JPH09170425A - 内燃機関用マフラ - Google Patents

内燃機関用マフラ

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JPH09170425A
JPH09170425A JP34562396A JP34562396A JPH09170425A JP H09170425 A JPH09170425 A JP H09170425A JP 34562396 A JP34562396 A JP 34562396A JP 34562396 A JP34562396 A JP 34562396A JP H09170425 A JPH09170425 A JP H09170425A
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JP
Japan
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opening end
valve body
inner pipe
exhaust gas
pressure
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Pending
Application number
JP34562396A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Suzuki
光郎 鈴木
Kazunari Ono
一成 大野
Kunihiko Fujiwara
邦彦 藤原
Tetsuo Kato
徹夫 加藤
Takanori Morishita
隆則 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Sangyo KK
Original Assignee
Futaba Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイパスインナパイプの開口端を閉塞・開放
可能な弁体を備えた内燃機関用マフラにおいて、排ガス
の圧力によりこの弁体の開閉動作を適切に行い、しかも
外的要因に影響されず、構造が単純で組み付け作業の容
易なものを提供すること。 【解決手段】 バイパスインナパイプ28の開口端28
a近傍に支持された固定軸36には、弁体32が揺動可
能に取り付けられ、コイルバネ42により開口端28a
側に付勢され、フランジ部38と密着して開口端28a
を閉塞するようになされている。内燃機関の回転数が低
いときには、バイパスインナパイプ28内の圧力は、コ
イルバネ42の付勢力と外部圧力との和である作用力よ
り小さい。このため開口端28aは閉塞されている。一
方、回転数が増加して圧力が所定圧力まで増加すると、
両者は逆転する。このため弁体32は開口端28aから
離間し、バイパスインナパイプ28は連通状態とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用マフラ
に関し、具体的にはバイパスインナパイプの開口端を閉
塞・開放可能な弁体を備えた内燃機関用マフラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、バイパスインナパイプの開口端を
閉塞・開放可能な弁体を備えた内燃機関用マフラが知ら
れている。このようなマフラは、内燃機関の回転数が高
いときには開口端を開放して排気抵抗の減少を図ること
により背圧を低減し、逆に回転数が低いときには開口端
を閉塞して消音効果を向上させることを目的としてい
る。
【0003】例えば特開平5−98930号では、図6
に示すように、バイパスインナパイプ101の開口端1
01aの底部にて弁体103を、金属性可撓材料の連結
板104を支点として揺動可能に取り付け、この連結板
104の外面にバイメタル105を付設をしたものが開
示されている。取り付け時、弁体103は図6の実線の
位置に設置される。
【0004】これによれば、内燃機関の回転数が高く排
ガスが高温になるとバイメタル105も高温化しその温
度変化に対応して湾曲することにより、弁体103は大
きく開いて図6の一点鎖線の位置に達し、背圧を低減す
る。一方、回転数が低く排ガスが低温の場合には、弁体
103は図6の破線の位置に達して開口端101aを閉
塞し、消音効果を向上する。このとき、排ガスの温度は
低いとはいえ、弁体103の取り付け時の温度と比べる
と高いため、この温度差によるバイメタル105の湾曲
度合を考慮して、開口端101aは所定角度だけ前方に
突出して形成されている。
【0005】一方、温度以外により弁体を制御すること
