JPH09174517A - 木質系複合材料の製造方法 - Google Patents

木質系複合材料の製造方法

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JPH09174517A
JPH09174517A JP33676795A JP33676795A JPH09174517A JP H09174517 A JPH09174517 A JP H09174517A JP 33676795 A JP33676795 A JP 33676795A JP 33676795 A JP33676795 A JP 33676795A JP H09174517 A JPH09174517 A JP H09174517A
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blade
rotary
wood
blades
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JP33676795A
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English (en)
Inventor
Yasushi Goto
靖志 五藤
Kazumasa Ishikura
和正 石倉
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材を割裂した割裂片を集積して接着剤を介
して相互に接着させた木質系複合材料の製造方法におい
て、割裂用刃物の耐久性が良好で、割裂片の分離性も良
好で、安定して均質な木質系複合材料を得ることのでき
る方法を提供する。 【解決手段】 1回の割裂工程を2段の工程に分け、第
1段では、相対向する一対の両刃の回転刃物を複数対互
いに平行に所定ピッチで配列した刃物群を用い、被割裂
材を通過させるとともに、第2段では、第1段と略同等
のピッチで配列した刃物群を用い、第1段で切り残され
た各割裂片間の木繊維を切断することにより、個々の割
裂片を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材を長手方向に
割裂した割裂片に接着剤を塗布した状態で多数集積し、
所望の形状に賦形して接着剤を硬化させることによって
相互に接着させてなる、木質系複合材料の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】柱や梁等の木質系構造用材として伝統的
に用いられてきた製材品における収率の低さ、および節
等の欠陥の存在に起因する強度上のばらつき等を解消し
て、木材資源の有効活用を図るべく、木材を長手方向、
つまり木の繊維方向に沿って割裂し、その割裂片の多数
を圧縮しつつ接着剤によって相互に接着させ、比較的大
きな断面積を持つ板状ないしは棒状とした木質系複合材
料とその製造方法が提案されている(特開平7−195
313号)。
【0003】この提案によれば、原材料となる木材とし
て小径木や製材背板、あるいは枝等を用いることがで
き、しかも鋸屑等を出さないために、製材品に比して収
率が著しく向上するとともに、個々の割裂片は木の繊維
を活かしたもので、かつ、これらが熱硬化性接着剤等に
よって互いに略平行に相互に接着されているため、強度
も安定して高いものとなる。
【0004】この提案においては、原材料から割裂片を
得るに当たって、まず、原材料を、両刃の回転刃物を相
対向させたものを複数対互いに平行に所定のピッチで配
列した刃物群の間を長手方向に通過させることによって
割裂し、その割裂片を、更に片刃の回転刃物を相対向さ
せたものを複数対互いに平行により細かいピッチで配列
した刃物群間を長手方向に通過させることにより、より
細かい割裂片を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者
は、上記した提案における割裂片の製造工程について詳
細に検討した結果、この割裂工程には以下のように更な
る改善点が残されていることを見いだした。
【0006】すなわち、この割裂工程では、相対向する
