JPH09171929A - 小形チョークコイル - Google Patents

小形チョークコイル

Info

Publication number
JPH09171929A
JPH09171929A JP33298595A JP33298595A JPH09171929A JP H09171929 A JPH09171929 A JP H09171929A JP 33298595 A JP33298595 A JP 33298595A JP 33298595 A JP33298595 A JP 33298595A JP H09171929 A JPH09171929 A JP H09171929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
coil
band
shaped air
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33298595A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomitaro Murakami
富太郎 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP33298595A priority Critical patent/JPH09171929A/ja
Publication of JPH09171929A publication Critical patent/JPH09171929A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧変換回路に用いる高耐熱性で生産性のよ
い小形のチョークコイルを得ることを目的とする。 【解決手段】 帯状被覆銅線を中央に空間を設けてうず
巻き状に重ね巻きを行った帯状空心コイル7の始終端に
半田付けによって端子8,9を接続し、上下コア1,6
の突合せ面を含む面内に両面テープ20を貼付けて一体
化した空間内に上記帯状空心コイル7を配し、上記端子
8,9のリード部15を上記下コア1の外方の壁部11
下端に設けた逃げ部18より外側に導出したものであ
る。これにより、高さが低く、横方向に小さい小形のチ
ョークコイルを構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、テレビ・ビデオ・
ワープロ・パソコンなどの電子機器や、電子機器を構成
するための機能部品(液晶のバックライト・カラービュ
ーファインダーなど)の電圧変換回路を構成する為に用
いる小形チョークコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、テレビ等の電子機器には軽量
化、小型化が要求されており、これらの機器に使用され
るチョークコイルに対しても、高さが低く、占有面積が
小さく、表面実装タイプでリフロー半田付けが可能な高
耐熱性の小形製品が要求されている。
【0003】図10、図11は小形化要求に対応した従
来の面実装用チョークコイルを示す。10は絶縁性の樹
脂成形品よりなるボビンであり、中央部に貫通孔を有す
る胴体部50を形成し、上側と下側にそれぞれフランジ
部51を設けている。このボビン10の下側フランジ部
には、端子8が一体成形によって固着されている。上記
ボビン10の胴体部50には被覆絶縁された断面が丸形
の銅線を所定回数巻きつけてコイル7を構成し、このコ
イル7の始終端は、端子8の巻付接続部52に数回巻き
つけた後に半田付けによって電気的に接続されている。
更に上記端子8の巻付接続部52の外側にはプリント配
線板と接合するためのリード部15を形成している。5
3はE形のフェライトコアであり、底部3の中央に円筒
部54を有し、両横に壁面55を有している。2個の同
形状のE形のフェライトコア53の円筒部54をボビン
10の貫通孔にそれぞれ上下方向から対向して通し、隙
間56を適性な寸法に保持した状態で金具57をフェラ
イトコア53の上から巻きつけ、下方で折り曲げること
により、2個のフェライトコア53をボビン10に固着
している。
【0004】以上の構成によるチョークコイルのインダ
クタンスLは、L=AL・N2の式で表わされる。
【0005】ここで、 L:インダクタンス AL:インダクタンス係数(ALバリュー) N:コイルの巻数 インダクタンス係数はフェライトコアの材質・形状・寸
法と2個のフェライトコア53間に設けた隙間56の大
きさによって決定される。寸法面ではフェライトコア5
3の磁路断面積を大きくすると、インダクタンス係数は
大きくなり、磁路断面積を小さくすると、インダクタン
ス係数は小さくなる関係にある。所定のインダクタンス
を得るためには磁路断面積とコイルの巻数を設定するの
であるが、磁路断面積を小さくするとコイル巻数は多く
なり、磁路断面積を大きくするとコイル巻数は少なくな
ることとなる。
【0006】一方、上記コイル7に用いる被覆銅線は使
用電流の大きさや、導体抵抗要求値によって線径が決定
される。
【0007】大きい線径の被覆銅線を用いると、端子8
の巻付接続部52を大きくしなければならない等の不都
合が生じる場合には、細い線径の被覆銅線を多本数並列
に巻いてコイルを構成することもある。この時、被覆銅
線の本数に対応した複数対の端子が必要となり、プリン
ト配線板上で端子を並列接続する面倒が生じる。
【0008】以上の関係から、所定の使用電流・所定の
導体抵抗値・所定のインダクタンスを有するチョークコ
イルは、大きさがほぼ決ってしまうので、高さを小さく
しようとすると、横方向に大きくなり占有面積が大きく
なる。横方向を小さくして占有面積を小さくしようとす
ると、高さが高くなる関係にある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】チョークコイルを小形
化するためには、下記の高さ方向及び横方向に大きくな
っている要因を無くすことが課題となる。
【0010】(1)金具57をフェライトコア53に巻
きつけて固着しているため、金具7の厚さ分が高さ方向
及び横方向に大きくなっている。
【0011】(2)被覆銅線の始終端を端子の巻付接続
部に巻きつけて半田付けを行っているため、巻付けた部
分が、高さ方向及び横方向に非常に大きくなっている。
