JPH0916932A - 磁気ヘッド支持機構およびその製造方法ならびに磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッド支持機構およびその製造方法ならびに磁気ディスク装置

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JPH0916932A
JPH0916932A JP7161270A JP16127095A JPH0916932A JP H0916932 A JPH0916932 A JP H0916932A JP 7161270 A JP7161270 A JP 7161270A JP 16127095 A JP16127095 A JP 16127095A JP H0916932 A JPH0916932 A JP H0916932A
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support mechanism
head support
magnetic
substrate
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JP7161270A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Higashiya
輝義 東谷
Mikio Tokuyama
幹夫 徳山
Satomitsu Imai
郷充 今井
Takeshi Harada
武 原田
Yoshinori Takeuchi
芳徳 竹内
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/4806Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed specially adapted for disk drive assemblies, e.g. assembly prior to operation, hard or flexible disk drives
    • G11B5/4833Structure of the arm assembly, e.g. load beams, flexures, parts of the arm adapted for controlling vertical force on the head

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のステンレス製の磁気ヘッド支持機構と
同じように取り扱いが簡便な一体形成された磁気ヘッド
支持機構を提供する。 【構成】 ジンバル3およびフランジ4を含み、磁気ヘ
ッド素子12および磁気ヘッドスライダ11がその自由
端側領域2aに支持されるビーム部2と、マウント6と
が一体に形成された磁気ヘッド支持機構1において、そ
の表面に薄膜を堆積した後、ビーム部2の一部に選択的
なエッチングを施すことにより選択的な内部応力を発生
する領域を形成し、磁気ヘッド支持機構1を基板から切
り出すことにより、この内部応力による自発的な変形に
よってビーム部2に湾曲部5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置におけ
る磁気ヘッド支持機構ならびにその製造方法に関し、特
にハードディスク装置における磁気ヘッド支持機構の主
材料として、セラミックス材料もしくは単結晶シリコン
あるいはSOI(Silicon On Insulator)で形成した場
合に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ハード磁気ディスク装置においては、磁
気ヘッドスライダの回転する磁気ディスクへの追従性を
高めるため、あるいは高速シークの安定性を高めるため
の一つの手段として、磁気ヘッドスライダの小型・軽量
化が進んでいる。
【0003】しかし、従来、磁気ヘッドを搭載した磁気
ヘッドスライダと、ステンレス製の磁気ヘッド支持機構
を、各々別工程で作製した後、これを接合していたの
で、この磁気ヘッドスライダの小型、軽量化への要求
は、磁気ヘッド支持機構を組立てる際の困難さを同時に
もたらしている。超小型磁気ヘッドスライダを磁気ヘッ
ド支持機構に搭載するに際して、この超小型磁気ヘッド
スライダのハンドリングが難しいため、組立て誤差が大
きくなり、結果として磁気ヘッドスライダの浮上性能等
のばらつきが大きくなる。このことは、磁気ディスク装
置のさらなる小型化に伴って今後ますます問題になると
考えられる。
【0004】この対応策として磁気ヘッドスライダと磁
気ヘッド支持機構を酸化アルミニウム等で集積一体化す
ることにより小型軽量化を図ることが検討されている
(たとえば、特開平3−178017号公報、特開平5
−135525号公報、特開平4−345978号公
報)。
【0005】特開平3−178017号公報には、磁気
ヘッド支持機構として酸化アルミニウムを採用し、磁気
ヘッドを一体形成することにより小型軽量を実現する技
術が開示されている。ここで磁気ヘッド支持機構は細長
いビームで構成され、同時に撓曲体として撓むことによ
り磁気ディスクへの押し付け圧力を発生させるものであ
る。
【0006】特開平5−135525号公報では、上記
の特開平3−178017号公報に開示されたような磁
気ヘッド支持機構をアクチュエータに固定され磁気ディ
スク面から距離を持って位置する剛性アームに取付ける
際に、曲げ角度を形成した別部品をはさむことによりデ
ィスクの面間距離を小さくする技術が開示されている。
【0007】また、特開平4−345978号公報で
は、磁気ヘッド支持機構のほかに、この磁気ヘッド支持
機構専用の回転機構を備えた剛性アームをもつ磁気ヘッ
ド位置決め装置との組み合わせにより磁気ヘッドの小型
軽量化、高信頼性化を検討している。同公報には、磁気
ヘッドからの信号を取り出すためのヘッド信号線の引き
出し方法によっては磁気ヘッドスライダの浮上性を悪化
させるという問題に着目し、その対応策として磁気ヘッ
ド支持機構に信号線をパターニングした配線一体型の磁
気ヘッド支持機構が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開平3−178017号公報に開示された磁気ヘッド
支持機構では、押し付け力を発生させるビームにあらか
じめ湾曲部がない。そのため、この磁気ヘッド支持機構
を磁気ディスク装置に搭載するためには前述の特開平5
−135525号公報に記載されているように、曲げ角
度を形成した別部品をあらかじめ作製しておき、これを
用いて剛性アームに取付ける方法、もしくは剛性アーム
の磁気ヘッド支持機構取付け面にあらかじめテーパ角を
つけておき、磁気ヘッド支持機構と剛性アームに所定の
傾き角をつけるといった方法を採用する必要があった。
そのため、製造工程数の増加、部品点数の増加によるコ
スト高を生じていた。また、工程の複雑化による部品精
度の低下を来し、製品の信頼性を低下させる要因ともな
っていた。
【0009】また、前述の特開平4−345978号公
報の技術では回転機構を備えた剛性アームを新規に開発
する必要があり、既存の技術と設備を有効に利用して低
価格、高性能な磁気ヘッドおよびその支持機構を作製す
るには困難な点が多い。
【0010】さらに、これらの発明では磁気ヘッド支持
機構は磁気ディスク面に平行な面に対して所定の角度を
付けて取付けられており、磁気ヘッド支持機構の磁気ヘ
ッドを磁気ディスク面上に押し付けた時磁気ヘッド支持
機構は全体が撓むようになっており、磁気ディスク面に
平行な面から逸脱している。すなわち、特開平5−13
5525号公報の図20に記載の集積一体型磁気ヘッド
の全体が撓むことに相当する。このため、磁気ディスク
に平行な面の面内剛性や面内の固有振動数が下がり、シ
ーク時の安定性が低下するという問題を有する。
【0011】本発明の目的は、既存の磁気ディスク装置
における剛性アームに、押し付け荷重を発生させるため
の特別な加工を施すことによる装置改造や、曲げ角度を
有した新たな部品追加をすることなく、従来のステンレ
ス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことができる
磁気ヘッド支持機構を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、小型、軽量化に対す
る要求と、組立に起因する取り扱いの困難性に対する要
求とを同時に満足することのできる磁気ヘッド支持機構
を提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、磁気ディスク
装置停止時の磁気ヘッドと磁気ディスクの接触による磁
