JPH09175466A - 特に折り畳み式自転車のフレームに適した入れ子式部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速で安全な固定手段を備えた伸縮式部材を
提供すること。 【解決手段】 迅速固定部材（３０７）によって外側部
材（３０１）内の作動位置に固定できる滑り内側部材
（３０２）を有しており、固定部材は、通常は外側部材
（３０１）に対する内側部材（３０２）の軸方向移動を
固定する位置にあるリングを設けており、固定部材（３
０７）は解除ボタン（３１０）で半径方向に移動可能で
ある、特に折り畳み式自転車のフレーム用の入れ子式部
材。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に折り畳み式自
転車のフレーム用の入れ子式部材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】通常の作動位置に対する固定と解除を迅
速に行うことができると同時に、例えば自転車等のフレ
ームに組み込んだ時に受ける応力に対する抵抗力が非常
に強い入れ子式部材の必要性が感じられてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の主なねらい
は、迅速で安全な固定手段を備えた伸縮式部材を提供す
ることである。このねらいの範囲内において、本発明の
目的は、特に固定手段を設けた領域を小型化した入れ子
式部材を提供することである。別の目的は、特に自転車
フレームの部品として使用する場合に面倒で危険な突出
部分を備えていない入れ子式部材を提供することであ
る。

【０００４】

【課題を解決する手段】本発明は、迅速な固定手段によ
って外側部材内の作動位置に固定できる滑り内側部材を
有している、特に折り畳み式自転車のフレーム用の入れ
子式部材を提案する。その固定手段は、前記外側部材に
対する前記内側部材の軸方向移動を固定する位置に常時
ある固定部材を備えており、その固定部材を半径方向に
移動させることによって前記内側部材を解放することが
できることを特徴とする入れ子式部材である。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明のさらなる特徴及び利点
は、添付の図面に示されている好適であるが制限的では
ない実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであ
ろう。図面において、全体を１で示した折り畳み式自転
車は、後端部で後輪３を回転可能に支持している下側部
材２その他で構成されたフレームを有している。ペダル
クランク軸４が中間位置に回転可能に支持されている。
サドルポスト１１が、ペダルクランク軸の結合軸線位置
で下側部材２に回動可能に取り付けられており、ハンド
ルバーポスト１２が部材２の前端部に回動可能に取り付
けられている。ポスト１１及び１２は互いにほぼ平行に
設けられ、ポスト１１及び１２の端部に回動可能に取り
付けられた上側部材１３によって連結されている。

【０００６】ハンドルバーポスト１２は、ヘッドパイプ
２０のための支持部材を構成しており、ヘッドパイプ２
０はポスト１２の端部に形成された隆起部分２１及び２
２に関節式に連接されている。フレームを所望の形状に
固定するために入れ子式部材３０が設けられており、こ
れは関節式連結平行四辺形の対角線に配置することがで
きる。図２に示されているように、自転車は非常に簡単
に折り畳むことができる。入れ子式部材３０を解放した
後、サドルポストを後輪３に向けて旋回させることによ
って実際に折り畳むことができる。

【０００７】入れ子式部材３０は、外側部材３０１を内
側部材３０２に挿入する入れ子式になっており、固定手
段３０３によって固定して双方を連結するように構成さ
れている。内側部材には、テーパ状ガイド部分３０５と
環状溝３０６とが設けられたチップ３０４を備えてい
る。この環状溝３０６には固定手段３０３の一部を構成
する固定リング３０７が係合する。チップ３０４は本実
施形態においては内側部材と別体として取り付けるよう
になっているが、一体に形成させてもいいのはいうまで
もない。固定リング３０７は、外側部材３０１の端部の
拡大部分３０９に形成された適当な環状受け座３０８内
に収容されている。環状溝３０６と環状受け座３０８と
は単なる名称だけの問題であり、どちらにどちらを形成
させても差し支えない。

