JPH09169824A - 接着性樹脂粉体 - Google Patents
接着性樹脂粉体Info
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- JPH09169824A JPH09169824A JP33287895A JP33287895A JPH09169824A JP H09169824 A JPH09169824 A JP H09169824A JP 33287895 A JP33287895 A JP 33287895A JP 33287895 A JP33287895 A JP 33287895A JP H09169824 A JPH09169824 A JP H09169824A
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Abstract
高温安定性に優れた接着性樹脂粉体。 【解決手段】 下記を満足するエチレン(共)重合体、
密度が0.86〜0.97g/cm3、25℃における
オルソジクロロベンゼン可溶分の量X(wt%)と密度
dおよびMFRが次の関係を満足する。 1)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR≧0.93
の場合 X<2.0 2)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR<0.93
の場合 X<9.8×103×(0.9300-d+0.008×logMFR)2+2.0 をカルボン酸基、酸無水基、エステル基、ヒドロキシル
基、アミノ基およびシラン基から選択された官能基を含
有する少なくとも一種のモノマーでグラフト変性され、
かつそのグラフトモノマー量が、樹脂成分1g当り10
-8〜10-3molであるグラフト変性樹脂、およびこれ
を含む組成物。
Description
などに使用される樹脂粉体に関し、特に流動浸漬塗装、
静電塗装等の粉末塗装に好適な接着性樹脂粉体に関す
る。
の粉末塗装や回転成形等の粉末成形などに使用されてい
る。特に流動浸漬塗装や静電塗装に用いられる塗装用粉
体は通常の溶液塗料に比べ有機溶剤を使用しないことに
より安全性が高いことと容易に高膜厚が可能なことよ
り、鋼管被覆や鋼板被覆など多くの分野に使われてい
る。これら塗装用粉体の原料は、通常ポリエステル、エ
ポキシ樹脂およびエチレン系重合体が使われている。こ
のなかでもエチレン系重合体は安全性、耐薬品性、耐腐
食性が高く、しかも廉価であることにより近年多量に使
用されるようになってきた。しかし、エチレン系重合体
は極性基を有しないため、そのままでは鋼管や鋼板など
の異種材料への接着性が劣るという欠点があり、特開昭
50−4144号公報などで記載された不飽和カルボン
酸等を導入した変性エチレン系重合体が用いられてい
る。また、さらに接着強度を改良するために、エチレン
・α−オレフィン共重合体等のエチレン系重合体に固形
ゴムを加え、不飽和カルボン酸で変性した組成物(例え
ば特開昭50−7848号公報、特開昭54−1240
8号公報、特開昭52−49289号公報)を用いた
り、高膜厚塗装時の気泡防止のために変性エチレン系重
合体にポリブタジエンを配合した組成物(特開平1−1
56377号公報)などが提案されている。
等を導入した変性エチレン系重合体のエチレン・α−オ
レフィン共重合体としては、通例TiやCr等の遷移金
属を用いたチグラー型触媒またはフィリップス型触媒な
どの従来型触媒を用いて製造されている。しかし、従来
型のチグラー型触媒による該エチレン・α−オレフィン
共重合体を粉末塗装に用いた場合には、低分子量あるい
は高分岐構造による低融点成分が数%存在するため、塗
装時に樹脂同士の融着が起こりやすく最終製品の塗面平
滑性が十分でないという欠点がある。また、フィリップ
ス型触媒によるエチレン・α−オレフィン共重合体は末
端不飽和結合を多量に有するため表面積が大きくなる粉
末状で塗装時に高温に曝される本用途ではゲルや焼けな
どが生成して塗装不良になりやすいという欠点がある。
記の課題を解決すべく鋭意検討の結果、特定の性状を有
するエチレン重合体またはエチレン・α−オレフィン共
重合体を含む樹脂組成物からなる粉体が高い接着強度を
保持しながら塗面平滑性と高温安定性を満足することを
見いだし、本発明を完成するに至った。
分 (ハ)分子量分布が(Mw/Mn)が1.5<Mw/M
n<4.5 (ニ)組成分布パラメーターCbが2.0以下 (ホ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
の関係を満足すること 1)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR≧0.93
の場合 X < 2.0 2)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR<0.93
の場合 X < 9.8×103 ×(0.9300-d+0.008 ×log MFR)2+2.0 (式1) (ヘ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数であること 上記(イ)〜(ヘ)を満足するエチレン(共)重合体
が、カルボン酸基、酸無水基、エステル基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基およびシラン基から選択された官能基を
含有する少なくとも一種のモノマーでグラフト変性さ
れ、かつそのグラフトモノマー量が、樹脂成分1g当り
10-8〜10-3molであるグラフト変性樹脂からなる
接着強度と塗面平滑性と繰返塗装性に優れる接着性樹脂
粉体に関するものである。
エチレン(共)重合体20重量%以上、(B)(A)成
分のエチレン(共)重合体以外のポリオレフィン系樹脂
80重量%以下、(C)ゴム30重量%以下よりなる組
成物(A+B+C=100重量%)であって、該組成物
中の(A)成分、(B)成分、(C)成分の少なくとも
一種が前記グラフト変性用モノマーの少なくとも一種で
グラフト変性され、かつそのグラフトモノマー量が、該
組成物1g当り10-8〜10-3molである組成物から
なる接着性樹脂粉体である。
いられる(A)エチレン(共)重合体はエチレン単独重
合体あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合体で
ある。共重合体は炭素数3〜20のα−オレフィンより
選ばれた1種以上とエチレンとの共重合体である。この
α−オレフィンとしては、好ましくは炭素数3〜12の
ものであり、具体的にはプロピレン、ブテン−1、4−
メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デ
セン−1、デデセン−1などが挙げられる。またこれら
のα−オレフィンの含有量は通常は30モル%以下、好
ましくは3〜20モル%の範囲で選択されることが望ま
しい。
は、(イ)密度が0.86〜0.97g/cm3 、好ま
しくは0.89〜0.95g/cm3 、より好ましくは
0.90〜0.94g/cm3 の範囲である。密度が
0.86g/cm3 未満では粉末同士のブロッキングが
発生しやすく塗面平滑性が得られず、0.97g/cm
3 以上では接着強度が十分でない。特に、0.90〜
0.94g/cm3 の範囲であれば、塗面平滑性と接着
強度とがバランスされる塗膜が得られる。また、(A)
エチレン(共)重合体の(ロ)メルトフローレートは
0.01〜100g/10分、好ましくは0.03〜5
0g/10分、さらに好ましくは0.1〜30g/10
分の範囲である。MFRが0.01g/10分未満では
接着強度の低下が著しく、100g/10分以上では塗
膜の強度が低下する。
(ハ)分子量分布パラメーター(Mw/Mn)は1.5
〜4.5、好ましくは1.6〜4.0、さらに好ましく
は1.8〜3.8の範囲であることが望ましい。Mw/
Mnが1.5未満では粉砕前組成物混練時の加工性が十
分でなく、3.5以上では塗面平滑性が劣る。Mw/M
nが上記範囲にあることにより、従来のエチレン(共)
重合体を用いた接着性樹脂粉体と比較して、塗面平滑性
が格段に優れる接着性樹脂粉体が得られる。本発明の
(A)エチレン(共)重合体の分子量分布(Mw/M
n)の算出方法は、ゲルパーミエイションクロマトグラ