も提案されている。例えば、実開平2−3009号で
は、圧力により開口端の閉塞・開放を制御している。具
体的には、図7(a)に示すように、内部が3室に区画
された筐体116に対して、相異なる拡張室112,1
14にインレットパイプ118とアウトレットパイプ1
20を挿入し、この拡張室112,114を連通するイ
ンナパイプ126,128を並列に二つ設け、その一方
(以下、「バイパスインナパイプ」という)128の排
ガス流下流側の開口端128aに開閉弁130の弁体1
32を設置したマフラが開示されている。
【0006】これによれば、バイパスインナパイプ12
8の排ガス流上流側の開口が位置する第1拡張室112
の圧力が所定圧力以下では、図7(b)に示す開閉弁1
30のバネ142の付勢力及び第2拡張室114の圧力
により弁体132が開口端128aを閉塞し、所定圧力
以上になったとき、開閉弁130のバネ142の付勢力
等に抗して弁体132を開口端128aから離間させ、
開口端128aを開放する。この結果、回転数が低く圧
力が低いときにはバネ142の付勢力等により開口端1
28aは閉塞されるため、消音性が向上する。一方、回
転数が高く圧力が高いときには圧力の作用により開口端
128aは開口されるため、背圧の増加を防止する。ま
た、排ガスの圧力変化に瞬時に応答して弁体132が開
口端128aを閉塞・開放するため、内燃機関の回転数
の高低に対して、適切に弁体132を制御することがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
マフラでは、温度変化に対応して湾曲する度合が変化す
るというバイメタル105の性質を利用しているが、排
ガスの温度が変化してもバイメタル105自身の温度が
その温度に達するまでにタイムラグが発生するため、内
燃機関の回転数の高低に対して適切に弁体103を制御
して閉塞・開放することが困難であり、適切な制御がな
されないという問題があった。
【0008】一方、後者のマフラでは、図7(b)に示
すように、弁体132及びこの弁体132を開口端12
8a側に付勢するバネ142の他に、弁体132を支持
するシャフト140、シャフト140に連結したピスト
ン144及びシリンダ146等が必要であるため、部品
点数が多く、コストが嵩むという問題があった。また、
これらは図7(a)に示すように筐体116の外に組み
付けるため、その組み付け作業が煩雑であるばかりでな
く、飛石、塩害等の外的要因に対する防御対策が必要と
なるという問題もあった。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、バイパスインナパイプの開口端を閉塞・開放可
能な弁体を備えた内燃機関用マフラにおいて、排ガスの
圧力によりこの弁体の開閉動作を適切に行い、しかも外
的要因に影響されず、構造が単純で組み付け作業の容易
な内燃機関用マフラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の発明は、内部を複数の
室に区画した筐体からなり、排ガスのインレットパイプ
を挿入した前記複数の室のうちの第1室と、排ガスのア
ウトレットパイプを挿入した前記複数の室のうちの第2
室とを、前記複数の室のうちのある室と他の室とを連通
する一以上のインナパイプにより連通して排ガス流路を
形成した内燃機関用マフラにおいて、ある室と他の室と
を連通するバイパスインナパイプと、該バイパスインナ
パイプの排ガス流下流側の開口端近傍に設けた支点を中
心として揺動可能に取り付けられ、前記開口端を閉塞・
開放可能な弁体と、前記バイパスインナパイプの排ガス
流下流側の開口端近傍に取り付けられ、前記弁体を前記
開口端側に付勢して前記開口端を閉塞させる付勢体と、
を備えることにより、前記バイパスインナパイプの排ガ
ス流上流側の開口端が位置する室の圧力が所定圧力以上
となったとき、該圧力の作用により前記弁体が前記開口
端から離間して前記開口端を開放するものである。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の内
燃機関用マフラであって、前記バイパスインナパイプの
排ガス流下流側の開口端は前記弁体側に向かって拡径す
るテーパ面を備え、前記弁体は前記テーパ面と略一致す
る形状の当接面を備えたことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の内燃機関用マフラであって、前記弁体を揺動
可能に取り付けた前記支点は、前記バイパスインナパイ
プの排ガス流下流側の開口端近傍に設けた軸支え部に支
持される軸であり、前記弁体と前記軸支え部との間隙に
