JPH09171594A - 駐車場車室内状態検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーン毎の交通状況に応じて、レーン毎の方向
区分を最適に割当て交通流の円滑化を図る。 【解決手段】駐車スペース内の駐車状態を検出する計測
装置と、駐車状態として満空状態の他に出庫予定状態を
判別する車室内状態判定装置と、判定結果を車室毎に設
置された状態表示装置に表示し、空いているかあるい
は、空きそうな駐車スペースに案内制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、デパート，スーパ
等の多数の車の駐車が可能な駐車場システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】駐車場の車室内の状態を検出する方法と
しては、特開平4−363800 号公報『駐車場システム』に
記載されるように、車室毎に設置された超音波センサに
より車両の存在検知を行い、車室毎に設けられたランプ
により満空状態の表示をしていた。駐車場利用者は、こ
のランプの情報をもとに空いている車室を自走しながら
探し、空き駐車スペースに駐車することになる。ここ
で、駐車場の利用率が低い場合には、空きスペースを比
較的容易に探すことができるが、利用率が非常に高い場
合、出庫しそうな車両も含めて空きスペースを探すこと
が利用者にとって必要になってくる。こうした場合、駐
車スペースに現時点で駐車している車両のうち、人が乗
車している車両が対象となるが、想定されるケースとし
ては入庫したばかりなのかまたは、今から出庫しようと
しているのかを見極めなければならず、出ようとしてい
る車と勘違いしたために利用者による待ち行列ができる
ため、駐車場利用者はもとより駐車場全体の利用率の低
下をもたらすことにもなる。そこで、駐車場の利用率を
さらに上げるために、このような状況をシステム側で検
出し利用者に情報サービスすることが望まれる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来例では、駐車スペ
ースに駐車された車両に利用者が乗車していても入庫し
た直後なのか、出庫しようとしているのかそれだけでは
判断できないため、ドライバが出庫予定の車両と思って
待っていた結果、入庫直後であったために待たされた車
両はもちろんのこと、後続車両も同様に待たされること
になり、渋滞を引き起こす結果となる。本発明は、駐車
場内の各車室毎の車両の入出庫状態を検出し、車室内が
満車なのか空車なのか以外に、満車の状態でありながら
出庫予定であるという状態も検出できる、駐車場車室内
状態検出装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理を説
明するブロック図を示す。

【０００５】図１に示す本発明の原理ブロック図中の１
０〜１３より構成される１００〜１０２は、駐車場内の
各車室毎の駐車状態を検出する手段であり、１０３は満
空状態検出部１０と、出庫予定状態検出部１１の情報よ
り駐車スペース内の車両の駐車状態を判定する車室内状
態判定手段であり、１０４は車室内の車両の駐車状態に
応じて対応する表示状態に切り替る表示内容切替手段で
あり、現在の車室内の駐車状態を車室毎に設置された状
態表示灯１２に表示する。

【０００６】また、１０６は車室内状態モニタ１０５の
状況に基づき駐車場の入り口付近や、駐車場案内システ
ムに設けられた満空表示板に表示する表示手段であり、
かかる手段を具備することにより本課題を解決するため
の手段とする。

【０００７】レーン毎の交通状況を車室内状態検出手段
１００〜１０２で計測し車室内状態判定手段１０３に入
力する。入力された情報をもとに車室内状態判定手段１
０３では、車室内の駐車状態を判定し、判定された状態
に対応する情報を表示内容切替手段１０４を介して、状
態表示灯１２に車室毎の駐車状態を表示することが可能
となる。また状態表示灯１２には、状態表示を手動で変
更するための手動スイッチ１３が接続されているため、
出庫予定のドライバは、出庫の際に予め出庫の意思表示
を駐車スペースを探している利用者に知らしめることが
できる。さらに、車室内状態モニタ１０５に全車室毎の
駐車状態を表示し、表示結果をもとに立体駐車場等のフ
ロアー毎の案内板，駐車場入り口付近の案内板，駐車場
案内システムに設けられた各種案内板等に表示する。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の要旨を図２〜図１
３に示す実施例により具体的に説明する。

【０００９】以下、図３に示す車室が一台毎に管理され
るような駐車場で、駐車スペースを利用者が自走しなが
ら車室毎の駐車状態情報をもとに効率的に駐車する方法
について説明する。

