000重量ppm添加してなる組成物であり、
    焼成後の室温〜300℃の熱膨張係数が80×10-7
    ℃〜100×10-7/℃である請求項1、2または3記
    載の封着用ガラスセラミックス組成物。
  5. 【請求項5】リン酸−酸化スズ系の結晶性低融点ガラス
    粉末60〜98重量%と低膨張セラミックスフィラー2
    〜40重量%とからなる組成物に、さらにスズとリンと
    を含む複合酸化物の結晶粉末を該組成物の総量に対して
    1〜10000重量ppm添加してなる組成物であり、
    焼成後の室温〜250℃の熱膨張係数が65×10-7
    ℃〜85×10-7/℃である請求項1、2または3記載
    の封着用ガラスセラミックス組成物。
  6. 【請求項6】請求項4記載の封着用ガラスセラミックス
    組成物を用いてブラウン管のパネルとファンネルとを封
    着したブラウン管。
  7. 【請求項7】請求項5記載の封着用ガラスセラミックス
    組成物を用いてプラズマディスプレイパネル用の表面ガ
    ラス基板と背面ガラス基板とを封着したプラズマディス
    プレイパネル。
  8. 【請求項8】請求項5記載の封着用ガラスセラミックス
    組成物を用いて蛍光表示管用の表面ガラス基板と背面ガ
    ラス基板とを封着した蛍光表示管。
JP33732495A 1995-01-05 1995-12-25 封着用ガラスセラミックス組成物 Pending JPH09175833A (ja)

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JP7-292 1995-10-23
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JP7-274456 1995-10-23
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