フィー(GPC)により重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)を求め、この比Mw/Mnを求めるも
のである。
成分布パラメーターとは、共重合体においてエチレンと
α−オレフィンの組成分布の広さを表すパラメーターで
あり、その測定法は下記の通りである。試料に耐熱安定
剤を加え、ODCBに温度0.2重量%となるように1
35℃で加熱溶解する。溶液を、けい藻土(セライト5
45)を充填したカラムに移送し、0.1℃/minで
25℃まで冷却し、試料をセライト表面に沈着する。次
に、ODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を5
℃きざみに120℃まで段階的に昇温し、試料を溶出さ
せ試料を分別する。溶液をメタノールで再沈後、ろ過、
乾燥し、各溶出温度の試料を得る。各試料の重量分率お
よび分岐度(炭素数1000個あたりの分岐数)を測定
する。分岐度(測定値)は13C−NMRにより30℃
から90℃のフラクションについては次のような、分岐
度の補正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した
分岐度をプロットし、相関関係を最小自乗法で直線に近
似し、検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大
きい。この検量線により求めた値を各フラクションの分
岐度とする。溶出温度95℃以上では溶出温度と分岐度
に必ずしも直線関係が成立しないのでこの補正は行わな
い。次にそれぞれのフラクションの重量分率wi を、溶
出温度5℃当たりの分岐度bi の変化量(bi −
bi-1 )で割って相対濃度ci を求め、分岐度に対して
相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組成
分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラメ
ーターCbを算出する。
の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーターCb
は試料の組成が均一である場合に1となり、組成分布が
広がるに従って値が大きくなる。
分布を記述する方法は多くの提案がなされている。例え
ば特開昭60−88016号では、試料を溶剤分別して
得た各分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が特定
の分布(対数正規分布)をすると仮定して数値処理を行
い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(Cn)の
比を求めている。この近似計算は、試料の分岐数と累積
重量分率が対数正規分布からずれると精度が下がり、市
販のLLDPEについて測定を行うと相関係数R2 はか
なり低く,値の精度は充分でない。また、このCw/C
nの測定法は、本発明のCbのそれと異なるが、あえて
数値の比較を行えば、Cw/Cnの値は、Cbよりかな
り大きくなる。
成分布Cbは2.0以下であり、好ましくは1.1〜
1.8であることが望ましく、2.0以上では表面平滑
性の向上がみられない。
おけるODCB可溶分(X重量%)は、下記の方法によ
り測定する。試料0.5gを20mlのODCBに加え
135℃で2時間加熱し、試料を完全に溶解した後、2
5℃まで冷却する。この溶液を25℃で一晩放置後、テ
フロン製フィルターでろ過してろ液を採取する。試料溶
液のメチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm-1付
近の吸収ピーク面積を求め、あらかじめ作成した検量線
により試料濃度を算出する。この値より、25℃におけ
るODCB可溶分を求める。
(ホ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRがd-
0.008×logMFR≧0.93を満たす場合は、 X < 2重量%、 d-0.008×logMFR<0.93の場合は X < 9.8×103 ×(0.9300-d+0.008 ×log MFR)2
+2.0 の関係を満足することが必要である。
溶分は、重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量
成分であるため、上記式を満たさないエチレン(共)重
合体は粉末塗装時にブロッキング現象を生じ、塗膜平滑
性を悪化させ、甚だしいときは塗膜の欠陥を生じる。こ
れらを避けるためにはこの含有量は少ないことが望まし
い。ODCB可溶分の量は、α−オレフィンの含有量お
よび分子量に影響される。従ってこれらの指標である密
度およびMFRとODCB可溶分の量が上記の関係を満
たすことは、共重合したα−オレフィンのうち、ポリマ
ーの高分岐度成分に含まれるものの割合が少ないことを
示す。
(ヘ)連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶
出温度−溶出量曲線において、ピークが複数であること
が好ましい。さらに85℃から100℃の間にピークが
存在することが特に好ましい。これらの複数ピークが存
在することにより、成形塗膜の耐熱性を保ちつつ塗膜平
滑性を改善する。
量曲線を示し、図2は一般のメタロセン触媒による共重
合体の溶出温度−溶出量曲線を示したものである。この
図から明らかなように本発明の(A)成分のエチレン
(共)重合体は、典型的なメタロセン触媒によるエチレ
ン・α−オレフィン共重合体とは明確に区別されるもの
である。
REF)の測定方法は下記の通りである。試料に耐熱安
定剤を加え、ODCBに濃度0.05重量%となるよう
に135℃で加熱溶解する。試料溶液5mlを、ガラス
ビーズを充填したカラムに注入し、0.1℃/minの
冷却速度で25℃まで冷却し、試料をガラスビーズ表面
に沈着する。次に、このカラムにODCBを一定流量で
流しながら、カラム温度を50℃/hrの一定速度で昇
温し、試料を順次溶出させる。この際、溶剤中に溶出す
る試料について、メチレンの非対称伸縮振動の波数29
25cm-1に対する吸収を赤外検出機で検出し、定量分
析する。この値から、溶液中PEの重量濃度定量分析
し、溶出温度と溶出速度の関係を求める。TREF分析
は極少量の試料で、温度変化に対する溶出速度の変化を
連続的に分析出来るため、分別法で検出出来ない比較的
細かいピークの検出が可能である。
上記(イ)〜(ヘ)の性状を満足する必要があり、好ま
しくは以下のD1〜D5からなる触媒で重合することが
望ましい。すなわち、D1:一般式Me1 R1 p (OR
2 )q X1 4-p-qで表される化合物(式中Me1 はZr、
Ti、Hfを示し、R1 およびR2 は各々炭素数1〜2
4の炭化水素基、X1 はハロゲン原子を示し、pおよび
qは各々0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲を満たす整
数である)、D2:一般式Me2 R3 m (OR4 ) n X
2 z-m-n で表される化合物(式中Me2 は周期律表第I
〜III族元素、R 3 およびR4 は各々炭素数1〜24
の炭化水素基、X2 はハロゲン原子または水素原子(た
だし、X2 が水素原子の場合はMe2 は周期律表第II
I族元素の場合に限る)を示し、zはMe2 の価数を示
し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を
満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである)、D
3:共役二重結合を持つ有機環状化合物、およびD4:
有機アルミニウム化合物と水との反応によって得られる
Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム化合
物、D5:無機担体および/または粒子状ポリマー担体
を相互に接触させて得られる触媒である。
p (OR2 )q X1 4-p-qで表される化合物の式中Me1
はZr、Ti、Hfを示す。これらの遷移金属の種類は
限定されるものではなく、複数を用いることもできる
が、共重合体の耐候性の優れるZrが含まれることが特
に好ましい。R1 およびR2 は各々炭素数1〜24の炭