【0012】(3)断面が丸形の被覆銅線を巻いてコイ
ルを構成しているが、被覆銅線と被覆銅線の間には必ず
空間が生じ、この空間は機能上必要ではないので、無駄
に高さ方向及び横方向を大きくしている。
【0013】(4)ボビンの胴体部の上側と下側にフラ
ンジ部を形成しているので、高さ方向に大きくなってい
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明のチョークコイルは、フェライトコアの間に設
けるべき適性な隙間に相当する両面接着あるいは両面粘
着テープを用いて両コア間を固着し、断面が長方形の帯
状被覆銅線を用い、中央に円筒状の空間を設けた状態で
重ね巻きを行い重ね合せた被覆部分を熱融着で接合固着
して帯状空心コイルを構成し、この帯状空心コイルの内
側壁面と外側壁面とのそれぞれに一部分を折り曲げて形
成した接合部の面を合せて半田付けにより接続した独立
の端子を設け、ボビンの上側フランジ部を廃止し、下側
フランジ部をフェライトコアの底部厚さの範囲内で形成
したことを特徴とするものである。
【0015】本発明によれば、金具を用いることなく、
フェライトコアを従来から存在した隙間に両面接着ある
いは両面粘着テープを配置して固着せしめたことによっ
て、高さ方向及び横方向を小さくして構成できる。ま
た、端子の巻付接続部を構成することなく、被覆線材を
巻付接続部に巻付けないで端子とコイルを接続するた
め、高さ方向及び横方向を従来より小さくして構成でき
る。また、帯状空心コイルを形状することによって、従
来生じていた被覆銅線と被覆銅線の間の空間がなくなる
ので、従来より小さいスペースでコイルが形成でき、高
さ方向及び横方向を小さくして構成できる。また、ボビ
ンの上側フランジ部を廃止し、下側フランジ部をフェラ
イトコアの底部厚さの範囲内で形成することによって、
高さ方向を小さく構成できる。
【0016】よって、高さ方向は、コイルを収納するス
ペースを有するフェライトコア部分と両面接着あるい
は、両面粘着テープの厚さ(従来から必要な適性隙間と
同寸法)を合せた高さが、チョークコイル全体の高さと
なる。これは、直接的にインダクタンス要求値を保持す
る以外のチョークコイル構成要素では高さが大きくなっ
ていないことを意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、帯状被覆銅線を中央部に空間を設けてうず巻き状に
重ね巻きした帯状空心コイルと、この帯状空心コイルの
内側巻き始め部分と外側巻き終り部分に各々半田付けに
よって接続した端子と、樹脂成形品より成り、外壁と中
央に形成した薄肉円筒部につながった底部に貫通孔と孔
部を設け、当該薄肉円筒部を前記帯状空心コイルの中央
部の空間に通し、前記端子に形成したリード部を当該孔
部に通したボビンと、下面に貼付された、両面に接着性
あるいは粘着性を有する両面テープにより前記帯状空心
コイルと前記ボビンの上方に組合せて貼付された上側フ
ェライトコアと、両サイドに台形状切欠きを有する底部
と該底部につながった壁部と中央に半円状の円筒部が形
成され、上記ボビンの下方より当該円筒部を前記ボビン
の薄肉円筒部に通し、当該底部と当該壁部を前記ボビン
の貫通孔に通して前記両面テープに固着せしめられた下
側フェライトコアとを備え、上側フェライトコア上面が
最上面となり、下側フェライトコアの底部が最下面とな
るように構成したことを特徴とする小形チョークコイル
であり、高さが低く、横方向に小さい小形チョークコイ
ルを実現することができる。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、帯状被
覆銅線を中央部に空間を設けてうず巻き状に重ね巻きし
た帯状空心コイルと、この帯状空心コイルの内側巻き始
め部分と外側巻き終り部分に各々独立して接続した端子
と、上記帯状空心コイルの上面に貼付された接着性ある
いは粘着性を有する両面テープと、この両面テープにて
貼付固着された天井部と周囲に壁部を有するNi−Zn
系フェライト焼結体より成るカップコアと、中央部分に
半円状の円筒部を有し、底部に溝を有するNi−Zn系
フェライト焼結体より成るベースコアとを備え、このベ
ースコアの円筒部は前記帯状空心コイルの空間に通し、
上記ベースコアの溝に前記端子の一部を収納し、上記円
筒部を前記両面テープに貼付固着したことを特徴とする
小形チョークコイルであり、高さが低く、横方向に小さ
い小形チョークコイルを実現することができる。
【0019】本発明の請求項3に記載の発明は、帯状被
覆銅線をうず巻き状に重ね巻きした帯状空心コイルの始
終端部をほぼ直角に曲げてゆるみ止めを形成し、前記帯
状被覆銅線の材厚分程度の段差を有する保持溝を端子に
形成し、この端子の保持溝に前記ゆるみ止めをそれぞれ
差し込み、前記帯状空心コイルの巻き方向に従う方向に
曲げてから半田付けを行って前記帯状空心コイルと端子
を接続したことを特徴とする小形チョークコイルであ
り、端子の帯状空心コイルへの半田付けを高融点半田を
使用して行うことができ、高耐熱性の小形チョークコイ
ルを実現することができる。
【0020】本発明の請求項4に記載の発明は、帯状空
心コイルに、その内側巻き始め部分と端子を接続した半
田付け部分の半田盛りをベースコアの円筒部より少し大
き目にプレス加工で打抜いて半円形状の空間を構成し、
この空間をベースコアの位置決めに用いたことを特徴と
する小形チョークコイルであり、ベースコアの位置精度
を高めて所定のインダクタンスを得やすく、かつ小型化
に対して有利であるという作用を有する。
【0021】本発明の請求項5に記載の発明は、端子の
リード部につなげてほぼ直角に上方に曲げた部分の両横
方向にそれぞれ曲げ部を有するウイング部を設け、この
曲げ部やウイング部の先端位置を選択して、帯状空心コ
イルに接続したことを特徴とする小形チョークコイルで
あり、要求される種々のインダクタンスを微妙に設定で
きるという作用を有する。
【0022】本発明の請求項6に記載の発明は、被貼付
物と同等かやや大き目の円弧状部分を有する小判形ある
いは太鼓形の両面テープを被貼付物上に貼付したことを
特徴とする小形チョークコイルであり、両面テープの被
貼付物としてのボビンおよび帯状空心コイルへの貼付作
業性が良くなるという作用を有する。
【0023】本発明の請求項7に記載の発明は、端子の
