JPH09165387A - 非古典的抗葉酸剤 - Google Patents

非古典的抗葉酸剤

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JPH09165387A
JPH09165387A JP8234557A JP23455796A JPH09165387A JP H09165387 A JPH09165387 A JP H09165387A JP 8234557 A JP8234557 A JP 8234557A JP 23455796 A JP23455796 A JP 23455796A JP H09165387 A JPH09165387 A JP H09165387A
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hydroxy
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mmol
ethyl
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JP8234557A
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Chuan Shih
チュアン、シー
Lynn S Gossett
リン、エス.ゴセット
William J Gill
ウイリアム、ジェー.ジル
Edward C Taylor
エドワード、シー、テイラー
James T Metz
ジェームズ、ティー.メッツ
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Eli Lilly and Co
Princeton University
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Eli Lilly and Co
Princeton University
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    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より効力の大きい新規な抗葉酸剤を提供す
る。 【解決手段】 芳香族アミドの2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−4,5,6,7−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン誘導体、例えばアミドのアミノ部分がL
−グルタミン酸以外であるベンズアミドまたはチエニル
カルボキサミドの誘導体などは、葉酸を利用する酵素、
特にグリシンアミドリボヌクレオチドホルミルトランス
フェラーゼの阻害剤である。典型的な態様はN−(N−
{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]ベンゾイル}−L−γ−グルタミ
ル)−D−アスパラギン酸である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗葉酸剤(antifo
late)に関するものである。
【0002】<発明の背景>
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】葉酸
は、細胞複製の過程で多数の細胞によって用いられる。
抗葉酸剤化合物は葉酸およびその誘導された補因子と類
似しており、1種類以上のホレート要求酵素と相互作用
を行なう。抗葉酸剤化合物は、悪性細胞の成長を阻害
し、癌の治療に用いられている。Lometrexol(米国特許
第5,008,391号公報明細書)などの既知の抗葉
酸剤化合物は、天然または「L」配置のグルタミン酸部
分を含んでおり、細胞中に入ると、酵素ポリグルタメー
トシンセタ−ゼ(FPGS)によってポリグルタメート
化(polyglutamation) を受ける。次に、ポリグルタメー
ト化した抗葉酸剤はジヒドロフォレートレダクターゼ
(DHFR)およびグリシンアミドリボヌクレオチドホ
ルミルトランスフェラーゼ(GARFT)のような他の
ホレート要求酵素と反応することができ、後者はデノボ
のプリン生合成経路における2種類のホレート依存性酵
素の第一のものである。DHFRおよびGARFTおよ
び他のホレート利用酵素の阻害により、最終的に細胞複
製が阻害されることになる。
【0003】細胞複製の阻害における古典的抗葉酸剤の
効果は、継続使用により減少することがある。これに対
する一つの考えられる説明は、悪性細胞が損なわれたポ
リグルタメート化反応により古典的抗葉酸剤に対して抵
抗力を有するようになるということである。ポリグルタ
メート化した抗葉酸剤はモノグルタメート化した抗葉酸
剤より効率的にホレート要求酵素と反応するので、この
ポリグルタメート化の欠乏は、効力の減少を説明するの
に十分であろう。
【0004】細胞複製の阻害に関して効果を増加する一
つの方法は、末端L−グルタミン酸基を含まない抗葉酸
剤を提供することによってFPGSとの反応を回避する
ことである。このような化合物を提供することが困難で
あることは、細胞複製の阻害を効果的にするためには、
化合物がポリグルタメート化されていなくとも他のホレ
ート要求酵素と反応することができる状態になければな
らないということである。
【0005】
【従来の技術】ポリグルタメート化されない阻害剤を使
用することは、FPGS欠損腫瘍を標的としたDHFR
阻害剤のデザインの一方法として示唆される。Rosowsky
ら、J.Med. Chem., (1983), 26, 1719-1724を参照され
たい。また、末端L−グルタメート部分がL−オルニチ
ンによって置換されている数種類の葉酸の誘導体は、有
効なFPGS阻害剤であることが示されている。Singh
ら、J. Med. Chem., (1992), 35 (11), 2002-6。ポリグ
ルタメート化されないGARFT阻害剤も報告されてい
る。Rosowskyら、J. Med. Chem., (1992), 35 (9), 157
8-88。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下式を有する
化合物、および薬学上許容可能なその塩およびエステル
に関する。
【化9】 (式中、Qは−OHまたは−NHであり、Aは−CH
−、−CHCH−、−O−または−S−であり、
−Ar−は二価の芳香族環であり、Wは−CO−または
−SO−であり、Zは (A) 下式を有するα−アミノ酸
【化10】 (式中、はL配置のキラル中心を表し、nは0〜4の
値であり、Rは(i) −COJ(但し、Jはα−アミノ基
を介して結合したアミノ酸であり、キラルであるときに
は、D配置である)、(ii)V(但し、Vは下式を有する
テトラゾリル基である)
【化11】 (式中、Bは水素、C〜Cアルキル、またはC
ヒドロキシアルキルである)、または(iii) −SO
H、である) (B) 下式を有するテトラゾリル基
【化12】 (式中、nは0〜4の値を有し、Eは−COOHまたは
Vであり、但し、Vは前記で定義したテトラゾリル基で
あり、nが0より大きいかまたはEがV以外であるとき
には、で示された炭素原子はL配置である)、 (C) −NHR(但し、Rは水素、−CH−COO
H、または置換または未置換C〜Cアルキル、C
〜Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、またはポ
リシクロアルキル基である)、 (D) −NR(但し、RおよびRは独立してC
〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ま
たはCOOTであり、ここでTは水素またはC〜C
アルキルである) (E)
【化13】 (式中、それぞれのTは独立して前記で定義した通りで
あり、nは0〜4の値を有し、yは0または1の値を有
する)、 (F)
【化14】 (式中、n、Tおよびyは前記で定義した通りであり、
但し、少なくとも1個のyは0以外である)、 (G)
【化15】 (式中、n、Tおよびyは前記で定義した通りであり、
但し、少なくとも1個のyは0以外である)、または (H) −NHOHである。)
【0007】本発明は、前記化合物の1種類以上を含む
医薬組成物にも関する。
【0008】式Iの化合物は、ここでは下記のような番
号を付されるピリド[2,3−d]−ピリミジン融合環
系の誘導体として命名される。
【化16】
【0009】
【発明の実施の形態】式Iのピリド[2,3−d]ピリ
ミジンは、対応する3−H−4−オキソまたは3−H−
4イミノ構造の互変異性体同等物であると理解される。
簡単にするため、これらの化合物はここでは4−ヒドロ
キシおよび4−アミノ化合物として表されるが、対応す
る互変異性体のケトおよびイミノ構造はそれぞれ全く同
等であると理解され、例えば下記の通りである。
【化17】
【0010】5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン環の6−位の炭素原子はキラ
ル中心であり、2個の異性体を導く。Zに他のキラル中
心がある場合には、これによって2個のジアステレオマ
ーが生じることになる。異性体の混合物は治療上利用す
ることができ、両方共関連するホレート酵素の基質とし
て利用でき、または分離して実質的に他方を含まない形
態、すなわち光学的純度が>95%の形態となるように
することができる。
【0011】異性体は、クロマトグラフィによるなど機
械的に分離することができ、またはラセミ体(racemat
e)またはジアステレオマーの混合物を実施可能な形態
のキラル酸で処理してそれとの塩を形成することができ
る。次に、生成するジアステレオ異性体の塩を1回以上
の分別結晶化によって分離した後、分離した塩の少なく
とも1個のカチオン性部分の遊離塩基を、塩基で処理し
て保護基を除去することによって遊離させる。この塩の
カチオンの遊離は、保護基の脱離の前または後、または
塩基性加水分解下でのこれらの基の脱離と同時に別個の
段階として行なうことができる。好適なキラル酸として
は、10−カンファースルホン酸、樟脳酸、α−ブロモ
樟脳酸、メトキシ酢酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、リ
ンゴ酸、ピロリジン−5−カルボン酸などが挙げられ
る。
【0012】基−Ar−は、随意に3個までのN、Oま
たはSヘテロ原子を含むことができる5−または6−員
の芳香族環であって、例えば1,4−フェニレン、1,
3−フェニレン、チエン−2,5−ジイル、チエン−
2,4−ジイル、フラン−2,4−ジイル、およびフラ
ン−2,5−ジイルである。このような二価の芳香族環
は、随意に1〜4個の置換基、例えばブロモ、クロロ、
フルオロ、ヨード、ヒドロキシ、またはC〜Cアル
キルで置換することができる。
【0013】「C〜Cアルキル」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、sec-ブチル、およびtert- ブチルなどが挙げ
られる。「シクロアルキル」は、C〜Cシクロアル
キル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを表す。
「ポリシクロアルキル」という用語は、それぞれ独立し
て3〜15個の炭素原子を含む2個以上の環であって、
2個以上の炭素原子を共有するもの、例えばビシクロ
[2.2.1]ヘプタン(例えば、ノルボルナン)、ビ
シクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、およびトリシ
クロ[2.2.1.02,6]ヘプタン(例えば、ノル
トリサイクレン)を表す。
【0014】「アミノ保護基」とは、1以上の反応の際
にアミノ官能基を保護する目的で普通に用いられるアミ
ノ基上の置換基を表す。例としては、ホルミル、トリチ
ル、フタルイミド、ピバロイル、トリクロロアセチル、
クロロアセチル、ブロモアセチル、ヨードアセチル、ベ
ンゾイルメチルスルホニル、2−ニトロフェニルスルフ
ェニル、およびジフェニルホスフィンオキシド基が挙げ
られる。用いられる保護基は、この基が他の位置を伴う
次の反応の条件に対して安定であり、かつ適当な点で外
すことができ分子の残りの部分を崩壊させることがない
限り、決定的なものではない。アミノ保護基の例は、J.