回転刃物の対を多数対並べて用いるが、個々の回転刃物
の加工精度の微妙な差等により、相対向する刃物を互い
に若干量だけ重ね合わせた場合、刃先間に微小ではある
が空隙が発生しやすく、特に両刃の回転刃物を用いた場
合には、その先端形状から繊維の切断性が悪く、そのた
め割裂片が分離されずに木繊維によって繋がれたままと
なりやすい。
【0007】また、片刃の回転刃物を用いた場合には、
相対向する刃物を相互に重ね合わせることにより、鋏の
ように剪断による切断作用が加わることから、切断性は
向上するものの、その先端形状ゆえに割裂時の圧力が刃
先に対して一方向から作用するため、刃先どうしを押し
つけ合う状態となり、刃先の破損が発生しやすい。特
に、片刃の刃物では節等の硬質部分を割裂した場合に刃
先が破損しやすく、刃物の耐久性が良好であるとは言い
がたい。
【0008】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、割裂用刃物の耐久性が良好で、しかも木繊維を
切り残すことなく、割裂片の分離性も極めて良好とする
ことができ、もって長時間にわたって安定して分離性の
良好な割裂片を得て、ひいては安定して均質な木質系複
合材料を得ることのできる方法の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の木質系複合材料の製造方法は、木材をその
長手方向に1回または複数回にわたって割裂して割裂片
とし、その割裂片に未硬化の熱硬化性接着剤を供給した
後、その複数を相互に集積して所望形状に賦形し、熱硬
化性接着剤を硬化させることで、木質系複合材料を製造
する方法において、1回の割裂工程を2段の工程に分
け、第1段では、被割裂材を、相対向する一対の両刃の
回転刃物の複数対を互いに平行に所定のピッチで配列し
た回転刃物対間を通過させることによって割裂するとと
もに、第2段では、第1段を経た割裂片を、第1段の回
転刃物対間のピッチと略同等のピッチで配列された刃物
群間を通過させることにより、第1段で切り残された割
裂片間の繊維を切断して、個々の割裂片を分離すること
によって特徴づけられる。
【0010】ここで、本発明において、1回の割裂工程
とは、前記した提案のように原材料となる木材を、一旦
比較的粗い割裂片に割裂した後(原料木材の小割り工
程)、その割裂片を更に細かく割裂する(小割り後の細
片化工程)場合には、その各割裂工程のそれぞれを言
う。
【0011】本発明において用いられる原料木材として
は、公知のものを使用することができる。例えば、杉、
檜、松、栂、さわら、樅、なら、かば、ブナ、オーク、
ラワン、ひば、栗、欅、椎、柳など、あるいは竹をも使
用することができる。このような木材は製材したもので
なくてもよく、製材端材や背板、小径木、小枝のような
部分や、建築端材、廃木材、間伐材等を使用することも
できる。
【0012】また、最終的に細片化した割裂片の断面
は、縦横0.1〜10mm、長さは20〜3000mm
の範囲が好ましく、長さは100〜2000mmの範囲
とすることがより好ましく、この範囲よりも小さい場合
には厚物としては強度がでにくく、またこの範囲よりも
大きい場合には、原料の入手や割裂片の取り扱いが困難
になって好ましくない。
【0013】本発明において、第1段に用いる両刃の回
転刃物としては、以下の仕様のものが使用可能である。
材料としては、通常刃物として用いられている公知のも
のを使用することができ、例えば鋼、ステンレス鋼、モ
リブデン鋼等を好適に使用することができる。また、刃
物の外径は被割裂材の大きさに応じて適宜に決定するこ
とができる。刃物の先端角度は15°〜45°の範囲の
ものが使用できるが、本発明においては、第2段で繊維
の切断工程を設けてあるため、第1段では木繊維の切断
性よりもむしろ刃物の耐久性を重視する観点から、20
°〜30°程度とすることが好ましい。刃物の硬度は被
割裂材の硬さ等を含む割裂条件に応じてHRC(ロック
ウェルCスケール)20〜55の範囲で適宜に選定され
るが、この第1段では同じく耐久性の点からHRC30
〜45程度が好ましい。
【0014】一方、第2段に用いる刃物群の形態として
