JPH09165342A - 抗真菌剤 - Google Patents

抗真菌剤

Info

Publication number
JPH09165342A
JPH09165342A JP7347405A JP34740595A JPH09165342A JP H09165342 A JPH09165342 A JP H09165342A JP 7347405 A JP7347405 A JP 7347405A JP 34740595 A JP34740595 A JP 34740595A JP H09165342 A JPH09165342 A JP H09165342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactoferrin
antifungal agent
hydrolyzate
peptide
azole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7347405A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyo Yamaguchi
英世 山口
Shigeru Abe
茂 安部
Hiroki Hayasawa
宏紀 早澤
Kozo Kawase
興三 川瀬
Koji Yamauchi
恒治 山内
Hiroyuki Wakabayashi
裕之 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority to JP7347405A priority Critical patent/JPH09165342A/ja
Publication of JPH09165342A publication Critical patent/JPH09165342A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少用量で有効であり、副作用が少なく、耐性
菌の出現頻度が少ない抗真菌剤を提供する 【解決手段】 アゾール系抗真菌剤及びラクトフェリン
類の加水分解物又はラクトフェリン類の加水分解物由来
の抗菌性ペプチドを有効成分として含有する抗真菌剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アゾール系抗真菌
剤及びラクトフェリン加水分解物又はラクトフェリン由
来抗菌性ペプチドを有効成分として含有する抗真菌剤に
関するものであり、更に詳しくは、本発明は、アゾール
系抗真菌剤と哺乳動物の主として乳汁に存在する生理活
性蛋白質であるラクトフェリン類の加水分解物又はラク
トフェリン類の加水分解物由来の抗菌性ペプチドとを併
用することにより、従来のアゾール系抗真菌剤と比較し
てその有効成分の使用量を顕著に低減することを可能と
すると共に、少用量で強い抗真菌効果が得られ、副作用
が少なく、耐性菌の出現頻度を低下させることが可能な
新規抗真菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】表在性真菌症は、起因菌の侵襲が表皮、
毛髪、爪等の角化組織、口腔、膣等の皮膚に隣接する粘
膜部位に限定される疾患と定義され、発生頻度が最も高
い疾患である。代表的な表在性真菌症の一つとして知ら
れている皮膚糸状菌症(白癬)の発症率は、全人口の1
0%以上にも及び、しかも再発又は再感染を反復する症
例も多数認められ、足白癬、体部白癬、股部白癬等多様
な病態が知られている。
【0003】他の代表的な表在性真菌症としては、カン
ジダ症が知られている。カンジダ症は、口腔カンジダ
症、食道・腸管カンジダ症、外陰膣カンジダ症等の疾患
が、カンジダ属真菌の侵襲によって惹起され、腎盂腎
炎、間擦疹、指間びらん症、爪囲爪炎、膀胱炎等のカン
ジダ症も多く知られている。また、腸管でのカンジダ属
真菌の異常増殖がアトピー性皮膚炎の原因になっている
ことも報告されている(アレルギーの臨床、第11巻、
第768〜772ページ、1991年)。
【0004】一方、近年、重篤な深在性真菌症が急激に
増加しているが、その背景には、広域抗生物質、抗癌
剤、臓器移植における免疫抑制剤、経口避妊薬等多くの
薬剤の投与及び高カロリー輸液、留置カテーテル等の使
用、更には、エイズ等易感染状態にある患者の急増があ
り、臨床上の大きな問題となっている。
【0005】従来、内用抗真菌剤として真菌症の治療に
使用される抗真菌剤は、ポリエン系のアムホテリシン
B、フルオロピリジン系のフルシトシン、イミダゾール
系(アゾール系)のミコナゾール及びトリアゾール系
(アゾール系)のフルコナゾールの4剤のみであった
が、1993年9月にアゾール系のイトラコナゾールが
市販された。
【0006】これらの抗真菌剤のターゲットとなる病原
真菌の種類と薬剤感受性は、それぞれの抗真菌剤によっ
て異なるが、カンジダ属、クリプトコッカス属、アスペ
ルギルス属、トリコフィトン属、マラセチア属、コキデ
ィオイデス属等である。
【0007】アゾール系として総称される抗真菌剤は全
て化学合成によって作られ、イミダゾール環又はトリア
ゾール環を有し、生物活性においても類似の性状を示し
ている。特に真菌細胞の小胞体に局在するエルゴステロ
ール合成経路におけるステロール・C−14脱メチル反
