JPH09164384A - 加圧浮上分離装置 - Google Patents

加圧浮上分離装置

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JPH09164384A
JPH09164384A JP32739495A JP32739495A JPH09164384A JP H09164384 A JPH09164384 A JP H09164384A JP 32739495 A JP32739495 A JP 32739495A JP 32739495 A JP32739495 A JP 32739495A JP H09164384 A JPH09164384 A JP H09164384A
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久芳良則
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木原徹太郎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水中に含まれる活性汚泥等の固形物の濃縮
の程度を高める。 【解決手段】 処理すべき廃水中に含まれる活性汚泥等
の固形物を濃縮する浮上分離槽1を断面円形状に形成す
るとともに、浮上分離槽1の液深のほぼ半分の高さの位
置に、廃水を浮上分離槽2内に導く吐出ノズル34を設
け、吐出ノズル34からの廃水の吐出方向を水平方向と
する。吐出ノズル34は水面から離れた位置に位置して
いるので、水面付近を静止状態に保つことができるとと
もに、吐出ノズル34から流出する廃水を素早く水平方
向に均一に分散することができるので、全水面を有効に
用いて活性汚泥等の固形物を濃縮することができること
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は加圧浮上分離装置
に関し、特に、処理すべき廃水中に含まれる活性汚泥等
の固形物を濃縮する程度を高くすることができるととも
に、設備費および運転費用を安価にすることができる加
圧浮上分離装置に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、し尿等の廃水を浄
化する方法として活性汚泥法が知られている。この浄化
法は、廃水と活性汚泥(好気的な条件で、廃水中の有機
物を基質として利用し、増殖する微生物の集合体)とを
混合攪拌し、エアレーション(空気を吹き込むことによ
って酸素を供給する)することによって、廃水を生物学
的に処理するものであって、非常に高い浄化能力を有す
るものである。
【0003】この場合、生物学的処理した廃水中には増
殖した活性汚泥が懸濁しているため、これを沈降分離装
置又は加圧浮上分離装置を用いて液体から分離(濃縮)
する必要がある。沈降分離装置は、重力の作用によって
固形物を液体から分離するようにしたものであるが、こ
こでは、本願発明に関係のある加圧浮上分離装置につい
てのみ説明する。
【0004】加圧浮上分離装置は、生物学的処理した廃
水に加圧状態で空気を溶解させ、常圧(大気圧)に戻す
ことにより、廃水中に懸濁している活性汚泥の表面に気
泡を析出させ、活性汚泥を浮上させて廃水の水面上で濃
縮(分離)するようにしたものである。
【0005】そして、濃縮(分離)した活性汚泥は、一
部が生物学的処理の工程に戻され(返送汚泥)、それを
除いて残った分は脱水、乾燥等の処理を経て処分される
(余剰汚泥)。
【0006】この場合、返送汚泥の濃縮の程度が高いほ
ど、設備を小型化することができることになる。すなわ
ち、例えば、生物学的処理に必要な活性汚泥を5000
ppm(0.5%)とし、返送汚泥の濃度を1%とする
と、生物学的処理する原廃水と同量の返送汚泥が必要と
なり、原廃水の2倍の量を処理しなければならず、設備
が大型化する。一方、返送汚泥の濃度を4%とすると、
返送汚泥の量が少なくて済み、原廃水の1.15倍の量
を処理すればよいことになり、前述したものよりも設備
を小型化することができる。したがって、返送汚泥の濃
縮の性能が設備の大きさに大きく影響し、濃縮の程度を
高くするほど設備を小型化することができることにな
る。
【0007】このようなことを考慮して、既に公知とな
っている従来の二例の加圧浮上分離装置について検討す
る。
【0008】図5には、従来の一例の角型の分離槽を用
いた水平流式加圧浮上分離装置が示してある。この装置
において、生物学的処理した廃水は、分離槽51の下方