気ディスク装置の信頼性低下を防止することができる磁
気ヘッド支持機構を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、新規な磁気ヘ
ッド支持機構およびその位置決め機構等の新たな開発を
必要とせず、従来のステンレス製磁気ヘッド支持機構と
同様の取り扱い簡便なセラミックス、単結晶シリコンま
たはSOI製の磁気ヘッド支持機構を提供することにあ
る。
【0015】本発明のさらに他の目的は、従来のステン
レス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことができ
る小型、軽量化を実現する磁気ヘッド支持機構を、大量
に精度良くかつ品質管理が容易な状態で製造することが
できる磁気ヘッド支持機構の製造方法を提供することに
ある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、従来のステン
レス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことができ
る小型、軽量化を実現する磁気ヘッド支持機構を、その
曲げ角度を精密に制御して製造することのできる磁気ヘ
ッド支持機構の製造方法を提供することにある。
【0017】本発明のさらに他の目的は、新規な磁気ヘ
ッド支持機構およびその位置決め機構等の新たな開発を
必要とせず、従来のステンレス製磁気ヘッド支持機構と
同様に取り扱い簡便なセラミックス、単結晶シリコンま
たはSOI製の磁気ヘッド支持機構の製造方法を提供す
ることにある。
【0018】本発明のさらに他の目的は、前記の磁気ヘ
ッド支持機構を磁気ディスク装置に組み込んだ際に、押
し付け荷重を発生させるための特別な装置の改造または
特別な部品の追加をすることなく、磁気ヘッドに磁気デ
ィスク面への押し付け荷重を発生させることができる磁
気ディスク装置を提供することにある。
【0019】本発明のさらに他の目的は、前記の磁気ヘ
ッド支持機構を磁気ディスク装置に組み込んだ際に、そ
の磁気ヘッド支持機構が磁気ディスク面に平行な面から
逸脱せず、シーク時の安定性に優れた磁気ディスク装置
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は磁気ヘッド支持機構の一部に湾曲部を有せ
しめるものである。この湾曲部は基板と基板表面の一部
に形成した薄膜の内部応力の差を利用し、その内部応力
の発現による自発的な変形により形成される。この変形
は、磁気ヘッド支持機構を基板より切り出す前に薄膜を
形成した場合には、切り出しを契機として内部応力が発
現し、湾曲が形成されることとなる。
【0021】すなわち、基板上に形成した薄膜は、基板
と別物質であるかまたは薄膜形成温度を常温より高くも
しくは低くすると、基板物質と薄膜物質の凝集力の相違
または前記物質間の熱膨張係数の相違により内部応力を
発生する。この、内部応力を有する薄膜を基板の両面に
形成した後、湾曲部としたい部分の薄膜をエッチングし
て除去し、薄膜の除去された部分の裏面に存在する薄膜
により発生する内部応力により湾曲を形成することがで
きる。また、薄膜を基板の片面に形成し、湾曲部とした
い部分に薄膜を残し、それ以外の領域の薄膜を除去する
ことにより、薄膜の除去された領域には殆ど応力は存在
せず、薄膜の残った領域に応力が残存して、その薄膜の
残った領域に湾曲部を形成することもできる。このとき
基板はほぼ平坦であることを要する。
【0022】あるいは、もともと湾曲している基板を用
いて、この片面に薄膜を形成することにより基板をほぼ
平坦とし、湾曲を形成したい領域の薄膜を除去すること
により、薄膜の存在しない基板のみの部分で湾曲部を形
成してもよい。
【0023】湾曲の形成領域は代表的には磁気ヘッド支
持機構のうち、ビーム部とすることができる。ここで、
磁気ヘッド支持機構は、アクチュエータに支持された剛
性アームに固定されるマウントとビーム部とで構成され
る。ビーム部の片側は固定端でありマウントに接続さ
れ、残る一方は自由端側であり磁気ヘッドが支持され
る。磁気ヘッドは、磁気ヘッドスライダおよびその磁気
ヘッドスライダに支持される磁気ヘッド素子、または磁
気ヘッド素子のみで構成される。磁気ヘッドが磁気ヘッ
ド素子のみで構成される場合とは、具体的にはビーム部
の自由端側領域に一体形成された超微小ヘッドの場合を
いう。磁気ヘッドが磁気ヘッドスライダと磁気ヘッド素
子により構成される場合には、磁気ヘッドスライダが保
持されるジンバルがビーム部の自由右端側領域に含まれ
る。
【0024】上記の基板は、ある程度の硬さと可撓性の
あるものであれば無機物であるか有機物であるかを問わ
ないが、熱的安定性、化学的安定性、製造プロセス設計
の容易性から、セラミックス材、単結晶シリコンあるい
はSOIとするのがよい。基板の厚さは代表的には10
μm〜100μm、好ましくは20μm〜35μmとす
るのがよい。
【0025】上記の薄膜は、基板上に形成して応力を発
生させるものであれば特に材料が限定されるものではな
い。しかしながら、セラミックス材、単結晶シリコンあ
るいはSOIを基板として用いる場合は、窒化珪素、酸
化珪素、アルミナ、窒化チタン、酸化チタン、PSG
(Phospho Silicate Glass)、BPSG(Boro Phospho
Silicate Glass )、スピンオングラス(Spin On Glass
)等の無機材料、あるいはアルミニウム、金、白金、
金合金、白金合金、クロム、タングステン、チタン、ク
ロム、モリブデン等の金属を用いるのがよい。これら薄
膜は応力を発生させるに充分な機械的強度を有するに加
えて、化学的安定性、発生応力制御に有効な基板温度の
選択範囲が広くとれる、すなわち、広い温度範囲で成膜
が可能である等の観点から選択されたものである。特
に、窒化珪素、酸化珪素に代表される珪素化合物を本発
明の内部応力を発生させるための薄膜に用いれば、その
材料が半導体デバイスの分野で良く知られたものである
ため、製造装置の入手が容易となり、既存の製造プロセ
スを用いることができるという利点がある。
【0026】上記の薄膜の代表的な製造方法としてプラ
ズマスパッタ法、CVD法、真空蒸着法、反応性スパッ
タ法、ガラスリフロー法、スピン法、ディップ法等を用
いることができる。薄膜の厚さは基板の厚さ、薄膜の内
部応力、設計曲げ角度によって異なるが、概ね0.1μm
〜2μm、好ましくは0.3μm〜1μmがよい。
【0027】上記の薄膜を選択的に除去する方法はフォ
トリソグラフィーを用いることができる。この方法は、
従来LSI作製に代表されるシリコンウエハープロセス
で用いられるものであるが、後に説明するように、本発
明による磁気ヘッド支持機構を作製するときに特有の効
果を生じる。
【0028】上記説明では、基板全面に薄膜を形成した
後に選択的に薄膜を除去して湾曲部を形成する方法を説
明したが、本発明では、平坦な基板に選択的に薄膜を形
成することにより前記薄膜の存在する領域に応力を発生
させて湾曲部を形成する方法も含む。
【0029】この場合、選択的に薄膜を形成する方法と
して、メタルマスクを用い、このメタルマスクの開口部
に成膜する方法、あるいはレジスト等のマスクを形成
し、このレジストを含む基板全面に薄膜を形成した後
に、レジストをピールオフする方法等を採用することが
できる。
【0030】また、内部応力による自発的な変形によっ
て湾曲部を形成するための加工方法としては、先に説明
した薄膜を形成、除去する方法の他に、基板の表面もし
くは裏面を、化学的に改質もしくは物理的に加工して形
成する方法を用いることもできる。
【0031】化学的に改質する方法としては、湾曲部を
形成したい基板の特定の領域にイオンビーム、電子ビー
ム、高出力レーザ光もしくは集光した赤外線等のエネル
ギビームを照射し、その特定領域の表面近傍を局部的に
溶融し、照射を止めて急冷することにより、照射面とそ
の反対面の表面近傍の内部応力に差を発生させるもので
ある。
【0032】また、イオンビーム、電子ビーム、レーザ
光、紫外線等の化学的励起能力を有するエネルギビーム
をその特定領域に照射しつつ、ガスを導入して活性化
し、化学反応により改質する方法も有効である。たとえ
ば、基板が酸化珪素、アルミナ等の酸化物の場合、活性
状態で強い還元作用を有する水素等のガスを吹き付けつ
つ前記のエネルギビームを照射すると、照射面が還元さ
れ、酸素の不足した照射面とその裏面の内部応力に差を
生じることとなる。
【0033】また、特定領域以外をレジスト等によりマ
スクし、プラズマ照射により表面を改質してもよい。
【0034】物理的加工方法としては、湾曲部を形成し
たい特定の領域を一定の深さに削る方法を用いることが
できる。削除の方法は、精密な機械加工の他に、特定領