応障害が、抗真菌の作用機序となっている点で共通して
いる。
【0008】単独製剤として用いられているこのような
内用抗真菌剤の使用の現状は、アゾール剤の占有率が大
きい。アゾール剤がこのように常用されるのは、アムホ
テリシンB及びフルシトシンと比較して安全性が高いこ
と、耐性菌が出現し難いこと等の利点によるものであ
る。しかしながら、最も大きい占有率を有するフルコナ
ゾール(アゾール系抗真菌剤)について、カンジダ症及
びクリプトコッカス症に対する有効率に比較して、アス
ペルギルス症に対する有効率が低いことが報告されてい
る(化学療法の領域、第10巻、第17〜26ページ、
1994年)。
【0009】一般にアゾール剤は静菌的に作用するの
で、患者の感染抵抗力が著しく低下している場合又は侵
襲性の重篤な感染が惹起されている場合には奏効し難い
とされている(化学療法の領域、第10巻、第17〜2
6ページ、1994年)。このように、現在のアゾール
剤には、殺菌的作用が存在しないため、比較的多量の薬
剤の長期間投与が必要とされている(化学療法の領域、
第10巻、第17〜26ページ、1994年)。従っ
て、このような抗真菌剤の長期大量投与による肝障害、
腎障害、下痢、嘔吐等の副作用の発生が、臨床上問題で
あり、更に、長期投与によってもたらされる真菌症原因
菌の薬剤耐性化が危惧されている。
【0010】一方、抗菌性蛋白質であるラクトフェリン
の加水分解物、またはラクトフェリンに由来するペプチ
ドが、抗菌活性あるいは抗真菌活性を発揮することが知
られている(特開平5−320068号公報、特開平5
−92994号公報)。また、抗生物質と、ラクトフェ
リン類の分解物またはラクトフェリン関連抗菌性ペプチ
ドとを含む抗菌剤について報告されている(特開平5−
310594号公報)が、合成抗真菌剤であるアゾール
系抗真菌剤と、ラクトフェリンの加水分解物またはラク
トフェリンに由来する抗菌ペプチドとを組み合わせるこ
とにより抗真菌活性が増強されることについてはこれま
で知られておらず、報告も皆無である。
【0011】このような従来技術の情況から、少量の使
用で殺菌的作用を有する抗真菌剤、すなわち、副作用が
少なく、かつ強い抗真菌作用を有する抗真菌剤又は抗真
菌剤の使用法の開発が待望されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記従
来技術に鑑みて新規な抗真菌剤について鋭意研究を行っ
た結果、アゾール系抗真菌剤に、ラクトフェリンの加水
分解物あるいはラクトフェリン由来抗菌ペプチドを添加
することにより、アゾール系抗真菌剤が、従来の用量よ
りもはるかに少用量で、強い抗真菌活性を発揮すること
を見い出し、本発明を完成した。
【0013】本発明の目的は、少用量で有効であり、副
作用が少なく、耐性菌の出現頻度が少ない抗真菌剤を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、アゾール系抗真菌剤及びラクトフェリン類の加水
分解物又はラクトフェリン類の加水分解物由来の抗菌性
ペプチドを有効成分として含有する抗真菌剤であり、ア
ゾール系抗真菌剤が、フルコナゾール、イトラコナゾー
ル、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾー
ル又はこれらの混合物であること、ラクトフェリン類の
加水分解物由来の抗菌性ペプチドが、牛乳若しくは人乳
由来のラクトフェリン類の加水分解物から単離されたペ
プチド、このペプチドと同一のアミノ酸配列を含む化学
合成されたペプチド、それらの誘導体、又はこれらの2
種以上の混合物であること、ラクトフェリン類の加水分
解物由来の抗菌性ペプチドが、配列番号1乃至配列番号
8のいずれかに記載されたアミノ酸配列を有すること、
アゾール系抗真菌剤1部(重量)に対してラクトフェリ
ン類の加水分解物が、少なくとも100部(重量)の割
合で含有されていること、及びアゾール系抗真菌剤1部
(重量)に対してラクトフェリン類の加水分解物由来の
抗菌性ペプチドが、少なくとも0.5部(重量)の割合
で含有されていることを望ましい態様としてもいる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明について詳述する。
【0016】本発明に使用するアゾール系抗真菌剤は、
従来から用いられているアゾール系抗真菌剤のいずれで
もよいが、特に、フルコナゾール、イトラコナゾール、
クロトリマゾール、ケトコナゾール又はラノコナゾール
が好ましい。
【0017】本発明に用いられるラクトフェリン類の加
水分解物は、牛乳、人乳、その他哺乳動物の乳由来のラ
クトフェリン、このラクトフェリンから鉄を除去したア
ポラクトフェリン、アポラクトフェリンを銅等の金属で
飽和した金属飽和ラクトフェリン、これらの任意の割合
の混合物等(以下、これらをまとめてラクトフェリン類
と記載する)を、常法により蛋白分解酵素又は酸により
加水分解して得た加水分解物(以下ラクトフェリン加水
分解物と記載する)である。
【0018】また、本発明に使用するラクトフェリン類
の加水分解物由来の抗菌性ペプチドは、前記ラクトフェ
リン類の加水分解物から単離されたペプチド、このペプ
チドと同一のアミノ酸配列を含む化学合成されたペプチ