から気泡を発しながら導入部52に流入し、導入部52
と分離部53との境界に設けられている堰54を越えて
水平方向から分離部53に流入する。
【0009】分離部53は、活性汚泥の分離(濃縮)に
必要な水面積を有しており、水面付近で活性汚泥が液体
から分離(濃縮)される。濃縮された活性汚泥は、上部
集泥部材55で掻き寄せられて汚泥排出室56に集めら
れる。清澄液は、分離部53の底部に設けられた集水パ
イプ57で集められ、溢流堰58を越えて分離槽51外
に排出される。分離部53の底部に沈殿したスラッジ
は、下部集泥部材59でスラッジピット60に集めら
れ、分離槽51外に排出される。
【0010】上記のような角型の分離槽51を用いた水
平流式加圧浮上分離装置にあっては、廃水は、導入部5
2から分離部53に水平方向から流入するため、活性汚
泥が水面上の一部分に偏って濃縮するようなことはな
く、全水面を有効に用いて活性汚泥の濃縮を行うことが
できる。したがって、活性汚泥の濃縮の性能は高いもの
である。
【0011】しかし、活性汚泥を掻き集める上部集泥部
材55およびスラッジ等を掻き集める下部集泥部材59
の構造が複雑で、高価で、所用動力も大きく、部品の消
耗等によるトラブルも発生しやすいため、設備費用およ
び運転費用が非常に高くなる。
【0012】図6には、従来の他の例の上向流式加圧浮
上分離装置が示してある。この装置は、円形型の分離槽
61の中央に筒状の流入部62を設け、この流入部62
によって分離槽61内に流入する廃水の速度エネルギー
を減衰し、均一な上向流を形成するようにしたものであ
って、分離槽61の中心部には回転軸63が設けられ、
流入部62、上部集泥部材64および下部集泥部材65
が一体となって回転するようになっている。
【0013】上記のような円形型の分離槽61を用いた
上向流加圧浮上分離装置にあっては、前述した角型の分
離槽51を用いた水平流式加圧浮上分離装置と比較する
と、上部集泥部材64および下部集泥部材65の構造が
簡単であるため、設備費用および運転費用を安価にする
ことができる。しかし、廃水が上向流で分離槽61内に
流入するため、廃水の水面付近を静止状態とすることが
できず、また、廃水を十分に水平方向に分散させること
ができないため、水面上の一部分に偏って活性汚泥の濃
縮が行われ、全水面を有効に用いて活性汚泥の濃縮を行
うことができない。したがって、活性汚泥の濃縮の程度
を高くすることができず、所望の濃縮の程度を得ようと
するには設備を大型化しなければならない。
【0014】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、設備を大型化すること
なく、返送汚泥の濃縮の程度を十分に高くすることがで
き、設備費および運転費用を安価にすることができる加
圧浮上分離装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、処理すべき廃水に加圧状態で空気
を溶解し、これを浮上分離槽に導いて常圧に戻し、廃水
中に溶解した空気を廃水中の固形物の表面に気泡として
析出させ、固形物を浮上させて廃水の水面上で濃縮する
ようになっている加圧浮上分離装置において、前記浮上
分離槽を断面が円形状をなすように形成するとともに、
この浮上分離槽の軸線近傍で液深のほぼ半分の高さの位
置に廃水を浮上分離槽内に導く吐出ノズルを設け、か
つ、吐出ノズルから浮上分離槽内への廃水の流入方向を
水平方向とした手段を採用したものである。また、前記
吐出ノズルから浮上分離槽内に流入する廃水の流速と浮
上分離槽の半径との比を0.3〜0.5(1/秒)の範
囲とした手段を採用したものである。
【0016】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、処理すべき廃水は吐出ノズルを介して浮上分離槽
内に導かれる。吐出ノズルは浮上分離槽の軸線近傍で液
深の半部の高さの位置に設けられ、しかも、吐出ノズル
からの廃水の流出方向は水平方向となっているので、廃
水中に含まれる活性汚泥等の固形物が浮上しても廃水の
水面付近の静止状態を保つことができ、活性汚泥等の固
形物を全水面に均一に分散させて濃縮することができる
ことになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
の形態について説明する。図1〜図4には、この発明に
よる加圧浮上分離装置の一実施の形態が示されていて、
図1は平面図、図2は縦断面図、図3は図1に示すもの
