JPH09163609A - 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路 - Google Patents

誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路

Info

Publication number
JPH09163609A
JPH09163609A JP7320044A JP32004495A JPH09163609A JP H09163609 A JPH09163609 A JP H09163609A JP 7320044 A JP7320044 A JP 7320044A JP 32004495 A JP32004495 A JP 32004495A JP H09163609 A JPH09163609 A JP H09163609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
induction generator
closing
power
power factor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7320044A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Kasama
一郎 笠間
Yoshio Shinshi
誉夫 進士
Takao Ogata
隆雄 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP7320044A priority Critical patent/JPH09163609A/ja
Publication of JPH09163609A publication Critical patent/JPH09163609A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Landscapes

  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価なリアクトルを用いたり巻線構造を変え
ることなくすでに設置されている力率改善用のコンデン
サを利用して系統連系時の過渡電流を減少するようにし
た誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路を提供
する。 【解決手段】 商用電源から力率改善用コンデンサを備
えた負荷に給電する給電系統に誘導発電機を連系するに
あたり、誘導発電機の投入に先立って力率改善用コンデ
ンサを給電系統に投入するようにした。また、誘導発電
機の連系投入に先立って力率改善用コンデンサの投入指
令を出力する投入指令手段と、前記コンデンサ投入指令
の出力後所定の時間間隔で順次コンデンサ投入信号を出
力する投入信号出力手段と、該コンデンサ投入信号に基
づいて複数のコンデンサを順次給電系統に投入するコン
デンサ投入手段とで系統投入回路を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導発電機の系統投
入時における電圧低下を低減する投入方法および投入回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導発電機は、同期発電機と異なり、自
動同期装置や励磁機励磁装置あるいは自動電圧調整装置
(AVR)などの付属設備が不要であり、構造が簡単、
堅牢であるため、自家用発電設備として今後普及拡大が
期待されている。しかし、誘導発電機は商用電源系統か
ら励磁電源を供給してもらって運転するために系統連系
が必要である。ところがこの系統投入時に必ず過渡的な
突入電流(定格電流の6〜7倍)が0.2〜2秒間流
れ、それによる系統の電圧低下を生ずるために、従来次
のような対策が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一つの方法としてリア
クトル挿入方式がある。この方式は誘導発電機を系統に
連系する際系統に対して直列にリアクトルを接続するこ
とにより過渡電流を0.3〜0.5倍に抑制し、数秒後
にリアクトルをバイパスさせるものである。別の方法と
して、たとえば特公平2−266899号で提案されて
いるように、誘導発電機の固定子巻線を並列に2分割し
ておき、系統投入時にまず一方の巻線を先に並列投入し
て過渡電流を0.5倍に抑制し、数秒後に残りの巻線を
系統に並列投入する巻線分割方式がある。
【0004】前者のリアクトル挿入方式は直列リアクト
ルとリアクトルバイパス用のスイッチが必要であり、相
当なコスト高になる。また後者の巻線分割方式は低圧
(200Vまたは400V)の誘導発電機には実用化さ
れているが、たとえば6KVのような高圧になると巻線
の絶縁強度の限界があって製作が困難である。
【0005】ところで商用電源から給電される負荷には
従来より力率改善用の進相コンデンサが設置されている
場合が多い点に着目し、このコンデンサを利用して系統
連系時の過渡電流を減少させることに想到した。
【0006】そこで本発明は高価なリアクトルを用いた
