JPH09170990A - 燃焼性試験装置 - Google Patents

燃焼性試験装置

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Publication number
JPH09170990A
JPH09170990A JP34925395A JP34925395A JPH09170990A JP H09170990 A JPH09170990 A JP H09170990A JP 34925395 A JP34925395 A JP 34925395A JP 34925395 A JP34925395 A JP 34925395A JP H09170990 A JPH09170990 A JP H09170990A
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JP
Japan
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test
test piece
wall
rear wall
front wall
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Application number
JP34925395A
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English (en)
Inventor
Chikako Sumi
智佳子 墨
Teruko Iwata
央子 岩田
Noriko Kanehara
則子 金原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙がでる試験片の測定精度を向上すること。 【解決手段】 支持台4に載置したコの字形取付具1、
2に挟持されている試験片3の表面と裏面を照らすため
の照明具17を後壁12または前壁18の内面に設け、前壁18
の表側にコの字形取付具1、2に印した標線に一致する
位置にレーザ光線19を出す光源20を設ける。これによ
り、試験室の内部に光源を置いた場合には、その光は観
察窓を透過して内部を見ることができるので、試験片が
煙を出すものであっても、その試験片の燃焼状態を正確
に観察することができ、また試験室の内部に設けた光源
17に照らされて確認されるコの字形取付具の標線とレー
ザ光線19とが一致するように視線を合わせながら、煙の
中でも試験片の燃焼状態を観察することができるので、
試験片が煙を出すものであっても、その試験片の燃焼状
態を正確に観察することができ、測定の精度を向上する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼性試験装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、燃焼性試験の概要について、説明
する。この試験は車両の運転室等の内装材料、例えば座
席、座席ベルト、天井張り、ドアトリム等、車体に固定
されているものの構成材料について行うものである。こ
の試験はJIS D1201-1977 「自動車室内用有機資材の燃
焼性試験方法」に規定されている。その具体的な内容は
図8に示すように、上下二つのコの字形取付具1および
2の間に試験片3を挟み、図9に示すように支柱5にて
支持されている支持台4に水平に載置し、バーナ6にて
試験片3の端部に着火する。具体的な形状大きさを把握
するために寸法の一例を示すと、コの字形取付具1およ
び2の寸法は長さL1 =356mm 、幅W1 =56mm、厚みt
=6mmである。
【0003】そして、着火した試験片3が延焼してその
延焼が標線Aに達した時から計測を開始し、その延焼が
標線Bを通過するまでの時間T、またはその延焼が標線
Bに達するまでに止ったときには、止るまでの時間Tを
測り、かつ、コの字形取付具1および2に試験片3を挟
んだそのままの状態で支持台4から外して、標線Aから
の延焼長さDを測定する。この延焼長さは図10に示すよ
うに、単一材である(イ)の試験片3が標線Aから炭化
が止った所までの長さDであり、また複合材3a、3bから
なる(ロ)の試験片の標線Aから炭化が止った所までの
長さDであり、また(ハ)の試験片3が液状に溶けて、
標線Aから滴下が止まった所までの長さDであり、また
(ニ)の試験片3が溶融して、標線Aからその溶融が止
った所までの長さDである。
【0004】このように、試験片3の材料によって炭化
したり、液状化したり、溶融したりすることを総称し
て、この試験においては燃焼といっている。この燃焼は
図10にも現れているように、試験片3の裏面で止ること
