JPH09159261A - 空気調和機の風向変換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】天井埋め込み形空気調和機に於いて風向板の軸
受の取付角度を変えることにより、風向板を逆方向に動
作せしめる。 【解決手段】風向板８と風向板の軸１０、軸受の取付具
１２および風向板の駆動用モータ１５により構成され、
軸受取付具１２への軸受１０の取付け方により、風向板
８の作動方向を逆転出来る構造を有する天井埋め込み形
の空気調和機の風向変換装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は空気調和機の風向変
換装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の天井埋込形の空気調和機の風向変
換装置は、実開昭６２−１７９５５７号公報に示される
ような構造であった。図６は、従来技術の既略図であ
り、送風機２２によって化粧カバー２３の吸込口２４か
ら空気調和機本体２５内に吸い込まれた空気は、熱交換
器２６によって熱交換され、本体吐出口２７に連接され
た化粧カバーの吐出口２８から室内へ吐出される。この
時、本体吐出口２７には吐出空気の風向板２９が設置さ
れており、駆動軸３０を回転させると駆動軸に固定され
た駆動棒３１が回転し、駆動棒に連結された接続棒３２
が上下方向に往復運動する。これにより接続棒先端の風
向板２９が回転軸心３３を中心とした円周方向に一定角
度内で往復運動し、風向を変換するものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の構造では、
風向板の回転方向は固定されるため逆にすることができ
ず空気調和機の設置位置もおのずと限定されてしまい、
又、設置後、吐出方向を変えることが出来ないという問
題があった。

【０００４】本発明によれば、軸受の取付け角度を９０
°変更することにより、又、風向板の駆動用モータの信
号線の配列を変えるだけで構成部品を何ら変えることな
く簡単な作業で風向板の回転方向を逆向きにできるの
で、設置場所も限定されず、又、設置後部屋の模様変え
などにより風向を変えたい時など、至って簡単に風向を
変えることが出来る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】従来技術の問題点を解決
するために、本発明では、風向板の軸受が軸受固定具に
２通りの角度で取り付けられる構造となっており、取付
け角度を選択することによって風向板の回転方向を反対
にすることができるように構成されている。

【０００６】又、風向板の駆動用モータの信号線を配列
をモータが逆回転するように一部配列を変更することに
より、風向板は上記構造により、逆回転させることがで
きるる。これによって風向板の回転方向を反対にするこ
とが可能となるものである。

【０００７】本発明の風向変換装置の軸受の軸穴の一部
には風向板の駆動範囲を限定する扇形の切り欠きがつい
ており、風向板の軸には、突起が設けられている。突起
部は軸受の扇形の切り欠き内に挿入されるように連結さ
れる。又、風向板の軸受は軸受固定具に異なる２通りの
角度で取付可能な構造となっている。この取付け角度と
上述した軸及び軸受構造により、風向板は駆動用モータ
の回転方向を逆転させると風向板の回転方向を逆向きに
することが可能となる。

【０００８】従って軸受の取付けを２通りの取付角度の
一方の角度に取付けた場合には、時計方向に、もう一方
の角度で取付けた際には反計方向に回転できるようにな
っている。

【０００９】上記の構造により風向板の駆動用モータを
逆方向に回転するよう信号線の配列を変更することによ
り、風向板は時計方向にも、反時計方向にも回転するよ
うに作用する。これにより、空気の吐出方向が簡単に変
えることが出来る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に本発明による一実施例を示
す。

【００１１】図１は、本発明による風向変換装置を搭載
した天井埋め込み形空気調和機の化粧パネル並びに空気
調和機本体である。

【００１２】天井埋め込み形の空気調和機１は天井面２
上部の天井内に設置され、空気の吸込口３及び突出口４
を有する化粧パネル５は天井面で空気調和機１に取り付
けられるよう設置される。

【００１３】化粧パネルの吸込口から空気調和機本体１
内部に吸い込まれた空気は、熱交換器６により熱交換さ
れ、送風機７によって化粧パネルの突出口４から室内に
吹き出されるよう構成されている。

【００１４】このような空気調和機１及び化粧パネル５
に於いて、化粧パネルの風向板８は、風向板の回転軸９
を中心として一定角度内で円周方向に往復し、風向を変
える役目をする。