ド、それらの誘導体、配列番号1乃至配列番号8のいず
れかに記載のアミノ酸配列を有するペプチド、又はこれ
らの2種以上の混合物(以下、これらをまとめてラクト
フェリン由来抗菌性ペプチドと記載する)である。
【0019】ラクトフェリン加水分解物を配合した本発
明の抗真菌剤は、後記する試験例から明らかなとおり、
アゾール系抗真菌剤1部(重量。以下同じ)に対して少
なくとも100部、望ましくは200〜65,000
部、の割合でラクトフェリン加水分解物が配合されてい
る。ラクトフェリン加水分解物の配合量が100部未満
の場合は、併用による抗真菌効果が認められず、25
0,000部を超える場合は、ラクトフェリン加水分解
物の増加による抗真菌効果の増強が認められない。
【0020】また、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド
を配合した本発明の抗真菌剤は、後記する試験例から明
らかなとおり、アゾール系抗真菌剤1部に対して少なく
とも0.5部、望ましくは1〜250部、の割合でラク
トフェリン由来抗菌性ペプチドが配合されている。ラク
トフェリン由来抗菌性ペプチドの配合量が0.5部未満
の場合は、併用による抗真菌効果が認められず、1,0
00部を超える場合は、ラクトフェリン由来抗菌性ペプ
チドの増加による抗真菌効果の増強が認められない。
【0021】本発明の抗真菌剤は、公知の方法により経
口剤、注射剤、膣剤、トローチ剤、軟膏、ローション剤
等に加工することができ、これに含有されている公知の
抗真菌剤の投与方法と同様に投与することができる。ま
た、アゾール系抗真菌剤を従来通り、経口、注射、経皮
投与し、ラクトフェリン加水分解物又はラクトフェリン
由来抗菌性ペプチドを経口投与して、感染患部で真菌の
増殖を抑制あるいは殺菌することもできる。
【0022】本発明の抗真菌剤の用量は、後記する試験
例から明らかなとおり、従来の抗真菌剤の用量の1/4
又は1/16以下であっても、従来の抗真菌剤と同等又
はそれ以上の抗真菌活性を有する。
【0023】抗真菌剤中の有効成分の含量は、アゾール
系抗真菌剤が、少なくとも3ng/ml、ラクトフェリ
ン加水分解物が、少なくとも50μg/ml、また、ラ
クトフェリン由来抗菌性ペプチドが、少なくとも0.7
8μg/mlである。
【0024】ラクトフェリン加水分解物又はラクトフェ
リン由来抗菌性ペプチドは、食品の一成分であり、また
食品としても利用されるもので、全く毒性を示さず、副
作用が問題とされる従来の抗真菌剤の使用量を低減する
ことにより、安全な抗真菌剤を提供することができる。
【0025】次に試験例を示して本発明を更に詳述す
る。
【0026】試験例1 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてジフルカン静注液(「ジフル
カン」は登録商標。ファイザー製薬社製)から、常法に
より精製したフルコナゾールをリン酸緩衝塩溶液に溶解
した。また、参考例1と同一の方法で製造したラクトフ
ェリン加水分解物を蒸留水に溶解し、滅菌濾過した。
【0027】2)試験方法 試験管に試験培地としてサブロー・デキストロース・ブ
ロス(1%ペプトン、2%グルコース)を1ml秤取
し、培地1ml当たり表1に示す濃度でフルコナゾール
を添加し、対照試料(単用)とした。一方、試験培地1
ml秤取し、ラクトフェリン加水分解物を培地1ml当
たり200μgの割合で添加し、更に表1に示す濃度で
フルコナゾールを添加し、試験試料(併用)とした。
【0028】試験菌としてカンジダ・アルビカンス菌
(Candida albicans TIMM 1768株。帝京大学医真菌研究
センターから入手)を、寒天スラントから掻き取り、最
終菌濃度約104 /mlの割合で前記各試料に添加し、
37℃で17時間培養し、のち630nmで吸光度を測
定し、菌の増殖程度を判定した。
【0029】菌の増殖程度の判定は、アゾール系抗真菌
剤を添加していない対照試料の試験管の示す吸光度を1
00%としたとき、吸光度が25%より大きい試験管を
増殖(+と表示)、25%以下の試験管を未増殖(−と
表示)と判定し、表1に示した。
【0030】3)試験結果 この試験の結果は表1に示すとおりである。表1から明
らかなとおり、ラクトフェリン加水分解物200μg/
ml単独では、試験菌の増殖を抑制し得なかった。一
方、フルコナゾール単独では16μg/mlで増殖を抑
制したが、ラクトフェリン加水分解物200μg/ml
が共存することによって、増殖を抑制するのに必要なケ
トコナゾール量は1μg/ml(1/16)まで顕著に
減少した。尚、真菌及びラクトフェリン加水分解物の種
類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0031】
【表1】
【0032】試験例2 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてイトリゾールカプセル50
(「イトリゾール」は登録商標。ヤンセン協和社製)か
ら、常法により精製したイトラコナゾールを0.1規定
塩酸、ジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたことを除き、試験例1と同一の方
