JPH09164239A - パチンコ遊技機の発射装置 - Google Patents

パチンコ遊技機の発射装置

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JPH09164239A
JPH09164239A JP27135496A JP27135496A JPH09164239A JP H09164239 A JPH09164239 A JP H09164239A JP 27135496 A JP27135496 A JP 27135496A JP 27135496 A JP27135496 A JP 27135496A JP H09164239 A JPH09164239 A JP H09164239A
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pulse motor
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修治 佐藤
Ryuichi Katsuhisa
隆一 勝久
Koji Noguchi
孝治 野口
Atsushi Saito
篤 斉藤
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Nippon Pulse Motor Co Ltd
Daiichi Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発射モータとしてパルスモータを用いること
を実現し、減速機を用いないで遊技球を打ち出すハンマ
を動作させる発射モータを定められた速度で安定して低
速で、かつ滑らかに回転することを可能とする。 【構成】 発射モータをステップ角度が1.8度とされ
たパルスモータ2により構成し、水晶発振子及びセラミ
ック発振子より選ばれた発振子X1の発振動作に基づい
て、パルスモータ2をステップ回転させるためのパルス
信号を発生させるパルス発生器(26,27)と、パル
ス発生器(26,27)からのパルス信号に基づいてパ
ルスモータ2の複数の固定子コイルの各々に対して順次
所定周期をおいて所定時間の励磁信号を出力し、励磁電
流を導通させるパルスモータ駆動回路25とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機の
発射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遊技盤前面に設けた操作ハンドルに連動
する発射モータによりハンマを反復駆動して遊技球を遊
技盤面上に連続的に打ち出すようにしたパチンコ遊技機
の発射装置は公知で、この種の発射装置においては、従
来、発射モータとして交流シンクロナスモータ若しくは
交流インダクションモータを使用している。
【0003】シンクロナスモータは、小さなステップ角
を設計することがでず、効率も低いので、モータ配設ス
ペース上の制限から小型のモータを用いる場合、所要の
出力トルクを得るため減速機を設けている。インダクシ
ョンモータにあっても、モータ構成上低速回転が困難な
ので減速機を用いている。
【0004】ところで、パチンコ遊技機は、遊技球発射
回数が一般には法令等により、例えば、毎分100発以
下に制限されている。また、発射モータの電源となる商
用電源の周波数はパチンコ遊技機の仕向地によって50
Hz または60Hz と異なるので、電源周波数に回転数
が依存するシンクロナスモータまたはインダクションモ
ータを装備した従来装置では、モータに付設される減速
機の減速比を所要発射球数と仕向地とに応じて設定して
いる。
【0005】このように減速比を仕向地に応じて設定す
る必要がある減速機を用いた従来の発射装置ではその生
産計画,在庫管理等が煩雑で、製品のコストアップの要
因になっている。また、減速機は機械的部品で構成さ
れ、構成部品が損耗するので使用寿命が5000時間程
度と短かく、しかも部品点数が多いので寿命のバラツキ
