JPH09163490A - エッジレススピーカー - Google Patents

エッジレススピーカー

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JPH09163490A
JPH09163490A JP34482495A JP34482495A JPH09163490A JP H09163490 A JPH09163490 A JP H09163490A JP 34482495 A JP34482495 A JP 34482495A JP 34482495 A JP34482495 A JP 34482495A JP H09163490 A JPH09163490 A JP H09163490A
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damper
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパの支持手段を改善することにより、エ
ッジレススピーカーのスピーカー性能を向上させる。 【解決手段】 ボビンの上部外周面とコーンの外周面
に、嵌入、固着された支持環及びの取付座と、それらに
斜め方向に対向し、かつ水平位置に相当するように設置
された各支持助材の取付部位とを、特定形状のダンパ等
で連結し、コーン及びボビンをフレームに支持する。こ
の連結において、ダンパ等は、先端部が支持環等に固着
され、基端部が支持助材等に固着されている。そして、
同一支持環に取付けられた複数のダンパはすべて同一長
さで、コーンの広口部に行くに従って長くなるように設
定されており、更に、ダンパの先端部方向が略同一方向
になり、ダンパ全体として渦流を形成するように取付け
られている。このような支持手段により、コーンの暴れ
が抑制され、ボイスコイルの振動がより正確にコーン全
面に伝えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッジレススピー
カーに関し、更に詳しくは、ダンパ及びその取付構造、
リブによる補強方法等を改善することにより、スピーカ
ー性能を向上させたエッジレススピーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】スピーカーには、その動作原理から分類
して、動電形(ダイナミック形)、静電形、電磁形、圧
電形等種々あるが、現在、一般的に使用されているのは
動電形である。次に、この動電形のエッジレススピーカ
ーの一例を、その縦方向(直径方向)の断面図である図
23に基づいて説明する。
【0003】エッジレススピーカー300は、振動板、
ボイスコイル等から構成される振動部と、プレート、ポ
ールピース等から構成される磁気回路部とに分けられ
る。
【0004】振動部は、フレーム304、振動板(コー
ン)306及びボイスコイル308が巻回されたボビン
310を有しており、ボイスコイル308の上面側(コ
ーン306側)開口部にはダストキャップ312が被冠
されている。更に、コーン306には内側スリット環3
14がその内周面において固着され、フレーム304に
は外側スリット環316がその外周面において固着され
ている。両スリット環314と316の間隔W2 (図2
4参照)は、コーン306裏側のこもり音を表側(スピ
ーカー前面)に逃がさない幅である約1mmに設定されて
いる。そして、ボビン310と、それと一体となったコ
ーン306は、蛇腹状の布製の二つの環状ダンパ318
及び320により、フレーム304に支持されている。
一方、磁気回路部は、プレート302、ポールピース3
22及び永久磁石324から構成されている。
【0005】このような動電形スピーカーは、図示して
いないリード線を介してボイスコイル308に電気信号
電流を流すことにより、電流の向き、大きさに応じてボ
イスコイル308(ボビン310)を振動させ、この振
動を振動板306に伝え、更に空気を振動させることに
より、音を放射するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】スピーカーの性能は、
磁気回路における空隙磁束密度、ボイスコイルの導体体
積や重量、コーンの形状、物性及び重量等の種々の要素
により決定されるが、これらのほかに、ボイスコイルの
振動のコーンへの伝達に関与するという点から、支持手
段も非常に重要なスピーカーの性能決定要素となる。
【0007】本発明は、従来の動電形スピーカーにおけ
る支持手段を改善することにより、ボイスコイルの振動
をコーン全体により正確に伝え、スピーカー性能を向上
させうるエッジレススピーカーを提供することを目的と
するものである。また、本発明は、コーンの両周面にお
ける補強用リブを改善することにより、更に、両スリッ
ト環の幅を調整することにより、前記と同様にスピーカ
ー性能を向上させうるエッジレススピーカーを提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、環状プレート
上に固定され、両底面側が開口した略逆円錐台状のフレ
ームと、前記フレーム内に挿入され、両底面側が開口し
た逆円錐台状のコーンと、前記コーンの狭口部内周縁に
一端開口部近傍の外周面が固着され、前記開口部にダス
トキャップが被冠されたボビンとを有しており、前記コ
ーンの広口部外周縁とフレームの広口部内周面とが、コ
ーンの広口部外周縁にその内周面が固着された、取付後
の正面形状が帯状の内側スリット環の外周面と、フレー
ムの広口部内周面にその外周面が固着された、取付後の
正面形状が帯状の外側スリット環の内周面とを介し、一
定間隔をおいて近接するように設定されており、前記コ
ーンと前記ボビンが支持手段によりフレームに支持され
ている振動部と、環状プレートと、環状プレートととも
に円筒状空隙を画成するように設置されたポールピース
と、前記環状プレートと前記ポールピースの間に挟着さ
れ、前記円筒状空隙で駆動力を発生させるための永久磁
石とを有する磁気回路部とを備えたエッジレススピーカ
ーにおいて、前記振動部におけるコーンとボビンのフレ
ームへの支持手段が、特定のダンパを支持具とした特定
の支持方法によるものであり、前記支持具となる特定の
ダンパが、同一長さの略同一平面形状の細長い平板片で
ある2枚のダンパ部材を組合わせたものであり、前記ダ
ンパ部材のうちの一つのダンパ部材の平面形状が、基端
部の幅が先端部の幅よりも大きく、かつその幅の変化が
中間部近傍において段差を形成するように生じており、
他の一つのダンパ部材の平面形状が、前記一つのダンパ
部材の平面形状と略同一で、基端部から先端部近傍まで
の幅がより小さいものであり、前記二つのダンパ部材の
組合せが、ダンパ部材の基端部平面間にスペーサが挟
着、固定され、前記スペーサ挟着部分を除いた2枚のダ
ンパ部材の平面間が間隙を有し、それらの平面同士にお
いてそれらの段差のない長辺を基準として合わされ、前
記段差部及び先端部が留め具により固定されてなるもの
であり、前記特定の支持方法が、前記コーンの外周面に
所要間隔で嵌入され、その周縁で固着された径の異なる
1以上の支持環及び前記ボビン外周面に嵌入され、その
周縁で固着された支持環のそれぞれの複数部位と、それ
らに斜方向に対向し、かつ水平位置に相当するフレーム
内壁面の複数部位とが複数のダンパにより連結されてな
るものであり、前記連結においてダンパが、ダンパの先
端部平面が支持環に固着され、ダンパの基端部平面がそ
れらに対応するフレーム内壁面に固着されており、同一
支持環に取付られた複数のダンパ長さがすべて同一で、
かつボビンからコーン広口部に行くにつれて異なる支持