緩衝材を介在させたことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項
3のいずれかに記載の内燃機関用マフラであって、前記
弁体と前記バイパスインナパイプの排ガス流下流側の開
口端との間に衝撃吸収材を設けたことを特徴とする。上
記構成を備えた請求項1記載の内燃機関用マフラによれ
ば、バイパスインナパイプの排ガス流上流側の開口端が
位置する室の圧力が所定圧力以下では、付勢体の付勢力
及び下流側の開口端が位置する室の圧力により、弁体が
開口端に着座され閉塞する。一方、所定圧力以上では、
その圧力の作用により弁体が付勢体の付勢力等に抗して
開口端から離間して開口端を開放する。従って、例えば
内燃機関の回転数が低く排ガスの圧力が低いときには、
バイパスインナパイプの開口端は閉塞されるため消音効
果が向上する。一方、回転数が高く排ガスの圧力が高い
ときには、開口端は開放されるため背圧が低減される。
【0014】かかる請求項1記載の内燃機関用マフラ
は、バイパスインナパイプの開口端近傍に設けた支点を
中心として揺動可能な弁体とその弁体を付勢する付勢体
とにより上記作用を奏するため、部品点数が少なくてす
み、組み付け作業の高効率化及びコストの低減が図られ
る。また、これらは筐体の内部に設置されるため、外的
要因により影響されない。更に、本発明のマフラは、排
ガスの圧力の昇降に応じて瞬時に弁体が作動するため、
温度の昇降に応じて弁体を作動する場合に比して、弁体
による開口端の閉塞・開放をより適切に制御できる。
【0015】請求項2記載の内燃機関用マフラは、請求
項1記載の内燃機関用マフラの作用に加えて以下の作用
を奏する。即ち、弁体がバイパスインナパイプの排ガス
流下流側の開口端を閉塞する際、弁体は支点を中心とし
て開口端に向かって揺動し、弁体の当接面が開口端のテ
ーパ面に衝突し、両者が緊接することにより開口端を閉
塞する。このとき、開口端のテーパ面は衝突方向に対し
て所定の角度をなしていることから、弁体の当接面が開
口端のテーパ面に及ぼす衝突力は、(1) 衝突方向と半径
外方向に分散されること、(2) 弁体の当接面と開口端の
テーパ面との間の摩擦力として分散されること、等によ
り、軽減化される。従って、衝突による異音の発生を抑
制できる。また、弁体の当接面が開口端のテーパ面から
多少浮き上がったとしても、両者は接触状態を維持する
か、もしくは両者の間に僅かな隙間が生じる程度であ
る。従って、消音効果に悪影響を与えるおそれがない。
【0016】請求項3記載の内燃機関用マフラは、請求
項1又は請求項2記載の内燃機関用マフラの作用に加え
て以下の作用を奏する。即ち、弁体は軸支え部に支持さ
れる軸によって揺動可能に取り付けられているが、弁体
と軸支え部との間隙には緩衝材が介在するため、内燃機
関の振動等により弁体が小刻みに振動したとしても緩衝
材によりその振動が吸収され、弁体が軸支え部に衝突す
るおそれがない。
【0017】請求項4記載の内燃機関用マフラは、請求
項1〜請求項3のいずれかに記載の内燃機関用マフラの
作用に加えて以下の作用を奏する。即ち、弁体がバイパ
スインナパイプの排ガス流下流側の開口端を閉塞する
際、弁体は支点を中心として開口端に向かって揺動し、
弁体が開口端に衝突し、両者が重合・一致することによ
り開口端を閉塞する。このとき、弁体と開口端との間に
設けられた衝撃吸収材が、弁体と開口端との衝突力を吸
収するため、衝突による異音の発生が抑制される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。図3は、各実施例の概略構成図
であり、図3(a)は第1実施例の概略構成図である。
【0019】第1実施例のマフラは、筒状の外壁1の両
端が前端壁2と後端壁4とにより閉鎖された筐体6を備
えている。筐体6内部は第1隔壁8と第2隔壁10とに
より区画されており、第1隔壁8と第2隔壁10と外壁
1とに囲まれて本発明の第1室としての第1拡張室12
が形成されている。また、前端壁2と第1隔壁8と外壁
1とに囲まれて本発明の第2室としての第2拡張室14
が形成されており、後端壁4と第2隔壁10と外壁1と
に囲まれて共鳴室16が形成されている。
【0020】一方、図示しない内燃機関の排気管に触媒
装置等を介して連通されたインレットパイプ18が、前
端壁2、第1隔壁8を挿通されて、その先端が第1拡張
室12に開口して配設されている。また、第1隔壁8、
第2隔壁10及び後端壁4を挿通されて、一端が第2拡
張室14に開口され他端が外部に開口されて、第2拡張
室14と外部とを連通するアウトレットパイプ20が設
けられている。
【0021】更に、第2隔壁10には、第1拡張室12