も大きい。
【0006】また、減速機からはギヤの回転音が発生
し、この回転音を低減すべくグリスを充填しておいて
も、使用時間の経過と共にグリスが飛散しかつ構成部品
が損耗するので、振動,騒音が徐々に増大し、発射装置
の回転ハンドルを介してこの振動が遊技者に伝わり、騒
音発生と相まって遊技感を損なう原因になっている。
【0007】さらに、従来の発射装置には減速機の使用
に伴う上述の不具合に加えて、入力電力の機械的出力へ
の変換効率すなわちモータ効率が低いことから発熱し易
く、消費電力も大きいという不具合があり、パチンコ遊
技機を数百台にも亘って設置する場合はとくに問題にな
る。
【0008】また、作動原理上回転数が負荷に応じて変
動するインダクションモータを使用する場合、減速機を
含む発射装置の製造上のバラツキに起因するモータ負荷
のバラツキにより、回転速度ひいては発射球数にバラツ
キが生じ易いという不具合がある。
【0009】これとは別に、遊技球を打ち出すためのハ
ンマ手段と、ハンマ手段を遊技球の打ち出し方向に付勢
するスプリング手段と、発射モータの出力軸に連結され
ると共に、ハンマ手段を反打ち出し方向に移動すべくハ
ンマ手段と係脱自在に配設されたカム手段とを備えると
共に、発射モータのための電源出力を該電源出力と異な
る周波数の付勢電源に変換する周波数変換装置と、電源
出力または周波数変換装置の出力の異なる種類の周波数
のうちある種類の周波数を選択して発射モータに供給す
る打球速度選択スイッチとを備えたパチンコ機の打球発
射装置が特開昭53−102138号として知られてい
る。
【0010】このものは、打球速度選択スイッチの選択
操作に応じて、周波数変換装置によって変換された複数
の周波数の付勢電源出力並びに電源出力のうちの1つを
選択的に発射モータに供給することにより、発射モータ
の回転速度を高速、中速、低速に切り替えるものであ
る。
【0011】また、このもののうち、交流電源を直流電
圧に整流する整流回路と、整流回路の出力に対して発生
周波数を変える3個のサイリスタインバータと、3個の
サイリスタインバータの各ゲートに対してそれぞれ設け
られた3つのゲート信号発生回路とにより周波数変換装
置を構成し、発射モータとしてステップモータを用い、
周波数変換装置の3つの出力、即ち、3個のサイリスタ
インバータの各出力ラインに対してステップモータを切
り替え可能に接続したものが提示されている。
【0012】これには、「発生周波数を容易に変えるこ
とのできるようなサイリスタインバータを用いるととも
に、ハンマHの駆動用モータMとしてパルス状の電圧で
回転駆動されパルス周波数に応じて回転数を変えるステ
ップモータSMを用いたものであり(第5頁左下欄第8
行乃至同頁同欄第15行)、ゲート信号発生回路GS1
は相対的に早い周期でゲート信号を発生して第1のサイ
リスタインバータT11に与え(第5頁右下欄第5行乃
至同頁同欄第7行)、応じて、第1のサイリスタインバ
ータT11は直流電圧を相対的に高い周波数のパルス電
圧に変換し(第5頁右下欄第12行乃至同頁同欄第14
行)、ステップモータSMは、打球選択スイッチPBS
の押圧操作によって選択されたサイリスタインバータの
出力周波数に基づいて回転駆動する(第6頁左上欄第5
行乃至同頁同欄第8行)。」と記載されている。
【0013】しかしながら、サイリスタインバータは直
流を交流に変換するものであるから、サイリスタインバ
ータの出力は、ゲート信号発生回路から与えられるゲー
ト信号に応じた周波数に変換された交流電圧が得られる
だけであって、パルス状の電圧が得られるものではな
く、従って、3個のサイリスタインバータの各出力によ
って駆動されるモータは交流モータに限られ、特開昭5
3−102138号の第5図に示される回路構成によっ
てはステップモータを駆動することは不可能であり、こ
のものは、結局のところ打球発射装置としては実現性の
ないものであって、単に、パチンコ遊技機の打球発射装
置の駆動源としてステップモータを用いるという技術思