法により試料を調製した。
【0033】2)試験方法 試験例1と同一の方法によって試験を行った。
【0034】3)試験結果 この試験の結果は表2に示すとおりである。表2から明
らかなとおり、ラクトフェリン加水分解物200μg/
ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、イトラコ
ナゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制したが、
ラクトフェリン加水分解物200μg/mlが共存する
ことによって、増殖を抑制するのに必要なイトラコナゾ
ール量は3.1ng/ml(1/16)まで顕著に減少
した。尚、真菌及びラクトフェリン加水分解物の種類を
変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0035】
【表2】
【0036】試験例3 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてクロトリマゾール(シグマ社
製)をジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたことを除き、試験例1と同一の方
法により試料を調製した。
【0037】2)試験方法 試験例1と同一の方法によって試験を行った。
【0038】3)試験結果 この試験の結果は表3に示すとおりである。表3から明
らかなとおり、ラクトフェリン加水分解物200μg/
ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、クロトリ
マゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制したが、
ラクトフェリン加水分解物200μg/mlが共存する
ことによって、増殖を抑制するのに必要なクロトリマゾ
ール量は3.1ng/ml(1/16)まで顕著に減少
した。尚、真菌及びラクトフェリン加水分解物の種類を
変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0039】
【表3】
【0040】試験例4 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてケトコナゾール(シグマ社
製)をジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたことを除き、試験例1と同一の方
法により試料を調製した。
【0041】2)試験方法 試験例1と同一の方法によって試験を行った。
【0042】3)試験結果 この試験の結果は表4に示すとおりである。表4から明
らかなとおり、ラクトフェリン加水分解物200μg/
ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、ケトコナ
ゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制したが、ラ
クトフェリン加水分解物200μg/mlが共存するこ
とによって、増殖を抑制するのに必要なケトコナゾール
量は3.1ng/ml(1/16)まで顕著に減少し
た。尚、真菌及びラクトフェリン加水分解物の種類を変
更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0043】
【表4】
【0044】試験例5 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてアスタット液(「アスタッ
ト」は登録商標。ツムラ社製)から精製したラノコナゾ
ールをジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたことを除き、試験例1と同一の方
法により試料を調製した。
【0045】2)試験方法 試験例1と同一の方法によって試験を行った。
【0046】3)試験結果 この試験結果は表5に示すとおりである。表5から明ら
かなとおりに、ラクトフェリン加水分解物200μg/
ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、ラノコナ
ゾール単独では800ng/mlで増殖を抑制したが、
ラクトフェリン加水分解物200μg/mlが共存する
ことによって、増殖を抑制するのに必要なラノコナゾー
ル量は50ng/ml(1/16)まで顕著に減少し
た。尚、真菌及びラクトフェリン加水分解物の種類を変
更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0047】
【表5】
【0048】試験例6 1)試料の調製 参考例2と同様の方法で製造したラクトフェリン由来抗
菌性ペプチドを蒸留水に溶解し、滅菌濾過したことを除
き、試験例1と同一の方法により試料を調製した。
【0049】2)試験方法 ラクトフェリン由来抗菌性ペプチドを試験培地1mlに
3.1μgの割合で添加したことを除き、試験例1と同
一の方法によって試験を行った。
【0050】3)試験結果 この試験の結果は表6に示すとおりである。表6から明
らかなとおり、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.
