JPH09164696A - インクジェット印刷カートリッジ - Google Patents

インクジェット印刷カートリッジ

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JPH09164696A
JPH09164696A JP28349596A JP28349596A JPH09164696A JP H09164696 A JPH09164696 A JP H09164696A JP 28349596 A JP28349596 A JP 28349596A JP 28349596 A JP28349596 A JP 28349596A JP H09164696 A JPH09164696 A JP H09164696A
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JP
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ink
chamber
substrate
channel
channels
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JP28349596A
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English (en)
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Shen Wang
シェン・ワァング
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HP Inc
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Hewlett Packard Co
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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク噴出チェンバを急速に補充するとと
もに、インク噴出チェンバ間のクロストークを減少させ
る。 【解決手段】印刷カートリッジはインク貯蔵器と、基板
の上面に沿って、各々のチェンバにインク発射要素を有
する複数の個々のインク発射チェンバをもつ基板とを含
む。基板は、インク発射チェンバに近接する中央充填ホ
ールを基板の中央にもつ。インク・チャネルは貯蔵器と
インク発射チェンバを連結し、第1の端で貯蔵器に、第
2の端で2次チャネルに連結される1次チャネルを含
む。1次チャネルは、インクがインク発射チェンバに近
接するように、インク貯蔵器から基板の中央充填ホール
を通って基板の上面に沿って2次チャネルへ流れ込むこ
とを可能にする。2次チャネルは、発射チェンバの高周
波の補充を与えるために、発射チェンバと接続する複数
の個々の入口チャネルをもつ。個々の入口チャネルは、
発射チェンバに近接するバリア層に形成される島状部に
よって定義される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にインクジェ
ットまたはその他のタイプのプリンタに関し、特に、イ
ンクジェット・プリンタのプリントヘッド構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】サーマル・インクジェット印刷カートリ
ッジは、少量のインクを素早く加熱することによってイ
ンクを蒸発させ、1枚の紙のような記録媒体上にインク
の1ドットを印刷するように複数の開口部のうちの一つ
を通して噴出させて動作する。典型的に、開口部はノズ
ル部材の一つまたは複数の線形アレイに配列される。プ
リントヘッドが紙と相対的に動かされるに従って、各々
の開口部からの適切に順番付けられたインクの噴出によ
り、文字その他の画像が紙に印刷される。典型的に紙
は、プリントヘッドが紙を横切って移動するたびに送ら
れる。サーマル・インクジェット・プリンタは、インク
のみが紙を打つので速く静かである。これらのプリンタ
は高品質の印刷を生成し、コンパクトかつ手頃な値段で