想を開示しているに過ぎないものであった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、パチ
ンコ遊技機の発射装置の発射モータとしてパルスモータ
を用いることを実現し、しかも、減速機を用いないで遊
技球を打ち出すハンマを動作させる発射モータを定めら
れた速度で安定して低速で、かつ滑らかに回転すること
を可能とし、これにより減速機から発生していたギア音
の解消、装置における故障頻度の低減、装置の配設スペ
ースの縮小及び遊技者に対するモータ振動並びに騒音の
抑止を実現できるパチンコ遊技機の発射装置を提供する
ことにある。
【0015】
【課題が解決をするための手段】本発明のパチンコ遊技
機の発射装置は、遊技球を打ち出すためのハンマ手段
と、該ハンマ手段を駆動させる発射モータとを備えたも
のであって、上記課題を解決するために、前記発射モー
タをステップ角度が1.8度とされたパルスモータによ
り構成し、水晶発振子及びセラミック発振子より選ばれ
た発振子の発振動作に基づいて、前記パルスモータをス
テップ回転させるためのパルス信号を発生させるパルス
発生器と、該パルス発生器からのパルス信号に基づいて
前記パルスモータの複数の固定子コイルの各々に対して
順次所定周期をおいて所定時間の励磁信号を出力し、励
磁電流を導通させるパルスモータ駆動回路とを設けたこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて詳細に説明する。
【0017】図1は本発明のパチンコ遊技機の発射装置
の全体構成を示すブロック図であり、図2は本発明の一
実施例による発射装置の遊技球発射機構を示す概略構成
図である。発射機構1は、発射モータとしてのパルスモ
ータ2の出力軸に直結された一枚羽型のカム3を備えて
いる。そして、遊技球100を打ち出すためのハンマ4
がその打撃部を遊技球用レール5の終端に臨ませて配さ
れ、該ハンマ4は基端係合部がカム3の外周カム面と係
脱するように揺動自在に支持されている。
【0018】ハンマ4の中間部にはハンマ4を打ち出し
方向に付勢するスプリング6が介設されたワイヤ7の一
端が連結され、該ワイヤ7は、ハンマ4から打ち出し方
向に離隔して配されたプーリー8に巻回され、さらに他
端側が、遊技者により回転操作可能な操作ハンドル9の
回転軸に固設されたプーリー10により巻き取られるよ
うにされている。符号11は、ハンドル9の非操作時の
プーリー8の回転位置を定めるための平衡スプリングで
ある。
【0019】図1において、図示しない商用電源の電圧
を所定電圧例えば24Vに変圧するための交流電源部2
1とモータ用直流電源部23とは、操作ハンドル9の回
転操作に応動する電源オンオフ制御回路(または単なる
スイッチ回路)22により互いに断続可能にされ、ハン
ドル9の非操作時には互いに遮断されて省電力化が図ら
れるようになっている。
【0020】モータ用直流電源部23は後述の整流回路
を含み、出力側が、制御回路用直流電源部24と、パル
スモータ2と、該モータに各相駆動電流を供給するため
のパルスモータ駆動回路25とに接続され、交流電源部
21からの交流電力を直流化してこれら要素に供給する
ようにされている。
【0021】そして、制御回路用直流電源部24は、好
ましくは安定化電源よりなり、発振回路26,分周回路
27及びパルスモータ駆動回路25並びに遊技者がハン
ドル9に触れているか否かを検出するためのタッチスイ
ッチ回路28にそれぞれ接続され、各回路の作動電源を
なし、また、発振回路26と分周回路27とはパルスモ
ータ2をステップ回転させるためのパルスを発生させる
パルス発生器を構成している。さらに、パルスモータ駆
動回路25の出力側にはパルスモータ2が接続されてい
る。
【0022】図3は、発射装置1の回路部の第1の実施
形態を示し(但し、交流電源部21及び電源オンオフ制
御回路22は図示省略)、モータ用直流電源部23は全