があり、特に(ロ)の試験片のように複合材である場合
には、表側の試験片3aの燃焼が止っていても、裏面側の
試験片3bの燃焼がまだ持続されている場合があり、燃焼
停止時間Tを測定する場合には十分に注意する必要があ
る。
【0005】そして、標線Aから燃焼が止るまでの時間
Tおよび標線Aから燃焼が止った所までの長さDの計測
結果から、一分間当たりの燃焼速度Bを式(B=60×D
/T)で算出する。判定の基準は、先ず燃焼しないこと
が一番よく、次にB<100mm/min であること、また試
験片3の燃焼が標線Aに達してから60sec 以内に止り、
かつ、標線Aに達した後の試験片3の燃焼した長さDが
50mm未満であることが基準として定められている。特に
時間Tは秒単位で測定しなければならないので、高い精
度の計測が要求される。
【0006】また、試験環境は20±5℃で相対湿度65±
20%に保たれた環境条件のもとで行うことが定められて
いる。そのために、図11に示すように試験室7内に支持
台4を設置し、この支持台4に試験片3を挟持したコの
字形取付具1、2を載置している。また、この試験室7
は試験環境を保持するために、恒温恒湿槽8内に設置さ
れている。この試験室7の大きさを把握するために、具
体的な寸法を示すと長さL2 =380mm 、幅W2 =205mm
、高さH=355mm である。
【0007】図12に示すように、従来の試験室7はバー
ナ6を備えた着炎扉9、試験片出し入れ扉10、観察窓1
1、後壁面12、蓋板13および底板を一体に組み立てた六
面体である。そして、試験開始準備としてコの字形取付
具1および2に挟持した試験片3を、試験片出し入れ扉
10を開いて、支持台4にセットし、試験終了後には試験
片出し入れ扉10を開いて、コの字形取付具1および2に
試験片3を挟持した状態で支持台4から取り出すように
している。また、観察窓11は耐熱ガラスでできており、
試験室7に固定された枠14に保持するようにして、枠14
の上方から抜き差しするようにして、清掃できるように
している。また、支柱5は空気孔15を設けた邪魔板16に
立設されていて、試験室7内に定置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の試験室7に
おいて、試験片のセットおよび試験終了後の取り出し
は、試験片出し入れ扉を開いて行っていたので次のよう
な問題がある。すなわち、試験片出し入れ扉の開口面積
は、片手しか入らない大きさであるので、コの字形取付
具に挟持した試験片をセットしたり、試験終了後の取り
出しを片手で行わなければならない。また、コの字形取
付具は金属で出来ているので、相当な重量がある。そこ
で、このコの字形取付具を片手で持って支持台にセット
する時に、コの字形取付具に挟持されている試験片が支
持台に接触して、正規の挟持状態でないまま燃焼試験を
してしまったり、また試験終了後に取り出す時に試験片
が支持台に接触した場合には、試験片が撓んだりあるい
は燃焼部分が壊されたりして、精度の高い試験結果を得
ることが出来ない場合があるという問題がある。そし
て、このような場合には再度試験のやり直しをしなけれ
ばならないので、試験の能率が悪いという不具合があ
る。
【0009】また、精度の高い試験を行うためには、試
験片のセットおよび試験終了後の取り出しに十分な注意
を払わなければならないので、熟練を要すると共に、同
一試験片を五枚作って、同一試験を五回行いその平均値
で燃焼速度Bを求めなければならないので、試験片の種
類が多い場合にはその試験回数は膨大なものとなる。し
たがって、この膨大な試験回数毎に注意を払いながら、
試験片のセットおよび試験終了後の取り出しに多くの時
間が掛かり、試験能率が悪いという問題がある。
【0010】次に、試験室内に支持台が固定されている
ので次のような問題がある。この燃焼性試験は図12に示
すように、比較的狭い空間である試験室7内で、試験片
3を燃焼させるので、試験片3の材質によっては煙や煤
が発生し、試験室7内に煙が充満して試験片の燃焼状態
が見えにくくなると共に、煤が観察窓11に付着する。そ
して、この試験は同じ試験片を五枚作り、この五枚の試
験片について同じ試験を行う。そこで、試験片3の燃焼
状態を観察窓11を透して観察するので、観察窓11を常時
きれいにして、その燃焼状態がよく見えるようにしなけ
ればならない。
【0011】しかしながら、試験室7の観察窓11は、枠
14から耐熱ガラスを上下方向に抜き差しするようになっ
ていて、観察窓11を掃除するときには耐熱ガラスを上方
に引き抜いて試験室7の枠14から外すので、耐熱ガラス
を割らないように注意しなければならない。そのために