と共鳴室16とを連通する第1共鳴パイプ22と第2共
鳴パイプ24とが取り付けられている。また、第1隔壁
8には、第1拡張室12と第2拡張室14とを並列に連
通するインナパイプ26及びバイパスインナパイプ28
が取り付けられている。
【0022】図1は、このバイパスインナパイプ28の
概略部分断面図であり、図2は、その正面図である。バ
イパスインナパイプ28の第2拡張室14側に開口した
開口端28aの近傍にはステー(軸支え部)34が溶接
され、このステー34には本発明の支点としての固定軸
36が支持されている。また、開口端28aにはフラン
ジ部38が設けられている。弁体32は、中央付近が外
方向に膨出した略円形状に形成され、固定軸36に揺動
可能に取り付けられている。また、コイルバネ42はそ
の軸中心に固定軸36を挿通しコイルバネ42の一方の
腕部42aはステー34に固着され、他方の腕部42b
は弁体32に固着されている。従って、弁体32は、固
定軸36を中心として図1の矢印方向に揺動可能である
が、コイルバネ42により開口端28a側に付勢され、
フランジ部38と密着して開口端28aを閉塞するよう
になされている(図1の実線参照)。
【0023】次に、本実施例のマフラの作動について説
明する。内燃機関からの排ガスは、図3(a)に示すよ
うに、インレットパイプ18を介して第1拡張室12に
導入される。第1拡張室12に導入された排ガスは、第
1拡張室12で一旦拡張された後、インナパイプ26を
介して第2拡張室14に導入されて、再び拡張される。
また、第1及び第2共鳴パイプ22,24を介して共鳴
室16に導入されると、所定の周波数で共鳴し、第1拡
張室12の圧力波と干渉して排気音が消音されるように
作用する。こうして、排ガスの圧力脈動が平滑化され、
かつ、消音された第2拡張室14内の排ガスは、アウト
レットパイプ20を介して外部に排出される。ここで、
図3(a)にて破線の矢印で示すように、第1拡張室1
2からインナパイプ26を経て第2拡張室に至るまでの
経路が、本発明の排ガス流路に相当する。
【0024】ここで、第1拡張室12内の圧力がまだ低
い、例えば内燃機関の回転数が低いときには、第1拡張
室12内の圧力と第2拡張室14内の圧力との差も小さ
い。このとき、バイパスインナパイプ28を介して第1
拡張室12内の圧力が弁体32に及ぼす図1の左方向の
作用力は、コイルバネ42の付勢力と第2拡張室14内
の圧力が弁体32に及ぼす図1の右方向の作用力との和
よりも小さい。従って、開口端28aは弁体32により
閉塞され、消音性が向上する。
【0025】一方、内燃機関の運転状態が変化して、例
えば、内燃機関の回転数が増加して、排ガス量が増加
し、圧力が所定圧力まで増加すると、バイパスインナパ
イプ28内を介して第1拡張室12内の圧力が弁体32
に及ぼす図1の左方向の作用力は、前記付勢力と図2の
右方向の作用力の和よりも大きくなる。この結果、弁体
32は、この作用力に抗して開口端28aから離間し、
バイパスインナパイプ28は連通状態とされる(図1に
て一点鎖線で表示)。即ち、第1拡張室12と第2拡張
室14とは、図3(a)にて破線矢印で示した排ガス流
路に加え、点線矢印で示したバイパス流路が別途形成さ
れる。
【0026】このように、第1拡張室12内の圧力が所
定圧力以上となると、バイパスインナパイプ28が連通
状態とされてバイパス流路が別途形成されるので、第1
拡張室12に導入される排ガスの量が増加しても、第2
拡張室14に速やかに排出される。従って、第1拡張室
12内の圧力は高くならず、内燃機関からの排出ガスの
圧力が増加しても、その背圧は増加しない。また、排気
流量が増加したときでも、マフラ内の圧力上昇を低く抑
えることができるため、気流騒音も低減できる。
【0027】以上の第1実施例の効果を以下に説明す
る。 バイパスインナパイプ28の開口端28a近傍の固定
軸36に揺動可能に取り付けた弁体32、及びその弁体
32を付勢するコイルバネ42により上記作用を奏する
ため、部品点数が少なくてすみ、組み付け作業の高効率
化及びコストの低減が図られる。また、これらは筐体6
の内部に設置されるため、飛石・塩害等の外的要因によ
り影響されない。 排ガスの圧力の昇降に応じて瞬時に弁体が作動するた
め、温度の昇降に応じて弁体を作動する場合に比して、
弁体32による開口端28aの閉塞・開放をより適切に
制御できる。特に、弁体32の中央付近を外方向に膨出
させたため、排ガスの圧力変化を更に効率的に弁体32
に伝達することができ、一層適切な弁体32の制御を可
能としている。
【0028】次に、第2実施例のマフラについて、図3
(b)によって説明する。図3(b)は、第2実施例の