【００１０】図２は、本システムのハードウェア構成を
説明する図であり。２０１は、各車室毎の駐車状態を他
の駐車場利用者に対して案内するための状態表示灯であ
り、２０２は、超音波式の車両存在センサであり車室内
の駐車車両の存在検知を行う。また２０３は、駐車車両
のエンジンの回転音を収集するマイクロホンであり、回
転音の音圧レベルからエンジンの起動／停止状態を検出
する。これにより、従来の存在検知の他に出庫予定車両
の検知も行うことができる。また、ドライバは、自分が
予め出庫できる状態にあることを２０４の押しボタンに
より出庫状態の意志を２０１の状態表示灯を介して他の
ドライバに知らせることができる。

【００１１】図３は、ドライバが駐車スペースを探す場
合に行う状況判断の説明図であり、自走しながら駐車ス
ペースを探し回る車両３０１は、満車であり駐車するこ
とができない状況（３０３）と、空車であり駐車するこ
とができる状況（３０２）及び、３０４の状況のよう
に、駐車車両に人（３０５）が乗車している状況のいず
れかに遭遇する。ここで状況３０４に関しては駐車でき
るか否か判断するには、駐車車両が入庫したばかりなの
か出庫しようとしているのかを見極める必要があり、た
またまとおりかかった利用者にとっては状況判断が難し
いものとなっていた。そこで、本発明では従来の満空状
態案内の他に、満車でも今から出庫しようとしている車
両を事前に検出し、駐車場利用者に案内することで駐車
場全体の利用率を大幅に向上させることを行うものであ
る。

【００１２】次に、車室内の出庫予定車両を検出し駐車
スペースを探している利用者に知らしめる手順の概略を
図４の処理フローを用いて説明する。まず、出庫予定状
態検出センサにより検知信号の取り込みを行う（４０
１）。次に、取り込まれた検知信号をもとに車室内の駐
車車両の状態の判定を車室内状態判定処理により行う
（４０２）。ここで、判定された結果に対応する状態を
状態表示灯に更新表示するために表示内容の切り替えを
表示内容切替処理により行い（４０３）、車室毎の状態
表示を行うために設置された状態表示灯に表示する(４
０４)。さらに、更新された表示内容を駐車場内の管制
室にある車室内状態モニタに表示し(４０５)、モニタ上
の表示内容をもとに駐車場内あるいは、駐車場外の案内
板に表示する（４０６）。

【００１３】図５は、満空センサと、エンジン始動検出
センサを用いて車室内状態を検出する例を説明する図で
ある。５０１は、超音波式の車両存在センサの出力信号
のうち車両が存在しない状態を示し、５０２は車両が存
在している状態を示す。503は、音響センサ（マイクロ
ホン）によりエンジンの回転音を検出するセンサの出力
信号のうち、エンジンが起動していない状態を示し、５
０４はエンジンが起動している状態を示す。５０５は、
エンジンの回転音を検出する音響センサと同様なセンサ
により駐車車両のドアの開閉音を検出するセンサの検知
信号を示す。ここで、以上の検知信号から空車状態は、
検知信号５０１から判定する。また、満車状態について
は検知信号５０２から判定する。さらに、満車状態であ
ってエンジン始動状態の検知信号５０４が確認された場
合に、駐車車両が出庫予定状態にあることを識別し出庫
予定検出信号５０６を出力する。残留者の検知について
は、満車状態でドアの開閉音が検知され、長時間エンジ
ンが始動状態になっている場合に残留者有りの判定を行
い、残留者検出信号５０７を出力する。

【００１４】図６は、車室内状態判定部のハードウェア
構成の説明図である。車室内の駐車車両の状態判定を行
う例として、まずマイクロホン６０１からエンジンの回
転音をエンジン始動判定部６０２により抽出し、入庫状
態検出部６０３により入庫状態であることが検出できた
ら、入庫時に発生したエンジンの回転音をエンジン回転
音記憶部６０４により記憶する。出庫状態時に発生した
エンジン音であれば、入庫時に記憶したエンジン回転音
と回転音比較部６０５により比較し、照合できれば入庫
車両が車出庫しようとしていることが判別できる。

