JPH091612A - 射出成形機におけるスクリュー温度制御方法およびその装置 - Google Patents

射出成形機におけるスクリュー温度制御方法およびその装置

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JPH091612A
JPH091612A JP17962895A JP17962895A JPH091612A JP H091612 A JPH091612 A JP H091612A JP 17962895 A JP17962895 A JP 17962895A JP 17962895 A JP17962895 A JP 17962895A JP H091612 A JPH091612 A JP H091612A
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JP
Japan
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screw
temperature
fluid
thin tube
injection molding
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JP17962895A
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Inventor
Wataru Shiraishi
亘 白石
Norihisa Miyauchi
徳久 宮内
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクリューの温度を独立して制御することの
できるスクリュー温度制御方法および装置の提供。 【構成】 プッシャープレート10と一体のプレート2
3からスクュー9に向けて設けられた細管22をスクリ
ュー9の深穴21に突入させることにより細管22の外
周面と深穴21の内周面との間に第1の流体経路を形成
し、細管22内部の第2の流体経路と共にスクリュー軸
方向の流体往復路を構成する。第2の流体経路から第1
の流体経路へ向けて、または、第1の流体経路から第2
の流体経路へ向けて流体を流通させることにより、第1
の流体経路上の深穴21の内周面からスクリュー9の熱
を奪ってスクリュー9を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機におけるス
クリュー温度制御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】既存の射出成形機においてはスクリュー
の温度自体を直に制御するといったものは存在しない。
従って、従来の射出成形機においては、シリンダの温度
制御のみを行って溶融樹脂やスクリュー温度の安定化を
図るようにしていたが、スクリューがシリンダとは別部
材で形成され、しかも、シリンダに対して移動位置を様
々に変動させるものである以上、シリンダの温度制御を
行ったからといって、これに追従してスクリューの温度
が制御されるといった保証はない。結果的に、スクリュ
ーの温度は不安定となり、成形材料となる溶融樹脂の熱
履歴も安定せず、成形品全体の重量や平均的な密度およ
び成形品各部の密度分布等が不安定となって均一な成形
品を得られなくなるといった問題が生じる場合がある。
【0003】また、スクリューの回転によりシリンダ内
の樹脂に送りをかけてシリンダ先端に導く際には、樹脂
とシリンダとの間の摩擦抵抗により樹脂をシリンダ周方
向の任意位置に止めたままの状態でスクリューを回転さ
せ、樹脂とスクリューのスパイラルとの間で周方向の滑
りを生じさせると共に、樹脂とシリンダとの間で軸方向
の滑りを生じさせて樹脂をシリンダの軸方向に移動させ
る必要がある。
【0004】このため、樹脂投入孔に近い位置において
は樹脂とスクリューとの間の摩擦抵抗が樹脂とシリンダ
との間の摩擦抵抗よりも小さい状態に維持されている必
要があるが、樹脂と金属との間の摩擦抵抗の大きさは温
度によって大きく変化するため、スクリューとシリンダ
の温度の違いによって摩擦抵抗の大小関係が逆転したり
すると、樹脂がスクリューと一体に回転してしまい、軸
方向への送りが働かなくなって計量混練りが不安定とな
る問題が生じる場合がある。
【0005】また、樹脂投入孔の近傍でシリンダ温度よ
りもスクリュー温度の方が高く、樹脂の溶融がシリンダ
に面した側よりもスクリューに面した側で先に始まって
しまったりすると、摩擦抵抗の大小関係が逆転した場合
と同様、溶融した樹脂がスクリューのスパイラルに付着
して一体に回転してしまい、軸方向への送りが働かなく
なるといった問題が生じる。軸方向への樹脂の送りが不
十分となって樹脂の滞留時間が増大すると前記と同様に
熱履歴が変化し、成形品全体の重量や平均的な密度およ
び成形品各部の密度分布が不安定となり、均一な成形品
を得られなくなるといった問題がある。
【0006】従って、シリンダの温度制御によってスク
リューの温度をある程度制御することが可能であったと
しても、実際にはスクリューの温度がシリンダの温度に
従属するだけでは不十分であり、スクリュー温度の安定
的な個別制御が望まれる。
【0007】射出成形機各部の温度制御としては前述し
たシリンダの温度制御や金型の温度制御等が周知である
が、スクリューの温度を直に制御するといった温度制御
はいまだに実現されていない。
【0008】その原因は、シリンダや金型のように射出
成形機に固定的に装着された部材とは相違し、スクリュ
ーは、それ自体が射出成形機本体に対して直線運動や回
転運動を行うといった複雑な構成を有するという点にあ
る。つまり、シリンダや金型のように射出成形機に固定
的に装着された部材の場合では、各部材の各々にヒータ
や水通し更には様々な温度検出手段等を設けて各部材の
温度制御を比較的容易に行うことができるが、シリンダ
に内嵌され、しかも、射出成形機本体に対して直線運動
や回転運動を行うスクリューに対しては、ヒータや水通
しおよび温度検出手段等の取り付け自体が難しく、更に
は、これらの手段と射出成形機本体または外部装置との
間の機械的および電気的な接続に関して様々な問題が生
じるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記従来技術の欠点を解消し、スクリューの温度を
独立して制御することのできるスクリュー温度制御方法
およびこれを適用したスクリュー温度制御装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスクリュー温度
制御方法は、スクリューの基部からスクリューの軸方向
に沿って穿設した深穴に流体を流通させ、この流体を介
してスクリューに蓄積された熱を外部に放出してスクリ
ューを冷却するようにしたことを特徴とする構成を有す
る。
【0011】本発明のスクリュー温度制御装置は、スク
リューの後方に位置する射出成形機の構成部材からスク
リューの中心軸に沿って細管を突出させて設け、スクリ
ューの基部からスクリューの中心軸に沿って穿設した深
穴に前記細管を突入させ、前記細管の外周面と前記深穴
の内周面との間に形成された第1の流体経路と前記細管
の内部に形成された第2の流体経路とによりスクリュー
軸方向の流体往復路を構成し、該流体往復路に沿って流
体を流通させてスクリューを冷却するようにしたことを
特徴とする構成を有する。
【0012】また、前記構成部材からスクリューの中心
軸に沿って突出する細管の突出量を調整可能とすること
により、流体によって温度制御されるスクリューの領域
区間の長さを任意に調整できるようにした。
【0013】細管を設ける構成部材としてスクリューと
一体的に前後進するプッシャープレートを利用すれば、
シリンダに対するスクリューの相対位置とは拘りなく、
