JPH09162439A - Ledアレイ及びその製造方法 - Google Patents

Ledアレイ及びその製造方法

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JPH09162439A
JPH09162439A JP32415995A JP32415995A JPH09162439A JP H09162439 A JPH09162439 A JP H09162439A JP 32415995 A JP32415995 A JP 32415995A JP 32415995 A JP32415995 A JP 32415995A JP H09162439 A JPH09162439 A JP H09162439A
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diffusion
led array
conductivity type
depth
semiconductor substrate
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JP32415995A
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English (en)
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Mitsuhiko Ogiwara
光彦 荻原
Yukio Nakamura
幸夫 中村
Takaatsu Shimizu
孝篤 清水
Masumi Yanaka
真澄 谷中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物の拡散領域の深さを制御することによ
って高密度のLEDアレイであって、プリンタヘッドの
光源として十分な発光強度を有する装置及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 基板(11)にZnを拡散してpn接合
を形成して複数の発光素子(ドット)を作成した120
0dpi(1インチ当り1200ドット)のLEDアレ
イのドット間距離Lbは21μmとなる。このとき、p
n接合を形成する拡散領域(12)の基板表面でのZn
の拡散濃度は、固相拡散法、あるいはイオン注入法によ
って約1×1020cm-3に、その拡散深さXjは2μmに
形成する。拡散マスク層(13)の拡散開口部(14)
の幅Ldを5μmに設定しても、隣接拡散領域間の距離
Lmは13μmとなる。したがって、隣接ドット間の電
気的絶縁は十分に確保でき、拡散領域(12)間でショ
ートしない。しかも、その発光強度はプリンタヘッドの
光源として十分な強さとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LEDプリンタ
ヘッドとして使用されるLEDアレイ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写装置等で使用される発光素子
(LED)には、プリンタの印字品質を高めるために、
超高密度のLEDアレイが開発されている。従来のLE
Dアレイの製造工程では、たとえば特開昭56−307
76号公報に開示されているような、Zn (亜鉛)の気
相拡散方法が採用されていた。
【0003】図2は、上記公報に記載された製造方法に
おける発光素子アレイの拡散領域を示す断面模式図であ
る。n型GaAsPエピタキシャルウェハ1上には気相拡
散法によってZn を拡散して、p型拡散領域2を形成し
ている。この拡散領域2の基板表面からpn接合面まで
の深さ(拡散深さ)は、次に説明するように、約5〜6
μmの範囲に設定される。3は、拡散開口部4を有する
拡散マスク層であり、5はp型電極である。この断面図
では1つのLEDの拡散領域だけを示している。また、
図3は従来のウェハ1に形成されたLEDアレイの電極
配置を示す上面図である。この図3に示すように、各拡
散開口部4は1ビットの発光領域を構成しており、一列
に並んだ各ビットのp型拡散領域2ではp型電極5のコ
ンタクトによってそれぞれ発光制御が可能になる。
【0004】図4は、気相拡散によって作成したLED
アレイの各ビットの拡散領域2の拡散深さXj とその発
光領域の発光強度との関係を示す図である。横軸には基
板表面からのpn接合部までの距離[μm]、縦軸には
発光強度を示している。上記気相拡散によるLEDの拡
散領域2での発光強度は、拡散深さXj が1μmを越え
るとゆっくりと増大し、その強度は約5μmでほぼ最大
強度に達し、6μm以上では飽和状態となることが分
る。したがって、一般に拡散領域2は5〜6μmの拡散
深さに形成されるのである。
【0005】つぎに、図5によって発光素子アレイの集
積密度の限界について説明する。ここでは、拡散領域2
の拡散深さXj に対する横方向の拡散距離Xs 及び隣接
拡散領域間の距離Lm について考察する。
【0006】たとえば、1200dpiのドット密度でLED
アレイを形成する場合には、アレイの各ドット間の距離
Lb は21μm(2.54÷1200=0.0021)となる。そこで、仮
に拡散開口部4の幅Ld を3μmに設定するならば、発
光領域を区切る拡散マスク層3の幅は18μmとなる。
また、上記横方向の拡散距離Xs については、一般に拡
散深さXj の約1.5倍となることが知られている。この
ため、拡散開口部4の幅をLd =3μmという製造上の
限界を越えるような幅に設定したとしても、拡散領域2
の拡散深さXj を5μmに形成した場合には隣接拡散領
域間の距離Lmが3μm(=18-5×2×1.5)となって、隣
接する拡散領域の間を確実に分離でするにはマージンが
少な過ぎる。例えば、気相拡散で拡散深さが1μm深く
なって、Xj =6μmに形成された場合には、Lm が0
になってしまう。
【0007】ところで、発明者等の実験によれば、個々
の発光領域の形状を設計値通りに良好に製作するために
は、拡散開口部4の幅Ld を5μm以上に設定すること
が望ましい。このため、例えばXj =5μmに形成され
た場合に隣接拡散領域間の距離をLm =5μmと見積も
ったとしても、各ドット間の距離Lb には少なくとも25
μmが必要であり、発光素子アレイの集積密度は2.54/0.