り巻線構造を変えることなくすでに設置されている力率
改善用のコンデンサを利用して系統連系時の過渡電流を
減少するようにした誘導発電機の系統投入方法および系
統投入回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、商用電源から力率改善用コンデンサを備
えた負荷に給電する給電系統に誘導発電機を連系するに
あたり、誘導発電機の投入に先立って力率改善用コンデ
ンサを給電系統に投入するようにした。
【0008】また上記の目的を達成するために、誘導発
電機の連系投入に先立って力率改善用コンデンサの投入
指令を出力する投入指令手段と、前記コンデンサ投入指
令の出力後所定の時間間隔で順次コンデンサ投入信号を
出力する投入信号出力手段と、該コンデンサ投入信号に
基づいて複数のコンデンサを順次給電系統に投入するコ
ンデンサ投入手段とで系統投入回路を構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面を参照して説
明する。
【0010】図1は本発明による誘導発電機の系統投入
回路の一実施例を示す。図において、1は商用電源(た
とえば66KV)、2はたとえば容量15,000KV
Aの変圧器、3a、3b、3cは遮断器、4は受電点A
の力率を監視しており、受電点の力率が予め設定した値
を下回ると力率改善用コンデンサ5の投入を指令する力
率制御(投入)信号PSを出力し、力率が設定値間で回
復したときは力率制御(開放)信号QSを出力する自動
力率制御装置、5は無効電力を提供して負荷の力率を改
善する力率改善用コンデンサであり、本実施例では6個
のコンデンサC1 、C2 、C3 、C4 、C5 、C6 (た
とえば各コンデンサの容量は1,000KVA)から構
成されている。一般に負荷が10,000〜12,00
0KW程度の設備では6,000KVA程度の力率改善
用コンデンサが設けられている。各コンデンサC1 〜C
6 には6%の直列リアクトルが接続されており、自動力
率制御装置4からの力率制御(投入)信号PSまたは力
率制御(開放)信号QSによりスイッチSW1 、SW
2 、SW3 、SW4 、SW5 、SW6 が適宜ON/OF
Fされるようになっている。
【0011】一方、6は誘導発電機(IG)(たとえば
2,000KW)、7は負荷であり、本発明はこの誘導
発電機6を母線Bを介して商用電源1の系統に連系しよ
うとするものである。系統との連系は投入スイッチSの
投入により行われる。
【0012】次に、本発明において誘導発電機6を系統
に連系投入する際に発生する過渡電流を抑制するための
投入制御回路10(図1において鎖線で囲んで示す)に
ついて説明する。。
【0013】投入制御回路10は、30msecタイマ
11と、5個の10msecタイマ12a、12b、1
2c、12d、12eとが直列に接続され、上述した力
率改善用コンデンサ5である6個のコンデンサC1 〜C
6 のそれぞれに対して投入、開放用の複合投入操作回路
13〜18が設けられている。複合投入操作回路13〜
18の回路構成はすべて同じであるので、代表してコン
デンサC2 に対する複合投入操作回路14の回路構成の
一例を図2に示す。
【0014】さて図2を参照すると、複合投入操作回路
14は、DC100Vのp側とn側との間に、投入用回
路14−1と開放用回路14−2とが並列に設けられて
構成されており、そのうち投入用回路14−1は並列2
回路と接点14aと投入コイル14bとが直列に接続さ
れて成り、並列2回路の一方には、接点a、bと、サイ
リスタ14cとサージ防止用逆ダイオード14dとの並
列回路とが直列に接続されており、並列2回路の他方に
は2つの接点c、dが直列に接続されている。接点14
aはスイッチSW2 の開閉に連動して開閉し、スイッチ
SW2 が閉状態のとき開、開状態のとき閉となるいわゆ
るb接点であり、誤動作防止用のインターロック接点で
ある。接点aは系統連系時にコントローラ30から出力
するコンデンサ投入信号Mにより閉成され、接点cは自
動力率制御装置4からの力率制御(投入)信号PSによ
り閉成される。また接点bとdは後述する自動力率制御
/系統連系制御の選択リレー40からの選択信号Qによ
り開閉が逆になるように、すなわち自動力率制御が選択
された場合は接点bが開で接点dが閉となり、系統連系
制御が選択された場合(系統連系時)は接点bが閉で接
点dが開となる。サイリスタ14cのゲートG2 は上述
した10msecタイマ12aと12bとの接続点に接
続されている。
【0015】もう一方の開放用回路14−2も並列2回
路と接点14eと開放コイル14fとが直列に接続され
て成り、並列2回路の一方には、接点eとgとが直列に
接続されており、他方には2つの接点fとhとが直列に
接続されている。これらの接点のうち、接点14eは接
点14aと同様にスイッチSW2 の開閉に連動して開閉
し、スイッチSW2 が閉状態のとき閉、開状態のとき開
となるいわゆるa接点であり、閉時にコントローラ30
からコンデンサ開放信号Nが出ると開放コイル14fが
動作し、スイッチSW2 が開放してコンデンサC2 が系
統から外される。接点eとfは前記開放用回路14−1