【００１５】図７は、車室内状態判定部の処理フローの
説明図である。車室内に駐車する車両の状態を判定する
には、まず超音波式の満空センサにより満車か，空車か
判定する。空車状態のときには、空車状態表示を行う。
次に、満車状態である場合、エンジン始動検出センサに
よりエンジン停止状態が確認された場合には満車状態の
表示を行う。エンジン始動が検知された場合には、出庫
予定状態の表示を行う。さらに、エンジンが長時間始動
状態でドアの開閉音が検知されている場合には、駐車車
両内に人が乗車したままになっている可能性があるた
め、異常検知信号として管制室に通報し該当する車車両
の異常の有無の確認を行う。

【００１６】図８は、駐車スペースに車両を入庫する場
合の入庫動作を説明する図である。駐車スペースに入庫
しようとしている車両８０１は、例えば８０２→８０３
→８０４→８０５のような入庫動作を行う。出庫の際に
は、前進で出庫できるので動作は入庫に比べ容易にな
る。

【００１７】図９は、車庫入れ時に生じるノイズの除去
方法の説明図である。車両のエンジンの回転音を検出す
る場合特に、図８のように出庫動作よりも入庫動作の方
が切り返し動作を含むため、９０２のようにエンジンの
回転音に変動が生じ、車室内に駐車してアイドリング状
態になると回転音が９０３のように安定する。このよう
な場合に、９０２のようなノイズを除去するには音圧レ
ベルで９０４のようなしきい値で、ノイズ除去すること
ができる。また、ＦＦＴ変換し、音の振動スペクトラム
を解析して車庫入れの時に発生する音の振動パターンを
用いて除去する方法も考えられる。

【００１８】図１０は、車室内状態モニタを介して満空
表示板に案内する方法を説明する図である。１００１は
駐車場内の各車室に設置された出庫予定車両検出センサ
を示し、ここで検出された検知信号は、１００２の表示
制御部を介して１００３の車室内状態モニタに表示す
る。車室内状態モニタでは、例えば各車室内の状態を空
車状態１０４，満車状態１０５，出庫予定状態１０６の
ように分類して表示する。管制室では、このモニタ情報
をもとに各エリア毎に設置された案内板１１０８に表示
することで、利用者の駐車スペースの確保に有益な情報
を与えることができる。

【００１９】図１１は、案内表示板の設置により利用者
を目的駐車場まで効率良く案内する方法を説明する図で
あり、駐車場利用者に対して目的駐車場を案内するシス
テムでは、駐車場の入り口付近に設置された案内板１１
０２及び、駐車場周辺の道路沿いに設置された案内板に
より目的駐車場の満車／空車の表示を行うが、従来は駐
車車両を満空状態のみで管理していた、しかしながらこ
こでは出庫予定の車両も含めて案内表示を行う。実際に
は、駐車場周辺を走行している車両が目的駐車場につく
までは、多少時間がかかるため着くまでには出庫予定か
ら、空車状態に変化している可能性が高いため、出庫予
定状態の駐車スペースに駐車できることになる。

【００２０】図１２は、車室内の駐車状態をランプの点
滅により表示する方法を説明する図である。１２０７
は、１つのランプ１２０１の点滅で行うもので例えば、
点灯時は満車，滅灯時は空車、点灯と滅灯を交互に繰り
返して表示するときは出庫予定を意味する。１２０８
は、２つのランプ１２０２，１２０３の点滅で行うもの
で具体的には、１２０２点灯で１２０３滅灯時は満車，
１２０２滅灯で１２０３点灯時は空車，１２０３と１２
０４の２つのランプが点灯と滅灯を交互に繰り返して表
示するときは出庫予定を意味する。１２０９は、三つの
ランプ１２０４，１２０５，１２０６の点滅で行うもの
で具体的には、１２０４点灯で１２０５，１２０６が滅
灯時は満車，１２０５点灯で１２０４，１２０６が滅灯
時は空車，１２０６点灯で１２０４，１２０５が滅灯時
は出庫予定を意味する。表示素子としては、信号機に利
用されている表示器により容易に実現できる。