は、より具体的には、以下に列挙するようなものを用い
ることができる。すなわち、第1段の回転刃物対間のピ
ッチと略同等のピッチで互いに平行に配列した複数の固
定平刃物、あるいは、第1段の回転刃物に比してより鋭
利な回転刃物を相対向させたものを互いに平行に複数対
配列したもの、更には、第1段の回転刃物に比してより
大径で、かつ、鋭利な回転刃物を、第1段を経た割裂片
の移送装置による移送路の上部もしくは下部に互いに平
行に複数個配列したものを用いることができる。
【0015】上記の各第2段の具体的な刃物群のうち、
回転刃物を相対向させたものを複数対配列する場合、そ
の各回転刃物を、それぞれ回転軸に対して固定せずに、
回転軸の軸方向にその配列ピッチの略半分の範囲で移動
自在としてもよい。また、第2段の刃物群として、回転
刃物を割裂片の移送路の上部もしくは下部に互いに平行
に複数個配列する場合、その各回転刃物を第1段の刃物
よりも高速で回転させてもよい。
【0016】また、本発明における第2段の回転刃物に
おいて、第1段の回転刃物に比して「より鋭利な」と
は、後述する刃先角度のほか、刃先の先端に施されたR
面加工の状況等を含めて、総合的な切れ味、つまり繊維
等に対する切断性が優っていることを言う。
【0017】第2段の刃物の材質は、第1段の刃物と同
等のものを使用することができる。また、刃先の先端は
両刃、片刃のいずれでも使用可能であるが、繊維の切断
性の点から片刃とすることが好ましい。刃先先端の角度
は、10°〜40°の範囲のものが使用可能であるが、
本発明における第2段の刃物では繊維の切断性を重視す
ることから、15°〜25°の範囲とすることがより好
ましい。刃物の硬度は切断する材料を含めた条件に応じ
てHR30〜60の範囲内で適宜に選択することがで
き、切断性を重視する観点からHRC40〜50の範囲
とすることが好ましい。
【0018】また、第2段の刃物として相対向した回転
刃物を用いる場合、その各刃物を回転軸に対して軸方向
に移動自在に支承する方法としては、各回転刃物を、例
えばキー等を介在させることによって回転軸に対して回
転方向への自由を拘束するとともに、軸方向には互いの
刃物間に配列ピッチよりも幅の狭いスペーサを介在させ
るか、あるいは回転軸に各回転刃物の軸方向への移動範
囲を規制するためのボルト等をねじ込む等の方法を採用
することができる。
【0019】更に、第2段の刃物として、第1段を経た
割裂片の移送路の上部または下部に配置された回転刃物
を用いる場合において、割裂片の移送装置としては、例
えばコンベア装置、ローラ移送装置等の公知の装置を使
用することができる。この移送装置は、回転刃物群を上
部に配置する場合には、その第2段の回転刃物群の下方
に位置するように配置する必要がある。この場合、移送
装置としてコンベア装置を用いる場合、第2段の各回転
刃物の位置に対応してベルトにスリットを形成してお
き、刃先がベルト表面(材料移送面)を超えてその下方
にまで至るようにしておくと、第1段で切り残された木
繊維の切断性が向上して好ましい。また、ローラ移送装
置を用いる場合には、回転刃物を前後の各ローラ間に入
り込むような位置に配置し、上記と同様に刃先が材料の
移送面を超えてその下方にまで至るようにすることが好
ましい。一方、第2段の回転刃物群を第1段を経た割裂
片の移送路の下部に配置する場合には、移送装置はその
第2段の刃物群の下流側に設けることができる。
【0020】なお、熱硬化性接着剤としては例えばイソ
シアネート系、フェノール系接着剤が挙げられる。熱硬
化性接着剤は、通常、加熱加圧により硬化させるが、硬
化温度が150°Cの場合、圧力は8〜12kg/cm
2 、処理時間は20〜30分程度とする。
【0021】細片化した割裂片は300〜500本集積
して、通常、厚さ25〜40mm程度になる如くプレス
して木質系複合材料とする。 <作用>本発明は、以下に示す従来の木材の割裂工程に
おける諸問題点の分析結果に基づいてなされたものであ
る。
【0022】すなわち、木材の割裂を行う場合、通常、
前記した原材料の小割り工程には、その割裂時に作用す
る圧力の大きさから、相対向して配置した両刃の回転刃