環に取付られたダンパの長さが短くなるように設定され
ており、更に、ダンパ長辺が取付後の正面視で水平にな
るように、かつ取付後の平面視で、コーン広口部周縁の
任意の一点と狭口部中心とを結ぶ直線を斜めに横切るよ
うに、すべてのダンパの先端部方向が略同一方向で、ダ
ンパ全体として渦流を形成するようにして取付られてい
ることを特徴とするエッジレススピーカー(以下、説明
の便宜のため「第1発明」という」)を提供することに
より上記課題を達成するものである。
【0009】また、本発明は、前記第1発明のエッジレ
ススピーカーにおいて、更に、コーン外周面に、帯状の
長尺体の端部同士が接合され、取付後の正面形状が帯状
となるように一体となされた径の異なる複数の環状リブ
が所要間隔で嵌入され、それらの一周縁部で前記外周面
に固着されており、コーン内周面に、平面形状が略長方
形の細片である複数の縦リブが、その長辺が広口部周縁
から狭口部周縁までの間に位置し、狭口部中心から広口
部周縁に向かって放射状でかつ等間隔になるように長辺
において固着されていることを特徴とするエッジレスス
ピーカー(以下、説明の便宜のため「第2発明」とい
う」)を提供することにより上記課題を達成するもので
ある。
【0010】また、本発明は、前記第2発明のエッジレ
ススピーカーにおいて、更に、前記内側スリット環外周
面と外側スリット環内周面との間隔が、コーン裏側の音
を逃がすことができる程度に保持されていることを特徴
とするエッジレススピーカー(以下、説明の便宜のため
「第3発明」という」)を提供することにより上記課題
を達成するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において、明細書に添付した
各図面に基づいて本発明を説明する。なお、本発明にお
いて、「取付後における平面視又は平面形状」とは、図
1、図15及び図18中、矢印Aで示した方向から見た
場合をいい、「取付後における正面視又は正面形状」と
は、前記矢印Aと直交する方向から見た場合をいうもの
である。
【0012】図1は、第1発明のエッジレススピーカー
の縦方向(直径方向)の断面図である。このエッジレス
スピーカー10は、振動部と磁気回路部とからなってお
り、各部の基本的構造は、支持手段を除いては、上記し
た図23で示されるものと同一である。
【0013】振動部においては、環状プレート12上に
略逆円錐台状の両底面側が開口したフレーム14が固定
され、そのフレーム14の内部には逆円錐台状の両底面
側が開口した振動板としてのコーン16が挿入されてい
る。そして、コーン16の狭口部には、前記狭口部内周
縁にその外周面が接するようにして固着された、両底面
側が開口した筒状のボビン18が取付られている。ボビ
ン18の下部外周面には、ボイスコイル20が巻回され
ており、上面側(コーン16側)開口部にはダストキャ
ップ21が被冠されている。
【0014】また、コーン16の広口部周縁には、内側
スリット環22がその内周面において固着され、フレー
ム14の広口部内周縁には外側スリット環24がその外
周面において固着されている。両スリット環の形状は図
23に示すものと異なるものの、両スリット環の間隔
(図24のW2 に相当する間隔)は約0.5mmに設定さ
れている。これらの内側スリット環22及び外側スリッ
ト環24は、いずれも図2に示すように、帯状の長尺体
の両端部を接合して一体となるように成形し、取付後の
正面形状が帯状になるようになしたものであり、内側ス
リット環22の径は外側スリット環24の径よりも小さ
くなるように設定されている。また、前記間隔(約0.
5mm)に設定するため、両スリット環の厚さを適宜調整
するほか、径の異なる二つのスリット環を組み合わせ
て、一つの内側スリット環22又は外側スリット環24
にすることもできる。
【0015】なお、フレーム14は、それ自体が振動に
関与するものではなく、本来は振動部として機能するも
のではないが、第1発明においては、コーン16及びボ
ビン18がフレーム14に連結、支持されているため、
振動部に含ませている。
【0016】一方、磁気回路部は、プレート12と、こ
のプレート12と円筒状空隙(磁気空隙)を画成するよ
うに設置されたポールピース26と、プレート12とポ
ールピース26の間に挟着された永久磁石28とにより
構成されている。ポールピース26の一部は、ボビン1
8の下面側開口部からその内部に挿入されている。
【0017】以上の振動部及び磁気回路部の構成は従来
と同一であるため、その構成は上記内容に限定されるも
のではなく、各構成要素について当業者により通常なさ
れる改変も含まれるものである。例えば、コーンは図示
したようなフラットコーンに代えて、他の形状のコーン
を用いることができ、それに応じて、フレームの形状や
他の構成要素を改変することができる。
【0018】他の形状のコーンとしては、カーブドコー
ン、パラボリックコーン、更には、ダブルコーンや各種
変形コーンも用いることができる。また、このようなコ
ーンの製造材料としては、クラフトパルプ、サルファイ
トパルプ、和紙又はそれらに動物若しくは植物性繊維や
炭素繊維等を抄き入れたもののほか、アルミニウム、ベ
リリウム、ボロン等の金属単板、ニッケル等を材料とし
た発泡金属、各種プラスチック等を用いることができ、
更に、必要に応じて、制動等の目的のため、ラッカー、
樹脂、天然又は人工漆等で表面処理することもできる。
【0019】また、他の構成要素の改変例としては、ダ
ストキャップ表面を天然又は人工漆等で処理する例を挙
げることができる。
【0020】第1発明は、上記構成のエッジレススピー
カー10において、コーン16とボビン18のフレーム
14への支持手段を、特定のダンパを支持具とした特定
の支持方法に改善したものである。
【0021】まず、支持具としてのダンパの構造につい
て、図3及び図4に基づいて説明する。図3(a)及び
(b)は、ダンパの平面図及び正面図(いずれも取付後
を基準)であり、図4(a)及び(b)は、前記ダンパ
を構成する2枚のダンパ部材の平面図を示したものであ
る。
【0022】ダンパ30は、2枚のダンパ部材41及び
42をそれらの平面において組み合わせてなるものであ
る。
【0023】ダンパ部材41及び42は、いずれも基端
部41a及び42aの幅が先端部41b及び42bの幅
よりも大きくなるように設定されており、その幅の変化
が中間部近傍において段差を形成するようにして生じて
いるものである。基端部41a及び42aからそれぞれ
の段差部に至るまでの幅は同一であっても、連続して徐
々に減少又は増加するように設定されていてもよく、先
端部41b及び42bからそれぞれの段差部に至るまで
の幅は、同一であっても連続して徐々に増加又は減少す
るように設定されていてもよい。ダンパ部材41及び4
2は、基端部41a又は42aから先端部41b又は4
2b近傍に至るまでの幅が、ダンパ部材41の方が大き
くなるように設定されている。この2枚のダンパ部材間
の幅の差は目視で確認できる程度の小さな差で十分であ
る。
【0024】また、第1発明のダンパ部材としては、基
端部から先端部までの幅の変化が、段差を生じることな
く、連続して徐々に減少している形状のものも用いるこ
とができる。
【0025】ダンパ部材41及び42における基端部と
先端部の幅の差は前記要件を満たしていれば特に制限さ
れるものではないが、好ましくは先端部の幅が1に対し
て基端部の幅が2〜5になるように設定する。
【0026】ダンパ部材41及び42の基端部から段差
部までの長さL1 と先端部から段差部までの長さL2
は、同等か又はL2 の方がL1 よりも長くなるように設
定されているが、L1 が1に対してL2 が1.3〜1.