作られうる。
【0003】一般にインクジェット・プリントヘッド
は、(1)インク貯蔵器から、開口部に近接する各々のイ
ンク噴出チェンバにインクを供給するインク・チャネル
と、(2)開口部が所望のパターンで形成される金属開口
部プレートまたはノズル部材と、(3)一つのインク噴出
チェンバにつき一つの抵抗器をもつ一連の薄膜抵抗器を
含むシリコン基板を含む。
【0004】インクの一つのドットを印刷するために、
外部電源からの電流が選ばれた薄膜抵抗器に通される。
そして抵抗器が加熱され、インク噴出チェンバ内の隣接
するインクの薄層を過熱して爆発的なインク噴出を引き
起こし、その結果関連する開口部を通してインクの小滴
を紙の上に噴出させる。
【0005】ヒ−タ−抵抗器の非活動化、および発射チ
ェンバからのインクの排除の後、インクは発射チェンバ
に流れ込み、排出されたインクによって空にされた容量
を満たす。インクができるだけ速やかにチェンバを補充
し、それによってプリントヘッドのノズルの非常に急速
な発射を可能にすることが望ましい。ノズルの急速な発
射は、もちろん高速印刷をもたらす。液滴がプリントヘ
ッド・ノズルから噴出されると、多少の残留流体が振動
する(oscillating)メニスカスとしてノズルに残ったま
ま、置き換えインクがインク発射チェンバに流れ込み、
噴出される小滴へ失われたインクを補給する。ノズルの
次の発射の前に、インク・メニスカスが静止し、インク
はチェンバを補充するに十分な時間をもたなければなら
ない。さもなければ小滴の重さに望ましくない変動が起
きて、結果として生じる印刷が印刷密度の深刻な劣化を
経験することになる。
【0006】Johnsonの米国特許第4,683,481号「Therma
l Ink Jet Common-Slotted Ink Feed Printhead」に開
示されるインクジェット・プリントヘッドでは、インク
は基板に形成される伸張したホールを通して、インク貯
蔵器からそれぞれのインク噴出チェンバに供給される。
そしてインクは、基板とノズル部材との間のバリア層に
形成される多くの領域へ、そして複数のインク・チャネ
ルへ、最後にそれぞれのインク噴出チェンバへと流れ込
む。この設計は、インクが中心位置からインク噴出チェ
ンバの方へ送られ、そして外に向けてインク噴出チェン
バに分配される中央フィード(feed)設計と分類すること
ができる。インクが中央スロットに流れ込むが、基板の
側面のまわりに流れないようにインク貯蔵器に関して基
板の後ろを密閉するために、密閉は、基板のホールの回
りを囲むように基板それ自体とインク貯蔵器本体の間に
形成される。典型的に、このインクの密閉は、インク貯
蔵器本体の流体チャネルの周囲に粘着性のビーズを与
え、その粘着性のビーズの上に基板を置くことによって
達成される。その結果、粘着性のビーズは基板に形成さ
れたホールの周囲を囲む。接着剤は、熱気が基板および
接着剤を熱することによって接着剤を硬化させる、制御
された熱気の吹き込みにより硬化する。
【0007】インクジェット印刷の主な関心は、紙また
は他の印刷媒体への十分なインクの流れである。また印
刷品質は、プリントヘッドを通るインクの流れに関連し
て変化するものである。印刷される紙またはその他の媒
体上のインクがあまりに少なすぎると、薄れて読むこと
が困難な印刷文書を作る。その貯蔵器からインク発射チ
ェンバへのインクの流れが、以前のプリントヘッド設計
では発射チェンバへ急速に供給されることができないこ
とに悩んでいた。インク供給源とインク発射チェンバと
の間の広く通行自由な流体の連結は高速な補充の必要を
満足するが、ノズルのインク振動は、印刷品質に影響を
及ぼす液滴の量および噴霧の変動を最小限にするように
抑えられなければならない。またそのような広い連結に
よってインクはノズルから押し出されて発射するだけで
なく、インク・フィード供給ルートを経由して隣のイン
ク発射チェンバ、およびそれらの関連するノズルへと押
し出される。この現象は一般にクロストーク(crosstal
k)と呼ばれ、発射されるノズルに隣接するノズルからの
噴霧の結果として、不正確に定義される文字を印刷出力
