JPH09175496A - パラグライダー用エアバッグ - Google Patents

パラグライダー用エアバッグ

Info

Publication number
JPH09175496A
JPH09175496A JP34138095A JP34138095A JPH09175496A JP H09175496 A JPH09175496 A JP H09175496A JP 34138095 A JP34138095 A JP 34138095A JP 34138095 A JP34138095 A JP 34138095A JP H09175496 A JPH09175496 A JP H09175496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
air
paraglider
check valve
air bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34138095A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP34138095A priority Critical patent/JPH09175496A/ja
Publication of JPH09175496A publication Critical patent/JPH09175496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な緩衝効果を有するパラグライダー用エ
アバッグを提供すること。 【解決手段】 パラグライダー10に取り付けられ、所
定位置に開口部26が形成されたパラグライダー用エア
バッグ24であって、開口部26を通して外部の空気を
内部に取り込むと共に一旦内部に取り込まれた空気が外
部に逆流するのを防止する逆流防止弁30が開口部26
に設けられていることを特徴としている。このような構
成において、当初、エアバッグ24は萎んだ状態にある
が、エアバッグ24は、逆流防止弁30によって外部の
空気が内部に取り込まれ、膨らまされる。このような状
態のエアバッグ24では、内部が所定の圧力に達した場
合に内部の空気が逆流しようとするが、逆流防止弁30
によって内部の空気の逆流が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、パラグライダーに
用いられるエアバッグに関し、特にエアバッグの空気取
入れ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パラグライダーは、近年、急激にその愛
好者を増やしてきたスカイスポーツである。このように
急激な愛好者の増加に伴って、翼の潰れ等による落下
で、怪我や、場合によっては死亡事故に至る場合があっ
た。
【0003】このような問題に対して、ハーネスをFR
P等で成形されたパケットシート型にして人体を守ると
か、座席底部に厚手のクッションを敷く等の方法が採ら
れていたが、持ち運びに際して不便であるなどの問題が
あった。
【0004】そこで、最近では、略垂直方向の落下の際
のクッションのためにエアバッグを用いたクッションが
用いられるようになっており、外部から空気を取り入れ
るための開口部がエアバッグの前進方向側に設けられた
構造が知られている。開口部には、テーパ筒形状の、い
わゆる吹き流し形状の布が縫い付けられている。このよ
うな構成にすることで、飛行の際はテーパ筒形状の布を
通してエアバッグの外部から内部に容易に空気が取り込
まれ、飛行中は、布がテーパ筒形状であるため、エアバ
ッグの内部の空気が逃げにくい構造となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなテーパ筒形状の布を有するエアバッグでは、開口
部が小さいので、エアバッグの膨張に時間がかかり離陸
直後の墜落には間に合わない可能性があり、また、膨張
の時間を短縮すべく開口部を大きくすると、機体の落下
中及び地面との衝突時において、外部への空気の流れを
防止することができず、十分な緩衝効果が得られないと
いう問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、十分な緩衝効果を有するパラグライダー用エ
アバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、パラグライダ
ーに取り付けられ、所定位置に開口部が形成されたパラ
グライダー用エアバッグであって、開口部を通して外部
の空気を内部に取り込むと共に一旦内部に取り込まれた
空気が外部に逆流するのを防止する逆流防止弁が開口部
に設けられていることを特徴としている。このような構