化水素基で、好ましくは炭素数1〜12、さらに好まし
くは1〜8であり、具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル
基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル
基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル
基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチ
ル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、
フェニルブチル基、ネオフィル基などのアラルキル基な
どが挙げられる。これらは分岐があってもよい。X1 は
フッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を
示し、pおよびqはそれぞれ0≦p<4、0≦q<4、
0≦p+q≦4の範囲を満たし、好ましくは0≦p+q
≦4の範囲である。
合物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラ
エチルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テ
トラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロ
ロジルコニウム、ジプロポキシジクロロジルコニウム、
テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシモノクロロ
ジルコニウム、ジブトキシジクロロジルコニウム、テト
ラブトキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙
げられ、これらを2種以上混合して用いても差し支えな
い。
m (OR4 )n X2 z-m-n で表される化合物の式中Me
2 は周期律表第I〜III族元素を示し、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜
鉛、ホウ素、アルミニウムなどである。R3 およびR4
は各々炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数
1〜12、さらに好ましくは1〜8であり、具体的には
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのア
ルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシ
チル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;
ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、
ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフィル基な
どのアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があ
ってもよい。X2 はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素な
どのハロゲン原子または水素原子を示すものである。た
だし、X2 が水素原子の場合はMe2 はホウ素、アルミ
ニウムなどに例示される周期律表第III族元素の場合
に限るものである。また、zはMe2 の価数を示し、m
およびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす
整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
化合物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウム
などの有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジ
エチルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、
エチルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム
化合物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化
合物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機
ボロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシ
ルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルア
ルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイド
ライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げ
られる。
つ有機環状化合物とは、環状で共役二重結合を2個以
上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有
する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜2
4、好ましくは4〜12である環状炭化水素化合物;前
記環状炭化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残
基(典型的には、炭素数1〜12のアルキル基またはア
ラルキル基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二
重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好まし
くは2〜3個有する環を1個または2個以上もち、全炭
素数が4〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水
素基を有する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が
部分的に1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩
(ナトリウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ
素化合物が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれか
にシクロペンタジエン構造をもつものが望ましい。
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
は、下記一般式で表示することができる。 AL SiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
物の具体例は、シクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチ
ルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−イ
ンデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリ
エン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテト
ラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのよ
うな炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロ
ポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシク
ロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニル
シラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラ
ン、トリスインデニルシラン等が挙げられる。
と水との反応によって得られるAl−O−Al結合を含