の部分拡大断面図、図4は図1に示すものの系統図であ
る。
【0018】すなわち、この実施の形態に示す加圧浮上
分離装置は、生物学的処理をした廃水中に含まれる活性
汚泥等の固形物を浮上させる浮上分離槽1と、浮上分離
槽1内に生物学的処理をした廃水を導く吐出ノズル34
と、廃水の水面上に浮上した活性汚泥等の固形物を掻き
寄せて浮上分離槽1外に排出する上部掻取部材17と、
廃水から沈殿して浮上分離槽1の底部に溜まったスラッ
ジ等を掻き寄せて浮上分離槽1外に排出する下部掻取部
材25とを具えている。
【0019】浮上分離槽1は断面が円形状をなすもので
あって、上端開口部は蓋2で閉塞されるようになってい
る。浮上分離槽1には廃水から活性汚泥等の固形物を除
去して清澄した分離水を回収するための分離水槽3が連
設されている。分離水槽3と浮上分離槽1との間は連通
孔4を介して相互に連通するようになっている。連通孔
4の一端は浮上分離槽1の底面側に開口し、他端は分離
水槽3の底面側に開口するようになっている。
【0020】浮上分離槽1の内周面上部には径方向内方
に環状に突出する段部1aが一体に形成されている。段
部1aの内周面に対応する部分が廃水の基準水面となる
とともに、段部1aの上面側には後述する上部掻取部材
17の各アーム19を支持するためのローラ21が回動
可能に位置するようになっている。
【0021】浮上分離槽1の底面は中心部が最深となる
テーパ面1bに形成され、このテーパ面1bによって浮
上分離槽1の底部に沈殿したスラッジ等が中心部に集め
られるとともに、活性汚泥、スラッジ等の固形物を取り
除いて精澄した分離水がテーパ面1bの中心部に開口し
ている連通孔4内に流入し、その内部を流れて分離水槽
3内に回収されるようになっている。
【0022】蓋2の中心部には蓋2を上下方向に貫通す
る孔2aが穿設されている。蓋2の上面側中央部には駆
動部材5(例えば減速機付モータ等)用の架台6が立設
されている。架台6は、下端部が蓋2の孔2aの周縁部
にアンカーボルト9によって固定される筒状の下半部7
と、下半部7の上端部に下端部が嵌合される筒状の上半
部8とからなるものであって、上半部8の上部に駆動部
材5が取り付けられるようになっている。
【0023】上半部8と下半部7とは調整ボルト10に
よって一体に連結されるとともに、調整ボルト10の調
整によって上半部8の下半部7に対する取付け位置を変
更できるようになっている。
【0024】浮上分離槽1の中心部には回転軸11が回
転可能に装着されている。回転軸11の上端は蓋2の中
心部の孔2aおよび架台6の中心部を挿通し、カップリ
ング15を介して駆動部材5の駆動軸(図示せず)に連
結されるとともに、回転軸11の下端には後述する吐出
ノズル34が連結されるようになっている。
【0025】回転軸11は、駆動部材5側に連結される
上部軸12と、吐出ノズル34側に連結される下部軸1
3と、両軸12、13間に位置して両軸12、13を一
体に連結する中部軸14とからなるものであって、上部
軸12は架台6に装着されている軸受16によって回転
可能に支持され、下部軸13は後述する軸受台30に装
着されている軸受メタル32に後述する吐出ノズル34
を介して回転可能に支持されるようになっている。
【0026】上部軸12には上部掻取部材17が取り付
けられている。上部掻取部材17は、上部軸12に装着
されている筒状のボス18の周面に複数本(この実施の
形態では6本)のパイプ状のアーム19を放射状に連結
するとともに、各アーム19に廃水から分離した活性汚
泥等の固形物を掻き寄せるための板状のスクレーパ20
をそれぞれ取り付けたものであって、各アーム19は浮
上分離槽1内に貯溜される廃水の水面と平行、かつ、各
スクレーパ20の下端部が廃水の基準水面上に位置する
ように、ボス18側に取り付けられるようになってい
る。各アーム19の先端部にはそれぞれローラ21が取
り付けられ、このローラ21は浮上分離槽1の内周面に
設けた段部1aの上面側を回動するようになっており、
このローラ21によって各アーム19が回転中に撓むの
を防止できるようになっている。
【0027】浮上分離槽1の段部1aの内周側には、上
面が廃水の基準水面と一致するように掻落し樋22が設
けられている。掻落し樋22の内部は浮上分離槽1の外
壁1cに向かって順次下方に傾斜していて、その先端部
に浮上分離槽1の側壁1cを貫通している排出管23の
一端が連結するようになっている。したがって、廃水か
ら分離した活性汚泥等の固形物は、上部掻取部材17で