波整流回路よりなり、ダイオードD1〜D4により交流
電源部21からの交流入力24Vを全波整流して約32
Vの直流電圧を得、コンデンサC1でこれを平滑し、モ
ータ駆動電源としての電圧Vm を得ている。
【0023】また、制御回路用直流電源部24は、直流
電源部23の出力側に接続された抵抗R7とツェナダイ
オードD5との直列回路で構成され、抵抗R7とツェナ
ダイオードD5との接続点から該ダイオードのツェナ電
圧で定まる安定化された電圧Vccが回路25〜27等の
作動電源として取り出されるようになっている。
【0024】発振回路26は、水晶発振子若しくはセラ
ミック発振子X1と、該発振子X1にそれぞれ並列接続
された抵抗R1,インバータU2−1と、発振子X1に
それぞれ直列接続されたコンデンサC2,C3とよりな
り、パルスモータ2の回転数を所要のものにすべく、そ
の発振周波数が例えば2.676MHz となるように回
路定数が選択されている。さらに、発振回路26の後段
にはコンデンサC4と抵抗R2とよりなる微分回路31
を介して15段のフリップフロップ回路(いずれも図示
省略)で構成された分周回路27が配されている。
【0025】パルスモータ駆動回路25はユニポーラ型
2−2相励磁方式で、両入力端が分周回路27の第14
段及び第15段(最終段)のフリップフロップ回路の出
力側Q14,Q15にそれぞれ接続された排他的論理和
回路U2−2と、入力端が該回路U2−2の出力側に接
続されたインバータU2−3と、入力端が分周回路27
の最終段のフリップフロップ回路の出力側Q15に接続
されたインバータU2−4と、トランジスタT1〜T4
と、ダイオードD6〜D9とを備えている。そして、ト
ランジスタT1,T3,T4は抵抗R3,R4,R6を
介して排他的論理和回路U2−2,インバータU2−
3,U2−4の出力側にそれぞれ接続され、トランジス
タT2は抵抗R5を介して分周回路27の最終段のフリ
ップフロップ回路の出力側Q15に接続され、各トラン
ジスタT1〜T4のコレクタ端子とモータ用直流電源部
23の出力側間にダイオードD6〜D9がそれぞれ接続
されている。
【0026】パルスモータ2は、図4及び図5に示すよ
うに、4相ハイブリッド形パルスモータよりなる。該モ
ータ2のステータSにはバイファイラ巻で各相の固定子
コイルφ1〜φ4が巻回され、第1相コイルφ1と第3
相コイルφ3とが、また、第2相コイルφ2と第4相コ
イルφ4とがそれぞれ対をなし、これらの固定子コイル
φ1〜φ4のコモン側はモータ用直流電源部23の出力
側に接続され、各相の固定子コイルφ1〜φ4の他側は
対応するトランジスタのコレクタ側に接続されている
(図3)。
【0027】また、ロータRは2極マグネットMGとそ
の両側に嵌装されたロータコアRCとよりなる。該ロー
タコアRCは成層珪素鋼板.鉄系焼結合金,塊状純鉄,
塊状軟鋼等で構成できるが、好ましくは、塊状純鉄を用
いる。この場合、ロータコアRC内に渦電流が発生して
ロータRの振動が抑制され回転が円滑になる。そして、
両ロータコアRCには50極の歯極が形成され、両コア
は互いに3.6°の角度だけシフトして配され、等価的
に100極のマグネットを構成している。モータ2のス
テップ角度は1.8°になっている。
【0028】以下、上述のように構成されたパチンコ遊
技機の発射装置の作動を説明する。
【0029】遊技者が操作ハンドル9を把持して回転操
作すると、電源オンオフ制御回路22がオン作動し、こ
れに応じて交流電源部21がオンされ、モータ用直流電
源部23に供電される。この交流入力24Vは該電源部
23により全波整流されて約32Vの直流電圧Vm に変
換され、パルスモータ2の固定子コイルφ1〜φ4のコ
モン側、パルスモータ駆動回路25のダイオードD6〜
D9のカソード側及び制御回路用直流電源部24にそれ
ぞれ供給され、該電源部24において電圧Vmが電圧Vc
cに分圧される。
【0030】制御回路用直流電源部24から所定の作動
電圧Vccに供給されると、パルスモータ駆動回路25,