1μg/ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、
フルコナゾール単独では16μg/mlで増殖を抑制し
たが、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.1μg/
mlが共存することによって、増殖を抑制するのに必要
なフルコナゾール量は4μg/ml(1/4)に減少し
た。尚、真菌及びラクトフェリン抗菌性ペプチドの種類
を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0051】
【表6】
【0052】試験例7 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてイトリゾールカプセル50
(「イトリゾール」は登録商標。ヤンセン協和社製)か
ら精製したイトラコナゾールを0.1規定塩酸、ジメチ
ルスルフォキサイド(ナカライテスク社製)に溶解して
用いたこと及び参考例3と同様の方法で製造したラクト
フェリン由来抗菌性ペプチドを蒸留水に溶解し、滅菌濾
過したことを除き、試験例1と同一の方法により試料を
調製した。
【0053】2)試験方法 ラクトフェリン由来抗菌性ペプチドを試験培地1mlに
3.1μgの割合で添加したことを除き、試験例1と同
一の方法によって試験を行った。
【0054】3)試験結果 この試験の結果は表7に示すとおりである。表7から明
らかなとおり、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.
1μg/ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、
イトラコナゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制
したが、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.1μg
/mlが共存することによって、増殖を抑制するのに必
要なイトラコナゾール量は12.5ng/ml(1/
4)まで減少した。尚、真菌及びラクトフェリン由来抗
菌性ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の
結果が得られた。
【0055】
【表7】
【0056】試験例8 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてクロトリマゾール(シグマ社
製)をジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたこと及び配列番号5のラクトフェ
リン由来抗菌性ペプチドを蒸留水に溶解し、滅菌濾過し
たことを除き、試験例1と同一の方法により試料を調製
した。
【0057】2)試験方法 ラクトフェリン由来抗菌性ペプチドを試験培地1mlに
3.1μgの割合で添加したことを除き、試験例1と同
一の方法によって試験を行った。
【0058】3)試験結果 この試験の結果は表8に示すとおりである。表8から明
らかなとおり、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.
1μg/ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、
クロトリマゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制
したが、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.1μg
/mlが共存することによって、増殖を抑制するのに必
要なクロトリマゾール量は12.5ng/ml(1/
4)まで減少した。尚、真菌及びラクトフェリン由来抗
菌性ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の
結果が得られた。
【0059】
【表8】
【0060】試験例9 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてケトコナゾール(シグマ社
製)をジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたこと及び配列番号6のラクトフェ
リン由来抗菌性ペプチドを蒸留水に溶解し、滅菌濾過し
たことを除き、試験例1と同一の方法により試料を調製
した。
【0061】2)試験方法 ラクトフェリン由来抗菌性ペプチドを試験培地1mlに
3.1μgの割合で添加したことを除き、試験例1と同
一の方法によって試験を行った。
【0062】3)試験結果 この試験の結果は表9に示すとおりである。表9から明
らかなとおり、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.
1μg/ml単独では増殖を抑制し得なかった。一方、
ケトコナゾール単独では50ng/mlで増殖を抑制し
たが、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.1μg/
mlが共存することによって、増殖を抑制するのに必要
なクロトリマゾール量は12.5ng/ml(1/4)
まで減少した。尚、真菌及びラクトフェリン由来抗菌性
ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果
が得られた。
【0063】
【表9】
【0064】試験例10 1)試料の調製 アゾール系抗真菌剤としてアスタット液(「アスタッ
ト」は登録商標。ツムラ社製)から精製したラノコナゾ
ールをジメチルスルフォキサイド(ナカライテスク社
製)に溶解して用いたこと及び配列番号7のラクトフェ
リン由来抗菌性ペプチドを蒸留水に溶解し、滅菌濾過し
たことを除き、試験例1と同一の方法により試料を調製
した。
【0065】2)試験方法 ラクトフェリン由来抗菌性ペプチドを試験培地1mlに
3.1μgの割合で添加したことを除き、試験例1と同
一の方法によって試験を行った。
【0066】3)試験結果 この試験の結果は表10に示すとおりである。表10か
ら明らかなとおり、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド
3.1μg/ml単独では増殖を抑制し得なかった。一
方、ラノコナゾール単独では3200ng/mlで増殖
を抑制したが、ラクトフェリン由来抗菌性ペプチド3.