概略断面図である。第1実施例と同じ構成要素について
は同一符号を付して、詳細な説明を省略する。このマフ
ラは、第1実施例のバイパスインナパイプ28に替え
て、第1隔壁8と第2隔壁10とを挿通して、第2拡張
室14と共鳴室16とを連通するバイパスインナパイプ
としての連通パイプ54を備えている。この連通パイプ
54の第2拡張室14に開口した開口端54aには、前
記弁体32が着座するように構成されている。排ガス量
が少なく、圧力が低いときには、前記実施例と同様に作
用し、例えば回転数が高く、圧力が高いときには、弁体
32は図3(b)左方向に移動し、連通パイプ54を連
通状態とする。即ち、第1拡張室12と第2拡張室14
とは、図3(b)にて破線矢印で示した排ガス流路に加
え、点線矢印で示したバイパス流路が別途形成される。
【0029】このように、共鳴室16内の圧力が所定圧
力以上となると、連通パイプ54が連通状態とされてバ
イパス流路が別途形成されるので、第1拡張室12に導
入される排ガスの量が増加しても、第1及び第2共鳴パ
イプ22,24及び連通パイプ54を介して第2拡張室
14に速やかに排出される。従って、第1拡張室12内
の圧力は高くならず、内燃機関からの排出ガスの圧力が
増加しても、その背圧は増加しない。また、排気流量が
増加したときでも、マフラ内の圧力上昇を低く抑えるこ
とができるため、気流騒音も低減できる。
【0030】第2実施例の効果は第1実施例とほぼ同様
であるため、その説明を省略する。次に、第3実施例の
マフラについて説明する。第3実施例は、第1実施例と
比較して、バイパスインナパイプ28の開口端28a側
の構成が異なる点を除いては第1実施例と同様である。
従って、以下にはバイパスインナパイプ28の開口端2
8a側の構成についてのみ説明する。図4は、このバイ
パスインナパイプ28の概略部分断面図であり、図5
は、その正面図である。
【0031】バイパスインナパイプ28の開口端28a
の近傍にはステー(軸支え部)84が溶接され、このス
テー84には本発明の支点としての固定軸86が支持さ
れている。また、開口端28aには半径外方向に広がる
テーパ部88が設けられている。更に、テーパ部88の
内周面(テーパ面)には衝撃吸収材としての第1ワイヤ
メッシュ61が設けられている。
【0032】弁体82は、中央付近に略円錐台状の凸部
82aが設けられ、この凸部82aの外周面はテーパ部
88に設けた第1ワイヤメッシュ61と重合・一致する
形状に形成されている。この弁体82は固定軸86に揺
動可能に取り付けられ、固定軸86を支持するステー8
4と弁体82との間隙には緩衝材としての第2ワイヤメ
ッシュ62が介在されている。また、コイルバネ92は
その軸中心に固定軸86を挿通しコイルバネ92の一方
の腕部92aはステー84に固着され、他方の腕部92
bは弁体82に固着されている。従って、弁体82は、
固定軸86を中心として図4の矢印方向に揺動可能であ
るが、コイルバネ92により開口端28a側に付勢され
ることにより、弁体82の凸部82aがテーパ部88に
設けた第1ワイヤメッシュ61に押圧されて重合・一致
し、開口端28aを閉塞するようになされている(図4
の実線参照)。
【0033】次に、第3実施例のバイパスインナパイプ
28の弁体82の閉塞・開放の動作について説明する。
かかる動作は、基本的には第1実施例と同様であるた
め、第1実施例と異なる点のみを以下に説明する。弁体
82がバイパスインナパイプ28の開口端28aを閉塞
する際、弁体82は開放状態(図4にて二点鎖線で示し
た)から固定軸86を中心として開口端28aに向かっ
て揺動し、弁体82の凸部82aが開口端28aのテー
パ部88にはまり込み、開口端28aを閉塞する。この
とき、弁体82の凸部82aが開口端28aのテーパ部
88に及ぼす衝突力は、(1) 衝突方向(バイパスインナ
パイプ28の軸方向)と半径外方向とに分散されるこ
と、(2) 凸部82aと第1ワイヤメッシュ61との摩擦
力として分散されること、(3) 第1ワイヤメッシュ61
が衝突力を吸収すること、等により、第1実施例と比較
して軽減化される。従って、弁体82がバイパスインナ
パイプ28の開口端28aを閉塞する際に発生する弁体
82と開口端28aの衝突による異音は、第1実施例と
比べて抑制できるという効果を奏する。
【0034】また、内燃機関の振動等により弁体82の
凸部82aがテーパ部88の内周面(テーパ面)から多
少浮き上がったとしても、凸部82aとテーパ部88の
内周面(テーパ面)とは接触した状態を維持するか、も
しくは凸部82aとテーパ部88の内周面(当接面)と
の間には僅かな隙間が生じるに過ぎない。従って、第1