リード部をカップコアの外側で上方に曲げ、最先端部を
外側へ曲げて小突出部を形成するとともに、両横方向に
つなげて補助接続部を形成し、該補助接続部を、一部に
斜部を外側へ突出させて形成してカップコアの壁面下部
とベースコアの裏側に設けた収納部へ曲げて配置したこ
とを特徴とする小形チョークコイルであり、プリント配
線板との接合面積を大きくするための補助接続部をカッ
プコアに大きな外力を加えることなく配置できるという
作用を有する。
【0024】本発明の請求項8に記載の発明は、フェラ
イトコアの中央の円筒部断面積よりフェライトコアの底
部及び天井部の、中央の円筒部と直径方向の同位置にお
ける側面表面積が小さくなる該天井部と底部の厚さに設
定した条件下において、前記フェライトコアの円筒部外
周に高さ方向全域にわたって凹凸状のすじを形成したこ
とを特徴とする小形チョークコイルであり、所定のイン
ダクタンスを小さな円筒部にて構成できるという作用を
有する。
【0025】(実施の形態1)本発明による第1の実施
形態におけるチョークコイルについて説明する。図1は
正面方向よりみた断面図であり、図2は側面方向よりみ
た断面図であり、図3は平面図である。図1〜図3にお
いて、1は下側フェライトコアであり、Mn−Zn系フ
ェライトを用いた焼結体より構成されている。この下側
フェライトコア1は小判形の直線側両サイドに台形状切
欠き部2を有する底部3につながって、曲面側両サイド
には曲った壁面4を有し、中央には一部に切欠きを有す
る半円状の円筒部5を形成している。6は上側フェライ
トコアであり、Mn−Zn系フェライトを用いた焼結体
で構成されている。この下側フェライトコア1は小判形
の平板であり、上記下側フェライトコアよりも大きく、
後述する帯状空心コイル7を覆っている。7は帯状空心
コイルであり、断面が長方形の帯状銅線を絶縁樹脂材料
で覆った帯状被覆銅線を、中央部に空間を設けて熱風等
で絶縁樹脂材料部分を融着しつつ、うず巻き状に所定回
数重ね巻きを行って形成している。この帯状空心コイル
7の内側巻き始め部分の内壁面に、端子8の先部をほぼ
直角に曲げて立たせた部分を当接させ、半田付けを行っ
て固着し、電気的に接続している。この時、上記端子8
の平板部分と帯状空心コイル7の下側エッジとの間にわ
ずかな隙間を設けて直接当接しないように構成してい
る。また、上記帯状空心コイル7の外側終端部の外壁面
に、端子8とは独立した端子9のサイド側でほぼ直角に
曲げて立たせた部分を当接させ、半田付けを行って固着
し、電気的に接続している。この時、上記端子9の平板
部分と帯状空心コイル7の下側エッジとの間にわずかな
隙間を設けて直接当接しないように構成している。尚、
上記端子8及び端子9には中央付近に下方に折曲げたリ
ード部15を形成している。10は絶縁性樹脂成形品で
なるボビンであり、外壁11につなげて底部12を形成
するとともに下側フェライトコア1を下方から差し込み
収納するために中央部にリング状の薄肉円筒部13を形
成し、さらに下側フェライトコア1の外形と同形状の貫
通孔14を設けている。尚、薄肉円筒部13は、下側エ
ッジの一部が底部12と2箇所でつながっている。ま
た、底部12には帯状空心コイル7を収容するくぼみ1
6と端子8,9を通す孔部17を設け、さらに、底部1
2の裏側には溝状にくぼんだ逃げ部18を設けている。
また、上記ボビン10の外壁11の内側に外壁より低い
位置に支え部19を設けている。
【0026】本実施形態のチョークコイルは、上記端子
8,9と帯状空心コイル7の接続を済ませた状態で、下
方よりボビン10を入れる。この時、端子8,9のリー
ド部15は孔部17へ通し、薄肉円筒部13は帯状空心
コイル7に設けた中央部の空間に通される。次に、上側
フェライトコア6の下面に両面に接着性あるいは粘着性
を有する両面テープ20を上側フェライトコア6とほぼ
同等の大きさ、あるいは少しはみ出す大きさで貼付け
る。さらに、前述の端子8,9を具備する帯状空心コイ
ル7とボビン10を組合せた状態のものに上側フェライ
トコア6を組合せて貼付け、上側フェライトコア6と帯
状空心コイル7とボビン10を一体化し固着せしめる。
次に、ボビン10の下方より下側フェライトコア1を円
筒部5の方向と台形状切欠き部2をボビン10の位置に
合せて通し、円筒部5の上面を両面テープ20に貼付け
て固着する。次に端子8,9のリード部15をボビン1
0の外側で先端部を上方に向けて曲げている。
【0027】尚、両面テープ20の厚さは、所定のイン
ダクタンスを得るべく所定の厚さに設定して用いてい
る。この時、厚さの異なる両面テープ20を用意してお
き、必要に応じた厚さのものを用いる。こうすることに
よって、下側フェライトコア1と上側フェライトコア6
の間の隙間(従来例で示した隙間56に相当する小さい
隙間)を、下側フェライトコア1の高さを変えることな
く設定することができる。
【0028】尚、以上の配置によって上側フェライトコ
ア6の上側が最上面となり、下側フェライトコア1の底
部下側が最下面となるチョークコイルを形成している。
【0029】以上の構成によって、高さが低く、横方向
に小さい、小形チョークコイルを実現することができ
る。
【0030】(実施の形態2)図4は本発明による第2
の実施形態におけるチョークコイルの断面図を示す。本
実施形態では、フェライト材料にNi−Zn系フェライ
トを用いて、フェライトコア自体の電気抵抗を実用上絶
縁性の状態に高めておき、実施形態1で用いたボビン1
0を廃止して構成している。
【0031】21はカップコアであり、Ni−Zn系フ
ェライトを用いた焼結体で構成されており、平らな天井
部22と周囲に壁部23を形成するとともに壁部23の
下端に位置決め溝24を設けている。25はベースコア
であり、Ni−Zn系フェライトを用いた焼結体で構成
されており、中央部分には一部切欠きを設けた半円状の
円筒部5を設け、底部3には相対向した方向に溝26,
27を設けている。
【0032】8は端子であり、先部をほぼ直角に曲げて
立たせ、平板部分から下方に曲げて段差を設けて平板部
分と平行な位置にリード部15を形成している。9は端
子であり、先部をほぼ直角に曲げて立たせたL字状であ
り、平板部分をリード部15として形成している。
【0033】7は帯状空心コイルであり、実施形態1に