1μg/mlが共存することによって、増殖を抑制する
のに必要なラノコナゾール量は800ng/ml(1/
4)まで減少した。尚、真菌及びラクトフェリン由来抗
菌性ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の
結果が得られた。
【0067】
【表10】
【0068】参考例1 ウシ・ラクトフェリン(シグマ社製)50mgを精製水
0.9mlに溶解し、0.1規定塩酸でpHを2.5に
調整し、のち市販のブタペプシン(シグマ社製)1mg
を添加し、37℃で6時間加水分解した。次いで0.1
規定水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整し、80℃
で10分間加熱して酵素を失活させ、室温に冷却し、1
5,000rpmで10分間遠心分離し、透明な上清を
得た。この上清を凍結乾燥し、ラクトフェリン加水分解
物を得た。
【0069】参考例2 参考例1で製造したラクトフェリン加水分解物を水に溶
解し、100μlをTSKゲルODS−120T(東ソ
−社製)を用いた高速液体クロマトグラフィ−にかけ、
0.8ml/分の流速で試料注入後10分間0.05%
TFA(トリフルオロ酢酸)を含む20%アセトニトリ
ルで溶出し、のち30分間0.05%TFAを含む20
〜60%のアセトニトリルのグラジエントで溶出し、2
4〜25分の間に溶出する画分を集め、真空乾燥した。
この乾燥物を2%(W/V)の濃度で精製水に溶解し、
再度TSKゲルODS−120T(東ソ−社製)を用い
た高速液体クロマトグラフィ−にかけ、0.8ml/分
の流速で試料注入後10分間0.05%TFAを含む2
4%アセトニトリルで溶出し、のち30分間0.05%
TFAを含む24〜32%のアセトニトリルのグラジエ
ントで溶出し、33.5〜35.5分の間に溶出する画
分を集めた。上記の操作を25回反復し、真空乾燥し、
配列番号1のラクトフェリン由来抗菌性ペプチド約1.
5mgを得た。
【0070】参考例3 ペプチド自動合成装置(ファルマシアLKBバイオテク
ノロジ−社製。LKBBiolynx4170)を用
い、シェパ−ド等による固相ペプチド合成法[ジャ−ナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイエティ−・パ−キンI(Jo
urnal of Chemical Society Perkin I)、第538
頁、1981年]に基づいてペプチドを次のようにして
合成した。
【0071】アミン官能基を9−フルオレニルメトキシ
カルボニル基で保護したアミノ酸[以下Fmoc−アミノ酸
またはFmoc−固有のアミノ酸の名称(例えば、Fmoc−ア
スパラギン)と記載することがある]に、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを添加して所望のアミノ酸
の無水物を生成させ、このFmoc−アミノ酸無水物を合成
に用いた。ペプチド鎖を製造するためにC−末端のセリ
ン残基に相当するFmoc−セリン無水物を、そのカルボキ
シル基を介し、ジメチルアミノピリジンを触媒としてウ
ルトロシンA樹脂(ファルマシアLKBバイオテクノロ
ジ−社製)に固定する。次いでこの樹脂をピペリジンを
含むジメチルホルムアミドで洗浄し、C−末端アミノ酸
のアミン官能基の保護基を除去する。のちアミノ酸配列
のC−末端から2番目に相当するFmoc−アスパラギン酸
無水物を前記C−末端アミノ酸残基を介して樹脂に固定
されたセリンの脱保護アミン官能基にカップリングさせ
た。以下同様にして順次アミノ酸を固定した。全部のア
ミノ酸のカップリングが終了し、所望のアミノ酸配列の
ペプチド鎖が形成された後、94%TFA、5%フェノ
−ル、および1%エタンジオ−ルからなる溶媒でアセト
アミドメチル以外の保護基の除去およびペプチドの脱離
を行ない、自然酸化によりジスルフィド結合を形成し、
高速液体クロマトグラフイ−によりペプチドを精製し、
この溶液を濃縮し、乾燥して、ペプチド粉末を得た。
【0072】前記のペプチドについてペプチドシーケン
サーを用いて常法によりアミノ酸配列を分析し、配列番
号3に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
【0073】次に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例により限定されるもので
はない。
【0074】
【実施例】
実施例1 ケトコナゾール(シグマ社製)1mgに対して参考例1
の方法で製造したラクトフェリン加水分解物1gの割合
で混合し、常法により内服用抗真菌剤を製造した。
【0075】実施例2 注射用水(大塚製薬社製)10mlに、ケトコナゾール
(シグマ社製)1mg、参考例2の方法で製造した配列
番号1のラクトフェリン由来抗菌性ペプチド100m
g、塩化ナトリウム(和光純薬社製)100mgを溶解
し、pHを7に調整し、濾過滅菌し、1mlずつアンプ
ルに充填し、注射用の抗真菌剤10個を得た。
【0076】実施例3 参考例3の方法で製造した配列番号3のラクトフェリン
由来抗菌性ペプチド1g、パラオキシ安息香酸メチル
(ナカライテスク社製)0.1g、パラオキシ安息香酸
プロピル(ナカライテスク社製)0.1g、プロピレン
グリコール(ナカライテスク社製)12g、精製水2
7.8gを加温しながら撹袢溶解した。別に予め、クロ
トリマゾール(シグマ社製)5mg、白色ワセリン(ナ
カライテスク社製)25g、ステアリルアルコール(ナ
カライテスク社製)20g、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油(ナカライテスク社製)4g、モノステアリン酸
グリセリン(ナカライテスク社製)1gを加温しながら
撹袢混合した溶液を前記溶液に添加し、ホモミキサーを
用いて乳化し、O/W型クリームを調製し、10gずつ
アルミチューブに充填し、外用抗真菌剤10個を得た。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、アゾー
ル系抗真菌剤及びラクトフェリン加水分解物又はラクト
フェリン由来抗菌性ペプチドを有効成分として含有する
抗真菌剤であり、本発明により奏せられる効果は次のと
おりである。
【0078】1)本発明の抗真菌剤は、少用量で強い抗
真菌効果を有するので、種々の真菌症の治療剤として使
用できる。
【0079】2)本発明の抗真菌剤は、消化管内でのカ
ンジダ菌の異常増殖の阻止手段としても、安全に使用で
きる。