【０００８】固定リングである固定部材３０７にボタン
３１０が設けられており、これは直径方向においてボタ
ン３１０と向き合う位置にねじ３１２で固定されている
板ばね３１１に抗して押し込むことができるように外側
部材の拡大部から少なくとも一部が突出している。図４
に示されているように前記チップ３０４を拡大部分３０
９に固定した状態に維持するするため、ばね３１１は固
定リング３０７を常時チップ３０４の環状溝３０６に係
合した状態に維持している。拡大部分３０９にはさら
に、図４に示されているように、固定位置にあるチップ
３０４のためのストローク制限部材３１３が設けられて
いる。

【０００９】図３及び図４は、図１に示されている自転
車の作動位置に対応した閉鎖位置にある入れ子式部材３
０を示している。自転車を折り畳みとき、すなわち入れ
子式部材３０を伸張させなければならない場合、ボタン
３１０を押すだけでよい。これにより、図５に示されて
いるようにばね３１１に抗して、リング３０７は半径方
向下側（図面の上で）に移動し、これによってリング３
０７が環状溝３０６から外れ、チップ３０４が伸張でき
る。

【００１０】ボタンから手を離せば、リング３０７は溝
３０６と系合する位置に戻っているが、自転車を作動位
置へ戻すためには、チップ３０４を拡大部分３０９に挿
入するだけで、チップ３０４のテーパ状部分３０５がリ
ング３０７を半径方向に移動させるので、ボタン３１０
を再び押す必要はない。実際に、本発明は、意図した目
的を達成し、入れ子式部材のための迅速で安全な固定／
解除システムを提供することがわかった。本発明の別の
利点は、扱い難く、さらに危険な突出部材が自転車フレ
ームにないことである。本発明による入れ子式部材には
様々な変更を考えることができ、それらはすべて発明の
概念の範囲に入る。さらに、詳細のすべては技術的に相
当する部材に置き換えることができる。使用する材料及
び寸法は、もちろん要件及び技術状態に従ったものであ
ればどのようなものでもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による入れ子式部材を備えた、作動位
置にある折り畳み式自転車の側面図である。

【図２】 ほとんど折り畳み位置にある折り畳み式自転
車の図１と同様な図である。

【図３】 本発明による、伸張位置にある入れ子式部材
の長手方向断面図である。

【図４】 入れ子式部材の、固定位置にある固定手段の
拡大部分長手方向断面図である。

【図５】 解除位置にある図４と同様な図である。

【図６】 図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。

【符合の説明】

３０１ 外側部材 ３０２ 内側部材 ３０７ 固定リング ３１０ ボタン

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 迅速固定手段によって外側部材内の作動
   位置に固定できる滑り内側部材を有している、特に折り
   畳み式自転車のフレームに適した入れ子式部材であっ
   て、前記固定手段は、前記外側部材に対する前記内側部
   材の軸方向移動を固定する位置に常時ある固定部材を備
   え、その固定部材を半径方向に移動させることによって
   前記内側部材を解放することができることを特徴とする
   入れ子式部材。
2. 【請求項２】 前記固定手段は前記内側及び外側部材の
   端部に配置されていることを特徴とする請求項１に記載
   の入れ子式部材。
3. 【請求項３】 前記固定手段は、前記内側又は外側部材
   の一方に形成された環状受け座内を半径方向に移動可能
   な固定リングを有しており、その固定リングが前記内側
   又は外側部材の他方の部材に形成された環状溝と係合す
   ることを特徴とする請求項１に記載の入れ子式部材。
4. 【請求項４】 前記固定リングの半径方向移動は、弾性
   部材の弾性力に抗して外側から作動させることができる
   ボタンで行なわれることを特徴とする請求項３に記載の
   入れ子式部材。
5. 【請求項５】 前記弾性部材は、前記環状受け座と組み
   合わされた板ばねで構成されていることを特徴とする請
   求項４に記載の入れ子式部材。
6. 【請求項６】 前記環状受け座は前記外側部材の拡大部
   分の内側に形成されており、前記環状溝は前記内側部材
   の端部の外側に形成されていることを特徴とする請求項
   ３に記載の入れ子式部材。
7. 【請求項７】 前記内側部材は、テーパ状ガイド部分を
   備えたチップを有しており、前記内側部材を前記外側部
   材内に固定するため、前記テーパ状ガイド部分を前記固
   定リングに挿入してリングを半径方向に移動させること
   を特徴とする請求項３に記載の入れ子式部材。