掻き寄せられて掻落し樋22内に回収されるとともに、
掻落し樋22から排出管23を通じて浮上分離槽1外に
排出され、排出管23に連結する汚泥受槽24内に回収
されるものである。
【0028】下部軸13には下部掻取部材25が取り付
けられている。下部掻取部材25は、下部軸13の下端
部に上端部が連結される2本のパイプ状の支持部材26
と、各支持部材26の下端部に一端が連結されるととも
に、浮上分離槽1の底面との間に所定の間隙を形成する
ように位置する2本のパイプ状のアーム27と、各アー
ム27に連結されるとともに、先端部が浮上分離槽1の
底面に接触し得る複数枚の板状のスクレーパ28とから
なるものであって、各アーム27のスクレーパ28によ
って浮上分離槽1の底部に沈殿したスラッジ等の固形物
が掻き寄せられ、浮上分離槽1の底面中央部に集められ
るようになっている。
【0029】各支持部材26の上端部と各アーム27の
先端部との間にはそれぞれ吊り金具29が取り付けら
れ、この吊り金具29によって各アーム27が回転中に
撓むのを防止するようになっている。
【0030】浮上分離槽1の底面中央部には、上端が閉
塞された筒状をなす軸受台30が立設されている。軸受
台30の閉塞されている上端部には、そこを貫通するよ
うに筒状をなす軸受ボックス31が一体に取り付けられ
ている。
【0031】軸受ボックス31の内周側には、筒状をな
す軸受メタル32が嵌合されるとともに、この軸受メタ
ル32の上下端には環状をなすオイルシール33、33
がそれぞれ嵌合されるようになっている。
【0032】軸受ボックス31には、上方から下部軸1
3の下端部に連結される吐出ノズル34の下端部が挿着
されるとともに、下方から後述する廃水導入管39の先
端部が挿着されるようになっている。
【0033】吐出ノズル34は、浮上分離槽1の軸線上
でかつ液深のほぼ半分の高さの位置に設けられる断面T
字形状をなす本体部35と、この本体部35の上部に装
着される筒状をなすノズル37とからなるものであっ
て、本体部35の下端部を軸受ボックス31の軸受メタ
ル32、オイルシール33、33の内周側に挿着するこ
とで水平方向に回転可能に支持されるものである。
【0034】本体部35の中心部にはそこを軸線方向に
貫通する孔36が穿設されるとともに、本体部35の上
部にはそこを水平方向に貫通して前記孔36に連通する
4本の孔36、……が穿設され、それら複数の孔36、
……によって本体部35の内部に図中下方から流入して
水平方向八方向に流出する流体通路38が形成され、流
体通路38の各開口部に前記ノズル37がそれぞれ装着
されるようになっている。なお、本体部35の上部を水
平方向に貫通する孔36は4本に限らず、4本以下又は
4本以上であってもよいものである。
【0035】本体部35の上部には下部軸13の下端部
が一体に連結され、この下部軸13によって本体部35
の中心部の孔36の上端開口部が閉塞されるようになっ
ている。そして、このように下部軸13を本体部35に
連結することで、駆動部材5の駆動時に吐出ノズル34
が回転軸11と一体に回転可能となるものである。な
お、吐出ノズル34を回転軸11に連結せずに非回転と
してもよいものである。
【0036】浮上分離槽1の外壁1cの外側には廃水導
入管39が敷設されている。廃水導入管39の一端は空
気溶解装置40に連結され、他端は浮上分離槽1の外壁
1cを貫通して浮上分離槽1の底面中央部から軸受台3
0の中心部に突出し、その先端は軸受ボックス31の下
端部に下方から嵌合するようになっている。したがっ
て、空気溶解装置40内の廃水を、廃水導入管39およ
び軸受ボックス31を介して吐出ノズル34に導くこと
ができるようになっている。
【0037】次に、前記に示すものの作用について説明
する。まず、生物学処理したし尿等の廃水を循環ポンプ
41で空気溶解装置40に導き、空気溶解装置40にお
いて加圧状態で廃水中に空気を溶解させるとともに、こ
の状態の廃水を廃水導入管39、減圧弁42、廃水導入
管39および吐出ノズル34を介して浮上分離槽1内に
導き、常圧(大気圧)下において浮上分離槽1内に廃水
を基準水位まで充填する。この場合、浮上分離槽1の駆
動部材5を予め駆動させておき、回転軸11と一体に上
部掻取部材17、下部掻取部材25および吐出ノズル3
4を回転させておく。
【0038】廃水の浮上分離槽1内は常圧となっている
ので、廃水中に溶解していた空気が廃水中に含まれる活
性汚泥等の固形物の表面に気泡となって析出し、この気