成において、当初、エアバッグは萎んだ状態にあるが、
エアバッグは、逆流防止弁によって外部の空気が内部に
取り込まれ、膨らまされる。このような状態のエアバッ
グでは、内部が所定の圧力に達した場合に内部の空気が
逆流しようとするが、逆流防止弁によって内部の空気の
逆流が阻止される。また、逆流防止弁がエアバッグに設
けられるため、外部への空気の流れが防止される。この
ため、開口部を大きくすることが可能である。
【0008】また、上記逆流防止弁は、開口部を閉じる
ように取り付けられると共に空気取入れ孔が形成されて
いる弁座と、空気取入れ孔を開閉するよう弁座に取り付
けられた弁体とから構成されていることを特徴としてい
る。
【0009】更に、弁座はスポンジ部材であり、弁体は
シート部材であることを特徴としている。弁座又は弁体
として上記部材を用いることで、機体が地面と衝突する
際、エアバッグの内部の圧力が所定の圧力以上になった
ときに上記部材を破損させるようにすることが可能であ
る。
【0010】また、逆流防止弁は、前部に設置されてい
ることが好適である。エアバッグの前部に逆流防止弁が
配置されることで、飛行の際に、エアバッグ内部に容易
に空気が取り込まれ、エアバッグは膨張し、十分な緩衝
機能が得られることになる。特に、エアバッグは、低速
飛行時でも膨張することが可能である。
【0011】更に、逆流防止弁が底部に設置されていて
もよい。エアバッグの底部にも逆流防止弁が設置されて
いることで、エアバッグが落下する際、底部に設けられ
た逆流防止弁からも空気を取り入れることが可能とな
る。このため、エアバッグは、内部の圧力が外部の圧力
よりも常に高い状態を維持することが可能となる。
【0012】更にまた、通気孔を有する仕切り部材が少
なくとも1つ内部に設けられていることが好ましい。こ
のような仕切り部材がエアバッグの内部に設けられるこ
とで、エアバッグは、複数の空間に仕切られることにな
る。このため、仕切られた各空間の容積は小さくなる。
従って、エアバッグが、仕切られた空間の1つにて衝撃
を受ける際、衝撃を受けた部位は、最初は一時的に大き
な圧力を受けるが、前記仕切られた空間の空気は、仕切
り部材に設けられた通気孔を通して他の仕切られた空間
に徐々に流出することとなる。この結果、衝撃を受けた
部位の仕切られた空間の圧力は徐々に小さくなる。従っ
て、エアバッグの衝撃を受けた部位での緩衝効果は時間
と共に徐々に小さくなり、この結果、エアバッグは大き
く弾むことはなくなる。
【0013】更に、エアバッグの下方から見た断面が底
面の開口部の面積に比して大きい場合には、膨張を補助
する膨張補助部材が内部の所定位置に設置されているこ
とが好ましい。このように拡張補助部材を内部の所定位
置、例えば底部に設置された逆流防止弁とハーネスの座
席部との間に設けると、機体が落下する際、膨張補助部
材は伸張し、エアバッグに当たる外部圧力に抗して機体
の落下方向とほぼ一致する方向にエアバッグを拡張させ
る。このため、機体の落下時に、エアバッグに当たる圧
力が底部から流入するラム圧より大きい場合でも、エア
バッグは膨張しやすくなる。
【0014】更にまた、開口部に補強部材が設けられて
いることが好ましい。このようにエアバッグの開口部に
補強部材を設けることで、エアバッグが落下によって衝
撃を受ける際、開口部の拡張は抑えられ、密閉を確保す
ることができる。また、補強部材の存在により弁座に取
り付けられた弁体が外部に飛び出すこともない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるパ
ラグライダー用エアバッグの実施形態について説明す
る。
【0016】図1に示すように、パラグライダー10
は、翼の役目をするキャノピー12と呼ばれる部分を備
えている。キャノピー12は、ナイロン製の生地に防水
加工を施した材料で作製され、複数の細長い中空のセル
14が配列した構造となっている。各セル14の一端は
閉じており、他端は、空気を取り入れるためのエアイン
テーク16が形成されている。飛行時には、エアインテ
ーク16が前方を向くように使用される。また、キャノ
ピー12の下面からは、100本以上のライン17が延
びており、各ライン17の一端はライザー18と呼ばれ
る4本の部分に結び付けられている。ライザー18の端
部はハーネス19に取り付けられている。ハーネス19
は、一対のベルト20と座席部22とから構成され、パ
イロットの体を支持するようになっている。
【0017】このような構成において、ハーネス19を
パイロットの体に取り付けた後、キャノピー12を引い
て走ると、前方からのラム圧によりキャノピー12のエ
アインテーク16から空気が取り込まれ、キャノピー1
2は膨らむことになる。このような状態では空気の流れ
