JPH09159534A - 溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置及びその測定方 法 - Google Patents

溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置及びその測定方 法

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JPH09159534A
JPH09159534A JP7316417A JP31641795A JPH09159534A JP H09159534 A JPH09159534 A JP H09159534A JP 7316417 A JP7316417 A JP 7316417A JP 31641795 A JP31641795 A JP 31641795A JP H09159534 A JPH09159534 A JP H09159534A
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tube
metal
nozzle
molten
optical fiber
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Application number
JP7316417A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nishio
浩明 西尾
Masanori Komatani
昌紀 狛谷
Tomoo Izawa
智生 井澤
Yasuto Miyata
康人 宮田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属管被覆光ファイバーを用いて高温の溶融
物の温度を、長時間連続に、精度高く測定することが可
能な温度測定装置及びその測定方法を提供する。 【解決手段】 溶融物を保持する容器の炉壁41を貫通
して先端が前記溶融物に接触するように配置されたノズ
ル20と、ノズル20内に間隙を設けて内蔵させたガイ
ド管21と、ガス供給装置30と、継ぎ手55と、金属
管被覆光ファイバー11と、光ファイバー供給装置10
と、放射温度計17と、を備えた溶融物の温度測定装置
において、ガイド管21は断面中央部に金属管被覆光フ
ァイバー11を通過させる貫通口を有するセラミックス
製の内管52と、内管52を内壁に固定した金属製の外
管51とから構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバーを
用いて高温溶融物の温度、例えば精錬炉の内部の溶融金
属及び溶融スラグ等の温度を測定し、特に長時間安定し
て温度測定ができる溶融金属又は溶融スラグの温度測定
装置及びその測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】精錬炉の内部の溶融金属の温度を測定す
る方法としては、製鋼用転炉等においてはサブランス方
式による熱電対の測定方法が実施されている。
【0003】サブランス方式では、ランス先端に取り付
けられた測温体によって温度測定が実施されるが、次の
ような問題点があった。 (1)炉体の大きさに比例して温度測定装置が大型にな
る。 (2)測温体の使用が1回限りのために、温度測定毎に
測温体の取替が必要となり、その取替装置が必要とな
る。 (3)温度測定毎に前記測温体、即ち消耗式熱電対の取
替を要するために、操業時の溶融温度の測定は間欠的に
なる。
【0004】サブランス方式においては、上述のように
連続的な温度測定をすることが困難であるために炉内の
溶融金属の温度を連続的に測定する方法が検討されてき
た。
【0005】例えば、炉内の溶融金属の温度を連続的に
測定する方法としては特開昭61ー91529号公報に
開示されたものがある。この温度測定方法は、光ファイ
バーを用いて炉内の溶融物の温度を測定するものの、温
度測定用のノズルの先端部に光ファイバーの先端が固定
されているため、ノズル先端から吹き込んでいるガス層
を通して温度を測定するので、温度測定の精度上で誤差
が生ずる。また、光ファイバー先端の同じ場所が長時間
にわたって高温に晒されるので、光ファイバー先端の経
時変化によって測定精度が低下するという問題もある。
【0006】また、特開昭63ー203716号公報に
開示された温度測定方法は、溶鋼の温度を連続的に測定
して、吹錬中及び終点の温度が目標値になるようにした
もので、「転炉等の反応容器の底部、側壁、あるいは上
