JPH09173052A - 発酵用培地原料の製造法 - Google Patents

発酵用培地原料の製造法

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JPH09173052A
JPH09173052A JP7645096A JP7645096A JPH09173052A JP H09173052 A JPH09173052 A JP H09173052A JP 7645096 A JP7645096 A JP 7645096A JP 7645096 A JP7645096 A JP 7645096A JP H09173052 A JPH09173052 A JP H09173052A
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pellets
fermentation
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water
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JP7645096A
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Hideaki Yamada
英明 山田
Eiji Miyazaki
英二 宮嵜
Sadao Osada
貞男 長田
Takeshi Kanzaki
健 神前
Kenzo Okada
憲三 岡田
Keiichi Kishi
圭一 岸
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 小麦フスマまたは小麦フスマと小麦粉の
混合物、あるいはこれらに対し0〜40重量%のグルテ
ンを添加した原料に、水を加えて造粒時の含水率を12
〜18重量%の範囲に調整して造粒し、次いで蒸熱処理
して発酵用固体培地原料を製造する方法、及び灰分1〜
4重量%の小麦粉、あるいはこれに対し0〜100重量
%のグルテンを添加した原料を同様にして蒸熱処理した
後粉砕して発酵用液体培地原料を製造する方法。 【効果】 本発明方法によって得られる発酵用固体培地
原料より得られる固体培地は、通気性がよく、発酵菌が
良好に生育するため、発酵生産物の生産性に優れてお
り、しかも多量に仕込んで堆積培養を行っても、多孔質
構造が破壊されることなく、高収率で発酵生産物を得る
ことができるという特長を有し、また発酵用液体培地原
料から得られる液体培地は可溶性澱粉を容易に調製でき
るという特長を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用酵素、抗生
物質などの生理活性物質やアミノ酸等を製造する際に用
いられる発酵用培地原料の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固体培養法による有用な発酵生産
物の製造法としては、バット、麹ふた等に澱粉粕、米糠
等の発酵原料を薄層になるように広げて菌を接種し、培
養を行う方法(特公昭37−6341号、特公昭41−
16555号、特公昭40−6396号、特公昭43−
20708号)、また澱粉粕などの発酵原料を積み上げ
て発酵を行う堆積培養法(特公昭29−4196号、特
公昭37−5397号)などが知られている。しかし、
前者は培養に床面積を必要とするという欠点を有してお
り、また後者は、発酵中自重により沈下するために空気
の流通が悪くなり、温度が上昇して目的発酵生産物の収
率の低下をきたすという問題点があった。
【0003】また、最近、小麦フスマに適当量の澱粉と
水を混合したものを多孔質のペレットに成形した培地が
報告されている(特公平4−4866号)。しかし、こ
の培地は、小麦フスマに対して80%の水を加えた後に
造粒を行うものであるため、造粒後の乾燥に時間とコス
トがかかるという欠点があると共に、この培地を用いて
堆積培養を行うと、ペレット中の多孔質構造の孔が自重
でつぶれて通気性が悪くなり、菌の生育が低下して、発
酵生産物の生産性が悪くなるという問題点があった。
【0004】更にまた、液体培養法によって有用微生物
を培養する場合、炭素源としてブドウ糖やショ糖、糖蜜
等が使用されるが、放線菌や糸状菌の培養には可溶性澱
粉が用いられることも多い。しかし、可溶性澱粉を調製
するには、澱粉を糊化した後、アミラーゼや酸を用いて
これを限定的に加水分解しなければならないが、どちら