はキャノピー12の前縁で2つに分岐される。このと
き、キャノピー12上面の空気の流速が大きくなり、上
面での圧力が低下することになる。この結果、キャノピ
ー12に揚力が発生し、機体が浮上する。
【0018】本発明のエアバッグ24は、上述のように
して飛行するパラグライダー10の万が一の落下の際の
安全装置として用いられるものである。なお、本実施形
態のエアバッグ24は、図5及び図6のような落下形態
に対応させたものである。すなわち、パラグライダー1
0の落下事故は、図5に示すように、少し前進しながら
或いは少し後進しながら垂直に落下し、又は、図6に示
すように振り子が回転するようにパイロットを振り回し
ながら落下するというような落下形態で起こることが大
半である。このような場合、パイロットは、胴体側面を
打ち付けたり、顔面を打ち付けたり、また、地上の形状
によっては崖に当たったりする場合があるが、過去のデ
ータによれば、尻餅をつくように地面に衝突することが
多いことが知られている。
【0019】図2は、エアバッグ24の断面図である。
図2に示すように、上記見地から本実施形態のエアバッ
グ24は、臀部を中心に保護すべくハーネス19と一体
になってパラグライダー10に取り付けられている。エ
アバッグ24の材質としては、キャノピー12と同質の
もの、すなわちナイロンに防水加工を施した生地が好適
である。このような材質とすることで、エアバッグ24
は、装着しても違和感がないものとなり、パイロットの
離陸のための助走や、着陸の際の走りの妨げになること
もない。また、エアバッグ24の前部、すなわち通常の
飛行時の前方部分には開口部26が機体の前進方向と略
垂直となるよう形成されており、エアバッグ24の底
部、すなわち通常の飛行時の下方部分には開口部28が
鉛直方向と略垂直となるよう形成されている。開口部2
6,28は、外部から空気を十分取り込むべく設けられ
るものである。各開口部には逆流防止弁30,31が取
り付けられている。逆流防止弁30,31は、開口部2
6,28を通して外部から空気を取り込むと共に一旦エ
アバッグ24の内部に取り込まれた空気の逆流を防止す
るためのものである。
【0020】図3は、逆流防止弁30の構造を示す斜視
図である。なお、逆流防止弁30及び逆流防止弁31の
同一部分には同一の符号を付することとする。図3に示
すように、逆流防止弁30は、弁座としてのスポンジ部
材32と、弁体としてのシート部材34とから構成され
ている。スポンジ部材32は、図示実施形態では、形状
が四角形であり、材質は、ある程度収縮し弾力性を有す
るものとなっている。また、スポンジ部材32のほぼ中
央には、エアバッグ24の外部から大量に空気を取り入
れるよう空気取入れ孔36が形成されている。スポンジ
部材32は、エアバッグ24の開口部26を閉じるよう
エアバッグ24の内側に縫い付けられている。一方、シ
ート部材34は、材質が弾力性を有するもので、例え
ば、ナイロン製の生地となっている。シート部材34の
形状は四角形となっており、面積はスポンジ部材32の
面積より大きくなっている。より詳細に述べるならば、
シート部材34は、所定方向の辺38a,38bの長
さが、スポンジ部材32の辺40a,40bの長さとほ
ぼ同一となっており、且つ、シート部材34の所定方向
に直交する辺42a,42bの長さがスポンジ部材32
の辺44a,44bの長さより大きいものとなってい
る。シート部材34は、1点鎖線で示すように、シート
部材34の辺38a,38bをスポンジ部材32の辺4
0a,40bに縫い付けることにより取り付けられてお
り、スポンジ部材32の空気取入れ孔36を開閉するよ
うになっている。
【0021】上述したような構成の逆流防止弁30又は
逆流防止弁31が取り付けられたエアバッグ24を用い
ると、通常の飛行時において、逆流防止弁30,31
は、それぞれ前方及び下方に正対することになる。この
ため、機体が前進する際には、図4(a)に示すよう
に、前方からのラム圧により、シート部材34がエアバ
ッグ24の内側に押し込まれる。シート部材34は、辺
42a,42bの長さが、スポンジ部材32の辺44
a,44bの長さより大きいため、スポンジ部材32の
辺44a,44bとシート部材34の辺42a,42b
との間には、空気が障害なく流入する程度の大きさの間
隙46a,46bが形成され、図4(a)の矢印で示さ
れるように、間隙46a,46bを通って空気がエアバ
ッグ24の内部に取り込まれる。この結果、エアバッグ
24は膨張し、図2に示すような形状となる。このよう
にしてエアバッグ24は緩衝機能を持つに至る。逆流防
止弁30は、軽量部材で構成されているため、低速飛行
時、すなわち逆流防止弁30に対する圧力が僅かであっ