拡張室12(図3(a)参照)内の圧力がまだ低い、例
えば内燃機関の回転数が低いときの消音効果に悪影響を
与えることがないという効果を奏する。
【0035】特に、自動車の車種が異なると排ガスの脈
動圧が変化するため、異なる車種につき同じマフラを使
用すると、その脈動圧により弁体が振動し、弁体が開口
端に小刻みに衝突して異音が発生したり、消音効果を維
持したいにもかかわらずシール性が損なわれて消音効果
が低下したりするという不都合があったが、第3実施例
のバイパスインナパイプ28を用いれば、このような不
都合を解消することができる。
【0036】更に、弁体82はステー84に支持される
固定軸86によって揺動可能に取り付けられているが、
弁体82とステー84との間隙には第2ワイヤメッシュ
62が介在されているため、内燃機関の振動等により弁
体82が小刻みに振動したとしても第2ワイヤメッシュ
62によりその振動が吸収され、弁体82がステー84
と衝突するおそれがない。このため、弁体82とステー
84との衝突による異音が発生するおそれがないという
効果を奏する。
【0037】更にまた、上記第3実施例は、上述した第
1実施例の効果をも奏することはいうまでもない。尚、
本発明は、上記実施例に何ら限定されることなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な態様で実施できる
ことはいうまでもない。
【0038】例えば、上記弁体32、コイルバネ42等
を備えたバイパスインナパイプ28又は連通パイプ54
を複数設けて、それぞれ異なる圧力により開弁するよう
にコイルバネ42の付勢力を調節し、圧力の高さに応じ
て各バイパス流路を連通させる構成としてもよい。
【0039】また、本発明の付勢体としては、上記コイ
ルバネ42以外にも、これと同様の作用を果たすもので
あれば特に限定するものではなく、例えば板バネやクッ
ション等であってもよい。更に、付勢体としての材質
は、高温に曝されることを考慮すれば、耐熱性合金、例
えばSUS631等のステンレス鋼、インコネル(商品
名)、セラミック等が好ましい。
【0040】更に、第1又は第2実施例のバイパスイン
ナパイプ28,54の開口端28aに設けたフランジ部
38にガスケット等のシール部材を設け、弁体32の開
口端28aに対する密閉性を向上させてもよい。更にま
た、第1又は第2実施例のバイパスインナパイプ28,
54の開口端28aに緩衝材としてのワイヤメッシュを
設けてもよい。この場合、開放状態にある弁体が開口端
に向かって揺動し開口端と衝突したとしても、その衝突
力がワイヤメッシュにより吸収されるため、弁体が開口
端に衝突することによる異音の発生を抑制することがで
きるという効果が得られる。
【0041】そしてまた、第3実施例において、第1ワ
イヤメッシュ61を開口端28aのテーパ部88に設け
る代わりに弁体82の凸部82aの外周面(当接面)に
設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳説したように、請求項1記載の発
明によれば、バイパスインナパイプの開口端を閉塞・開
放可能な弁体を備えたマフラにおいて、排ガスの圧力に
よりこの弁体の開閉動作を適切に行い、しかも外的要因
に影響されず、構造が単純で組み付け作業を容易に実施
することができるという効果が得られる。
【0043】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加えて、開口端はテーパ面を備
え、また弁体はこのテーパ面と略一致する当接面を備え
ているため、弁体と開口端との衝突による異音の発生を
抑制でき、しかも弁体の当接面が開口端のテーパ面から
多少浮き上がったとしても両者は接触状態を維持するか
両者の間に僅かな隙間が生じるに過ぎないため、消音効
果に悪影響を与えるおそれがないという効果が得られ
る。
【0044】例えば、従来、自動車の車種が異なると排
ガスの脈動圧が変化するため、異なる車種につき同じマ
フラを使用するとその脈動圧によって弁体が振動し、そ
の結果、バイパスインナパイプの開口端に弁体が小刻み
に衝突して異音を発生させたり、消音効果を維持したい
にもかかわらずバイパスインナパイプの開口端から弁体
が離間してシール性を損なったりするという不都合こと
があったが、請求項2記載の発明によれば、かかる不都
合を解消できるのである。
【0045】更に、請求項3記載の発明によれば、請求
項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、内燃機関
の振動等により弁体が小刻みに振動したとしても、弁体
と軸支え部との間隙に介在する緩衝材がその振動を吸収
