JPH09158102A - 舗装用ブロック - Google Patents

舗装用ブロック

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Publication number
JPH09158102A
JPH09158102A JP31840895A JP31840895A JPH09158102A JP H09158102 A JPH09158102 A JP H09158102A JP 31840895 A JP31840895 A JP 31840895A JP 31840895 A JP31840895 A JP 31840895A JP H09158102 A JPH09158102 A JP H09158102A
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JP
Japan
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block
centroid
length
longest
plane
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Pending
Application number
JP31840895A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Suda
重雄 須田
Akihiko Karasawa
明彦 唐沢
Makoto Katagiri
誠 片桐
Akiyoshi Shinohara
明義 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Publication date
Application filed by Chichibu Onoda Cement Corp filed Critical Chichibu Onoda Cement Corp
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Publication of JPH09158102A publication Critical patent/JPH09158102A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】曲げ強度が10kgf/cm2 以上30kgf/cm2
満、又は、圧縮強度が50kgf/cm2 以上170kgf/cm
2 未満の舗装用ブロックでも、形状や寸法等を規制する
ことにより割れや角かけ等の破損が生じない様にする。 【解決手段】露出面の平面図形が多角形で、かつ、曲げ
強度が10Kgf/cm2〜30Kgf/cm2 未満、又は圧縮強
度が50kgf/cm2 以上170kgf/cm2 未満の舗装用ブ
ロック10において;該平面図形の図心Oを通る最長図
心直線10Aの長さを最短図心直線10Sの長さの2.
5倍以下にし、該最長図心直線10Aの長さを、5cm〜
30cmにし、厚さtを、5cm以上にし、内角θを45゜
以上にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車道、歩道、駐
車場などの道路舗装用、公共施設、オフィスビルなどの
建築物の周辺舗装、公園、レジャーランドなどのレジャ
ー施設の簡易舗装、倉庫などの床敷、ガソリンスタンド
など、に用いられる舗装用ブロックに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】舗装用ブロックとして、インターロッキ
ングブロックが用いられている。このインターロッキン
グブロックは、コンクリート製のブロックであり、品
質、設計、施工、保守等において優れているので、需要
は拡大の一途をたどっている。このブロックは一般的に
は高振動加圧即時脱型方式により製造され、その形状、
大きさ、厚さ等は必要に応じて適宜決定されている。一
例として、最も一般的に使用されているものに、平面寸
法220mm×100mm、厚さ60mm又は80mmの四角柱
状の普通インターロッキングブロックや同様の形状で空
隙率20%程度に高めた透水性インターロッキングブロ