部から光ファイバーを溶鋼中に浸漬し、光ファイバーと
接続する放射温度計により溶鋼温度を連続的に測定する
ことができる」と記載されているが、その具体的な記述
はなく、技術的内容は不明である。
【0007】一方、本発明者等は、特開平5ー2489
60号公報において、金属管被覆光ファイバーの先端を
溶鋼中に挿入し、この金属管被覆光ファイバー先端では
黒体放射条件が成立するという計測原理を用いて、前記
金属管被覆光ファイバーの他端に放射温度計を接続し温
度測定を行う装置、並びに前記金属管被覆光ファイバー
を送り出すと共に巻き戻す光ファイバー搬送装置を設け
て、溶鋼の温度測定を行う時だけ、金属管被覆光ファイ
バーの先端部を短時間溶鋼中に挿入し、測定完了後は直
ちにその先端部を引き上げ、使用した先端部を切断し、
次の測定時には新しい先端部を用いて測定することを特
徴とする温度測定方法を開示した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記特開
平5ー248960号公報に開示された温度測定装置
は、間欠的な温度測定装置であり、温度の測定毎に使用
した光ファイバー先端部の切断を要していた。従って、
この装置では長時間の連続温度測定ができないという問
題点があった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、金属管被覆光ファイバーを用いて高温
の溶融物の温度、例えば転炉内の溶融金属の温度を長時
間連続測定することが可能で、応答が速く、測定精度の
高い温度測定装置及びその測定方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、溶融金属又
は溶融スラグを保持する容器の炉壁を貫通して先端が前
記溶融金属又は溶融スラグに接触するように配置された
ノズルと、前記ノズル内に間隙を設けて内蔵させたガイ
ド管と、前記ノズル及び前記ガイド管にガスを供給する
ガス供給装置と、前記ノズルと前記ガス供給装置とを接
続する継ぎ手と、光ファイバーを金属管で被覆した金属
管被覆光ファイバーと、前記金属管被覆光ファイバーの
先端を前記ガイド管の後端側から挿通させて、前記容器
内の溶融金属又は溶融スラグに連続的または断続的に送
り出す光ファイバー供給装置と、前記金属管被覆光ファ
イバーの後端に接続され前記溶融金属又は溶融スラグの
温度を測定する放射温度計と、を備えた溶融金属又は溶
融スラグの温度測定装置であって、前記ガイド管が断面
中央部に前記金属管被覆光ファイバーを通過させる貫通
口を有するセラミックス製の内管と、前記内管を内壁に
固定した金属製の外管とからなるものにより解決され
る。
【0011】金属管被覆光ファイバーは、先端部が時間
の経過と共に溶損するので、絶えずガイド管内を摺動さ
せて炉内に供給する必要があり、その供給をガイドする
のがガイド管である。そして、ガイド管は、金属製外管
とセラミックス製内管とからなるものである。
【0012】ガイド管の内管をセラミックス製とするの
は、金属管被覆光ファイバーとの焼付きを防止するため
であり、セラミックス製とすることにより前記容器内へ
の金属管被覆光ファイバーの円滑な供給が可能となる。
【0013】また、ガイド管の外管を金属製とするの
は、機械的衝撃に弱いセラミックス製内管を保護し、か
つある程度の耐熱性を有するものとして金属が好ましい
からである。
【0014】外管として使用する金属管の種類は、比較
的耐熱性を有するものであれば特に限定するものではな
いが、コストおよび入手の容易さ等からステンレス鋼管
が最も好ましい。
【0015】また、金属製外管の外面に耐熱性のよいAl
2O3 、ZrO2、MgO 、AlON、AlN 、SiAlON、BNの中から選
ばれた1種または2種以上を70wt% 以上含有する材料
よりなる皮膜を形成させると、金属製外管と前記ノズル
の内孔壁との焼き付きを防止しやすくなるので更に好ま
しい。AlONはAl、O 、N からなる固溶体の総称であり、
同様に、SiAlONも、Si、Al、O 、N からなる固溶体の総
称である。このうちの酸化物は、例えば、3Al2O3・2Si
O2、Al2O3 ・TiO2、Al2O3 ・2TiO2、ZrO2・SiO2、MgO
・Al2O3 、2MgO ・SiO2、MgO ・ZrO2等の複合酸化物で
あってもよい。
【0016】なお、皮膜の付着方法については特に限定
するものではないが、コーティング剤の塗布によっても
よい。
【0017】金属管被覆光ファイバーとの焼付きを防止
するために内管に使用されるセラミックスとしては、同