常に、スクリューの基部を基準とする所定の領域区間に
対してスクリューの温度制御を行うことができ、また、
細管を設ける構成部材として射出ユニットに対し移動不
能に固設された構成部材を利用すれば、シリンダに対す
るスクリューの相対位置とは拘りなく、常に、シリンダ
の基部を基準とする所定の領域区間に対してスクリュー
の温度制御を行うことができる。
【0014】温度制御用の流体として気体を利用すれば
格別の流体シール手段や流体回収手段は不要であり、ま
た、温度制御用の流体として液体を利用する場合には、
細管を設ける構成部材としてプッシャープレートを利用
して細管の外周面とプッシャープレートとの間を密閉す
ると共に、スクリューの基部の深穴の開口の外周部とプ
ッシャープレートとの間をシール部材を介して回転自在
に密閉して密閉空間を形成し、該密閉空間に接続する流
体取入口または流体排出口を設け、前記流体往復路に沿
って液体を流通させるか、または、細管を設ける構成部
材としてプッシャープレートよりも後方に位置する移動
不能な構成部材を利用し、プッシャープレートを貫通し
た細管の外周面とプッシャープレートとの間をシール部
材を介して摺動自在に密閉すると共に、スクリューの基
部の深穴の開口の外周部とプッシャープレートとの間を
シール部材を介して回転自在に密閉して密閉空間を形成
し、該密閉空間に接続する流体取入口または流体排出口
を設け、前記流体往復路に沿って流体を流通させること
により、液体の洩れを防止すると同時にその回収を可能
とする。
【0015】スクリュー温度の目標値を設定してフィー
ドバック制御を行う場合には、スクリュー冷却用のハー
ドウェアとなる流体往復路等に加え、スクリューの基部
の温度を検出する検出手段、および、該検出手段により
検出された温度と設定温度とに基いて前記検出温度が設
定温度となるように前記流体の流量または温度を制御す
る制御手段をスクリュー温度制御装置に設ける。
【0016】スクリューは射出成形機本体に対して直線
運動や回転運動を行うので、スクリューの基部に検出手
段を直に固設した場合には、該検出手段により検出され
た温度情報を前記制御手段に無線転送するためのテレメ
ータ送信機を前記検出手段と共にスクリューの基部に取
り付けるようにする。
【0017】また、テレメータ送信機を使用しない場合
は、スリップリングをスクリューの中心軸と同軸上に固
設すると共に、プッシャープレートの側には前記スリッ
プリングに摺接するブラシを設け、これらのスリップリ
ングおよびブラシを介して検出手段からの電気的な情報
を制御手段に伝達するようにする。
【0018】温度を検出するための非接触式の検出手段
をプッシャープレート側に固設してスクリューの基部の
温度を検出するようにすれば、敢えて、相対的な回転運
動を行う部材を跨いで電気的な情報の伝達を行う必要は
ない。
【0019】液体を流体往復路に沿って循環させる場合
には、スクリューの温度自体を直に検出しなくても、液
温の変化を検出して液温やその流量を調整することによ
りスクリューの温度を制御することが可能である。この
場合、流体の温度を検出する手段、および、該検出手段
により検出された温度と設定温度とに基いて前記検出温
度が設定温度となるように前記流体の温度または流量を
制御する制御手段が必要となる。最も簡単な例として、
冷却液槽,循環ポンプ,液体の入出力ポート,液温検出
器,流量制御弁等を備えた金型用の温調装置がそのまま
使える。
【0020】
【作用】スクリューの基部からスクリューの軸方向に沿
って穿設した深穴に流体を流通させることにより、スク
リューに蓄積された熱を外部に放出してスクリューを冷
却する。
【0021】スクリューの後方に位置する射出成形機の
構成部材からスクリューの中心軸に沿って突出させて設
けた細管をスクリューの深穴に突入させることにより、
細管の外周面と深穴の内周面との間に第1の流体経路が
形成され、細管の内部に形成されている第2の流体経路
と共にスクリュー軸方向の流体往復路を構成する。
【0022】従って、第2の流体経路である細管から流
体を送り込めば、この流体は細管の基部から先端に向け
て流れて細管の先端から流出し(往路)、第1の流体経
路である細管の外周面と深穴の内周面との間を通って細
管の先端側から細管の基部に向かう方向に流れ、この過
程でスクリューの熱を吸収し(復路)、スクリューの外
部に運び出す。無論、第1の流体経路の側から第2の流
体経路の側に流体を流すようにしても同等の効果を得る
ことができ(但し、この場合は往路においてスクリュー
の熱を吸収する)、流体を流す方向にこだわる必要はな
い。また、一旦流した流体をそのまま破棄するか再び同
じ経路に循環させて再利用するかも問わない。一般的に
いって、流体として使用するのが空気等の害のない気体
であれば、これを破棄してしまった方が装置の構成が簡
単で済み、また、流体として水等の液体を使用するので
あれば冷却効果の点において勝り、ランニングコストや
配管等の面から考えて循環再使用が望ましく、この場
合、量に制限のある液体は徐々に加熱されてゆくので、
金型用の温調装置等を利用して液温の安定化を図る必要
がある。
【0023】また、構成部材からスクリューの中心軸に
沿って突出する細管の突出量を調整可能としているの
で、流体によって温度制御されるスクリューの領域区間
の長さを任意に調整することができる。つまり、その突
出量を大きくすればスクリューと細管との重合部分の長
さ、要するに、第1の流体経路の長さが増大するので、
スクリューはその基部から比較的長い領域区間において
温度制御が行われることになり、また、突出量を小さく
すれば第1の流体経路の長さが減少するのでスクリュー
はその基部から比較的短い領域区間において温度制御が
行われることになる。
【0024】細管を設ける構成部材としては、構造上、
スクリューと一体的に前後進するプッシャープレート、
または、プッシャープレートよりも後方に位置し射出ユ
ニットに対して移動不能に固設された構成部材のいずれ
か一方を選ぶことができる。細管を設ける構成部材とし
てプッシャープレートを利用すれば、シリンダに対する
スクリューの相対位置とは拘りなく、常に、スクリュー
の基部を基準とする所定の領域区間に対してスクリュー
の温度制御を行うことができる。プッシャープレトがス
クリューと一体的に前後進するため、スクリューがとの
ような位置にあってもスクリューと細管との重合部分に
よって形成される第1の流体経路の長さが常に一定とな
るからである。また、細管を設ける構成部材として射出
ユニットに固設された構成部材を利用すれば、シリンダ
に対するスクリューの相対位置とは拘りなく、常に、シ
リンダの基部を基準とする所定の領域区間に対してスク
リューの温度制御を行うことができる。細管とシリンダ
との位置関係が常に一定となるからである。
【0025】温度制御用の流体として気体を利用すれば
格別の流体シール手段や流体回収手段は不要であり装置
全体の構成が簡略化され得る。
【0026】温度制御用の流体として液体を利用する場
合、細管を設ける構成部材としてプッシャープレートを
利用した場合においては、細管の外周面とプッシャープ
レートとの間を密閉すると共に、スクリューの基部の深
穴の開口の外周部とプッシャープレートとの間をシール
部材を介して回転自在に密閉して第1の流体経路に連絡
する密閉空間を形成し、該密閉空間に接続する流体取入
口または流体排出口を設け、前記流体往復路に沿って液
体を流通させるようにする。また、細管を設ける構成部
材としてプッシャープレートよりも後方に位置する移動
不能な構成部材を利用した場合においては、プッシャー
プレートを貫通した細管の外周面とプッシャープレート
との間をシール部材を介して摺動自在に密閉すると共
に、スクリューの基部の深穴の開口の外周部とプッシャ
ープレートとの間をシール部材を介して回転自在に密閉