の場合も澱粉を糊化するという工程が必要であるという
欠点があった。また、窒素源として大豆粉を添加するこ
ともあるが、添加蛋白が発酵終期まで残ると目的とする
酵素蛋白などとの分離が困難になるという欠点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、発
酵生産物の生産性に優れ、その収率を低下させることな
く仕込量を増加させることができ、かつ容易に可溶性澱
粉を調製でき、更に培地中から発酵生産物を簡単な操作
で分離・精製することができる発酵用培地を調製するこ
とのできる培地原料を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記課題を解決せんと鋭意研究を行った結果、本発明を完
成した。
【0007】すなわち、本発明は、小麦フスマまたは小
麦フスマと小麦粉の混合物、あるいはこれらに対し0〜
40重量%のグルテンを添加した原料に、水を加えて造
粒時の含水率を12〜18重量%の範囲に調整して造粒
し、次いで蒸熱処理して発酵用固体培地原料を製造する
第1の発明を提供するものである。
【0008】更にまた、本発明は、灰分1〜4重量%の
小麦粉、あるいはこれに対し0〜100重量%のグルテ
ンを添加した原料に、水を加えて造粒時の含水率を12
〜18重量%の範囲に調整して造粒し、次いで蒸熱処理
した後粉砕して発酵用液体培地原料を製造する第2の発
明を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】第1の発明の発酵用固体培地原料
を製造する際に使用される原料は小麦フスマ単独でもよ
いが、これに小麦粉を併用することもできる。小麦粉を
併用する場合には、小麦粉は小麦フスマの50重量%
(以下、ことわらない限り%で示す)以下であるのが好
ましく、これを超えて配合すると、得られるペレット表
面がべとついてペレット相互が付着しやすくなって作業
性が悪化し、また発酵生産物の収率の低下をきたすとい
う問題を生ずる。また、第2の発明の発酵用液体培地原
料を製造する場合には、原料として灰分含量が1〜4
%、特に1〜3%である小麦粉を用いるのが好ましい。
更にまた、この原料に、発酵微生物の種類によっては、
炭素/窒素比(C/N比)を調整する目的でグルテンを
配合することができる。グルテンの配合量は原料全量の
100%以下、特に10〜70%が好ましい。
【0010】上記原料に水または水蒸気を加えて含水率
が12〜18%になるように調整する。上記原料は、そ
の種類によっても異なるが、一般に10〜15%の水分
を含有する。しかし、原料が12%以上の水分を含有す
る場合においても、更に2〜6%の水または水蒸気を添
加して上記範囲とすることが必要である。造粒時の含水
率は重要であり、含水率が12%未満であると造粒をう
まく行うことができず、また18%を超えるとダマを形
成して作業性が悪くなると共に、次に行う蒸熱処理にお
いて蛋白変性が充分に行われない。
【0011】調湿された原料は造粒される。造粒はペレ
ットミル等の通常の造粒機を用いて、比重0.4〜0.
6で、直径2〜10mm程度の大きさに成型するのが好ま
しい。
【0012】次いで、この造粒物は蒸熱処理される。蒸
熱処理は、ゲージ圧1.0kg/cm2以上の加圧下、好ま
しくは1〜2kg/cm2の加圧下で、2分間以上、好まし
くは2〜10分間行われる。この蒸熱処理によって、造
粒物が膨化して多孔質となると共に、原料中の蛋白質は
変性され、また澱粉はα化されるので、そのまま発酵原
料として微生物が利用することができる。
【0013】このようにして得られた蒸熱処理物はその
また発酵用固体培地として用いてもよいが、好ましくは
水分含量が15%以下になるように乾燥した後、粉砕し
て用いるのが好ましい。そして、この発酵用固体培地原
料は、使用時、水または種々の栄養成分を含有する水溶
液を、好ましくは水分含量が35〜80%になるように
含ませた後、発酵微生物を接種し、培養を行うことがで
きる。
【0014】また、蒸熱処理物を粉砕した後、水に懸濁
すれば、容易に可溶性澱粉を調製できる発酵用液体培地
を得ることができる。
【0015】本発明によって得られる発酵用固体培地ま
たは液体培地に、アスペルギルス属やトリコデルマ属に
属する菌を接種し、常法により培養を行えば種々の酵素
が効率よく生産でき、また当該酵素の基質を存在せしめ