示したものを用い、内側巻き始め部分の内壁面に端子8
の直角に曲げて立たせた部分を当接させ、半田付けを行
って固着し、電気的に接続している。この時、端子8の
平板部分と帯状空心コイル7の下側エッジ部との間にわ
ずかな隙間を設けて直接当接しないよう構成している。
また、上記帯状空心コイル7の外側終端部の外壁面に端
子9の直角に曲げて立たせた部分を当接させて半田付け
を行って固着し、電気的に接続している。
【0034】次に、組立て手順について説明する。両面
に接着性あるいは粘着性を有する両面テープ20を、端
子8及び9を固着接続を完了した状態の帯状空心コイル
の上側に中央部の空間を覆って貼付ける。次に、両面テ
ープ20を貼付けた帯状空心コイル7を治具等で設定し
た所定の位置に位置決めし、その治具の所定位置にカッ
プコア21をかぶせ、そのカップコア21の天井部22
を両面テープ20に貼付け固着する。
【0035】更に、下方よりベースコア25を溝26,
27を所定の方向に合せて、端子8,9の一部を収納
し、ベースコア25の円筒部5を帯状空心コイル7の中
央部空間に通して両面テープ20に貼付け固着する。そ
の後、端子8,9のリード部15をカップコア21の外
側でほぼ直角に上方に曲げる。
【0036】以上の構成によっても、高さが低く、横方
向に小さい小形チョークコイルを実現することができ
る。
【0037】(実施の形態3)図5は本発明の第3の実
施形態におけるチョークコイルの帯状空心コイルと端子
の組立斜視図を示す。ここで、帯状空心コイルは、断面
が長方形の帯状銅線を絶縁樹脂材料で覆った帯状被覆銅
線を、中央部に空間を設けて熱風等で絶縁樹脂材料部分
を融着しつつ、うず巻き状に所定回数重ね巻きを行って
形成しているのであるが、被覆銅線には弱いながらも弾
性があり、うず巻き状に重ね巻きを行うと、巻きもどり
が生じる。この巻きもどりの量は、外側になるほどもど
り量が大きくなるので、小形化を目的として、うず巻き
コイルの被覆銅線を密着させて重ね巻きを行うために
は、被覆銅線の重ねた部分を固着しておく必要がある。
チョークコイルの要求耐熱性によっては、250℃を越
える高融点の半田を用いて帯状空心コイルと端子の接続
をする必要性があるが、この時、巻きもどりが生じない
ように帯状空心コイルを治具等で固定保持しようとする
と、大変面倒になる。一方、被覆材料に耐熱性の非常に
高いものを用いると、被覆材料の価格が高くなり、ま
た、被覆材料の耐熱範囲内で帯状空心コイルと端子の半
田付けを行わなければならないので、被覆銅線の半田付
けを行う部分だけ、あらかじめ銅を露出させておく面倒
がある。
【0038】そこで、本実施形態において、28は耐熱
形状の帯状空心コイルであり、汎用の被覆銅線を用い
て、巻き始め部分をほぼ直角に曲げてゆるみ止め29を
設けておき、中央部に空間を設けて熱風等で被覆部分
(絶縁樹脂材料)を融着しつつ、うず巻き状に所定回数
重ね巻きを行って、巻き終り部分をほぼ直角に曲げてゆ
るみ止め29を設けて切断することにより形成してい
る。この耐熱形状の帯状空心コイル28の巻き始め部分
と巻き終り部分のゆるみ止め29をそれぞれ保持する
と、高温下で融着部分が固着力を失っても始終端が固定
されているので、巻きもどりは生じることが無くなる。
また、うず巻き状の中間部分は、融着部分が固着力を失
っても、始終端が固定されているため、巻きもどりを生
じさせようとする力は非常に小さく、被覆材料を押しの
けて銅材と銅材が接触するようなことにはならない。
【0039】30は耐熱形状の端子フレームであり、銅
板に銀やニッケルあるいは半田などのメッキを施した材
料、あるいは、黄銅や軟鋼板に銅又はニッケル下地メッ
キを施し、表面に銀やニッケルや半田などのメッキを施
した材料を用いて、プレス加工によってリード部15同
志を外側でつないだフレーム31を少なくともそれぞれ
の位置が実用上保持できる程度の剛性を持たせて形成し
ている。リード部15とリード部15につながる部分
は、カップコア21の位置決め溝24とベースコア25
の溝26,27にしっくりはまり込む巾寸法に形成し、
ほぼ直角に曲げた先端部32に保持溝33をほぼ直角に
曲げた部分の高さ全体に設けている。そして、耐熱形状
の帯状空心コイル28の始終端のゆるみ止め29を耐熱
形状の端子フレーム30の保持溝33に差し込み、その
始終端のゆるみ止め29をうず巻き状に巻いている巻き
方向に従う方向に曲げる。この時、前記巻き方向に逆ら
う方向に曲げると、使用した被覆銅線の厚さ分だけ大き
いスペースが必要となり、小形化に対して不向きとな
る。又、始終端のゆるみ止め29を小さい寸法に構成
し、前記曲げを行なわないと、巻きもどりを防止する効
果が不安定になってしまう。
【0040】この時、保持溝33を設けたほぼ直角に曲
げる先端部32に、耐熱形状の帯状空心コイル28に用
いた被覆銅線の厚さ分程度の段差Wを設けておくと、小
さいスペースで安定して耐熱形状の帯状空心コイルと接
続することが可能となり、小形化に対して有効である。
【0041】以上のように形成すると、耐熱形状の帯状
空心コイル28の始終端に設けたゆるみ止め29は、耐
熱形状の端子フレームの保持溝33にそれぞれ支持さ
れ、かつフレーム31で耐熱形状の端子フレーム30の
各端子の位置関係を保持しているので、ゆるみ止め29
と保持溝33周辺部を高温に加熱し、半田付けを行うと
耐熱形状の帯状空心コイルに用いた被覆銅線の被覆材料
部分を加熱溶解しつつ高融点の半田を銅線に接合すると
共に、保持溝33周辺にも高融点の半田を接合すること
ができる。以上の構成方法によって、容易に高耐熱性が
得られる。
【0042】また前記半田付けを行って耐熱形状の帯状
空心コイル28の中央部に設けた空間にはみ出した余分
な半田の盛り上りをあえて設け、プレス加工によって半
田の盛り上り部分の一部を打抜き、ベースコア25の円
筒部5より少し大き目の所定の半円形状の空間を形成す
ることによって、円筒部5は帯状空心コイル28の中央
部の内壁面との間に大きな隙間を設けることなく形成で
きるので、小形化に対して有効であると共に、ベースコ
ア25の位置精度が向上し、ベースコア25とカップコ
ア21の壁部23との隙間の精度が向上して所定のイン
ダクタンスが得易くなる効果も有している。
【0043】(実施の形態4)図6は本発明の第4の実
施形態におけるチョークコイルの帯状空心コイルと端子