における接点bとdとの関係と同じである。接点gはコ
ントローラ30からのコンデンサ開放信号Nにより閉成
され、接点hは自動力率制御装置4からの力率制御(開
放)信号QSにより閉成される。このように複合投入回
路14の投入用回路14−1と開放用回路14−2のい
ずれか一方に電流が流れて投入コイル14bまたは開放
コイル14fのいずれかが励磁されると、スイッチSW
2 が閉成または開放されて力率改善用のコンデンサC2
が系統に接続されたりまたは系統から外されたりする。
【0016】他の複合投入操作回路13、15、16、
17、18も同様で、図1からわかるように、複合投入
操作回路15のサイリスタのゲートG3 は10msec
タイマ12bと12cとの接続点に接続され、複合投入
操作回路16のサイリスタのゲートG4 は10msec
タイマ12cと12dとの接続点に接続され、複合操作
投入回路17のサイリスタのゲートG5 は10msec
タイマ12dと12eとの接続点に接続され、複合投入
操作回路18のサイリスタのゲートG6 は10msec
タイマ12eの出力点Eに接続されている。本実施例で
はコンデンサC1 は系統投入時には他のコンデンサC2
〜C6 のように投入されるようになっていないので、そ
のサイリスタのゲートG1 には10msecタイマの出
力は接続されていない。
【0017】20は誘導発電機6の回転数を検出する回
転センサ、30は回転センサ20からの回転数信号、そ
の他の信号に基づいて系統連系時の一連の動作を制御す
るコントローラ、40は通常運転時の自動力率制御かそ
れとも系統連系時の強制制御かを選択する選択リレーで
あり、そのいずれかの選択信号Qを出力する。
【0018】次に図3を参照して回路動作を説明する。
【0019】図3を参照して系統連系時のコンデンサの
投入動作の説明に入る前に通常の力率制御動作について
簡単に説明する。通常の負荷運転時においては自動力率
制御/系統連系制御の選択リレー40からの選択信号Q
により複合操作投入回路13〜18は図2に示す投入用
回路14−1の接点bおよび開放用回路14−2の接点
eが開、接点dおよびfが閉となっている。この状態で
自動力率制御装置4が受電点Aにおける力率を監視して
おり、力率が設定値(たとえば0.8)以下になると、
力率制御(投入)信号PSを出力し、それによって複合
投入操作回路13〜18の投入用回路14−1の接点c
が閉成されるので、投入コイル14bが励磁されて対応
するスイッチSW1 〜SW6 がONし、それに対応した
コンデンサが給電系統に接続される。それにより無効電
力分が提供されて負荷の力率が改善される。この場合、
実際の力率と設定値との差分によりどのコンデンサをど
のようなタイミングで投入していくかは自動力率制御装
置4のシーケンスで決められている。
【0020】負荷の力率が設定値以上に改善されると、
今度は自動力率制御装置4から力率制御(開放)信号Q
Sが出力され、複合投入操作回路13〜18の開放用回
路14−2の接点hが閉成されるので、開放コイル14
fが励磁されて対応するスイッチSW1 〜SW6 がOF
Fし、それに対応したコンデンサが給電系統から外され
る。
【0021】図3は系統連系時における投入制御回路1
0の動作を示すフローチャートである。
【0022】系統連系にあたっては自動力率制御/系統
連系制御の選択リレー40により複合投入操作回路14
〜18の投入用回路14−1の接点bが閉、接点dが開
となり、開放用回路14−2の接点eが閉、接点fが開
とされる。この状態で誘導発電機6が起動されるが、誘
導発電機の起動方法はすでによく知られており、しかも
本発明の要旨ではないので説明を省略する。
【0023】誘導発電機6の起動後、コントローラ30
は回転センサ20により誘導発電機6の回転数を監視し
ており、回転数がたとえば定格回転数の95%に達した
ときに起動が完了したとして(F−1)、自動力率モー
ドを解除して自動力率制御装置4の動作を停止するとと
もに(F−2)、力率改善用コンデンサ5のうちコンデ
ンサC1 のみを残してその他のコンデンサC2 〜C6
1sec間隔で順次給電系統から外していく(F−
3)。これはコントローラ30からコンデンサ開放信号
Nを1secごとに出力することによって行う。
【0024】コンデンサC2 〜C6 をすべて給電系統か
ら外した後、コントローラ30内蔵のタイマにより3分
の時間経過を計測し(F−4)、さらに誘導発電機6の
速度が定格速度の±4%以内に入っているか否かを調べ
(F−5)、両条件が満足されればコントローラ30か
らコンデンサ投入信号Mが出力される。その結果複合投
入操作回路14〜18の投入用回路14−1の接点aが
閉成される。コントローラ30からコンデンサ投入信号
Mが出力した後、30msecタイマ11および10m
secタイマ12aにより設定される40msec後、
10msecタイマ12aからコンデンサ投入信号M2
がまず複合投入操作回路14の投入用回路14−1のサ
イリスタ14cのゲートG2 に入力される。その結果サ
イリスタ14cが導通し、接点14aを介して投入コイ
ル14bに電流が流れるので、コンデンサC2 に対する