して第1の流体経路に連絡する密閉空間を形成し、該密
閉空間に接続する流体取入口または流体排出口を設け、
前記流体往復路に沿って流体を流通させるようにする。
細管を設ける構成部材としてプッシャープレートよりも
後方に位置する移動不能な構成部材を利用した場合にお
いて細管の外周面とプッシャープレートとの間をシール
部材を介して摺動自在に密閉するのは、スクリューの位
置に応じ、スクリューと一体的に前後進するプッシャー
プレートと細管との位置関係が軸方向に変化するからで
ある。また、スクリューの基部の深穴の開口の外周部と
プッシャープレートとの間をシール部材を介して回転自
在に密閉して第1の流体経路に連絡する密閉空間を形成
するのは、プッシャープレートに対してスクリューが回
転した場合においても第1の流体経路と流体取入口また
は流体排出口との間の経路が確保されるようにするため
である。流体取入口または流体排出口は密閉空間の側に
接続して設けられているので、スクリューと共に回転す
ることはなく、流体取入口または流体排出口に接続した
ホース等に捩れが生じることはない。
【0027】検出手段はスクリューの温度を検出し、制
御手段は、検出手段により検出された温度と設定温度と
に基いて前記検出温度が設定温度となるように流体の流
量または温度を制御する。
【0028】スクリューの基部に直に検出手段を取り付
ける場合、検出手段と制御手段との接続において通常の
リード線のみを用いると、スクリューの回転によるリー
ド線の捩れで直ちに断線が生じる。本発明においては、
これを防止するため、検出手段により検出された温度情
報を前記制御手段に無線転送するためのテレメータ送信
機を前記検出手段と共にスクリューの基部に取り付ける
ようにする。
【0029】また、テレメータ送信機を使用しない場合
は、スリップリングをスクリューの中心軸と同軸上に固
設すると共に、プッシャープレートの側には前記スリッ
プリングに摺接するブラシを設け、これらのスリップリ
ングおよびブラシを介して検出手段からの電気的な情報
を制御手段に伝達するようにする。
【0030】温度を検出するための非接触式の検出手段
をスクリューの基部に臨ませてプッシャープレート側に
固設することによってスクリューの温度を検出するよう
にすれば、敢えて、相対的な回転運動を行う部材を跨い
で電気的な情報の伝達を行う必要はなくなる。
【0031】液体を流体往復路に沿って循環させる場合
には、スクリューの温度自体を直に検出しなくても、液
温の変化を検出して液温やその流量を調整することによ
りスクリューの温度を制御することが可能である。この
場合、流体の温度を検出する手段、および、該検出手段
により検出された温度と設定温度とに基いて前記検出温
度が設定温度となるように前記流体の温度または流量を
制御する制御手段を設け、間接的にスクリューの温度を
制御するようにする。その最も簡単な例は液体循環式の
金型用の温調装置をそのまま流用することであるが、必
ずしも冷却用の液体を循環させてその温度を計る必要は
なく、第1,第2の流体経路を流れた液体をそのまま破
棄してしまうような構成であっても、排出側で液体の温
度を計ることにより同じ構成を適用し得る。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による射出成形
機におけるスクリュー温度制御方法およびその装置につ
いて説明する。図1は本発明を適用した一実施例のスク
リュー温度制御装置1の主要部を概念的に示す側断面図
であり、その一部を構成する温度制御手段4や恒温器5
の記載に関しては模式図を採用している。図1に示す部
分は、主に、射出成形機の射出ユニット6の周辺部であ
り、該射出ユニット6は、樹脂投入口50を有するシリ
ンダ7を固設したフロントプレート8と、スクリュー9
を回転自在かつ軸方向移動不能に取り付けたプッシャー
プレート10、および、プッシャープレート10をフロ
ントプレート8に対して接離自在にガイドするガイドロ
ッド11等により構成される。実際には、ガイドロッド
11の他端が図1においては図示されない射出ユニット
6のリアプレートに固着され、このリアプレートとプッ
シャープレート10との間に、サーボモータおよびボー
ルナット&ボールネジ等からなる直線駆動機構が設けら
れて射出機構を構成しているが、少なくともこの実施例
に関する限り、フロントプレート8に対するプッシャー
プレート10の接離動作によってスクリュー9の射出動
作や後退動作が行われることさえ分かれば十分であるか
ら、射出機構等に関する詳細な説明は割愛する。射出ユ
ニット6の全体的な構成に関しては従来の電動式射出成
形機のそれと全く同様である。
【0033】次に、スクリュー温度制御装置1の構成に
直接関連するスクリュー回転機構12について簡単に説
明する。
【0034】スクリュー回転機構12の取り付けベース
となるプッシャープレート10には、スクリュー9の中
心軸と同心上に段付き貫通口14が穿設され、この段付
き貫通口14の大径部には、内輪に対し図中左側から作
用するスラスト力に耐えるように構成された3組のアン
ギュラベアリング15と内輪に対し図中右側から作用す
るスラスト力に耐えるように構成された1組のアンギュ
ラベアリング16とがスクリュー軸方向に重合して取り
付けられている。
【0035】図1から明らかなように、段付き貫通口1
4の小径部はプッシャープレート10の裏面側の開口部
の付近に位置し、最も右側に位置するアンギュラベアリ
ング16の外輪の右端面が段付き貫通口14の大径部と
段付き貫通口14の小径部との間に形成された段差部に
より支えられる一方、最も左側に位置するアンギュラベ
アリング15の外輪の左端面は、段付き貫通口14の大
径部の開口を覆うようにしてプッシャープレート10の
表側にボルト固定された環状リテーナ17の右端面によ
って支えられている。結果的に、アンギュラベアリング
15,16の全ての外輪はプッシャープレート10に対
して回転および軸方向移動不能であり、アンギュラベア
リング15,16の全ての内輪はプッシャープレート1
0に対して回転のみ自在である。
【0036】そして、アンギュラベアリング15,16
の内輪には、スクリュー9を固設するためのスリーブ1
3が圧入状態で取り付けられプッシャープレート10に
対して回転自在軸方向移動不能とされている。スリーブ
13の先端部には該スリーブ13を回転駆動するための
歯付プーリ18がボルトを介して一体的に固着されると
共に、スリーブ13の先端面には、カプラ19等によっ
て構成される接続手段を介して射出成形機のスクリュー
9が一体的に取り付けられている。カプラ19には大径
部と小径部とからなるスクリュー挿通用の段付き貫通口
が設けられ、スクリュー9の基部外周面と直接係合する
カプラ19の小径部とスクリュー9の基部外周面との間
に形成されたボス&セレーションによってカプラ19に
対するスクリュー9の回転が防止されている。また、ス
クリュー9の基部側の端面はスリーブ13の左端面によ
り直に支えられ、スクリュー9の基部外周面の端部に刻
設された周溝と嵌合した2分割型の半円弧状コッタ20
の左端面がカプラ19の貫通口の大径部と小径部との間
に形成された段差部により支えられてスクリュー9の脱
落が防止されている。
【0037】図1では図示しないがプッシャープレート
10の一側には計量回転用のモータが固設され、その回
転出力軸と歯付プーリ18との間にタイミングベルトが
巻回されており、スクリュー9の回転駆動は、このモー
タにより前述のタイミングベルト,歯付プーリ18,ス
リーブ13およびカプラ19を介して行われる。
【0038】以上が、スクリュー回転機構12の一般的
な構成であり、本実施例におけるスクリュー温度制御装
置1の構成要素の各々は、スクリュー回転機構12の各
部やスクリュー9およびプッシャープレート10等の各