【００１５】図２は本発明の風向変換装置の展開図であ
り、図３（ａ）〜３（ｄ）は、軸受の取付角度の違いに
よる。風向板の回転動作を示すものである。

【００１６】軸受取付け具１２の軸受挿入孔１３には、
２箇所の切り込み１４及び１４’が直角に設けられてお
り、軸受内の胴体部には突起１１が設けられている。

【００１７】軸受１０は通常、図２の（Ｉ）のように軸
受の突起１０を取付け具の切り欠き１４に合わせて軸受
取付け１２に取り付けられ、軸受１０には風向板の軸９
が挿入固定される。又、風向板の反対側の軸９’は風向
板駆動用モータ１５と連結されるよう構成されている。
この時、図３（ａ）に示す通り、軸受１０の受孔１６の
扇形の切欠き１７は風向板８が回転した際、軸の突起１
８のストッパとなり、回転範囲を規定する。図中矢印の
方向に風向板が回転する場合、図３（ｂ）に示すように
風向板８が角度αの範囲内で往復し、風向変換を行う。

【００１８】しかし、空気調和機本体の設置場所が限定
され、風向板の回転方向が良い場合や又は設置後、部屋
の模様替え等により、風向を逆向きにしたい場合など
は、図１の（II）に示すような取付角度により軸受１０
のとっき１１を取付け具の切り欠き１４’に合わせて軸
受取付け具１２に取り付ける。又、この時、図４の結線
図に示すように風向板の駆動用モータ１５と制御回路１
９との間の信号線２０のうち、駆動用信号線のNo.１とN
o.５を図４（ａ）から図４（ｂ）のように入れかえるこ
とにより駆動用モータを逆動作させ図３（ｃ），３
（ｄ）に示すように風向板を−αの角度の範囲内で往復
させることが出来る。風向板８の回転方向を逆にする際
には、風向板８の中央部をたわませることにより、先ず
軸受１０側から風向板の軸９をはずし、次に駆動用モー
タ側の軸９’を取りはずすことにより風向板８を化粧パ
ネル５から取りはずす。その後、軸受１０を軸受取付け
具１２から引き抜き軸受の突起１１を元の取りついてい
た位置から９０°角度を変えて再び軸受取り付け具１２
に取りつける。風向板８は上述した取りはずし方と逆
に、駆動用モータ側の軸９’をモータに取り付けた後、
風向板８をたわませて逆側の軸９を軸受１０に挿入する
ことにより、風向板８は化粧パネル５に固定される。
又、図１に示す通り化粧パネルの吸込口３を下側に開く
と、図５に示すように吸込口３の横に空気調和機１の電
装品２１が配置されており、化粧パネル５を取りはずす
ことなく駆動用モータの信号線２０の配列を変える作業
が出来る構造となっている。つまり構成部品を何ら交換
する必要もなく、又、上述した如く至って簡単な作業で
風向板８の回転方向を逆転させ、風向を逆向きにするこ
とが可能となるものである。これにより、据付時の設置
場所の融通性が向上させることが出来、又、天井埋め込
み形の空気調和機では、室内機の移動は困難であること
から、本発明の風向変換装置によれば部屋の模様替えの
際などに風向の変更が簡単に出来る。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、先ず設置時に風向板の
回転方向にとらわれず設置場所を選定出来るため、据付
性を向上させる。

【００２０】又、埋込形の空気調和機の場合、一旦設置
してしまえば室内機の移動は先ず無理である。そのた
め、部屋の配置等を変えた場合、人がいない方向に風を
送ってしまう等の問題があるが、本発明の風向変換装置
によれば、構成部品の取り替えもなく、又、化粧パネ
ル、空気調和機本体を取りはずすことなく簡単な作業で
風向板の回転動作の方向を逆転でき、風向を逆向きにす
ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機と化粧パネルの断面
図。

【図２】本発明の風向変換装置の展開図。

【図３】軸受構造及び風向板動作の説明図。

【図４】駆動用モータの結線図。

【図５】空気調和機および化粧パネルの設置状態の下視
図。

【図６】従来の風向変換装置の断面図。

【符号の説明】

９，９’…風向板の回転軸、 １０…軸受、 １１…軸受の突起部、 １２…軸受取付部、 １３…軸受挿入孔、 １４，１４’…挿入孔の切欠き、 １５…風向板駆動用モータ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】風向板の軸受を軸受固定具に取り付ける際
   に前記軸受の取付け角度を変えることにより、前記風向
   板の取付け方法は全く変えずに前記風向板が回転可能な
   方向を逆に出来、部品の変更なしで空気の吐出方向を逆
   向きにできる構造を有することを特徴とする空気調和機
   の風向変換装置。
2. 【請求項２】前記風向板の駆動用モータの信号線の配列
   を変えることにより、前記風向板を逆方向に駆動させて
   空気の吐出方向を逆向きに出来る軸受構造を有する請求
   項１に記載の空気調和機の風向変換装置。