の組立斜視図を示す。本実施形態においては、異なった
インダクタンスを得る方法について述べる。チョークコ
イルは所定のインダクタンスを得ようとすると、コイル
の巻数とインダクタンス係数(AL バリュー)を所定の
値に決定する必要がある。多種類の異なったインダクタ
ンスを得ようとする場合は、コイルの巻数や、フェライ
トコアの材質や、2個のフェライトコアの間に設けた隙
間の大きさを替えることによってインダクタンス係数
(AL バリュー)を替えることが必要となるが、コイル
の巻数とフェライトコアの材質の組合せを種々変更し、
2個のフェライトコア間の隙間を細かく多数設定するこ
とで種々のインダクタンスを得ている。
【0044】2個のフェライトコア間の隙間を多数設定
する方法については、実施形態1に述べた。フェライト
コアの材質については、Ni−Zn系のフェライトコア
でも、異なったインダクタンス係数(AL バリュー)が
得られる材料が種々生産されているので、選択使用する
ことができる。
【0045】コイルの巻数を替えることは巻線機械の設
定をコントロールすることで容易に対処できる。
【0046】そこで、本実施形態では、巻数の異なった
帯状空心コイルを用いるための端子構成方法について例
示する。図6において、34はウイング端子フレームで
あり、先に述べた金属材料を使用し、順送金型を用いた
プレス加工によって形成されている。このウイング端子
フレーム34は、リード部15からつながる部分をカッ
プコア21の位置決め溝24とベースコア25の溝27
にしっくりはまり込む寸法に形成し、溝27にはまり込
む部分はほぼ直角に上方に曲げており、さらに、両横方
向につなげてベースコア25の底部3よりわずかに上側
に、2カ所のウイング部35を構成し、両方の先端付近
に保持溝33を設けている。さらに、両方のウイング部
35の所定位置に曲げ部36を設けている。この曲げ部
36の曲げ角度や曲げ位置を替えたり、使用するウイン
グ部35を選択することによって、耐熱形状の帯状空心
コイル28のゆるみ止め29を構成する位置を種々変更
することができる。また、保持溝33の位置も替えて設
定することもできる。このウイング端子フレーム34と
耐熱形状の帯状空心コイル28の接続も実施形態3と同
様に行うことができる。
【0047】以上の構成方法によって、コイルの巻回数
を1回より細かい回数違いに微妙に設定することができ
るので、要求される種々のインダクタンスに設定し易く
なる。
【0048】尚、従来の丸線をボビン等に巻きつける方
法では、端子の位置で巻始めと巻終りの位置が決ってし
まうので、1回より細かい回数違いを微妙に設定できな
いことを付記しておく。
【0049】また、以上の構成を用いると、半田付けを
行った部分の外側及び上方・下方に空間ができるので、
帯状空心コイル28の外縁側に生じた半田の余分な部分
を必要に応じてプレス加工で容易に打抜くことが可能に
なる。
【0050】(実施の形態5)図7は本発明の第5の実
施形態におけるチョークコイルの両面テープの貼付け状
態を示す。
【0051】本実施形態においては、両面テープの構成
方法について説明する。20は両面テープであり、両面
に感熱接着剤をコーティングした材料を用いると、形状
を形成する際の加工が容易であるので便利である。しか
し、冷蔵庫内等の低温で、かつ気密を保持して保存する
必要があったり、加熱するまでは、接着力が無いので、
チョークコイルに組込む時、位置を保持するための工夫
が必要になったりする。
【0052】そこで、ここでは、両面に粘着剤をコーテ
ィングした材料を用いて構成する方法について説明す
る。
【0053】中央に芯材となるポリエチレンテレフタレ
ート等のポリエステルフィルムを配し、両面に貼合せ完
了後には高い耐熱性を有する粘着剤をコーティングし、
さらに両面に合紙を配している。合紙と粘着剤の接合部
は容易に剥離できるよう処置されている。以上の構成
で、テープ状に形成し、ロール巻きした材料を用いる。
両面に合紙を配したのは、両面テープ20の形状を形成
する際、プレス加工時に用いる刃物に粘着剤が付着し、
切断しにくくなることを緩和するためである。
【0054】前記材料を平板上に設置し、平行にストレ
ートな2カ所に切歯を持つ刃物を、合紙の上から合紙と
粘着剤部・芯材・粘着剤部を突き抜け反対側の合紙の中
間まで押し付けて片側の合紙・芯材・両粘着剤部に、所
定の長さの平行な2カ所のストレートな形状に切れ溝3
7を形成する。
【0055】次に反対側の合紙の上から、被貼付物(実
施形態1における上側フェライトコア6、または実施形
態2以降に記した帯状空心コイル7及び28)とほぼ同
等かやや大き目の円弧状で、切れ溝37のスパンにまた
がる巾を有する2カ所に切歯を持つ刃物を、粘着剤部・
芯材・粘着剤部を突き抜けて合紙の中間まで押し付ける
ことによって、切れ溝37を形成した合紙と反対側の合
紙・芯材・両粘着剤部に切れ溝37にまたがる巾で、前
記被貼付物とほぼ同等か、やや大き目の円弧状の切れ溝
38を形成する。尚、切れ溝37と円弧状の切れ溝38
を所定の間隔で連続して形成している。
【0056】以上の構成によって、芯材と両側の粘着剤
部は、切れ溝37と円弧状の切れ溝38によって分断さ
れた状態の両面テープ20が配置され、両側合紙は、そ
れぞれ分断されることなくつながっている粘着帯39が
構成できる。
【0057】上記粘着帯39の円弧状切れ溝38を形成
した側の合紙を剥離して、被貼付物上に両面テープ20
を位置合せし、切れ溝37を形成した側の合紙の上か
ら、ゴムローラ又はゴムパッドで、被貼付物の範囲全面
に押しつける。次に、被貼付物を保持して合紙と粘着剤
部の両面テープ20以外の不要部分を引張り上げて剥離
し、被貼付物には、上面が粘着剤を全面露出させた状態
の両面テープ20を貼付けて残存させている。次に、露
出した粘着剤部に実施形態1では帯状空心コイル7を貼
付け固着し、また、実施形態2以降ではカップコア21
を貼付け固着して、それぞれの薄形チョークコイルを構
成している。
【0058】以上の構成方法において、両面テープ20
は、一方を被貼付物とほぼ同等あるいはやや大き目の形
状(円弧状の形状)にしているのは、粘着剤の不要部分
と両面テープ20の部分を分離し易くするためであり、
もう一方をストレート形状にしているのは、円弧状の形