に生成し、開口部プレートの外部表面上にインクの水た
まりを形成する。高周波で抵抗器を加熱するとき、従来
のインク・チャネル・バリア設計は、インク噴出チェン
バを十分に補充させないか、あるいは極端な吹き返し(b
lowback)や破滅的なオーバーシュート(overshoot)を与
えてノズル部材の外面に水たまりを作るかのどちらかで
ある。
【0008】加えてインクジェット・プリントヘッドで
時折現れる問題は、インク・フィード・チャネルに生じ
る詰まり(blockage)の問題である。微細な粒子が狭いイ
ンク・フィード・チャネルに留まって、インク発射チェ
ンバがインクに飢えることがありえる。命令されながら
もインク小滴を発射しない一つのノズルは、一様な画像
が印刷される時に、印刷文字から欠ける部分を生じ、媒
体上に印刷されない帯を残す。これは、インクジェット
・プリンタに全く望ましくない印刷物のより乏しい品質
をもたらす。近隣のインク発射チェンバおよびノズルの
間のクロストークなしで、プリントヘッドを通過する改
善されたインクの流れと、粒子の詰まりに対する改善さ
れた耐久力を提供するプリントヘッド設計を得ることが
有利である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】印刷速度の向上、解像
度の向上、噴霧の低減、印刷品質の改善、スループット
の向上、およびインクの流れ制御の向上というこれらの
必要性を解決するために、インクジェット・プリントヘ
ッドの新しい設計が望まれている。
【0010】先行技術のプリントヘッド設計は、増加さ
れる解像度およびスループットに要求される高いノズル
密度と、高い操作性の動作周波数および発射速度をも
つ、プリントヘッドの能力を制限した。印刷の解像度
は、カートリッジ・プリントヘッド基板に形成されるイ
ンク噴出の開口部および抵抗器の密度に依存する。解像
度および印刷品質を増加させるために、ヒーター抵抗器
および関連する開口部は互いに近接して配置される。互
いに近接して置かれるヒーター抵抗器の増加される数
と、高い抵抗器加熱周波数は、噴霧の可能性をより大き
くし、それぞれのインク噴出チェンバにインクの適切な
供給を迅速に与える困難を増加させる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプリントヘッド
は、以前のプリントヘッド設計を越える多くの性能の利
点をもつ。インクの流れにはより少ない制限しか存在し
ないので、インクはより速くインク噴出チェンバに流れ
込むことができる。このより速いインクの流れは、プリ
ントヘッドの補充周波数応答を改善し、より高い印刷速
度を可能にする。従来のインク・チャネル・バリア設計
は、インク噴出チェンバを十分に補充させないか、極端
な吹き返しまたは破滅的なオーバーシュートを与えて、
ノズル部材の外面上に水たまりをつくる。
【0012】本発明の実施例は、インク貯蔵器と、それ
ぞれのチェンバにインク発射要素を有する複数の個々の
インク発射チェンバをその上面に沿ってもつ基板とを含
む印刷カートリッジを提供する。基板は、インク発射チ
ェンバに近接する中央充填ホールを基板の中央にもつ。
インク発射チェンバは、第1のチェンバ・アレイおよび
第2のチェンバ・アレイに配列され、少なくとも1イン
チあたり300ドットを供給するように隔てられる。イン
ク・チャネルは貯蔵器とインク発射チェンバを連結し、
第1の端で貯蔵器に、第2の端で2次チャネルに連結さ
れる1次チャネルを含む。1次チャネルは、インクがイ
ンク発射チェンバに近接するように、インク貯蔵器から
基板の中央充填ホールを通って基板の上面に沿って2次
チャネルへ流れ込むことを可能にする。2次チャネル
は、発射チェンバの高周波の補充を与えるために、発射
チェンバと接続する複数の個々の入口チャネルをもつ。
個々の入口チャネルは、発射チェンバに近接するバリア
層に形成される島状部によって定義される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1を参照して、参照数字10は全
般的に、本発明の一つの実施例に従ってプリントヘッド