物が用いられ、更にその細片化工程には、切断性を重視
する点から、相対向して配置した片刃の回転刃物が用い
られる。
【0023】両刃の場合、相対向する回転刃物の先端ど
うしをまさに突き合わせた状態とすると切断性が良好と
なるものの、刃物の加工精度の点から、多数の回転刃物
対の全てについて突き合わせた状態とすることは実質的
に不可能であり、従って通常は、図1に模式的に示すよ
うに、相対向する両刃の回転刃物の刃先Dどうしを若干
量重ね合わせた状態とする。この場合、相対向する刃先
D,D間に必然的に隙間Gが生じ、また、その隙間Gは
刃物の加工精度によりばらつきが生じるため、木繊維の
切断性が悪くなり、割裂片は非常に分離しにくくなる。
【0024】一方、片刃の回転刃物を用いる場合には、
図2に模式的に示すように、相対向する片刃の回転刃物
の刃先Sどうしを鋏様に接触させることが可能となるた
め、剪断作用も加わって木繊維の切断性は良好となるも
のの、その刃先形状から、割裂時の圧力が一方向に作用
し、相対向する刃物どうしが擦れあい、互いに押し合う
状態となって刃先の先端が破損しやすい。また、特に節
等の硬質部分を割裂する際、木目によっては、刃先に特
定の方向から圧力が掛かることになり、片刃の場合には
両刃に比して極めて破損しやしくなる。
【0025】本発明では、1回の割裂工程、つまり、例
えば上記の小割り工程および細片化工程のそれぞれを2
段に分け、第1段では相対向する両刃の回転刃物を用い
て木繊維の切断性を求めず、その切り残された木繊維
を、続く第2段によって切断することで、刃物の耐久性
と割裂片の分離性の双方を全うしている。
【0026】すなわち、木繊維の切断性を求めない第1
段では、相対向する両刃の回転刃物を用いることによ
り、その耐久性を良好なものとし、第2段では実質的な
割裂を行わず、第1段で切り残された木繊維のみを切断
することで、刃物に作用する圧力を極めて小さいものと
し、もって片刃等の鋭利な刃物を用いてその切断性を重
視しても、その耐久性は良好なものとなる。
【0027】特に、第2段の刃物群として固定刃物を用
いる場合、および、第1段を経た割裂片の移送路の上部
または下部に回転刃物を用いる場合には、刃物どうしが
擦れあうことがなく、より耐久性は向上する。
【0028】また、第2段の刃物として相対向する回転
刃物を用い、かつ、これらを回転軸の軸方向に刃物間の
ピッチの略半分範囲で移動自在とする場合、各回転刃物
は第1段を経た割裂片間に自由に移動し、これらの間に
残る木繊維を確実に切断することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明方法を適用して実際に木材を割
裂した幾つかの実施例を、比較例とともに述べる。
【0030】(実施例1)原料木材の小割り工程並びに
その細片化工程のそれぞれを2段に分け、それぞれ、図
3に模式的に示すように、第1段の刃物群として、上下
に相対向する両刃の回転刃物1の対を互いに平行に複数
対配置し、その直後に、第2段の刃物群として、第1段
の各回転刃物1の間のピッチと同じピッチで、複数の固
定平刃物2を互いに平行に配置した。
【0031】小割り工程における第1段の各回転刃物1
として、材質SUS420、刃物厚3mm、刃先先端角
度30°、外径140mmのものを用い、相対向する刃
先の重なりを1mm、刃物対間のピッチを10mmとし
て上下各20枚を配列し、回転数60rpmで回転させ
た。
【0032】また、小割り工程の第2段の固定平刃物2
として、材質SKS−5、刃物厚2mm、刃先先端角度
20°のものを用い、刃物間のピッチを同じく10mm
として20枚配列した。
【0033】細片化工程では、第1段の各回転刃物とし
て、材質SUS420、刃物厚2mm、刃先先端角度3
0°、外径140mmのものを用い、相対向する刃先の
重なりを1mm、刃物対間のピッチを変化させて4mm
として上下各20枚配列し、60rpmで回転させた。
【0034】また、細片化工程における第2段の固定平
刃物としては、上記の小割り工程におけるものと全く同
じものを用い、刃物間のピッチを4mmとして20枚配
列した。