状と確実に交差させて両面テープ20の形状を得やすく
するためである。全円状に形成すると切歯の位置を合せ
るために位置精度を高める必要があるので面倒である。
両面テープ20をそれぞれの合紙の側から切歯を押しつ
けたのは、例えば、片側から全円の切歯を押しつける
と、切歯を押しつけた側の合紙は、不要部分と完全に分
離された浮き島状に形成される。この浮き島状の合紙部
分を剥離するのは非常に面倒になる。全面に合紙を配し
たのは先に説明した通りである。
【0059】尚、ストレート形状を粘着帯39の長手方
向に配しているのは、帯状空心コイル7や28に貼付け
た時、合紙と粘着剤不要部分を剥離する方向とストレー
ト形状の切れ溝37の方向を一致させるためであり、前
記の剥離方向とストレートの方向を一致させておくこと
によって、帯状空心コイル7や28の外径よりも小さい
巾のストレート形状に切れ溝37を構成しても、前記の
剥離が行い易くなる。貼付時にローラ等を合紙に押しつ
けて切れ溝37が粘着剤で埋る部分が生じても合紙と粘
着剤不要部分を剥離して行く方向と分離する方向が一致
しているため、難なく分離されるという効果を有してい
る。
【0060】したがって、本実施形態においては、両面
テープ20は小判形あるいは太鼓形と一般に呼称される
形状にすることに意味がある。
【0061】以上の構成方法によって、両面に粘着剤を
コーティングした材料を容易に使用することができる。
【0062】粘着剤を用いると、感熱接着剤より保管が
容易であり、貼合せる際の位置の保持は容易であり、何
よりも貼付するための時間が非常に短くてすむので、感
熱接着剤を用いる場合より生産性が向上するという効果
がある。
【0063】(実施の形態6)図8は本発明の第6の実
施形態におけるチョークコイルの断面図を示す。
【0064】高さが低くて横方向に小さいチョークコイ
ルにつき説明したが、非常に大きい使用電流値を要求さ
れた場合には、チョークコイルとプリント配線板を接続
するための接合部面積を大きくすることが必要になる。
チョークコイル自体のプリント配線板との接合部は、カ
ップコア21の壁部23の厚さ分が、ほぼ接合部の奥行
寸法として決定されてしまうので、接合部面積を大きく
する場合には、リード部15の巾寸法を大きくするだけ
になってしまうので限界がある。
【0065】そこで、本実施形態では、前記接合部面積
を大きくするために適用される補助接続部を構成する場
合につき、ウイング端子フレームに用いた事例で説明す
る。図6に示すように補助接続部40は、リード部15
の両横につながってかつ、下方に伸ばして形成し、両横
部にそれぞれ段部41を設けており、リード部15と補
助接続部40の間にはスリット42を設けている。
【0066】また、補助接続部40はスリット42の奥
付近と段部41付近で曲げ加工を行い斜部43を形成し
ている。補助接続部40を以上の状態まで形成してお
き、組立てを「コイル組込半田付→半田余分切断→両面
テープ貼付→ベースコア取付→カップコア取付」まで行
った後、図8に示すように補助接続部40の斜部43の
下側部分を横方向から曲げポンチで押して斜部43との
角度が90°より小さい角度(具体的には90°より斜
部43を構成するために曲げた角度分だけ小さくした角
度)まで曲げる。この時、補助接続部40がカップコア
21に圧接されないように構成している。次に、横方向
から前記とは別の曲げポンチで斜部43の突出した部分
を押して斜部43を構成している角度を少しだけ小さく
なるように曲げると、斜部43は外側に突出した状態で
あるが、補助接続部40はカップコア21の壁面23の
下部とベースコア25の底部裏側へ配置される。この
時、壁面23の下側に設けた位置決め溝24の巾を大き
くしておき、ベースコア25の底部裏側に収納部44を
形成しておくと、リード部15の底面と補助接続部40
の底面とベースコア25の底面をほぼ同じ高さあるいは
ベースコア25の底面が少し突出した高さに配置され
る。
【0067】以上の方法によって、プリント配線板との
接合面積を大きくするための補助接続部40がカップコ
ア21やベースコア25に大きな外力を加えることなく
配置できる。
【0068】次にフレーム31とリード部15を分離す
るのであるが、リード部15をほぼ直角に曲げてフレー
ム31につないでいる高さ方向の位置は、カップコア2
1の上面よりも相当低い位置に形成されている。これ
は、端子に用いる材料をセーブするためである。そこ
で、片方のリード部15の先端部にほぼ直角に曲げた部
分を小突出部45として残した状態でフレーム31の一
部をプレス加工で打抜いて、片方だけ分離する。
【0069】この状態でインダクタンス測定など測定す
るための計測器の接点を前記の分離したリード部15と
フレーム31につながった状態のリード部15あるいは
フレーム31の任意の位置に当接させて電気検査を行
う。検査結果が良好な物を、つながった状態で残ってい
る方のリード部15の先端部にほぼ直角に曲げた部分を
小突出部45として残した状態でプレス加工によってフ
レーム31から分離し、同時にテーピング包装等の作業
を行う。以上の方法を自動機械を用いて行うと、フレー
ム31から分離するプレス加工に用いるポンチが折れて
いる等の機械事故が生じていても検査結果が良好なもの
の中に、検査結果が悪いものが投入されることが必然的
になくなる。例えば、フレーム31に連続してつながな
い状態や、個々に分離した状態で電気検査を自動機械を
用いて行う場合には、検査結果が良いものと悪いものを
分別したり、キャリーする工程にも複雑な配慮が必要と
なり大変面倒である。
【0070】つまり、フレーム31に連続してつないで
おくと、安全な使い易い自動機械が簡明に構成し易くな
る利点がある。
【0071】また、フレーム31に連続してつないでお
くと、多数個分に、計測器の接点を多数個分同時に接続
しておき、計測器の中で、測定接点を電気的に切替えて
高速で検査を行うことも可能になり、生産性が向上する
利点もある。
【0072】(実施の形態7)図9は本発明の第7の実
施形態におけるチョークコイルのフェライトコアの組立
斜面図を示す。本実施形態においては、フェライトコア
の中央の円筒部の大きさ及び形状と、フェライトコアの
底部と天井部分の厚さの関係について説明する。
【0073】サイズとしては、前記フェライトコアの中