8になるように設定されていることが好ましい。ダンパ
部材41及び42間において、L1 又はL2 は同一であ
ることが好ましいが、若干の相違があってもさしつかえ
ない。また、全長(L1+L2 )はいずれも同一に設定
するが、製造上生じるようなわずかな誤差についてはさ
しつかえない。
【0027】ダンパ部材41及び42の厚さは、適用す
るスピーカーの大きさや種類により、即ち、コーンに伝
わる振動の大きさに対応した耐衝撃性を付与できるよう
に考慮して適宜設定することができる。
【0028】このようなダンパ部材としては、可とう性
及びスピーカーにおいて通常生じる振動に対する耐衝撃
性を有しているものであれば特に限定されるものではな
く、プラスチック、金属、合板、各種複合材料等を用い
ることができるが、第1発明においては、特にガラスエ
ポキシ板(例えば、商品名ニコライト積層板;日光化成
会社製)が好ましい。
【0029】ダンパ30は、上記した形状の2枚のダン
パ部材41と42を、それらの基端部平面間にスペーサ
44を挟着し、平面同士を合わせたものである。このと
き、2枚のダンパ部材41と42の平面間のスペーサ4
4挟着部分を除く全面にわたって間隙が設けられてい
る。また、段差のない長辺を基準として、即ち、長辺側
の部材平面間に幅方向のずれが生じることなく、図3
(a)に示すように、段差側の辺に幅方向のずれが生じ
るように合わせられている。そして、段差部近傍と先端
部とは、それぞれが留め具46、48で固定されてい
る。なお、先端部については、コーン16側に固着した
際に、両部材の平面が接触することはさしつかえない。
【0030】ここで用いるスペーサ44としては、ダン
パ部材と同一材料で同一厚さのものを用いることが好ま
しく、接着剤等によりダンパ部材間に固着する。また、
その大きさや形状は、ダンパ30からはみ出さないよう
なものであれば特に制限されるものではなく、例えば、
ダンパ部材42の基端部側の幅以下の長さを一辺とする
正方形片をスぺーサとすることができる。したがって、
この場合の前記間隙の幅は、スペーサ44の厚さに相当
することになる。また、留め具46、48としては、粘
着テープ等を用いることができる。
【0031】このようなダンパ30の寸法は、スピーカ
ーの種類やコーンの形状等の種々の要素により異なる
が、例えば、通常の16cmスピーカーであれば、長さが
約30〜80mm、幅が1〜数mmで、間隙を含む厚さが約
0.5〜2mmの範囲で適宜調整することができる。
【0032】次に、このような構造のダンパ30を用い
た支持方法について、図1及び図5乃至図9に基づいて
説明する。図5は、フレーム14とコーン16の支持に
用いるコーン16側に取付ける支持環の斜視図であり、
図6は、フレーム14とコーン16の支持に用いるコー
ン16側に取付ける支持環の平面図であり、図7は、フ
レーム14とボビン18又はコーン16の支持に用いる
フレーム14側に取付ける支持助材の平面図であり、図
8は、図1に示すエッジレススピーカー10における支
持方法の変形態様を説明するための部分断面図であり、
図9は、ダンパの取付状態を説明するため、コーン16
を含む一部部材を省略した平面図である。
【0033】ダンパ30による支持方法は、フレーム1
4の内側に面した前記コーン16の外周面(裏面)に取
付けられた一方の支持環(図1中の57、58)又は他
方の支持環(図1中の65)とフレーム14の内壁面、
更に、前記ボビン18外周面に取付けられた支持環(図
1中の66)とフレーム14の内壁面とを、それぞれ複
数のダンパ30(図1中の31a、31d、32a、3
2d、33a、33d、34a、34d等)により連結
する方法である。これらのダンパ31a等は、それらの
先端部がコーン16側に固着され、基端部がフレーム1
4側に固着されることにより、取付けられている。
【0034】まず、ダンパ30の先端部を取付けるコー
ン16及びボビン18の外周面側の支持環について説明
する。支持環は、コーン16及びボビン18の外周面に
嵌入し、その周縁で固着できるものであれば、その形状
は特に制限されるものではない。例えば、幅(直径)方
向の断面が円形又は四角形の環を用いることができる
が、支持環の取付易さやダンパの取付易さ等を考慮し
て、図5及び図6に示すような、帯状のものが好まし
い。
【0035】支持環50は、図5に示すような、帯状の
長尺体の端部同士を接合し、取付後の正面形状が帯状に
なるように一体となした環である。この支持環50は、
コーン16の広口部周縁近傍から狭口部周縁近傍に至る
までの外周面に1以上が嵌入され、その一周縁51にお
いて前記外周面に接着剤等により固着されている(図1
中の支持環57、58)。支持環60は、図6に示すよ
うな、帯状の長尺体の端部同士を接合し、取付後の平面
形状が円形帯状になるように一体となした環である。こ
の支持環60は、コーン16の広口部周縁近傍の外周面
及びボビン18の外周面に嵌入され、その内周縁61に
おいて接着剤等により固着されている(図1中の支持環
65及び66)。
【0036】これらのうちコーン16の外周面に取付け
る支持環57、58又は65の取付位置は、コーンの形
状による全体のバランスや支持環相互の取付位置を総合
的に考慮して決定される。例えば、図1に示すように、
3つの支持環57、58又は65を用いる場合には、コ
ーン16の外周面を長さ方向にほぼ三等分するように各
支持環を配置する。
【0037】これらの支持環50及び60には、それぞ
れダンパによる支持を容易にするため、ダンパの取付座
を設けることができる。支持環50には、長方形平板の
中間部が直角に折り曲げられ、その鈍角側の一面裏側が
外周面52に固着され、鋭角側の他の一面表側を取付面
とした取付座55を所要数設けることができる。また、
支持環60には、その外周縁62側に突設された取付座
63を所要数設けることができる。これらの取付座55
及び63の数は、使用するダンパ30の数に対応させ
る。
【0038】この支持方法において用いる支持環は、ダ
ンパを支持できる強度を有していることに加えて、コー
ンの振動板としての機能を阻害しないような、厚さ、
幅、重さ、材質等のものであれば特に制限されるもので
はない。例えば、通常の16cmスピーカーであれば、支
持環50及び60としては、幅が数ミリ程度で厚さがコ
ーン厚さと同程度のアルミニウム環、和紙等の紙製の
環、プラスチック環を用いることができる。また、支持
環の径の大きさや形状は、取付部位及び取付けようとす
るコーン16やボビン18の大きさや形状に応じて適宜
設定することができる。
【0039】次に、ダンパ30の基端部を取付けるフレ
ーム14の内壁面側について説明する。
【0040】このフレーム14の内壁面のダンパ30の
基端部を取付ける部位は、前記支持環57、58、65
及び66のそれぞれの取付座に斜方向に対向し、かつ水
平(例えば、環状プレート12平面に対して水平)位置
に相当する部位である。ダンパ30の基端部は、このよ
うなフレーム14の内壁面の取付部位に直接取付けても
よいが、取付作業の容易性や様々な形状のフレームに対
応できるように、適当な支持助材(図1中の71、7
2、73及び74)を用いることもできる。
【0041】支持助材71及び74は、いずれも図7に
示すような、帯状の長尺体の端部同士を接合し、取付後
の平面形状が円形帯状になるように一体となした環であ
る。これらの支持助材71及び74は、その一面76に
おいて、フレーム14の内壁底面上又はフレーム14の