スイッチSW2 が閉成され、コンデンサC2 が母線Bに
接続される。
【0025】その後10msecタイマ12b〜12e
から10msecごとにコンデンサ投入信号M3 、M
4 、M5 、M6 が出力され、これらの信号は複合投入操
作回路15〜18の投入用回路のサイリスタのゲートG
3 〜G6 に順次に供給される。その結果サイリスタが導
通し、投入コイルに電流が流れてスイッチSW3 〜SW
6 が10msec間隔で順次に閉成される。こうしてコ
ンデンサC2 〜C6 が母線Bに接続される(F−6)。
【0026】同時に誘導発電機6の投入スイッチSを投
入する(F−7)。投入終了後コントローラ30内蔵の
タイマにより1secの時間経過を測定し(F−8)、
1sec経過後コントローラ30からのコンデンサ開放
信号Nにより複合投入操作回路15〜18の開放用回路
の接点gを開放することによりスイッチSW2 はONの
まま残しその他のスイッチSW3 〜SW6 はOFFして
コンデンサC3 〜C6を回路から抜く(F−9)。これ
は誘導発電機6の連系が終了したにもかかわらずコンデ
ンサC2 〜C6 を入れたままにしておくと無効電力分が
増加して系統全体が進み力率となってしまうために、コ
ンデンサC2 のみを残して(もちろんコンデンサC1
入ったままである)その他のコンデンサC3 〜C6 を抜
くためである。
【0027】この間の系統、コンデンサ5、誘導発電機
6に流れる電流の変化をそれぞれ遮断器3a、3b、3
cの近傍に取りつけた電流計によって測定すると図4に
示すようになる。図4において、実線は過渡電流対策を
行わない場合の電流、破線は本発明による過渡電流対策
を行った場合の電流である。
【0028】さらに3分の時間経過を待つ(F−1
0)。この3分の間に過渡電流は減少し、系統への連系
が完全に終了したとみることができる。3分経過後にコ
ントローラ30は自動力率制御装置4を作動させ、受電
点Aの力率を監視して力率制御(投入)信号PSまたは
力率制御(開放)信号QSを出力し得る自動力率制御モ
ードにもどす(F−11)。
【0029】図5は誘導発電機の系統投入時に各コンデ
ンサC2 〜C6 に流れる過渡電流を示す。すなわち最上
位置に商用電源1の電圧波形(たとえば50HZ )を示
し、横軸の時間に対して時刻T2 、T3 、T4 、T5
6 (10msecの間隔)のタイミングでコンデンサ
2 、C3 、C4 、C5 、C6 を投入したときの各コン
デンサC2 〜C6 に流れる電流の第4次高調波成分ISC
(2)〜ISC(6)を示す。ここで第4次高調波成分に
注目したのは、コンデンサ投入時の電流の第4次高調波
成分が最大の波高値を示すことが一般に知られているか
らである。
【0030】図からわかるように、各コンデンサC2
6 に流れる過渡電流は10msecずつずれるので、
合成電流(図1において遮断器3bの近傍に取り付けた
電流計で計測される電流値)は図4の最下位置に示すよ
うになり、その最大波高値でも個々のコンデンサの波高
値を越えることはない。しかもコンデンサ投入時の過渡
電流は長くても60msecで減衰する。たとえば力率
改善用コンデンサ5の各コンデンサを6%リアクトル付
きの1,000KVAで構成したとすると、過渡電流対
策がまったくない場合は系統には各コンデンサの定格電
流である87Aの約5倍の第4次高調波成分435Aの
5台分に相当する電流2,175Aが瞬時に発生し系統
に悪影響を及ぼす。しかし本発明によれば合成電流の最
大波高値をコンデンサ1台分の第4次高調波成分である
435Aに抑制することができ、この程度の過渡電流な
らば1台のコンデンサ(本実施例ではコンデンサC1
で充分に吸収可能であるので、系統への悪影響はまった
くなく系統連系が可能となる。
【0031】本実施例において、商用電源系統から受電
容量10,000KWを15,000KVA(%インピ
ーダンス8%)の変圧器で受電する場合、2,000K
Wの誘導発電機を系統連系しようとすると、過渡電流対
策がない場合は数1により求められるようにΔV=8%
の電圧降下が考えられる。電圧降下が6%を越えると、
水銀灯の消灯などの影響がある。
【0032】
【数1】ΔV=8%×2,500(KVA)×6/1
5,000(KVA)=8%ところが本発明による過渡
電流対策により系統連系時における無効電力分が5,0
00KVA減少して10,000KVAとなったとする
と、電圧降下は数2により求められる5.3%となり、
相当減少させることができる。
【0033】
【数2】ΔV=8%×10,000(KVA)/15,
000(KVA)=5.3% 上記の実施例は誘導発電機6の容量がたとえば2,00
0KW程度以下を対象としたが、本発明は容量がたとえ
ば4,000KW以上の大型の誘導発電機の系統連系に
も同様に適用できる。
【0034】そこで本発明のもうひとつの実施例として
このような大型の誘導発電機に適用した実施例について
次に説明する。
【0035】通常大型の誘導発電機には本明細書の冒頭
で述べたような過渡電流抑制用のリアクトルが挿入され
ている場合が多い。これを図示すると、図6に示すよう
に、誘導発電機6と母線Bとの間にリアクトルLが接続