央の円筒部の水平方向断面積と、フェライトコアの底部
及び天井部分の中央の円筒部と直径方向の同形状寸法位
置における側面表面積の値を同値にするのが、磁束密度
が飽和する位置を極一部に集中させないので理想的と言
える。
【0074】現実的には、高さを重視して、フェライト
コアの底部及び最上部分の厚さを薄くせざるを得ない場
合で、かつ、横方向にもさほど大きくできない要求が生
じてくる。
【0075】つまり、中央の円筒部断面積46>底部及
び天井部分の中央の円筒部と直径方向の同形状寸法位置
における側面表面積47となる条件で構成せざるを得な
い場合であるが、この時には、底部及び天井部分の中央
の円筒部と直径方向の同形状寸法位置に磁束密度が飽和
する位置が生じるので、前記位置における底部及び天井
部の側面表面積47(以下所定点側面表面積と称す)の
大きさがインダクタンス係数(AL バリュー)の大部分
を支配してしまうので、得ることのできるインダクタン
スが所定点側面表面積の大きさなりの値しか得られなく
なってしまう。
【0076】そこで、以上の条件下においては、実施形
態1における下側フェライトコア1の円筒部5や実施形
態2以降におけるベースコア25の円筒部5の側面外周
に高さ方向全域にわたって凹凸状のすじ48を形成す
る。これにより前記所定点側面表面積が大きくなり、イ
ンダクタンスを大きくすることができる。以上のような
厳しい要求下で険しい構成であっても、所定のインダク
タンスが得られると、円筒部5が小さく構成できている
ことから、帯状空心コイルに用いた被覆銅線の長さが短
く構成でき、被覆銅線の導体抵抗が小さくなり、直流電
圧変換回路などに用いる場合は、電力ロスが小さくおさ
まる利点を有している。そして、チョークコイルとして
は、小形に構成できている。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高さが低
く、横方向に小さく、耐熱性が高く、要求インダクタン
スが得易く、生産性がよい小形のチョークコイルを実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のチョークコイルを示
す正面断面図
【図2】同チョークコイルの側面断面図
【図3】同チョークコイルの平面図
【図4】本発明の第2の実施形態のチョークコイルの断
面図
【図5】本発明の第3の実施形態におけるチョークコイ
ルの耐熱形状の帯状空心コイルと耐熱形状の端子フレー
ムとの組立斜視図
【図6】本発明の第4の実施形態におけるチョークの耐
熱形状の帯状空心コイルとウイング端子フレームとの組
立斜視図
【図7】本発明の第5の実施形態におけるチョークコイ
ルの両面テープの構成手法を説明するための組立斜視図
【図8】本発明の第6の実施形態におけるチョークコイ
ルの断面図
【図9】本発明の第7の実施形態におけるチョークコイ
ルのフェライトコアの部分斜視図
【図10】従来のチョークコイルの断面図
【図11】従来のチョークコイルの平面図
【符号の説明】
1 下側フェライトコア 2 台形状切り欠き 3 底部 4 壁面 5 円筒部 6 上側フェライトコア 7 帯状空心コイル 8,9 端子 10 ボビン 13 薄肉円筒部 14 貫通孔 15 リード部 17 孔 20 両面テープ 21 カップコア 22 天井部 23 壁部 25 ベースコア 26,27 溝 29 ゆるみ止め 33 保持溝 35 ウイング部 37 切れ溝 38 円弧状切れ溝 40 補助接続部 43 斜部 44 収納部 45 小突出部 46 中央円筒部断面積 47 側面表面積 48 凹凸すじ 49 余分な半田盛り上り

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状被覆銅線を中央部に空間を設けてう
    ず巻き状に重ね巻きした帯状空心コイルと、この帯状空
    心コイルの内側巻き始め部分と外側巻き終り部分に各々
    半田付けによって接続した端子と、樹脂成形品より成
    り、外壁と中央に形成した薄肉円筒部につながった底部
    に貫通孔と孔部を設け、当該薄肉円筒部を前記帯状空心
    コイルの中央部の空間に通し、前記端子に形成したリー
    ド部を当該孔部に通したボビンと、下面に貼付された両
    面に接着性あるいは粘着性を有する両面テープにより前
    記帯状空心コイルと前記ボビンの上方に組合せて貼付さ
    れた上側フェライトコアと、両サイドに台形状切欠きを
    有する底部と当該底部につながった壁部と中央に半円状
    の円筒部が形成され、上記ボビンの下方より当該円筒部
    を前記ボビンの薄肉円筒部に通し、当該底部と当該壁部
    を前記ボビンの貫通孔に通して前記両面テープに固着せ
    しめられた下側フェライトコアとを備え、上側フェライ
    トコア上面が最上面となり、下側フェライトコアの底部
    が最下面となるように構成したことを特徴とする小形チ
    ョークコイル。
  2. 【請求項2】 帯状被覆銅線を中央部に空間を設けてう
    ず巻き状に重ね巻きした帯状空心コイルと、この帯状空
    心コイルの内側巻き始め部分と外側巻き終り部分に各々
    独立して接続した端子と、上記帯状空心コイルの上面に
    貼付された接着性あるいは粘着性を有する両面テープ
    と、この両面テープにて貼付固着された天井部と周囲に
    壁部を有するNi−Zn系フェライト焼結体より成るカ
    ップコアと、中央部分に半円状の円筒部を有し、底部に
    溝を有するNi−Zn系フェライト焼結体より成るベー
    スコアとを備え、このベースコアの円筒部は前記帯状空
    心コイルの空間に通し、上記ベースコアの溝に前記端子
    の一部を収納し、上記円筒部を前記両面テープに貼付固
    着したことを特徴とする小形チョークコイル。
  3. 【請求項3】 帯状被覆銅線をうず巻き状に重ね巻きし
    た帯状空心コイルの始終端部をほぼ直角に曲げてゆるみ
    止めを形成し、前記帯状被覆銅線の材厚分程度の段差を
    有する保持溝を端子に形成し、この端子の保持溝に前記
    ゆるみ止めをそれぞれ差し込み、前記帯状空心コイルの
    巻き方向に従う方向に曲げてから半田付けを行って前記
    帯状空心コイルと端子を接続したことを特徴とする請求