部に様々な形で分散配備されている。
【0039】次に、スクリュー温度制御装置1の構成に
ついて具体的に説明する。
【0040】まず、本実施例の射出成形機におけるスク
リュー9が従来のものと相違する点は、その基部から軸
方向に沿ってスクリュー温度制御装置1の一部を構成す
る深穴21が穿設されている点である。また、プッシャ
ープレート10の裏面中央部にはスクリュー温度制御装
置1の一部を構成する細管22を装着するためのプレー
ト23がボルトによって固着されている。このプレート
23は全体として矩形形状の板状体に形成され、プッシ
ャープレート10に面する側の中央部にはスリーブ13
の外径よりも僅かに大きな直径を有する円形状の彫込み
25が設けられ、彫込み25の底とスリーブ13の右端
面との間には僅かな間隙が形成されている。また、プレ
ート23の裏面中央部には円柱状の突起24が一体に設
けられ、該突起24の中央には細管22を遊嵌するため
の貫通口が穿設されている。更に、突起24には径方向
から前記貫通口に向けて貫通するネジ穴が螺刻され、こ
のネジ穴に取り付けられたセットスクリュー26により
細管22がプレート23に固定されるようになってい
る。
【0041】そして、プレート23に固定された細管2
2は、スリーブ13の中央部に穿設された貫通口27を
径方向の余裕をもって貫通し、スクリュー9の深穴21
内に突入している。貫通口27の内径は深穴21の内径
と概ね同一であり、その内径は、スクリュー9の強度を
損なわず、かつ、細管22の外周面との間に十分な間隙
が形成され得る大きさに設計されている。深穴21およ
び貫通口27と細管22との間に形成される空間が第1
の流体経路であり、また、細管22の内周面によって形
成される空間が第2の流体経路であって、この2者によ
って流体往復路が構成されている。
【0042】なお、特許請求の範囲中の記載においては
細管22の外周面と深穴21の内周面との間に形成され
た間隙を第1の流体経路と定義しているが、スリーブ1
3はスクリュー回転機構12の構成をユニット化してス
クリュー9の交換や着脱を容易にするために設けられて
いる部材に過ぎず、互換性の問題を考慮しなければスク
リュー9と一体であっても機能的な支障のない部材であ
る。要するに、スリーブ13は実質的にスクリュー9の
一部(基部)であるから、ここでは、細管22の外周面
と深穴21の内周面との間に形成された空間に加え、細
管22の外周面とスリーブ13の貫通口27の内周面と
の間に形成された空間を合わせて第1の流体経路と呼ぶ
のが正しい。また、細管22はプレート23に取り付け
られてはいるが、プレート23はプッシャープレート1
0に実質的に一体に固定されているので、特許請求の範
囲中の記載でいう“スクリューの後方に位置する射出成
形機の構成部材”とは、この場合、プッシャープレート
10のことである。
【0043】そして、プレート23から後方に突出した
細管22の端部には継手28を介してフレキシブルパイ
プ29が接続され、更に、フレキシブルパイプ29の端
部には流量制御用の電磁弁30を介して恒温器5が接続
されている。恒温器5は送風手段としてのコンプレッサ
および風温調整用の温調装置とからなる。
【0044】また、前述のフレキシブルパイプ29はそ
の長手方向の中間位置(例えばP点)で射出ユニットの
非可動部におけるスクリュー9よりも後方の位置に固定
され、該固定位置から継手28までにはある程度の長さ
がある。そして、このフレキシブルパイプ29は、継手
28の位置で一定以上の外力を受けた場合には前記固定
位置から継手28までの区間でその形状(姿勢)を自由
に変化させ、また、継手28の位置で一定以上の外力を
受けることがなければ、前記固定位置から継手28まで
の区間のフレキシブルパイプ29の形状(姿勢)は、予
めオペレータが手で癖をつけるなどして強制的に与えた
形状(姿勢)にそのまま維持される。
【0045】従って、セットスクリュー26を締め付け
て細管22をプレート23に固定した状態でプッシャー
プレート10を前後退させれば、フレキシブルパイプ2
9が前記区間でその形状(姿勢)を自由に変化させ、細
管22はスクリュー9に対し一定の位置関係を保ったま
まスクリュー9と共に前後退することになる。そして、
スクリュー9に対する細管22の一定の位置関係自体
は、オペレータが深穴21に対する細管22の突入量
(プッシャープレート10からの細管22の突出量)を
決め、セットスクリュー26を締め付けることにより自
由に選択することができる。つまり、深穴21と細管2
2との重合部の長さによって定められる第1の流体経路
により規定される温度制御の領域区間の選択は自由であ
り、かつ、スクリュー9の位置変化に関わらず、スクリ
ュー9を基準とする温度制御の領域区間を一定に保つこ
とができるのである。このような使い方をする場合、セ
ットスクリュー26は細管22の固定手段であると共に
細管22の突出量調整手段として機能することになる。
【0046】また、セットスクリュー26を締め付けず
にプッシャープレート10を前後退させれば、フレキシ
ブルパイプ29が前記区間でその形状(姿勢)を変化さ
せることはなく、細管22はフレキシブルパイプ29の
拘束力によりシリンダ7に対して常に一定の位置関係を
保ち、スクリュー9のみがシリンダ7に対して直線運動
することになる。つまり、シリンダ7に対するスクリュ
ー9の相対位置とは拘りなく、常に、シリンダ7と細管
22との重合部の長さによって決まる一定の区間を温度
制御の領域区間として保持することができるのである。
この場合、温度制御の領域区間はオペレータがフレキシ
ブルパイプ29に癖をつけてその形状(姿勢)を強制的
に決めることにより任意に調整することができる。この
ような使い方をする場合、フレキシブルパイプ29は細
管22の固定手段であると共に細管22の突出量調整手
段として機能することになる。
【0047】そして、スクリュー9の温度制御をより確
実に行うため、スクリュー9の基部には、熱電対等によ
り構成される接触式の温度検出器32が埋設され、更
に、この温度検出器32により検出された情報を温度制
御手段4に無線転送するためのテレメータ33がスクリ
ュー9の基部に一体的に取り付けられている。テレメー
タ33をスクリュー9の基部に取り付けるのは、温度検
出器32から温度制御手段4へのデータ送信を無線で行
うことによってスクリュー9と温度制御手段4との間の
結線をなくし、スクリュー9の回転運動や直線運動によ
って生じる断線の発生を排除するためである。
【0048】当然、温度検出器32やテレメータ33へ
の電力の供給は必要となるが、これらへの電力の供給は
射出成形機側からではなく、接触式の温度検出器32や
テレメータ33と共にスクリュー9の基部に直付けされ
たバッテリーによって賄う。各種銀電池やリチウム電池
等を初め長期安定使用が可能な小型高性能のバッテリー
が市販されているので、この点、問題はない。無論、格
別の接続手段を設けて結線を行うのであれば射出成形機
の本体から電源を取ることも可能ではあるが、そのよう
な格別の手段を設けて結線を行うのであれば結線の不要
化を目的としたテレメータ33の設置にも大きな意味は
なくなるので、電源のための結線と並行してデータ送信
のための結線も一括して行い、テレメータ33を省略す
べきであろう。この点に関しては後述するものとし、こ
こでは、テレメータ33を利用した場合の構成について
更に説明する。
【0049】温度制御手段4は、テレメータ33から無
線転送される温度信号を受信して増幅するための受信用
アンプ34と、該アンプ34からの温度信号と設定温度
とに基いて電磁弁30の開閉状態、即ち、恒温器5から
フレキシブルパイプ29へと送り込まれる空気の流量を
調整する温度制御用アンプ35で構成されている。この
実施例においては風温調整用の温調装置によりコンプレ