W. Barton,「有機化学における保護基(Protective Grou
ps in Organic Chemistry)」、J.G.W. McOmie 監修、Pl
enum Press、ニューヨーク、ニューヨーク州、1973
年、第2章;およびT.W. Greene,P.G.M. Wuts, 「有機
合成における保護基−第2版(Protective Groups in Or
ganic Synthesis-2nd Edition)」、John Wiley and Son
s,ニューヨーク、ニューヨーク州、1991年、第7章
に見いだすことができる。
【0015】「カルボン酸保護基」も同様に、カルボン
酸基を保護するのに普通に用いられるカルボン酸基の誘
導体を表す。このようなカルボン酸保護基の例として
は、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、3,
4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジ
ル、2,4,6−トリメトキシベンジル、2,4,6−
トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4−
メチレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、4,4′
−ジメトキシベンズヒドリル、2,2′,4,4′−テ
トラメトキシベンズヒドリル、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチル、t−アミル、トリチ
ル、4−メトキシトリチル、4,4′−ジメトキシトリ
チル、4,4′,4″−トリメトキシ−トリチル、2−
フェニルプロプ−2−イル、トリメチルシリル、t−ブ
チルジメチルシリル、フェナシル、2,2,2−トリク
ロロエチル、β−(トリメチルシリル)エチル、β−
(ジ−(n−ブチル)メチルシリル)エチル、p−トル
エンスルホニルエチル、4−ニトロベンジルスルホニル
エチル、アリル、シンナミル、1−(トリメチルシリル
メチル)プロプ−1−エン−3−イルなどが挙げられ
る。この用いられる保護基も、誘導体形成したカルボン
酸が反応の条件に対して安定であり、かつ適当な点で外
すことができ分子の残りの部分を崩壊させることがない
限り、決定的なものではない。このような基の例は、Ba
rton, 「有機化学における保護基(Protective Groups i
n Organic Chemistry)」、上記、第5章、およびGreen
e, 「有機合成における保護基−第2版(Protective Gro
ups in Organic Synthesis-2nd Edition)」、上記、第
5章に見いだされる。
【0016】式Iの化合物は、塩基および酸と塩を形成
することができる。合成段階に対しては、塩は必ずしも
薬学上許容可能なものである必要はないが、最終的使用
のためには、これらは薬学上許容可能な塩である。酸と
の塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜
硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水
素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭
化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸
塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸
塩、カプロン酸塩、ヘキサン酸塩、プロピオル酸塩、シ
ュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セ
バシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,
4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息
香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニト
ロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香
酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸
塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニ
ル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸
塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、
プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸
塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデレートなど
が挙げられる。好ましい薬学上許容可能な酸付加塩は、
塩酸、臭化水素酸、マレイン酸、およびメタンスルホン
酸の塩である。
【0017】また、本発明は、前記化合物とアルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機アミンと
の生理学的に許容可能な塩、例えばカチオンがナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、またはエチ
ルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエ
チルアミノエタノール、エチレンジアミン、ピペリジ
ン、モルホリン、2−ピペリジノエタノール、ベンジル
アミン、プロカインなどのようなプロトン化アミンであ
る塩にも関する。
【0018】本発明の化合物は、一般的にはZを提供す
るアミノ化合物を置換芳香族酸、例えば安息香酸および
チエニルカルボン酸中間体(W=−CO−)または対応
するスルホン酸誘導体(但し、Wは−SO−)と結合
することによって製造することができる。これらの酸
を、2−アミノ−4−ヒドロキシ−4,5,6,7−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル
置換基で置換する。結合反応は、ペプチド結合を形成す
るための従来の縮合手法を用いて、例えばジシクロヘキ
シルカルボジイミド、ジフェニルクロロホスホネート、
または2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−
トリアジンを用いて(例えばKaminski, Synthesis,917-
920(1987)参照)行なった後、残っている総ての保護基
を除去する。
【0019】2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−4,
5,6,7−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル置換基を有する安息香酸および
チエニルカルボン酸中間体、すなわちAが−CH−で
あるものは、米国特許第4,818,819号公報明細
書の手順などを用いて製造することができ、前記特許明
細書の開示内容は、引用によって本明細書に包含され
る。この6−エチニルピリド[2,3−d]ピリミジン
を式X−Ar−COR(式中、Xはブロモまたはヨー
ドであり、Rはカルボキシ保護基である)を有する化
合物と、パラジウム触媒の存在下にて反応させる。この
パラジウム触媒は、例えばMelpolerら、J.Org. Chem.,
41 (2), 265 (1976); Chalkら、J. Org. Chem., 41
(7), 1206 (1976);Arai ら、J. Heterocyclic Chem., 1
5, 351 (1978);Tamaruら、Tetrahedron Letters, 10, 9
19 (1978);およびTetrahedron, 35, 329 (1979);および
Sakamoto, Synthesis, (1983) 312 に記載されているよ
うなハロゲン化アリールとアリルアルコールの反応で用
いられてきたものである。特に有用なものは、酢酸パラ
ジウム、またはハロゲン化パラジウムまたは第一銅、例
えば塩化パラジウムおよびヨウ化第一銅である。
【0020】反応は、酸受容体として作用する第二また
は第三アミン、例えばトリエチルアミンまたはジエチル
アミンなどの少なくとも1モル当量の存在下および不活
性雰囲気下で、随意にアセトニトリル、ジメチルホルム
アミドまたはN−メチルピロリジノンなどの不活性極性
溶媒の存在下にて行なわれる。アセトニトリルは、反応
体の、および酸受容体および生成する酸から形成される
塩の溶媒として働く。中高温、例えば約75〜125
℃、好ましくは約75〜100℃が、一般的に用いられ
る。
【0021】パラジウム触媒との結合反応に続いて、炭
素−炭素三重結合およびピリド[2,3−d]ピリミジ
ン環系のピリジン環の接触水素化を行なう。この水素化
に適する触媒としては、酸化白金またはパラジウム/炭
素(palladium-on-carbon)などが挙げられる。水素化
反応は、通常は室温で約3〜4時間行なわれるが、−A
r−がチエンジイル(thienediyl)であるある種の化合
物については24時間までを要することがある。
【0022】2−アミノ−4−ヒドロキシ−4,5,
6,7−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イルメトキシまたは2−アミノ−4−ヒドロキシ
4,5,6,7−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イルメチルチオ置換基を有する安息香酸
およびチエニルカルボン酸中間体、すなわちAがそれぞ
れ−O−または−S−であるものは、米国特許第5,1
59,079号公報明細書の手順を用いて製造すること
ができ、前記特許明細書のその内容は、引用によって本
明細書に包含され、例えば2−アミノ−4−ヒドロキシ
−6−ヒドロキシメチル−4,5,6,7−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンを、ヒドロキシまた
はメルカプタンで置換されている安息香酸またはチエニ
ルカルボン酸のエステルと、随意にアゾジカルボン酸ジ
エチルの存在下にて反応させて、対応するエーテルまた
はチオエーテルを形成させる。
【0023】3−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−4,
5,6,7−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)プロプ−1−イル置換基を有する安息
香酸およびチエニルカルボン酸中間体、すなわちAが−
CHCH−であるものは、米国特許第4,895,
946号公報明細書の手順を用いて製造することがで
き、前記特許明細書のその内容は、引用によって本明細
書に包含され、例えば2,4−ジアミノピリミジン−6
−オンを、ジニトリルなどの活性化したジアルデヒドで
置換された安息香酸またはチエニルカルボン酸のエステ
ルと縮合させる。
【0024】前記の方法によれば、式I(式中、Zはヒ
ドロキシ)を有する化合物が得られる。式I(式中、Q
がアミノ)を有する化合物が所望な場合には、Qがヒド
ロキシである化合物を1,2,4−トリアゾールおよび
(4−クロロフェニル)ジクロロホスフェートで処理し
た後、この反応の生成物を濃アンモニアで処理する。
【0025】Jに好ましいアミノ酸は、グリシン、D−
アスパラギン酸、D−プロリンおよびD−ホモシステイ
ン酸である。
【0026】テトラゾリルとしては、1H−テトラゾー
ル−5−イル、2H−テトラゾール−5−イル、1−メ
チルテトラゾール−5−イル、1−エチルテトラゾール
−5−イル、1−プロピルテトラゾール−5−イル、2
−エチルテトラゾール−5−イル、2−メチルテトラゾ
ール−5−イル、2−プロピルテトラゾール−5−イ
ル、1−ヒドロキシメチルテトラゾール−5−イル、2
−ヒドロキシメチルテトラゾール−5−イル、1−ブチ
ルテトラゾール−5−イル、2−ブチルテトラゾール−
5−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−テトラゾー
ル−5−イル、1−(1−ヒドロキシエチル)−テトラ
ゾール−5−イル、2−(2−ヒドロキシエチル)−テ
トラゾール−5−イル、2−(1−ヒドロキシエチル)
−テトラゾール−5−イル、1−(1−ヒドロキシプロ
ピル)−テトラゾール−5−イル、2−(1−ヒドロキ
シプロピル)−テトラゾール−5−イル、1−(2−ヒ
ドロキシプロピル)−テトラゾール−5−イル、2−
(2−ヒドロキシプロピル)−テトラゾール−5−イ
ル、1−(1−ヒドロキシブチル)−テトラゾール−5
−イル、2−(1−ヒドロキシブチル)−テトラゾール
−5−イル、1−(2−ヒドロキシブチル)−テトラゾ
ール−5−イル、および2−(2−ヒドロキシブチル)
−テトラゾール−5−イルなどが挙げられる。
【0027】好ましいサブクラスは、下式を有する化合
物である。
【化18】 (式中、Arはフェニレンまたはチエンジイルであり、
Wは−CO−または−SO−であり、Qはヒドロキシ
またはアミノであり、 (a) RおよびRは、それらが結合している窒素原子
と一緒になるときは式COOT(式中、Tは水素または
1〜4個の炭素原子を有するアルキルである)を有する
1または2個の基で置換されたピロリジノまたはピペリ
ジノ基であるか、または (b) 別個になるときには、Rは水素であり、Rは (1) ヒドロキシ、 (2) −COOT(但し、Tは水素または1〜4個の炭素
原子を有するアルキルである)で置換された3〜8個の
炭素原子を有するシクロアルキル、または (但し、Eは水素、カルボキシ、またはテトラゾリルで
あり、Eが水素以外のものであるときには、で示され
た炭素原子の立体配置はLであり、nは0〜4の値を有
し、Rは(i) テトラゾリル、(ii) −SOH、(ii
i) グリシル、または(iv) −CO−J(但し、JはD
−配置のα−アミノ酸残基であり、またはEがカルボキ
シでないときには、ヒドロキシまたは1〜4個の炭素原
子を有するアルコキシ)である。)
【0028】特に好ましいものは、式II(式中、Qがヒ
ドロキシであり、Wが−CO−である)を有する化合物
である。
【0029】前記のように、本発明の化合物は、葉酸、
および特に葉酸の代謝誘導体を基質として利用する1種
類以上の酵素に有効である。これらの化合物はGARF
T酵素の特に有効な阻害剤である。例えば、N−(N−
{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニル}−
L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸は、C3H
雌性マウスで100mg/kgで評価した6C3HED
リンパ肉腫腫瘍の成長を100%阻害する。これらの化
合物は、資格のある専門家の指示の下で絨毛癌、白血
病、女性胸部の腺癌、頭部および頸部の表皮癌、鱗状ま
たは小細胞肺癌、および各種のリンパ肉腫などの新生物
の成長を阻害するのに用いることができる。これらの化
合物は、真菌症菌状腫、乾癬、および関節炎の治療に用
いることもできる。
【0030】これらの化合物は、経口投与することがで
きるが、好ましくは非経口的に単独でまたは他の抗新生
物剤、ステロイドなどの他の治療薬と組み合わせて治療
を必要とする動物に投与することができる。動物として
は、哺乳類、爬虫類、甲殻類、両生類、魚類および鳥類
などが挙げられる。主要な標的受容体は、哺乳類、特に
ヒトである。非経口投与経路としては、筋肉内、鞘内、
静脈内および動脈内などが挙げられる。投与法は、特定
の新生物、患者の状態および応答に対して決定しなけれ
ばならないが、一般的には投与量は約10〜約100m
g/日を5〜10日間であるか、または250〜500
mgの一日一回投与、定期的に、例えば14日毎に反復
する。現在使用されている他の代謝拮抗剤と比較して毒
性は低いが、一日投与量を減少させまたは一日置きにま
たは更に長期間、例えば三日毎に化合物を投与するいず
れかまたは両方によって応答がなくなることがある。
【0031】錠剤およびカプセルなどの経口投与形態
は、単位投与当たり1〜100mgの薬剤を含む。1〜
100mg/mlを含む等張食塩溶液を、非経口投与に
用いることができる。従って、本発明は、活性成分とし
て1種類以上の式Iの化合物を少なくとも1種類の薬学
上許容可能な担体、希釈剤または賦形剤と共に含んでな
る医薬組成物も包含する。
【0032】式Iの1種類以上の他の化合物を含む組成
物の製造では、活性成分を通常は賦形剤と混合し、賦形
剤で希釈し、またはカプセルまたはサシェイ(sachet)の
形態とすることができる担体内部に封入する。賦形剤が
希釈剤として作用するときには、これは固形、半固形、
または液状材料であってもよく、活性成分の媒介物、担
体または媒質として作用する。従って、組成物は、錠
剤、丸薬、散剤、エリキシル、懸濁液、乳状液、溶液、
シロップ、軟質および硬質ゼラチンカプセル、座剤、無
菌注射溶液、および無菌包装散剤の形態を採ることがで
きる。好適な賦形剤の例としては、ラクトース、デキス
トロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、
澱粉、アラビアゴム、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロ
ース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロッ
プおよびメチルセルロースが挙げられ、処方物は更にタ
ルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油などの潤滑
剤、湿潤剤、乳化および懸濁剤、メチル−およびプロピ
ルヒドロキシベンゾエートなどの保存剤、甘味料または
香味料を含むこともできる。
【0033】組成物は、既知の手順を用いることにより
患者に投与した後活性成分が即時、持続的にまたは遅延
して放出されるように処方することができる。組成物
は、単位投与量形態で処方するのが好ましい。「単位投
与量形態」という用語は、ヒト被験者および他の哺乳類
に対する単一投与量として好適な物理的に別個の単位を
指し、それぞれの単位は(ii)適当な薬学上の賦形剤と共
に、単一または複数の投与法で投与したとき所望な治療
効果を生じるように計算された(i) 所定量の活性材料を
含んでいる。しかしながら、実際に投与される化合物の
量および投与の頻度は、疾病状態の相対的重篤度、投与
される化合物の選択、個々の患者の年齢、体重および応
答、および投与の選択された経路などの関連事情を考慮
して医師によって決定されるものであることが理解され
るであろう。
【0034】下記の例により本発明の具体的態様を例示
するが、本発明の範囲を如何なる点においても制限しよ
うとするものではなく、またそのように理解すべきでは
ない。
【0035】
【実施例】
例1N−(N−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]ベンゾイル}− L−γ
−グルタミル)−D−アスパラギン酸 A. N−カルボベンジルオキシ−L−グルタミン酸α
−tert−ブチルエステル1.79g(5.31ミリモ
ル)を塩化メチレン25mlに溶解したものを氷浴中で
冷却した乾燥三つ首100ml丸底フラスコに入れたも
のに、窒素雰囲気下でトリエチルアミン0.74ml
(5.3ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で10
分間攪拌し、イソブチルクロロホルメート0.69ml
(5.31ミリモル)を加えた。反応混合物を35分間
攪拌し、D−アスパラギン酸ジメチルエステル塩酸塩
1.06g(5.36ミリモル)を加えた。更にトリエ
チルアミン0.75ml(5.3ミリモル)を加え、反
応混合物を徐々に室温まで一晩加温し、塩化メチレン8
0mlで希釈し、5%重炭酸ナトリウム、0.5N塩
酸、および塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウ
ム上で乾燥し、真空で濃縮した。次に、生成物をシリカ
ゲル(55%ヘキサン/酢酸エチル)上でクロマトグラ
フィ処理を行ない、透明で粘稠な油状生成物としてジメ
チルN−[4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−
4−tert−ブトキシカルボニルブタノイル]−D−アス
パルテート1.93g(75%)を得た。マススペクト
ル(FD+):M+1=481;IR(CHCl,c
-1)=1029,1052,1155,1227,1
295,1348,1370,1394,1408,1
440,1455,1508,1675,1729,2
957,2983,3011,3428;UV(エタノ
ール)λmax =201(ε=9875);分析値、C23
32に対する計算値:C,57.48;H,
6.71;N,5.83。実測値:C,57.14;
H,6.79;N,5.82。H NMR(300M
Hz,CDCl)δ1.47(s,9H),1.90
〜1.98(m,1H),2.19〜2.37(m,3
H),2.83(dd,J=4.5HzおよびJ=1
7.2Hz,1H),3.04(dd,J=4.5Hz
およびJ=17.2Hz,1H),3.70(s,3
H),3.76(s,3H),4.27〜4.33
(m,1H),4.86〜4.91(m,1H),5.