    項1または2に記載の小形チョークコイル。
  4. 【請求項4】 帯状空心コイルに、その内側巻き始め部
    分と端子を接続した半田付け部分の半田盛りをベースコ
    アの円筒部より少し大き目にプレス加工で打抜いて半円
    形状の空間を構成し、この空間をベースコアの位置決め
    に用いたことを特徴とする請求項2または3に記載の小
    形チョークコイル。
  5. 【請求項5】 端子のリード部につながってほぼ直角に
    上方に曲げた部分の両横方向にそれぞれ曲げ部を有する
    ウイング部を設け、この曲げ部やウイング部の先端位置
    を選択して帯状空心コイルに接続したことを特徴とする
    請求項2〜4のいずれかに記載の小形チョークコイル。
  6. 【請求項6】 両面テープは、被貼付物と同等かやや大
    き目の円弧状部分を有する小判形あるいは太鼓形に形成
    したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    小形チョークコイル。
  7. 【請求項7】 端子のリード部をカップコアの外側で上
    方に曲げ、最先端部を外側へ曲げて小突出部を形成する
    とともに、両横方向につなげて補助接続部を形成し、該
    補助接続部を、一部に斜部を外側へ突出させて形成して
    カップコアの壁面下部とベースコアの裏側に設けた収納
    部へ曲げて配置したことを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載の小形チョークコイル。
  8. 【請求項8】 フェライトコアの中央の円筒部断面積よ
    りフェライトコアの底部及び天井部の、中央円筒部と直
    径方向の同位置における側面表面積が小さくなる該天井
    部と底部の厚さに設定した条件下において、前記フェラ
    イトコアの円筒部外周に高さ方向全域にわたって凹凸状
    のすじを形成したことを特徴とする請求項1〜7のいず
    れかに記載の小形チョークコイル。
JP33298595A 1995-12-21 1995-12-21 小形チョークコイル Pending JPH09171929A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33298595A JPH09171929A (ja) 1995-12-21 1995-12-21 小形チョークコイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33298595A JPH09171929A (ja) 1995-12-21 1995-12-21 小形チョークコイル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09171929A true JPH09171929A (ja) 1997-06-30

Family

ID=18261024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33298595A Pending JPH09171929A (ja) 1995-12-21 1995-12-21 小形チョークコイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09171929A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340607A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Sumida Corporation インダクタ
EP2665070A1 (en) * 2012-05-18 2013-11-20 Toko, Inc. Surface mount inductor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340607A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Sumida Corporation インダクタ
EP2665070A1 (en) * 2012-05-18 2013-11-20 Toko, Inc. Surface mount inductor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4781223B2 (ja) インダクタンス素子
EP0212812B1 (en) Chip inductor and method of producing the same
TWI395238B (zh) Magnetic parts
JPH073808B2 (ja) プリント回路上へのコイル組立て方法
EP0622970B1 (en) Voice coil and loudspeaker structure
JP2007273757A (ja) コイル部品の製造方法
JPH09171929A (ja) 小形チョークコイル
JP4664006B2 (ja) インダクタ
JP3369075B2 (ja) 面実装コイル
TW564441B (en) Inductor manufacture and method
JP2001267138A (ja) インダクタンス素子
JP4044566B2 (ja) 表面実装型インダクタ及びその製造方法
CN110993284A (zh) 线圈装置和脉冲变压器
JPH118133A (ja) 面実装コイル
JP3711920B2 (ja) チョークコイルの製造方法
JP2558513Y2 (ja) コイル
JP4707169B2 (ja) コイル及びその製造方法
JP2003234211A (ja) コモンモードフィルタ
JP2006013150A (ja) インダクタとその製法及びインダクタ用端子形成金具
JP2821310B2 (ja) 薄型コイルの導電接続方法
JP3664534B2 (ja) 表面実装型チョークコイル
JPH10294223A (ja) チップインダクタ
JP2002319510A (ja) 巻線部品
JP3051534B2 (ja) チップインダクタ
JP3304688B2 (ja) 箔巻コイル部品の製造法