されており、投入スイッチS1 とリアクトルバイパスス
イッチS2 が設けられている。この実施例における投入
制御回路は上で説明した図1の投入制御回路10と同じ
であるので図示は省略する。
【0036】次に図7を参照して本実施例の系統連系時
の動作を説明する。
【0037】図7は系統連系時における投入制御回路1
0の動作を示すフローチャートであるが、動作の途中ま
で(ステップ(F−1)から(F−5)まで)は図1に
示した実施例の場合と同じなので説明は省略し、それに
続く動作についてのみ説明する。なお、図中図3のステ
ップと同じステップについては同じステップ番号で示
す。
【0038】ステップ(F−5)において誘導発電機6
の回転速度が定格速度の±4%以内に入ったことがわか
ると、コンデンサC2 〜C6 を10msec間隔で順次
投入していくとともに(F−6)、誘導発電機6の投入
スイッチS1 を投入する(F−7A)。その後コントロ
ーラ30内蔵のタイマにより2secの時間を計測し
(F−12)、2sec経過後にバイパススイッチS2
を投入して(F−13)リアクトルLを抜く。
【0039】一方、コントローラ30内蔵のタイマによ
り3secを計測し(F−8A)、3sec経過後コン
トローラ30からのコンデンサ開放信号Nにより複合投
入操作回路14〜17の開放用回路14−2の接点gを
開放することによりスイッチSW3 〜SW6 をOFFし
てコンデンサC3 〜C6 を回路から抜く開放する(F−
9)。その理由は前述したと同じで、系統が進み力率と
なるのを防ぐためである。その後の動作は図3の場合と
同じである。
【0040】系統連系時における系統、コンデンサ5、
誘導発電機6に流れる電流の変化を図8に示す。この図
においても、実線は過渡電流対策を行わない場合の電
流、破線は本発明による過渡電流対策を行った場合の電
流である。
【0041】いまこの実施例で系統連系時にリアクトル
により過渡電流が0.4倍に抑制されるものとし、4,
000KWの大型誘導発電機を系統連系しようとする
と、過渡電流対策がない場合は数3により求められるよ
うにΔV=6.4%の電圧降下が考えられる。
【0042】
【数3】 ΔV=8%×5,000(KVA)×6×0.4/15,000(KVA) =6.4% ところが本発明による過渡電流対策により系統連系時に
おける無効分が5,000KVA減少して7,000K
VAとなったとすると、電圧降下は数4により求めら
れ、3.7%となり、相当減少させることができる。
【0043】
【数4】ΔV=8%×7,000(KVA)/15,0
00(KVA)=3.7%
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
力率改善用としてすでに設備されている進相コンデンサ
群を利用し、系統連系時にそのコンデンサを一旦投入す
るだけで過渡電流を大幅に抑制することができるので、
従来過渡電流抑制対策として採用されているリアクトル
挿入方式や発電巻線分割方式に比べてほとんど新たに設
備や電気要素を設置することなく安価に過渡電流対策が
実現でき、しかも1,000〜2,000KWクラスの
高圧(たとえば6KV)の誘導発電機にも絶縁強度の問
題など製作上何の問題もなく適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による誘導発電機の系統連系投入回路の
一実施例を示す。
【図2】図1の複合投入操作回路の回路構成の一例を示
す。
【図3】図1に示した投入回路による投入制御のフロー
チャートを示す。
【図4】図1に示した実施例における系統連系時の系
統、コンデンサ5、誘導発電機6に流れる電流の変化を
示す。
【図5】系統連系時に各コンデンサに流れる第4次高調
波成分の電流波形を示す。
【図6】本発明を適用する誘導発電機の他の例の回路を
示す。
【図7】本発明の他の実施例における投入制御のフロー
チャートを示す。
【図8】図7に示した本発明の他の実施例における系統
連系時の系統、コンデンサ5、誘導発電機6に流れる電
流の変化を示す。
【符号の説明】
1 商用電源 2 変圧器 3a、3b、3c 遮断器 4 自動力率制御装置 5 力率改善用コンデンサ 6 誘導発電機 7 負荷 10 投入制御回路 11 30msecタイマ 12a、12b、12c、12d、12e 10mse
cタイマ 13、14、15、16、17、18 複合投入操作回
路 14b 投入コイル 14f 開放コイル 14−1 投入用回路 14−2 開放用回路 20 回転センサ 30 コントローラ 40 自動力率制御/系統連系制御の選択リレー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源から力率改善用コンデンサを備
    えた負荷に給電する給電系統に誘導発電機を連系投入す
    るための誘導発電機の系統投入方法において、誘導発電
    機の投入と同時に前記力率改善用コンデンサを給電系統
    に投入することを特徴とする誘導発電機の系統投入方
    法。
  2. 【請求項2】 前記力率改善用コンデンサが複数のコン
    デンサから成り、給電系統への誘導発電機の投入に先立