0025、即ち約1000dpiが限界であった。したがって、ド
ット密度を更に高く設定した場合には、ドット間距離L
b も小さくなるが、各ドットを独立に発光させるために
は、上述した隣接拡散領域間の距離Lm をある程度の大
きさに確保する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
拡散領域2の拡散深さXj を5μm以上に設定したLE
Dアレイでは、以下の理由から発光素子の集積密度に限
界があった。
【0009】第1の理由は、拡散開口部4のプロセスマ
ージンを考慮すると、その幅Ld を3μm以下に形成す
ることは現実的ではなかったからであり、従来技術では
1200dpi以上の集積密度でLEDアレイが構成できなか
った。すなわち、不純物の選択拡散の際に、拡散開口部
4から横方向に生じる拡散の距離Xs を小さくしない限
り、隣接拡散領域間の距離Lm を維持できずに、互いに
隣接する拡散領域がつながってしまうからである。
【0010】しかも、拡散開口部4の幅Ld が3μmに
形成できたとしても、1200dpiのドット密度でLEDア
レイを形成する場合に、異常拡散により横方向の拡散距
離Xsが拡散深さXj の約1.5倍以上に広がれば、各
LEDの間でショートすることになる。
【0011】さらに、拡散深さXj が5μm以下の浅い
不純物拡散領域を気相拡散法によって形成したLEDア
レイでは、各LEDの発光強度が減少して、プリンタヘ
ッドの光源として必要な光量が得られないという問題が
生じる。
【0012】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、高濃度固相拡散により不純物の
拡散領域の深さを制御することによって高密度のLED
アレイであって、プリンタヘッドの光源として十分な発
光強度を有する装置及びその製造方法を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
第1導電型の半導体基板内に拡散された第2導電型の不
純物層によって複数の発光素子を構成するLEDアレイ
において、前記複数の発光素子のドット密度が1200dpi
以上であって、かつ前記第2導電型の不純物層の拡散深
さが0.5μm 以上2μm以下であることを特徴とす
る。これによって、高密度のLEDアレイにおいて横方
向の拡散により隣接するドット間が短絡するという不都
合が防止できる。
【0014】請求項2に係る発明は、前記半導体基板内
に拡散された第2導電型の不純物の表面濃度が1020
-3以上であることを特徴とする。これによって、十分
な発光強度を実現できる。
【0015】請求項3に係る発明は、前記第1導電型の
半導体基板がGaAs1-xxであり、前記第2導電型の不
純物がZn であることを特徴とする。
【0016】請求項4に係る発明は、第1導電型の半導
体基板内に第2導電型の不純物を拡散して、発光素子を
形成したLEDアレイの製造方法において、前記半導体
基板の1つの面に選択的に拡散防止膜を形成する工程
と、前記第2導電型の不純物を含む拡散源膜を形成する
工程と、所定の温度で所定時間だけアニールを行なって
前記第1導電型の半導体基板内に0.5μm 以上2μm
以下の深さで前記第2導電型の不純物拡散層を形成する
工程とを有する。
【0017】請求項5に係る発明は、請求項5の製造方
法と同様に半導体基板内にイオン注入法によって0.5
μm 以上2μm以下の深さで前記第2導電型の不純物拡
散層を形成するものである。
【0018】請求項6に係る発明は、前記請求項4又は