域以外をレジスト等によりマスクした後プラズマスパッ
タ等でエッチングする方法、イオンミリングにより除去
する方法、レーザ光によりアブレーションする方法等を
採用することができる。
【0035】上記の物理的加工の場合、基板の膜厚方向
に内部応力の分布が存在することが望ましいが、その分
布が存在しなくても、表面張力と物質の凝集力により自
然と湾曲が形成されるため、膜厚方向の内部応力分布は
必須の要件ではない。なお、上記の物理的加工と化学的
加工を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0036】内部応力による自発的変形を形成する工程
は、磁気ヘッド支持機構である素子が、基板から切り出
される前に施されても良く、また、基板から切り出され
た後に施されてもよい。すなわち、内部応力を発現する
処理は基板切り出しの前後のどちらでも構わない。
【0037】また、本発明の磁気ヘッド支持機構は、前
記の湾曲部を有するビーム部の自由端側領域に、磁気ヘ
ッドを一体的に形成するものである。ここで、磁気ヘッ
ドは、入力電流信号を磁界に変換する磁気ヘッド素子と
磁気ヘッドスライダを含むものである。磁気ヘッドスラ
イダは、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した所定の
位置に保持するため、浮上力を発生させる機能を有する
ものを言う。また、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触し
た状態で使用されるもの、たとえば、超微小ヘッドの場
合等については磁気ヘッドには磁気ヘッドスライダを含
まず、微小突起を含むものを言う。ここで、微小突起は
磁気ヘッドスライダと磁気ディスクの摩擦係数を低下さ
せる機能を有するものである。このとき、磁気ヘッドス
ライダと微小突起の両方を含んだ磁気ヘッドであっても
よいことは言うまでもない。また、磁気ヘッドスライダ
もしくは微小突起のみを一体的に形成し、磁気ヘッド素
子を後から取り付けても構わない。
【0038】磁気ヘッドとその支持機構を各々別に作製
し、後に相互に接合して、一つの部品を形成する場合も
あり、むしろ従来はこの手順により作製される場合が多
い。しかし、先に説明した本発明の磁気ヘッド支持機構
では薄膜形成、前記薄膜の選択的除去を行うことに特徴
があり、この実現方法としてフォトリソグラフィーを用
いることにも特徴を有するものであるから、本発明の磁
気ヘッド支持機構の主要部品であるビーム部およびマウ
ントを前記フォトリソグラフィーにより作製した後、更
に磁気ヘッド部を一体的に形成することができる。
【0039】すなわち、磁気ヘッド部は、本発明の磁気
ヘッド支持機構と同様にフォトリソグラフィーを用いて
作製することも可能である。むしろフォトリソグラフィ
ーを用いる方が、工程の簡略化、作製精度の向上、信頼
性もしくは歩留まりの向上が図れるため好都合である。
【0040】磁気ヘッドスライダまたは微小突起を構成
する材料は磁気ヘッド支持機構の基板であるセラミック
ス材、単結晶シリコンあるいはSOIとするのがよく、
また、前記の内部応力を発生させる薄膜の材料である窒
化珪素、酸化珪素、アルミナ、窒化チタン、酸化チタ
ン、PSG(Phospho Silicate Glass)、BPSG(Bo
ro Phospho Silicate Glass )、スピンオングラス(Sp
in On Glass )等を用いてもよい。薄膜と同種類の材料
を用いれば、新たな設備の導入、プロセスの開発が必要
でなく好都合である。
【0041】磁気ヘッドスライダまたは微小突起の作製
方法はプラズマスパッタ法、CVD法、真空蒸着法、反
応性スパッタ法、ガラスリフロー法、スピン法、ディッ
プ法等を用いることができる。また、所定の形状への加
工はフォトリソグラフィーを用いたエッチング(ドライ
エッチングもしくはウェットエッチングのどちらでもよ
い)、イオンミリング等を用いることができる。
【0042】磁気ヘッドスライダと一体に形成される磁
気ヘッド素子またはビーム部の自由端側領域に直接形成
される磁気ヘッド素子は、上記の薄膜形成およびエッチ
ングの工程を組み合わせて、強磁性材料、常磁性材料、
導電材料等を所定の形状に加工、接合して形成できる。
【0043】本発明の磁気ディスク装置は、上記の湾曲
部を有する磁気ヘッド支持機構を磁気ディスク装置に搭
載するに際し、その搭載される磁気ヘッド支持機構のビ
ーム部の自由端側領域に支持される磁気ヘッドが磁気デ
ィスク面に押し付けられることにより押し付け圧力を発
生し、同時にその磁気ヘッド支持機構に形成された湾曲
部が湾曲方向と反対側に曲げられることによって、磁気
ヘッド支持機構全体が磁気ディスク面とほぼ平行となる
ように設置したものである。
【0044】ここで、磁気ヘッド支持機構の全面、すな
わち、磁気ヘッドが支持されるビーム部および剛性アー
ムに固定されるマウントの全面が磁気ディスク面に平行
になることが望ましいが、前記各部がすべて平行になる
必要はない。それは、本発明の目的から考えて、磁気ヘ
ッド支持機構の固有振動数を下げないことが要件である
ため、主にその固有振動数を支配すると考えられるビー
ム部が磁気ディスク面に平行になるよう設計することが
重要だからである。もっとも、本発明の磁気ヘッド支持
機構は精度良く作製できるため、本来磁気ディスクに平
行になるよう設計して配置した剛性アームに本発明の磁
気ヘッド支持機構を搭載すれば、経験的にある精度の範
囲内で平行となる。この範囲は磁気ディスクに平行な面
に対して±1度、好ましくは±0.3度の角度となるもの
である。
【0045】なお、本発明に用いる磁気ヘッド支持機構
を磁気ディスク装置に搭載する前段階では湾曲部を有す
るわけであるが、そのときの湾曲部を除くビーム部とマ
ウントのなす角度は、代表的には3〜10度、好ましく
は4〜7度である。
【0046】また、上記した磁気ヘッドスライダをビー
ム部に一体形成する磁気ヘッド支持機構において、湾曲
部を形成するための薄膜を、一体形成された磁気ヘッド
スライダの裏面に同時に形成して、クラウンおよびキャ
ンバを形成することもできる。
【0047】
【作用】上記した手段によれば、セラミックス、単結晶
シリコンあるいはSOI製の基板を用いた微小、小型の
磁気ヘッド支持機構でも、磁気ヘッド支持機構のキャリ
ッジに設けた剛性アームとの取付け部の近くにあらかじ
め湾曲部が形成されているので、この磁気ヘッド支持機
構を磁気ディスク装置に搭載する際には、従来のステン
レス製の磁気ヘッド支持機構を搭載する時と同じように
取り扱いを簡便にすることができる。
【0048】また、本発明では磁気ヘッド支持機構にあ
らかじめ湾曲部を有しているため、磁気ヘッド部を磁気
ディスクに押し付ける圧力は、前記支持機構のマウント
を剛性アームと平行に取り付けるだけで得ることができ
る。このため、新たな別部品を必要とせず、また、取付
け部の近くにあらかじめ曲げを形成しておくという煩雑
な工程を必要としない。すなわち、人手のかかるこの曲
げ加工工程を磁気ヘッド支持機構の組立て工程から取り
除くことができる。よって、工程簡略化が進み、コスト
を低下することができる。これは、今後益々高くなるで
あろう磁気ディスク装置の小型化要求にも対応可能な技
術である。
【0049】また、本発明では、磁気ヘッド支持機構と
磁気ヘッドが一体として形成されるため、作製精度を高
く保つことが可能で、信頼性の高い部品を提供できる。
また、一体形成された本発明の磁気ヘッド支持機構は本
出願の別の発明である磁気ヘッド支持機構の製造方法を
用いると、さらに効果が顕著となる。すなわち、本発明
の特徴である、薄膜形成、フォトリソグラフィーの組合
せによる湾曲部の形成と同様の方法で磁気ヘッドを形成
することができるため、作製装置を兼用し、プロセス技
術を流用することにより合理的な製造ラインを設計、稼
動させることが可能である。磁気ヘッド支持機構から磁
気ヘッドまでの一貫生産は部品コストの低下のみなら
ず、製品信頼性の向上、歩留まり向上が達成できる。
【0050】また、本発明の磁気ヘッド支持機構とその
製造方法では、その表面に成膜するSi3 4 膜やSi
2 膜との接着性、親和性等に優れており、また、製造
方法で採用する薄膜形成法、エッチング法で要求される
熱的安定性、化学的安定性、エッチャントの選択性に優
れているという理由から、磁気ヘッド支持機構の基板と
して単結晶シリコン基板、Al2 3 −TiCあるいは
Al2 3 等のセラミックス基板もしくはAl2 3
SiO2 等を絶縁材料としたSOI基板を用いることが
できる。
【0051】また、本発明の磁気ディスク装置では、先
に説明した磁気ヘッドおよびその支持機構を搭載するに
際し、その磁気ヘッド部を磁気ディスクに押し付けると