【0035】図3に示すように、原料木材3として、杉
の製材背板(約30×50×2000mm)を用い、こ
れを小割り工程の第1段の刃物群間を通過させた後、第
2段の刃物群間を通過させることにより、第1段で切り
残された木繊維を切断して小割り割裂片4とした。その
小割り割裂片を、細片化工程の第1段の刃物群間を通過
させた後、続く第2段の刃物群間を通過させることによ
って、切り残された木繊維を切断して細片化し、断面が
4×10mm、長さ2000mmの割裂片を得た。
【0036】以上の割裂作業を500時間継続的に行っ
たところ、得られた割裂片は良好に分離されており、し
かも、各刃物の破損等は全く認められなかった。以上の
ようにして得た割裂片300〜500本にイソシアネー
ト系接着剤を供給・塗布し、熱板プレスを用い温度15
0°C、圧力10kg/cm2 、加圧時間30分の条件
で、厚さ40mm、幅50mmの積層材を得た。
【0037】(実施例2)実施例1と同様に、原料木材
の小割り工程並びにその細片化工程のそれぞれを2段に
分け、それぞれ、図4に模式的に示すように、第1段の
刃物群として、実施例1と同様に上下に相対向する両刃
の回転刃物1の対を互いに平行に複数対配置し、その直
後に、第2段の刃物群として、第1段の各回転刃物間の
ピッチと同じピッチで、上下に相対向する片刃の回転刃
物5の対を、互いに平行に複数対配置した。
【0038】小割り工程における第1段の各回転刃物1
の種類、配置、枚数並びに回転数は実施例1と全く同じ
とした。小割り工程の第2段の片刃の回転刃物5として
は、材質SKS−2、刃物厚2mm、刃先先端角度20
°、外径140mmのものを用い、相対向する刃先の重
なり量1mm、刃物対間のピッチを10mmで上下各2
0枚配列し、回転数60rpmで回転させた。
【0039】細片化工程における第1段の両刃の回転刃
物の種類、配置、枚数並びに回転数は実施例1と全く同
じとした。細片化工程における第2段の片刃の回転刃物
の種類並びに相対向する刃先の重なり量は小割り工程の
ものと同じとし、ピッチ4mmで上下各20枚配列して
60rpmで回転させた。
【0040】図4に示すように、原料木材3として、実
施例1と同じ杉の製材背板を用い、これを小割り工程に
おける第1段の刃物群間を通過させて小割り割裂した
後、第2段の刃物群間を通過させることによって切り残
された木繊維を切断して小割り割裂片4とし、その小割
り割裂片を細片化工程の第1段の刃物群間を通過させ、
更に第2段の刃物群間を通過させて切り残された木繊維
を切断し、断面が4×10mm、長さ2000mmの割
裂片を得た。
【0041】以上の割裂作業を500時間継続的に行っ
たが、得られた割裂片は確実に分離されており、しかも
各刃物の破損等は全く認められなかった。このようにし
て得られた割裂片を、実施例1と全く同様に処理して、
実施例1と同じ寸法の積層材を得た。
【0042】(実施例3)実施例2における各工程の第
2段の各回転刃物5を、その回転軸に対して軸方向に所
定の範囲にわたって移動自在にした。すなわち、具体的
には、図5に例示するように、回転軸6に各回転刃物5
の移動範囲を規制するためのカラー6aをねじ止めし、
各回転刃物5を回転軸6の軸方向に各刃物間のピッチの
約半分の範囲内で移動自在に支承した。なお、各移転刃
物5は、回転軸6との間に介在させたキー(図示せず)
によって軸6の回転方向には移動を阻止した。
【0043】その他は実施例2と全く同じとして、割裂
作業を500時間継続的に行ったところ、得られた割裂
片の分離性は良好であり、かつ、刃物の破損等も全く見
られなかった。
【0044】以上のようにして得た割裂片を、実施例1
と全く同様に処理して、実施例1と同じ寸法の積層材を
得た。 (実施例4)実施例1と同様に、原料木材の小割り工程
並びにその細片化工程のそれぞれを2段に分け、それぞ
れ、図6に模式的に示すように、第1段の刃物群とし
て、実施例1と同様、上下に相対向する両刃の回転刃物
1の対を互いに平行に複数対配置し、その直後に、第2
段の刃物群として、第1段の各回転刃物のピッチと同じ
ピッチで、複数の片刃の回転刃物7を、第1段を経た割
裂片の移送装置8の移送路の上部に配置した。