発振回路26及び分周回路27はそれぞれ作動状態とな
り、発振回路26から約2.676MHz の周波数の発
振出力が微分回路31(図3)を介して分周回路27に
供給され、該回路27の最終段のフリップフロップ回路
で81.665Hz のクロックQ15に分周される。
【0031】そして、該分周回路26の第14段及び最
終段のフリップフロップ回路からの分周出力Q14,Q
15同士の排他的論理和信号が排他的論理和回路U2−
2から抵抗R3を介してトランジスタT1に、該信号の
反転出力がインバータU2−3から抵抗R4を介してト
ランジスタT3にそれぞれ供給され、また分周回路27
の最終段回路からのパルス出力Q15が抵抗R5を介し
てトランジスタT2に、該パルス出力の反転出力がイン
バータU2−4から抵抗R6を介してトランジスタT4
に供給される。この結果、トランジスタT1〜T4は、
図6に示すシーケンスでオンオフ動作し、各トランジス
タのオン動作時にパルスモータ2の対応する固定子コイ
ルに巻線電流が順次流れ、パルスモータ2が回転する。
【0032】上述のように、モータ2のステップ角度は
1.8°で、換言すれば、モータ2は減速機なしで毎分
98回転の速度で低速回転する。また、発振周波数を
2.730MHz とし、同様に分周回路を15段にする
ならば、正確に毎分100回転の速度とすることができ
る。ここで、4相または2相のステップ角1.8°のパ
ルスモータを例にして、発振周波数と分周段数とパルス
モータ回転数との関係を説明する。
【0033】図6のシーケンスから判るとおり、2−2
相励磁の場合には、分周出力の周期とクロック周波数
(モータを1.8°回転させる周波数)との比は4とな
り、モータの毎分回転数N(RPM)は、モータの1回
転ステップ数をns(ステップ角1.8°であれば20
0ステップ),分周段数を2n (2の n乗),発振周波
数を f(Hz )とすれば、下式より算出できる。 N=( f×4×60)/(2n ×ns)(RPM) ここで、60は毎秒回転数を毎分回転数に換算するため
の係数である。分周段数が15段でかつ発振周波数が
2.676MHz のときのモータ回転数Nは、2n =2
15=32768及び f=2676000Hz であるか
ら、N=(2676000× 4×60)/( 32768× 200)であ
り、ほぼ98(RPM)となる。また、発振周波数が2.
730MHz のときは、N=( 2730000× 4×60)/
( 32768× 200)であり、ほぼ 100(RPM)となる。
【0034】そして、モータ2の回転速度は主に発振回
路26の発振子X1の発振精度に依存して変動するが、
該発振子の発振周波数が極めて安定なので、モータ回転
数は実質上変動しない。
【0035】しかも、パルスモータ駆動回路26に設け
たダイオードD6〜D9の作用により、モータ回転は円
滑である。すなわち、ダイオードD6〜D9は対応する
トランジスタが遮断された後も巻線電流を持続させるよ
うに作用し、従って、巻線電流I1〜I4は、図7に参
照符号Wf で示すように、緩やかに立ち下がる。そし
て、第1相巻線電流による発生トルクと第3相巻線電流
による発生トルクとは互いに相殺される関係にあり、相
殺後の等価電流波形I1″,I3″は、図8に示すよう
に、近似的に正弦波になり、パルスモータ2はバイポー
ラ駆動方式相当の滑らかさで回転し、自起動周波数領域
に対応する上述の約82Hz という低周波数で駆動して
もモータ振動を充分に抑制できる。
【0036】このように、低周波でモータを駆動する結
果、モータの発熱は主にコイル抵抗による銅損に起因し
て生じ、鉄損によるものは事実上無視でき、全体として
低減される。なお、上述のように、パルスモータ2のロ
ータコアRCを塊状純鉄で構成すると、該コア内に発生
する渦電流によりモータ振動がさらに抑制される。そし
て、発射モータとして高効率のパルスモータ2を用いた
結果、小型モータを用いても減速機を使用することなく