む変性有機アルミニウム化合物とは、アルキルアルミニ
ウム化合物と水とを反応させることにより、通常アルミ
ノキサンと称される変性有機アルミニウムが得られ、分
子中に通常1〜100個、好ましくは1〜50個のAl
−O−Al結合を含有する。また、変性有機アルミニウ
ム化合物は線状でも環状でもいずれでもよい。
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2
/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ま
しい。
は粒子状ポリマー担体とは、炭素質物、金属、金属酸化
物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物ある
いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無
機物担体に用いることができる好適な金属としては、
鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的
にはSiO2 、Al2 O3 、MgO、ZrO2 、TiO
2 、B2 O3 、CaO、ZnO、BaO、ThO2 等ま
たはこれらの混合物が挙げられ、SiO 2 −Al
2 O3 、SiO2 −V2 O5 、SiO2 −TiO2 、S
iO2 −V2 O 5 、SiO2 −MgO、SiO2 −Cr
2 O3 等が挙げられる。これらの中でもSiO2 および
Al2 O3 からなる群から選択された少なくとも1種の
成分を主成分とするものが好ましい。また、有機化合物
としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用
でき、具体的には、粒子状のポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アク
リル酸メチル、ポリスチレン、ポリノルボルネン、各種
天然高分子およびこれらの混合物等が挙げられる。
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
化合物などに接触処理させた後に成分(D5)として用
いることもできる。
は、前記触媒の存在下、実質的に溶媒の存在しない気相
重合法、あるいはスラリー重合法または溶液重合法等で
製造される。重合条件は特に限定されないが、重合温度
は通常15〜350℃、好ましくは20〜200℃、さ
らに好ましくは50〜110℃であり、重合圧力は低中
圧法の場合、通常常圧〜70kg/cm2 G、好ましく
は常圧〜20kg/cm2 Gであり、高圧法の場合通常
1500kg/cm2 G以下が望ましい、重合時間は低
中圧法の場合、通常3分〜10時間、好ましくは5分〜
5時間程度が望ましい。高圧法の場合、通常1分〜30
分、好ましくは2分〜20分程度が望ましい。また重合
は一段重合法、多段重合法など特に限定されるものでは
ない。
(共)重合体を単独でグラフト変性したものを用いても
よいが、(A)エチレン(共)重合体、(B)(A)成
分のエチレン(共)重合体以外のポリオレフィン系樹
脂、(C)ゴムを配合した組成物あるいはそれらの成分
の一部をグラフト変性して用いてもよい。
チレン(共)重合体以外のポリオレフィン系樹脂は、前
記特定なパラメーター有するエチレン(共)重合体合体
以外のポリオレフィンを用いることができ、中でも(B
1)密度が0.86〜0.97g/cm3 のエチレン
(共)重合体、(B2)高圧ラジカル重合法によるエチ
レン(共)重合体から選ばれた少なくとも1種のポリオ
レフィン系樹脂が特に好ましいものである。
/cm3 のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オ
レフィン共重合体とは、チグラー系、フィリップス型あ
るいは一般のメタロセン触媒を用い高中低圧法およびそ
の他の公知の方法により得られるエチレン単独重合体、
エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合
体で、密度が0.86〜0.91g/cm3 未満の超低
密度ポリエチレン(以下VLDPEと称す)、および密
度が0.91〜0.94g/cm3 未満の線状低密度ポ
リエチレン(以下LLDPEと称す)、密度が0.94
〜0.97g/cm3 中高密度ポリエチレン(以下MD
PEまたはHDPEと称す)を包含するものである。
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデ
センなどをあげることができる。これらのうち好ましい
のは1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテンであり、とくに好ましいのは1−ブ
テンである。なお、エチレン共重合体中のα−オレフィ
ン含有量は0.5〜40モル%であることが好ましい。
チレン(共)重合体としては、高圧ラジカル重合法によ
る密度0.91〜0.94g/cm3 のエチレン単独重
合体、エチレン・ビニルエステル共重合体、エチレン・
α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合
体があげられる。
1〜0.94g/cm3 のエチレン単独重合体とは、公
知の高圧法による低密度ポリエチレンである。
は、高圧ラジカル重合法で製造されるエチレンを主成分
とするプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビ
ニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエス
テル単量体および他の不飽和単量体との共重合体であ
る。これらの中でも特に好ましいものとしては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体をあげることができる。すなわ
ち、エチレン50〜99.5重量%、酢酸ビニル0.5
〜50重量%および他の不飽和単量体0〜25重量%か
らなる共重合体が好ましい。
1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜10のα
オレフィン類、C2〜C3アルカンカルボン酸のビニル
エステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、グリシジ
ルメタアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル
類、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸および
無水マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸または
無水物類などの群から選ばれた少なくとも1種である。
またはその誘導体との共重合体は、エチレンと少なくと
も1種のα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
の共重合体である。前記α,β−不飽和カルボン酸また
はその誘導体とは、アクリル酸、メタアクリル酸あるい
はこれらの誘導体またはこれらのエステル、フマル酸、
マレイン酸、イタコン酸あるいはこれらの酸無水物等で
あり、これらの具体的な共重合体としてはエチレン・
(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・無水マレイ
ン酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル・
無水マレイン酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル
酸エチル・無水マレイン酸共重合体等をあげることがで
きる。すなわち、エチレン50〜99.5重量%、(メ
タ)アクリル酸メチルエステルあるいは(メタ)アクリ
ル酸エチルエステル0.5〜50重量%および不飽和ジ
カルボン酸またはその無水物0〜25重量%からなる共
重合体が好ましい。またその接着性を損なわない範囲で
他のモノマーを共重合させてもよい。
2)高圧ラジカル重合による低密度ポリエチレン、エチ
レン・ビニルエステル共重合体、エチレン・α,β−不
飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体のMFR