観察窓11の取りはずしが極めて困難で手間がかかると共
に、一種類の試験材料に対して五回もの試験を行わなけ
ればならないので、観察窓11の掃除の頻度が高くなり、
多少観察窓が汚れていても掃除しないことがある。ま
た、耐熱ガラスを枠14から外さないで掃除しょうとして
も、試験室7内に支持台4があって邪魔をするので、観
察窓11の全面を掃除することができない。そのために、
試験片3の燃焼が何時止まったのかを観察するのが困難
になり、精度の高い燃焼速度Bが得られないことがある
という問題がある。また、例え観察窓がきれいであって
も、試験室内に煙が充満している場合には試験片の燃焼
状態を観察するのが困難であり、精度の高い測定ができ
ないという問題がある。
【0012】また、試験室7内は決められた温度および
湿度の試験環境で行わなければならないので、試験が終
了し次の試験を行うためには試験室7内の試験環境を整
える必要がある。しかしながら、試験室7内に昇温され
た支持台4や支柱5があると、この支持台4および支柱
5が所定の温度まで降温するのに時間が掛かり、試験能
率が悪いという問題がある。また、燃焼粕が邪魔板16の
上に積もり、空気孔15における通気が悪くなるので、そ
の燃焼粕を除去しなければならないのであるが、狭い試
験片出し入れ扉の開口部からの除去作業は困難であり、
その除去作業に多くの時間を要すると共に、燃焼粕を余
すことなく全部除去するのが困難であり、空気孔15にお
ける通気性に影響を及ぼし、精度の高い試験に支承を来
す場合がある。
【0013】本発明は試験室内に煙が充満していても、
試験片の燃焼の観察ができるようにすると共に、観察窓
および試験室内の清掃と試験片の出し入れを容易にし、
かつ、試験室内の試験環境を短時間に整えるようにし
て、精度の高い燃焼測定が得られるようにすると共に、
試験能率をも向上した燃焼性試験装置を提供するもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る請求項1の記載から把握される手段は、
試験片出し入れ扉と着炎扉および後壁と前壁を備え、所
定の温度および湿度に保たれた試験室内に、支柱に支持
した支持台を設け、上下二枚のコの字形取付具の間に試
験片を挟持し、この試験片を挟持したコの字形取付具を
前記支持台に載置してなる燃焼性試験装置において、支
持台に載置した前記コの字形取付具に挟持されている試
験片の表面と裏面を照らすための照明具を前記後壁また
は前壁の内面に設け、前記前壁の表側に前記コの字形取
付具に印した標線に一致する位置にレーザ光線を出す光
源を設けたことを特徴とする。
【0015】次に、請求項2の記載から把握される手段
は、試験片出し入れ扉を設けた側壁と着炎扉を設けた側
壁および後壁と観察窓を設けた前壁を備え、所定の温度
および湿度に保たれた試験室内に、支柱に支持した支持
台を設け、上下二枚のコの字形取付具の間に試験片を挟
持し、この試験片を挟持したコの字形取付具を前記支持
台に載置してなる燃焼性試験装置において、前記後壁を
固定し、該後壁に前記側壁を回動可能に連結し、該どち
らか一方の側壁と前壁とを回動可能に連結したことを特
徴とする。
【0016】次に、請求項3の記載から把握される手段
は、支持台をガイド部材に案内して出し入れできるよう
にしたことを特徴とする。
【0017】次に、上記各手段から把握される発明によ
って、課題がどのように解決されるかについて説明す
る。先ず、請求項1の記載から把握される本発明におい
て、支持台に載置したコの字形取付具に挟持されている
試験片の表面と裏面を照らすための照明具を前記後壁ま
たは前壁の内面に設けたので、外部から光を当てた場合
に、試験室内が煙などで暗いときには、その光が観察窓
に反射して内部を見ることができないが、試験室の内部
に光源を置いた場合には、その光は観察窓を透過して内
部を見ることができる。そして、前壁の表側にコの字形
取付具に印した標線に一致する位置にレーザ光線を出す
光源を設けることにより、前記試験室の内部に設けた光
源に照らされて確認されるコの字形取付具の標線とレー
ザ光線とが一致するように視線を合わせながら、煙の中
でも試験片の燃焼状態を観察することができる。
【0018】次に、請求項2の記載から把握される本発
明において、上記試験室の後壁を固定し、この後壁に側
壁を回動可能に連結し、どちらか一方の側壁と前壁とを
回動可能に連結することにより、固定した後壁を各壁面
の立設基準として各壁面を容易に解放組み立てすること
ができる。
【0019】次に、請求項3の記載から把握される発明
において、支持台をガイド部材に案内して出し入れでき
るようにすることにより、載置台へのコの字形取付具の