【0080】3)本発明の抗真菌剤は、副作用が少な
く、耐性菌の出現頻度が低下する。
【0081】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。 配列: Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala 1 5 10 15 Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 20 25
【0082】配列番号:2 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。 配列: Phe Lys Cys* Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala 1 5 10 15 Pro Ser Ile Thr Cys* Val Arg Arg Ala Phe 20 25
【0083】配列番号:3 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。 配列: Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly 1 5 10 15 Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp Ser 20 25
【0084】配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。 配列: Thr Lys Cys* Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly 1 5 10 15 Pro Pro Val Ser Cys* Ile Lys Arg Asp Ser 20 25
【0085】配列番号:5 配列の長さ:47 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、配列
の長さ36であって9番、26番、及び35番に Cysを
有するペプチドの、9番の Cysと26番の Cysとがジス
ルフィド結合し、上記配列の長さ36のペプチドの35
番の Cysが、配列の長さ11であって10番にCysを有
するペプチドの10番の Cysとがジスルフィド結合して
いる。 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35 Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala 1 5 10
【0086】配列番号:6 配列の長さ:47 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、10
番の Cysと46番の Cysとがジスルフィド結合し、20
番の Cysと37番のCys とがジスルフィド結合してい
る。 配列: Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala Val Ser Gln Pro 1 5 10 15 Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val 20 25 30 Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp Ser Pro Ile Gln 35 40 45 Cys Ile
【0087】配列番号:7 配列の長さ:36 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、9番
の Cysと26番の Cysとがジスルフィド結合している。 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35
【0088】配列番号:8 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川瀬 興三 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 山内 恒治 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 若林 裕之 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾール系抗真菌剤及びラクトフェリン
    類の加水分解物又はラクトフェリン類の加水分解物由来
    の抗菌性ペプチドを有効成分として含有する抗真菌剤。
  2. 【請求項2】 アゾール系抗真菌剤が、フルコナゾー
    ル、イトラコナゾール、クロトリマゾール、ケトコナゾ
    ール、ラノコナゾール又はこれらの混合物である請求項
    1に記載の抗真菌剤。
  3. 【請求項3】 ラクトフェリン類の加水分解物由来の抗
    菌性ペプチドが、牛乳若しくは人乳由来のラクトフェリ
    ン類の加水分解物から単離されたペプチド、このペプチ
    ドと同一のアミノ酸配列を含む化学合成されたペプチ
    ド、それらの誘導体、又はこれらの2種以上の混合物で
    ある請求項1又は請求項2に記載の抗真菌剤。
  4. 【請求項4】 ラクトフェリン類の加水分解物由来の抗
    菌性ペプチドが、配列番号1乃至配列番号8のいずれか
    に記載されたアミノ酸配列を有する請求項1乃至請求項
    3の抗真菌剤。
  5. 【請求項5】 アゾール系抗真菌剤1部(重量)に対し
    てラクトフェリン類の加水分解物が、少なくとも100
    部(重量)の割合で含有されている請求項1又は請求項
    2に記載の抗真菌剤。
  6. 【請求項6】 アゾール系抗真菌剤1部(重量)に対し
    てラクトフェリン類の加水分解物由来の抗菌性ペプチド
    が、少なくとも0.5部(重量)の割合で含有されてい
    る請求項1乃至請求項4に記載の抗真菌剤。
JP7347405A 1995-12-14 1995-12-14 抗真菌剤 Pending JPH09165342A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7347405A JPH09165342A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 抗真菌剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7347405A JPH09165342A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 抗真菌剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09165342A true JPH09165342A (ja) 1997-06-24