ッサからの送風温度が常に一定の値に保たれるようにな
っているので、スクリュー9の温度制御は電磁弁30に
よる風量制御を主体として行われる。つまり、アンプ3
4,テレメータ33,温度検出器32を介してスクリュ
ー9から検出される温度が設定温度よりも高ければアン
プ35が電磁弁30を開いて送風量を増し、また、検出
温度が設定温度よりも低ければアンプ35が電磁弁30
を閉じて送風量を減少させるのである。無論、恒温器5
の温調装置の構成如何によっては送風温度を制御してス
クリュー9の温調を行うことも可能であり、また、温度
制御用アンプ35にマイクロコンピュータを設けて適当
なプログラムラインを設定しておけば、検出温度と設定
温度との差に応じて流量および送風温度の組み合わせを
自動選択して温度制御を行うといったことも可能であ
る。
【0050】一方、テレメータ33を使用せずに接触式
の温度検出器32の情報を温度制御用アンプ35に有線
転送する場合には、前述した格別の結線構成が必要とな
る。その最も簡単な方法は、スクリュー9の基部外周面
を絶縁して2つのスリップリングを軸方向に所定の間隔
を空けて併設し、その各々に温度検出器32の出力端子
を接続する方法である。この場合、プッシャープレート
10の側にはその先端がスリップリングの位置に臨むよ
うにして適当なアームを設け、該アームの先端に取り付
けたブラシと前記スリップリングとの摺動接触を確保
し、ブラシに取り付けたリード線を介して温度制御用ア
ンプ35に温度検出信号を伝達するようにする。また、
スクリュー9の基部に軸方向の余裕がなければ、この基
部にフェノール樹脂等の円板を固設して径の異なる2つ
のスリップリングを同心円上に配備してプッシャープレ
ート10側のブラシに当接させることにより問題は解決
される。テレメータ33を使用しない場合は受信用アン
プ34も不要である。
【0051】また、テレメータ33や受信用アンプ34
を利用せずにスクリュー9の温度を検出し、かつ、結線
上の問題をも同時に回避するためのもう1つの方法は、
非接触式の温度検出手段31をスクリュー9の基部に臨
ませるようにしてプッシャープレート10側に固設する
ことである。その構成例を図3に示す。図3に示すスク
リュー温度制御装置2は構成の主要部において前述のス
クリュー温度制御装置1と全く同様であるので、各部構
成要素に関する符号の記入も図1の説明で使用したもの
を最小限記入するにとどめ、相違部分についてのみ簡単
に説明をする。
【0052】まず、スクリュー温度制御装置2がスクリ
ュー温度制御装置1と相違するのは、スクリュー9上に
接触式の温度検出器32およびその検出データを無線転
送するためのテレメータ33が配備されていないことで
ある。その代わり、スクリュー温度制御装置2において
は、接触式の温度検出器32に代わる非接触式の温度検
出器31がスクリュー9の基部に臨むようにしてアーム
36の先端に取り付けられている。このアーム36には
関節機能等を備えた2つのノード37,38が設けられ
ており、ノード部分に取り付けられた蝶ネジ等の締結手
段を調整することにより、各ブランチ部分の有効長やア
ングルを自在に変更したり、また、その姿勢を維持する
ことができるようになっている。この機能はスクリュー
9に対する温度検出器31の相対位置の調整や、スクリ
ュー交換時等における作業領域確保のための温度検出器
31の退避作業に利用される。
【0053】また、温度検出器31は極めて狭い領域の
温度をスポット測温するように構成されているので、ア
ーム36を調整して温度検出器31の先端をスクリュー
9の軸方向にずらすようにすれば、スクリュー9の基部
の軸方向各部の温度を極めて正確に測定することがで
き、最も温度制御が必要とされる部分の温度を正確に検
出することができる。スクリュー9はプッシャープレー
ト10と常に一体的に前後退するので、スクリュー9の
位置がどの様に変化しても測温スポットが軸方向に変動
することはない。温度検出器31は極めて狭い領域の温
度をスポット測温するものであるため、計量動作等によ
りスクリュー9が回転された場合には測温位置にスクリ
ュー周方向のずれが生じる場合があるが、スクリュー9
に温度差が大きく生じるのは飽くまで軸方向の向きであ
って、軸方向上で同一位置にある外周部の温度は周方向
の位置に関わりなくほぼ一定となるので、この点、問題
はない。なお、スクリュー9の基部に不用意な切欠部等
を設けるのは望ましくなく、完全な円柱形状とすべきで
ある。
【0054】図3に示す実施例ではプッシャープレート
10の側に非接触式の温度検出器31を設置してスクリ
ュー9の基部の温度を検出するようにしているので、ス
クリュー9の側に接触式の温度検出器32を設けたもの
のように相対的な回転運動を行うスクリュー9とプッシ
ャープレート10との間で検出データの電気的な転送作
業を行う必要は一切なく、無線転送のためのテレメータ
33や受信用アンプ34は不要で、また、回転部分での
電気的な接触を維持するためのスリップリングやブラシ
等も一切不要である。従って、スクリュー温度制御装置
2の温度制御手段4′は温度制御用アンプ35のみで構
成され、非接触式の温度検出手段31と温度制御手段
4′との接続は通常のリード線のみによって行われる。
【0055】図1に示したスクリュー温度制御装置1と
図3に示したスクリュー温度制御装置2は共に温調用の
流体として無害な空気を利用したものであり、温度検出
器等を除く主要部の構成は全く同一である。このような
構成によれば、温調用の流体として液体を用いるものと
は異なり、装置各部に液洩れ防止のためのシール手段を
設けたり、また、一旦装置内に流した液体を回収する手
段を設けたりする必要もないので、全体として装置の構
成が簡略化されるという長所がある。
【0056】次に、図1を参照して前記2つの実施例に
おける流体(空気)の流れについて説明する。
【0057】まず、恒温器5から電磁弁30を介してフ
レキシブルパイプ29に送り込まれた空気は継手28を
介して細管22(第2の流体通路)に入り、細管22の
内部を基部から先端に向けて流れ、更に、細管22の先
端を抜けてスクリュー9の深穴21に入る。
【0058】このときの状態を図2(a)に概念的に示
す。図2(a)では細管22の先端を完全に開口して細
管22からの空気がスクリュー9の軸方向に向けて直に
吹き出すようにした例について示しているが、実際に
は、細管22から吹き出した空気が安定した層流を形成
してそのまま深穴21の中を流れ続けることはない。つ
まり、細管22から吹き出した空気は細管22の先端位
置よりもスクリュー先端側にある深穴21内の圧縮空気
に衝突して直ちに乱流となり、そのまま反転して深穴2
1と細管22との間の間隙(第1の流体経路)を通って
逆方向に流れ始めるのである。要するに、細管22の先
端位置よりもスクリュー先端側にある深穴21内の圧縮
空気は殆ど流れのない滞留空気であって、恒温器5から
新たに送給された空気の大部分はこの滞留空気に対して
殆ど影響を与えず、そのまま反転して細管22と深穴2
1とが重合した第1の流体経路に向かうことになる。従
って、空気の流れによって温度制御が可能なのは細管2
2と深穴21とが重合した第1の流体経路の部分、要す
るに、温度制御の領域区間のみである。この温度制御の
領域区間は既に述べた調整方法によって自由に設定する
ことができる。
【0059】なお、図2(b)に示すようにして細管2
2の先端を塞ぎ、細管22の先端部外周面に穴を設けて
空気を送り出すようにすれば、前記滞留空気に対する吹
き出しの影響をより少なくすることができるので、温度
制御の領域区間をより厳密に設定したいような場合にお
いては、図2(b)に示すような構成を適用するとよ
い。
【0060】そして、深穴21と細管22との間の間隙
を通って細管22の先端から基部に向けて流れる空気