11(s,2H),5.57(d,J=7.8Hz,1
H),6.81(d,J=7.7Hz,1H),7.2
7〜7.37(m,5H)。
【0036】B. N−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)−4−tert−ブトキシカルボニルブタノイ
ル]−D−アスパラギン酸ジメチル1.92g(4.0
ミリモル)を無水メタノール15mlに溶解したもの
に、10%Pd/Cの0.43gを加えた後、混合物を
水素雰囲気下にて一晩攪拌した。触媒をCeliteパッド
で濾過して除去し、濾液を真空濃縮すると、濃い透明な
油状生成物としてN−(4−アミノ−4−tert−ブトキ
シカルボニルブタノイル)−D−アスパラギン酸ジメチ
ル1.45gを得た。マススペクトル(FD+):M+
1=347;IR(CHCl,cm-1)=840,1
048,1155,1371,1396,1440,1
511,1602,1672,1739,2980,3
428,3691;H NMR(30MHz,CDC
)δ1.51(s,9H),1.66(s,2
H),2.07(m,2H),2.46(m,2H),
2.85(t,J=6.0Hz,2H),3.68
(s,3H),3.72(s,3H),3.76(t,
J=6.4Hz,1H),4.78(t,J=5.7H
z,1H),7.15(d,J=8.0Hz,1H)。
【0037】C. 4−[2−(2−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン−6−イル)エチル]安息香酸塩酸塩
0.27g(0.77ミリモル)を窒素雰囲気下にて三
つ口丸底フラスコに入れたものに、無水ジメチルホルム
アミド4.5mlおよびN−メチルモルホリン0.19
ml(1.72ミリモル)を加えた後、2−クロロ−
4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.14
g(0.78ミリモル)を加えた。反応混合物を40分
間攪拌し、N−(4−アミノ−4−tert−ブトキシカル
ボニルブタノイル)−D−アスパラギン酸ジメチル0.
27g(0.78ミリモル)を無水ジメチルホルムアミ
ド1.0mlに溶解したものを加えた。2.5時間後
に、反応混合物を50%CHOH/CHClで希釈
し、真空濃縮し、残渣をシリカゲル上で5〜7%CH
OH/CHClのグラディエントでクロマトグラフィ
処理を行なったところ、白色固形生成物としてN−(N
−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]−ベンゾイル}−L−γ−グ
ルタミル)−D−アスパラギン酸=1−tert−ブチル−
2,2−ジメチルエステル0.26g(54%)を得
た。Rf=0.43(20%CHOH/CHC
)、融点129〜133℃(フォーム(foam)、分
解(dec ));マススペクトル(FD+):M+1=6
43;IR(KBr,cm-1)=645,732,77
3,847,1153,1220,1305,136
8,1393,1439,1468,1481,150
2,1541,1645,1740,2931,335
0;UV(COH):λmax =224,279
(ε=28373,12315);H NMR(30
0MHz,DMSOd6)δ1.38(s,9H),1.
53〜1.70(m,3H),1.77〜2.02
(m,3H),2.21〜2.32(m,2H),2.
60〜2.80(m,5H),3.15〜3.18
(m,1H),3.58(s,3H),4.23〜4.
26(m,1H),4.58〜4.63(m,1H),
5.92(s,2H),6.26(s,1H),7.2
7(d,J=8.1Hz,2H),7.77(d,J=
8.1Hz,2H),8.39(d,J=7.8Hz,
1H),8.52(d,J=7.3Hz,1H),9.
69(s,1H)。
【0038】D. N−(N−{4−[2−(2−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]−
ベンゾイル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギ
ン酸=1−tert−ブチル−2,2−ジメチルエステル
0.116g(0.18ミリモル)をトリフルオロ酢酸
10mlに溶解したものを一晩攪拌した後、真空濃縮し
た。残渣を高真空下で乾燥し、0.5N水酸化ナトリウ
ム3.0mlに溶解し、この混合物を4時間攪拌した
後、1.0N塩酸でpH3まで酸性にしたところ、N−
(N−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]ベンゾイル}−L−γ−
グルタミル)−D−アスパラギン酸0.070g(69
%)を白色固形生成物として得た。融点229〜242
℃(分解);マススペクトル(FAB+):M+=55
9;IR(KBr,cm-1)=545,644,75
3,845,1018,1203,1349,139
7,1503,1540,1651,1711,293
0,3336;UV(COH)λmax =203,
224,279(ε=34992,27290,122
84);H NMR(300MHz,DMSOd6)δ
1.52〜1.60(m,3H),1.81〜1.93
(m,2H),2.01〜2.05(m,1H),2.
21〜2.31(m,2H),2.51〜2.79
(m,6H),2.94〜3.05(m,1H),4.
27〜4.34(m,1H),4.45〜4.52
(m,1H),6.00(s,2H),6.29(s,
1H),7.29(d,J=7.9Hz,2H),7.
78(d,J=7.8Hz,2H),8.22(d,J
=7.8Hz,1H),8.56(d,J=7.2H
z,1H)。
【0039】例2N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)−エチル]チエン−2− イルカ
ルボニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン
A. 5−[2−(アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボン酸0.
25g(0.79ミリモル)を無水ジメチルホルムアミ
ド4.0mlに溶解したものに、4−メチルモルホリン
0.20ml(1.80ミリモル)および2−クロロ−
4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.14
g(0.80ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で
70分間攪拌し、N−(4−アミノ−4−tert−ブトキ
シカルボニルブタノイル)−D−アスパラギン酸ジメチ
ル0.28g(0.81ミリモル)を無水ジメチルホル
ムアミド1.0mlに溶解したものを加えた。反応混合
物を更に3時間攪拌した後、真空濃縮した。次いで、粗
製材料をシリカゲル上で4〜10%CHOH/CHC
のグラディエントを用いてクロマトグラフィ処理を
行ない、N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒ
ドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,
3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−
イルカルボニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパ
ラギン酸=1−tert−ブチル−2,2−ジメチルエステ
ル0.19g(37%)を灰白色固形生成物として得
た。Rf=0.39(20%CHOH/CHC
);マススペクトル(FAB+):M+=649;
IR(KBr,cm-1)=640,737,772,1
153,1220,1368,1461,1545,1
635,1740,2929,3383;UV(ETO
H)λmax =222,279(ε=25233,245
41);H NMR(300MHz,DMSOd6)δ
1.38(s,9H),1.48〜1.60(m,3
H),1.77〜2.02(m,3H),2.18〜
2.23(m,2H),2.62〜2.86(m,6
H),3.14〜3.17(m,1H),3.58
(s,6H),4.19〜4.21(m,1H),4.
8〜4.60(m,1H),5.72(s,2H),
6.26(s,1H),6.89(s,1H),8.4
0(d,J=6.2Hz,1H),8.51(d,J=
6.0Hz),9.69(s,1H)。
【0040】B. N−(N−{5−[2−(2−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チ
エン−2−イルカルボニル}−L−γ−グルタミル)−
D−アスパラギン酸=1−tert−ブチル−2,2−ジメ
チルエステル0.098g(0.15ミリモル)をトリ
フルオロ酢酸10mlに溶解して、一晩攪拌した。次
に、この溶液を真空濃縮し、高真空下で脱気して乾燥し
た。次に、この固形材料を0.5N水酸化ナトリウム
3.0mlに溶解して、4時間攪拌した。次いで、反応
混合物を1.0N塩酸で酸性にしてpH3とし、N−
(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸
0.055g(65%)を白色固形生成物として得た。
融点246〜262℃(分解);マススペクトル(FA
B+):M+=565.2;IR(KBr,cm-1)=
545,643,724,754,801,1140,
1205,1266,1400,1461,1548,
1654,2930,3356;UV(COH)
λmax =222,279(ε=17930,1793
0);H NMR(300MHz,DMSOd6)δ
1.55〜1.68(m,3H),1.81〜2.19
(m,3H),2.20〜2.25(m,2H),2.
60〜2.89(m,6H),3.07〜3.10
(m,1H),4.25〜4.27(m,1H),4.
46〜4.90(m,1H),5.88〜5.90
(m,2H),6.23〜6.25(m,1H),6.
87(d,J=3.3Hz,1H),7.65(d,J
=3.5Hz,1H),8.20(d,J=8.3H
z,1H),8.52(d,J=8.0Hz,1H),
9.82(brs,1H)。
【0041】例3N−(N−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]ベンゾイル}− L−γ
−グルタミル)−D−グルタミン酸 A. N−カルボベンジルオキシ−L−グルタミン酸=
α−tert−ブチルエステル1.12g(3.31ミリモ
ル)を塩化メチレン20mlに混合したものを氷浴で0
℃に冷却し、トリエチルアミン0.50ml(3.58
ミリモル)を加えた。反応混合物を15分間攪拌し、イ
ソブチルクロロホルメート0.49ml(3.77ミリ
モル)を加えた。反応混合物を0℃で35分間攪拌し、
D−グルタメートジエチルエステルトシレート1.25
g(3.33ミリモル)およびトリエチルアミン1.0
5ml(7.52ミリモル)を加えた。次いで、反応混
合物を0℃で1.5時間攪拌し、72時間で徐々に室温
まで加温した。次に、反応混合物を塩化メチレン50m
lで希釈し、5%重炭酸ナトリウム、0.5N塩酸およ
び塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾
燥して、濾過し、真空濃縮した。次に、残渣をシリカゲ
ル上でクロマトグラフィ処理を行ない、70%ヘキサン
/EtOAcで溶出したところ、N−[4−(ベンジル
オキシカルボニルアミノ)−4−tert−ブトキシカルボ
ニルブタノイル)−D−グルタミン酸ジエチル1.14
g(75%)を濃厚で透明な油状生成物として得た。R
f=0.64(10%CHOH/CHCl);マス
スペクトル(FD+):M+1=523;IR(CHC
,cm-1)=843,1029,1053,115
6,1303,1348,1371,1395,145
5,1478,1510,1675,1729,293
9,2984,3011,3028,3425;UV
(COH):λmax =203(ε=1096
0);分析値、C2638に対する計算値:C,
59.76;H,7.33;N,5.36;実測値:
C,59.99;H,7.15:N,5.51。
NMR(300MHz,CDCl)δ1.13〜1.