【0045】小割り工程における第1段の各回転刃物1
の種類、配置、枚数並びに回転数は実施例1と全く同じ
とした。小割り工程の第2段の片刃の回転刃物7として
は、材質SKS−5、刃物厚2mm、刃先先端角度20
°、外径200mmのものを用い、刃物間のピッチを1
0mmで互いに平行に20枚配列し、回転数60rpm
で回転させた。
【0046】細片化工程における第1段の両刃の回転刃
物の種類、配置、枚数並びに回転数は実施例1と全く同
じとした。細片化工程における第2段の回転刃物として
は、小割り工程の第2段の片刃の回転刃物7と同じと
し、これをピッチ4mmで互いに平行に20枚配列し、
60rpmで回転させた。
【0047】また、移送装置8としてはベルトによるも
のを用いた。図6に示すように、原料木材4として実施
例1と全く同じ杉の製材背板を用いて、小割り工程の第
1段の刃物群間を通過させることによって割裂し、移送
装置8で移送しながら、その上部に置かれた第2段の刃
物群間を通過させることにより、第1段で切り残された
木繊維を切断して小割り割裂片4とした。更にその小割
り割裂片4を細片化工程の第1段の刃物群間を通過させ
ることによってより細かく割裂し、移送装置で移送しな
がら、その上部の第2段の刃物群間を通過させることで
切り残された木繊維を切断し、断面が4×10mm、長
さ2000mmの割裂片を得た。
【0048】以上の割裂作業を500時間継続的に行っ
たところ、得られた割裂片は全て分離性が良好で、ま
た、いずれの刃物にも破損等は認められなかった。以上
のようにして得た割裂片を、実施例1と全く同様に処理
して、実施例1と同じ寸法の積層材を得た。
【0049】(実施例5)実施例1と同様に、原料木材
の小割り工程並びにその細片化工程のそれぞれを2段に
分け、それぞれ、図7に模式的に示すように、第1段の
刃物群として、実施例1と同様、上下に相対向する両刃
の回転刃物1の対を互いに平行に複数対配置し、その直
後に、第2段の刃物群として、第1段の各回転刃物のピ
ッチと同じピッチで、複数の片刃の回転刃物9を、第1
段を経た割裂片の移送路の上部に配置した。
【0050】小割り工程における第1段の各回転刃物1
の種類、配置、枚数並びに回転数は実施例1と全く同じ
とした。小割り工程の第2段の片刃の回転刃物9につい
ては、第1段を経た割裂片の移送路の下部に設けること
を除いて、実施例4のものと全く同じとした。
【0051】細片化工程における第1段の回転刃物の種
類、配置、枚数並びに移転数は実施例1と全く同じとし
た。細片化工程における第2段の回転刃物についても、
小割り工程と同様に、第1段を経た割裂片の移送路の下
部に設けることを除いて、実施例4のものと全く同じと
した。
【0052】図7に示すように、原料木材4として実施
例1と全く同じ杉の製材背板を用いて、小割り工程の第
1段の刃物群間を通過させることによって割裂し、その
割裂片の移送路の下部に置かれた第2段の刃物群間を通
過させることにより、第1段で切り残された木繊維を切
断して小割り割裂片4とした。更にその小割り割裂片4
を細片化工程の第1段の刃物群間を通過させることによ
ってより細かく割裂し、その移送路の下部に置かれた第
2段の刃物群間を通過させることで切り残された木繊維
を切断し、断面が4×10mm、長さ2000mmの割
裂片を得た。
【0053】以上の割裂作業を500時間継続的に行っ
たところ、得られた割裂片は全て分離性が良好で、か
つ、全ての刃物について破損等は全く見られなかった。
以上のようにして得た割裂片を、実施例1と全く同様に
処理して、実施例1と同じ寸法の積層材を得た。
【0054】(実施例6)小割り工程並びに細片化工程
における第2段の片刃の回転刃物の回転数を120rp
mと高速化したことを除いて、実施例4と全く同じと
し、500時間継続的に割裂作業を行ったところ、得ら
れた割裂片の分離性は全て良好で、しかも全ての刃物に
ついて破損等は全く見られなかった。
【0055】以上のようにして得た割裂片を、実施例1
と全く同様に処理して、実施例1と同じ寸法の積層材を
得た。 (実施例7)小割り工程並びに細片化工程における第2