れば種々の発酵生産物を効率よく生産することができ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明方法によって得られる発酵用固体
培地原料から得られる固体培地は、多孔質構造が強く形
成されているので、通気性がよく、発酵菌が良好に生育
するため、発酵生産物の生産性に優れており、しかも多
量に仕込んで堆積培養を行っても、多孔質構造が破壊さ
れることなく、高収率で発酵生産物を得ることができる
という効果を有する。また、発酵用液体培地原料から得
られる液体培地は、糊化の工程を省略し、低温で可溶性
澱粉を調製することができると共に、原料中の蛋白は易
消化性に調製されているので容易に発酵微生物によって
利用され、目的物質の分離精製が容易であるという特長
を有する。
【0017】
【実施例】次に実施例を挙げて説明する。 実施例1 市販の精選小麦フスマ(灰分5.0%、日清製粉製)5
00kgに蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含水率
17.5%、直径4mmの円筒形のペレットを調製した。
このペレットをゲージ圧1kg/cm2の加圧飽和蒸気にて
10分間蒸熱処理した後、乾燥して水分を13.5%に
調整した。
【0018】実施例2 市販の精選小麦フスマ(灰分5.0%)500kgにバイ
タルグルテン粉末100kgを加えて十分にミキシングし
たものに、蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含水
率12.1%、直径4mmの円筒形のペレットを調製し
た。このペレットをゲージ圧2kg/cm2の加圧飽和蒸気
にて2分間蒸熱処理した後、乾燥して水分を13.3%
に調整した。
【0019】実施例3 市販の精選小麦フスマ(灰分5.0%)500kgに小麦
粉(赤花、灰分2.7%、日清製粉製)50kgを添加し
たものに、蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含水
率14.0%、直径4mmの円筒形のペレットを調製し
た。このペレットをゲージ圧1kg/cm2の加圧飽和蒸気
にて10分間加圧蒸熱処理した後、乾燥して水分を1
3.2%に調整した。
【0020】実施例4 市販の精選小麦フスマ(灰分5.0%)500kg、小麦
粉(赤花、灰分2.7%、日清製粉製)50kg、バイタ
ルグルテン100kgの混合物に、蒸気を吹き込みながら
ペレットミルにて含水率17.0%、直径4mmの円筒形
のペレットを調製した。このペレットをゲージ圧2kg/
cm2の加圧飽和蒸気にて2分間蒸熱処理した後、乾燥し
て水分を13.3%に調整した。
【0021】実施例5 市販の精選小麦フスマ(灰分5.0%)500kgに小麦
粉(カメリヤ灰分0.4% 日清製粉製)50kgを加え
て十分にミキシングしたものに蒸気を吹き込みながらペ
レットミルにて含水率14.5%、直径4mmの円筒形の
ペレットを調製した。このペレットをゲージ圧1kg/cm
2 の加圧飽和蒸気圧にて5分間蒸熱処理した後、乾燥し
て水分を13.5%に調整した。
【0022】比較例1 市販の精製小麦フスマ(灰分5.0%)をそのまま培地
とした。
【0023】比較例2 特公平4−4866号に記載の実施例に準じて以下のよ
うに行った。すなわち、市販の精選小麦フスマ(灰分
5.0%)50kgに対し、小麦粉(赤花、灰分2.7
%、日清製粉製)7.5kgを混合し、これに更に水40
リットルを添加混合した。この混合物を押出機にて7φ
×30mmのペレットにした後、約70℃の温風で強制乾
燥させ、ペレットの水分を約8.5%に調整した。
【0024】試験例1 実施例1〜5及び比較例1〜2の培地(サンプル)10
gを入れた200ml容の三角フラスコをそれぞれ3点ず
つ用意し、水分含量がいずれも50%になるように加水
した。次に、オートクレーブを用いて121℃で、20
分間滅菌処理した後、放冷してサンプル温度を30℃以
下に下げた。続いて、市販の種麹(丸福種麹M−1、日
本醸造工業株式会社)を水に懸濁して濃度を500ppm
に調整した種麹菌液1mlをサンプルに接種し、30℃で
3日間静置培養を行った。培養後、これをミキサーで軽
く粉砕したもの10gと純水100mlを200mlのビー
カーにいれ、4℃で2時間にわたって酵素の抽出を行っ
た。次に、この抽出液を3000rpmで10分間遠心分
離した後、上澄み液をろ紙で濾過して濾液を粗酵素液と
した。
【0025】この粗酵素液0.1mlを純水4mlに加え、
37℃で5分間保温した。これにネオアミラーゼテスト