様にAl2O3 、ZrO2、MgO 、AlON、AlN 、SiAlON、BNの中
から選ばれた1種または2種以上を70wt% 以上含有す
るものであることが好ましい。
【0018】セラミックス製内管は、長尺の単管であっ
ても良い。しかし、このセラミックス製内管は、細径
で、長尺(約2.6mmφ×1200mm)であり、上
記セラミックス材料で細径、且つ長尺物は製造しにくい
ので2個以上の短管を使用するのが好ましい。しかる
に、短管にすると短管と短管との間に隙間ができるの
で、その隙間の間に潤滑性と焼付き防止性の大きいBNを
70wt%以上含有する材料を充填することが好ましく、
これにより短管を用いた場合でも金属管被覆光ファイバ
ーとの摺動抵抗を低減させることができる。なお、短管
と短管の隙間にはBN粉末を充填してもよいし、BN系コー
ティング剤を充填してもよい。
【0019】BNを70wt%以上を含有して、BNと混合さ
せる他の物質としては炭素が適している。その代表例と
してピッチ、フェノール樹脂等を熱分解して得られる炭
素、鱗状黒鉛が挙げられる。また、W 、Mo、Ta、Nb等の
高融点金属を組み合わせてもよい。
【0020】金属管被覆光ファイバーの先端部を溶融金
属又は溶融スラグに浸漬させると、時間の経過とともに
溶損するので、絶えず金属管被覆光ファイバーをガイド
管内を摺動させて炉内に供給する必要がある。このため
金属管被覆光ファイバーとガイド管の内管の間にはクリ
アランスが必要である。
【0021】溶融金属の漏洩を最小限にするためにクリ
アランスは小さい方がよいが、小さすぎると摺動抵抗が
増し、その上金属管被覆光ファイバーが熱膨張によりガ
イド管の内管と競合するために条件によっては送り出し
不能になる。
【0022】一方、金属管被覆光ファイバーはコイル状
にして収納されているので、これを伸ばしても金属管に
曲がりが残る。このため、前記のクリアランスが大きい
と、金属管被覆光ファイバーはガイド管のセラミックス
製内管の内壁を押しながら摺動し、甚だしい場合には金
属管被覆光ファイバーが座屈して金属管光ファイバーの
送り込みが不能となる。従って、ガイド管の内管の内径
と金属管被覆光ファイバーの外径との差、即ちクリアラ
ンスは、0.1〜2.0mmとすることが好ましい。
【0023】本温度測定装置においては、先端が溶融金
属又は溶融スラグに接触するように配置されたノズルを
使用する。ノズルは一般的に耐火物で構成されている
が、ノズル先端部は溶融金属又は溶融スラグの影響を長
時間受け、高温に曝されるので、耐火物が脆くなり剥離
し、ガイド管の上に脱落してトラブルを生じる。しか
し、ノズルの内径側をステンレスとすると、耐熱性が高
いのでこのような問題が発生し難くなる。
【0024】温度測定中のノズルの先端部は容器内の溶
融金属に接触しているので、ノズル先端部からノズル内
に溶融金属が入り込み、ノズルを閉塞させるように働
く。この対策として、ノズルとガイド管の間隙にノズル
詰まり防止ガスをガス供給装置から供給して溶融金属の
侵入を妨げ、ノズルの先端が溶融金属により閉塞される
のを防止することが肝要である。ノズル詰まり防止ガス
としては、窒素、アルゴン等の非酸化性ガスが好まし
い。
【0025】測定に際しては、ガイド管の先端位置は少
なくとも温度測定時にはノズル先端から5〜50mmの
範囲で後端側へ後退させるのが好ましい。この後退位置
から金属管被覆光ファイバーを炉内へ供給するのであ
る。後退位置が、5mm未満では炉内の溶融金属との接
触によるガイド管の閉塞または消耗が発生し易くなるの
で好ましくない。一方、50mmを超えると、ガイド管
先端から突出していく金属管被覆光ファイバーが、溶融
金属に到達する前に湾曲して溶融金属への侵入が困難に
なるので好ましくない。
【0026】ノズル先端部が地金により閉塞した場合に
は、ノズル詰まり防止ガスとして使用していた窒素、ア
ルゴン等の非酸化性ガスに代わって、地金を溶解するた
めのガスとして空気、酸素等の酸化性ガスを供給して地
金を酸化させその酸化熱により地金を溶融することによ
り、連続して温度測定ができる。この場合、ガイド管の
先端をノズル先端から30mm以上後退させることが好
ましい。これはノズル先端部地金の酸化発熱反応によっ
て高温となるので、地金の発熱がガイド管及び金属管被
覆光ファイバーに損耗を受けることを避けるためであ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明における溶融金属又は溶融
スラグを保持する容器とは高炉等の製錬炉、キュポラ等
の溶解炉、転炉、電気炉、レードルファーネス、RH脱