23(m,6H),1.40(s,9H),1.85〜
1.95(m,2H),2.06〜2.17(m,2
H),2.23〜2.36(m,4H),4.03〜
4.23(m,5H),4.45〜4.5(m,1
H),5.04(s,2H),5.91(d,J=8.
0Hz,1H),7.12(d,J=7.6Hz,1
H),7.24〜7.29(m,5H)。
【0042】B. N−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)−4−tert−ブトキシカルボニルブタノイ
ル)−D−グルタミン酸ジエチル3.12g(5.9ミ
リモル)を無水エタノール27mlに溶解したものに、
10%Pd/C0.66gを加えた。次に、反応混合物
を水素雰囲気下にて一晩攪拌した。触媒をCeliteを介
して濾過で除去して、濾液を真空濃縮したところ、N−
(4−アミノ−4−tert−ブトキシカルボニルブタノイ
ル)−D−グルタミン酸ジエチル1.83g(81%)
を白色ゴム状生成物として得た。マススペクトル(FD
+)M+1=389;IR(CHCl,cm-1)=8
45,1023,1156,1370,1394,14
48,1477,1507,1602,1673,17
29,2983,3024,3426,3690;分析
値、C1832に対する計算値:C,55.6
6;H,8.30;N,7.21;実測値:C,55.
93;H,8.01;N,7.26;H NMR(3
00MHz,CDCl)δ1.22〜1.30(m,
6H),1.45(s,9H),1.75〜1.84
(m,2H),1.96〜2.02(m,2H),2.
14〜2.22(m,2H),2.32〜2.43
(m,4H),4.09〜4.22(m,5H),4.
58〜4.60(m,1H),6.96(d,J=7.
4Hz,1H)。
【0043】C. 4−[2−(2−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン−6−イル)エチル]安息香酸0.2
1g(0.60ミリモル)を窒素雰囲気下にて三つ口丸
底フラスコに入れたものに、無水ジメチルホルムアミド
3.5mlおよび4−メチルモルホリン0.14ml
(1.3ミリモル)を加えた。次に、この反応混合物に
2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリア
ジン0.11g(0.61ミリモル)を加えた。反応混
合物を室温で80分間攪拌した後、N−(4−アミノ−
4−tert−ブトキシカルボニルブタノイル)−D−グル
タミン酸ジエチル0.40g(1.03ミリモル)を無
水ジメチルホルムアミド1.0mlに加えた。3時間
後、反応混合物を真空で濃縮し、粗生成物をシリカゲル
上でクロマトグラフィ処理を行ない、5〜7%CH
H/CHClのグラディエントで溶出したところ、N
−(N−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]ベンゾイル}−L−γ−
グルタミル)−D−グルタミン酸=1−tert−ブチル−
2,2−ジエチルエステル0.22g(52%)を白色
固形生成物として得た。Rf=0.15(10%CH
OH/CHCl);融点143〜146℃(フォー
ム、分解);マススペクトル(FAB+):M+1=6
85;IR(KBr,cm-1)=574,773,84
7,1020,1154,1304,1368,146
5,1480,1502,1540,1645,173
7,2932,2980,3381;UV(C
H)λmax =224,280(ε=27153,120
96);H NMR(300 MHz,DMSOd6
δ1.14(t,J=7.0Hz,6H),1.38
(s,9H),1.49〜1.55(m,3H),1.
75〜1.84(m,2H),1.87〜1.93
(m,2H),1.94〜1.98(m,1H),2.
21〜2.34(m,4H),2.68〜2.75
(m,3H),3.15(d,J=10.3Hz,1
H),3.97〜4.07(m,4H),5.89
(s,2H),6.23(d,J=1.2Hz,1
H),7.29(d,J=7.9Hz),7.77
(d,J=7.8Hz,2H),8.25(d,J=
7.5Hz,1H),8.52(d,J=7.3Hz,
1H),9.65(s,1H)。
【0044】D. N−(N−{4−[2−(2−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]ベ
ンゾイル}−L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸
=1−tert−ブチル−2,2−ジエチルエステルを10
mlトリフルオロ酢酸10mlに溶解したものを、室温
で一晩攪拌した。溶液を真空濃縮した後、固形残渣を
0.5N NaOH3.0mlに溶解し、室温で72時
間攪拌した。溶液を1.0N塩酸で酸性にしてpH=2
〜3として、沈澱を濾過し、60℃で真空オーブンで乾
燥したところ、N−(N−{4−[2−(2−アミノ−
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]ベンゾ
イル}−L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸0.
092g(71%)を黄褐色固形生成物として得た。マ
ススペクトル(FAB+):M+=573;IR(KB
r,cm-1)=550.75,651,749,84
0,1189,1349,1539,1635,171
7,2926,3381;UV(COH)λmax
=224(ε=28760);H NMR(300M
Hz,DMSOd6)δ1.49〜1.63(m,3
H),1.68〜1.95(m,4H),2.00〜
2.17(m,1H),2.21〜2.31(m,4
H),2.64〜2.81(m,3H),3.17〜
3.28(m,1H),4.13〜4.20(m,1
H),4.30〜4.33(m,1H),6.20〜
6.26(m,2H),6.43(d,J=1.6H
z,1H),7.29(d,J=7.9Hz,2H),
7.79(d,J=7.9Hz,2H),8.13
(d,J=7.5Hz,1H),8.50(d,J=
7.1Hz,1H)。
【0045】例4N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)−エチル]チエン−2− イルカ
ルボニル}−L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸 A. 5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボン酸
0.15g(0.43ミリモル)を窒素雰囲気下にて三
つ口丸底フラスコに入れたものに、無水ジメチルホルム
アミド3.0mlおよび4−メチルモルホリン0.12
ml(1.08ミリモル)を加え、次いで2−クロロ−
4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.08
5g(0.48ミリモル)を加えた。反応混合物を室温
で2.5時間攪拌した後、N−(4−アミノ−4−tert
−ブトキシカルボニルブタノイル)−D−グルタミン酸
ジエチル0.20g(0.51ミリモル)を無水ジメチ
ルホルムアミド2.0mlに溶解したものを加えた。反
応混合物を室温で4時間攪拌し、真空濃縮した。残渣を
シリカゲル上でクロマトグラフィ処理を行ない、10%
CHOH/CHClで溶出したところ、N−(N−
{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニル}−
L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸=1−tert−
ブチル−2,2−ジエチルエステル0.050g(15
%)を白色固形生成物として得た。Rf=0.14(1
0%CHOH/CHCl);融点=160〜166
℃(フォーム、分解);マススペクトル(FAB+):
M+=691;IR(KBr,cm-1)=641,77
3,810,1024,1153,1219,130
4,1369,1462,1545,1632,173
7,2932,2980,3371;UV(C
H)λmax =222,279(ε=25604,248
47);分析値、C3246Sに対する計算値:
C,55.64;H,6.71;N,12.17;実測
値:C,55.41,H,6.69;N,11.98;
H NMR(300MHz,CDCl)δ1.22
〜1.31(m,6H),1.48(s,9H),1.
99〜2.45(m,12H),2.64〜2.68
(m,1H),2.90〜2.98(m,3H),3.
30〜3.34(m,1H),4.08〜4.23
(m,4H),4.54〜4.57(m,1H),4.
65〜4.66(m,1H),5.10〜5.11
(m,1H),5.40〜5.43(m,2H),6.
77(d,J=3.0Hz,1H),7.17〜7.2
3(m,2H),7.42(s,1H)。
【0046】B. N−(N−{5−[2−(2−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チ
エン−2−イルカルボニル}−L−γ−グルタミル)−
D−グルタミン酸=1−tert−ブチル−2,2−ジエチ
ルエステル0.036g(0.052ミリモル)をトリ
フルオロ酢酸1.5mlに溶解したものを、室温で一晩
攪拌した。溶液を真空で濃縮し、固形生成物を0.5N
水酸化ナトリウム2.0mlに再溶解し、この溶液を一
晩攪拌した後、1.0N塩酸で酸性にしてpH2〜3と
した。沈澱を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥したとこ
ろ、N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イル
カルボニル}−L−γ−グルタミル)−D−グルタミン
酸0.019g(62%)を灰白色固形生成物として得
た。精確な質量(mass):計算値579.187
3;実測値579.1829;IR(KBr,cm-1
1250,1351,1459,1546,1646,
1710,2927,3347;UV(COH)
λmax 222(ε=18588);H NMR(30
0MHz,DMSOd6)δ1.54〜2.17(m,8
H),2.18〜2.29(m,4H),2.73〜
2.86(m,3H),3.14〜3.22(m,1
H),4.15〜4.19(m,1H),4.25〜
4.30(m,1H),5.95(s,2H),6.2
7(s,1H),6.88(d,J=3.3Hz,1
H),7.67(d,J=3.4Hz,1H),8.1
5(d,J=7.5Hz,1H),8.54(d,J=
7.6Hz,1H)。
【0047】例5N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}グリシンエチルエステル 5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボン酸0.
15g(0.47ミリモル)を窒素雰囲気下にて三つ口
丸底フラスコに入れたものに、無水ジメチルホルムアミ
ド3.0mlおよび4−メチルモルホリン0.11ml
(0.99ミリモル)を加えた。次に、これに2−クロ
ロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.
084g(0.48ミリモル)を加えた。反応混合物を
室温で35分間攪拌し、グリシンエチルエステル塩酸塩
0.072g(0.51ミリモル)を無水ジメチルホル
ムアミド1.0mlに溶解したものを4−メチルモルホ
リン0.65ml(5.85ミリモル)と共に加えた。
35分後に、更にグリシンエチルエステル塩酸塩0.0
15g(0.11ミリモル)および4−メチルモルホリ
ン0.2ml(1.80ミリモル)を加えた。反応物を
3時間攪拌し、真空濃縮した。次に、粗製混合物をシリ
カゲル上でクロマトグラフィ処理を行ない、2〜12%
CHOH/CHClのグラディエントで溶出したと
ころ、N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル
ボニル}グリシンエチルエステル0.072g(38
%)を白色固形生成物として得た。Rf=0.34(2
0%CHOH/CHCl);融点=152〜160
℃(フォーム、分解);マススペクトル(FD+):M
+=405;IR(CHCl,cm-1)=1046,
1196,1304,1464,1602,1745,
2363,2977,3025,3619;UV(C
OH)λmax =222,279(ε=24333,
23816);H NMR(300MHz,DMSO
d6)δ1.17(t,J=6.5Hz,3H),1.5
2〜1.60(m,3H),1.77〜1.84(m,
1H),2.40〜2.44(m,1H),2.72〜
2.8(m,3H),3.14〜3.24(m,1
H),3.91(d,J=4.7Hz,2H),4.0
5〜4.12(m,2H),6.24(s,2H),
6.89(s,1H),7.57(s,1H),8.8
0(s,1H),9.66(s,1H)。
【0048】例6N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}グリシン N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチルチエン−2−イルカルボニル}
グリシンエチルエステル0.052g(0.13ミリモ
ル)を0.5N水酸化ナトリウム2.5mlに溶解した
ものを室温で一晩攪拌した。溶液を1.0N塩酸で酸性
にしてpH2〜3として、固形生成物を集めて、水で洗
浄し、真空オーブンで乾燥したところ、N−{5−[2
−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イ
ル)−エチル]チエン−2−イルカルボニル}グリシン
0.037gを白色固形生成物として得た。Rf=0.