ックがある。
【0003】このインターロッキングブロックを道路な
どに用いる場合には、所定の強度が要求されるが、この
強度の基準を定めるものとして「日本建築学会」の「J
ASS7M−101インターロッキングブロックの品質
規格」がある。この規格では透水性インターロッキング
ブロックの曲げ強度は30kgf/cm2以上とされ、又、曲
げ強度試験ができない場合は、コアによる圧縮強度試験
で170kgf/cm2 以上とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この曲げ強度30kgf
/cm2 未満、又は圧縮強度170kgf/cm2 未満のブロ
ックを車道の舗装に用いると、割れたり、角かけ等の破
損が生じるので、舗装用ブロックとして使用することが
できない。
【0005】この発明は上記事情に鑑み、曲げ強度が1
0kgf/cm2 以上30kgf/cm2 未満、又は、圧縮強度が
50kgf/cm2 以上170kgf/cm2 未満のインターロッ
キングブロックでも形状や寸法等を規制することにより
割れや角かけ等の破損が生じない様にすることを目的と
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、曲げ強度10kgf/c
m2 〜30kgf/cm2 未満、又は、圧縮強度50kgf/cm2
〜170kgf/cm2 未満のインターロッキングブロック
の寸法等を限定することにより、割れや角かけ等の破損
が生じないようになるのではないかと考え、露出面の平
面図形が多角形のインターロッキングブロックを作成
し、曲げ試験又は圧縮強度を行なった。
【0007】その結果次の条件を満たせば、前記問題を
解決できるインターロッキングブロックとなることがわ
かり、これらの条件(1)〜(5)を本発明の構成要件
とした。 (1)露出面の平面図形の図心を通る全ての直線のう
ち、長さが最大の直線、即ち、最長図心直線の寸法が、
長さが最小の直線、即ち最短図心直線の寸法の2.5倍
以下であること、 (2)最長図心直線の長さが5cm〜30cmであること。 (3)厚さが、5cm以上であること。 (4)内角が45゜以上であること。 (5)曲げ強度が10kgf/cm2 以上30kgf/cm2
満、又は、圧縮強度が50kgf/cm2 以上170kgf/cm
2 未満であること。
【0008】なお、ここで図心とは、構造力学上の図心
であり、面積を力とみなした場合のこれらの合力の作用
点である。例えば、円の場合には中心点が図心であり、
三角形の場合には、3中線の交点が図心である。正方
形、長方形、平行四辺形、正多角形の場合には、対角線
の交点が図心となる。
【0009】前記曲げ強度、又は、圧縮強度は後述する
「JASS7M−101インターロッキングブロックの
品質規格」に従って試験する。
【0010】インターロッキングブロックには、側面が
平面なもの(ストレートタイプ)や波形状のもの(波形
タイプ)、又、空隙が20%程度以上に大きい透水性イ
ンターロッキングブロックや空隙が12%程度以下の普
通インターロッキングブロックがあるが、これらはいず
れも本発明の対象であることは勿論である。
【0011】
【実施例1】この発明の第1実施例を図1〜図8により
説明する。高振動加圧即時脱型方式によりコンクリート
製のブロック、即ち、インターロッキングブロックを形
成した。なお、インターロッキングブロックは振動加圧
及び振動加圧時間の調整により、ブロックの曲げ強度又
は圧縮強度を高めることもできれば、低下させることも
できる。露出面の平面図形はそれぞれ異なり、図2では
平面図形正方形のブロック10、図3では平面図形長方
形のブロック11、図4では平面図形台形のブロック1
2、図5では平面図形平行四辺形のブロック13、図6
では平面六角形のブロック14、図7では平面図形八角
形のブロック15及び図8では平面図形三角形のブロッ
ク16を示す。
【0012】上記各ブロック10を実験道路20に敷設
して、車両走行実験を行なった。上記各ブロック10〜
16は、振動加圧力及び振動加圧時間の調整により曲げ
強度を10〜20kgf/cm2 又は圧縮強度50〜100k
gf/cm2 に統一し、後述する最長図心直線の寸法を20