請求項5のLEDアレイの製造方法において、第1導電
型の半導体基板がGaAs1-xxであり、前記第2導電型
の不純物がZn であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明の実施の形態を説明する。
【0020】実施の形態1 図1は、本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【0021】このLEDアレイは、n型半導体基板、た
とえばGaAs1-xx基板11にZnを拡散してpn接合
を形成して複数の発光素子(ドット)を作成した1200dp
i(1インチ当り1200ドット)のLEDアレイであっ
て、ドット間距離Lb は21μmとなる。このとき、pn
接合を形成する拡散領域12の基板表面でのZn の拡散
濃度は、たとえば後述する固相拡散法によって約1×1
20cm-3に、その拡散深さXj は1μmに形成する。Zn
の拡散に使用される拡散マスク層13の拡散開口部1
4は、その幅Ld を5μmに設定しても、隣接拡散領域
間の距離Lm は、 Lm =Lb −Ld −2×(1.5Xj ) =21−5−3=13 となる。したがって、固相拡散においてXj の制御精度
が±10%以下であること、及び拡散領域間距離が5μm
あれば電気的絶縁を十分確保できることから、この場合
のLm =13μmは十分な間隔であって、隣接ドット間の
電気的絶縁を十分に確保して、拡散領域12間でのショ
ートは発生しない。しかも、その発光強度はプリンタヘ
ッドの光源として十分な強さとなる。なお、図1ではp
型電極は図示せず、基板11裏面のn型電極16のみを
示している。
【0022】また、拡散深さXj を2μmに形成した場
合にはLm =10μmとなる。この場合でも、仮に横方向
の異常拡散として3Xj が発生したとしてもLm =4μ
mであり、十分なマージンを確保できる。
【0023】図6は、図1のLEDアレイの上面図であ
る。
【0024】拡散開口部141〜146は、それぞれA
−A線に沿った左右方向の幅が5μm、前後方向の長さ
が15μmの矩形をなしており、隣接する開口部の間隔は
約16μmである。拡散マスク層13は、これら拡散開口
部141〜146を介して基板11内に選択的に拡散領
域12を形成する機能と、これら拡散領域12の表面に
コンタクトを有するp型電極151〜156と基板との
間における層間絶縁膜としての機能とを果している。こ
れらのp型電極151〜156のコンタクト部は、奇数
番目の拡散開口部141、143、145等にあって
は、A−A線の手前側で、開口部とともにその周辺の拡
散マスク層12を被覆するように設けられ、偶数番目の
拡散開口部142、144、146等はA−A線の向う
側で、同様に開口部と拡散マスク層12とを被覆してい
る。
【0025】また、拡散開口部141〜146のp型電
極151〜156で覆われていない、ほぼ正方形の領域
が、各ドットの発光領域となる。したがって、p型電極
151〜156と基板裏面のn型電極16とによってp
n接合部に順方向電圧を印加すれば、各ドットから選択
的に光を取り出すことができる。
【0026】このようにp型電極151〜156の電極
パッド部分をA−A線の両側に交互に配置することで、
LEDアレイを駆動するドライバICとの接続のために
十分な面積を確保できる。しかも、アレイの集積密度が
高くなってコンタクト部の面積が小さくなったときに、
その電極パターンの位置合せが多少ずれた場合でも、各
ドットの発光面積に大きな変化は生じないので、LED