は、前述した温度制御の領域区間において深穴21の内
周面と直に接触し、スクリュー9の基部に蓄積された熱
を吸収して温度制御の領域区間から運びだし、更に、ス
リーブ13の貫通口27と細管22との間の間隙を通っ
て細管22の基部側に向けて流れる。そして、スリーブ
13の貫通口27の右側開口部から流れ出した空気は、
スリーブ13の右端面とプレート23の彫込み25の底
との間に形成された空間に一旦入り、彫込み25の底に
穿設されたベント穴39やプレート23中央部の貫通口
と細管22との間の間隙を通って外部に排出される。当
然、恒温器5から送給される空気は完全に無害であり、
腐食性もなく射出成形機を痛めることもないので、これ
をそのまま大気中に放出してしまっても全く問題はな
い。
【0061】スクリュー9の温度制御は前述した温度制
御の領域区間を流れる空気がスクリュー9に蓄積された
熱を外部に運び出すことによって行われるものである。
この際、接触式の温度検出器32または非接触式の温度
検出器31は常時スクリュー9基部の温度を検出してお
り、その温度検出信号を受けた温度制御用アンプ35が
スクリュー9基部の現在温度と該アンプ35に予め設定
されている設定温度とを比較し、現在温度の方が高けれ
ば電磁弁30を開いて空気の流量を増大させることによ
り熱の排出効率を増大させ、また、現在温度の方が低け
れば電磁弁30を閉じて空気の流量を減少させ、もしく
は、空気の送給を停止して熱の排出効率を低下させ、ス
クリュー9の温度が設定値に一致するように、または、
近付くようにスクリュー9の温度制御を実施する。
【0062】このように無害な空気を利用して温度制御
を行うようにすれば装置各部に液洩れ防止のためのシー
ル手段や流体回収手段を設けたりする必要がないといっ
た利点があるが、比熱の小さな空気を冷却用の流体とし
て利用した場合では冷却効果に限界があり、スクリュー
9の温度を設定温度にまで冷却できないといった事態が
生じる可能性もある。
【0063】そこで、次に、冷却用の流体として水等の
液体を使用する場合の実施例について図4を参照して説
明する。図4は液体を使用するスクリュー温度制御装置
3の主要部を概念的に示す側断面図である。なお、スク
リュー回転機構12に関する部分については前述した2
つの実施例と全く同一の構成であるので、ここでは一切
説明しない。また、図4では接触式の温度検出器32,
テレメータ33,受信用アンプ34等を備えた構成につ
いて示しているが、当然、このスクリュー温度制御装置
3はスリップリングやブラシまたは非接触式の温度検出
器31を用いたものであってもよい。要するに、本実施
例のスクリュー温度制御装置3と前記各実施例のスクリ
ュー温度制御装置1,2との相違は液洩れ防止のための
シール手段や流体回収手段の有無にあり、これらの要素
に直接関連しない部分に関しては既に説明した各実施例
の構成をそのまま適用することができるのである。
【0064】まず、本実施例では、冷却用の流体として
水等の液体を使用する必要上、前述の恒温器5に代えて
冷却液温調装置40を使用する。この冷却液温調装置4
0は、その内部に冷却液貯溜タンクと循環ポンプおよび
液温を一定に保つ温調装置を備え、出力ポート“OU
T”の側から所定液温の冷却液を送給し、入力ポート
“IN”の側から使用済み冷却液を回収するようになっ
ている。実質的な温度制御に関しては前記各実施例と同
様、接触式の温度検出器32または非接触式の温度検出
器31からの温度検出信号を最終的に温度制御用アンプ
35が受け、該アンプ35が現在の検出温度と設定温度
とを比較し、その比較結果に応じて電磁弁30を開閉す
ることにより行われる。
【0065】そして、図4に示す本実施例のスクリュー
温度制御装置3においては、プッシャープレート10の
裏面に取り付けられたプレート23′の厚みが図1およ
び図3に示すようなプレート23に比べ全体として遥か
に厚く形成されており、円形状の彫込み25′も図1お
よび図3に示すものと比べて遥かに深く形成されてい
る。要するに、スリーブ13の右端面と彫込み25′の
底との間が相当に離間しているということである。そし
て、スリーブ13の右端面には貫通口27と同心円上に
周溝が形成されてOリング41が埋め込まれ、これに対
向する彫込み25′の底にも同様の周溝が形成されてO
リング42が埋め込まれている。また、これらのOリン
グ41と42との間には円環状のパイプ43が圧接状態
で挿入され、スリーブ13の右端面にボルト等で取り付
けられた環状フランジ44と彫込み25′の底にボルト
等で取り付けられた環状フランジ45とにより、パイプ
43の心ずれが防止されるようになっている。従って、
パイプ43はスリーブ13に対してもプレート23′に
対しても回転自在である。
【0066】また、プレート23′の裏面中央部に一体
的に設けられた円柱状の突起24′の貫通口にも内周溝
が刻設されてOリング46が埋め込まれ、細管22の外
周面と圧接している。Oリング46は細管22の外周面
と前記貫通口の内周面との間から液洩れが生じるのを防
止するためのものであるから、当然、これを取り付ける
溝はセットスクリュー26のための雌ネジ位置よりも図
中左側に寄せて設けるのが望ましい。
【0067】また、プレート23′における断面A−A
の位置、つまり、Oリング42と46との間の中間位置
には、図5に示すように、プレート23′の外側面から
プレート23′中央部の貫通口に抜ける管用雌ネジ47
が刻設され、冷却液温調装置40の入力ポート“IN”
からの配水管49に接続するニップル48が取り付けら
れている。
【0068】既に述べた通り、スリーブ13はスクリュ
ー9の一部であると見做してよく、また、本実施例の構
成のためにスリーブ13を改めて新造するのであれば敢
えてOリング41や環状フランジ44を設けてスリーブ
13とパイプ43を密閉接続する必要はなく、パイプ4
3に相当する部分を初めからスリーブ13の一部として
一体的に形成することも可能であるから、パイプ43を
スクリュー9の一部と見做しても差支えない。また、既
に述べた通り、プレート23に代わるプレート23′も
実質的にはプッシャープレート10の一部である。従っ
て、この実施例においては、“スクリューの基部の深穴
の開口の外周部とプッシャープレートとの間を回転自在
に密閉するシール部材”とはOリング42のことであ
り、また、“細管の外周面とプッシャープレートとの間
を摺動自在に密閉するシール部材”とはOリング46の
ことである。また、これらのシール部材により形成され
る“密閉空間”とは、要するに、細管22の外周面とプ
レート23′中央部の貫通口の内周面との間に形成され
る空間をOリング42および46の位置で分割してその
内側に形成される空間であって、この密閉空間に接続す
るようにして前述のニップル48が取り付けられている
のである。
【0069】まず、冷却液温調装置40の出力ポート
“OUT”から電磁弁30を介してフレキシブルパイプ
29に送り込まれた冷却液は継手28を介して細管22
に入り、細管22の内部を基部から先端に向けて流れ、
更に、細管22の先端を抜けてスクリュー9の深穴21
に入る。
【0070】そして、深穴21と細管22との間の間隙
を通って細管22の先端から基部に向けて流れる冷却液
は、前述した温度制御の領域区間において深穴21の内
周面と直に接触し、スクリュー9の基部に蓄積された熱
を吸収して温度制御の領域区間から運びだし、更に、ス
リーブ13の貫通口27の内周面と細管22の外周面と
の間の間隙、および、パイプ43の内周面と細管22の
外周面との間の間隙を通って前述の密閉空間に入り、該
密閉空間に接続する管用雌ネジ47,ニップル48,配
水管49を介して冷却液温調装置40の入力ポート“I
N”へと戻される。
【0071】スリーブ13とパイプ43との接続部、お