きに、湾曲部がほぼ平面になるように設置し、それが磁
気ディスク面と平行となるようにしたものである。この
ため、前記装置の稼働時の磁気ヘッド支持機構の振動の
固有周波数が下がることなく、シーク時の安定性が確保
できる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0053】(実施例1)図1は本実施例の磁気ヘッド
支持機構の概略を示す斜視図である。
【0054】本実施例の磁気ヘッド支持機構1は、ビー
ム部2と、そのビーム部2に含まれビーム部2の自由端
側領域2aに位置するジンバル3と、そのビーム部2の
機械的強度を担保するフランジ4と、湾曲部5と、固定
端となるマウント6とを含む。湾曲部5はビーム部2に
含まれ、マウント6に接続される。ジンバル3には磁気
ヘッドスライダ11が支持される。磁気ヘッドスライダ
11には磁気ヘッド素子12、浮上力発生面15および
流入端16を有し、ビーム部2の表面には配線13を有
する。
【0055】本実施例では磁気ヘッドスライダ11と磁
気ヘッドを支える磁気ヘッド支持機構1は別々に作製さ
れており、磁気ヘッド素子12が支持された磁気ヘッド
スライダ11を、ビーム部2の自由端側領域2aに形成
したジンバル3に接着により固定して組立てられてい
る。また、この接着の際に、磁気ヘッド素子12とビー
ム部2の上に設けたリードライト信号用の配線13が接
合できるように、磁気ヘッドスライダ11に設けた信号
引き出し用の端子(図示せず)は磁気ヘッドスライダ1
1の磁気ディスク対向面、すなわち浮上力発生面15が
形成された面の裏面側に形成してある。
【0056】図2は本実施例の磁気ヘッド支持機構1に
おいて磁気ヘッド部分を除いた状態の一例を示す斜視図
である。この磁気ヘッド支持機構1の大部分は表面にS
34 膜を付けた単結晶シリコンから形成してある。
磁気ヘッド支持機構1において、キャリッジに設けた剛
性アームとの取付け部、いわゆるマウント6の近くのビ
ーム部2には、湾曲部5が形成されており、マウント6
に対してビーム部2に初期曲げ角度が形成されている。
この湾曲部5は磁気ヘッド支持機構1の表面に堆積した
Si3 4 膜によりビーム部2の一部に内部応力を発生
させて形成する。
【0057】本実施例の磁気ヘッド支持機構1では、初
期曲げ角度が5度となるようにしており、このために2
5μmの単結晶シリコン基板の上に厚さ0.47μmのS
34 膜を形成する。湾曲部5のサイズとしては長さ
を2.4mm、幅を4mmとする。
【0058】本実施例の磁気ヘッド支持機構1は、その
全体の大きさが、幅4mm、長さ10mm程度の小さな
ものであるが、あらかじめ湾曲部5が形成されているた
めに、従来必要であった曲げ治具が必要でなく、所定の
寸法精度を得るための組立は容易にできる。
【0059】本実施例の磁気ヘッド支持機構1によれ
ば、セラミックス、単結晶シリコンあるいはSOI材等
で形成する磁気ヘッド支持機構においても、磁気ヘッド
支持機構1の取付け部であるマウント6の近くに湾曲部
5がビーム部2内に一体的に形成されているので、この
磁気ヘッド支持機構1を磁気ディスク装置に搭載する際
には、精密かつ微小な磁気ヘッド支持機構1を、従来の
ステンレス製支持機構と同じように取り扱うことがで
き、組立工程を簡略化することが可能となるという効果
を有する。また、曲げ角度を有する取り付け治具のよう
な新たな別部品を必要とせず、取付け部の近くにあらか
じめ曲げを形成しておくという煩雑な工程を必要としな
くなるという効果も有する。
【0060】(実施例2)本実施例2では実施例1に示
した磁気ヘッド支持機構を搭載した磁気ディスク装置の
一実施例を示す。
【0061】図3は実施例1に示したビーム部2に湾曲
部5を有する磁気ヘッド支持機構1を搭載した位置決め
装置の一例を示す概略図である。
【0062】磁気ヘッド支持機構1はマウント6により
アクチュエータ32に固定された剛性アーム31に支持
される。磁気ヘッド支持機構1は磁気ディスク装置に組
み込む前の状態、すなわち磁気ヘッドに外力が働かない
状態では、ビーム部2に含まれる湾曲部5で折れ曲がっ
ている。よって、ビーム部2の自由端側領域2aと、剛
性アーム31への取り付け部であるマウント6に平行な
面内にある磁気ディスク33とは折れ曲がりの角度に相
当する角度で交差することとなる。なお、剛性アーム3
1との取付け部であるマウント6は磁気ディスク33の
表面と平行な面の面内にある。簡略化のため本図中では
磁気ヘッド支持機構を1つしか示していないが、複数本
搭載してももちろんかまわない。
【0063】図4は前述の位置決め装置に、湾曲部5を
有する磁気ヘッド支持機構1を搭載したものを磁気ディ
スク装置に適用した場合の一例を示す概略図である。
【0064】磁気ディスク装置の内部を示すため、上カ
バーをはずした状態を示す。磁気ヘッド支持機構1を磁
気ディスク装置に搭載することにより磁気ヘッド支持機
構1は、そのビーム部2の自由端側領域2aに支持した
磁気ヘッドが、磁気ディスク33からの反力を受け、湾
曲部5は初期につけられた方向とは逆に曲げられること
となる。すなわち、磁気ヘッドスライダ11と磁気ヘッ
ド素子12により構成される磁気ヘッドに対して、湾曲
部5の折れ曲がり角度を小さくすることによる弾性力と
磁気ディスク33の表面からの反力により、押し付け荷
重が発生することとなる。これにより、本実施例の磁気
ディスク装置では、それに搭載される磁気ヘッド支持機
構1にあらかじめ曲げを形成したり、曲げ部を有した別
部品を必要とせず、磁気ディスク装置の組立の際の煩雑
な工程が回避されるため、その工程に起因する磁気ディ
スク装置の信頼性を低下させる要因を排除することがで
き、結果として磁気ディスク装置の信頼性を向上させる
ことが可能である。また、煩雑な工程の簡略化により、
磁気ディスク装置の製造コストも低く抑えることが可能
となる。
【0065】また、ビーム部2の自由端側領域2aを押
圧することによる撓みは湾曲部5における折れ曲がりが
平面状態に近づくことにほぼ集約される。すなわちビー
ム部2の湾曲部5以外の領域ではほとんど撓みは生じな
い。これはビーム部2の両側端にフランジ4を設けてビ
ーム部2の剛性を高めたことによる。このため、剛性ア
ーム31に固定されるマウント6とビーム部2、さらに
その自由端側領域2aに配置されるジンバル3をほぼ一
直線に設置することが可能となる。磁気ヘッド支持機構
1のマウント6とビーム部2、フランジ4およびジンバ
ル3をほぼ一直線上に配置させるには剛性アーム31と
磁気ディスク33の相対距離を調整することにより可能
である。このときの押し付け荷重を適当な値とするため
に、湾曲部5の領域の幅および長さ、磁気ヘッド支持機
構1に形成する薄膜の厚さ、磁気ヘッド支持機構1の基
板厚さ、適当なヤング率となるような薄膜材料および基
板材料の選択等のパラメータにより調整することが可能
である。
【0066】本実施例の磁気ディスク装置では、磁気ヘ
ッド支持機構1の湾曲部5の選択的な折れ曲がりにより
押し付け荷重が発生し、このとき、ビーム部2において
湾曲部5以外の部分はフランジ4の存在により撓むこと
はなく、真直度が維持される。その結果、本実施例の磁
気ディスク装置では、磁気ヘッド支持機構1のビーム部
2の表面は磁気ディスク33の表面と平行になり、従来
の撓みを必要とするセラミックス製もしくはステンレス
製等の磁気ヘッド支持機構よりも、面内剛性が高く、ま
た面内の固有振動数を高くでき、シーク時の安定性を増
すことが可能となる。
【0067】(実施例3)本実施例では実施例1に例示
した磁気ヘッド支持機構1の製造方法の一例を説明す
る。
【0068】図5(a)〜(g)は図2に示した本発明
の初期曲げ角度を有する磁気ヘッド支持機構の製造方法
の一例を工程順に示す説明図である。
【0069】まず最初に、厚さ25μmの単結晶シリコ
ン基板100上に磁気ヘッド支持機構1のフランジ4お
よびマウント6と、フランジ4を除くビーム部2との段
差を形成するため、フランジ4およびマウント6に対応
する領域にレジスト110を形成する(図5(a)、
(b)参照)。図中のa1は磁気ヘッド支持機構を形成
した時のマウント6側の端部を示し、a2は磁気ヘッド
支持機構1を形成した時のジンバル3側の端部(自由端
側領域2a)を示す。
【0070】その後、エッチングによりビーム部2およ
びジンバル3の厚さを薄く加工し、続いて剥離液に浸漬
して残ったレジスト110を除去する(図5(c)参
照)。
【0071】次に、単結晶シリコン基板100から磁気
ヘッド支持機構1を形成する部分の両面に、減圧化学的
気相堆積法すなわちLPCVD(Low Pressure Chemica
l Vapour Deposition )によりSi3 4 膜101を0.