アレイの光量の変動を容易に防止することができる。
【0027】図7は、基板内に拡散されたZn の濃度分
布を示す図である。
【0028】図において、横軸には基板表面からの深さ
(拡散深さXj [μm])を、縦軸には拡散されたZn
の濃度[cm-3]を示している。拡散マスク層13により
固相拡散されるZn は、その表面濃度が1×1020cm-3
であって、pn接合部を形成する1μmの深さまでほぼ
同じ濃度で拡散できる。固相拡散されるZn の濃度分布
についての同様な傾向は、拡散深さXj がほぼ0.5から
2μmの範囲で確認されている。
【0029】図8は、従来の気相拡散による不純物拡散
層の拡散深さと濃度との関係を示す図である。図では、
拡散深さXj を約5μmに設定した場合と、約2μmに設
定した場合のZn の濃度分布を示す。気相拡散技術で
は、2μm程度の浅い拡散領域のZn 濃度は、5μmの場
合の表面濃度と比較して、約1/50となる。このため、浅
い拡散では拡散領域のシート抵抗が非常に高くなって、
p型電極から離れた領域では電圧降下が大きくなる。そ
の結果、電極直下だけが発光するため、その光のほとん
どがp型電極に遮られ、外部に取り出される光量は減少
する。
【0030】しかし、図1のLEDアレイでは、拡散領
域12の表面濃度を低下することなしに、その拡散深さ
Xj を1μm程度まで浅く形成したので、アレイの集積
密度を高くしても、拡散領域12の上面からほぼ一定し
た、かつプリンタヘッドの光源として必要な光量を取り
出すことができる。
【0031】図9は、第1の実施の形態における拡散開
口部の発光強度分布を示す図である。図1のLEDアレ
イでは、拡散領域12のシート抵抗も小さく抑えること
ができるから、正方形の発光領域全体からほぼ均等な発
光強度で光を出力できる。
【0032】図10は、半導体ウエハの電圧電流特性
(シート抵抗依存性)を示す図である。シート抵抗が低
ければ、各ドットを発光させるための印加電圧を上昇さ
せなくても、より大きな光量が得られることがわかる。
【0033】実施の形態2 次に、本発明のLEDアレイの製造方法について説明す
る。
【0034】図11は、図1に示すLEDアレイの製造
工程の一例を示す図である。
【0035】同図(a)には、拡散マスク層13を形成
したn型半導体基板11を示す。たとえばGaAs1-xx
の基板11表面に拡散マスク層13となるAlN膜を全
面に膜付けし、その後、標準的なフォトリソグラフィ技
術と、エッチャントとして熱りん酸を使用して、拡散予
定領域の拡散マスク膜をエッチングし、拡散開口部14
を形成している。
【0036】同図(b)には、拡散領域12を固層拡散
させる工程を示す。ここでは、まず拡散源膜17となる
ZnO−SiO2 混合膜を拡散マスク層13の上から膜付
けし、次に、アニールキャップ膜18となるAlN膜を
膜付けする。その後、高温アニールによってZn イオン
を基板11内に拡散する。この高温アニールは、たとえ
ば700°C、60min.の拡散条件で行なわれ、拡散領域12
によって基板表面の直下約1μmの拡散深さにpn接合
が形成できる。
【0037】同図(c)は、拡散源膜17とアニールキ
ャップ膜18とを除去した状態の拡散開口部14を示し
ている。拡散領域12にp型電極のコンタクト部を接続
するために、まず、アニールキャップ膜18を熱りん酸
によって除去し、その後、バッファードフッ酸により拡
散源膜17を除去する。ZnO−SiO2 混合膜の拡散源
膜17は熱りん酸によりエッチングされず、AlN膜の