ても作動する。従って、離陸直後でも瞬時に膨張するこ
とが可能である。なお、機体が前進している際には、底
部に設置された逆流防止弁31は、前方からのラム圧が
大きいため、図4(b)に示すようにスポンジ部材32
の空気取入れ孔36を塞ぎ、閉じた状態となっている。
【0022】機体が、図5又は図6のように落下する場
合には、低高度からの落下と、高高度からの落下の2つ
の場合が考えられる。低高度からの落下の際には、機体
は前進により既に膨らんだ状態となっているが、底部に
逆流防止弁31が設置されているため、下方からのラム
圧により更にエアバッグの内部に空気が取り込まれる。
このとき、下方からのラム圧により前部に設置された逆
流防止弁30は、塞がり、閉じた状態となっている。更
に、エアバッグ24が地面と衝突する際、衝突による圧
力によりエアバッグ24内部の圧力は上昇し、シート部
材34は、図4(b)の矢印に示すようにスポンジ部材
32に押し付けられ、スポンジ部材32の空気取入れ孔
36を塞ぐ。このようにしてエアバッグ24に設置され
た逆流防止弁30,31は、すべて閉じることとなる。
このため、エアバッグ24の気密性は保持され、十分な
緩衝効果が得られる。また、高高度からの落下の際に
は、逆流防止弁30,31の働きは低高度からの落下と
同じであるが、機体が地面と衝突する際、その衝撃はか
なり大きいものとなるため、逆流防止弁30,31を構
成する材料であるスポンジ部材32やシート部材34は
破損し、逆流防止弁30,31は、弁としての機能を失
うこととなる。このため、内部の空気圧は急に減少す
る。従って、エアバッグ24は、地面に衝突した直後は
大きな緩衝効果を有しているが、その後、時間とともに
緩衝効果は小さくなり、エアバッグ24は大きく弾むこ
とがない。従って、パイロットの2次的な傷害を未然に
防止することができる。
【0023】次に、エアバッグの第2実施形態について
説明する。なお、第1実施形態と同一又は相当部分につ
いては同一の符号を付することとし、第1実施形態と重
複する説明については省略する。
【0024】図7に示すように、このエアバッグ72
は、空気を通すための通気孔50を有する仕切り部材5
2が内部に更に設けられている点が第1実施形態と異な
っている。仕切り部材52の材質は、エアバッグ24と
同じ材質すなわちナイロン製の布となっている。また、
仕切り部材52は、いかなる位置に設けられてもよい
が、図示実施形態では、逆流防止弁30を含む空間と、
逆流防止弁31を含む空間とに仕切る位置に配置されて
いる。また、通気孔50は、その大きさ、形状及び数等
について、衝撃の際に対衝撃力ができる限り大きくなる
よう決定される。
【0025】このような仕切り部材52を有するエアバ
ッグ72は、前部の逆流防止弁30を含む空間と底部の
逆流防止弁31を含む空間とに仕切られるため、仕切ら
れた逆流防止弁30,31を含む各空間の容積は小さく
なる。従って、エアバッグ72が、底部の逆流防止弁3
1を含む空間にて衝撃を受ける際、衝撃を受けた部位の
空間は、最初は一時的に大きな圧力となるが、逆流防止
弁31を含む空間の空気は、仕切り部材52に設けられ
た通気孔50を通して、他の仕切られた空間、すなわち
前部の逆流防止弁30を含む空間に徐々に流出するた
め、逆流防止弁31を含む空間の圧力は徐々に小さくな
る。エアバッグ72は、衝撃を受けた直後は大きな緩衝
効果を有しているが、その後、時間とともに緩衝効果は
徐々に小さくなり、エアバッグ72は大きく弾むことが
ない。従って、パイロットの2次的な傷害を未然に防止
することができる。なお、以上のような観点から仕切り
部材52は多いほどよい。
【0026】また、エアバッグの第3実施形態について
説明する。なお、第1及び第2実施形態と同一又は相当
部分については同一の符号を付することとし、第1及び
第2実施形態と重複する説明については省略する。
【0027】エアバッグ74は、図8に示すように、第
1又は第2実施形態のエアバッグ24,72において、
膨張補助部材48が内部に更に設けられている点が第1
又は第2実施形態のエアバッグ24,72と異なってい
る。内部に膨張補助部材48を設けたのは、開口部28
が受ける下方からのラム圧よりエアバッグ24の下部に
当たる圧力の方が大きくなってもエアバッグ74が容易
に膨張するようにするためである。膨張補助部材48の
材質は弾力性を有するものであり、例えば発泡ウレタン
製のスポンジを生地で包んだものとなっている。また、
膨張補助部材48は、図示実施形態では、柱状となって
おり、一端がエアバッグ74の前部と底部との間、すな
わち逆流防止弁30と逆流防止弁31との間に固定さ
れ、他端は座席部22の下側、特にパイロットが着席し
た時の臀部から大腿にかけての部分の下側に固定されて