は、0.01〜100g/10min.、好ましくは
0.1〜70g/10min.、更に好ましくは1〜5
0g/10min.の範囲から選択される。MFRが
0.01g/10min.未満では流動性が不良とな
り、100g/10min.を超える場合は塗膜の強度
が不十分となる。
レンプロピレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソブチレ
ンゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴム、ニトリルゴムな
どがあげられ、これらは単独でも混合物でもよい。これ
らの内では、流動浸漬用途にはブタジエンゴムが好まし
い。ブタジエンゴムは、流動浸漬法により厚さ1mm以
上の高膜厚塗膜を得ようとする際に発生する気泡を抑制
する効果がある。
エチレンおよびプロピレンを主成分とするランダム共重
合体(EPM)、および第3成分としてジエンモノマー
(ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等)
を加えたものを主成分とするランダム共重合体(EPD
M)が挙げられる。
ンを構成要素とする共重合体をいい、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体(SBS)およびその水添または
部分水添誘導体であるスチレン−ブタジエン−エチレン
共重合体(SBES)、1,2−ポリブタジエン(1,
2−PB)、無水マレイン酸−ブタジエン−スチレン共
重合体、コアシェル構造を有する変性ブタジエンゴムラ
ンダム等が例示される。該ブタジエンゴムとしては、ブ
タジエン含有量が80重量%以上であって、ムーニー粘
度ML1+4 (100℃)30〜50、数平均分子量(M
n)=5×10 4 〜1×106 、重量平均分子量(M
w)=10×104 〜5×106 の範囲にあるものが好
ましい。
合割合は通常(A)成分20〜100重量%、(B)成
分80重量%以下、(C)成分30重量%以下(ただし
(A)+(B)+(C)=100重量%)である。
(A)成分のエチレン(共)重合体が20重量%未満で
は、本願の目的の一つである塗面平滑性と高温安定性を
満足させることができないおそれが生じる。特に塗面平
滑性と高温安定性を重視する場合は(A)成分単独ある
いは50重量%以上で用いるのが好ましく、経済性を重
視する場合は(B)成分を上記の範囲で配合させる。
(C)成分のゴムは、前述した理由で30重量%以下の
範囲で用いられる。但し30重量%を超えると塗膜強度
が弱くなり好ましくない。
(C)各成分を目的に応じて、単独であるいは複数を組
み合わせた組成物の形でグラフト変性して用いられる。
する場合は樹脂成分全体をグラフト変性して用いられる
が、色相等の外観や経済性を重視する場合は(A)、
(B)、(C)の少なくとも一種類を未変性の状態で配
合するのが望ましい。これらグラフト変性樹脂と未変性
樹脂との配合比は100:0〜1:99であり特に限定
されないが、組成物中のモノマー濃度は後述する範囲に
入る必要がある。
としての第1はグラフト変性された(A)成分、(A+
B)成分、(A+C)成分、(A+B+C)成分のいず
れかと未変性の他の成分からなる組み合わせである。
としての第2は(A)成分、(B)成分、(C)成分の
いずれか一種のグラフト変性樹脂と(A)成分、(B)
成分、(C)成分の少なくとも一種の未変性樹脂の組み
合わせである。
B)成分、(B+C)成分、(A+C)成分のいずれか
一種のグラフト変性樹脂と(A)成分、(B)成分、
(C)成分の少なくとも一種の未変性樹脂の組み合わせ
である。
+C)成分からなるグラフト変性樹脂と(A)成分、
(B)成分、(C)成分の少なくとも一種の未変性樹脂
の組み合わせである。
た樹脂成分にラジカル開始剤の存在下に反応性モノマー
を押出機内で反応させる溶融法または溶液中で反応させ
る溶液法でグラフト変性するものである。
マーは、前記したいずれかの官能基をもつモノマー即ち
aカルボン酸基または酸無水基含有モノマー、bエステ
ル基含有モノマー、cヒドロキシル基含有モノマー、d
アミノ基含有モノマー、eシラン基含有モノマーから選
択された少なくとも一種のモノマーである。
ノマーとしては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸またはこ
れらの無水物、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、
クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等の不飽和モノカ
ルボン酸等があげられる。
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸ブチルなどがあげられるが、特に好ましいものと
してはアクリル酸メチルをあげることができる。
は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等があげられる。
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等があげられる。
ニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシラン等の
不飽和シラン化合物があげられる。
ボン酸基または酸無水基含有モノマーであるマレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα,β−
不飽和ジカルボン酸またはこれらの無水物が好ましく、
特に無水マレイン酸が接着強度、経済性等の観点から好
ましく使用される。
gに対して10-8〜10-3mol、好ましくは10-7〜
10-4molの範囲であることが必要である。これらの
モノマーは(B2)成分であるエチレン・ビニルエステ
ル共重合体またはエチレン・α,β−不飽和カルボン酸
またはその共重合体を配合することによって、樹脂成分
に導入されることもあるが、グラフト変性によって導入
されたものは共重合によって導入されたものより接着強
度が強いものである。グラフトモノマー濃度が10-8m
ol未満では塗装用粉体として接着強度が劣り、10-3
molを超える濃度では、塗膜の変色、変質が生じるお
それがあり、かつ経済的でない。
酸化物、ジヒドロ芳香族化合物、ジクミル化合物等があ
げられる。
ロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチ
ルクミルパーオキサイド、ジアルキル(アリル)パーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイ
ド、ジプロピオニルパーオキサイド、ジオクタノイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、パーオキシ
琥珀酸、パーオキシケタール、2,5−ジメチル−2,
5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、2,5−ジメ
チル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t
−ブチルオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソ
ブチレート等が好適に用いられる。
ドロキノリンまたはその誘導体、ジヒドロフラン、1,
2−ジヒドロベンゼン、1,2−ジヒドロナフタレン、
9,10−ジヒドロフェナントレン等があげられる。
メチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル
−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル−2,
3−ジ(p−メチルフェニル)ブタン、2,3−ジエチ
ル−2,3−ジ(p−ブロモフェニル)ブタン等が例示
され、特に2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタ
ンが好ましく用いられる。
くと、粉体塗装時の樹脂が劣化し、特に繰り返し使用し
た場合に焼けによるゲル等の発生を防ぐことが可能とな
る。
公知の酸化防止剤が用いられるが、中でも好ましく用い