所要の出力トルクが得られ、例えば、外径57mm,全長
55mmのもので、1.5kg・cmのトルクが得られ、外径
60mm,全長60mmのシンクロナスモータの出力トルク
約500g-cmに比べて優れている。
【0037】さて、パルスモータ2が回転すると、該モ
ータ2の出力軸に直結されたカム3が一体回転し、カム
3は外周カム面にてハンマ4の基端係合部を押圧する。
この結果、ハンマ4は操作ハンドル9の回転操作に伴い
伸長したスプリング6の弾発力に抗してかつ該スプリン
グ6をさらに伸長させつつ反打ち出し方向に揺動する。
モータ回転に伴いカム3が所定回転角度に亘り回転する
と、カム3とハンマ4との係合が解除し、ハンマ4はス
プリング6の弾発力により打ち出し方向に付勢され、遊
技球100をレール5に沿ってパチンコ遊技機の遊技盤
面上に発射する。そして、操作ハンドル9が所定の操作
角度範囲に維持されている限り、モータ2の回転が継続
してカム3とハンマ4とが係脱を繰り返し、遊技球が連
続的に発射される。
【0038】図9は、本発明の発射装置の回路部の第2
の実施形態を示し、第2の実施形態は発射モータとして
の2相HB型(2相ハイブリッド型)パルスモータをバ
イポーラ励磁方式のパルスモータ駆動回路により駆動制
御する点が上述の第1の実施形態と相違し、特にバイポ
ーラ励磁方式とすることにより、発射モータの出力トル
クを増大させると共に消費電力,発熱量を低減させてい
る。なお、パルスモータ及びパルスモータ駆動回路の励
磁回路部以外の発射装置の構成要素は、上述の第1の実
施形態のものと同様であるので、図示及び説明を省略す
る。
【0039】パルスモータ駆動回路の励磁回路部25′
(図9)において、パルスモータ2′の固定子コイルφ
1′,φ2′の各々に対応して4つのパワートランジス
タT11,T12,T11′,T12′とT13,T1
4,T13′,T14′とが各々設けられ、固定子コイ
ルφ1′の両端がトランジスタT11,T12′のコレ
クタ同士間及びトランジスタT11′,T12のコレク
タ同士間にそれぞれ接続され、同様に、固定子コイルφ
2′の両端がトランジスタT13,T14′間及びトラ
ンジスタT13′,T14間に接続されている。
【0040】そして、トランジスタT11〜T14のベ
ースには図3のパルスモータ駆動回路25の抵抗R3〜
R6に対応する抵抗R3′〜R6′がそれぞれ接続され
ている。さらに、トランジスタT11〜T14′のコレ
クタとエミッタ間にダイオードD11〜D14′がそれ
ぞれ配され、トランジスタT11〜T14に対応するダ
イオードはカソード側が、また、トランジスタT11′
〜T14′に対応するものはアノード側がトランジスタ
のコレクタ側に接続されている。C5は、コイル蓄積エ
ネルギ処理用のコンデンサで、一端がモータ用直流電源
部23の出力側に、他端が接地されている。
【0041】上記構成の発射装置の回路部の作動は、基
本的には第1の実施形態のものと同様であるが、以下、
その作動を説明する。
【0042】パルスモータ駆動回路の励磁回路部25′
の抵抗R3′〜R6′に供給されるパルスのシーケンス
は図6と同様であり、これをバイポーラ駆動方式に即し
て書き直せば、図10のようになる。すなわち、固定子
コイルφ1′側にあっては、一対のトランジスタT1
1,T11′と一対のトランジスタT12,T12′と
が交互にオン動作し、固定子コイルφ2′側にあっても
同様である。
【0043】そして、トランジスタT11,T11′が
オンすると、モータ用直流電源部23からの励磁電流
が、図9に矢印I1′で示すように、トランジスタT1
1′パルスモータ2′の固定子コイルφ1′及びトラン
ジスタT11を介して接地端子GNDへと流れる。ま
た、トランジスタT12,T12′がオンした場合は、
矢印I2′で示すように、励磁電流が、トランジスタT
12′,コイルφ1′及びトランジスタT12を介して
接地端子GNDへと流れる。同様に、固定子コイルφ
2′にはトランジスタT13〜T14′のオンオフに応