ガス装置等の精錬炉、タンディッシュ、溶銑鍋、取鍋等
の容器を意味する。
【0028】本発明においては、金属管被覆光ファイバ
ーの使用を前提とする。光ファイバー供給装置により、
金属管被覆光ファイバーの先端を、ガイド管に挿通させ
て連続的または断続的に溶融金属又は溶融スラグ中に送
り出し、前記金属管被覆光ファイバーの後端に接続され
た放射温度計により、容器内の溶融金属又は溶融スラグ
温度を測定するものである。
【0029】図1は本発明に係る炉内の溶融金属又は溶
融スラグの温度測定装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、10は光ファイバー供給装置であ
り、金属管被覆光ファイバー11、モーター12、ロー
ラー13、送りコントローラー14、送り速度検出器1
5、光ファイバードラム16および放射温度計17によ
り構成される。20は炉内に金属管被覆光ファイバー1
1を挿入するために炉40の炉壁に設けられたノズルで
ある。ガイド管21の内部を金属管被覆ファイバー11
が摺動して炉40に送り込まれると同時に、ガス供給装
置30からノズル20とガイド管の外管51の間に窒素
ガスが供給され、ノズル20の先端から炉内へ吹き込ま
れる。ガス供給装置30は圧力/流量調整器31、供給
ガスコントローラー33、供給ガス精製部34およびガ
ス圧力検出器35により構成される。
【0030】図2はノズルの先端付近の概略断面図、図
3はノズルの後端付近の概略断面図である。ノズル20
は、マグネシアーカーボン煉瓦とその内径側に埋め込ん
だ外径8mm、内径5mm、長さ1000mmのステン
レス鋼管41(材質SUS316)よりなっている。ス
テンレス管41は炉外にまで伸びており、ガイド管21
と継ぎ手55に接続されている。
【0031】ガイド管21は外径4mm、内径3mmの
金属製の外管(材質SUS316)51と外径2.6m
m、内径2.0mmのセラミック製の内管52とからな
る。この内管52は外径2.6mm、内径2.0mm、
長さ150mmのアルミナ製の短管を使用し、短管の外
周部にアルミナ系接着剤を、その端面にBN系コーティ
ング剤を塗布して長さ1200mmのガイド管の外管5
1に順次8本挿入して配列し、接着固定した。隣り合う
短管の端面間の距離は約0.2mmであった。
【0032】2個以上の短管を配列してガイド管の内管
を構成する場合は短管と短管との間隙は0.5mm以下
とすることが好ましい。これは、0.5mmを超えると
金属管被覆光ファイバーの摺動抵抗が増すからである。
【0033】上述したセラミックス製内管は前記金属製
外管に固定することが肝要である。固定しないと金属管
被覆光ファイバーの摺動に抗しきれずに脱落して、セラ
ミックス製の内管が機能しなくなる恐れがあるからであ
る。この固定方法には特に制約はないが、金属製ガイド
管の外管を外部より圧縮してガイド管の内管をガイド管
の外管に機械的に固定してもよいし、無機接着剤を使用
して固定してもよい。無機接着剤としては、主成分が耐
熱性のあるAl2O3 、ZrO2、MgO 、BNの中から選ばれた1
種または2種以上を70wt% 以上含有する材料であるこ
とが好ましい。
【0034】ガイド管の外管の外面にアルミナ系接着剤
を塗布し24時間自然乾燥した後、バーナーで加熱して
接着剤、コーティング剤を固化させることにより皮膜を
形成した。
【0035】金属被覆光ファイバー11は光ファイバー
53と被覆金属管(材質SUS316)54からなり被
覆金属管54の外径は1.2mmである。
【0036】図3の後端部において、ステンレス管から
なるノズル20とガイド管21はステンレス鋼製の継ぎ
手55を介して結合されている。57aはノズルのスト
ッパで、57bはガイド管のストッパである。これらの
ストッパはスットパーの内面がネジ込み式となっている
ので適当な位置に移動して固定することができる。ガイ
ド管21を、継ぎ手55のフッ素樹脂製のフェルール5
6bにより、ガイド管21の先端がノズル20の先端よ
り10mm後退するように固定したが、フェルール56b
を緩めることにより、ガイド管43の固定位置を任意の
位置に変更することもできる。
【0037】継ぎ手55はガスの流入口を有し、ガス供
給装置33と接続されている。すなわち、金属被覆光フ
ァイバー21は後端より送り込まれ、ガスの供給は継ぎ
手55より供給される。
【0038】ノズルの内径とガイド管の外径との比は
1.25である。また、ガイド管の内管の内径と光ファ
イバーを被覆する金属管の外径の差は0.8mmであ
る。ノズル20の内径とガイド管の外径の間のクリアラ