を取り入れたインクジェット印刷カートリッジを示す。
インクジェット印刷カートリッジ10はインク貯蔵器12お
よびプリントヘッド14を含み、プリントヘッド14は、テ
ープ自動結合(Tape Automated Bonding;TAB)を使用して
形成される。プリントヘッド14(以後「TABヘッド・アセ
ンブリ14」)は、中に形成されるオフセットのホールす
なわち開口部17の平行な2列を含む、金属ノズルプレー
トまたはノズル部材16を含む。ノズル・プレート16はシ
リコン基板28に取り付けられ(図3に示す)、個々に通電
可能な複数のヒーター抵抗器を含む。
【0014】テープ18の後面は、従来の写真平版のエッ
チングおよび/またはメッキ処理を使用してその上に形
成される複数の導線トレース36を含む(図3に示す)。こ
れらの導線トレースは、プリンタと相互接続するように
設計される大きい接点パッド20で終端する。印刷カート
リッジ10は、テープ18の前面の接点パッド20が、外部で
生成される通電信号をプリントヘッドに提供するプリン
タ電極と接触してプリンタに設置されるように設計され
る。
【0015】示される多様な実施例で、トレースは、テ
ープ18の後面(記録媒体と向き合う面の反対)に形成され
る。これらのトレースにテープ18の前面からアクセスす
るために、複数のホール(バイア)がテープ18の前面を貫
いてトレースの終端を露出するように形成されなければ
ならない。そしてトレースの露出される端は、例えば金
でメッキされ、テープ18の前面に示される接点パッド20
を形成する。
【0016】窓22および24はテープ18を貫いて伸び、導
線トレースの他方の終端とヒーター抵抗器を含むシリコ
ン基板上の電極との接合を容易にするために使用され
る。窓22および24は、下にあるトレースの一部および基
板を保護するためにカプセル材料で満たされる。
【0017】図1の印刷カートリッジ10で、テープ18は
印刷カートリッジの「鼻」の後ろの端の上で曲げられ、
鼻の後ろの壁25の長さのおよそ2分の1まで伸張する。
テープ18のこのフラップ部分は、遠い終端窓22を通り抜
けて基板電極に接続される導線トレースの経路のために
必要とされる。
【0018】図2は、印刷カートリッジ10から取り外さ
れ、TABヘッド・アッセンブリ14の窓22および24がカプ
セル材料で満たされる前の図1のTABヘッド・アセンブ
リ14の正面図を示す。金属ノズル・プレートすなわちノ
ズル部材16もまた示され、中に形成されるオフセットの
ホールすなわち開口部17の平行な2つの列を含んでい
る。ノズル・プレート16は、バリア層30によってシリコ
ン基板28にしっかり固定される。典型的に、ノズル・プ
レート16はニッケルまたは同様の材料から造られ、イン
クの侵食性の影響に耐える金でメッキされる。
【0019】TABヘッド・アセンブリ14の裏側には、個
々に通電可能な複数のヒーター抵抗器を含むシリコン基
板28(図3に示す)が取り付けられる。各々の抵抗器は、
一般に一つの開口部17の後ろに位置し、一つまたは複数
の接点パッド20に順番にまたは同時に加えられる1つま
たは複数のパルスによって選択的に通電させられるとき
にオーミック・ヒーターとして動作する。ヒーター抵抗
器70(図5に示す)は互いにオフセットで一直線の列から
はずれており、従来通りのタイミング論理および一般的
な相互接続に従う。
【0020】開口部17および導線トレースは任意のサイ
ズ、数およびパターンであってもよく、それぞれの図
は、発明の特徴を簡単に明確に示すように設計されてい
る。それぞれの特徴の相対的な寸法は、分かりやすくす
るため大幅に調整されている。
【0021】図3は図2のTABヘッド・アセンブリ14の
後面を示し、テープ18の裏側に搭載されるシリコン鋳型
すなわち基板28を示し、またインク・チャネルとインク
噴出チェンバを含む基板28上に形成されるバリア層30の
一端も示している。またテープ18の裏側に形成される導
線トレース36も図3に示され、トレース36はテープ18の
反対面のパッド20(図2)と接触する。
【0022】図4は、TABヘッド・アセンブリ14が外さ
れて、TABヘッド・アセンブリ14とプリントヘッド本体