セットおよび支持台からの取り出しを容易に行うことが
でき、かつ、ガイド部材により試験室に対する支持台の
位置決をすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】上記各請求項の記載から把握され
る発明について、実施の形態を説明する。請求項1の記
載から把握される本発明において、図12に示すように、
試験片出し入れ扉10と着炎扉9および後壁12と観察窓11
を設けた前壁を備え、所定の温度および湿度に保たれた
試験室7内に、支柱5に支持した支持台4を設け、上下
二枚のコの字形取付具1、2の間に試験片3を挟持し、
この試験片3を挟持したコの字形取付具1、2を前記支
持台4に載置してなる燃焼性試験装置であって、図1に
示すように、支持台4に載置した前記コの字形取付具
1、2に挟持されている試験片3の表面と裏面を照らす
ための照明具17または17′を後壁12または前壁18の内面
に設け、図4にも示すように、前壁18の表側にコの字形
取付具1、2に印した標線A、Bに一致する位置に設け
られている、標線板24に一致したレーザ光線19を出す光
源20を設ける。
【0021】次に、請求項2の記載から把握される発明
において、図2に示すように前記後壁12を固定し、この
後壁12に側壁21および22を蝶番23を介して回動可能に連
結し、側壁21と前壁18とを蝶番23を介して回動可能に連
結する。
【0022】次に、請求項3の記載から把握される発明
において、図5および図6に示すように、支持台4を立
設している邪魔板16の裏面にガイドレール取付板25を設
けて、このガイドレール取付板25にガイドレール26を固
定し、一方基盤31に固定ガイド部材27を立設し、ガイド
ローラ29と支持ローラ30を設けた移動ガイド部材28を固
定ガイド部材27内に挿入する。そして、ガイドローラ29
にガイドレール25を嵌合すると共に、ガイドレール25の
上面を支持ローラ30に接触させて、邪魔板16を移動ガイ
ド部材28に支持するようにしている。これにより、図7
に示すように支持台4を固定ガイド部材27にて案内し、
矢印の方向に出し入れできるようにする。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。先
ず、この燃焼性試験装置は基本的な部分において、図12
に示すように試験片の出し入れが可能であって着炎扉9
を備え、所定の温度および湿度に保たれた試験室7内
に、支柱5に支持した支持台4を設け、図8に示すよう
に上下二枚のコの字形取付具1および2の間に試験片3
を挟持し、この試験片3を挟持したコの字形取付具1お
よび2を前記支持台4に載置した構成になっている。
【0024】次に、本実施例について説明すると、図1
に示すように、支持台4に載置したコの字形取付具1、
2に挟持されている試験片3の表面と裏面を照らすよう
に照明具17または17′を後壁12または前壁18の内面に設
け、図4にも示すように、前壁18の表側にコの字形取付
具1、2に印した標線A、Bに一致する位置に設けられ
ている、標線板24に一致させたレーザ光線19を出す光源
20を設ける。
【0025】図1において、レーザ光線19は枠14に保持
された観察窓11側に設けられているので、標線板24は後
壁12側のみに設け、レーザ光線19と標線板24とが一致す
るように視線を一致させながら、試験片3の燃焼状態を
観察する時に、標線板24が邪魔にならないようにして、
その観察が容易に行えるようにしている。レーザ光線19
としては、作業時の安全性を考慮して可視光半導体レー
ザ(赤色)、出力1mW未満(JIS 規格)のものが好ま
しい。
【0026】また、後壁12を観察窓11にして、後壁12お
よび前壁18の両方にレーザ光線19を出す光源20を設けて
もよく、この場合には標線板24を省略することができ、
試験片3の燃焼状態の観察が標線板24に邪魔されないよ
うにして容易に行うことができると共に、二人の観測者
が両側から同時に行うことができ、測定の精度を上げる
ことができる。また、前壁18側の者は試験片3の表面側
を、後壁12側の者は試験片3の裏面側を観察するという
具合に分担して測定することができ、測定精度を上げる
ことができる。
【0027】照明具17または17′は試験室7内の温度に
影響を与えないようにするために、発熱しないものがよ
く、また試験室7の内側に設けるので煤などが付着する
ことから掃除し易いものがよい。これらの条件を満たす
ものとして蛍光灯が適している。また、試験片3の燃焼
炎と同じぐらいに明る過ぎると、試験片3の燃焼の確認
がしにくくなるので、その明るさは試験片3の燃焼炎が