47μm形成する(図5(d)参照)。成膜条件の詳細
を記載すると、ガスとしてはSiCl2 2 を毎秒70
cc、NH3 を毎秒18ccの割合で供給し、圧力は2
6.7Pa、温度850℃とし、この時の成膜速度として
0.5μm/分が得られる。
【0072】次に、この上にリードライト信号を引出す
ための配線(図示せず)をパターニングして形成する。
【0073】その後、初期曲げ角度を形成したい湾曲部
5に堆積したSi3 4 を除去するため、磁気ヘッド支
持機構1を形成する部分の湾曲部5以外の部分にレジス
ト111を選択的に形成する(図5(e)参照)。
【0074】引き続き次の工程で、単結晶シリコン基板
100から磁気ヘッド支持機構1を切り離すとともに磁
気ヘッド支持機構1のジンバル3を形成するために、磁
気ヘッド支持機構1を形成する部分の上にもう一層のレ
ジスト112を形成して(図5(f)参照)エッチング
を行い、剥離液に浸漬してレジスト111およびレジス
ト112を除去する(図5(g)参照)。
【0075】言うまでもないが、図には現れていないた
め補足すると、ジンバル3を形成するためのすき間にな
る部分にはレジスト112は形成していない。本方法の
初期曲げ形成の原理は、単結晶シリコン基板100の上
に形成したSi3 4 膜を除去する際に単結晶シリコン
の内部に蓄えられる残留応力を利用するもので、Si3
4 膜を除去した単結晶シリコン表面近くのところには
引張応力が残り、この引張応力を磁気ヘッド支持機構1
の磁気ディスク対向面側に働かせることにより、曲げ角
度が付けられる。
【0076】単結晶シリコンの露出面は当然酸化する
が、その厚さは精々ナノメートルオーダーの厚さであ
り、変形が生じる程ではないので問題はない。
【0077】また、磁気ヘッド支持機構1の初期曲げ角
度を大きくするためには、湾曲部5のSi3 4 膜の除
去に引き続いてさらにエッチングを行い、単結晶シリコ
ン基板100の一部を削る方法を適用すれば、初期曲げ
角度を大きくすることが可能である。
【0078】Si3 4 膜の成膜方法としてLPCVD
以外にも、プラズマCVD、スパッタ等の手法を用いて
もよい。
【0079】なお、本実施例では、単結晶シリコン基板
100に付けたSi3 4 膜101を除去する際にシリ
コンの内部に蓄積される引張応力を利用したが、単結晶
シリコン基板にSiO2 膜を付け、SiO2 膜を除去す
る際にシリコンの内部に蓄積される圧縮応力を利用する
方法もある。ただし、この時は曲げ方向が逆になるた
め、取り除くSiO2 膜は磁気ヘッド支持機構1の磁気
ディスク対向面とは逆の面を削ることになる。
【0080】単結晶シリコン基板100にSiO2 膜を
付ける成膜条件としては、装置としてプラズマCVDす
なわちPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapour
Deposition)装置を用い、ガスとしてはSiH4 を毎秒
200cc、N2 Oを毎秒710ccの割合で供給し、
圧力は85Pa、温度300℃、高周波電力(RF Powe
r)を60Wとした。この方法で曲げ角を5度にするた
めに、25μmの単結晶シリコン基板100の上にSi
2 膜を1.9μm形成後、湾曲部5のSiO2 を除去す
る。
【0081】SiO2 膜の成膜方法としては他にLPC
VD、スパッタ等を用いてもよい。
【0082】本実施例の磁気ヘッド支持機構1の製造方
法を用いれば、Si3 4 膜またはSiO2 膜の厚さ制
御が容易であるため、湾曲部5の曲げ角度の制御が厳密
にでき、仕上がり寸法の精度を高くすることが可能であ
る。また、仕上がり寸法精度が高くできるため、薄膜形
成、エッチング等のプロセス制御のマージンを大きくと
ることが可能となり、湾曲部5の曲げ角度のばらつき
は、基板内、基板間、ロット間で、小さくすることがで
きる。その結果、最終製品である磁気ディスク装置の性
能が安定し、信頼性も向上させることができるという効
果がある。
【0083】また、本発明の磁気ヘッド支持機構1の製
造方法では、内部応力発生のための処理を基板からの切
り出し前に行う方法であるため、均一な品質の磁気ヘッ
ド支持機構を大量にバッチ式で生産する場合に顕著な効
果を有する。
【0084】なお、本実施例では内部応力を発現させて
湾曲部5を形成するために薄膜を用いたが、図10にお
ける湾曲部形成領域72を選択的に改質、加工等を施す
ことにより内部応力を発現させてもよいことは言うまで
もない。
【0085】(実施例4)図6(a)〜(f)は本発明
の初期曲げ角度を有する磁気ヘッド支持機構の別の製造
方法の一例を工程順に示す説明図である。
【0086】まず最初に、単結晶シリコン基板100上
の磁気ヘッド支持機構1のフランジ4およびマウント6
と、フランジ4を除くビーム部2との段差を形成するた
め、フランジ4およびマウント6に対応する部分の上に
レジスト110を形成し(図6(a)、(b)参照)、
エッチングを行う(図6(c))。
【0087】次に、剥離液に浸漬して、ビーム部2に残
ったレジスト110を除去した後、初期曲げ角度を形成
したい湾曲部5にAl膜115をスパッタリングにより
形成する(図6(d))。
【0088】最後に、単結晶シリコン基板100から磁
気ヘッド支持機構1を切り離すとともに磁気ヘッド支持
機構1のジンバル3を形成するため、磁気ヘッド支持機
構1を形成する部分の上にレジスト111を形成し(図
6(e))、エッチングを行い、剥離液に浸漬して、レ
ジスト111を除去することにより磁気ヘッド支持機構
1を製造する(図6(f))。
【0089】本実施例の初期曲げ形成の原理も磁気ヘッ
ド支持機構1の製造プロセスにおいて単結晶シリコンに
蓄積される残留応力を利用するもので、単結晶シリコン
基板100の上にAl膜115を形成する際に単結晶シ
リコン基板100のAl膜115を形成した部分の近く
に引張応力が働く。
【0090】本実施例において、Al膜115を形成し
た湾曲部5の裏面にエッチングを行い、単結晶シリコン
の一部を削ることにより、磁気ヘッド支持機構1の湾曲
部5の初期曲げ角度を大きくすることが可能である。ま
た先にAl膜115を形成する湾曲部5の裏面にエッチ
ングを行い単結晶シリコンの一部を削り取った後Al膜
115を形成することも可能である。
【0091】本実施例においては、初期曲げ角度を形成
するために、Al膜をスパッタリング法により形成した
が、蒸着法でもよく、またAl膜の代わりにCr膜等を
蒸着により形成してもよい。また、レーザCVD、イオ
ンビームCVD等による金属膜の選択成長法を用いても
よい。
【0092】本実施例4の製造方法の一例と先に示した
実施例3の製造方法の一例とを比較した場合、本実施例
4に示した場合は初期曲げ角度を大きくとることができ
るという利点を有する。また、金属膜は誘電体膜に比べ
て安価に作製することが可能であるため、コスト競争力
に優れるという利点も有する。
【0093】図7は本実施例に例示した製造方法を用い
て製造した初期曲げ角度を有する磁気ヘッド支持機構の
一例である。磁気ヘッド支持機構41はフランジ44、
ジンバル43および湾曲部45を含むビーム部42とマ
ウント46とで構成され、ビーム部42には配線13が
設けられている。本実施例では、マウント46の近くに
設けた湾曲部45にAl膜55を選択的に付着してい
る。磁気ヘッドはビーム部42の自由端側領域42aに
支持されることとなる。
【0094】本実施例の磁気ヘッド支持機構の製造方法
では、金属膜であるAl膜55を用いるため、仕上がり
寸法の精度が向上するという効果の他に、膜厚を大きく
することが可能となるための曲げ角度の制御性の向上、
金属薄膜成膜コストが一般に低いことによる製造コスト
の低下、という効果がある。
【0095】(実施例5)本実施例では、磁気ヘッドと
磁気ヘッド支持機構の一部であるビーム部とが一体に形
成された場合について説明する。
【0096】図8は本実施例の初期曲げ角度を有する磁
気ヘッド支持機構21を示したものである。磁気ヘッド