段の片刃の回転刃物の回転数を120rpmと高速化し
たことを除いて、実施例5と全く同じとし、500時間
継続的に割裂作業を行ったところ、得られた割裂片の分
離性は全て良好で、しかも全ての刃物について破損等は
全く見られなかった。
【0056】以上のようにして得た割裂片を、以下、実
施例1と全く同様に処理して、実施例1と同じ寸法の積
層材を得た。 (比較例1)小割り工程として、両刃の回転刃物を上下
に相対向させた複数対の刃物群を1段だけ用いるととも
に、細片化工程として、同じく両刃の回転刃物を相対向
させた複数対の刃物群を1段だけ用いた。
【0057】小割り工程における両刃の回転刃物とし
て、材質SKS−5、刃物厚4mm、刃先先端角度20
°、外径140mmのものを用い、刃先の重なり量2m
m、刃物間のピッチを10mmとして、上下各20枚配
列してそれぞれ60rpmで回転させた。
【0058】細片化工程における両刃の回転刃物とし
て、材質SKS−5、刃物厚2mm、刃先先端角度20
°、外径140mmのものを用い、刃先の重なり量2m
m、刃物間のピッチを4mmとして、上下各20枚配列
してそれぞれ60rpmで回転させた。
【0059】原料木材は実施例1と全く同じとし、小割
り工程の刃物群間を通過させた後、引き続いて細片化工
程の刃物群間を通過させることにより、断面が4×10
mm、長さ2000mmの割裂片を得た。割裂作業を5
00時間継続して行ったところ、得られた割裂片は木繊
維によって相互に繋がっているもの多く、割裂後に人手
により分離しなければならないものが約50%にものぼ
った。
【0060】(比較例2)小割り工程として、片刃の回
転刃物を上下に相対向させた複数対の刃物群を1段だけ
用いるとともに、細片化工程として、同じく片刃の回転
刃物を相対向させた複数対の刃物群を1段だけ用いた。
【0061】小割り工程における片刃の回転刃物として
は、材質SKS−5、刃物厚4mm、刃先先端角度20
°、外径140mmのものを用い、刃先の重なり量2m
m、刃物間のピッチを10mmとして、上下各20枚配
列して60rpmで回転させた。
【0062】細片化工程における片刃の回転刃物とし
て、材質SKS−5、刃物厚2mm、刃先先端角度20
°、外径140mmのものを用い、刃先の重なり量2m
m、刃物間のピッチを4mmとして、上下各20枚配列
して60rpmで回転させた。
【0063】原料木材は実施例1と全く同じとし、小割
り工程の刃物群間を通過させた後、引き続いて細片化工
程の刃物群間を通過させることにより、断面が4×10
mm、長さ2000mmの割裂片を得た。割裂作業を5
00時間継続して行ったところ、各刃物は、刃先がその
全周の約70%にわたって破損しており、その破損部分
を通過した木材は、全く割裂されずに分離できておら
ず、割裂作業後に人手により分離を要したものが80%
に及んだ。
【0064】
【発明の効果】以上にように、本発明においては、1回
の割裂工程を2段に分け、第1段では相対向する両刃の
回転刃物を用いるとともに、第2段では、第1段の回転
刃物と略同じピッチで配列された複数の刃物により、第
1段で切り残された木繊維のみを切断するので、第1段
の刃物については切断性よりもむしろ耐久性の良好な回
転刃物を用いることができ、かつ、第2段の刃物は専ら
切り残された木繊維の切断のみを担うため、切断性の良
好なものを用いても切断時における圧力等が殆ど加わら
ないため、破損の恐れがなくなる。その結果、本発明に
よれば、各刃物の寿命が向上し、得られる割裂片の分離
性が安定して良好なものとなり、ひいては均質な木質系
複合材料を安定して得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の木質系複合材料の製造工程における原料
木材の小割り工程で用いられる刃物の種類、配置等を表
す模式図
【図2】同じく従来の木質系複合材料の製造工程におけ
る細片化工程で用いられる刃物の種類、配置等を表す模
式図
【図3】本発明の実施例1における1回の割裂工程の模
式的説明図
【図4】本発明の実施例2における1回の割裂工程の模
式的説明図
【図5】本発明の実施例3における第2段の刃物群の回