    って一つのコンデンサを給電系統に接続した状態としそ
    の他のコンデンサは一旦給電系統から切り離した後、前
    記その他のコンデンサを給電系統に投入することを特徴
    とする請求項1に記載の誘導発電機の系統投入方法。
  3. 【請求項3】 誘導発電機を給電系統に投入した後、前
    記給電系統に投入されている複数のコンデンサの一部を
    給電系統から切り離すことを特徴とする請求項1に記載
    の誘導発電機の系統投入方法。
  4. 【請求項4】 商用電源から力率改善用コンデンサを備
    えた負荷へ給電する給電系統に誘導発電機を連系投入す
    るための誘導発電機の系統投入方法において、誘導発電
    機の投入に先立って力率改善モードを停止し、前記力率
    改善用コンデンサを給電系統に投入し、その後再び力率
    改善モードに戻すことを特徴とする誘導発電機の系統投
    入方法。
  5. 【請求項5】 複数のコンデンサが所定の時間間隔で順
    次給電系統に投入される請求項2に記載の誘導発電機の
    系統投入方法。
  6. 【請求項6】 給電される負荷が複数のコンデンサから
    成る力率改善用コンデンサを備え、負荷給電中の給電系
    統の力率に基づいて前記力率改善用コンデンサを給電系
    統に投入することにより負荷の力率を改善する給電系統
    に誘導発電機を連系投入するための誘導発電機の系統投
    入回路であって、 誘導発電機の連系投入に先立ってコンデンサ投入指令を
    出力する投入指令手段と、前記コンデンサ投入指令の出
    力後所定の時間間隔で順次コンデンサ投入信号を出力す
    る投入信号出力手段と、前記コンデンサ投入信号に基づ
    いて複数のコンデンサを順次給電系統に投入するコンデ
    ンサ投入手段とを有することを特徴とする誘導発電機の
    系統投入回路。
  7. 【請求項7】 前記投入信号出力手段が前記コンデンサ
    投入指令に基づいて順次所定の時間間隔で動作するタイ
    マから成り、前記コンデンサ投入手段が前記タイマから
    順次に出力されるコンデンサ投入信号により励磁される
    コイルと、各コンデンサと給電系統との間に接続されて
    いて前記コイルにより閉成されるスイッチとから成る請
    求項6に記載の誘導発電機の系統投入回路。
JP7320044A 1995-12-08 1995-12-08 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路 Withdrawn JPH09163609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7320044A JPH09163609A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7320044A JPH09163609A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09163609A true JPH09163609A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18117115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7320044A Withdrawn JPH09163609A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09163609A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006109568A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電装置、発電装置の系統連系方法、及び発電装置の系統連系制御プログラム
JP2007104798A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Nichicon Corp 電圧変動補償装置
WO2011101970A1 (ja) * 2010-02-18 2011-08-25 三菱重工業株式会社 風力発電装置の保守運転方法及び風力発電装置
RU2687049C1 (ru) * 2018-01-10 2019-05-07 Акционерное общество "Электроавтоматика" Способ управления электроагрегатом с асинхронным генератором

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006109568A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電装置、発電装置の系統連系方法、及び発電装置の系統連系制御プログラム
JP2007104798A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Nichicon Corp 電圧変動補償装置