〜30cm程度に統一し、厚さtは6cmとした。この厚さ
t6cmは、交通量区分1に適用するインターロッキング
ブロックの標準的厚さである。その他の詳細な実験条件
は表1に示す通りである。なお、本実施例で行なう各種
実験は、必要に応じて表1の条件を変更するが、その時
には変更された条件を説明することとする。
【0013】
【表1】
【0014】曲げ強度試験は、「日本建築学会建築工事
標準仕様書JASS7インターロッキングブロックの品
質規格」により行なう。このJASS7はJISA11
06に準拠した曲げ試験装置を用いて行なわれ、スパン
16cmとし、インターロッキングブロックは据え付けた
とき露出する面を上にして、スパンの中央に荷重を加え
て行なう。荷重は衝撃を与えないように一様に加え、載
荷速度はふち応力度の増加が標準として毎分8〜10kg
f/cm2 になるようにする。
【0015】圧縮強度試験は直径6cm以上のコアをイン
ターロッキングブロックから切り取り、両端面をセメン
トペーストによるキャッピングで供試体の軸にできるだ
け垂直な平面に仕上げて、高さの直径に対する比が1〜
2の範囲の円柱形供試体を作成し、JIS A1108
によって行なう。
【0016】表1における交通量区分1とは、財団法人
インターロッキングブロック協会「インターロッキング
ブロック舗装設備施工要領(車道編)」で規定する交通
量の区分で、大型車の走行がほとんどない最大積載量4
ton以下の車両が走行する道路である。標準舗装構造
は表2に示す通りである。
【0017】
【表2】
【0018】本実施例では、舗装構造を表1の通り構成
したが、表2の標準的舗装構造に手を加えることなく本
実施例のインターロッキングブロックを実施できること
は勿論である。
【0019】この実験では、 (1)最短図心直線と最長図心直線の長さ比と破損率 (2)最長図心直線の長さと破損率 (3)最小内角の大きさと破損率 (4)最短図心直線と最長図心直線の長さ比と曲げ強度
又は圧縮強度の大きさと破損率 (5)最短図心直線と最長図心直線の長さ比とブロック
厚さと破損率、をそれぞれ調査した。その詳細は以下の
通りである。
【0020】(1)最短図心直線と最長図心直線の長さ
比と破損率。 最短図心直線とは、図心を通るすべての直線のうち最も
短い直線をいい、又、最長図心直線とは図心を通るすべ
ての直線のうち最も長い直線を指称する。
【0021】図心とは、構造力学上の図心であり、面積
を力とみなした場合のこれらの合力の作用点である。図
2〜図8において、10S〜16Sは最短図心直線、1
0A〜16Aは最長図心直線、Oは図心を示す。
【0022】例えば、図3の平面図形長方形のブロック
11の場合、縦W=10cm、横L=20cmにすると、最
長図心直線11Aの長さMLは22.36cm、最短図心
直線11Sの長さは10cm、図心Oは対角線の交点に位
置する。
【0023】又、図8に示す平面図形三角形のブロック
16場合、高さH=20cm、底辺B=10cmにすると、
最長図心直線16Aの長さは20cm、最短図心直線16
Sの長さは6.67cm、図心Oは三中線の交点となる。
実験結果を表3に示す。なお、この表における長さ比
は、露出面の平面図形の図心を通る最長図心直線の長さ
を最短図心直線の長さで割った値である。
【0024】
【表3】
【0025】この表から明らかな様に、図2〜図7のブ
ロック10〜15では、最短図心直線11S〜15S対
最長図心直線11A〜15Aが1:2.5以下におい
て、破損率が少なく、10% 未満となった。即ち、最
短図心直線10S〜15Sの寸法(長さ)に対して最長
図心直線10A〜15Aの寸法(長さ)MLが2.5倍
以下であれば、破損の発生を抑制することが確認でき
た。その比が2倍以下になるとその破損率が更に低下す
るので、より好適である。
【0026】但し、図8の平面図形三角形のブロック1
6の場合は、最短図心直線16S対最長図心直線16A
が1:2.06で56%の破損率となり、その比が1:
1.47の時、破損率8%であった。これについては更
に後述する。
【0027】(2)最長図心直線の長さと破損率。 上記図8の三角形のインターロッキングブロック16を
除き、最短図心直線10S〜15Sの寸法と最長図心直