との間を密閉する時に使用されるヘッドランド(headlan
d)・パターンを見せる図1の印刷カートリッジ10を示
す。ヘッドランド特性は、分かりやすいように誇張され
ている。また図5には、インク貯蔵器12からのインク
が、基板28の後面の中央充填ホール(図示せず)に流れ込
むことを可能にする印刷カートリッジ10の中央スロット
52が示されている。
【0023】印刷カートリッジ10上に形成されるヘッド
ランド・パターンは、接着剤のビーズがくぼんだ表面部
分58に分配され、TABヘッド・アセンブリ14がヘッドラ
ンド・パターンに対向する場所に押されるときに、中央
スロット52の周囲を囲み、印刷カートリッジ10のくぼん
だ表面部分58と基板28の裏側との間でインクの密閉を形
成するように構成される。
【0024】接着剤の分配された後に図3のTABヘッド
・アセンブリー14が図5のヘッドランド・パターン上に
適切に配置され、押下されるとき、基板28はくぼんだ表
面部分58によって支持される。スロット52の側面で内側
に高くなった壁54は、次のカプセル化のために導電リー
ド36を支持する。ヘッドランド・パターンの形状は、基
板28が表面部分58によって支持されるとき、テープ18の
後面は高くなった壁54の頂上よりもわずかに上であり、
印刷カートリッジ10の平坦な頂上表面59とほぼ同じ高さ
である。TABヘッド・アセンブリ14がヘッドランド上に
押下されると、接着剤が押しつぶされる。接着剤の外側
への変位はインクの密閉に役立つだけでなく、ヘッドラ
ンドの周辺で導線トレース36を下からカプセル化して、
トレースをインクから保護する。
【0025】接着剤が基板28の周囲を囲むことによって
形成されるこの密閉は、インクがスロット52から流れ、
基板28の中央充填ホールへ、そしてバリア層30に形成さ
れるインク発射チェンバ72へと流れることを可能にする
が、インクがTABヘッド・アセンブリ14の下から外に漏
れることを防ぐ。こうしてこの粘着性の密閉は、TABヘ
ッド・アセンブリ14の印刷カートリッジ10に対する強い
機械的な結合を提供し、流体の密閉を提供し、トレース
のカプセル化を提供する。
【0026】シリコン基板28は、従来の写真平版技法を
使用して、その上に2行のオフセットのヒーター抵抗器
70を形成している。また基板28上には、図2のテープ18
の裏側に形成される導線トレース36への接続(破線で示
す)のための電極(図示せず)が形成される。また電極に
与えられる到来する多重化信号を非多重化し、その信号
をそれぞれのヒーター抵抗器70に分配するための非多重
化装置78(図示せず)が、基板28上に形成される。非多重
化装置78は、ヒーター抵抗器70よりもずっと少ない数の
電極の使用を可能にする。非多重化装置78は、電極に与
えられるコード化された信号をデコードするデコーダで
あってもよい。また基板28の表面上には、従来の写真平
版の技法を使用して、抵抗器70のためのインク噴出チェ
ンバ72およびインク・チャネル80が形成されるバリア層
30が形成される。
【0027】バリア層30の上面84は加熱または接着剤に
よって、図3に示されるテープ18の後面に接合される。
そして結果の基板構造は、抵抗器70をノズルプレート16
と並べるようにテープ18の後面に関して配置される。ま
たこの位置合せステップは本質的に、電極を導線トレー
ス36の終端と並べる。そしてトレース36が電極に接合さ
れる。位置合わせされ、接合された基板/テープ構造は
圧力を加えられながら加熱されて、基板構造28をテープ
18の後面に接合し、しっかり取り付ける。
【0028】図5は、基板構造28が表面84でテープ18の
裏側に固定された後の、一つのインク噴出チェンバ72、
ヒーター抵抗器70、および切頭体型の開口部17の拡大図
である。操作上、インクは図1のインク貯蔵器12からス
ロット52(図4に示す)を通って基板28の中央充填ホール
86へ、そして矢印88で示すようにインク・チャネル80お
よび関連するインク噴出チェンバ72へと流れ込む。ヒー
ター抵抗器70の活動時、隣接するインクの薄層が過熱さ
れて爆発的なインク噴出を引き起こし、その結果インク