拡散マスク層13はバッファードフッ酸によりエッチン
グされない。したがって、これらの除去工程は全面エッ
チングとして実行され、所定の位置に所定の大きさで、
拡散開口部14を残すことができる。
【0038】同図(d)には、p型電極15の形成工程
を示す。まず、p型電極材料であるAl膜を全面に蒸着
して、次に、標準的なフォトリソグラフィにより電極パ
ターンを形成する。なお、形成されたp型電極15のオ
ーミックコンタクトを得るために、400〜500°Cの不活
性ガス中でシンタを行なう。
【0039】同図(e)は、裏面のn型電極16を形成
した状態のLEDの構造を示している。ここでは、基板
裏面を研磨して除去した後、Au 合金膜を裏面全面に膜
付けして、n型電極16を形成している。形成されたn
型電極16は、p型電極15と同様に、オーミックコン
タクトを得るためにシンタされる。
【0040】以上のように、Zn 拡散源膜17を使用し
た固相拡散法により不純物拡散層を形成することによっ
て、不純物の拡散領域12の拡散深さを制御して、1200
dpi程度の高密度のLEDアレイが製造できる。
【0041】しかも、アニールキャップ膜18と拡散マ
スク層13の材料に、GaAs1-xxの基板11と同等の
熱膨張係数を有するAlN膜を使用したので、高温アニ
ール時に基板11にかかる応力が最小になる。したがっ
て、不純物の横方向への異常拡散の発生を抑えて、横方
向への拡散距離Xs を確実に拡散深さXj の1.5倍の
範囲に収めることで、隣接ドット間の絶縁は十分に確保
される。
【0042】実施の形態3 図12は、本発明の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。
【0043】このLEDアレイは、図1のものと同様
に、GaAs1-xx基板21にZn を拡散してpn接合を
形成して複数の発光素子(ドット)を作成した1200dpi
のLEDアレイである。このときの拡散領域22の基板
表面でのZn の拡散濃度は約1×1020cm-3、その拡散
深さXj は1μmである。ここで、図1のものと異なる
点は、拡散マスク層23の上にもう一層の層間絶縁膜2
7となるSiN膜を設けていることである。この層間絶
縁膜27を設けたことによって、基板21とp型電極2
5との間の絶縁性を高めることができ、しかも隣接ドッ
ト間の電気的絶縁は十分に確保でき、拡散領域12間で
のショートを防止できる。
【0044】実施の形態4 図13は、本発明の第4の実施の形態を示す断面図であ
る。ここでは、更に高密度のLEDアレイとして、2400
dpiの拡散深さXj に対する横方向の拡散距離Xs 及び
隣接拡散領域間の距離Lm について考察する。
【0045】2400dpiのドット密度でLEDアレイを形
成する場合には、アレイの各ドット間の距離Lb は11
μm(2.54÷2400=0.0011)となる。そこで、仮に拡散開
口部34の幅Ld を5μmに設定するならば、発光領域
を区切る拡散マスク層33の幅は6μmとなる。拡散領
域32を拡散深さXj =0.5μmに形成すれば、横方向の
拡散距離Xs は約O.75μmとなるため、隣接拡散領域間
の距離Lm は4.5μm(=6−0.5×2×1.5)となって、
隣接する拡散領域の間を確実に分離できる。
【0046】また、拡散領域32を図1のものと同様に
拡散深さXj =1μmに形成した場合でも、横方向の拡
散距離Xs は約1.5μmとなるため、Ld =3μmとす
れば隣接拡散領域間の距離Lm は5μm(=8-1×2×1.