確認し易い暗いもの(例えば熱帯魚の水槽などに使用さ
れている程度)が好ましい。あるいはフォグランプも乱
反射を防ぐので好ましい。
【0028】また、照明具17または17′の取付位置とし
て、温度計33から離れた位置に設けて照明具17または1
7′の温度を計測しないようにして、試験室7内の平均
温度を計測するようにする。また、試験室7内の下側に
設ける照明具17または17′は、試験時に試験片3の燃え
粕がかからない位置に設けるのが好ましく、邪魔板16よ
りも上側になるように設ける。
【0029】次に、図1から図4において、試験室7
(図11)の大きさに適合した位置に、四本の柱32が設け
られており、この四本の柱32の下部は基盤31に固定され
ていると共に、図2に示すように後壁12が柱32間に固定
されている。図2において、後壁12が固定されている柱
32には、側壁21と22が蝶番23を介して回動可能に設けら
れており、更に側壁21には前壁18が蝶番23を介して回動
可能に接続されている。あるいは、側壁22に前壁18を蝶
番23を介して接続するようにしてもよい。
【0030】また、側壁21にはバーナ6が設けられてい
て、このバーナ6にはガスホースが接続されているの
で、側壁21の開閉に際してガスホースが邪魔になること
があるが、側壁22にはそのようなものがないので邪魔に
ならず、側壁22の開閉が容易に行える。そこで、図3に
示すように、側壁21および22、前壁18が柱32に吸着され
るように磁石34が取りつけられていて、側壁21が磁石に
より柱32に吸着されて閉じられている状態で、前壁18の
開閉ができるようにし、必要な時にのみ側壁21を開閉す
るようになっている。また、前壁18および側壁22の先端
部に磁石34を設ける代わりに、引っ掛け金具により柱32
に係止するようにしてもよい。
【0031】このように、側壁21および22と前壁18が開
閉できるようにした場合に、照明具17が前壁18に取りつ
けられていると、前壁18を開閉する度に電気コードを引
きずることになるので、この形式の場合には固定されて
いる後壁12に照明具17を取りつける。また、レーザ光線
19の光源20も同様に前壁18に取りつけた場合に、電気コ
ードを引きずるので、後壁12を耐熱ガラスにして光源20
を後壁12に取りつけた方がよい。図1および図4に示す
ように、蓋板13の裏面に設けたピン37を柱32の頂部に設
けた蓋板固定孔36に嵌合して、蓋板13を柱32の頂部に固
定した時に、後壁12、側壁21、22、前壁18の頂部との間
に隙間を設けて換気孔を形成するために、柱32がH寸法
長くなっている。
【0032】次に、図5および図6を用いて、支持台4
の移動について説明する。支持台4は支柱5により邪魔
板16に固定されているから、邪魔板16を移動することに
より、支持台4も移動することになる。そこで、邪魔板
16の裏面にガイドレール取付板25を設けて、このガイド
レール取付板25にガイドレール26を固定する。一方基盤
31に固定ガイド部材27を立設し、ガイドローラ29と支持
ローラ30を設けた移動ガイド部材28を固定ガイド部材27
内に挿入する。そして、ガイドローラ29にガイドレール
25を嵌合すると共に、ガイドレール25の上面を支持ロー
ラ30に接触させて、邪魔板16を移動ガイド部材28に支持
するようにしている。これにより、図7に示すように支
持台4を固定ガイド部材27にて案内し、矢印の方向に出
し入れできるようになっている。
【0033】固定ガイド部材27は図2に示すように、側
壁21および22側に二本設けられており、コの字形取付具
1の標線A、Bとの関係で位置決され、かつ、レーザ光
線19との関係でも位置決されている。すなわち、支持台
4にコの字形取付具1、2を載置し、固定ガイド部材27
にガイドさせて邪魔板16を移動し試験室7内に定置した
ときは、レーザ光線19とコの字形取付具1の標線A、B
が一致するようになっている。
【0034】図5において、基盤31にはガイドローラ29
をガイドするためのガイドレール38が設けられており、
ガイドレール取付板25の先端がこのガイドレール38のと
ころまで重なるように伸びており、試験片3の燃え粕な
どが内部に入らないようにしている。また、図5および
図7において、支持台4が4′の位置まで引き出された
状態において、邪魔板16にかかる全荷重はガイドローラ
29と支持ローラ30との間に発生する偶力として支持し、
また移動ガイド部材28にかかる全荷重はガイドローラ2
9′と支持ローラ30′に発生する偶力として支持するよ
うにしている。図6にも示すように、移動ガイド部材28
にはガイドローラ29および29′と支持ローラ30および3