の小滴を開口部17を通して噴出させる。そしてインク噴
出チェンバ72は、毛管作用によって補充される。好まし
い実施例は、プリントヘッド基板の本質的に中央に位置
する共通の中央インク充填開口すなわちスロット86の使
用を示しているが、代替の実施例として、非中央インク
充填またはエッジ・フィード・インク充填を発射チェン
バにうまく使用してもよい。例えば、米国特許出願第08
/319,893号(1994年10月6日出願)の「Barrier Architect
ure for Inkjet Printhead」を参照されたい。
【0029】ヒーター抵抗器70は、圧電素子のような他
のインク噴出要素によって置き換えられてもよい。
【0030】基板28の充填ホール86へのインクの流れを
抑えるために、インク・フィード・チャネル80に、イン
ク・チャネル80の幅を減少させるくびれまたは「ピンチ
・ポイント(pinch points)」が与えられていた。米国特
許出願第08/236,915号(1994年4月29日出願)の「Therma
l Inkjet Printer Printhead」を参照されたい。このよ
うな形状はクロストークを減少させるために見つけられ
たが、発射チェンバのインク補充速度を犠牲にした。
【0031】本発明に従って、インク・チャネルのバリ
ア形状は、増加されるインク・チェンバの補充と減らさ
れる噴霧を得るように設計された。図6を参照すると、
島状部100、200がバリア層30に形成され、ヒーター抵抗
器70と、基板28に形成される中央充填ホール86との間の
インク・チャネルに配置される。島状部100、200は、例
えば島状部100と関連するインク・チャネル102および10
4、および島状部200と関連するインク・チャネル202お
よび204という2つのインク・チャネルを効果的に生み
出す。2つのインク・チャネルを提供することは、ヒー
ター抵抗器70、71の周囲のインク蒸発チェンバ72、73を
急速に補充するために、豊富なインク・フィードとイン
ク・プレナム(plenum)への大きい実効開口の両方を与え
る。
【0032】ヒーター抵抗器70が活動化されるとき、イ
ンクの蒸発気泡がインク蒸発チェンバ72のヒーター抵抗
器70上に形成される。このインク蒸発気泡の急速な形成
は、ヒーター抵抗器70の上のノズル17を通してインクを
噴出することに加えて、インクをインク・チャネル102
および104へ押し戻す。この後方向へのインクの流れ
は、インク・プレナム300へ、また隣のインク蒸発チェ
ンバのインク・チャネルへと押し出される。例えば、ヒ
ーター抵抗器70の真上のインク蒸発気泡の核形成は、ノ
ズル・プレート16のノズル17からインクを吐き出すだけ
でなく、インク・チャネル102および104を通してインク
を戻す。チャネル104を通して後方に吐き出されるイン
クは、隣の蒸発チェンバ73のインク・チャネル202にも
入る。その結果、蒸発チェンバ73のノズル開口部17に形
を成すメニスカスはノズル17の縁を越えて押され、ノズ
ル・プレート16の外部表面上にあふれ出る。このように
あふれることによって、蒸発チェンバ73と関連するノズ
ル開口部の近くのノズルプレートの外部表面上にインク
の水たまりを残し、それは蒸発チェンバ73から噴出され
る次の小滴に付着する。これは小滴の軌道に不利な影響
を及ぼし、媒体上に本物でない(spurious)インクの噴霧
を生成し、その結果、印刷される画像のより低い品質を
生む。本発明の重要な特徴は、蒸発チェンバからのイン
ク噴出によって、隣の蒸発チェンバのインクがノズルプ
レートの表面上にあふれないように、また続いて望まし
くない噴霧を引き起こさないようにしていることであ
る。
【0033】隣り合うインク蒸発チェンバ72、73を隔て
る突出150は、入口開口チャネル104と入口開口チャネル
202を隔てる。これは、インク・チャネルから発出する
多くのインク・パルスが近隣のインク・チャネルを通っ
て広がるのではなく、インク・プレナム300内のインク
量(mass)によって吸収されることを可能にする。
【0034】プリントヘッドの最善の性能は、ノズルの
直径、抵抗器のサイズおよびチャネルの寸法というパラ