Family

ID=18390003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7347405A Pending JPH09165342A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 抗真菌剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09165342A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080652A1 (en) * 2002-03-26 2003-10-02 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Antimicrobial peptide, its analogs and antimicrobial composition comprising them
US7253143B1 (en) 1998-07-06 2007-08-07 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7253143B1 (en) 1998-07-06 2007-08-07 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use
JP2010090162A (ja) * 1998-07-06 2010-04-22 Pharmasurgics In Sweden Ab 人ラクトフェリンの配列に基づくペプチドおよびその使用
US7803757B2 (en) 1998-07-06 2010-09-28 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use
WO2003080652A1 (en) * 2002-03-26 2003-10-02 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Antimicrobial peptide, its analogs and antimicrobial composition comprising them
US7348402B2 (en) 2002-03-26 2008-03-25 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Antimicrobial peptide, its analogs and antimicrobial composition comprising them

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101899552B1 (ko) 전복에서 유래한 항균 펩타이드 유사체 및 이를 포함하는 항균용 약학 조성물
EP1853620B1 (en) Antimicrobial hexapeptides
US20180289768A1 (en) Antimicrobial and anti-inflammatory peptides
EP2875826B1 (en) Composition for preventing or treating sepsis
EP3985013A1 (en) Romo1-derived antimicrobial peptides including lysine substitution and variants thereof
JPH11507376A (ja) 抗真菌性d−アミノ酸ヒスタチン系ペプチド
KR101734064B1 (ko) 마이시니딘 펩타이드로부터 유래한 신규 항균 펩타이드 및 이의 용도
US6730659B2 (en) Antimicrobial peptides and methods of use thereof
JP2002519438A (ja) 人ラクトフェリンの配列に基づくペプチドおよびその使用
US20050277589A1 (en) Linear cationic peptides having antibacterial and/or antifungal properties
KR102158036B1 (ko) Pseudin-2 펩타이드로부터 유래한 신규 항균 펩타이드 및 이의 용도
EP3519426B1 (en) Antimicrobial peptides comprising epsilon lysine residues
JPH09165342A (ja) 抗真菌剤
EP1334124B1 (en) Diastereomeric peptides and pharmaceutical compositions comprising them
JP3849988B2 (ja) 抗真菌剤
JPH1192375A (ja) ニューキノロン系抗菌剤の抗菌性を増強させる抗菌剤
KR101329223B1 (ko) 생체내 이용효율이 증진되고 세포독성이 감소된 항균펩타이드 및 이를 함유하는 항균용 조성물
KR102540598B1 (ko) 태평양굴에서 유래한 항균 펩타이드 및 이의 용도
JP7440126B2 (ja) 新生物性病変治療用ペプチド含有組成物
JP2002542201A (ja) シュードマイシン抗真菌組成物およびその使用方法
KR20200102973A (ko) 지방산 항균펩타이드 및 이를 함유하는 항균 조성물
CA2238429A1 (en) Compositions and methods for the prevention and treatment of oral mucositis
KR20220111039A (ko) Pep27 펩타이드로부터 유래한 신규 펩타이드 및 이의 용도
KR20220099306A (ko) Hylin a1 펩타이드로부터 유래한 신규 펩타이드 및 이의 용도
KR20210154309A (ko) 호랑나비 유충으로부터 유래된 펩타이드인 파필리오신-3 및 이의 용도

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060829