5)となって、隣接する拡散領域の間を確実に分離でき
る。
【0047】図14は、不純物拡散層の拡散深さと発光
強度との関係を示す図である。縦軸の発光強度は相対値
であるが、拡散深さが0.5〜2μmの範囲で発明者等
が実験的に確認した実測値に基づくものであって、発光
強度の低下がないことを示している。
【0048】実施の形態5 次に、本発明のLEDアレイの別の製造方法について説
明する。
【0049】図15は、イオンインプランテーション
(イオン注入法)によるLEDアレイの製造工程の一例
を示す図である。
【0050】同図(a)には、拡散マスク層53及びレ
ジスト52を形成したn型半導体基板51を示す。たと
えばGaAs1-xxの基板51表面に拡散マスク層53と
なるAlN膜を全面に膜付けする。その後、レジストを
形成して拡散パターンによって拡散予定領域の拡散マス
ク膜をエッチングして、拡散開口部54を形成してい
る。
【0051】同図(b)には、Zn イオンを注入装置に
よって加速して基板51に打ち込んで、拡散領域55を
形成する工程を示す。ここでは、注入の条件としてイオ
ンエネルギーを1MeV、イオンビーム強度を3φのビー
ム径として電流値で0.2μA、照射時間を10分とすること
で、イオンドーピング深さを0.5μmに形成する。
【0052】同図(c)では、アニールキャップ膜56
を全面に膜付けし、その後、高温アニールによってZn
イオンを基板11の格子位置に導入するとともに、電気
的に活性化させる。この高温アニールは、たとえば700
°C、30min.の条件で行なわれ、拡散領域55によって
基板表面の直下約0.5μmの拡散深さにpn接合が形成で
きる。
【0053】同図(d)は、アニールキャップ膜56を
除去した状態の拡散開口部54を示している。以下、p
型電極の接続等は、固相拡散による製造方法と同様であ
る。以上のように、イオン注入法により不純物拡散層を
形成することによって、不純物の拡散領域55の拡散深
さを制御することで、1200dpi程度の高密度のLEDア
レイを製造することも可能である。
【0054】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、不純物の拡散領域の深さを制御するこ
とによって高密度のLEDアレイであって、プリンタヘ
ッドの光源として十分な発光強度を有する装置及びその
製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】 発光素子アレイの拡散領域を示す断面模式図
である。
【図3】 LEDアレイの電極配置を示す上面図であ
る。
【図4】 拡散領域の拡散深さと発光強度との関係を示
す図である。
【図5】 発光素子アレイの集積密度の限界について説
明する断面図である。
【図6】 図1のLEDアレイの上面図である。
【図7】 基板内に拡散されたZn の濃度分布を示す図
である。
【図8】 気相拡散による不純物拡散層の拡散深さと濃
度との関係を示す図である。
【図9】 拡散開口部の発光強度分布を示す図である。
【図10】 半導体ウエハの電圧電流特性(シート抵抗
依存性)を示す図である。
【図11】 図1に示すLEDアレイの製造工程の一例
を示す図である。
【図12】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図13】 本発明の第4の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図14】 不純物拡散層の拡散深さと発光強度との関
係を示す図である。
【図15】 イオンインプランテーション(イオン注入
法)によるLEDアレイの製造工程の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 基板、12 拡散領域、13 拡散マスク膜、1
6 n電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 27/00 G02B 27/00 J G11B 7/125 H01L 21/22 (72)発明者 谷中 真澄 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板内に拡散された
    第2導電型の不純物層によって複数の発光素子を構成す
    るLEDアレイにおいて、 前記複数の発光素子のドット密度が1200dpi以上
    であって、かつ前記第2導電型の不純物層の拡散深さが
    0.5μm 以上2μm以下であることを特徴とするLE
    Dアレイ。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板内に拡散された第2導電
    型の不純物の表面濃度が1020cm-3以上であることを
    特徴とする請求項1に記載のLEDアレイ。
  3. 【請求項3】 前記第1導電型の半導体基板がGaAs
    1-xxであり、前記第2導電型の不純物がZnであるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のLEDアレイ。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板内に第2導電型
    の不純物を拡散して、発光素子を形成したLEDアレイ
    の製造方法において、 前記半導体基板の1つの面に選択的に拡散防止膜を形成
    する工程と、 前記第2導電型の不純物を含む拡散源膜を形成する工程
    と、 所定の温度で所定時間だけアニールを行なって前記第1
    導電型の半導体基板内に0.5μm 以上2μm以下の深
    さで前記第2導電型の不純物拡散層を形成する工程とを
    有することを特徴とするLEDアレイの製造方法。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体基板内に第2導電型
    の不純物拡散層を形成したLEDアレイの製造方法にお
    いて、 前記半導体基板の1つの面に選択的に拡散防止膜を形成
    する工程と、 前記第1導電型の半導体基板内にイオン注入法によって
    0.5μm 以上2μm以下の深さで前記第2導電型の不
    純物拡散層を形成する工程とを有することを特徴とする
    LEDアレイの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1導電型の半導体基板がGaAs
    1-xxであり、前記第2導電型の不純物がZnであるこ
    とを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載
    のLEDアレイの製造方法。
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