内壁広口部近傍の周面部に接着剤等により固着されてい
る。これらの支持助材71及び74の内周縁側には、図
中、二点鎖線で示すような突起(取付座)77を設ける
こともできる。この取付座77の数は、それぞれ対応す
る支持環66又は65に設けられた取付座55の数に応
じて決定される。これらの支持助材71及び74として
は、支持環50及び60と同一材料のものを用いること
ができる。
【0042】支持助材72及び73は、木製、金属製又
はプラスチック製の円柱状又は角柱状の部材であり、そ
の下面において、支持助材71上に接着剤等により固着
されている。これら支持助材72及び73の高さは、そ
れぞれ支持環57及び58に設けられた取付座55の取
付面と同等に設定されている。これらの支持助材72及
び73の上面は、ダンパ30の基端部を取付けられる大
きさに設定されている。
【0043】また、支持助材72、73を用いる代わり
に、フレーム14の内壁側面に、図5において説明した
取付座55を固着し、ダンパ30の取付座とすることが
できる。更に、フレーム14の内壁側面に、図8に示す
ような階段状面を形成し、各段の平面(階段の踏み板
面)を取付座とすることもできる。
【0044】次に、図1及び図9に基づいて、支持環5
7、58、65及び66と、支持助材72、73、74
及び71との、ダンパ31a、32a、33a、34a
等による連結方法について説明する。なお、図9におい
て、80はスピーカーをエンクロージャーに取付るため
の螺子穴である。
【0045】ダンパ31a等は、先端部平面が支持環5
7、58、65及び66の取付座55上に接着剤等によ
り固着されており、基端部平面が各支持環に対応する支
持助材72、73、74及び71上に接着剤等により固
着されている。このとき、ダンパ31a等の基端部、特
に、ダンパ34a〜dの基端部は、弾性運動を防止する
ため、接着剤に代えてパテ材で固着させることが好まし
い。このパテ材としては、商品名エポキシパテ水中用
(セメダイン社製)を用いることができる。一つの支持
環(の取付座)と複数の支持助材の組み合わせ(例え
ば、支持環57の取付座と複数の支持助材72)を連結
するダンパの数は、2以上、特に4であることが好まし
いが、これらに制限されるものではなく、1でもさしつ
かえない。また、支持環と支持助材の各組み合わせにお
いてはいずれも同数のダンパで連結することが好ましい
が、組み合わせごとに異なる数のダンパを取付けること
もできる。例えば、支持環57と支持助材72を2つの
ダンパで連結し、支持環58と支持助材73を4つのダ
ンパで連結することもできる。
【0046】ただし、一つの組み合わせに一つのダンパ
を取付けた場合や組み合わせごとに異なる数のダンパを
取付けた場合には、コーン16の外周面全面にほぼ均等
にダンパが配置され、一部周面のみにダンパが集中する
ことのないよう、ダンパ全体のバランスを考慮して配置
することが好ましい。
【0047】ダンパ31a等の連結においては、いずれ
の平面側を下にして固着してもよいが、幅の広いダンパ
部材(図3における41)面が下(固着面)になるよう
に取付けることが好ましい。このようにして固着した場
合、段差の無い(又は段差の有る)長辺側がすべて同一
周方向を向くようになる。
【0048】同一支持環に取付られた複数のダンパは、
すべて同一長さに設定されている。したがって、ダンパ
31a〜31d、ダンパ32a〜32d、33a〜33
d及び34a〜34dはそれぞれにおいて同一長さであ
る。
【0049】また、ボビン18からコーン16の広口部
に行くにつれて、図1及び図9に示すとおり、取付られ
たダンパ31a〜31d、32a〜32d、33a〜3
3d及び34a〜34dの長さが順に短くなるように設
定されている。これらの各ダンパ間におけるダンパ長さ
の比率には決まったものはないが、図1及び図9に示す
とおり計4つの異なる長さのダンパで支持する場合に
は、最も短いダンパ34a等の長さが1の場合、ダンパ
33a等が1.1〜1.5、ダンパ32a等が1.45
〜1.85、ダンパ31a等が1.8〜2.2の範囲の
長さになるように調整することが好ましく、これらのダ
ンパのなかでも特にダンパ31a等は、ダンパ34a等
の長さの約2倍長さになるように調整することが好まし
い。
【0050】また、ダンパの幅は、長さの関係に対応し
て、ダンパの長さが短くなるほど幅も小さくなるように
設定する。
【0051】ダンパ31a等は、連結後(取付後)にお
ける正面視の状態で、ダンパ長辺が水平になるように取
付けられている。ここでいう「水平」とは、例えば、プ
レート12面と平行と見なしてよいが、厳密には、コー
ン16の広口部周縁に相当する母線(図1中の実線9
0)と平行という意味である。これは、実用時における
コーンの周方向への回転をわずかに許容し、同時に制止
するためである。
【0052】また、ダンパ31a等は、連結後(取付
後)における平面視の状態で、コーン16広口部周縁の
任意の一点と狭口部(又はボビン開口部)中心(図9中
のO)とを結ぶ直線(例えば、図9中の実線91及び9
2)を斜めに横切るようにして取付けられている。これ
は即ち、一つの支持環の取付座とそれに対応する支持助
材の取付座相当部分とが、正対する位置にならない(前
記例でいえば同一実線91又は92上に無い)で、斜方
向に対向するように設置されているということである。
更に、すべてのダンパの先端部方向(又は基端部方向)
は略同一方向で、ダンパ全体として渦流を形成するよう
に取付られている。これは上記のとおり、実用時におけ
るコーンの周方向への回転をわずかに許容し、同時に制
止するためである。
【0053】次に、第1発明のエッジレススピーカーの
実用時における支持手段の作用について説明する。
【0054】図1において、まず、図示していないリー
ド線を介してボイスコイル20に電気信号電流を流すこ
とにより、電流の向き、大きさに応じてボイスコイル2
0(ボビン18)を上下に振動させる。すると、この上
下振動は一体化されているコーン16に伝わり、コーン
16の振動が空気を振動させることにより、スピーカー
から音が放射される(スピーカーが鳴る)。このような
過程において、ボビン18の上下振動はダンパ31a〜
31dに伝わり、コーン16の上下振動はダンパ32a
〜32d、ダンパ33a〜33d及びダンパ34a〜3
4dに伝わる。このとき、各ダンパは、その特定の形状
及び構造、更に特定の支持方法により、「コーンの暴
れ」を抑制し、より正確な上下振動を伝えるように作用
するとともに、コーンの周方向への好ましい回転を実現
するように作用するものである。
【0055】以下において、まず、ダンパが特定の形状
及び構造であることによる作用機構を、図3、図4、図
9、図10、図11及び図12に基づいて説明する。
【0056】ダンパ30は、図4に示すように、ダンパ
部材41とダンパ部材42のいずれもが、段差の付いた
先細りの平面形状をしている。また、ダンパ部材41と
ダンパ部材42とで幅の大きさが相違している。このた
め、ダンパ30が上下振動した場合、一つのダンパ部材
の長さ方向の各部分において、特に段差を境にして基端
部側と先端部側とで振動状態が異なり、同時に、二つの
ダンパ部材間で振動状態が異なる。
【0057】また、ダンパ30は、図3に示すように、
基端部間にスペーサ44が挟着され、二つのダンパ部材
41とダンパ部材42の間に間隙が設けられている。こ
のスペーサ44の存在(即ち、間隙の存在)により、図
10(先端部の留め具の図示は略している)に示すよう