12(1:1CHOH/CHCl);マススペクト
ル(FAB+):M+=378;IR(KBr,c
-1)=504,549,580,657,748,8
15,1019,1215,1238,1354,13
99,1489,1542,1638,1719,29
28,3243,3378;H NMR(300MH
z,DMSOd6/TFAd4)δ1.54〜1.69
(m,3H),1.84〜1.92(m,1H),2.
42〜2.51(m,1H),2.78〜2.89
(m,3H),3.31(d,J=12.1Hz,1
H),3.84(s,2H),6.87(d,J=3.
6Hz,1H),7.57(d,J=3.6Hz,1
H)。
【0049】例7N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イ ルカル
ボニル}−γ−L−グルタミル)−D−グルタメートト
リス−(tert−ブチル)エステル 5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロ−ピリド[2,3−d]ピリミジ
ン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボン酸
0.16g(0.46ミリモル)を無水ジメチルホルム
アミド4.0mlおよび4−メチルモルホリン0.06
ml(0.55ミリモル)中で混合した反応混合物に、
窒素雰囲気下にて2−クロロ−4,6−ジメトキシ−
1,3,5−トリアジン0.091g(0.52ミリモ
ル)を加えた。反応混合物を室温で40分間攪拌し、N
−(γ−L−グルタミル)−D−グルタミン酸=トリス
−(tert−ブチル)エステル0.24g(0.54ミリ
モル)を無水ジメチルホルムアミド2.0mlに溶解し
たものを加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した後、
真空濃縮した。次いで、粗製残査をシリカゲル上でクロ
マトグラフィ処理を行ない、2〜10%CHOH/C
HClのグラディエントで溶出したところ、N−(N
−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニ
ル}−γ−L−グルタミル)−D−グルタミン酸=トリ
ス−(tert−ブチル)エステル0.088g(23%)
を白色固形生成物として得た。Rf=0.13(10%
CHOH/CHCl);融点151〜160℃(フ
ォーム、分解);マススペクトル(FD+):M+1=
748;IR(KBr,cm-1)=843,1047,
1154,1305,1369,1394,1463,
1482,1509,1544,1602,1642,
1726,2933,2982,3007,3332,
3414;UV(COH)λmax =222,27
9(ε=26778,25396);H NMR(3
00MHz,CDCl)δ1.43(s,9H),
1.44(s,9H),1.47(s,9H),1.6
0〜1.74(m,2H),1.89〜2.19(m,
7H),2.20〜2.44(m,5H),2.64〜
2.68(m,1H),2.89〜2.97(m,3
H),3.28〜3.33(m,1H),4.43〜
4.50(m,1H),4.53〜4.58(m,1
H),5.34〜5.35(m,2H),5.65〜
5.67(m,2H),6.74(d,J=2.3H
z,1H),6.93(q,J=7.8Hz,1H),
7.39〜7.42(m,2H)。
【0050】例8N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}−L−ホモシステイン酸=α−メチルエステル A. L−ホモシステイン酸0.99g(5.4ミリモ
ル)を0℃で無水メタノール45mlに溶解したもの
に、塩化チオニル9.0mlを加えた。混合物を一晩攪
拌した[J. Med. Chem., 27, 603 (1984)]。次に、生成
する透明な溶液を真空濃縮したところ、L−ホモシステ
イン酸=α−メチルエステル塩酸塩1g(93%)を微
細な白色固形生成物として得た。マススペクトル(FA
B+):M+=233;IR(KBr,cm-1)=53
8,608,751,780,984,1031,10
45,1083,1213,1243,1335,14
41,1454,1522,1632,1743,29
58,3430;H NMR(300MHz,D
O)δ2.28〜2.41(m,2H),3.02〜
3.09(m,2H),3.82(s,3H),4.3
0(t,J=6.5Hz,1H)。
【0051】B. 5−[2−(2−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イ
ルカルボン酸0.106g(0.33ミリモル)を無水
ジメチルホルムアミド2.0mlおよび4−メチルモル
ホリン0.045ml(0.41ミリモル)に溶解した
ものに、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5
−トリアジン0.058g(0.33ミリモル)を加え
た。反応混合物を室温で30分間攪拌し、α−メチルエ
ステルL−ホモシステイン酸塩酸塩0.084g(0.
36ミリモル)を無水ジメチルホルムアミド1.0ml
および4−メチルモルホリン0.08ml(0.72ミ
リモル)に溶解したものを加えた。反応混合物を室温で
更に3時間攪拌した後、真空濃縮した。次いで、残渣を
Chromatotronシリカゲルプレート上で精製し、100
%EtOAc〜10%CHOH/CHCl〜75/
25/1(CHCl/CHOH/NHOH)のグ
ラディエントで溶出したところ、灰白色固形生成物とし
てN−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニル}−L−ホモシステイン酸=α−メチルエステル
0.044g(27%)を得た。Rf=0.68(50
/50/2:CHCl/CHOH/NHOH);
融点221〜226℃(フォーム、分解);マススペク
トル(FD+):M+1=501;IR(CHCl
cm-1)=500,528,656,748,800,
1017,1038,1134,1207,1279,
1353,1405,1457,1545,1642,
1696,3129;UV(COH)λmax =2
22,279(ε=21585,21991);
NMR(300MHz,DMSOd6)δ1.58〜1.
69(m,3H),1.89〜1.95(m,2H),
2.04〜2.12(m,3H),2.87〜2.90
(m,3H),3.14(s,1H),3.23〜3.
34(m,1H),3.61(s,3H),4.36〜
4.38(m,1H),6.89(d,J=1.7H
z,1H),6.97(s,1H),7.14(s,1
H),7.31(s,1H),7.65(d,J=2.
7Hz,2H),9.09(d,J=6.2Hz,1
H)。
【0052】例9N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}−L−ホモシステイン酸 N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニ
ル}−L−ホモシステイン酸=α−メチルエステル0.
022g(0.066ミリモル)を0.5N水酸化ナト
リウム0.6mlに溶解したものを、室温で一晩攪拌し
た。次に、溶液を1.0N塩酸で酸性にしてpH2〜3
として、沈澱を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥すると、
黄褐色固形生成物としてN−{5−[2−(2−アミノ
−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリ
ド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエ
ン−2−イルカルボニル}−L−ホモシステイン酸0.
018g(84%)を得た。精確な質量=計算値48
6.1117;実測値486.1103;IR(KB
r,cm-1)=544,751,1038,1206,
1351,1460,1547,1653,1700,
2926,3363;UV(0.1N NaOH)λ
max =218(ε=18619);H NMR(30
0MHz,DMSOd6/TFAd4)δ1.57〜1.7
0(m,3H),1.84〜2.17(m,4H),
2.63〜268(m,2H),2.82〜2.89
(m,3H),3.30(d,J=13.3Hz,1
H),4.35(dd,1H,J=7.4,4.84H
z),6.86(d,J=3.3Hz,1H),7.6
6(d,J=3.5Hz,1H)。
【0053】例10N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}ヒドロキシルアミン 無水メタノール10mlに金属ナトリウム0.33g
(14.4ミリモル)を加え、次にヒドロキシルアミン
塩酸塩0.050g(0.72ミリモル)をメタノール
7mlに溶解したものを加えた。生成する反応混合物を
15分間攪拌し、5−[2−(2−ピバロイルアミノ−
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボン酸メチル0.23g(0.5ミリモ
ル)を窒素雰囲気下にて加えた。反応混合物を30分間
攪拌し、ヒドロキシルアミン塩酸塩0.011g(0.
16ミリモル)を加え、反応物を全部で4.5時間攪拌
した後、濾過した。次いで、濾液をジエチルエーテルで
処理し、固形物を集めて、真空乾燥したところ、黄褐色
固形物としてN−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イ
ルカルボニル}ヒドロキシルアミン0.13g(71
%)を得た。Rf=0.09(10%CHOH/CH
Cl);H NMR(300MHz,DMSOd6
TFAd4)δ1.55〜1.70(m,4H),1.8
3〜1.91(m,1H),2.82〜2.87(m,
4H),3.29〜3.33(m,1H),6.82
(d,J=3.6Hz,1H),7.43(d,J=
1.4Hz,1H)。
【0054】例111,3−ビス−(テトラゾール−5−イル)−1−{4
−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,
8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ ン−6
−イル)エチル]ベンゾイルアミノ}プロパンジアンモ
ニウム塩 15mlの二つ口丸底フラスコをアルゴン雰囲気下にて
火炎乾燥した後、4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン−6−イル)エチル]安息香酸塩酸塩
0.15g(0.43ミリモル)を無水N,N−ジメチ
ルホルムアミド2mlに懸濁した後4−メチルモルホリ
ン0.14ml(1.28ミリモル)を加えた。反応混
合物を室温で15分間攪拌した後、2−クロロ−4,6
−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.111g
(0.64ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で3
0分間攪拌し、1−アミノ−1,3−ビス(テトラゾー
ル−5−イル)プロパン0.125g(0.624ミリ
モル)を加え、反応混合物を室温で更に3時間攪拌し
た。揮発性成分を真空で留去し、残渣を水10mlで処
理し、白色固形物を濾過によって集め、60℃の真空オ
ーブンで乾燥した。固形物を4mm Chromatotron
リカゲルプレートに載せ、10%CHOH/CHCl
〜70:25:5CHCl/CHOH/NH
Hのグラディエントで溶出した。適当な画分を合わせて
真空濃縮したところ、白色固形物として1,3−ビス−
(テトラゾール−5−イル)−1−{4−[2−(2−
アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチ
ル]ベンゾイルアミノ}プロパンジアンモニウム塩0.
090g(40%)を得た。Rf=0.11(6:3.
2:0.8)(CHCl/CHOH/NH
H);融点226〜229℃(フォーム);IR(KB
r,cm-1)=512,774,1109,1345,
1459,1538,1634,3401;UV(C
OH)λmax =279,224,204(ε=12
391,28588,35911);精確な質量:計算
値=492.2332;実測値=492.2306;
H NMR(300MHz,DMSOd6)δ1.50〜
1.60(m,4H),1.77〜1.85(m,1
H),2.14〜2.28(m,2H),2.47〜
2.70(m,6H),5.29〜5.39(m,1
H),5.97(s,2H),6.25(s,1H),
7.26(d,J=8.1Hz,2H),7.81
(d,J=7.7Hz,2H),8.66(q,J=
3.5Hz,1H)。
【0055】例122−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]ベンゾイルアミノ}− 3−
(2H−テトラゾール−5−イル)プロパン酸ジアンモ
ニウム塩 15mlの二つ口丸底フラスコをアルゴン雰囲気下にて
火炎乾燥した後、4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン−6−イル)エチル]安息香酸塩酸塩
0.20g(0.57ミリモル)を無水N,N−ジメチ
ルホルムアミド2mlに懸濁した後、4−メチルモルホ
リン0.19ml(1.7ミリモル)を加えた。反応混
合物を室温で15分間攪拌し、2−クロロ−4,6−ジ
メトキシ−1,3,5−トリアジン0.15g(0.8
6ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で30分間攪
拌した後、L−2−アミノ−3−(2H−テトラゾール
−5−イル)プロパン酸0.135g(0.86ミリモ
ル)を加えた。反応混合物を室温で更に3時間攪拌し、
揮発性成分を真空で留去し、残渣を水50mlで処理し
た。白色固形物を濾過し、60℃の真空オーブンで乾燥
した。粗製固形物を2mm Chromatotronシリカゲル
プレート上でロータリークロマトグラフィによって精製
し、20%CHOH/CHCl〜60:30:10
CHCl/CHOH/NHOHのグラディエン
トで溶出した。正しい画分を合わせて真空濃縮したとこ
ろ、2−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]ベンゾイルアミノ}−3
−(2H−テトラゾール−5−イル)プロパン酸ジアン
モニウム塩0.12g(43%)を得た。Rf=0.2
1(5:3.5:1.5)(CHCl/CHOH/
NHOH);融点221〜222℃(フォーム);I
R(KBr,cm-1)=817,857,951,11
06,1159,1308,1402,1463,15
48,1615,3162;UV(0.1N NaO
H)λmax =273,242,216(ε=8931,
13640,22182);精確な質量:計算値=45
4.1951;実測値=454.1950;H NM
R(300MHz,DMSOd6)δ1.48〜1.59
(m,4H),1.75〜1.83(m,1H),2.