いる。
【0028】このように、エアバッグ74の内部に膨張
補助部材48を設けると、落下に際して、膨張補助部材
48は、エアバッグ74下部に当たる外部圧力に抗しな
がらエアバッグ74の落下方向とほぼ一致する方向に伸
張する。このため、エアバッグ74は、膨張補助部材4
8がない場合に比して拡張しやすくなる。また、膨張補
助部材48としてスポンジ状の弾力性を有する材料が用
いられているため、必要のない時は押しつぶして丸めて
おくことができる。従って、かさばることがない。な
お、膨張補助部材48は、前部に逆流防止弁30を設け
ないエアバッグに対しても適用可能である。
【0029】更に、エアバッグの第4実施形態について
説明する。なお、第1ないし第3実施形態と同一又は相
当部分については同一の符号を付することとし、第1な
いし第3実施形態と重複する説明については省略する。
【0030】図9に示すように、エアバッグ76は、第
1ないし第3実施形態のエアバッグ24,72,74に
おいて、エアバッグ76に形成された開口部26,28
に補強部材54,56が取り付けられている点が第1な
いし第3実施形態のエアバッグ24,72,74と異な
っている。補強部材54,56の材質は、比較的引張り
強度の大きいもので、その形状は、図示実施形態では粗
い目の網となっている。なお、補強部材54,56は、
開口部26,28を跨ぐ帯(図示せず)であってもよ
い。
【0031】上述のように補強部材54,56が開口部
26,28に取り付けられていると、低高度からの落下
による衝撃であれば、開口部26,28の拡張は抑えら
れる。このため、開口部26,28は破損することはな
い。また、補強部材54,56の存在により、開口部2
6,28からシート部材34a,34bがエアバッグ7
6の外部に飛び出すこともない。このため、エアバッグ
76の密閉が確保されることとなる。
【0032】以上、本発明の種々の実施形態について説
明したが、本発明は上記実施形態に限られない。例え
ば、第1ないし第4実施形態では、エアバッグの形状を
単純な湾曲形状としたが、図10に示すように、エアバ
ッグ78のハーネス19の上端部から突出した部分58
を設けたり、パイロットの胸部の位置でハーネス19の
両側から胸部を囲む部分60を設けたりした形状として
もよい。このような場合、頭を下に向けて衝突したり、
胸部がスキー場のリフトなどに衝突したりする場合に備
えることが可能となる。更に、各部分58,60は、上
記第2実施形態において、エアバッグ72の内部に仕切
り部材52を設けたのと同じ観点から、通気孔が形成さ
れた仕切り部材(図示せず)で複数に分割されているの
が望ましい。このようにすることで更に緩衝効果を高め
ることが可能となる。
【0033】また、第1ないし第4実施形態では、エア
バッグを湾曲した形状としたが、図11に示すように、
プロペラ62の付いたモータ64を使用できるよう断面
半円形状としてもよい。このようなエアバッグ66にお
いては、通常、エアバッグ66の平坦部67にモータ6
4を含む部分が立設され、逆流防止弁68,70は、湾
曲した形状のエアバッグ24とほぼ同様の位置、すなわ
ち前部及び底部に設置される。
【0034】更に、第1ないし第4実施形態では、エア
バッグの進行方向の正面及び底部に逆流防止弁を設けた
が、その個数や取付位置は上記実施形態に示されるもの
には限られない。すなわち、逆流防止弁の数は1個だけ
でもよいし、取付位置もエアバッグの進行方向の正面だ
けでもよい。これは、一旦空気を内部に取り込むことが
できれば、逆流防止弁によりエアバッグの収縮が防止で
きるからである。
【0035】更にまた、上記第1ないし第4実施形態に
おいて、エアバッグは、ハーネスと一体となっていると
したが、別体でもよいことは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
アバッグには、一旦内部に取り入れられた空気が逆流す
るのを防止する逆流防止弁が設けられているので、内部
の圧力は常に高い状態に維持され、落下による衝撃の際
には十分な緩衝効果が得られる。
【0037】更に、エアバッグの内部に、逆流防止弁に
加え、仕切り部材を設置することで、エアバッグは、衝
撃を受けた直後は緩衝効果が大きいが、時間と共に緩衝
効果は徐々に小さくなる。従って、パイロットの2次的
な傷害を未然に防止することができる。
【0038】また、エアバッグを膨張させるための空気
は、飛行速度により生じるラム圧を用いるので、無限に
ある。従って、エアバッグの形状や大きさを自由に設計
することができる。例えば、保護すべきパイロットの体
の部位を覆うようエアバッグを作製することができる。
【0039】更に、逆流防止弁として、基本的な材料は
ナイロン製の生地と空気取入れ孔に用いる少し堅めの、