泡によって活性汚泥等の固形物が浮上し、廃水の水面上
で濃縮(分離)される。また、吐出ノズル34からの廃
水の吐出方向は水平方向となっているので、廃水中に含
まれる活性汚泥等の固形物は全水面に均一に行き渡るよ
うに分散するとともに、水面から離れた位置で浮上分離
槽1内に流入するので、水面の静止状態を維持すること
ができることになる。
【0039】そして、廃水の水面上で濃縮された活性汚
泥等の固形物は、回転軸11と一体に回転している上部
掻取部材17の各アーム19のスクレーパ20によって
掻き寄せられて掻落し樋22内に回収され、掻落し樋2
2から排出管23を通じて汚泥受槽24内に回収され
る。汚泥受槽24内に回収された活性汚泥等の固形物
は、一部が生物学的処理の工程に戻され、それを除いて
残った分は脱水、乾燥等の処理を経て処分される。
【0040】また、廃水から沈殿して浮上分離槽1の底
部に溜まったスラッジ等の固形物は、回転軸11と一体
に回転している下部掻取部材25の各アーム27のスク
レーパ28によって掻き寄せられ、浮上分離槽1の底部
中央部に集められて、排出管(図示せず)を介して浮上
分離槽1外に排出される。
【0041】そして、活性汚泥等の固形物およびスラッ
ジ等の固形物を除去して清澄することにより得られる分
離水は、浮上分離槽1の底面に開口している連通孔4内
に流れ込み、そこを流れて浮上分離槽1に連設している
分離水槽3内に回収されることになる。
【0042】上記のように構成したこの実施の形態によ
る加圧浮上分離装置にあっては、生物学的処理した廃水
を浮上分離槽1内に導く吐出ノズル34を液深の半分の
高さの位置に設けるとともに、その位置から廃水を水平
方向に吐出させるようにしたので、廃水が浮上分離槽1
内に流入する位置を廃水の水面から遠ざけることができ
ることになる。したがって、廃水中に含まれる活性汚泥
等の固形物が浮上する速度を遅くすることができるとと
もに、浮上分離槽1内に流入する廃水を素早く水平方向
に分散させことができることになる。この結果、活性汚
泥等の固形物の濃縮が進行する廃水の水面付近を静止状
態に保つことができ、活性汚泥等の固形物が水面の一部
分に偏ることはなく、全水面に均一に行き渡ることにな
り、活性汚泥の濃縮の程度を著しく高めることができる
ことになる。
【0043】また、吐出ノズル34は浮上分離槽1の底
部から離れた位置に位置しているので、活性汚泥等の固
形物、スラッジ等の固形物を取り除いて清澄した分離水
を回収する際に、分離水中に吐出ノズル34から吐出さ
れる廃水中に含まれる活性汚泥等の固形物が混入するこ
とはほとんどなく、分離水の清澄の程度を大幅に高める
ことができることになる。
【0044】なお、吐出ノズル34から流出する廃水の
流速は、小さ過ぎると水平方向への活性汚泥等の固形物
の分散状態が悪くなり、大き過ぎると浮上分離槽1内に
無駄な対流が起きて水面付近の静止状態を乱したり、分
離水中に活性汚泥等の固形物が多量に含まれることにな
るが、この実施の形態においては、流速と浮上分離槽1
の半径との比率を0.3〜0.5(1/秒)とすること
によって好ましい結果が得られた。
【0045】以下に本実施の形態による加圧浮上分離装
置の性能試験の結果を示す。
【0046】 <性能試験結果> 原水供給量 ………… 2.0(m3 /hr) 原水汚泥濃度 ………… 20000(mg/リットル) 循環水量 ………… 18.0(m3 /hr) 気固比 ………… 0.029 空気溶解機圧力………… 4.5(kg/cm2 ) 濃縮汚泥濃度 ………… 35000〜45000(mg/リットル) 分離水汚泥濃度………… 100〜450(mg/リットル)
【0047】上記の結果から、この実施の形態による加
圧浮上分離装置は、活性汚泥等の固形物の濃縮の程度が
高く、分離水の清澄の程度も高いことがよく分かる。
【0048】なお、前記の説明においては、活性汚泥の
分離についてのみ説明したが、この実施の形態による加
圧浮上分離装置を固液分離や油水分離等に用いても良い
のは勿論のことである。また、この実施の形態において
は、浮上分離槽をコンクリ−ト製としたが、鋼製、合成
樹脂製等としてもよいのは勿論のことであり、廃水の種
類等に応じて材質を決定すればよいものである。
【0049】
【発明の効果】この発明は前記のように構成して、処理
すべき廃水を浮上分離槽内に導く吐出ノズルを液深の半
分の高さの位置に設けるとともに、その位置から廃水を
水平方向に吐出させるようにしたので、廃水が浮上分離
槽内に流入する位置を廃水の水面から遠ざけることがで