に、基端部を基点として両方向に円弧を描いた場合、ダ
ンパ部材41とダンパ部材42の先端部により描かれる
二つの円弧には若干のずれが生じる。このため、ダンパ
30が上下振動した場合、上方向への動きと下方向への
振動状態は同一ではなく、異なる振動状態を示す。
【0058】更に、ダンパ30は、その段差部分におい
て留め具46で二つのダンパ部材41とダンパ部材42
が一体化されている。この留め具46の存在により、図
11の(a)及び(b)に示すように、上方向及び下方
向のいずれの方向に動く場合にも、ダンパ30は一体と
して上下に動く。もし、留め具46が無い場合には、図
12(a)及び(b)に示すように、下方向からの振動
に対してはダンパ部材41が大きく歪み、上方向からの
振動に対してはダンパ部材42が大きく歪むことにな
る。
【0059】このように、ダンパ30はその形状及び構
造に起因した特徴的な振動をするが、その振動過程にお
いて、ダンパ30の二つのダンパ部材41とダンパ部材
42は、主として段差部から先端部までの間で互いに摩
擦し、互いの振動を打ち消し合うように働く。この働き
により、ダンパ30は、「コーンの暴れ」を抑制し、よ
り正確な上下振動を伝えるように作用するものである。
【0060】このようなダンパの作用を目視的に確認す
るため、次の試験を行った。まず、机上に置いた台座
に、ガラスエポキシの長方形片(長さ50mm、幅8mm、
厚さ約0.3mm;ダンパ素材と同一のもの)の一端部
と、ダンパ30(長さ50mm、基端部の幅約5mm、先端
部の幅約1mm、基端部から段差部までの長さ約20mm、
間隙を含む厚さ約1mm)の基端部とを固定した。次に、
それぞれの先端部に対し、実用時における上下振動と同
じになるようにそれらの平面に垂直方向に同一荷重を加
えた。その後、前記荷重を取り去った場合における振動
状態を、4枚の連続写真(15cmの距離から撮影)であ
る図14(a)〜(d)に基づいて説明する。なお、
(a)〜(d)までの時間経過は1秒余りである。
【0061】図14から明らかなとおり、ダンパ30
は、(b)の時点において既に静止状態にあったが、長
方形片は依然として大きく振動していた。この結果か
ら、ダンパ30の振動打ち消し効果が確認された。
【0062】次に、特定の支持方法を採っていることに
よる作用機構を、図9及び図13に基づいて説明する。
【0063】上記したとおり、コーン16の広口部に近
づくほど、支持に用いたダンパの長さは短くなってお
り、このようなダンパ長さの相違は、ボビン18及びコ
ーン16の狭口部の振動が大きく、広口部の振動が小さ
いことに起因するものである。この振動の大きさとダン
パ長さの関係を、図13に基づいて説明する。図13に
示すダンパは、最も長いダンパ31と最も短いダンパ3
4であり、ダンパ31の長さはダンパ34の長さの2倍
に設定している。ボビン18を支持しているダンパ31
は大きな振動を受け、コーン16の広口部周縁を支持す
るダンパ34の振動はそれよりも小さなものとなる。こ
こで、ダンパ31とダンパ34に同じ上下動が加わった
場合、つまり、両ダンパが同じ振れ幅だけ動いた場合
は、図13(a)及び(b)から明らかなとおり、ダン
パ31の振れる角度はダンパ34の振れる角度よりも小
さくなる。
【0064】したがって、ボビン18を支持し、大きな
振動を受けるダンパ31は小さな角度で振動することに
より、「コーンの暴れ」を抑制し、より正確な上下振動
を伝えるように作用する。一方、コーン16の広口部周
縁を支持し、小さな振動を受けるダンパ34は大きな角
度で振動することにより、前記と同様の作用をするもの
である。このように、取付位置においてダンパの長さを
少しずつ相違させていることにより、コーン16の全体
にわたってほぼ均等に、「コーンの暴れ」が抑制され、
より正確な上下振動が伝えられる。
【0065】また、スピーカーのコーンは、その実用時
において、通常、上下振動と共にわずかに周方向へ回転
しようとする。従来のダンパ318及び320(図23
参照)はこの回転を積極的に阻止するように作用してい
る。
【0066】しかし、第1発明の各ダンパは、上記した
ように、すべてのダンパの先端部方向(又は基端部方
向)は略同一方向で、ダンパ全体として渦流を形成する
ように取付られている。したがって、このように配置さ
れたダンパ全部が、コーンの周方向への好ましいわずか
な回転(1mm乃至2mm程度)を許容すると共に、過度の
回転を制止するように作用する。
【0067】次に、図15乃至図17に基づいて、新た
な構成要素として、更に環状リブ及び縦リブを第1発明
のエッジレススピーカーに加えた第2発明のエッジレス
スピーカーについて説明する。図15は、第2発明のエ
ッジレススピーカーの縦方向(直径方向)の断面図であ
り、図16は、縦リブの平面図であり、図17は、図1
5のエッジレススピーカーの平面図である。なお、図1
7中、破線で示した部分は、コーンの狭口部周縁に近い
方から順に、環状リブ181、環状リブ182、支持環
157、環状リブ183、環状リブ184、支持環15
8、環状リブ185及び環状リブ186を示す。また、
195はエンクロージャーに取付けるための螺子穴を示
す。
【0068】図15に示すエッジレススピーカー100
の振動部及び磁気回路部の基本的構造は、環状リブ18
1、182、183、184、185及び186と縦リ
ブ190の複数を付加したことを除いては、第1発明の
エッジレススピーカーと同一である。
【0069】振動部は、フレーム114、コーン116
及びボイスコイル120が巻回され、ダストキャップ1
21が被冠されたボビン118を有している。122は
内側スリット環、124は外側スリット環であり、15
7、158、165及び166は支持環であり、155
は支持環に設けられた取付座であり、171、172、
173及び174は支持助材であり、131a〜131
d、132a〜132d、133a〜133d及び13
4a〜134dはダンパである。
【0070】一方、磁気回路部は、プレート112、ポ
ールピース126及び永久磁石128により構成されて
いる。
【0071】コーン116の外周面には、所要間隔をお
いて複数の環状リブ181〜186が取付けられてい
る。
【0072】この環状リブとしては、コーン116の外
周面に嵌入し、その周縁で固着できるものであれば、そ
の形状は特に制限されるものではなく、例えば、図5に
示す支持環50と同一のもの(ただし、取付座55は不
要である)を用いることができる。この図5に示すよう
な環状リブ181〜186は、それぞれコーン116の
広口部周縁近傍から狭口部周縁近傍に至るまでの外周面
(裏面)に嵌入され、その一周縁(図5における51に
相当する周縁)において、接着剤等により固着すること
により取付られている。これらの環状リブ181〜18
6の径の大きさは、それらを嵌入するコーン116の径
の大きさに応じて調整されている。即ち、コーン116
の広口部周縁近傍から狭口部周縁近傍に行くにつれて、
取付ける環状リブの径が順に小さくなるように設定され
ている。
【0073】環状リブ181〜186を取付ける間隔
は、各環状リブ間のコーン116外周面の長さ方向への
間隔が等しくなるようにすることが好ましいが、特に、
支持環157及び158も含めて等間隔になるように取
付けることが好ましい。したがって、取付ける環状リブ
の数は、支持環の数を考慮して決定することが好まし
く、更には、コーン116の内周面に取付ける縦リブの