ンスを小さくしたので、窒素ガス吹き込み量5Nm3
Hr(吹き出し流速197Nm/sec)を確保するこ
とにより、すなわち、ノズル20への窒素ガスの供給に
よりノズル先端部の詰まりを防止できる。
【0039】なお、ガスの吐出流速はノズル先端での平
均ガス流速で50〜500Nm/sの範囲に入るように
調整することが好ましい。更に、ノズルの内径とガイド
管の外径との比を1.2〜3.5になるようにして、ガ
スの適正な流路面積を確保するのが良い。この比が1.
2未満ではガスの流通抵抗が大きく先端ガス流速の確保
が困難となり、溶融金属がノズルに流入して閉塞をもた
らし、一方3.5を超えると先端流速確保のための流量
が過多となり容器壁の耐火物が過度に冷却されて耐火物
の割れが発生し、耐火物ならびにノズルの損耗が加速さ
れる。
【0040】また、ガイド管の内管と光ファイバーを被
覆する金属管とのクリアランスは適正なので、内管と金
属管被覆光ファイバーの間隙に充填したBNの潤滑効果
と相俟って、金属管被覆光ファイバーの摺動は極めて円
滑であり、30mm/secの高い送り速度で連続供給
しても、また断続供給しても問題なかった。さらに、ク
リアランスが十分小さいので窒素ガスのガイド管の内管
と金属管被覆光ファイバーの間隙を通しての逆流はなく
シール性は良好であった。
【0041】継ぎ手55のフェルール56aはノズル2
0を固定するもので金属製又は弗素樹脂でもよい。
【0042】ガイド管21と継ぎ手55のフェルール5
6aまたは56b或いはストッパー57a,57bを緩
めることにより容易に着脱できる。
【0043】最悪のケースとして、ノズル先端部が地金
付着に起因すると思われるノズル詰まりが発生した場合
には、ガイド管をノズルより40mm後退させた。そし
て5Nm3 /Hrの窒素ガスに対して1.5〜2.0N
3 /Hrの酸素ガス(窒素ガスとの混合比で20〜3
0%)を混合して流すことにより地金が溶解した。その
後ガイド管をノズル先端より10mmまで前進させて溶
鋼温度を測定した。酸素ガスの混合は地金の溶解効率と
ノズル保護の点から20〜30%とした。地金の溶解状
況は酸素の背圧変化により把握し、地金の溶解完了後酸
素ガスの混合を停止した。なお、地金の溶解時間は2〜
3分であった。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、金属管被覆光ファイバーの円滑な供給を維持でき
る。よって、溶融金属又は溶融スラグの温度を長時間安
定して測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の溶融金属又は溶融スラグの温度測定
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明のノズルの先端付近の概略断面図であ
る。
【図3】 本発明のノズルの後端付近の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
10 光ファイバー供給装置 11 金属管被覆光ファイバー 12 モータ 13 ローラ 14 送りコントローラ 15 送り速度検出器 16 光ファイバードラム 17 放射温度計 20 ノズル 21 ガイド管 30 ガス供給装置 31 圧力/流量調整器 33 供給ガスコントローラ 34 供給ガス精製部 35 ガス圧力検出器 40 炉 41 ステンレス金属管 51 ガイド管の外管 52 ガイド管の内管 53 光ファイバー 54 被覆金属管 55 継ぎ手 56a フェルール 56b フェルール 57a ストッパー 57b ストッパー
フロントページの続き (72)発明者 宮田 康人 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属又は溶融スラグを保持する容器
    の炉壁を貫通して先端が前記溶融金属又は溶融スラグに
    接触するように配置されたノズルと、前記ノズル内に間
    隙を設けて内蔵されたガイド管と、前記ノズル及び前記
    ガイド管にガスを供給するガス供給装置と、前記ノズル
    と前記ガス供給装置とを接続する継ぎ手と、光ファイバ
    ーを金属管で被覆した金属管被覆光ファイバーと、前記
    金属管被覆光ファイバーの先端を前記ガイド管の後端側
    から挿通させて、前記容器内の溶融金属又は溶融スラグ
    に連続的または断続的に送り出す光ファイバー供給装置
    と、前記金属管被覆光ファイバーの後端に接続され前記
    溶融金属又は溶融スラグの温度を測定する放射温度計