よび、パイプ43とプレート23′との接続部には回転
部用のOリング41,42が設けられているので液洩れ
が生じることはなく、また、プレート23′中央部の貫
通口の内周面と細管22の外周面との間にも摺動部用の
Oリング46が介装されているので、この位置で液洩れ
が生じることもない。なお、加工面の面粗度や平滑度お
よび流す流体の液圧などにもよるが、必要とあれば、ス
クリュー9の基部側端面とスリーブ13の左端面との間
にも固定部用のOリングを介装するか、粘性の高いグリ
ス等を塗布するようにする。この実施例では空気等に比
べて相当に比熱の大きな液体を冷却用の流体として利用
しているので前記各実施例に比べて著しい冷却効果を発
揮することができる。無論、冷却用の液体としては、水
以外にも各種オイル,不活性ガス等の使用が可能であ
る。
【0072】なお、図4に示した実施例ではプレート2
3′とスリーブ13の右端面との間にパイプ43を介装
して冷却液を排出するようにしているが、このパイプ4
3は必ずしも必要ではなく、例えば、プレート23′に
代えて図1および図3に示されるような薄いプレート2
3をそのまま適用し、プレート23の彫込み25の底も
しくはスリーブ13の右端面のいずれか一方に周溝を形
成して回転部用のOリングを介装するようにすれば、実
質的に図4に示した実施例と同様の構成を得ることがで
きる。当然、この場合のプレート23にはベント穴39
を穿設してはならないし、また、突起24の部分の構成
に関しては、プレート23′における突起24′部分の
構成、つまりOリング46や管用雌ネジ47等を備えた
構成を適用する必要がある。
【0073】図4の実施例でパイプ43を介装して冷却
液を排出するようにしているのは、プレート23′とス
リーブ13との間にパイプ43を介装することにより回
転摺動部を2か所に増やしてOリング41および42の
磨耗を軽減するためであり、この結果、パイプ43とプ
レート23′との間に滑りが生じてパイプ43がスリー
ブ13と一体に回転する確率とパイプ43とスリーブ1
3との間に滑りが生じてスリーブ13のみが回転する確
率とが同じであるとするなら、前記したようにスリーブ
13とプレート23′との間に1つのOリングを介装し
た場合に比べ、理論上、実質的なOリングの磨耗を全体
として1/2程度に減少させることができ、装置のメン
テナンス周期の延長が可能となる。
【0074】また、図4に示した実施例のように液体を
冷却用の流体として循環使用する場合には、必ずしもス
クリュー9の温度を直に検出しなくても、液体の温度を
検出して液体の流量またはその温度制御を行うことによ
ってもスクリュー9の温度を間接的に制御することが可
能である。例えば、図4の例において温度検出器32,
テレメータ33,温度制御手段4,電磁弁30,冷却液
循環装置40の全てを取り外し、フレキシブルパイプ2
9および配水管49を冷却液循環式の金型温調装置等に
接続するようにすれば、ある程度の正確さでスクリュー
9の温度制御を行うことが可能である。
【0075】また、一旦取り入れた液体を循環させずに
そのまま排出してしまうような場合であっても、送給さ
れる液体の温度が概ね一定でありさえすれば、装置から
排出される液体の温度を検出して液体送給量を調整する
ことによりある程度のフィードバック制御が可能とな
る。
【0076】無論、スクリュー9の温度を自然状態より
は低くしたいというのも目標値を持たない一種の温度制
御であるから、単に、スクリュー9の温度を自然状態よ
り低くしたいというのであれば、温度検出器やフィード
バック制御のための制御手段を格別に設けずに空気の送
風や液体の送給のみを単純に行うだけでもよい。
【0077】以上3つの実施例はいずれも第2の流体経
路の側から第1の流体経路の側へと流体を流すようにし
た場合について説明しているが、流体を逆方向に流した
としても同様の効果が得られることは明らかである。
【0078】
【発明の効果】本発明はスクリューの基部から軸方向に
沿って穿設した深穴に液体を流通させてスクリューの熱
を外部に排出するようにしているので、スクリューの温
度を自由に制御することができる。また、スクリューの
温度をシリンダと独立して制御することができるため、
シリンダとスクリューとの間の温度関係、ひいてはシリ
ンダと樹脂との間の摩擦とスクリューと樹脂との間の摩
擦の大小関係を計量混練り動作に適した状態に維持する
ことができる。この結果、樹脂投入口からスクリューへ
の樹脂の取り入れおよび計量混練り時間や溶融樹脂の熱
履歴を安定させて成形品の重量や密度および密度分布の
均一化を容易に達成することができる。
【0079】また、スクリューの後方に位置する射出成
形機の構成部材からスクリューに向けて突出する細管を
スクリュー基部の深穴に突入させることにより細管外周
面と深穴内周面とが重合する部分に形成される第1の流
体経路と細管内周面の第2の流体経路とでスクリュー軸
方向の流体往復路を構成して流体を流すようにしている
ので、構成部材からの細管の突出量を調整することによ
り前記第1の流体経路の有効長、即ち、スクリューにお
ける温度制御の対象区間を任意に調整することができ
る。更に、細管を取り付ける構成部材としてスクリュー
と一体的に前後退するプッシャープレートを利用した場
合ではシリンダに対するスクリューの軸方向位置とは関
わりなく常にスクリューを基準として温度制御の対象区
間を維持することができ、また、細管を取り付ける構成
部材として射出ユニットに対し移動不能に固設された構
成部材を利用した場合では、スクリューの軸方向位置と
関わりなく常にシリンダを基準として温度制御の対象区
間を維持することができる。このため、樹脂の種別や必
要とされる計量混練り条件等に応じ、常に、最適の温度
制御対象区間を設定してスクリューの温度調整を行うこ
とができる。
【0080】また、冷却のために使用する流体として無
害な気体を使用すれば装置各部に密閉手段を設けなくと
も装置の損傷や汚染の問題がないので装置全体の構成の
簡略化が容易であり、また、冷却のために使用する流体
として気体よりも比熱の大きな液体を使用すれば冷却効
果を大幅に増進することができる。
【0081】しかも、細管をプッシャープレートに取り
付けて液体を流す場合においては細管の外周面とプッシ
ャープレートとの間を密閉すると共にスクリューの深穴
の開口の外周部とプッシャープレートとの間をシール部
材を介し回転自在に密閉して液体を流通させるように
し、また、プッシャープレートよりも後方に位置する移
動不能な構成部材に細管を取り付けて液体を流す場合に
おいては、更に、細管の外周面とプッシャープレートと
の間をシール部材を介して摺動自在に密閉して液体を流
通させるようにしているので、スクリューの回転および
直進時においても流体経路の接続状態が確保され、しか
も、装置各部からの液体の洩れ出しによる損傷や汚染を
確実に防止することができる。
【0082】また、スクリューの基部の温度を検出する
検出手段を設け、制御手段により検出温度が設定温度と
一致するように流体の流量や温度をフィードバック制御
するようにしているので、目標値を定めてスクリューの
温度を適確に制御することができる。しかも、接触式の
温度検出手段をスクリューに固設する場合においては、
検出手段と共にテレメータを固設して射出成形機本体ま
たは外部の制御手段に温度の情報を無線転送するか、も
しくは、スクリューの中心軸と同軸上に固設したスリッ
プリングとプッシャープレート側のブラシとを介して射
出成形機本体または外部の制御手段に温度の情報を有線
転送するようにし、また、非接触式の温度検出手段を用
いてスクリューの温度を検出する場合においては、この
検出手段をプッシャープレート側に固設してスクリュー
の温度を間接的に検出するようにしているので、スクリ
ューの回転によってリード線の捩じれや断線が生じるこ