(第一化学薬品社製)の錠剤を1粒加えて激しく攪拌し
た後、37℃で30分間酵素反応を行った。30分後に
0.5NのNaOH 1mlを加えて反応を止めた後、3
000rpmで10分間遠心分離して不溶性の基質を除
き、上澄み液の620nmにおける吸収からアミラーゼ活
性を計算した。その結果は表1に示すとおりである。な
お、アミラーゼ活性は3回の平均値を測定し、比較例1
を100としたときの相対活性で示した。
【0026】
【表1】
【0027】試験例2 前記サンプル各1kgに、いずれも水分含量が50%にな
るように加水した。これに種菌0.5%を添加してよく
混合し、製麹機に30cmの厚さになるように仕込み、3
日間通風培養した。培養後、培養サンプル10gと純水
100mlを200mlのビーカーにいれ、4℃で2時間に
わたって酵素の抽出を行った。この抽出液を3000rp
mで10分間遠心分離し、上澄み液をろ紙で濾過して濾
液を粗酵素液とした。
【0028】1.5%ミルクカゼイン溶液1mlと蒸留水
1mlを試験管にとり、30℃で5分間保温した。これに
粗酵素液1mlを加え、30℃で10分間反応させた後、
0.4Mのトリクロル酢酸溶液3mlを加えて反応を停止
させた。30℃で30分間放置して生じた沈殿を濾去
し、濾液2mlに0.55M炭酸ナトリウム溶液5ml、続
いて3倍希釈のFolin試薬1mlを加えて、30℃で
30分間放置した後、660nmの吸光度からプロテアー
ゼ活性を計算した。その結果は表2に示すとおりであ
る。なおプロテアーゼ活性は比較例1を100としたと
きの相対活性で示した。また、試験例1と同様にしてア
ミラーゼ活性を測定し、表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】表2から明らかなように、実施例1〜5の
培地は比較例1の培地に比べて、アミラーゼ活性で50
〜65%、プロテアーゼ活性で37〜55%上昇した。
比較例2の培地は培養中に下部のペレットがつぶれて菌
の生育が悪くなり、酵素活性は比較例1の培地に比べれ
ば若干上昇していたものの、実施例1〜5の培地に比べ
るとその増加率は半分以下であった。
【0031】実施例6 小麦粉(赤花、灰分2.7%、日清製粉製)500kgに
蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含水率17.7
%、直径4mmの円筒形のペレットを調製した。このペレ
ットをゲージ圧1kg/cm2 の加圧飽和蒸気にて10分間
蒸熱処理した後、乾燥して水分を14.5%に調整し、
続いて、これを粉砕して粒度を70メッシュ以下にそろ
えた。
【0032】実施例7 小麦粉(銀杏、灰分1.2%、日清製粉製)500kgに
バイタルグルテン粉末100kgを加えて十分にミキシン
グしたものに蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含
水率12.5%、直径6mmの円筒形のペレットを調製し
た。このペレットをゲージ圧1kg/cm2 の加圧飽和蒸気
にて10分間蒸熱処理した後、乾燥して水分を13.5
%に調整し、続いて、これを粉砕して粒度を50メッシ
ュ以下にそろえた。
【0033】実施例8 小麦粉(黄亀、灰分3.7%、日清製粉製)500kgに
バイタルグルテン粉末200kgを加えて十分にミキシン
グしたものに蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含
水率15.0%、直径4mmの円筒形のペレットを調製し
た。このペレットをゲージ圧1kg/cm2 の加圧飽和蒸気
圧にて5分間蒸熱処理した後、乾燥して水分を14.0
%に調整し、続いて、これを粉砕して粒度を70メッシ
ュ以下にそろえた。
【0034】実施例9 小麦粉(赤花、灰分1.2%日清製粉製)500kgにバ
イタルグルテン粉末500kgを加えて十分にミキシング
したものに蒸気を吹き込みながらペレットミルにて含水
率14.5%、直径4mmの円筒形のペレットを調製し
た。このペレットをゲージ圧1kg/cm2 の加圧飽和蒸気
圧にて5分間蒸熱処理した後、乾燥して水分を14.2
%に調整し、続いて、これを粉砕して粒度を60メッシ
ュ以下にそろえた。
【0035】比較例3 実施例6の小麦粉をそのまま培地とした。
【0036】比較例4 市販のコーンスターチをそのまま培地とした。
【0037】試験例3 サンプル20gを20mMのリン酸バッファー(pH6.