メータが互いに相対的に最適化される点で生じる。好ま
しい実施例のパラメータの定義および寸法は、表1およ
び表2に示される。
【0035】本発明の第2の実施例が、図7に示され
る。島状部400、500がバリア層30に形成され、ヒーター
抵抗器70と、基板28に形成される中央充填ホール86との
間のインク・チャネルに配置される。図6のように島状
部400、500は、例えば島状部400に関連するインク・チ
ャネル402および404、また島状部500に関連するインク
・チャネル502および504という2つのインク・チャネル
を効果的に作り出す。この実施例で、島状部は非対称に
形作られる。バリア島状部400によって形成されるイン
ク・チャネル402、404は、インク・チャネル間の非対称
の流体抵抗の大きさを得るために異なったチャネル長を
もつ。島状部400と一体になったインク・チャネル404の
短い方のチャネル長は、蒸発チェンバ72の中のインクの
蒸発に起因して、インク・チャネル402から発出するイ
ンク・パルスよりも速くインク・プレナム300に到達す
る後方向のインクのパルスを起こす。図6に関して述べ
た実施例と同様に、インク・チャネルおよびインク蒸発
チェンバの配列は、隣接するインク蒸発チェンバのクロ
ストークの保護を提供する。
【0036】本発明の一つの特徴は、より低い流体抵抗
のインク・チャネルが、より高い流体抵抗のインク・チ
ャネルよりも直接的にインク・プレナムに開いているこ
とである。再び図7を参照すると、インク・チャネル40
4への入口はそのより短いチャネル長によって、隣のイ
ンク・チャネル502の入口の開口よりも十分に前にイン
ク・プレナムに到達することが理解されうる。インク・
チャネル404によってフィードされる蒸発チェンバ72
は、インク・チャネル502によってフィードされる蒸発
チェンバ72よりも、効果的にインク・プレナムに近接し
ている。インクはより速くインク蒸発チェンバ72を補充
するためにインク・チャネル404を経由して戻り、イン
ク・チャネル402を経由してよりゆっくりとインクが戻
ることによって増加される。この非対称のインクの補充
によってインク蒸発気泡はつぶれ、インク液滴の「尾」
はキャリッジ走査方向ではなく紙の進行方向に向かって
引きちぎられ、このことは印刷品質にとってより良好で
ある。
【0037】また本発明の重要な特徴は、比較的低い流
体抵抗を有する1つのインク蒸発チェンバ72の1つのイ
ンク・チャネルが、比較的高い流体抵抗を有する隣のイ
ンク蒸発チェンバのインク・チャネルに直接的に隣接す
るように、隣接する蒸発チェンバが互いに相対的に配列
されることである。この配列は図7の平面図で見ること
ができる。ヒーター抵抗器70と関連するインク蒸発チェ
ンバ72は、ヒーター抵抗器71と関連するインク蒸発チェ
ンバ73に隣接している。インク・チャネル404はより短
いチャネル長をもつので、より低い流体抵抗をもつ。こ
のインク・チャネルは高い流体抵抗のインク・チャネル
502に直接的に隣接して配置される。
【0038】特定の島状部の形状が実施例で示された
が、こぶ(wen)のような他の形状が用いられても良い。
図6および図7に示される多様なプリントヘッド寸法の
定義は、表1で与えられる。
【0039】
【表1】 図6および図7に示されるバリア層30に形成される多様
な要素の寸法は、以下の表2で確認される。
【0040】
【表2】 この設計には多数の性能の利点が存在する。インクの流
れの制限はより少ないので、インクは、より速くインク
噴出チェンバに流れ込むができる。このより速いインク
の流れは、プリントヘッドの周波数応答を改善し、開口
部の所与の数に基づいてより高い印刷速度を可能にす
る。さらにより速いインクの流れは、インク噴出チェン
バのヒーター要素が加熱されるとき、インクの流れの変
動によって引き起こされるインク噴出チェンバ間のクロ
ストークを減少させることができる。
【0041】上述のものは、本発明の操作の原則の好ま
しい実施例とモードを記述している。しかし、発明は議
論された特定の実施例に限定されると解釈されるべきで
はない。例として、上述の発明は、サーマル・タイプの