62〜2.76(m,4H),3.73(quinte
t,J=6.1Hz,2H),4.55〜4.61
(m,1H),5.91(s,2H),6.22(s,
1H),7.29(d,J=8.0Hz,2H),7.
71(d,J=7.9Hz,2H),8.72(d,J
=7.3Hz,1H),9.70(brs,1H)。
【0056】例132−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニル
アミノ}−3−(2H−テトラゾール−5−イル)プロ
パン酸ジアンモニウム塩 15mlの二つ口丸底フラスコをアルゴン雰囲気下にて
火炎乾燥した後、5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イル
カルボン酸0.18g(0.57ミリモル)を無水N,
N−ジメチルホルムアミド2mlに懸濁した後、4−メ
チルモルホリン0.19ml(1.7ミリモル)を加え
た。反応混合物を室温で15分間攪拌した後、2−クロ
ロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン0.
15g(0.86ミリモル)を加えた。反応混合物を室
温で更に30分間攪拌した後、アミノ−3−(2H−テ
トラゾール−5−イル)プロパン酸0.135g(0.
86ミリモル)を加え、反応混合物を室温で更に3時間
攪拌した。揮発性成分を真空で留去し、残渣を水50m
lで処理し、固形物を濾過し、60℃の真空オーブンで
乾燥した。粗製固形物を2mm Chromatotronシリカ
ゲルプレート上で回転クロマトグラフィを用いて精製
し、20%CHOH/CHCl〜60:30:10
CHCl/CHOH/NHOHのグラディエン
トで溶出した。正しい画分を合わせて真空濃縮したとこ
ろ、白色固形物として2−{5−[2−(2−アミノ−
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボニルアミノ}−3−(2H−テトラゾ
ール−5−イル)プロパン酸ジアンモニウム塩0.05
0g(18%)を得た。Rf=0.22(5:3.5:
1.5)(CHCl/CHOH/NHOH);融
点228℃(フォーム);IR(KBr,cm-1)=5
53,616,746,814,1098,1307,
1396,1460,1546,1617,3216;
UV(0.1N NaOH)λmax =277,217
(ε=19367,19896);精確な質量:計算値
=460.1515;実測値=460.1508;
NMR(300MHz,DMSOd6)δ1.52〜
1.64(m,3H),1.76〜1.84(m,1
H),2.51〜2.88(m,3H),3.07〜
3.23(m,4H),4.45〜4.51(m,1
H),5.92(s,2H),6.23(s,1H),
6.86(d,J=3.1Hz,1H),7.50
(d,J=3.4Hz,1H),8.56(d,J=
7.3Hz,1H)。
【0057】例142−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]ベンゾイルアミノ}ビ シクロ
[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸アンモニウム
15mlの二つ口丸底フラスコをアルゴン雰囲気下にて
火炎乾燥した後、4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン−6−イル)エチル]安息香酸塩酸塩
0.20g(0.57ミリモル)を無水N,N−ジメチ
ルホルムアミド2mlに懸濁した後、4−メチルモルホ
リン0.19ml(1.7ミリモル)を加えた。反応物
を室温で15分間攪拌した後、2−クロロ−4,6−ジ
メトキシ−1,3,5−トリアジン0.15g(0.8
6ミリモル)を加えた。反応物を室温で30分間攪拌
し、2−アミノノルボルナン−2−カルボン酸0.13
4g(0.86ミリモル)を加えた。反応混合物を室温
で3時間攪拌した。揮発性成分を真空で濃縮し、残渣を
水50mlで処理し、白色固形物を濾過し、60℃の真
空オーブンで乾燥した。粗製固形物を2mm Chromato
tronシリカゲルプレート上でロータークロマトグラフ
ィを用いて精製し、20%CHOH/CHCl〜7
5:25:1CHCl/CHOH/NHOHのグ
ラディエントで溶出した。正しい画分を合わせて真空留
去したところ、白色固形物として2−{4−[2−(2
−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチ
ル]ベンゾイルアミノ}ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2−カルボン酸アンモニウム塩0.025g(9
%)を得た。Rf=0.30(6/3.2/0.8)
(CHCl/CHOH/NHOH);融点241
℃(フォーム);IR(KBr,cm-1)=615,6
47,772,1019,1121,1218,130
7,1370,1477,1538,1641,295
2,3344;UV(0.1N NaOH)λmax =2
73,241,218(ε=9839,14408,2
1458);精確な質量:計算値=452.2298;
実測値=452.23385;H NMR(300M
Hz,DMSOd6)δ1.26〜1.37(m,2
H),1.48〜1.81(m,7H),1.84〜
1.88(m,4H),2.63〜2.83(m,4
H),3.19〜3.27(m,2H),5.97
(s,2H),6.27(s,1H),7.31(d,
J=8.1Hz,2H),7.78(d,J=7.9H
z,2H),8.53(s,1H)。
【0058】例151−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニル
アミノ}シクロヘキサン−1−カルボン酸アンモニウム 火炎乾燥した25mlの三つ口丸底フラスコに、窒素下
で5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチルチエン−2−イル]カルボン酸0.
20g(0.62ミリモル)を無水N−メチルピロリジ
ノン6mlに溶解したものを加えた後、4−メチルモル
ホリン0.20ml(1.86ミリモル)およびフェニ
ル=N−フェニルホスホルアミドクロリデート0.25
g(0.93ミリモル)を加えた。混合物を75℃で4
5分間加熱し、1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボ
ン酸0.133g(0.93ミリモル)を加え、反応混
合物を95℃で22時間加熱した。溶媒を真空下にて濃
縮し(0.5mmHg、70℃)、残渣を水100ml
に粉砕して、濾過して、水で洗浄し、60℃の真空オー
ブンで乾燥した。粗製固形物を2mm Chromatotron
シリカゲルプレート上に載せ、20%CHOH/CH
Cl〜75/25/5 CHCl/MeOH/NH
OHのグラディエントで溶出した。正しい画分を合わ
せて真空留去したところ、白色固形物として1−{5−
[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8
−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−
イル)エチル]チエン−2−イルカルボニルアミノ}シ
クロヘキサン−1−カルボン酸アンモニウム0.047
g(16%)を得た。Rf=0.25(6/3.2/
0.8)(CHCl/CHOH/NHOH);融
点211℃(フォーム);IR(KBr,cm-1)=5
15,545,612,747,772,1117,1
164,1220,1305,1346,1388,1
457,1543,1653,1700,2854,2
925,3386;UV(0.1N NaOH)λmax
=277,216(ε=20571,22222);精
確な質量:計算値=446.1862;実測値=44
6.1881;H NMR(300MHz,DMSO
d6)δ1.42〜1.72(m,11H),1.73〜
1.86(m,1H),2.10〜2.14(m,2
H),2.77〜2.88(m,3H),3.18〜
3.22(m,2H),6.00(s,2H),6.9
0(d,J=3.4Hz,1H),7.71(d,J=
3.5Hz,1H),8.04(s,1H)。
【0059】例161−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニル
アミノ}シクロプロパン−1−カルボン酸アンモニウム 火炎乾燥した25mlの三つ口丸底フラスコに窒素雰囲
気下にて、5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチルチエン−2−イル]カルボ
ン酸0.20g(0.62ミリモル)を無水N−メチル
ピロリジノン6mlに溶解したものを加えた後、4−メ
チルモルホリン0.20ml(1.86ミリモル)およ
びフェニル=N−フェニルホスホルアミドクロリデート
0.25g(0.93ミリモル)を加えた。混合物を7
5℃で45分間加熱し、1−アミノ−1−シクロプロパ
ンカルボン酸0.094g(0.93ミリモル)を加え
た後、反応混合物を95℃で22時間加熱した。溶媒を
真空下にて留去し(0.5mmHg、70℃)、残渣を
水100ml中で粉砕して、濾過して、水で洗浄し、6
0℃の真空オーブンで乾燥した。固形物を2mm Chro
matotronシリカゲルプレート上に載せ、20%CH
OH/CHCl〜70/25/5 CHCl/CH
OH/NHOHのグラディエントで溶出した。正し
い画分を合わせて真空濃縮したところ、白色固形物とし
てアンモニウム1−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒ
ドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,
3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−
イルカルボニルアミノ}シクロプロパン−1−カルボキ
シレート0.047g(16%)を得た。Rf=0.1
8(6/3.2/0.8)(CHCl/CHOH/
NHOH);融点231℃(フォーム);IR(KB
r,cm-1)=593,747,772,812,93
8,1033,1233,1306,1346,139
9,1460,1544,1621,2923,333
2;UV(0.1N NaOH)λmax =277,21
6(ε=21036,23197);精確な質量:計算
値=404.1393;実測値=404.1429;
H NMR(300MHz,DMSOd6)δ1.00
(s,2H),1.31(s,2H),1.56〜1.
68(m,3H),1.80〜1.88(m,1H),
2.76〜2.93(m,4H),6.06(brs,
2H),6.27(s,1H),6.88(d,J=
3.4Hz,1H),7.58(d,J=3.4Hz,
1H),8.79(s,1H)。
【0060】例171−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニル
アミノ}シクロペンタン−1−カルボン酸 火炎乾燥した50mlの三つ口丸底フラスコに窒素雰囲
気下にて、5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチルチエン−2−イル]カルボ
ン酸0.2g(0.62ミリモル)を無水N−メチルピ
ロリジノン6mlに溶解したもの、4−メチルモルホリ
ン0.20ml(1.86ミリモル)およびフェニル=
N−フェニルホスホルアミドクロリデート0.25g
(0.93ミリモル)を加えた。混合物を75℃で45
分間加熱し、1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン
酸0.12g(0.93ミリモル)を加えた後、反応混
合物を95℃で22時間加熱した。混合物を真空下にて
濃縮し(0.5mmHg、70℃)、この残渣を水10
0ml中で粉砕して、濾過し、水で洗浄し、60℃の真
空オーブンで乾燥した。固形物を2mm Chromatotron
シリカゲルプレート上に載せ、20%CHOH/C
HCl〜70/25/5 CHCl/CHOH/
NHOHのグラディエントで溶出した。正しい画分を
合わせて真空濃縮したところ、白色固形物が得られ、こ
れを更に試料をアニオン交換カラムに載せることによっ
て精製し、3N酢酸で溶出したところ、白色固形物とし
て1−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニルアミノ}シクロペンタン−1−カルボン酸0.01
5g(6%)を得た。Rf=0.29(6/3.2/
0.8)(CHCl/CHOH/NHOH);融
点229℃(フォーム);IR(KBr,cm-1)=5
45,613,759,1121,1220,126
4,1309,1346,1392,1457,152
2,1544,1637,1696,2930,337
9;UV(0.1N NaOH)λmax =277,21
6(ε=17094,19845);精確な質量:計算
値=432.1706;実測値=432.1726;
H NMR(300MHz,DMSOd6)δ1.42〜
1.60(m,6H),1.63〜2.00(m,7
H),2.33〜2.46(m,1H),2.68〜
2.88(m,3H),5.89(s,2H),6.2
3(s,1H),6.84(d,J=3.0Hz,1
H),7.58(d,J=3.2Hz,1H),8.3
5(s,1H),9.87(br s,1H)。
【0061】例181−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2.3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル ボニ
ル}ピロリジン−3−カルボン酸メチル A. 3−ヒドロキシピロリジン4.29g(48.9
ミリモル)を2N水酸化カリウム30mlに溶解したも
のを0℃に冷却し、ベンジルクロロホルメート10.2
mlを攪拌しながら加えた。反応混合物を0℃で4時間
攪拌した後、酢酸エチル(3×100ml)で抽出し
た。抽出物を合わせて、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
上で乾燥し、濾過して、真空濃縮した。残渣をシリカゲ
ル上で70/30 ヘキサン/酢酸エチルを用いてクロ
マトグラフィ処理を行なった。正しい画分を合わせて、
真空で濃縮したところ、粘稠な透明油状生成物として3
−ヒドロキシピロリジン−1−カルボン酸ベンジル8.