スライダ22と初期曲げ角度を有する磁気ヘッド支持機
構21の一部であるビーム部2とがビーム部2の自由端
側領域2aで一体に形成されている。
【0097】本実施例の磁気ヘッド支持機構21を製造
するにあたっては、磁気ヘッド支持機構21と磁気ヘッ
ドスライダ22とを一連の薄膜形成技術を応用して製造
するとともに、工程をできるだけ簡単にするため、コイ
ル14を含む磁気ヘッド素子12を磁気ヘッドスライダ
22の磁気ディスク対向面に成膜して形成し、磁気ヘッ
ド支持機構21を形成する時のスパッタリングおよびエ
ッチングの処理の方向と一致するようにする。
【0098】本実施例の磁気ヘッド支持機構21の製造
方法は、図2に示した磁気ヘッド支持機構1に配線13
をパターニングするまでは実施例1に例示した方法と同
様であり、その後に、磁気ヘッドスライダ22をシリコ
ンのスパッタリングにより形成する。この時、磁気ヘッ
ド素子12と磁気ヘッド支持機構21を接続するために
信号引出用の金属膜も形成しておく。
【0099】シリコン材料の磁気ヘッドスライダ22の
厚さが十分確保されるまでスパッタを続けた後、磁気ヘ
ッドスライダ22の磁気ディスク対向面に磁気ヘッド素
子12とエアーベアリング面を形成する。本実施例では
長さ20ミクロン、幅10ミクロン、高さ10ミクロン
の微小突起17を3つ形成する。
【0100】この後の工程は、図5に示したものと同様
に湾曲部5を形成し、ジンバル3の形成および磁気ヘッ
ド支持機構21の切断を同時に行うためのレジスト11
1およびレジスト112を厚さを調整して選択的に形成
し、エッチングを行う。
【0101】本実施例の磁気ヘッド支持機構21は、磁
気ヘッドスライダ22および磁気ヘッド素子12がその
支持機構であるビーム部2と一体に形成されるため、ス
ライダ部分を後に支持機構に接着する必要がなく、仕上
がり寸法精度を高くでき、安定した性能の部品を生産す
ることが可能である。
【0102】また、本実施例の磁気ヘッド支持機構21
の磁気ディスク対向面に、磁気ヘッドスライダ22およ
び磁気ヘッド素子12を一体に形成することにより、磁
気ヘッド支持機構21と磁気ヘッドを一連のスパッタリ
ング技術等を用いて一貫して製造することが可能とな
り、磁気ヘッド支持機構21の単体バラツキの原因とな
る磁気ヘッドスライダ22と磁気ヘッド支持機構21の
アセンブリ工程を簡略化することができる。このため、
熟練した作業者に頼る工程をなくすことができ、工程の
自動化にも対応することができる。
【0103】さらに、磁気ヘッド支持機構21、磁気ヘ
ッドスライダ22、コイル14を含む磁気ヘッド素子1
2を一貫して生産することにより、部品コストの低下、
製品信頼性の向上、歩留まり向上が達成できる。
【0104】上記の磁気ヘッドスライダ22および磁気
ヘッド素子12は薄膜プロセスを用いた無機材料を用い
るため、一般に無機材料との接着性、親和性に優れてい
るセラミックス、単結晶シリコンあるいはSOI製の基
板を用いたときにさらに顕著な効果が得られる。
【0105】なお、この磁気ヘッド支持機構21の製造
方法において、磁気ヘッドスライダ22にクラウンもし
くはキャンバまたはその双方を形成することが可能であ
る。
【0106】図12(a)、(b)は図8に例示した磁
気ヘッド支持機構21のXIIa−XIIa線およびXIIb−XIIb
線の一部断面図を示す。図12(a)においてマウント
6に接続され、湾曲部5とフランジ4とを含むビーム部
2の自由端側領域2aに位置するジンバル3には磁気ヘ
ッドスライダ22が一体に形成されている。ジンバル3
の形成および磁気ヘッド支持機構21の切断の前に磁気
ヘッドスライダ22の裏面についているSi3 4 を、
エッチングで除去することにより、磁気ヘッドスライダ
22にクラウン22aが形成される。また、図12
(b)に図示するように、ジンバル3と一体に形成され
た磁気ヘッドスライダ22に前記のクラウン22aの場
合と同様な方法でキャンバ22bを形成することができ
る。上記の実施例ではクラウン22aとキャンバ22b
は同時に形成されるが、磁気ヘッドスライダ裏面のSi
3 4 膜のエッチングの形状によっては、どちらか一方
のみを形成することも可能である。また、磁気ヘッドス
ライダ22の裏面の基板を物理的もしくは化学的にエッ
チングすることによる前記のクラウン22a、キャンバ
22bの形成も可能である。
【0107】上記の磁気ヘッドスライダ22へのクラウ
ン22aもしくはキャンバ22bまたはその双方の形成
により、磁気ディスク装置の動作停止時に磁気ヘッドス
ライダ22が磁気ディスク33に接触する際の、磁気デ
ィスク33の表面に塗られた潤滑剤または大気中の水分
等の影響による磁気ヘッドスライダ22の磁気ディスク
33の表面への吸着確率を低減することができる。その
結果、磁気ディスク装置の信頼性を向上させることがで
きる。
【0108】本実施例では、磁気ヘッドスライダ22に
引き続いて磁気ヘッド素子12を作製したが、磁気ヘッ
ド素子を別に作製しておき、磁気ヘッドスライダ22を
磁気ヘッド支持機構21に一体形成した後、磁気ヘッド
素子を搭載しても構わない。
【0109】また、本実施例では磁気ヘッドスライダ2
2の作製方法としてスパッタによる薄膜形成法を用いた
が、CVD等による薄膜形成法でもよいことは言うまで
もない。
【0110】(実施例6)本実施例では、磁気ヘッドが
その磁気ヘッド支持機構の一部であるビーム部と一体に
形成された場合の別の例について説明する。
【0111】図9は本実施例の初期曲げ角度を有する磁
気ヘッド支持機構81の一例を示した斜視図である。
【0112】本実施例の磁気ヘッド支持機構81は、湾
曲部85、フランジ84およびジンバル83を含むビー
ム部82と、マウント86と、磁気ヘッドスライダ93
とから構成される。磁気ヘッドスライダ93はその自由
端側領域82aでビーム部82と一体に構成されてい
る。磁気ヘッドスライダ93は流入端96と浮上力発生
面95よりなり、コイル94を含む磁気ヘッド素子92
が支持される。本実施例では、磁気ヘッドスライダ93
が基板である単結晶シリコンからエッチングにより形成
される点が、スパッタによる薄膜の堆積により形成され
る先述の実施例5と異なる。本実施例の磁気ヘッド支持
機構81を製造する方法の要点を以下に示す。
【0113】まず最初に、単結晶シリコン基板上にリー
ドライト信号線を通すための貫通孔を形成し、続いて一
連のスパッタリングおよびエッチングにより磁気ヘッド
素子92およびそのコイル94で構成される薄膜ヘッド
を成膜後、エッチングにより磁気ヘッドスライダ93の
流入端96と浮上力発生面95で構成される磁気ディス
ク対向面形状を形成する。この後、図7の磁気ヘッド支
持機構と同じようにフランジ84と、ビーム部82を主
要部とするプレート部とをエッチングにより形成する。
【0114】次に、リードライト用の配線を磁気ヘッド
支持機構81にパターニングして形成する。ここでは配
線を裏面に形成し、先に形成した貫通孔を通して磁気ヘ
ッド素子92と磁気ヘッド支持機構81の配線を接続す
る。さらに、磁気ヘッド支持機構81の湾曲部85を形
成するための所定の薄膜形成およびエッチング処理を行
い、最後に、ジンバル83の形成および磁気ヘッド支持
機構81の切断を同時に行えるようにレジストの厚さを
調整してエッチングを行い、前記磁気ヘッド支持機構8
1を製造する。
【0115】本実施例6の磁気ヘッド支持機構81は、
磁気ヘッドスライダ93の作製が実施例5で示した薄膜
形成法ではなく、ウェットプロセスであるエッチング法
を用いるため、実施例5の効果に加えて、大量の基板を
同時に処理するバッチ処理が可能となる。このため、処
理速度およびスループットが高くでき、量産性に優れて
いるいう効果がある。また、磁気ヘッド支持機構81の
作製精度を高くでき、品質管理もしやすいため、均一で
良質の部品を大量に製造できるという効果も併せて有す
る。
【0116】(実施例7)上述の実施例1〜6では基板
から磁気ヘッド支持機構を切り出す前に所定の領域に内