数をも考慮して決定することが好ましい。
【0074】コーン116の内周面には、所定により配
置された複数の縦リブ190が、それらの長辺におい
て、接着剤等により取付けられている。
【0075】まず、縦リブ190の形状について説明す
る。縦リブ190の形状は平面形状が略長方形の細片で
あるが、この発明でいう「平面形状が略長方形」とは、
長辺を有している長方形及びそれに近似した多角形を意
味するものである。したがって、図16(a)、(b)
及び(c)に示すように、長方形、台形及び六角形等の
いずれの平面形状の縦リブ190a、190b及び19
0cでもよい。これらの長辺(又は下辺)191a〜1
91c及び短辺(又は上辺)192a〜192cは、取
付けるコーン116の内周面の形状に応じて、曲線にし
たり適当な角度を付けたりすることができる。
【0076】その長辺の長さはコーン116の広口部周
縁から狭口部周縁までの長さを考慮して決定されるもの
であり、高さ(H)は特に制限されるものではなく、例
えば、16cmスピーカーであれば、長辺の長さが60〜
70mmで、高さ(H)が数mm前後であれば十分である。
この縦リブ190は、コーン116と同一の材料で調製
することが好ましく、紙製の縦リブの場合には、必要に
応じて強度付与のための樹脂による含浸処理等をするこ
ともできる。
【0077】次に、縦リブ190の配置について説明す
る。縦リブ190は、その長辺がコーン116の広口部
周縁から狭口部周縁までの間に位置し、狭口部から広口
部へ放射状に、かつ各縦リブ間が等間隔になるように複
数が配置されている。
【0078】縦リブ190は、長辺がコーン116の広
口部周縁から狭口部周縁までの間に位置するように配置
すればよいが、図15及び図17に示すように、長辺の
一端がコーン116の広口部周縁の近傍に位置し、他端
が狭口部周縁に接するようにして配置することが好まし
い。
【0079】また、狭口部から広口部へ放射状に、かつ
各縦リブ間が等間隔になるように複数を配置するが、こ
の縦リブ間の間隔、即ち、縦リブの数は、環状リブの配
置を考慮して調整することが好ましい。例えば、通常の
16cmスピーカーであれば、内周面上の二つの縦リブと
外周面上の二つの環状リブ(又は一つの環状リブと一つ
の支持環)により囲まれるコーン116の面積が、最大
でも5mm2 程度になるように、縦リブ190の配置を調
整することが好ましい。
【0080】次に、図15で示すエッジレススピーカー
の変形態様を図18に基づいて説明する。図18は、図
15のエッジレススピーカーの変形態様の部分断面図で
ある。この変形態様においては、取付座155として、
図5に示した形状のものに代えて正面視で「コの字状」
の取付座155’を用いている。取付座155’は、そ
の一面において支持環158の外周面に固着され、更
に、他部において環状リブ185の外周面に固着されて
いる。このとき、ダンパ133aの基端部を固着する際
には、図示するように、取付座155’内側の凹部に樹
脂159を充填することにより、固着することもでき
る。なお、図示は省略しているが、支持環157におい
ても前記取付座155’を適用することができる。
【0081】次に、第2発明のエッジレススピーカーの
実用時における、環状リブ及び縦リブの作用について説
明する。
【0082】図15において、まず、図示していないリ
ード線を介してボイスコイル120に電気信号電流を流
することにより、電流の向き、大きさに応じてボイスコ
イル120(ボビン118)を上下に振動させる。する
と、この上下振動は一体化されているコーン116に伝
わり、コーン116の振動が空気を振動させることによ
り、スピーカーから音が放射される(スピーカーが鳴
る)。このような過程において、コーン116の内周面
側に取付けられた各ダンパは上記したとおり、「コーン
の暴れ」を抑制し、より正確な上下振動を伝えるように
作用するとともに、コーン116の周方向への好ましい
回転を許容する。
【0083】そして、複数の縦リブ190は、その配置
状態により、ボイスコイル120の振動をコーン116
の狭口部から広口部へ伝えるように作用し、同時に、環
状リブ181等は、複数の縦リブ190と連動し、前記
振動を周方向へ伝えるように作用する。このような複数
の縦リブ190及び環状リブ181等の作用により、ボ
イスコイル120の振動がコーン116の全面にわたっ
て均等に伝えられる。更に、複数の縦リブ190と環状
リブ181等が、コーン116の両周面において格子状
に組み合わされているため、コーン116全体を補強す
る効果を有するほか、振動によるコーン116の歪みも
防止することができる。
【0084】次に、図19及び図20に基づいて、新た
な構成要素として、内側スリット環と外側スリット環の
間隔を従来よりも大きくした第3発明のエッジレススピ
ーカーについて説明する。図19は、第3発明のエッジ
レススピーカーの縦方向(直径方向)の断面図であり、
図20は図19に示すエッジレススピーカーの部分拡大
図である。
【0085】図19に示すエッジレススピーカー200
の振動部及び磁気回路部の基本的構造は、内側スリット
環と外側スリット環の間隔を大きくしたほかは第2発明
のエッジレススピーカーと同一である。
【0086】振動部は、フレーム214、コーン216
及びボイスコイル220が巻回され、ダストキャップ2
21が被冠されたボビン218を有している。また、2
22は内側スリット環、224は外側スリット環であ
り、257、258、265及び266は支持環であ
り、255は支持環に設けられた取付座であり、27
1、272、273及び274は支持助材であり、23
1a〜d、232a〜d、233a〜d及び234a〜
dはダンパである。更に、290は縦リブであり、28
1、282、283、284、285及び286は環状
リブである。
【0087】一方、磁気回路部は、プレート212、ポ
ールピース226及び永久磁石228により構成されて
いる。
【0088】エッジレススピーカー200においては、
内側スリット環222の外周面と外側スリット環224
の内周面の間隔W1 (図20参照)が、約4mmに設定さ
れている。この間隔は、内側スリット環222又は外側
スリット環224自体の厚さを増減したり、複数の環を
組み合わせて一つのスリット環とし、厚さを増加させた
りすることにより調整する。
【0089】従来のエッジレススピーカーにおいては、
図24に示すように、間隔W2 が約1mmに設定され、コ
ーン306裏側のこもり音をスピーカー前方に逃がさな
いようにしている。しかし、第3発明のエッジレススピ
ーカー200においては、間隔W1 を約4mmに設定する
ことにより、コーン216裏側のこもり音を、スピーカ
前方に逃がすことができる。
【0090】また、第3発明のエッジレススピーカーに
は、上記構成に加え、更に新たな構成要素として、ボビ
ン218内部に振動吸収部材295を取付けることがで
きる。
【0091】振動吸収部材295の取付位置は、ダスト
キャップ221の直下(ただし、接触はしていない)か
らボイスコイル220の巻回部分より上までの内部空間
であり、好ましくはダストキャップ221の直下であ
る。この振動吸収部材295は、ボビン218の内部形
状に対応させた平面が円形の平板であり、その周面にお
いてボビン218内周面の所望部位に固着されている。
【0092】振動吸収部材295としては、軽量で吸音
性を発揮するもの、例えば、多孔質材料が好ましく、こ