転軸に対する取り付け方法の説明図
【図6】本発明の実施例4における1回の割裂工程の模
式的説明図
【図7】本発明の実施例5における1回の割裂工程の模
式的説明図
【符号の説明】
1 両刃の回転刃物 2 固定平刃物 3 原料木材 4 割裂片 5 片刃の回転刃物 6 回転軸 6a カラー 7 片刃の回転刃物 8 移送装置 9 片刃の回転刃物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材をその長手方向に1回または複数回
    にわたって割裂して割裂片とし、その割裂片に未硬化の
    熱硬化性接着剤を供給した後、その複数を相互に集積し
    て所望形状に賦形し、熱硬化性接着剤を硬化させること
    で、木質系複合材料を製造する方法であって、1回の割
    裂工程を2段の工程に分け、第1段では、被割裂材を、
    相対向する一対の両刃の回転刃物の複数対を互いに平行
    に所定のピッチで配列した回転刃物対間を通過させるこ
    とによって割裂するとともに、第2段では、第1段を経
    た割裂片を、第1段の回転刃物対間のピッチと略同等の
    ピッチで配列された刃物群間を通過させることにより、
    第1段で切り残された割裂片間の繊維を切断して、個々
    の割裂片を分離することを特徴とする木質系複合材料の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第2段の刃物群として、互いに平行
    に配列した複数の固定平刃物を用いることを特徴とす
    る、請求項1に記載の木質系複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第2段の刃物群として、第1段の回
    転刃物に比してより鋭利な回転刃物を相対向させたもの
    を互いに平行に複数対配列したものを用いることを特徴
    とする、請求項1に記載の木質系複合材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第2段の各回転刃物を、それぞれ回
    転軸に対して固定せず、回転軸の軸方向にその配列ピッ
    チの略半分の範囲で移動自在とすることを特徴とする、
    請求項3に記載の木質系複合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第2段の刃物群として、第1段の回
    転刃物に比してより大径で、かつ、鋭利な回転刃物を、
    第1段を経た割裂片の移送装置による移送路の上部に、
    互いに平行に複数個配列したものを用いることを特徴と
    する、請求項1に記載の木質系複合材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記第2段の刃物群として、第1段の回
    転刃物に比してより大径で、かつ、鋭利な回転刃物を、
    第1段を経た割裂片の移送装置による移送路の下部に、
    互いに平行に複数個配列したものを用いることを特徴と
    する、請求項1に記載の木質系複合材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記第2段の各回転刃物を、第1段の回
    転刃物に比してより高速で回転させることを特徴とす
    る、請求項5または6に記載の木質系複合材料の製造方
    法。
JP33676795A 1995-12-25 1995-12-25 木質系複合材料の製造方法 Pending JPH09174517A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224891A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Taihei Mach Works Ltd 木材、単板のチップ化装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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