0′が設けられており、支持ローラ30および30′はガイ
ドレール25の上面と固定ガイド部材27の内面に接触して
おり、支持ローラ30および30′に偶力が掛かった時にガ
タが生じないようにして、図7に示すように支持台4が
4′の位置に移動しても、下方向に垂れないようにして
いる。
【0035】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて次に説明する。図1において、支持台4に載置した
コの字形取付具1、2に挟持されている試験片3の表面
と裏面を照らすための照明具17または17′を後壁12また
は前壁18の内面に設けたので、外部から光を当てた場合
に、試験室7内が煙などで暗いときには、その光が観察
窓11に反射して一種の鏡となって内部を見ることができ
ないが、試験室7の内部に光源を置いた場合には、その
光は観察窓11を透過して内部を見ることができ、かつ、
試験片3の裏表を見ることができる。
【0036】そして、前壁18の表側にコの字形取付具1
に印した標線A、Bに一致する位置にレーザ光線19を出
す光源20を設けることにより、前記試験室7の内部に設
けた照明具17または17′に照らされて確認されるコの字
形取付具1の標線A、Bとレーザ光線19とが一致するよ
うに視線を合わせながら、煙の中でも試験片3の燃焼状
態を観察することができる。また、図1に示すように標
線板24を後壁12側のみに設けて、レーザ光線19とこの標
線板24との間で視線を一致させることにより、標線板24
に邪魔されないで試験片3の燃焼状態を観察することが
できる。
【0037】また、照明具17または17′の明るさを暗い
ものとすることにより、試験片3が燃焼している炎との
コントラストをよくし、試験片3の燃焼の状態をより正
確に観察することができる。そして、照明具17または1
7′に蛍光灯を使用した場合には、任意の明るさの蛍光
灯を選択することができると共に、発熱量も少ないので
試験環境に影響を及ぼすことはなく、また煤などが付着
しても掃除を容易にすることができる。
【0038】次に、図2に示すように試験室7の後壁12
を固定し、この後壁12に側壁21および22を蝶番23を介し
て回動可能に連結し、一方の側壁21と前壁18とを回動可
能に連結することにより、例えば柱32がなくても固定し
た後壁12を各壁面の立設基準として各壁面を容易に解放
組み立てすることができ、解放した状態においては柱が
ない状態になるので、試験片3を挟持したコの字形取付
具1、2の取り出しおよびセットが容易になり、かつ、
試験室7内の掃除が容易になる。また、柱32を設けた場
合には図3に示すように磁石34を設けて、側壁21および
22、前壁18を柱32に吸着固定し、強度を持たせることが
できる。そして、固定されている後壁12に照明具17を取
りつけ、開閉する側壁21および22、前壁18に照明具17を
取りつけないようにすることにより、電気コードの引き
ずりをなくして側壁21および22、前壁18の開閉を円滑に
することができる。
【0039】次に、図7に示すように、基盤31に立設し
た固定ガイド部材27にガイドさせて邪魔板16を移動し、
更に移動ガイド部材28にて邪魔板16を移動することによ
り支持台4を試験室7から出し入れできるようにしたの
で、載置台4へのコの字形取付具1、2のセットおよび
支持台4からの取り出しを容易に行うことができ、か
つ、固定ガイド部材27により試験室7に対する支持台4
の位置決をすることができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の記載に基づ
いて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれ
ば、支持台に載置したコの字形取付具に挟持されている
試験片の表面と裏面を照らすための照明具を後壁または
前壁の内面に設け、外部から光を当てた場合に、試験室
内が煙などで暗いときには、その光が観察窓に反射して
内部を見ることができないが、試験室の内部に光源を置
いた場合には、その光は観察窓を透過して内部を見るこ
とができるので、試験片が煙を出すものであっても、そ
の試験片の燃焼状態を正確に観察することができ、測定
の精度を向上することができる。
【0041】そして、前壁の表側にコの字形取付具に印
した標線に一致する位置にレーザ光線を出す光源を設
け、前記試験室の内部に設けた光源に照らされて確認さ
れるコの字形取付具の標線とレーザ光線とが一致するよ
うに視線を合わせながら、煙の中でも試験片の燃焼状態
を観察することができるので、指標板のような観察を遮
るものをなくして試験片の燃焼状態の観察を容易にし、