の多孔質材料の例としては、軟質ウレタンフォームやフ
ェルトを挙げることができる。振動吸収部材295の厚
さや取付枚数は特に制限されるものではなく、通常の1
6cmスピーカーであれば、厚さが数mm程度のものを1枚
取付ければ十分である。
【0093】このような振動吸収部材295を取付ける
ことにより、ボビン218内部の残響を取り除くことが
できる。この技術は、第1発明及び第2発明にも適用す
ることができる。
【0094】また、第3発明のエッジレススピーカーに
は、上記構成に加え、更に新たな構成要素として、フレ
ーム214の内部側壁面を振動吸収材で被覆するという
構成を付加することができる。
【0095】ここでいうフレーム214の内部側壁面は
フレームの形状に応じて異なるが、コーン外周面を包囲
する側壁面の全部又は一部がこれに相当する。したがっ
て、図19に示すエッジレススピーカー200において
は、フレーム214の側壁296が振動吸収材で被覆す
ることができる。この側壁296の位置を、フレーム2
14のみの平面図を示す図20により説明すると、図に
おいて網目を付した側壁が側壁296に相当する。29
8はフレームの開口部を示す。
【0096】振動吸収材としては、塗布又は貼り付けら
れるものであることが必要で、例えば、樹脂系の接着剤
等を用いることができる。この樹脂系の接着剤として
は、エポキシ樹脂系接着剤を挙げることができ、そのな
かでも水中硬化型のエポキシ樹脂系接着剤(例えば、商
品名エポキシパテ;セメダイン社製)が好ましい。振動
吸収材の被覆厚さは特に制限されるものではなく、通常
の16cmスピーカーであれば、厚さが約1〜数mmであれ
ば十分である。
【0097】このように側壁296を振動吸収材で被覆
することにより、フレーム214の振動による不快音の
発生を防止できる。この技術は、第1発明及び第2発明
にも適用することができる。
【0098】また、第3発明のエッジレススピーカーに
は、上記構成に加え、更に新たな構成要素として、フレ
ーム214と環状プレート212との接合部外周を、接
着剤で固定処理する構成を付加することができる(図1
9中の297)。フレーム214は、通常、リベット等
で環状プレート212に固定されているが、この接着剤
による固定処理は、それを更に補強するものである。こ
のような接着剤としては、シリコーンゴム系接着剤、例
えば、商品名ホットメルトスティック(ヘンケル白水社
製)を挙げることができる。
【0099】第3発明のエッジレススピーカーで用いた
ダンパ213a等は、従来技術における布製のダンパに
比べると弾性が大きく、バネに近い性質を有する。この
ため、このようなシリコーンゴム系接着剤等による固定
処理は、ボビン218及びコーン216の振動による反
動を受けてフレーム214が振動し、環状プレート21
2との接合部間で起こる不快な金属音の発生を防止する
ように作用する。この技術は、第1発明及び第2発明に
も適用することができる。
【0100】また、第3発明のエッジレススピーカーに
は、上記構成に加え、更に新たな構成要素として、コー
ン216を1以上の支持材299により支持することも
できる。支持材299は、木製、プラスチック製、金属
製等の棒状の部材であり、その一端は支持環266上に
固着されており、他端はコーン216の外周面に固着さ
れている。このような支持材299を取付けることによ
り、支持環266の上下方向への振動を抑制できる。こ
の技術は、第1発明及び第2発明にも適用することがで
きる。
【0101】以上、本発明を実施例を挙げて説明した
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、また、
本発明は当業者により通常なされる改変も含むものであ
る。
【0102】
【発明の効果】本発明のエッジレススピーカーは、次に
示す種々の構成に応じて、それぞれスピーカー性能の向
上という優れた効果を得ることができる。まず、特定の
ダンパによる特定の支持方法を用いたことにより、「コ
ーンの暴れ」が抑制され、より正確な上下振動がコーン
に伝えられ、更に、コーン周方向へのわずかな回転が許
容される。これにより上記効果を得ることができる。
【0103】次に、前記構成に加えて、更にコーンの内
外周面に縦リブ及び環状リブを取付けることにより、ボ
イスコイルの振動を、より一層正確にコーン全面にわた
って伝えることができ、同時にコーンの歪みを防止でき
る。これにより上記効果を得ることができる。
【0104】また、前記構成に加えて、内側スリット環
と外側スリット環の幅を従来技術よりも広くすることに
より、コーン裏側のこもり音をスピーカー前面に逃がす
ことができる。これにより上記効果を得ることができ
る。
【0105】更に、前記構成に加えて、ボビン内部に振
動吸収部材を取付けること、フレームの内部側壁面を振
動吸収材で被覆すること、フレームと環状プレートの接
合面を接着剤で固定すること、という各構成を付加する
ことにより、上記効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、エッジレススピーカーの直径方向への
断面図である。
【図2】図2は、内側又は外側スリット環の斜視図であ
る。
【図3】図3(a)はダンパの正面図であり、図3
(b)はダンパの平面図である。
【図4】図4(a)は一つのダンパ部材の平面図であ
り、図4(b)は他の一つのダンパ部材の平面図であ
る。
【図5】図5は支持環の斜視図である。
【図6】図6は支持環の平面図である。
【図7】図7は一つの支持助材の平面図である。
【図8】図8は、図1に示すエッジレススピーカーの変
形態様の直径方向への部分断面図である。
【図9】図9は、図1に示すエッジレススピーカーにお
けるダンパの取付状態を説明するための一部を省略した
平面図である。
【図10】図10はダンパの機能を説明するための図で
ある。
【図11】図11はダンパの機能を説明するための図で
ある。
【図12】図12はダンパの機能を説明するための図で
ある。
【図13】図13はダンパの機能を説明するための図で
ある。
【図14】図14はダンパの機能を説明するための連続
写真である。
【図15】図15はエッジレススピーカーの他の態様の
直径方向への断面図である。
【図16】図16は縦リブの平面図である。
【図17】図17は、図15に示すエッジレススピーカ
ーの平面図である。
【図18】図18は、図15に示すエッジレススピーカ
ーの変形態様の部分断面図である。
【図19】図19は、エッジレススピーカーの他の態様
の直径方向への断面図である。
【図20】図20は、図19に示すエッジレススピーカ
ーの部分断面図である。
【図21】図21は、図19に示すエッジレススピーカ
ーのフレームの概略平面図である。
【図22】図22は、図19に示すエッジレススピーカ
ーの変形態様の部分断面図である。
【図23】図23は、従来のエッジレススピーカーの直
径方向への断面図である。
【図24】図24は、図21に示すエッジレススピーカ
ーの部分断面図である。
【符号の説明】