WO2011101970A1 (ja) * 2010-02-18 2011-08-25 三菱重工業株式会社 風力発電装置の保守運転方法及び風力発電装置
US8063500B2 (en) 2010-02-18 2011-11-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Maintenance operation method for wind turbine generator and wind turbine generator
CN102725955A (zh) * 2010-02-18 2012-10-10 三菱重工业株式会社 用于风力涡轮发电机的维护操作方法和风力涡轮发电机
JP5073054B2 (ja) * 2010-02-18 2012-11-14 三菱重工業株式会社 風力発電装置の保守運転方法及び風力発電装置
RU2687049C1 (ru) * 2018-01-10 2019-05-07 Акционерное общество "Электроавтоматика" Способ управления электроагрегатом с асинхронным генератором

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9553533B2 (en) DC pre charge circuit
US9337762B1 (en) System and method for magnetizing a transformer in an electrical system prior to energizing the electrical system
US20100320842A1 (en) Startup source inverter
WO2013106150A1 (en) System, apparatus, and method for reducing inrush current in a three-phase transformer
US5635772A (en) Method and apparatus for transferring between electrical power sources which adaptively blocks transfer until load voltage decays to safe value
MXPA96005115A (en) Method and apparatus for transfer between sources of electrical energy that block adaptative transfer until the voltage of charge achieves a secure value
EP2306607A2 (en) Device and method to protect an electric power distribution network against current faults
JP4345640B2 (ja) 電力変換装置の突入電流抑制装置
JPH09163609A (ja) 誘導発電機の系統投入方法および系統投入回路
US6727603B1 (en) Automatic mode transitions for microturbine generating systems
CN215646645U (zh) 飞机起动发电机
JP2004153932A (ja) 変圧器の励磁突入電流低減回路
HU176291B (en) Powerful diagnostic x-ray apparatus operated with thyristor current converter
JP7606113B2 (ja) 電源システム及び電源システムの制御方法
RU2820147C1 (ru) Способ работы электроприводного газоперекачивающего агрегата
JP4552628B2 (ja) 船舶の電気推進システムにおける初期突入電流抑制装置
JP2014011810A (ja) 制御装置および可変速発電電動機始動方法
CN116207758A (zh) 一种电力供应系统中发电设备控制系统及方法
JP2019146381A (ja) 電動機始動装置
JP3388671B2 (ja) 可変速揚水発電システムの保護方式
Wyatt Operating experience with automatic equipment on an Edison system
SU1119157A1 (ru) Электропривод с устройством дл возбуждени синхронной машины
JPH0475500A (ja) 可搬型エンジン発電装置
JP2023165274A (ja) 瞬低補償装置
JPH0690522A (ja) 突入電流抑制装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030304