【００２１】図１３は、車室内の駐車状態を文字で表示
する方法を説明する図である。例えば、１つの表示板に
１３０１〜１３０３のような文字を予め登録しておき、
駐車状態に対応する文字に切り替えて表示する。文字を
表示する素子としては、LED方式の文字表示板等で容易
に実現できる。

【００２２】以上のような構成をすることにより、車室
内の駐車状態を満空状態の他に、出庫予定の状態も案内
表示が可能になるため駐車場全体の利用率を大幅に向上
させることができる。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、駐車場内の車室の駐車状態に
ついて単に、満車か空車かの案内だけでなく、出庫しよ
うとしている車両についても検出し案内できるため、駐
車場の利用率の大幅な向上が期待できる。さらに、駐車
している車両に対し残留者の検出も可能なため、エアコ
ンを付けたままでの子供の置きざり等の事故を、未然に
防ぐ効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本システムの構成を示すブロック図。

【図２】本システムのハードウェア全体構成を示す説明
図。

【図３】駐車スペースの探索状況を示す説明図。

【図４】本システムの処理のフローチャート。

【図５】車室内状態を検出する方法を示すタイミングチ
ャート。

【図６】車室内状態判定部のハードウェア構成を示すブ
ロック図。

【図７】車室内状態判定部の処理のフローチャート。

【図８】車庫入れの状態を示す説明図。

【図９】車庫入れ時に生じるノイズの除去方法を示す特
性図。

【図１０】車室内状態モニタを介して満空表示板に案内
する方式を示す説明図。

【図１１】案内表示板の設置について示す説明図。

【図１２】状態表示灯の表示方式について示す説明図。

【図１３】状態表示灯の表示方式について示す説明図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 宏 東京都千代田区神田駿河台四丁目６番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 小野瀬 健太郎 茨城県日立市大みか町五丁目２番１号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駐車場の個々の駐車スペースに駐車してい
   る車両において、前記駐車スペースが満車状態であるか
   空車であるか以外に、駐車した車両が入庫した直後なの
   か、出庫しようとしているのかを検出する出庫予定状態
   検出手段と、駐車スペース内の駐車車両の状態を前記駐
   車スペース毎に表示する駐車状態表示手段を設けたこと
   を特徴とする駐車場車室内状態検出装置。
2. 【請求項２】駐車場の個々の駐車スペースにおける車両
   の存在を検出する満空状態検出手段と、前記駐車スペー
   スに駐車した車両が入庫した直後なのか、出庫しようと
   しているのかを検出する出庫予定状態検出手段と、駐車
   スペース内の状態を前記駐車スペース毎に表示する駐車
   状態表示手段を設けたことを特徴とする駐車場車室内状
   態検出装置。
3. 【請求項３】駐車場の個々の駐車スペースにおける車両
   の存在を検出する満空状態検出手段と、前記駐車スペー
   スに駐車した車両のエンジン始動状態を検出し、前記駐
   車スペースに駐車した車両が入庫した直後なのか、出庫
   しようとしているのかを検出する駐車状態検出手段と、
   駐車スペース内の状態を前記スペース毎に表示する駐車
   状態表示手段を設けたことを特徴とする駐車場車室内状
   態検出装置。
4. 【請求項４】前記駐車状態検出手段は、前記駐車スペー
   スへ駐車した車両のエンジンの回転音をマイクロホンに
   より検出し、回転音の変化から前記車両が出庫しようと
   している状態であることを検出する回転音検出手段と、
   前記車両のドアの開閉音の変化から、前記車両から人が
   乗り降りしたことを検出する残留者検出手段とから、前
   記車両内に残留者の有無を検出する請求項２に記載の駐
   車場車室内状態検出装置。
5. 【請求項５】前記駐車状態検出手段は、前記駐車スペー
   スへ駐車した車両から排出される排気ガスを検出し、排
   気ガスの濃度変化から前記車両が出庫しようとしている
   状態であることを検出する排気ガス検出手段を設けた請
   求項２に記載の駐車場車室内状態検出装置。
6. 【請求項６】前記駐車状態検出手段は、前記駐車スペー
   スへ駐車した車両から発生される赤外線を検出し、赤外
   線の変化から前記車両が出庫しようとしている状態であ
   ることを検出する赤外線検出手段を設けた請求項２に記
   載の駐車場車室内状態検出装置。