10 エッジレススピーカー 12 プレート 14 フレーム 16 コーン 18 ボビン 20 ボイスコイル 21 ダストキャップ 22 内側スリット環 24 外側スリット環 26 ポールピース 28 永久磁石 31a〜31d ダンパ 32a〜32d ダンパ 33a〜33d ダンパ 34a〜34d ダンパ 57、58、65、66 支持環 71、72、73、74 支持助材 100 エッジレススピーカー 112 プレート 114 フレーム 116 コーン 118 ボビン 120 ボイスコイル 121 ダストキャップ 122 内側スリット環 124 外側スリット環 126 ポールピース 128 永久磁石 131a〜131d ダンパ 132a〜132d ダンパ 133a〜133d ダンパ 134a〜134d ダンパ 157、158、165、166 支持環 171、172、173、174 支持助材 181、182、183、184、185、186 環
状リブ 190 縦リブ 200 エッジレススピーカー 212 プレート 214 フレーム 216 コーン 218 ボビン 220 ボイスコイル 221 ダストキャップ 222 内側スリット環 224 外側スリット環 226 ポールピース 228 永久磁石 231a〜231d ダンパ 232a〜232d ダンパ 233a〜233d ダンパ 234a〜234d ダンパ 257、258、265、266 支持環 271、272、273、274 支持助材 281、282、283、284、285、286 環
状リブ 290 縦リブ 295 振動吸収部材 296 振動吸収材被覆面 297 接着剤

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状プレート上に固定され、両底面側が
    開口した略逆円錐台状のフレームと、前記フレーム内に
    挿入され、両底面側が開口した逆円錐台状のコーンと、
    前記コーンの狭口部内周縁に一端開口部近傍の外周面が
    固着され、前記開口部にダストキャップが被冠されたボ
    ビンとを有しており、前記コーンの広口部外周縁とフレ
    ームの広口部内周面とが、コーンの広口部外周縁にその
    内周面が固着された、取付後の正面形状が帯状の内側ス
    リット環の外周面と、フレームの広口部内周面にその外
    周面が固着された、取付後の正面形状が帯状の外側スリ
    ット環の内周面とを介し、一定間隔をおいて近接するよ
    うに設定されており、前記コーンと前記ボビンが支持手
    段によりフレームに支持されている振動部と、環状プレ
    ートと、環状プレートとともに円筒状空隙を画成するよ
    うに設置されたポールピースと、前記環状プレートと前
    記ポールピースの間に挟着され、前記円筒状空隙で駆動
    力を発生させるための永久磁石とを有する磁気回路部と
    を備えたエッジレススピーカーにおいて、 前記振動部におけるコーンとボビンのフレームへの支持
    手段が、特定のダンパを支持具とした特定の支持方法に
    よるものであり、 前記支持具となる特定のダンパが、同一長さの略同一平
    面形状の細長い平板片である2枚のダンパ部材を組合わ
    せたものであり、 前記ダンパ部材のうちの一つのダンパ部材の平面形状
    が、基端部の幅が先端部の幅よりも大きく、かつその幅
    の変化が中間部近傍において段差を形成するように生じ
    ており、他の一つのダンパ部材の平面形状が、前記一つ
    のダンパ部材の平面形状と略同一で、基端部から先端部
    近傍までの幅がより小さいものであり、前記二つのダン
    パ部材の組合せが、ダンパ部材の基端部平面間にスペー
    サが挟着、固定され、前記スペーサ挟着部分を除いた2
    枚のダンパ部材の平面間が間隙を有し、それらの平面同
    士においてそれらの段差のない長辺を基準として合わさ
    れ、前記段差部及び先端部が留め具により固定されてな
    るものであり、 前記特定の支持方法が、前記コーンの外周面に所要間隔
    で嵌入され、その周縁で固着された径の異なる1以上の
    支持環及び前記ボビン外周面に嵌入され、その周縁で固
    着された支持環のそれぞれの複数部位と、それらに斜方
    向に対向し、かつ水平位置に相当するフレーム内壁面の
    複数部位とが複数のダンパにより連結されてなるもので
    あり、 前記連結においてダンパが、ダンパの先端部平面が支持
    環に固着され、ダンパの基端部平面がそれらに対応する
    フレーム内壁面に固着されており、同一支持環に取付ら
    れた複数のダンパ長さがすべて同一で、かつボビンから
    コーン広口部に行くにつれて異なる支持環に取付られた
    ダンパの長さが短くなるように設定されており、更に、
    ダンパ長辺が取付後の正面視で水平になるように、かつ
    取付後の平面視で、コーン広口部周縁の任意の一点と狭
    口部中心とを結ぶ直線を斜めに横切るように、すべての
    ダンパの先端部方向が略同一方向で、ダンパ全体として
    渦流を形成するようにして取付られていることを特徴と
    するエッジレススピーカー。
  2. 【請求項2】 前記支持環のうち、コーン広口部周縁に
    最も近い位置に取付けられている一つの支持環とボビン
    外周面に取付けられている支持環が、帯状の長尺体の端
    部同士が接合され、取付後の平面形状が円形帯状になる
    ように一体となされ、それらの内周縁で取付けられたも
    のであり、他の支持環が、帯状の長尺体の端部同士が接
    合され、取付後の正面形状が帯状になるように一体とな
    され、それらの一周縁で取付けられたものである請求項
    1記載のエッジレススピーカー。
  3. 【請求項3】 コーン及びボビンの外周面に取付られた
    支持環がダンパの取付座を備えている請求項1記載のエ
    ッジレススピーカー。
  4. 【請求項4】 支持具となるダンパが、幅の狭いダンパ
    部材がプレート固着面に接するように取付けられている
    請求項1記載のエッジレススピーカー。
  5. 【請求項5】請求項1記載のエッジレススピーカーにお
    いて、更に、コーン外周面に、帯状の長尺体の端部同士
    が接合され、取付後の正面形状が帯状となるように一体
    となされた径の異なる複数の環状リブが所要間隔で嵌入
    され、それらの一周縁部で前記外周面に固着されてお
    り、コーン内周面に、平面形状が略長方形の細片である
    複数の縦リブが、その長辺が広口部周縁から狭口部周縁
    までの間に位置し、狭口部中心から広口部周縁に向かっ
    て放射状でかつ等間隔になるように長辺において固着さ
    れていることを特徴とするエッジレススピーカー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のエッジレススピーカーに
    おいて、更に、前記内側スリット環外周面と外側スリッ
    ト環内周面との間隔が、コーン裏側の音を逃がすことが
    できる程度に保持されていることを特徴とするエッジレ
    ススピーカー。
  7. 【請求項7】 前記間隔が4mmである請求項6記載のエ
    ッジレススピーカー。
  8. 【請求項8】 前記ダストキャップ下側のボビン内部
    に、振動吸収部材が取付けられている請求項6記載のエ
    ッジレススピーカー。
  9. 【請求項9】 前記フレームの内部側壁面が、振動吸収
    材で被覆されている請求項6記載のエッジレススピーカ
    ー。
  10. 【請求項10】 前記フレームと環状プレートとの接合
    部外周が、接着剤で固定処理されている請求項6記載の
    エッジレススピーカー。
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