インクジェット・プリンタと同様にサーマル・タイプで
ないインクジェット・プリンタに関して使用することも
できる。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、より速やかにインク噴
出チェンバを補充するとともに、インク噴出チェンバ間
のクロストークを減少させるインクジェット印刷カート
リッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例に従うインクジェット印
刷カートリッジの斜視図である。
【図2】図1の印刷カートリッジから外されたテープ自
動結合(Tape AutomatedBonding;TAB)プリントヘッド
・アセンブリの正面図である。
【図3】シリコン基板が搭載され、導線が基板に取り付
けられた、図2のTABヘッド・アセンブリの後面の斜
視図である。
【図4】TABヘッド・アセンブリが取り外された、図
1のインクジェット印刷カートリッジの一部分の斜視図
である。
【図5】開口部と、インク噴出チェンバ、ヒーター抵抗
器および基板のエッジとの関係を示す、TABヘッド・
アセンブリの一部分の上面の部分断面図である。
【図6】ヒーター抵抗器、インク噴出チェンバ、インク
・チャネルおよび島状部を含む対称のバリア構造の上面
図である。
【図7】ヒーター抵抗器、インク噴出チェンバ、インク
・チャネルおよび島状部を含む非対称のバリア構造の上
面図である。
【符号の説明】
10 印刷カートリッジ 12 インク貯蔵器 14 TABヘッド・アッセンブリ 16 ノズル部材 17 開口部 18 テープ 20 接点パッド 22,24 窓 28 シリコン基板 30 バリア層 36 導線トレース 52 中央スロット 54 壁 70 ヒーター抵抗器 72 インク噴出チェンバ 80,102,104,202,204,402,404,502,504 インク・チャ
ネル 84 バリア層上面 100,200,400,500 島状部 150 突起

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク貯蔵器と、 各々のチェンバにインク発射要素を有し、第1のチェン
    バ・アレイおよび第2のチェンバ・アレイに配列され、
    少なくとも1インチの印刷あたり300ドットを供給する
    ように隔てられる複数の個々のインク発射チェンバを基
    板の上面にもち、上記インク発射チェンバに近接する中
    央充填ホールを基板の中央にもつ基板と、 上記インク発射チェンバを上記貯蔵器と連結するインク
    ・チャネルと、を備え、 上記インク・チャネルは、第1の端で上記貯蔵器と、第
    2の端で2次チャネルと連結する1次チャネルを含み、 上記1次チャネルは、インクが上記インク発射チェンバ
    に近接するように、上記インク貯蔵器から上記中央充填
    ホールを通って、上記基板の上面に沿って上記2次チャ
    ネルへ流れ込むことを可能にし、 上記2次チャネルは、上記発射チェンバの高周波の補充
    を可能にする、上記発射チェンバと連結する複数の個々
    の入口チャネルを有し、 上記個々の入口チャネルは、上記発射チェンバに近接し
    て、バリア層に形成される島状部によって定義される、
    インクジェット印刷カートリッジ。
JP28349596A 1995-10-31 1996-10-25 インクジェット印刷カートリッジ Pending JPH09164696A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005186610A (ja) * 2003-12-04 2005-07-14 Canon Inc インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
KR100491934B1 (ko) * 1997-07-31 2005-08-04 휴렛-팩커드 컴퍼니(델라웨어주법인) 미립자허용프린트헤드및그제조방법

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