られるものはヒンダードフェノール化合物、有機リン系
化合物、チオエーテル系化合物等である。ヒンダードフ
ェノール化合物の具体例としては、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、テトラキス−〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル)−4’−ヒドロキシ−
フェニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔1,
1−ジ−メチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニルオキシ}エ
チル〕−2,4,8,10−テトラオキザスピロ〔5,
5〕ウンデカン、2−t−ブチル−4−メトキシフェノ
ール、2,2’エチリデン−ビス(2,4−t−ブチル
フェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ト
リス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート等がある。特に2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オク
タデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス−
〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル)−
4’−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート〕メタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1
−ジ−メチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキザスピロ〔5,
5〕ウンデカンは高温時での酸化防止性能も優れている
ため、好ましく使用される。
ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォ
スファイト、テトラキス(2,4−ジ−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ジ
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル)ペンタエリス
リトールジホスファイト、トリストリデシルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェ
ニルホスファイト、トリス(ミックスドモノ、ジノニル
フェニル)ホスファイト、トリスビフェニルホスファイ
ト、トリシキロヘキシルホスファイト、ジフェニルイソ
デシルホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイ
ト、トリス(オクチルチオプロピル)ホスファイト、ジ
ラウリルハイドロゲンホスファイト、ビストリデシルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジフォスファイト、ビス(ノニルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、4,4’
−イソプロピリデン−ジフェノールアルキルホスファイ
ト、テトラトリデシル4,4’−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホスファイト、
ヘキサトリデシル1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリホ
スファイト等が挙げられるが、特にジ(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファ
イト、テトラキス(2,4−ジ−ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ジ(2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト等が好ましい。
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ート、ステアリルラウリルチオジプロピオネート、ジラ
ウリルチオジイソブチレート等が挙げられる。
上組み合わせて、樹脂100重量部に対して0.01〜
1重量部、好ましくは0.03〜0.5重量部添加され
使用される。0.01重量部未満では酸化防止効果がな
く樹脂が劣化しやすく、1重量部を超えても効果は頭打
ちとなり、不経済であるのみか色相悪化の原因となる。
は、公知の常温機械粉砕、冷凍粉砕、化学粉砕等があげ
られる。例えば、常温機械粉砕法では組成物ペレットを
ピンミル、ターボミル、ハンマーミルなどを用い粉砕す
る。粉砕された粉体は、ヒゲ等の処理のために加熱処理
を行い、形状を調整し、ふるいを通して分級され、流動
浸漬塗装、静電塗装などに見合った粒径に整えられる。
000μmであることが望ましい。平均粒径は用途によ
り異なり、流動浸漬法では160〜260μm、静電塗
装法では50〜200μmの範囲のものが通常用いら
れ、粉体成形の場合においては300〜1000μmの
範囲のものが通常用いられる。粒径が50μmに満たな
いものは粉砕に時間がかかり不経済であると同時に表面
に微細な凹凸が生じる。また1000μmを超えると塗
膜が凹凸となったり空隙が発生したりする。
なわち粉体塗装については“粉体塗装ハンドブック”
(日本粉体塗装工業協会発行、1988年)などに詳し
く説明されているが、以下に簡単に述べる。粉体塗装と
は粉体塗料(固形分100%)を使用し、有機溶剤や水
などの溶媒を全く使用せずに塗装作業を行う方法である
ため、引火性、臭気、大気汚染、水質汚染および腐食性
などの問題がない環境問題に配慮した塗装法である。ま
た、粉体塗料は他の塗料と異なりオーバースプレーされ
た粉体塗料を回収、再利用することが可能なため製造時
の産業廃棄物の低減という利点も有する。このように優
れた特徴を有する粉体塗装には各種あるが主として流動
浸漬法と静電塗装法が使われる。流動浸漬法は、粉末塗
料を投入した槽内に空気などを吹き込むことで流動状態
とし、この槽内に十分加熱した被塗金属部材を浸漬して
金属表面に粉末塗料を融着塗布する方法で、塗装された
表面をより平滑にするため次工程で高温処理することも
ある。膜厚は0.5〜数mmまで制御可能である。静電
塗装法は、アースされた被塗金属部材に30〜90KV
が付加された静電ガンより粉体塗料を吹き付け、クーロ
ン力により被塗物に付着させ、ついで150〜200℃
の炉内で10〜30分焼き付けることにより塗料を固着
させる方法である。膜厚は通常100〜450μmであ
る。
発明の主旨を逸脱しない範囲において、他の熱可塑性樹
脂、無機または有機フィラー、滑剤、顔料、紫外線吸収
剤、架橋剤、発泡剤、核剤、難燃剤等の添加剤を配合し
粉砕前組成物としても良い。
で具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって
限定されるものではない。
た。 (A)エチレン・α−オレフィン共重合体 (固体触媒の調製)窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調
製器に精製トルエンを加え、ついでジプロポキシジクロ
ロジルコニウム(Zr(OPr)2 Cl2 )0.11g
およびメチルシクロペンタジエン0.32gを加え、0
℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウムを1.8
gを滴下し、滴下終了後、反応系を50℃に保持して1
6時間攪拌した。この溶液をA液とする。次に窒素下で
別の攪拌器付き触媒調製器に精製トルエンを加え、前記
A溶液と、ついでメチルアルミノキサン0.04mol
のトルエン溶液を添加し反応させた。これをB液とす
る。次に窒素下で攪拌器付き調製器1に精製トルエンを
加え、ついであらかじめ400℃で所定時間焼成処理し
たシリカ(富士デビソン社製、グレード#952、表面
積300m2 /g)10gを加えた後、前記B溶液の全
量を添加し、室温で攪拌した。ついで窒素ブローにて溶