じた方向に励磁電流I3′,I4′が流れる。
【0044】そして、一対のトランジスタ例えばトラン
ジスタT11,T11′のオフ動作時、励磁電流I1′
は図11に参照符号Wf ′で示すように緩慢に立ち下が
る。すなわち、トランジスタT11,T11′のオフ動
作直後、固定子コイルφ1′に蓄積された電気的エネル
ギが、固定子コイルφ1′→ダイオードD12′→コン
デンサC5→接地端子GND→ダイオードD12→固定
子コイルφ1′よりなる閉ループ(図9)に沿って励磁
電流Wf ′として流れる。
【0045】このようにして、固定子コイルφ1′,φ
2′に蓄積されたエネルギの処理が行われ、図10の各
励磁信号がオフされた後にモノファイラ巻されたそれぞ
れの固定子コイルφ1′,φ2′において、固定子コイ
ルに流れる経時的双方向の励磁電流によって、パルスモ
ータり2相の固定子コイルの各々に供給された励磁電流
の波形を緩やかに立ち下がるように整形し、図11に示
すように励磁電流I1′,I2′の波形が正弦波状とな
り、この結果、パルスモータ2′が滑らかに回転する。
【0046】このバイポーラ駆動方式によれば、銅損,
発熱量,温度上昇が同一の場合、上記ユニポーラ駆動方
式に比べて所要コイル電流が70%と低減でき、発生ト
ルクは約1.4倍になる。また、同一の発生トルクを得
ようとした場合、所要電流及び発熱量はそれぞれ約50
%に低減できる。なお、ユニポーラ駆動は低コストとい
う利点がある。また、バイポーラ駆動回路は、PM型
(パーマネント・マグネット型)または(永久磁石型)
及びHB型(ハイブリッド型)の2相〜5相パルスモー
タに適用できる。
【0047】本発明は上記両実施形態に限定されず、種
々の変形が可能である。
【0048】例えば、上記実施形態ではモータ用直流電
源部23を経済性の観点からコンデンサ入力型整流回路
で構成したが、チョーク入力型整流回路も経済性に優
れ、また、パルスモータ2の特性の変動を抑制するには
安定化電源を用いるのが好ましい。
【0049】そして、発振回路26の発振子に周波数安
定性を良好にすべく、水晶発振子またはセラミック発振
子を用いたが、同様に周波数安定性に優れた圧電音叉発
振子を用いても良い。さらに、構成部品の温度特性等を
吟味すれば、半導体素子,半導体集積回路,抵抗器,コ
ンデンサ,インダクタンスコイルを組み合わせた各種発
振回路を用いても良く、例えばブロッキング発振,オペ
アンプ発振,UJT発振,トランジスタ式非安定マルチ
バイブレータ,インバータICによる発振,ワンショッ
トICによる発振,NE555(商品名、テキサス イ
ンスツルメント社製),ISL8038(商品名、イン
ターシル社製)等の専用ICによる発振を利用できる。
そして、分周回路27は発振回路26の出力の周波数が
高い場合に用いれば良く、必要不可欠ではない。
【0050】上記実施形態では、モータ消費電流,モー
タ温度上昇及びモータ振動を抑制すると共に出力トルク
を増大させる上で重要な役割を果たすパルスモータ駆動
回路を、ユニポーラ式及びバイポーラ式駆動回路で構成
したが、バイポーラチョッパサインウエーブドライブ,
ユニポーラチョッパサインウエーブドライブまたはエミ
ッタフォロアードライブ式を用いても良い。チョッパ型
駆動回路は、チョッパ制御素子のオフ動作時にコイルに
蓄積されたエネルギを励磁電流として放出する一方、モ
ータ用直流電源部からの電流の供給を遮断するので、消
費電力を低減できる。また、エミッタフォロアー型駆動
回路は低コスト化可能で、正弦波状の励磁電流波形が得
られる。
【0051】なお、上記実施形態では、図1に示すよう
に、省電力化のために電源オンオフ制御回路22を設け
たが、これに代えて、パルスモータ駆動回路25に発射
機構1のタッチスイッチに応動する励磁電流遮断用のゲ
ート回路22aを設け、各相の励磁電流を遮断するよう
にしても良い。この場合、遊技者が操作ハンドル9から
手を離す毎に主に電力を消費するパルスモータ2への電
力供給が遮断されて省電力化が図られると共に、手が離