87g(81%)を得た。Rf=0.11、50/50
ヘキサン/酢酸エチル中;マススペクトル(FD
+):M+221;IR(CHCl,cm-1):91
3,977,993,1100,1117,1175,
1236,1360,1427,1454,1498,
1694,2884,2954,3013,3020,
3436(broad),3610;UV(C
H)λmax =205(ε=9112),264(ε=1
42);H NMR(300MHz,CDCl
δ:1.91〜2.05(m,2H),3.00(br
oad s,1H),3.39〜3.61(m,4
H),4.41(s,1H),5.12(s,2H),
7.30〜7.43(m,5H)。
【0062】B. ベンジル=3−ヒドロキシピロリジ
ン−1−カルボキシレート12g(54.2ミリモル)
をピリジン150mlに溶解した。この溶液を氷/水浴
中で0℃に冷却し、p−トルエンスルホニル酸クロリド
23.66g(124.5ミリモル)を一度に加えた。
反応混合物を冷蔵庫温度で18時間放置した後、5N塩
酸で酸性にしてpH<2とした。この残渣を酢酸エチル
(4×200ml)で抽出した。この抽出物を合わせ
て、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し
て、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル上で50%酢酸
エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフィ処理を行な
い、生成物が溶出し、橙色油状生成物として3−(p−
メチルベンゼンスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カ
ルボン酸ベンジル13.4g(66%)を得た。Rf=
0.49(1/1ヘキサン/酢酸エチル);マススペク
トル(FD+):M+=375;IR(CHCl,c
-1):815,837,899,953,1020,
1050,1115,1175,1307,1359,
1425,1452,1497,1600,1699,
2897,3692;UV(COH)λmax =2
26(ε=11821),263(ε=725),27
4(ε=439);分析値、C1921Sに対す
る計算値:C,60.78;H,5.64;N,3.7
3;S,8.54。実測値:C,60.57;H,5.
69;N,3.52;S,8.56;H NMR(3
00MHz,CDCl)δ1.96〜2.13(m,
2H),2.42(s,3H),3.43〜3.62
(m,4H),5.05(s,1H),5.10(s,
2H),7.33(s,7H),7.77(d,J=
7.9Hz,2H)。
【0063】C. 3−(p−メチルベンゼンスルホニ
ルオキシ)ピロリジン−1−カルボン酸ベンジル13.
4g(35.7ミリモル)をDMSO49mlに溶解し
たものに、微細な粉末状にしたシアン化ナトリウム2.
58g(50.6ミリモル)を加えた。反応混合物を8
0℃で3.5時間加熱した後、室温まで冷却した。粗生
成物を塩水100mlで希釈し、ジエチルエーテル(5
×250ml)で抽出した。抽出物を合わせて、塩水で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空濃縮
した。残渣をシリカゲル上で60%酢酸エチル/ヘキサ
ンを用いてクロマトグラフィ処理を行なったところ、透
明な油状生成物として3−シアノピロリジン−1−カル
ボン酸ベンジル6.8g(83%)を得た。Rf=0.
46、100%酢酸エチル中;マススペクトル(FD
+):M+=230;IR(CHCl,cm-1);8
82,912,986,1030,1119,116
9,1292,1347,1362,1424,145
1,1468,1486,1498,1702,289
1,2962,3021;UV(COH)λmax
=206(ε=9299),258(ε=214);分
析値、C1314に対する計算値:C,67.8
1;H,6.13;N,12.17;実測値:C,6
7.58;H,6.26;N,12.43;H NM
R(300MHz,CDCl)δ2.25〜2.31
(m,2H),3.11(t,J=6.5Hz,1
H),3.48〜3.75(m,3H),5.15
(s,2H),7.37(s,5H)。
【0064】D. 3−シアノピロリジン−1−カルボ
ン酸ベンジル5.3gを、HClで飽和した無水CH
OH53mlに溶解したものを室温で36時間攪拌した
後、重炭酸ナトリウム14.85gを加えて停止した。
反応混合物を冷蔵庫温度で一晩放置した後、真空濃縮し
た。残渣をTHFで粉砕し、塩を濾別した。溶液を再度
真空濃縮し、シリカゲル(9/1 ヘキサン/酢酸エチ
ル)上でクロマトグラフィ処理を行なったところ、透明
な油状生成物として3−カルボメトキシピロリジン−1
−カルボン酸ベンジル4.36g(72%)を得た。R
f=0.54,100%酢酸エチル中;マススペクトル
(FD+):M+1=263;IR(CHCl,cm
-1):880,1029,1091,1122,117
5,1275,1343,1361,1426,145
2,1498,1696,1735,2890,295
6,3013,3019,3025;UV(C
H):λmax =205(ε=9796),259(ε=
191);H NMR(300MHz,CDCl
δ2.04〜2.10(m,2H),2.99〜3.0
2(m,1H),3.36〜3.47(m,1H),
3.51〜3.67(m,6H),5.08(s,2
H),7.22〜7.31(m,5H)。
【0065】E. 3−カルボメトキシピロリジン−1
−カルボン酸ベンジルを無水メタノール150mlに溶
解したものに、10%Pd/Cの0.92gを加えた。
反応混合物を水素雰囲気下に置き、室温で一晩攪拌し
た。次いで、反応混合物をCeliteパッドを介して濾過
し、濾液を真空濃縮した。残渣をシリカゲル上で2〜1
6%CHOH/CHClを用いてクロマトグラフィ
処理を行なったところ、透明な油状生成物として3−カ
ルボメトキシピロリジン1.40g(62%、収率)を
得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ
1.90〜2.10(m,2H),2.97〜3.11
(m,4H),3.18〜3.29(m,2H),3.
44(s,3H)。
【0066】F. 5−[2−(2−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イ
ルカルボン酸150mg(0.47ミリモル)を窒素雰
囲気下にて三つ口丸底フラスコに入れた試料に、無水ジ
メチルホルムアミド3.6mlおよびN−メチルモルホ
リン0.11ml(0.99ミリモル)を加えた。反応
混合物を攪拌し、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−
1,3,5−トリアジン90mg(0.51ミリモル)
を一度に加えた。反応混合物を室温で0.5時間攪拌
し、3−カルボメトキシピロリジン162mg(1.2
5ミリモル)をジメチルホルムアミド1.0mlに入れ
たものを加えた。室温で更に3.5時間攪拌した後、反
応混合物を真空濃縮し、残渣をシリカゲル上で2〜8%
CHOH/CHClを用いてクロマトグラフィ処理
を行なったところ、1−{5−[2−(2−アミノ−4
−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボニル}ピロリジン−3−カルボン酸メ
チル78mg(40%)を得た。マススペクトル(FA
B+):M+1=432;IR(KBr,cm-1):6
43,734,768,809,1219,1336,
1417,1464,1601,1684,1736,
2854,2924,3390;UV(C
H):λmax =222(ε=21034),279(ε
=19777)。
【0067】例191−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]−ピリ
ミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカ ルボニ
ル}ピロリジン−2,4−ジカルボン酸=トランス−ジ
メチル 5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボン酸22
5mg(0.70ミリモル)を三つ口丸底フラスコに入
れた試料に、窒素雰囲気下にて無水ジメチルホルムアミ
ド3.5mlおよびN−メチルモルホリン0.08ml
(0.72ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で攪
拌し、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−
トリアジン135mg(0.77ミリモル)を一度に加
えた。反応混合物を室温で0.5時間攪拌し、トランス
−ジメチル=ピロリジン−2,4−ジカルボキシレート
213mg(1.14ミリモル)をジメチルホルムアミ
ド1.0mlに入れたものを加えた。室温で更に3.5
時間攪拌した後、反応混合物を真空濃縮し、シリカゲル
上で2〜8%CHOH/CHClを用いてクロマト
グラフィ処理を行なったところ、黄褐色固形物としてト
ランス−ジメチル=1−{5−[2−(2−アミノ−4
−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボニル}ピロリジン2,4−ジカルボキ
シレート185mg(54%)を得た。マススペクトル
(FAB+):M+1=490;H NMR(300
MHz,DMSO)δ1.54〜1.64(m,3
H),1.76〜1.84(m,1H),2.11〜
2.29(m,3H),2.36〜2.43(m,−−
1H),2.72〜2.79(m,1H),2.86〜
2.88(m,2H),3.07〜3.23(m,2
H),3.61(s,6H),3.95〜4.08
(m,2H),4.49〜4.54(m,1H),5.
92(s,2H),6.24(d,J=1.6Hz,1
H),6.91〜6.92(m,1H),7.48
(d,J=2.4Hz,1H)。
【0068】例20N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)−エチル]チエン−2−イルス ルホニ
ル}グリシン 2−ブロモチオフェン−5−スルホニルクロリド1.0
65g(4.1ミリモル)、トリエチルアミン1.1m
lおよび触媒量のジメチルアミノピリジンを塩化メチレ
ン10mlに溶解したものに室温でグリシン酸エチル塩
酸塩0.57g(4.1ミリモル)を加えた。次いで、
生成する反応混合物を室温で6時間攪拌し、水で希釈
し、塩化メチレンで抽出した。抽出物を塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空濃縮したところ、黄褐
色固形物としてN−(5−ブロモチエン−2−イルスル
ホニル)グリシンエチルエステル1.19gを得た。
HNMR(300MHz,DMSOd6)δ:1.13
(t,3H),3.75(d,J=5Hz,2H),
4.01(q,2H),7.31(d,J=4Hz,1
H),7.42(d,J=4Hz,1H),8.58
(t,J=5Hz,1H)。
【0069】2−ピバロイル−4−ヒドロキシ−6−エ
チニルピリド[2,3−d]ピリミジン436mg
(1.27ミリモル)、N−(5−ブロモチエン−2−
イルスルホニル)グリシンエチルエステル415mg、
塩化パラジウム20mg、トリフェニルホスフィン54
mg、ヨウ化第一銅10mg、およびトリエチルアミン
0.4mlをアセトニトリル7ml中で混合したものを
窒素雰囲気下にて1時間加熱還流した。次に、生成する
反応混合物を真空濃縮し、残渣を4%CHOH/クロ
ロホルムでフラッシュクロマトグラフィ処理を行なった
ところ、黄褐色固形物としてN−[5−(2−ピバロイ
ルアミノ−4−ヒドロキシピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イルエチニル)チエン−2−イルスルホニ
ル]グリシンエチルエステル610mgを得た。
NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.13
(t,J=7Hz,3H),1.25(s,9H),
3.79(d,J=5.8Hz,2H),3.99
(q,J=7Hz,2H),7.48(d,J=3.6
Hz,1H),7.56(d,J=3.6Hz,1
H),8.51(s,1H),8.65(t,J=5.