とはなく、スクリューの検出温度を常に安定して制御手
段に伝達することができる。更に、流体往復路に沿って
流体を循環させる場合においては流体の温度を検出する
ことにより間接的にスクリューの温度を検知することが
できるため、必ずしもスクリュー自体に検出手段を設け
る必要はなく、例えば、流体往復路に金型用の温調装置
を取り付けるなどして、ある程度正確にスクリューの温
度を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施例のスクリュー温度制
御装置の主要部を概念的に示す側断面図である。
【図2】同実施例のスクリュー温度制御装置の細管の2
つの態様を示す概念図である。
【図3】本発明を適用した別の実施例のスクリュー温度
制御装置の主要部を概念的に示す側断面図である。
【図4】本発明を適用した更に別の実施例のスクリュー
温度制御装置の主要部を概念的に示す側断面図である。
【図5】同実施例のスクリュー温度制御装置の一部を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 スクリュー温度制御装置 2 スクリュー温度制御装置 3 スクリュー温度制御装置 4,4′ 温度制御手段 5 恒温器 6 射出ユニット 7 シリンダ 8 フロントプレート 9 スクリュー 10 プッシャープレート 11 ガイドロッド 12 スクリュー回転機構 13 スリーブ 14 段付き貫通口 15 アンギュラベアリング 16 アンギュラベアリング 17 環状リテーナ 18 歯付プーリ 19 カプラ 20 半円弧状コッタ 21 深穴 22 細管 23,23′ プレート 24,24′ 突起 25,25′ 彫込み 26 セットスクリュー 27 貫通口 28 継手 29 フレキシブルパイプ 30 電磁弁 31 非接触式の温度検出器 32 接触式の温度検出器 33 テレメータ 34 受信用アンプ 35 温度制御用アンプ 36 アーム 37 ノード 38 ノード 39 ベント穴 40 冷却液循環装置 41 Oリング 42 Oリング 43 パイプ 44 環状フランジ 45 環状フランジ 46 Oリング 47 管用雌ネジ 48 ニップル 49 配水管 50 樹脂投入口

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリューの基部からスクリューの軸方
    向に沿って穿設した深穴に流体を流通させ、この流体を
    介してスクリューに蓄積された熱を外部に放出すること
    によりスクリューを冷却するようにしたことを特徴とす
    る射出成形機におけるスクリュー温度制御方法。
  2. 【請求項2】 スクリューの後方に位置する射出成形機
    の構成部材からスクリューの中心軸に沿って細管を突出
    させて設け、スクリューの基部からスクリューの中心軸
    に沿って穿設した深穴に前記細管を突入させ、前記細管
    の外周面と前記深穴の内周面との間に形成された第1の
    流体経路と前記細管の内部に形成された第2の流体経路
    とによりスクリュー軸方向の流体往復路を構成し、該流
    体往復路に沿って流体を流通させることによりスクリュ
    ーを冷却するようにしたことを特徴とする射出成形機に
    おけるスクリュー温度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記構成部材からスクリューの中心軸に
    沿って突出する細管の突出量を調整可能としたことを特
    徴とする請求項2記載の射出成形機におけるスクリュー
    温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記構成部材はスクリューと一体的に前
    後進するプッシャープレートである請求項2または請求
    項3記載の射出成形機におけるスクリュー温度制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記構成部材は前記プッシャープレート
    よりも後方に位置して射出ユニットに対し移動不能に固
    設されたものであり、前記細管がプッシャープレートを
    貫通している請求項2または請求項3記載の射出成形機
    におけるスクリュー温度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記流体として気体を利用するようにし
    たことを特徴とする請求項2乃至請求項5いずれか1項
    記載の射出成形機におけるスクリュー温度制御装置。
  7. 【請求項7】 前記細管の外周面と前記プッシャープレ
    ートとの間を密閉すると共に、スクリューの基部の深穴
    の開口の外周部と前記プッシャープレートとの間をシー
    ル部材を介して回転自在に密閉して密閉空間を形成し、
    該密閉空間に接続する流体取入口または流体排出口を設
    け、前記流体往復路に沿って液体を流通させるようにし
    たことを特徴とする請求項4記載の射出成形機における
    スクリュー温度制御装置。
  8. 【請求項8】 前記細管の外周面と前記プッシャープレ
    ートとの間をシール部材を介して摺動自在に密閉すると
    共に、スクリューの基部の深穴の開口の外周部と前記プ
    ッシャープレートとの間をシール部材を介して回転自在
    に密閉して密閉空間を形成し、該密閉空間に接続する流
    体取入口または流体排出口を設け、前記流体往復路に沿
    って流体を流通させるようにしたことを特徴とする請求
    項5記載の射出成形機におけるスクリュー温度制御装
    置。
  9. 【請求項9】 スクリューの基部の温度を検出する検出
    手段、および、該検出手段により検出された温度と設定
    温度とに基いて前記検出温度が設定温度となるように前
    記流体の流量または温度を制御する制御手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項2乃至請求項8いずれか1項記載
    の射出成形機におけるスクリュー温度制御装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段がスクリューの基部に固
    設され、該検出手段により検出された温度情報を前記制
    御手段に無線転送するテレメータ送信機を備えたことを
    特徴とする請求項9記載の射出成形機におけるスクリュ
    ー温度制御装置。
  11. 【請求項11】 前記検出手段がスクリューの基部に固
    設され、スクリューの中心軸と同軸上に固設されたスリ
    ップリングと該スリップリングに摺接するプッシャープ
    レート側のブラシとを介し、前記検出手段により検出さ
    れた温度情報を前記制御手段に転送するようにした請求
    項9記載の射出成形機におけるスクリュー温度制御装
    置。
  12. 【請求項12】 プッシャープレート側に固設された非
    接触式の検出手段によりスクリューの基部の温度を検出
    するようにした請求項9記載の射出成形機におけるスク
    リュー温度制御装置。
  13. 【請求項13】 前記流体往復路に沿って流体を循環さ
    せ、流体の温度を検出する手段、および、該検出手段に
    より検出された温度と設定温度とに基いて前記検出温度
    が設定温度となるように前記流体の温度または流量を制
    御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項2乃至
    請求項8いずれか1項記載の射出成形機におけるスクリ
    ュー温度制御装置。
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