0)200mlに懸濁し、40℃に5分間保温した。これ
にアミラーゼ製剤(ターマミル)を100mg加えて12
時間反応を行い、適宜サンプリングして可溶性の澱粉を
フェノール硫酸法で測定し、次式に従って分解率を計算
した。結果を表3に示した。 分解率=可溶性澱粉/全糖量×100(%)
【0038】
【表3】
【0039】表3から明らかなように、実施例6〜9で
得られた蒸熱処理物を水に懸濁した培地は、比較例3及
び4の培地を水に懸濁したものに比べ高い可溶性澱粉の
生成が認められる。
【0040】試験例4 サンプル2gに50mMのリン酸バッファー(pH7.2)
を20ml加え、更に5%のタカジアスターゼを40ml、
トルエンを5ml順次加えた後、37℃で7日間反応を行
った。反応後、蒸留水で100mlにNO2の濾紙で濾過
して試験液を調製した。続いて、本試験液を90℃で3
分間加熱した後、急冷し、6倍希釈液の濁度を濁度計
(日本精密光学社製)で測定した。結果は表4に示し
た。
【0041】
【表4】
【0042】表4より、実施例6〜9で得られた蒸熱処
理物中の蛋白質は酵素によって完全に分解されているの
に対し、比較例1のそれは完全に分解されていないこと
が明らかである。
【0043】試験例5 実施例1〜5で調製したペレットをレッチ式粉砕機で粉
砕し、この粉砕物と比較例1、2のサンプルを試験サン
プルとした。まず試験サンプル10gを200ml容三角
フラスコに入れ、これをオートクレーブを用いて121
℃で20分間滅菌処理した後、滅菌水を加えて水分を5
0%に調整した。続いて、IFOから取り寄せPDA培
地上で胞子化させたTrichoderma viride菌(IFO-3113
7)を直径1cmのコルクボーラーでくり抜き、上記の培
地に2個ずつ接種して30℃で4日間培養した。培養
後、これをミキサーで軽く粉砕した物10gと純水50
mlを100mlのビーカーに入れ、4℃で2時間にわたっ
て酵素の抽出を行った。次に、この抽出液を3000rp
m で10分間遠心分離した後、上澄み液を濾紙で濾過し
て、濾液を粗酵素液とした。次に、1%のCMC溶液
(pH5)4mlを試験管に採り、37℃で5分間保温した
後、この粗酵素液0.1mlを加えて、37℃で1時間酵
素反応を行った。反応後、反応液を0.1ml採取しソモ
ギ−ネルソン法で生成した還元糖量を測定し、CMCア
ーゼ活性を算出した。尚、CMCアーゼ活性は3回の平
均値を測定し、比較例1を100としたときの相対活性
で示した。結果は表5に示した。
【0044】
【表5】
【0045】表5より、実施例1〜5で得られた培地を
用いた場合は比較例1及び2の培地を用いた場合に比べ
て、CMCアーゼの生産性が向上していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神前 健 茨城県つくば市大久保13番地 日清製粉株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 岡田 憲三 茨城県つくば市大久保13番地 日清製粉株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 岸 圭一 東京都中央区日本橋小網町19番12号 日清 製粉株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦フスマまたは小麦フスマと小麦粉の
    混合物、あるいはこれらに対し0〜40重量%のグルテ
    ンを添加した原料に、水を加えて造粒時の含水率を12
    〜18重量%の範囲に調整して造粒し、次いで蒸熱処理
    することを特徴とする発酵用固体培地原料の製造法。
  2. 【請求項2】 灰分1〜4重量%の小麦粉、あるいはこ
    れに対し0〜100重量%のグルテンを添加した原料
    に、水を加えて造粒時の含水率を12〜18重量%の範
    囲に調整して造粒し、次いで蒸熱処理した後粉砕するこ
    とを特徴とする発酵用液体培地原料の製造法。
JP7645096A 1995-07-12 1996-03-29 発酵用培地原料の製造法 Pending JPH09173052A (ja)

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