するため、弁体と軸支え部との衝突による異音の発生を
防止できるという効果が得られる。
【0046】更にまた、請求項4記載の発明によれば、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加
えて、弁体とバイパスインナパイプの開口端との間に設
けた衝撃吸収材が、弁体と開口端との衝突力を吸収する
ため、衝突による異音の発生を抑制できるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のバイパスインナパイプの概略部
分断面図である。
【図2】 第1実施例のバイパスインナパイプの正面図
である。
【図3】 各実施例のマフラの概略断面図であり、
(a)は第1実施例の概略断面図、(b)は第2実施例
の概略断面図である。
【図4】 第3実施例のバイパスインナパイプの概略部
分断面図である。
【図5】 第3実施例のバイパスインナパイプの正面図
である。
【図6】 従来のマフラの概略断面図である。
【図7】 他の従来のマフラの説明図であり、(a)は
概略構成図、(b)は開閉弁の概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・外壁、2・・・前端壁、4・・・後端壁、6・
・・筐体、8・・・第1隔壁、10・・・第2隔壁、1
2・・・第1拡張室、14・・・第2拡張室、16・・
・共鳴室、18・・・インレットパイプ、20・・・ア
ウトレットパイプ、22・・・第1共鳴パイプ、24・
・・第2共鳴パイプ、26・・・インナパイプ、28・
・・バイパスインナパイプ、28a・・・開口端、32
・・・弁体、34・・・ステー、36・・・固定軸、3
8・・・フランジ部、42・・・コイルバネ、54・・
・連通パイプ、54a・・・開口端、61・・・第1ワ
イヤメッシュ、62・・・第2ワイヤメッシュ、82・
・・弁体、82a・・・凸部、84・・・ステー、86
・・・固定軸、88・・・テーパ部、92・・・コイル
バネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 徹夫 愛知県岡崎市橋目町字御茶屋1番地 フタ バ産業株式会社内 (72)発明者 森下 隆則 愛知県岡崎市橋目町字御茶屋1番地 フタ バ産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を複数の室に区画した筐体からな
    り、排ガスのインレットパイプを挿入した前記複数の室
    のうちの第1室と、排ガスのアウトレットパイプを挿入
    した前記複数の室のうちの第2室とを、前記複数の室の
    うちのある室と他の室とを連通する一以上のインナパイ
    プにより連通して排ガス流路を形成した内燃機関用マフ
    ラにおいて、 ある室と他の室とを連通するバイパスインナパイプと、 該バイパスインナパイプの排ガス流下流側の開口端近傍
    に設けた支点を中心として揺動可能に取り付けられ、前
    記開口端を閉塞・開放可能な弁体と、 前記バイパスインナパイプの排ガス流下流側の開口端近
    傍に取り付けられ、前記弁体を前記開口端側に付勢して
    前記開口端を閉塞させる付勢体と、 を備えることにより、 前記バイパスインナパイプの排ガス流上流側の開口端が
    位置する室の圧力が所定圧力以上となったとき、該圧力
    の作用により前記弁体が前記開口端から離間して前記開
    口端を開放する内燃機関用マフラ。
  2. 【請求項2】 前記バイパスインナパイプの排ガス流下
    流側の開口端は前記弁体側に向かって拡径するテーパ面
    を備え、前記弁体は前記テーパ面と略一致する形状の当
    接面を備えたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    用マフラ。
  3. 【請求項3】 前記弁体を揺動可能に取り付けた前記支
    点は、前記バイパスインナパイプの排ガス流下流側の開
    口端近傍に設けた軸支え部に支持される軸であり、前記
    弁体と前記軸支え部との間隙には緩衝材を介在させたこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関用
    マフラ。
  4. 【請求項4】 前記弁体と前記バイパスインナパイプの
    排ガス流下流側の開口端との間に衝撃吸収材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    内燃機関用マフラ。
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