あるいは厚手の布かスポンジを用いるだけである。従っ
て、落下の衝撃を吸収はするが、傷害の元となることは
ない。
【0040】更にまた、内部の空気の逆流を防ぐための
逆流防止弁は、上記のように極めて簡単であるため、故
障の原因は少なくなる。このことは、本発明のエアバッ
グのように安全を確保するものには、重要なことであ
る。
【0041】また、エアバッグを構成する部材は、どこ
にでもあるもので、特別なものではない。また加工技術
も特別な技術は要求されない。従って、エアバッグは非
常に安価で済む。
【0042】更に、エアバッグは、主に布からできてい
るため、パイロットの離着陸の妨げになることはない。
また、エアバッグは、軽いものとなる。エアバッグの全
重量は1kg以下となるはずである。
【0043】更にまた、本発明のエアバッグは、簡単な
機構を用いているため、容易に空気を取り入れられると
共に、十分な緩衝機能を持たせることができる。更に、
エアバッグは繰り返し使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】飛行中のパラグライダーを示す概略図である。
【図2】エアバッグの第1実施形態を示す断面図であ
る。
【図3】逆流防止弁の構造を示す概略図である。
【図4】逆流防止弁の作用を示す概略図である。
【図5】パラグライダーの落下形態を示す概略図であ
る。
【図6】パラグライダーの別の落下形態を示す概略図で
ある。
【図7】エアバッグの第2実施形態を示す断面図であ
る。
【図8】エアバッグの第3実施形態を示す断面図であ
る。
【図9】エアバッグの第4実施形態を示す部分概略図で
ある。
【図10】頭部及び胸部を保護するエアバッグの形状を
示す概略図である。
【図11】モータを取り付けたエアバッグの形状を示す
断面図である。
【符号の説明】
26,28…開口部、24,72,74,76,78…
エアバッグ、30,31…逆流防止弁、36…空気取入
れ孔、32…弁座、34…弁体、50…通気孔、52…
仕切り部材、48…膨張補助部材、54,56…補強部
材。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラグライダーに取り付けられ、所定位
    置に開口部が形成されたパラグライダー用エアバッグで
    あって、前記開口部を通して外部の空気を内部に取り込
    むと共に一旦内部に取り込まれた空気が外部に逆流する
    のを防止する逆流防止弁が前記開口部に設けられている
    ことを特徴とするパラグライダー用エアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記逆流防止弁は、前記開口部を閉じる
    ように取り付けられると共に空気取入れ孔が形成されて
    いる弁座と、前記空気取入れ孔を開閉するよう前記弁座
    に取り付けられた弁体とから構成されていることを特徴
    とする請求項1記載のパラグライダー用エアバッグ。
  3. 【請求項3】 前記弁座はスポンジ部材であり、前記弁
    体はシート部材であることを特徴とする請求項1又は2
    のいずれか1項に記載のパラグライダー用エアバッグ。
  4. 【請求項4】 前記逆流防止弁は、前部に設置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載のパラグライダー用エアバッグ。
  5. 【請求項5】 前記逆流防止弁が底部に設置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記
    載のパラグラーダー用エアバッグ。
  6. 【請求項6】 通気孔を有する仕切り部材が少なくとも
    1つ内部に設けられていることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれか1項に記載のパラグライダー用エアバ
    ッグ。
  7. 【請求項7】 膨張を補助する膨張補助部材が内部の所
    定位置に設置されていることを特徴とする請求項5又は
    6のいずれか1項に記載のパラグライダー用エアバッ
    グ。
  8. 【請求項8】 前記開口部に補強部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記
    載のパラグライダー用エアバッグ。