媒を除去して流動性の良い固体触媒粉末を得た。
℃、全圧20kgf/cm2 Gでエチレンと1−ブテン
の共重合を行った。系内のガス組成は、1−ブテン/エ
チレンモル比0.08、エチレン濃度60mol%とし
た。前記固体触媒を連続的に供給して重合を行ない、系
内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的に供給
した。MFRの調整は系内の水素濃度を変更することで
行った。なお、生成した共重合体の性状は以下の通りで
あった。 MFR :4.4g/10分 密度 :0.919g/cm3 融点 :118℃ 分子量分布(Mw/Mn):2.5 組成分布(Cb) :1.2 ODCB可溶分X :1.2wt% ホ(式1)の値 :4.5 TREFピーク :複数
℃、全圧20kgf/cm2 Gでエチレンと1−ブテン
の共重合を行った。系内のガス組成は、1−ブテン/エ
チレンモル比0.07、エチレン濃度60mol%とし
た。前記固体触媒を連続的に供給して重合を行ない、系
内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的に供給
した。MFRの調整は系内の水素濃度を変更することで
行った。なお、生成した共重合体の物性は以下の通りで
あった。 MFR :15.8g/10分 密度 :0.923g/cm3 融点 :119℃ 分子量分布(Mw/Mn):2.6 組成分布(Cb) :1.2 ODCB可溶分X :1.6wt% ホ(式1)の値 :4.6 TREFピーク :複数
1、B1−2、B1−3、B1−4 四塩化チタン及びトリエチルアルミニウム触媒で気相法
またはスラリー法にてエチレンと1−ブテンを共重合体
して得た。物性は表1に記す。
チレン・ブテン−1共重合体(A1)95重量%に、ポ
リブタジエンゴム(ムーニー粘度ML1+4 (100℃)
=35、シス−1,4−結合含有量94%)5重量%よ
りなる樹脂組成物100重量部、無水マレイン酸0.2
重量%、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン
0.015重量部、顔料として黒色顔料マスターバッチ
(カーボンブラック25重量%)を4重量部および酸化
防止剤としてn−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート(チバガイギー社製、商品名イルガノックス107
6)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで十分混合
後、50mm単軸押出機を用い、設定温度230℃で混
練造粒し変性した。この時のグラフト量は1.3×10
-6mol/樹脂gであった。次に最終ふるいに50メッ
シュをセットした機械式粉砕機を使用し、平均粒径20
5μmの接着性エチレン系共重合体粉体を得た。この粉
体を用い、流動浸漬法で280℃に加熱したブラスト鋼
板を30秒間浸漬し、ついで260℃で5分間加熱し
た。この被覆鋼板のエチレン系共重合体膜厚は1000
μmで、塗面平滑性は良好、接着強度は15Kg/10
mmと実用上十分な性能を有していた。また、流動浸漬
槽に保有して使用される粉体は、20回連続使用後も焼
けなどによる塗膜異常は生じなかった。
2で得られたエチレン・ブテン−1共重合体(A2)1
00重量部に、無水マレイン酸0.2重量部、2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン0.015重量
部、灰色顔料マスターバッチ(カーボンブラック+チタ
ンホワイト+ウルトラブルー33重量%含有)2重量部
および酸化防止剤イルガノックス1076(チバガイギ
ー社)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで十分混
合後、50mm単軸押出機を用い、設定温度230℃で
混練し変性を行った。次に最終ふるいに80メッシュを
セットした機械式粉砕機を使用し、平均粒径150μm
の接着性エチレン系共重合体粉体を得た。この粉体を用
い、静電塗装法でブラスト鋼板に10秒間塗布し、つい
で200℃で10分間仕上げ加熱した。この被覆鋼板の
エチレン系共重合体膜厚は300μmであった。塗面平
滑性は良好であり、接着強度は5Kg/10mmであっ
た。
1に記したエチレン・ブテン−1共重合体(A1)50
重量%、製造例5に記したエチレン・ブテン−1共重合
体(B1−3)50重量%よりなる樹脂組成物100重
量部、無水マレイン酸0.2重量部、2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン0.015重量部、前記灰
色顔料マスターバッチ2重量部および酸化防止剤イルガ
ノックス1076(チバガイギー社)0.2重量部を加
えヘンシェルミキサーで十分混合後、50mm単軸押出
機を用い、設定温度230℃で混練し変性を行った。次
に最終ふるいに80メッシュをセットした機械式粉砕機
を使用し、平均粒径150μmの接着性エチレン系共重
合体粉体を得た。この粉体を用い、静電塗装法でブラス
ト鋼板に10秒間塗布し、ついで200℃で10分間仕
上げ加熱した。この被覆鋼板のエチレン系共重合体膜厚
は300μmであった。塗面平滑性は良好であり、接着
強度は5Kg/10mmであった。
6で得られたエチレン・ブテン−1共重合体(B1−
4)760gを、トルエン71ととこに、攪拌機付きの
151オートクレーブにいれ、攪拌しながら昇温し、1
27℃に達したところで、トルエン483gに溶かした
無水マレイン酸42g、およびトルエン320gに溶か
したジクミルペルオキシド5.6gをそれぞれ別の口か
ら6時間かけて加える。滴下後3時間反応を行ない、つ
いで冷却して生成物を析出回収した後アセトンで数回洗
浄し無水マレイン酸変性エチレン・ブテン−1共重合体
(マレイン化率=0.9%、MFR=4g/10mi
n.)を得た。この無水マレイン酸変性エチレン・ブテ
ン−1共重合体を3重量%、製造例1に記したエチレン
・ブテン−1共重合体(A1)92重量%に、ポリブタ
ジエンゴム(ムーニー粘度ML1+4 (100℃)=3
5、シス−1,4−結合含有量94%)5重量%よりな
る樹脂組成物100重量部、黒色顔料マスターバッチ4
重量部および酸化防止剤イルガノックス1076(チバ
ガイギー社)0.1重量部を加えヘンシェルミキサーで
十分混合後、50mm単軸押出機を用い、設定温度18
0℃で混練した。次に最終ふるいに50メッシュをセッ
トした機械式粉砕機を使用し、平均粒径210μmの接
着性エチレン系共重合体粉体を得た。この粉体を用い、
流動浸漬法で280℃に加熱したブラスト鋼板を30秒
間浸漬し、ついで260℃で5分間加熱した。この被覆
鋼板のエチレン系共重合体膜厚は1000μmであっ
た。塗面平滑性は良好であり、接着強度は12〜17K
g/10mmで実用上十分な強度を有していた。また、
流動浸漬槽に保有して使用される粉体は、20回連続使
用後も焼けなどによる塗膜異常は生じなかった。
と同様の樹脂組成で酸化防止剤を添加せず、実施例1と
全く同様の操作を行った。20回繰り返し使用を行った
ところ塗膜に焼けが発生し塗面の平滑性もやや不良とな
った。
例1のエチレン・ブテン1共重合体(A1)を製造例3
あるいは4に記したエチレン系共重合体(B1−1ある
いはB1−2)に変えて、平均粒径200〜205μm
の接着性エチレン系共重合体粉末を得た。この粉体を用
い、流動浸漬法で280℃に加熱したブラスト鋼板を3
0秒間浸漬し、ついで260℃で5分間加熱した。この
被覆鋼板のエチレン系共重合体膜厚は1000μmで接
着強度14〜15Kg/10mmとほぼ良好であった
が、塗面平滑性は不良であった。
のエチレン・ブテン−1共重合体を製造例5に記したエ
チレン・ブテン−1共重合体(B1−3)に変えて、平
均粒径150μmの接着性エチレン系共重合体粉末を得
た。この粉末を用い、静電塗装法でブラスト鋼板に10
秒間塗布し、ついで200℃で10分間仕上げ加熱し
た。この被覆鋼板のエチレン系共重合体膜厚は300μ
mであった。塗面平滑性は不良で、接着強度も4Kg/
10mmとやや弱かった。
に記したエチレン・ブテン−1共重合体(A1)よりな
る樹脂組成物100重量部、無水マレイン酸0.2重量
部、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン0.