線10A〜15Aの寸法が2.5倍以下で、かつ、2.5
倍に最も近いものについて、その比率は同じとし、その
寸法だけを変化させて前記と同様な車両走行実験を行な
った。その実験結果を表4に示す。なお、この表におけ
る長さ比は、露出面の平面図形の図心を通る最長図心直
線の長さを最短図心直線の長さで割った値である。
【0028】
【表4】
【0029】この表4から明らかな様に、それぞれのブ
ロック10〜15において、最長図心直線の寸法が30
cm以下であれば破損率が少なく、10%以下であつた。
即ち、最長図心直線の寸法が30cm以下であれば、破損
の発生を抑制することができる。但し、施工効率の関係
上、5cm〜30cmとするのが好ましい。
【0030】(3)内角の大きさと破損率。 前記(1)の実験結果において、図8の平面図形が三角
形のブロックの場合、最短図心直線16Sの寸法対最長
図心直線16Aの寸法が1:25以下のものにおいても
破損が多く発生したが、この破損の形態を観察した結
果、その破損はブロックの角部、特に鋭角な部分に集中
していることが判明した。
【0031】そこで、内角の大きさと破損率との関係を
調べるため図9〜図11に示す様に、平面図形が三角形
状ブロック35、平面四辺形状ブロック33、六角形状
ブロック34、をそれぞれ形成し、その最長図心直線の
寸法ML=30cm、ブロック厚さ6cmに形成した。そし
て、最小内角θを変化させて、上記と同様に車両走行実
験を行なった。
【0032】ここで最小内角θとは、二辺に囲まれる角
度のうち最も小さいものをいう。又、各ブロック33〜
35において33A〜35Aは最長図心直線、33S〜
35Sは最小図心直線、Oは図心をそれぞれ示す。実験
結果を表5に示す。なお、この表における長さ比は、露
出面の平面図形の図心を通る最長図心直線の長さを最短
図心直線の長さで割った値である。実験結果を表5に示
す。
【0033】
【表5】
【0034】この表から明らかな様に、各ブロック33
〜35において最小内角θが45゜以上であれば、破損
率が少なく17%以下であった。即ち、最小内角θが4
5゜以下であれば、破損の発生を抑制することができる
が、特に最小内角θが55゜以下であれば、破損率は約
10%以下におさえることができる。
【0035】(4)最短図心直線と最長図心直線の長さ
比と曲げ強度又は圧縮強度の大きさと破損率。 前記図2〜図8のインターロッキングブロック10〜1
6により曲げ強度を変化させて前記と同様に車両走行実
験を行なった。実験結果を表6に示す。なお、この表に
おける長さ比は、露出面の平面図形の図心を通る最長図
心直線の長さを最短図心直線の長さで割った値である。
実験結果を表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】この表6から明らかな様に、各ブロック1
0〜16において、曲げ強度が10kgf/cm2 以上30k
gf/cm2 未満、又は、圧縮強度が50kgf/cm2 以上1
70kgf/cm2 未満であれば、破損率が少なく10%以
下であった。即ち、曲げ強度又は圧縮強度が上記範囲内
であれば破損の発生を抑制することができる。
【0038】(5)最短図心直線と最長図心直線の長さ
比とブロック厚さtと破損率。 図2〜図8のインターロッキングブロック10〜14、
16においてブロックの厚さを変化させて上記と同様に
車両走行実験を行なった。実験結果を表7に示す。な
お、この表における長さ比は、露出面の平面図形の図心
を通る最長図心直線の長さを最短図心直線の長さで割っ
た値である。
【0039】
【表7】
【0040】この表7から明らかな様に、ブロック10
〜12、14では厚さ5cm以上、又、ブロック13で
は、厚さ6cm以上で破損率10%以下となり、更に、ブ
ロック16では、厚さ8cm以上で約10%以下である。
以上よりブロックの厚さを5cm以上にすれば、破損の発
生を抑制することができる。但し、経済性を考慮すれば
6〜8cmが好適である。
【0041】以上の実験結果から本発明の目的を達成す
るためには、 (1)曲げ強度10kgf/cm2 以上30kgf/cm2 未満、
又は、圧縮強度50〜170kgf/cm2 の舗装用ブロッ
ク (2)最短図心直線対最長図心直線の長さ比 1:2.