れる毎に直流電源部23の作動が停止することがないの
で操作ハンドル再操作時に該電源部の作動上の立上りを
待つ必要がなく、遊技上の応答性に優れる(図3及び図
9参照)。
【0052】さらに、上記実施形態ではパルスモータを
HB型(ハイブリッド型)のものを用いたが、VR型
(バリアブルリラクタンス型)または(可変磁気抵抗
型)モータを使用しても、使用寿命,トルク特性,振
動,騒音,発熱,消費電力等の各種要件を満たすことが
できる。なお、モータの定速回転性上、フルステップ角
度が1.8°以下のものが望ましい。また、上記実施形
態では総合的性能が優れるバイポーラ駆動式2相モータ
及びコスト面で優れるユニポーラ駆動式4相モータを用
いたが、これに限定されず、各種多相モータを使用で
き、例えば、低コスト化可能なユニポーラ駆動式3相モ
ータを用いても良い。
【0053】
【発明の効果】本発明のパチンコ遊技機の発射装置によ
れば、パチンコ遊技機の発射装置の発射モータとしてパ
ルスモータを用いることが実現でき、しかも、交流イン
ダクションモータや交流シンクロナスモータを駆動原に
用いたものに比して、減速機を用いずに、遊技球を打ち
出すハンマを動作させる発射モータを定められた速度で
安定して低速で、かつ滑らかに回転することができ、こ
れにより減速機から発生していたギア音の解消、装置に
おける故障頻度の低減、装置の配設スペースの縮小及び
遊技者に対するモータ振動並びに騒音の抑止を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパチンコ遊技機の発射装置の全体構成
を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態による発射装置の遊技球発
射機構を示す概略構成図
【図3】発射装置の回路部の第1の実施形態を示す回路
【図4】図3のパルスモータを詳細に示す縦断面図
【図5】図3のパルスモータを詳細に示す横断面図
【図6】図3のパルスモータ駆動回路のトランジスタの
オンオフシーケンスを示す波形図
【図7】パルスモータの各相駆動電流を示す波形図
【図8】トルク相殺後の第1,第3相駆動電流の等価電
流波形を示す波形図
【図9】発射装置の回路部の第2の実施形態を示す回路
【図10】図9のパルスモータ駆動回路のオンオフシー
ケンスを示す波形図
【図11】図9のパルスモータの各相駆動電流を示す波
形図
【符号の説明】
1 遊技球発射機構 2 パルスモータ 3 カム 4 ハンマ 6 スプリング 9 操作ハンドル 23 モータ用直流電源部 24 制御回路用直流電源部 25 パルスモータ駆動回路 26 発振回路 27 分周回路 31 微分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 孝治 東京都文京区本郷2−16−13 日本パルス モーター株式会社内 (72)発明者 斉藤 篤 愛知県名古屋市中村区鴨付町1丁目22番地 株式会社大一商会内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技球を打ち出すためのハンマ手段と、
    該ハンマ手段を駆動させる発射モータとを備えたパチン
    コ遊技機の発射装置において、前記発射モータをステッ
    プ角度が1.8度とされたパルスモータにより構成し、
    水晶発振子及びセラミック発振子より選ばれた発振子の
    発振動作に基づいて、前記パルスモータをステップ回転
    させるためのパルス信号を発生させるパルス発生器と、
    該パルス発生器からのパルス信号に基づいて前記パルス
    モータの複数の固定子コイルの各々に対して順次所定周
    期をおいて所定時間の励磁信号を出力し、励磁電流を導
    通させるパルスモータ駆動回路とを設けたことを特徴と
    するパチンコ機の発射装置。
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