    と、を備えた溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置に
    おいて、前記ガイド管は断面中央部に前記金属管被覆光
    ファイバーを通過させる貫通口を有するセラミックス製
    の内管と、前記内管を内壁に固定した金属製の外管とか
    らなることを特徴とする溶融金属又は溶融スラグの温度
    測定装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイド管の外管がステンレス鋼管で
    あることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属又は溶
    融スラグの温度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド管の外管の外面にAl2O3 、Zr
    O2、MgO 、AlON、AlN 、SiAlON、BNの中から選ばれた1
    種または2種以上を70wt% 以上含有する材料よりなる
    皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド管の内管がAl2O3 、ZrO2、Mg
    O 、AlON、AlN 、SiAlON、BNの中から選ばれた1種また
    は2種以上を70wt% 以上含有してなることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の溶融
    金属又は溶融スラグの温度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド管の内管は2個以上の短管よ
    りなり、且つ短管と短管の間隙にBNを70wt% 以上含有
    する材料を充填してなることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれか1項に記載の溶融金属又は溶融ス
    ラグの温度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記セラミックス製の内管の内径と前記
    金属管被覆光ファイバーの外径との差が0.1〜2.0
    mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
    いずれか1項に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測
    定装置。
  7. 【請求項7】 前記ノズルの内径側がステンレスである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1
    項に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記ノズルと前記ガイド管との間にノズ
    ル詰まりを防止するガスを供給するガス供給装置を備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか
    1項に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれか1項
    に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置を用い
    て溶融金属又は溶融スラグの温度を測定する方法におい
    て、前記ガイド管の先端位置を前記ノズルの先端から5
    〜50mm後退した位置に固定し、その後、前記ノズル
    の先端部の損耗に合わせて前記ガイド管の先端位置を該
    ノズルの先端から5〜50mmの範囲に入るように後退
    させて、金属管被覆光ファイバーを供給することを特徴
    とする溶融金属又は溶融スラグの温度測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項8のいずれか1
    項に記載の溶融金属又は溶融スラグの温度測定装置を用
    いて溶融金属又は溶融スラグの温度を測定する方法にお
    いて、前記ノズルの先端に地金による閉塞が発生した場
    合に、前記ガイド管の先端位置を前記ノズルの先端から
    30mm以上後退させ、前記ガス供給装置から空気又は
    酸素を供給して地金又はスラグを酸化、溶融させること
    を特徴とする溶融金属又は溶融スラグの温度測定方法。
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