5以下 (3)最長図心直線 5cm〜3cm (4)厚さ 5cm以上 (5)内角45゜以上 のインターロッキングブロックを形成すれば良いことが
わかった。
【0042】
【実施例2】この発明の第2実施例を図12〜図15に
より説明する。近年、都市部においては、ボンエルフ道
路、すなわち歩車融合型道路に舗装用ブロックが適用さ
れるケースが増えてきている。このような道路に本発明
のブロックを使用する場合、舗装表面に露出する面(露
出面)に凸部を設けることにより、自動車の速度の抑制
という観点から、視覚的にも振動の体感からもより高い
効果が得られる。
【0043】車道のスロープ部に本発明のブロックを使
用する場合も舗装表面に露出する面(露出面)に凸部を
設けることにより、自動車の速度の抑制およびすべり防
止の面で高い効果が得られる。また、車道の全面または
一部に、舗装表面に露出する面(露出面)に凸部を設け
たブロックを使用することにより居眠り防止の効果も得
られる。
【0044】そこで、この実験をするため、前記本発明
の構成要件を具備したインターロッキングブロック40
の露出面41に凸部42を形成した。この凸部42は図
13に示す型枠45内にコンクリートブロックの原料を
充填した後、該型枠45の開口部に、内面に凹凸のある
蓋46を押圧することにより形成される。表8に示す条
件により自動車の速度の抑制効果の確認実験を行なっ
た。実験の結果、凸部42の高さhと自動車の速度の抑
制効果との関係は、表9の通りであった。
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】一般的にボンエルフ道路や車道のスロープ
部は、30(km/hr)以下に速度規制されており、この点
から判断すれば、凸部の高さを5mm以上にすれば自動車
の速度の抑制効果が認められる。しかしながら、凸部の
高さが40mm以上になると極端に速度が遅くなり、走行
の妨げになると共にブロックの成形性も悪くなる。すな
わち、舗装表面に露出する面に5〜30mmの高さの凸部
を設けることにより、振動による不快感を感じることな
く、自動車の速度の抑制効果が得られる。ブロックの成
形性、製造コスト等を考慮すると、この高さは10〜2
0mmが好ましい。
【0048】次に凸部42の高さhを10mmとし、隣接
する凸部の間隔mを変えて自動車の抑制効果の確認実験
を行なった。実験条件は凸部の高さh、凸部間の間隔m
以外は表8と同様である。実験結果を表10に示す。
【0049】
【表10】
【0050】この実験結果より、隣接する凸部の間隔を
20cm以下にすることにより、振動による不快感を感ぜ
ずに走行できる速度が30(km/hr)以下になる。すなわ
ち、凸部の最上部と最も近くに隣接する凸部の最上部の
間隔を20cm以下にすることにより、振動による不快感
を感じることなく、自動車の速度の抑制効果が得られ
る。好ましくは、5cm以下が良い。
【0051】なお、凸部42は図12に限定されるもの
ではない。この凸部42は上面の形状が角ばっていない
ものが望ましく、さらに凸部42の上面の形状よりも下
面の形状の方が大きいものが望ましく、例えば、図14
に示す上面50F及び下面50Bがそれぞれ惰円状の台
形状凸部50を形成してもよい。
【0052】又、ブロックに凸部を形成する場合、図1
5に示す様に骨材等のコンクリートブロック原料を型枠
60内に充填した後、その表面部分に最大粒材寸法20
〜40mm、かつ、均等係数1〜1.5の粒材61を配設
し、内面がフラットな蓋66で押圧することにより露出
面に凸部を形成することができる。
【0053】
【実施例3】この本発明の第3実施例を説明するが、こ
の実施例は前述した本発明のブロックにおける空隙率と
破損率とに関する実験である。 (1)近年の都市造りにおいては、『人間と環境へのや
さしさ』がキーワードとなっており、舗装分野において
も雨水の地中還元、ヒートアイランドの軽減等の観点か
ら透水性舗装や緑化舗装を積極的に取り入れていこうと
いう動きが強まってきている。ここで、従来の透水性舗
装用ポーラスブロックは、曲げ強度30kgf/cm2 以上、
又は圧縮強度170kgf/cm2 以上を確保するためにブロ
ックの空隙率を15〜25%としていた。このため、空
隙に目詰りが生じやすく、供用後1年程度で初期の透水
性能の1/10程度まで低減してしまい、高圧水等を用