8Hz,1H),8.99(s,1H)。
【0070】N−[5−(2−ピバロイルアミノ−4−
ヒドロキシピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル
エチニル)チエン−2−イルスルホニル]グリシンエチ
ルエステル150mgを氷酢酸25mlに混合したもの
に、酸化白金100mgを加えた。この混合物を水素雰
囲気下にて24時間攪拌し、酸化白金100mgを更に
加えた。水素化は更に24時間行なった後、反応混合物
をCeliteを介して濾過し、濾液を真空で濃縮した。残
渣をシリカゲル上で3.5%CHOHおよびクロロホ
ルムを用いてフラッシュクロマトグラフィ処理を行な
い、白色固形物としてN−{5−[2−(2−ピバロイ
ルアミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチ
ル]チエン−2−イルスルホニル}グリシンエチルエス
テル48mgを得た。H NMR(300MHz,D
MSO−d6)δ1.10(t,J=7Hz,3H),
1.17(s,9H),1.62(m,3H),1.9
0(m,1H),2.52(m,1H),2.91
(m,3H),3.25(m,1H),3.68(d,
J=4.9Hz,2H),3.97(q,J=7Hz,
2H),6.45(s,1H),6.92(d,J=
3.5Hz,1H),7.38(d,J=3.5Hz,
1H),8.31(t,J=4.9Hz,1H)。
【0071】N−{5−[2−(2−ピバロイル−4−
ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルスルホニル}グリシンエチルエステル33m
g(0.062ミリモル)を1.0N水酸化ナトリウム
3.0mlに溶解したものを室温で24時間攪拌した。
次に、反応混合物を1.0N塩酸で酸性にし、白色沈澱
を濾過によって集め、N−{5−[2−(2−アミノ−
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルスルホニル)グリシン28mgを得た。
【0072】例21 式Iの化合物(「活性成分」)を含む硬質ゼラチンカプ
セルを、下記の成分を用いて製造する。 量 (mg/カプセル) 澱粉、乾燥物 200 ステアリン酸マグネシウム 10 活性成分 250 総量 460
【0073】例22 式Iの化合物を含む錠剤を、下記の成分を用いて製造す
る。 量 (mg/カプセル) 活性成分 250 セルロース、微晶質 400 二酸化ケイ素、フユーム(fumed) 10 ステアリン酸 5 総量 665 これらの成分をブレンドして、圧縮し、それぞれの重量
が665mgの錠剤を形成する。
【0074】例23 下記の成分を有する式Iの化合物を含むエアゾール溶液
を製造する。 パーセント 活性成分 0.25 エタノール 25.75 噴射剤(クロロジフルオロメタン) 74.00 総量 100.00
【0075】活性化合物をエタノールと混合し、混合物
を噴射剤22の一部に加え、−30℃に冷却し、充填装
置に移す。次いで、必要量をステンレス鋼容器に供給
し、噴射剤の残りで希釈する。次に、バルブユニットを
容器に取り付ける。
【0076】例24 錠剤で、それぞれが式Iの化合物60mgを含むもの
を、下記のようにして製造する。 量 (mg/錠剤) 活性成分 60 澱粉 45 微晶質セルロース 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4 カルボキシメチル澱粉ナトリウム 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 総量 150
【0077】活性成分、澱粉およびセルロースを、45
号メッシュのU.S.篩を通過させ、十分に混合する。
ポリビニルピロリドンを含む水溶液を、生成する粉末と
混合させ、次に、この混合物を14号メッシュU.S.
篩を通過させる。このようにして生成した顆粒を50℃
で乾燥し、18号メッシュU.S.篩を通過させる。次
に、以前に60号メッシュU.S.篩を通過したカルボ
キシメチル澱粉ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
およびタルクを顆粒に加え、混合した後、錠剤成型機上
で圧縮して、それぞれの重量が150mgの錠剤を生じ
る。
【0078】例25 それぞれが式Iの化合物80mgを含むカプセルを下記
のようにして製造する。 量 (mg/カプセル) 活性成分 80 澱粉 59 微晶質セルロース 59 ステアリン酸マグネシウム 2 総量 200
【0079】活性成分、セルロース、澱粉およびステア
リン酸マグネシウムをブレンドし、45号メッシュU.
S.篩を通過させ、200mgの量で硬質ゼラチンカプ
セルに充填する。
【0080】例26 それぞれ式Iの化合物225mgを含む座薬を下記のよ
うにして製造する。 量 (mg/単位) 活性成分 225 飽和脂肪酸グリセリド 2,000 総量 2,225
【0081】活性成分を60号メッシュU.S.篩を通
過させ、必要な最小限の熱を用いて前もって融解した飽
和脂肪酸グリセリドに懸濁する。次に、混合物を、見掛
けの容量が2gの座薬鋳型に注入して、冷却する。
【0082】例27 5ml投与量当たりそれぞれ式Iの化合物50mgを含
む懸濁液を、下記のようにして製造する。 活性成分 50mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml フレーバ 適量(q.v.) 着色料 適量 精製水で総量を 5mlとする。
【0083】活性成分を45号メッシュU.S.篩を通
過させ、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび
シロップと混合し、滑らかなペーストを形成させる。安
息香酸溶液、フレーバーおよび着色料を水の一部で希釈
し、攪拌しながら加える。次に、十分な量の水を加え
て、必要な容積を生成させる。
【0084】例28 式Iの化合物を含む静脈内処方物を、下記のようにして
製造することができる。 活性成分 100mg 等張食塩水 1000ml
【0085】例29 N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル
ボニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸
を、C3H雌性マウスでの6C3HEDリンパ肉腫腫瘍
に対して、毎日投与される化合物であるIVのボーラス
(bolus)注射を8日間行なって評価した。化合物は、
体重kg当たりのmgの単位で投与した。治療の終了時
に、マイクロコンピューターに接続された電子的カリパ
スを用いて腫瘍重量を評価し、平均腫瘍重量をそれぞれ
の投与水準およびコントロール群に対して計算した。腫
瘍成長の阻害率を、下記の表現に従って腫瘍成長の阻害
%として計算した。 [1−(実験群の平均腫瘍重量/コントロール群の平均
腫瘍重量)]×100
【0086】死亡率が20%を越えるときには、阻害率
は特定の投与水準では計算しなかった。累積投与量は、
一日投与量に投与を行なった日数を掛けて算出した。
【0087】N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4
−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボニル}−L−γ−グルタミル)−D−
アスパラギン酸は、200および100mg/kgのい
ずれでも100%の阻害を示した。
【0088】例30 N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル
ボニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸
についてのヒト一官能性GARFTに対するKi阻害定
数(ナノモル)は0.244nMであり、N−(N−
{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,
7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン
−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニル}−
L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸=1−tert−
ブチル−2,2−ジエチルエステルについてはKiは
7.7nMであり、N−{5−[2−(2−アミノ−4
−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チエン
−2−イルカルボニル}−L−ホモシステイン酸=α−
メチルエステルについては、Kiは3.5nMであり、
2−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボニル
アミノ}−3−(2H−テトラゾール−5−イル)プロ
パン酸ジアンモニウム塩については、Kiは155.8
nMである[強く結合した阻害剤と相互作用する酵素お
よび亜細胞性の粒子の定常状態速度論の一次方程式につ
いてはHenderson, Biochem., J., 127: 321-333, (197
2) を参照されたい]。
【0089】例31 N−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカル
ボニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸
についてのヒトKB細胞から誘導されるホレート結合タ
ンパク質(folate binding protein)(Habeck, Cancer
Research, 54: 1021-1026 (1994) を参照されたい)は
0.387であり、N−(N−{5−[2−(2−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]チ
エン−2−イルカルボニル}−L−γ−グルタミル)−
D−グルタミン酸=1−tert−ブチル−2,2−ジエチ
ルエステルについては、これは2.238である。
【0090】例32 IC50、すなわちCCRF−CEM細胞系の細胞成長
を、マイクログラムで測定したコントロールと比較して
50%まで阻害する濃度は、N−(N−{4−[2−
(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)
エチル]ベンゾイル}−L−γ−グルタミル)−D−ア
スパラギン酸については、1.6μg/mlである。N
−(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニル}−L−γ−グルタミル)−D−アスパラギン酸に
ついては、IC50は0.100μg/mlである。N−
(N−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニル}−L−γ−グルタミル)−D−グルタミン酸=1
−tert−ブチル−2,2−ジエチルエステルに対して
は、IC50は1.0μg/mlである。N−{5−[2
−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イ
ル)エチル]チエン−2−イルカルボニル}−L−ホモ
システイン酸=α−メチルエステルについては、IC50
は0.200μg/mlである。N−{5−[2−(2
−アミノ−4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチ
ル]チエン−2−イルカルボニル}−L−ホモシステイ
ン酸については、IC50は0.82μg/mlである。
2−{4−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−5,
6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−6−イル)エチル]ベンゾイルアミノ}−3−
(2H−テトラゾール−5−イル)プロパン酸ジアンモ
ニウム塩については、IC50は28.6μg/mlであ
る。2−{5−[2−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン−6−イル)エチル]チエン−2−イルカルボ
ニル−アミノ}−3−(2H−テトラゾール−5−イ
ル)プロパン酸ジアンモニウム塩については、IC50
>100μg/mlである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チュアン、シー アメリカ合衆国インディアナ州、カーメ ル、ペブル、ポイント、パス、12532 (72)発明者 リン、エス.ゴセット アメリカ合衆国インディアナ州、インディ アナポリス、ノース、ルーラル、ストリー ト、5635 (72)発明者 ウイリアム、ジェー.ジル アメリカ合衆国インディアナ州、インディ アナポリス、ディアーウッド、コート、 5909 (72)発明者 エドワード、シー、テイラー アメリカ合衆国ニュージャージー州、プリ ンストン、ザ、ウェスターン、ウェイ、 288 (72)発明者 ジェームズ、ティー.メッツ アメリカ合衆国インディアナ州、インディ アナポリス、ノース、ドーラル、ドライ ブ、7045、アパートメント、ジー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式を有する化合物、および薬学上許容可
    能なその塩およびエステル。 【化1】 (式中、 Qは−OHまたは−NHであり、 Aは−CH−、−CHCH−、−O−または−S
    −であり、 −Ar−は二価の芳香族環であり、 Wは−CO−または−SO−であり、 Zは (A) 下式を有するα−アミノ酸基 【化2】 (式中、はL配置のキラル中心を表し、 nは0〜4の値であり、 Rは(i) −COJ(但し、Jはα−アミノ基を介して結
    合したアミノ酸であり、キラルであるときには、D配置
    である)、(ii)V(但し、Vは下式を有するテトラゾリ
    ル基である) 【化3】 (式中、Bは水素、C〜Cアルキル、またはC
    ヒドロキシアルキルである)、または(iii) −SO
    H、である) (B) 下式を有するテトラゾリル基 【化4】 (式中、nは0〜4の値を有し、Eは−COOHまたは
    Vであり、但し、Vはここで定義したテトラゾリル基で
    あり、nが0より大きいかまたはEがV以外であるとき
    には、で示された炭素原子はL配置である)、 (C) −NHR(但し、Rは水素、−CH−COO
    H、または置換または未置換C〜Cアルキル、C
    〜Cヒドロキシアルキル、シクロアルキル、またはポ
    リシクロアルキル基である)、 (D) −NR(但し、RおよびRは独立してC
    〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ま
    たはCOOTであり、ここでTは水素またはC〜C
    アルキルである) (E) 【化5】 (式中、それぞれのTは独立して前記で定義した通りで
    あり、nは0〜4の値を有し、yは0または1の値を有
    する)、 (F) 【化6】 (式中、n、Tおよびyはここで定義した通りであり、
    但し、少なくとも1個のyは0以外である)、 (G) 【化7】 (式中、n、Tおよびyはここで定義した通りであり、
    但し、少なくとも1個のyは0以外である)、または (H) −NHOHである。)
  2. 【請求項2】下式を有する化合物。 【化8】 (式中、 Arはフェニレンまたはチエンジイルであり、 Wは−CO−または−SO−であり、 Qはヒドロキシまたはアミノであり、 (a) RおよびRは、それらが結合している窒素原子
    と一緒になるときは式COOT(式中、Tは水素または
    1〜4個の炭素原子を有するアルキルである)を有する
    1または2個の基で置換されたピロリジノまたはピペリ
    ジノ基であるか、または (b) 別個になるときには、Rは水素であり、Rは (1) ヒドロキシ、 (2) −COOT(但し、Tは水素または1〜4個の炭素
    原子を有するアルキルである)で置換された3〜8個の
    炭素原子を有するシクロアルキル、または (但し、Eは水素、カルボキシ、またはテトラゾリルで
    あり、Eが水素以外のものであるときには、で示され
    た炭素原子の立体配置はLであり、 nは0〜4の値を有し、 Rは(i) テトラゾリル、(ii) −SOH、(iii) グ
    リシル、または(iv) −CO−J(但し、JはD−配置
    のα−アミノ酸残基であり、またはEがカルボキシでな
    いときには、ヒドロキシまたは1〜4個の炭素原子を有
    するアルコキシ)である。)
  3. 【請求項3】請求項1に記載の化合物を薬学上許容可能
    な担体と組み合わせて含んでなる医薬組成物。
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