JP34138095A 1995-12-27 1995-12-27 パラグライダー用エアバッグ Pending JPH09175496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34138095A JPH09175496A (ja) 1995-12-27 1995-12-27 パラグライダー用エアバッグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34138095A JPH09175496A (ja) 1995-12-27 1995-12-27 パラグライダー用エアバッグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09175496A true JPH09175496A (ja) 1997-07-08

Family

ID=18345619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34138095A Pending JPH09175496A (ja) 1995-12-27 1995-12-27 パラグライダー用エアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09175496A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030034689A (ko) * 2001-10-26 2003-05-09 김영식 비상탈출용 비행 시스템
KR102095041B1 (ko) * 2019-06-27 2020-03-30 주식회사 페러글라이딩랜드 패러글라이더용 하네스

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030034689A (ko) * 2001-10-26 2003-05-09 김영식 비상탈출용 비행 시스템
KR102095041B1 (ko) * 2019-06-27 2020-03-30 주식회사 페러글라이딩랜드 패러글라이더용 하네스
WO2020263032A1 (ko) * 2019-06-27 2020-12-30 주식회사 페러글라이딩랜드 패러글라이더용 하네스

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5091325B2 (ja) 自動車用のエアバッグ
US8588996B2 (en) Aircraft occupant protection system
EP2222500B1 (en) Child restraint apparatus for vehicle
US8348192B2 (en) Crash attenuation system for aircraft
US7523891B2 (en) Safety pre-impact deceleration system for vehicles
US8474753B2 (en) Aircraft occupant protection system
EP2778067B1 (en) Crash load attenuator for water ditching and floatation
US7232001B2 (en) Collision air bag and flotation system
US6315245B1 (en) Ejection seat with blast protection system
JPH05501236A (ja) ヘリコプタ等の回転ローターを有する機械のための安全装置
JPH11222097A (ja) 膨張可能ガスバックを有する車両乗員のための衝撃保護装置
US3698670A (en) Vertebral fracture prevention system
EP2460070B1 (en) Aircraft occupant protection system
CA2767797C (en) Aircraft occupant protection system
CA2951219C (en) Longitudinal scoops for rolling stability
DE60016300T2 (de) Schleudersitz
JPH09240595A (ja) エアバッグ装置
JPH09175496A (ja) パラグライダー用エアバッグ
CN111332480A (zh) 一种直升机用逃生装置
JPH09193896A (ja) エアバッグ装置
CN210310905U (zh) 座椅用全包式安全气囊机构
US20050062274A1 (en) Inflatable airbag spinal protector for paraglider pilots
JP3067959U (ja) エアバッグを利用したヘリコプター墜落時の搭乗員保護装置
KR200269584Y1 (ko) 질식방지 에어백
KR20030033427A (ko) 질식방지 에어백