部応力を発現させるための加工を施した場合について説
明したが、本実施例では基板から磁気ヘッド支持機構を
切り出した後に、所定の領域に内部応力を発現させるた
めの加工を施す場合について説明する。
【0117】図10は実施例3で示した製造方法のう
ち、薄膜の形成工程を除いた工程を用いて作製した磁気
ヘッド支持機構を示す。薄膜を形成していないので、内
部応力は発生しておらず、切り出した状態では湾曲部は
形成されていない。
【0118】この状態で、湾曲部形成領域72に、エネ
ルギビーム71を照射して、照射面に内部応力を発現さ
せ、図11に示すように、所望の角度の湾曲部5を形成
する。
【0119】たとえば、エネルギビーム71としては波
長193.2nmのArFエキシマレーザ光を用いること
ができる。ArFエキシマレーザ光を照射するとき、そ
の雰囲気を水素ガスで充満すると、レーザ光により水素
ガスが励起され、その励起された水素の還元作用で、基
板表面の酸素が引き抜かれ、より有効的に内部応力を発
現させることができる。また、水素の還元作用が弱い場
合には、プラズマ室等を設けてガスを予備励起して導入
してもよい。
【0120】また、エネルギビーム71としてはArF
エキシマレーザを用いることに限らず、KrF、XeC
l等の他のエキシマレーザであっても良く、Arイオ
ン、YAG等のエキシマ以外のレーザ光であってもよい
ことは言うまでもない。
【0121】また、レーザ光以外の電子ビーム、イオン
ビーム等を用いてもよい。ただし、高真空を必要としな
い点、エネルギビーム収束の容易性等からレーザ光が有
利である。
【0122】さらに、湾曲部形成領域72以外をレジス
ト等でマスクをして、前記領域に水素等の還元作用を有
するガスのプラズマをエネルギビーム71として照射す
る方法も有効である。
【0123】また、エネルギビーム71としてはイオン
ビームを用い、前記イオンを基板に打ち込むことにより
内部応力を発生させてもよい。この場合は、エネルギビ
ーム照射によるアブレーションの作用が強い場合には引
張応力、イオン打ち込みによるインターロケーションの
効果が強い場合には圧縮応力となる。そのため、本実施
例とは逆の方向よりイオンビームを照射することを要す
る場合もある。
【0124】基板から切り出した後、上記各種処理を施
すに際しては、あらかじめ基板の裏面にテープ等を貼付
し、切り出した後の素子を取り扱いやすくする工夫も有
効である。
【0125】本実施例の磁気ヘッド支持機構1の製造方
法では、基板から切り出した後に磁気ヘッド支持機構1
にエネルギビーム71を照射するというような、個々に
内部応力発生のための処理を施すため、湾曲部5の曲率
の値を個別に異なる値とすることができ、また、曲率値
を精密に制御することがでる、という効果を有する。そ
の結果、精密な曲率値の管理が可能となる。これは曲率
値を適当なモニタで観測しつつ、照射エネルギビームの
エネルギを所定の曲率値になるよう制御することにより
実現できる。曲率値のモニタ方法としては、レーザを用
いた光てこ、CCD等によりコンピュータへ取り込んだ
画像データを画像認識させる方法等があげられる。
【0126】上記の各種のエネルギビーム71による改
質によって湾曲部に内部応力を発現する方法は、本実施
例では磁気ヘッド支持機構を基板から切り出した後にそ
の処理を施す例を示したが、基板から切り出す前にその
内部応力の発現のための処理を施した後に基板から切り
出してもよいことは言うまでもない。
【0127】なお、上記実施例1から実施例7ではいず
れの場合も磁気ヘッド支持機構を単結晶シリコン基板か
ら形成したが、Al2 3 −TiCあるいはAl2 3
等のセラミックス基板から形成してもよい。また絶縁層
としてAl2 3 やSiO2等を用いたSOI基板から
形成してもよい。
【0128】SOI基板を用いた場合には、新たに基板
全面に薄膜を形成後選択的にエッチングすることによ
り、もしくは選択的に金属膜を形成することにより内部
応力を発生させる前記の方法の他に、SOI基板表面の
シリコン膜を選択的にエッチングすることにより内部応
力を発生させることも可能である。この場合には新たな
薄膜の作成が不要であり、プロセスを簡略化することが
可能になる、という効果を有する。
【0129】磁気ヘッド支持機構の基板をシリコン、セ
ラミックスまたはSOIとした場合には、上記実施例の
磁気ヘッドスライダ22や磁気ヘッド素子12を薄膜プ
ロセスを用いて一体形成するとき、これら薄膜は無機材
料であるため、これら無機材料基板との接着性、親和性
に優れているという効果を有する。また、これら無機材
料であるシリコン、セラミックスまたはSOI基板は化
学的および熱的に安定であるため、本実施例の製造方法
で採用する液相エッチング法および薄膜形成方法を用い
るときには安定に使用することができる、という効果を
有する。また、前記基板では適当なエッチャントが存在
するという有利さもある。
【0130】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0131】たとえば、上記実施例1から実施例7では
いずれの場合もビーム部2のマウント6に近い領域に湾
曲を設けた場合を示したが、磁気ヘッド支持機構1の他
の領域、たとえばビーム部2の中央部もしくはビーム部
2のジンバル3に近い領域またはジンバル3に湾曲を設
けてもよい。
【0132】
【発明の効果】本発明の磁気ヘッド支持機構によれば、
その一部に、内部応力による自発的な変形によって形成
される湾曲部を形成したことにより、既存の磁気ディス
ク装置における剛性アームに、押し付け荷重を発生させ
るための特別な加工を施すことによる装置改造や、曲げ
角度を有した新たな部品追加をすることなく、従来のス
テンレス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことが
できる、という効果が得られる。
【0133】本発明の磁気ヘッド支持機構によれば、磁
気ヘッドと磁気ヘッド支持機構を一体に形成したことに
より、小型、軽量化に対する要求と、組立に起因する取
り扱いの困難性に対する要求とを同時に満たすことがで
きる、という効果が得られる。
【0134】本発明の磁気ヘッド支持機構によれば、磁
気ヘッドの表面にクラウン、キャンバーを設けたことに
より、磁気ディスク装置停止時の磁気ヘッドと磁気ディ
スクの接触による磁気ディスク装置の信頼性低下を防止
することができる、という効果が得られる。
【0135】本発明の磁気ヘッド支持機構によれば、そ
の材料をセラミックス、単結晶シリコンまたはSOIと
することにより、湾曲部の形成および磁気ヘッドスライ
ダとの一体形成が容易となり、小型で軽質量な磁気ヘッ
ド支持機構が提供できる、という効果が得られる。
【0136】本発明の磁気ヘッド支持機構の製造方法に
よれば、選択的な内部応力発生のための処理を施した後
に、基板から磁気ヘッド支持機構を一体的に切り出す一
連のウエハープロセスを採用することにより、従来のス
テンレス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことが
できる小型、軽量化を実現する磁気ヘッド支持機構を大
量に精度良くかつ品質管理が容易な状態で製造すること
ができる、という効果が得られる。
【0137】本発明の磁気ヘッド支持機構の製造方法に
よれば、磁気ヘッド支持機構を基板から切り出した後
に、各磁気ヘッド支持機構の湾曲部を形成するための内
部応力発生のための処理を施すことにより、従来のステ
ンレス製磁気ヘッド支持機構と同様に取り扱うことがで
きる小型、軽量化を実現する磁気ヘッド支持機構をその
曲げ角度を精密に制御して製造することができる、とい
う効果が得られる。
【0138】本発明の磁気ヘッド支持機構の製造方法に
よれば、磁気ヘッド支持機構を製造するための基板をセ
ラミックス、単結晶シリコンまたはSOI製の基板とす
ることにより、製造プロセスの条件選択の幅が広く、安
定な処理が可能となる、という効果が得られる。