015重量部、および酸化防止剤イルガノックス107
6(チバガイギー社)0.2重量部を加えヘンシェルミ
キサーで十分混合後、50mm単軸押出機を用い、設定
温度230℃で混練し変性を行った。この変性樹脂0.
1重量%、未変性のエチレン・ブテン−1共重合体(A
1)94.9重量%および、ポリブタジエンゴム(ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)=35、シス−1,4−
結合含有量94%)5重量%よりなる樹脂組成物100
重量部に前記黒色顔料マスターバッチ4重量部および酸
化防止剤イルガノックス1076(チバガイギー社)
0.1重量部を加えヘンシェルミキサーで十分混合後、
50mm単軸押出機を用い、設定温度180℃で混練し
た。次に最終ふるいに50メッシュをセットした機械式
粉砕機を使用し、平均粒径200μmの接着性エチレン
系共重合体粉体を得た。この粉体を用い、流動浸漬法で
280℃に加熱したブラスト鋼板を30秒間浸漬し、つ
いで260℃で5分間加熱した。この被覆鋼板のエチレ
ン系共重合体膜厚は1000μmで、塗面平滑性は良好
であったが、接着強度は1Kg/10mm以下ときわめ
て弱かった。
を有するエチレン(共)重合体または該共重合体を含む
組成物からなるため、高い接着強度を保持し、かつ従来
のチグラー型触媒またはフィリップス型触媒を用いて製
造されるエチレン・α−オレフィン共重合体を用いて製
造されたエチレン系共重合体粉体では解決できなかっ
た、塗面平滑性と高温安定性の両者を満足することが可
能となった。該接着性樹脂粉体は、流動浸漬法、静電塗
装法等の粉体塗装や回転成形等の粉末成形に好適に用い
ることができる。
す。
温度−溶出量曲線を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】(A)(イ)密度が0.86〜0.97g
/cm3 (ロ)メルトフローレートが0.01〜100g/10
分 (ハ)分子量分布が(Mw/Mn)が1.5<Mw/M
n<4.5 (ニ)組成分布パラメーターCbが2.0以下 (ホ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
の関係を満足すること 1)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR≧0.93
の場合 X < 2.0 2)密度dおよびMFRの値が d-0.008×logMFR<0.93
の場合 X < 9.8×103 ×(0.9300-d+0.008 ×log MFR)2+2.0 (式1) (ヘ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数であること 上記(イ)〜(ヘ)を満足するエチレン(共)重合体
が、カルボン酸基、酸無水基、エステル基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基およびシラン基から選択された官能基を
含有する少なくとも一種のモノマーでグラフト変性さ
れ、かつそのグラフトモノマー量が、樹脂成分1g当り
10-8〜10-3molであるグラフト変性樹脂からなる
ことを特徴とする接着性樹脂粉体。 - 【請求項2】 請求項1記載の(A)エチレン(共)重
合体20重量%以上、(B)(A)成分のエチレン
(共)重合体以外のポリオレフィン系樹脂80重量%以
下、(C)ゴム30重量%以下よりなる組成物(A+B
+C=100重量%)であって、該組成物中の(A)成
分、(B)成分、(C)成分の少なくとも一種が前記グ
ラフト変性用モノマーの少なくとも一種でグラフト変性
され、かつそのグラフトモノマー量が、該組成物1g当
り10-8〜10-3molである組成物からなる接着性樹
脂粉体。 - 【請求項3】 前記粉体が、グラフト変性された(A)
成分、(A+B)成分、(A+C)成分、(A+B+
C)成分のいずれかからなる請求項2に記載の接着性樹
脂粉体。 - 【請求項4】 前記粉体が、(A)成分、(B)成分、
(C)成分のいずれか一種のグラフト変性樹脂と(A)
成分、(B)成分、(C)成分の少なくとも一種の未変
性樹脂とからなる請求項2に記載の接着性樹脂粉体。 - 【請求項5】 前記粉体が、(A+B)成分、(B+
C)成分、(A+C)成分のいずれか一種のグラフト変
性樹脂と(A)成分、(B)成分、(C)成分の少なく
とも一種の未変性樹脂とからなる請求項2に記載の接着
性樹脂粉体。 - 【請求項6】 前記組成物が、(A+B+C)成分から
なるグラフト変性樹脂と(A)成分、(B)成分、
(C)成分の少なくとも一種の未変性樹脂とからなる請
求項2に記載の接着性樹脂粉体。 - 【請求項7】 前記(B)ポリオレフィン系樹脂が、
(B1)密度0.86〜0.97g/cm3 のエチレン
(共)重合体、(B2)高圧ラジカル重合による低密度
ポリエチレン、エチレン・ビニルエステル共重合体、エ
チレン・α、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
の共重合体から選択された少なくとも1種であることを
特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の接着性
樹脂粉体。 - 【請求項8】 前記モノマーがカルボン酸基または酸無
水基含有モノマーであることを特徴とする請求項1〜7
のいずれか1項に記載の接着性樹脂粉体。 - 【請求項9】 さらに酸化防止剤が存在することを特徴
とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の接着性樹脂
粉体。 - 【請求項10】 樹脂粉体の平均粒径が50〜1000
μmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
項に記載の接着性樹脂粉体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33287895A JP3602627B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 接着性樹脂粉体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33287895A JP3602627B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 接着性樹脂粉体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169824A true JPH09169824A (ja) | 1997-06-30 |
JP3602627B2 JP3602627B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=18259817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33287895A Expired - Lifetime JP3602627B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 接着性樹脂粉体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3602627B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002138240A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-14 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | ポリエチレン樹脂粉体塗料 |
JP2015110761A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-06-18 | 日本エイアンドエル株式会社 | 接着剤組成物 |
KR20180025004A (ko) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 주식회사 투에이취켐 | 분체도료 조성물 |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP33287895A patent/JP3602627B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002138240A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-14 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | ポリエチレン樹脂粉体塗料 |
JP2015110761A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-06-18 | 日本エイアンドエル株式会社 | 接着剤組成物 |
KR20180025004A (ko) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 주식회사 투에이취켐 | 분체도료 조성물 |
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JP3602627B2 (ja) | 2004-12-15 |
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