試験片が煙を出すものであっても、その試験片の燃焼状
態を正確に観察することができ、測定の精度を向上する
ことができる。
【0042】次に、請求項2の記載に基づいて発明の詳
細な説明から把握される本発明によれば、上記試験室の
後壁を固定し、この後壁に側壁を回動可能に連結し、ど
ちらか一方の側壁と前壁とを回動可能に連結することに
より、固定した後壁を各壁面の立設基準として各壁面を
容易に解放組み立てすることができるようにしたので、
試験室を解放して所定の温度や湿度になるように短時間
に試験環境を整えることができ、かつ、コの字形取付具
の取り出しおよびセットを容易にすると共に、試験室内
の掃除を容易にし、試験の能率を向上することができ
る。また、試験片を挟持したコの字形取付具を支持台に
セットしたり、取り出したりすることが容易になり、コ
の字形取付具のずれをなくして測定の精度を向上すると
共に、試験の能率を向上することができる。
【0043】次に、請求項3の記載に基づいて発明の詳
細な説明から把握される本発明によれば、支持台をガイ
ド部材に案内して出し入れできるようにし、載置台への
コの字形取付具のセットおよび支持台からの取り出しを
容易にすることにより、コの字形取付具のずれをなくし
て測定精度を向上し、かつ、試験の能率を向上すると共
に、ガイド部材により試験室に対する支持台の位置決を
することができるので、レーザ光線を使用した測定が可
能であり、煙が出る試験片の燃焼測定を容易にし、精度
の高い測定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2の要部を拡大して示した平面図である。
【図4】図1の正面図である。
【図5】図1における邪魔板を移動させるためのガイド
部を部分拡大して示した正面図である。
【図6】図5の右側面図である。
【図7】支持台の移動状態を示す図である。
【図8】コの字形取付具で試験片を挟持する状態を組み
立て分解斜視図で示した説明用図である。
【図9】試験片の燃焼試験を斜視図で示した説明用図で
ある。
【図10】試験片の燃焼状態を模式図で示した説明用図で
ある。
【図11】燃焼性試験装置の全体を斜視図で示した説明用
図である。
【図12】従来の試験装置の斜視図である。
【符合の説明】
1 コの字形取付具 2 コの字形取付具 3 試験片 4 支持台 5 支柱 9 着炎扉 10 試験片出し入れ扉 11 観察窓 12 後壁面 13 蓋板 16 邪魔板 17 照明具 18 前壁 19 レーザ光線 20 光源 21 側壁 22 側壁 23 蝶番 24 標線板 25 ガイドレール取付板 26 ガイドレール 27 固定ガイド部材 28 移動ガイド部材 29 ガイドローラ 30 支持ローラ 32 柱 38 ガイドレール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験片出し入れ扉と着炎扉および後壁と
    前壁を備え、所定の温度および湿度に保たれた試験室内
    に、支柱に支持した支持台を設け、上下二枚のコの字形
    取付具の間に試験片を挟持し、この試験片を挟持したコ
    の字形取付具を前記支持台に載置してなる燃焼性試験装
    置において、支持台に載置した前記コの字形取付具に挟
    持されている試験片の表面と裏面を照らすための照明具
    を前記後壁または前壁の内面に設け、前記前壁の表側に
    前記コの字形取付具に印した標線に一致する位置にレー
    ザ光線を出す光源を設けたことを特徴とする燃焼性試験
    装置。
  2. 【請求項2】 試験片出し入れ扉を設けた側壁と着炎扉
    を設けた側壁および後壁と観察窓を設けた前壁を備え、
    所定の温度および湿度に保たれた試験室内に、支柱に支
    持した支持台を設け、上下二枚のコの字形取付具の間に
    試験片を挟持し、この試験片を挟持したコの字形取付具
    を前記支持台に載置してなる燃焼性試験装置において、
    前記後壁を固定し、該後壁に前記側壁を回動可能に連結
    し、該どちらか一方の側壁と前壁とを回動可能に連結し
    たことを特徴とする請求項1記載の燃焼性試験装置。
  3. 【請求項3】 支持台をガイド部材に案内して出し入れ
    できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の燃焼
    性試験装置。
JP34925395A 1995-12-20 1995-12-20 燃焼性試験装置 Pending JPH09170990A (ja)

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