【0139】本発明の磁気ディスク装置によれば、その
組み込まれる磁気ヘッド支持機構にあらかじめ湾曲部が
形成されているため、磁気ヘッド支持機構を磁気ディス
ク装置に組み込む際に、押し付け荷重を発生させるため
の特別な装置の改造または特別な部品の追加をすること
なく、磁気ヘッドに磁気ディスク面への押し付け荷重を
発生させることができる、という効果が得られる。
【0140】本発明の磁気ディスク装置によれば、磁気
ヘッド支持機構を磁気ディスク装置に組み込む際に、そ
の磁気ヘッド支持機構が磁気ディスク面に平行な面から
逸脱せず、シーク時の安定性が優れたものとなる、とい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド支持機構の一例を示す斜視
図である。
【図2】図1の磁気ヘッド支持機構に用いた磁気ヘッド
支持機構の一例を示す斜視図である。
【図3】図1の磁気ヘッド支持機構を搭載した位置決め
装置の一例を示す斜視図である。
【図4】図1の磁気ヘッド支持機構を搭載した磁気ディ
スク装置の一例を示す図である。
【図5】(a)〜(g)は本発明の磁気ヘッド支持機構
の製造方法の一例を工程順に示す説明図である。
【図6】(a)〜(f)は本発明の磁気ヘッド支持機構
の別の製造方法の一例を工程順に示す説明図である。
【図7】本発明の磁気ヘッド支持機構の一例を示す斜視
図である。
【図8】本発明の磁気ヘッド支持機構の一例を示す斜視
図である。
【図9】本発明の磁気ヘッド支持機構の一例を示す斜視
図である。
【図10】本発明の内部応力発現処理前の磁気ヘッド支
持機構の一例を示す斜視図である。
【図11】本発明の内部応力発現処理後の磁気ヘッド支
持機構の一例を示す斜視図である。
【図12】(a)は本発明の磁気ヘッド支持機構におけ
るクラウンおよびキャンバの形状の一例を示す図8のXI
Ia−XIIa線の一部断面図、(b)はXIIb−XIIb線断面図
である。
【符号の説明】
1,21,41,81…磁気ヘッド支持機構、2,4
2,82…ビーム部、2a,42a,82a…自由端側
領域、3,43,83…ジンバル、4,44,84…フ
ランジ、5,45,85…湾曲部、6,46,86…マ
ウント、11,22,93…磁気ヘッドスライダ、1
2,92…磁気ヘッド素子、13…配線、14,94…
コイル、15,95…浮上力発生面、16,96…流入
端、17…微小突起、22a…クラウン、22b…キャ
ンバ、31…剛性アーム、32…アクチュエータ、33
…磁気ディスク、55,115…Al膜、71…エネル
ギビーム、72…湾曲部形成領域、100…単結晶シリ
コン基板、101…Si3 膜、110,111,1
12…レジスト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 武 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 竹内 芳徳 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その自由端側に磁気ヘッドが支持される
    ビーム部と、前記ビーム部をアクチュエータに固定する
    マウントとが一体的に形成された磁気ヘッド支持機構で
    あって、前記ビーム部の一部には内部応力による自発的
    な変形によって形成された湾曲部を備えていることを特
    徴とする磁気ヘッド支持機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ヘッド支持機構に
    おいて、前記ビーム部の自由端側に支持される前記磁気
    ヘッドは少なくとも磁気ヘッド素子および磁気ヘッドス
    ライダからなり、前記磁気ヘッドスライダは前記ビーム
    部と一体に形成されていることを特徴とする磁気ヘッド
    支持機構。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気ヘッド支持機構に
    おいて、前記磁気ヘッドスライダには内部応力による自
    発的な変形によって形成されたクラウンまたはキャンバ
    が形成されていることを特徴とする磁気ヘッド支持機
    構。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の磁気ヘッ
    ド支持機構であって、前記ビーム部およびマウントは、
    セラミックス材料、単結晶シリコン材料またはSOI
    (Silicon On Insulator)材料より選択される何れかの
    材料からなることを特徴とする磁気ヘッド支持機構。
  5. 【請求項5】 その自由端に磁気ヘッドが支持されるビ
    ーム部と、前記ビーム部をアクチュエータに固定するマ
    ウントとが一体的に形成された磁気ヘッド支持機構の製
    造方法であって、少なくとも、基板上に前記ビーム部と
    なる領域の少なくとも一部に選択的に内部応力を発生さ
    せる領域を形成する第1のステップと、前記ビーム部お
    よびマウントとなる領域を前記基板から一体的に切り出
    す第2のステップとを有する一連のウエハープロセスに
    より、前記ビーム部の一部に前記内部応力による湾曲部
    を形成することを特徴とする磁気ヘッド支持機構の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の磁気ヘッド支持機構の
    製造方法であって、前記基板上に形成される前記内部応
    力は、前記ビーム部の一部の湾曲部となる領域またはそ
    れ以外の領域に対する選択的な薄膜の堆積または選択的
    な前記基板のエッチングにより発生させることを特徴と
    する磁気ヘッド支持機構の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の磁気ヘッド支
    持機構の製造方法であって、前記基板は、セラミックス
    基板、単結晶シリコン基板またはSOI基板より選択さ
    れる何れかの基板を用いたことを特徴とする磁気ヘッド
    支持機構の製造方法。
  8. 【請求項8】 磁気ディスクと、 磁気ディスクを回転させる回転機構と、 前記磁気ディスクに対する情報の記録再生を行う磁気ヘ
    ッドと、 前記磁気ヘッドの前記磁気ディスクに対する位置決め動
    作を行うアクチュエータと、 前記磁気ヘッドがその自由端に保持されたビーム部およ
    び前記アクチュエータに支持された剛性アームに前記ビ
    ーム部を固定するマウントで構成された磁気ヘッド支持
    機構とを含む磁気ディスク装置であって、 前記磁気ヘッド支持機構は外力の作用しない自由状態で
    は湾曲部を有しており、前記磁気ヘッド支持機構を前記
    磁気ディスクに搭載したときに前記湾曲部の折れ曲がり
    角度が小さくなるように前記湾曲部が選択的に変形する
    ことによって、前記磁気ヘッドに対し前記磁気ヘッドを
    前記磁気ディスクの表面に押し付ける押し付け荷重を発
    生させることを特徴とする磁気ディスク装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の磁気ディスク装置であ
    って、その自由状態では湾曲部を有する前記磁気ヘッド
    支持機構を前記磁気ディスクに搭載したときに前記湾曲
    部の折れ曲がり角度が小さくなるように前記湾曲部が選
    択的に変形することによって、前記磁気ヘッドに対し前
    記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの表面に押し付ける押
    し付け荷重を発生させるとともに、前記磁気ヘッド支持
    機構を構成する前記ビーム部が前記磁気ディスクの表面
    に対しほぼ平行になっていることを特徴とする磁気ディ
    スク装置。
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