きることになる。したがって、廃水中に含まれる活性汚
泥等の固形物が浮上する速度を遅くすることができると
ともに、浮上分離槽内に流入する廃水を素早く水平方向
に分散させことができることになる。この結果、活性汚
泥等の固形物の濃縮が進行する廃水の水面付近を静止状
態に保つことができるので、活性汚泥等の固形物が水面
の一部分に偏ることがなく、全水面に均一に行き渡らせ
ることができることになり、活性汚泥の濃縮の程度を著
しく高めることができることになる。
【0050】また、吐出ノズルは浮上分離槽の底部から
離れた位置に位置しているので、活性汚泥等の固形物、
スラッジ等の固形物を取り除いて清澄した分離水を回収
する際に、分離水中に吐出ノズルから吐出される廃水中
に含まれる活性汚泥等の固形物が混入することはほとん
どなく、分離水の清澄の程度を高めることができること
になる。
【0051】さらに、浮上分離槽を断面が円形状をなす
ように形成したことにより、廃水の水面で濃縮した活性
汚泥等の固形物を回収する装置および廃水から沈殿した
スラッジ等の固形物を回収する装置の構造を簡素化する
ことができる。したがって、設備費および運転費用を安
価にすることができ、経済的に有利なものを提供するこ
とができることになる。
【0052】そして、吐出ノズルから浮上分離装置内に
流入する廃水の流速と浮上分離槽の半径との比を0.3
〜0.5(1/秒)の範囲内としたことにより、活性汚
泥等の固形物を水平方向に良好に分散させることができ
るとともに、浮上分離槽内に無駄な対流を起こすことが
なくなるので、水面付近の静止状態を保つことができ、
分離水中に活性汚泥等の固形物が混入するのを防止する
ことができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による加圧浮上分離装置の一実施の形
態を示した平面図である。
【図2】図1に示すものの縦断面図である。
【図3】図1に示すものの部分拡大断面図である。
【図4】図1に示すものの系統図である。
【図5】従来の加圧浮上分離装置の一例を示した断面図
である。
【図6】従来の加圧浮上分離装置の他の例を示した断面
図である。
【符号の説明】
1……浮上分離槽 1a……段部 1b……テーパ面 1c……外壁 2……蓋 2a……孔 3……分離水槽 4……連通孔 5……駆動部材 6……架台 7……下半部 8……上半部 9……アンカーボルト 10……調整ボルト 11……回転軸 12……上部軸 13……下部軸 14……中部軸 15……カップリング 16……軸受 17……上部掻取部材 18……ボス 19、27……アーム 20、28……スクレーパ 21……ローラ 22……掻落し樋 23……排出管 24……汚泥受槽 25……下部掻取部材 26……支持部材 29……吊り金具 30……軸受台 31……軸受ボックス 32……軸受メタル 33……オイルシール 34……吐出ノズル 35……本体部 36……孔 37……ノズル 38……流体通路 39……廃水導入管 40……空気溶解装置 41……循環ポンプ 42……減圧弁 51、61……分離槽 52……導入部 53……分離部 54……堰 55、64……上部集泥部材 56……汚泥排出室 57……集水パイプ 58……溢流堰 59、65……下部集泥部材 60……スラッジピット 62……流入部 63……回転軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべき廃水に加圧状態で空気を溶解
    し、これを浮上分離槽(1)に導いて常圧に戻し、廃水
    中に溶解した空気を廃水中の固形物の表面に気泡として
    析出させ、固形物を浮上させて廃水の水面上で濃縮する
    ようになっている加圧浮上分離装置において、 前記浮上分離槽(1)を断面が円形状をなすように形成
    するとともに、この浮上分離槽(1)の軸線近傍で液深
    のほぼ半分の高さの位置に廃水を浮上分離槽(1)内に
    導く吐出ノズル(34)を設け、かつ、吐出ノズル(3
    4)から浮上分離槽(1)内への廃水の流入方向を水平
    方向としたことを特徴とする加圧浮上分離装置。
  2. 【請求項2】 前記吐出ノズル(34)から浮上分離槽
    (1)内に流入する廃水の流速と浮上分離槽(1)の半
    径との比を0.3〜0.5(1/秒)の範囲とした請求
    項1記載の加圧浮上分離装置。
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