いて目詰りを取り除く必要がある。なお、空隙率をこれ
以上大きくすれば初期の透水性能が高まり、目詰りによ
る透水性能の低減も抑制できることが一般的に知られて
いるが、曲げ強度が30kgf/cm2 以下、又は圧縮強度
が170kgf/cm2 以下になるとの懸念から空隙率を大
きくできなかった。
【0054】そこで、ブロックの空隙率(%)と破損率
(%)との関係を調査するため、図16に示す様に全体
的に同等な大きさの粒材70を使用した。本発明のブロ
ック71を空隙率25%以上のポーラスブロックとして
車道に適用した場合の破損の状況を車両走行実験により
確認した。実験条件としては、厚さt=5cmのポーラス
コンクリートブロックを使用し、長さが最大となる直線
即ち最長図心直線の寸法は30cmに統一した。その他の
条件については、表2と同様とした。実験結果を表11
に示す。なお、この表における長さ比は、露出面の平面
図形の図心を通る最長図心直線の長さを最短図心直線の
長さで割った値である。
【0055】
【表11】
【0056】この表11より、本発明のブロックにおい
て、ブロックをポーラスブロックとした場合、空隙率を
25〜40%とすれば、車両の走行によるブロックの発
生を最小限度に抑えられることが分かる。
【0057】また、従来の緑化舗装用ポーラスブロック
は、空隙中への植生基材の充填性や植物への水分や養分
供給の面からブロックの空隙率を25%以上にする必要
があることが一般的に知られている。そして、空隙率が
25%以上であることから、車が乗り入れる部分につい
ては、曲げ強度を高めるため、ブロックの厚さを20〜
30cmと厚くしていたが、これは不経済であり、植物の
発育にとってもあまり良いものではなかった。
【0058】そこで、本発明のブロックを空隙率25〜
40%のポーラスブロックとし、その空隙に植生基材を
充填して緑化舗装に適用した場合の確認実験を行った。
ブロックは、上記と同様のポーラスコンクリートブロッ
クを使用し、舗装構造は、表2に示す構造とした。詳細
な実験条件を表12に示し、実験結果を表13に示す。
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】ここで、ポーラスブロックの空隙に植生基
材を充填して緑化舗装として使用する場合、空隙率に対
して植生基材が90%程度充填されていないと水分や栄
養分の供給が絶たれてしまうため、植物は枯れてしまう
ことが一般的に知られている。この実験結果より、本発
明のブロックを空隙率25〜40%のポーラスブロック
とした場合、植生基材の充填性が良好であり、植物の発
芽と発育も良好である。
【0062】以上の実験結果を以下のようにまとめるこ
とができる。本発明のブロックにおいて、ブロックを空
隙率25〜40%のポーラスブロックとすることによっ
て、従来の空隙率15〜25%の透水性舗装用ポーラス
ブロックに比べて初期の透水性能が高まり、目詰りによ
る透水性能の低減も抑制できる。
【0063】このポーラスブロックに植生基材を充填
し、緑化舗装として適用する場合でも、ブロックの空隙
に植生基材を十分に充填することができ、植物の発芽と
発育状態も良好となる。また、このブロックを透水性舗
装として使用する場合でも緑化舗装として使用する場合
でも車両の走行によるブロックの破損の発生を最小限度
に抑えられる。なお、緑化舗装に適用する場合には、植
物の発育状況を考慮すると空隙率30〜40%が良い。
【0064】本発明のポーラスブロックの成形方法は、
前記実施例に限定されるものではなく、例えば、透水性
舗装に適用する場合には、ハイヒールのつまずきや車両
の走行性を考慮すると、図17に示すように上層部80
に小さな粒材81を使用し、下層部85に大きな粒材8
6を使用し、ブロック88全体の空隙率が25〜40%
になるよう粒材寸法と厚さを調整しても良い。
【0065】緑化舗装に適用する場合には、靴やタイヤ
により植物またはその種が踏まれることを防ぐため、図
18に示すように上層部80に大きな粒材81を使用
し、下層部85に小さな粒材86を使用し、ブロック8
8全体の空隙率が25〜40%になるよう粒材寸法と厚
さを調整しても良い。また前記実施例で示した様に露出
面に凸部を設けるようにしても良い。
【0066】なお、植生基材については、ブロックの空
隙の90%以上に充填でき、なおかつ水分と栄養分を保
持できるものであれば良く、具体的には、土壌粒子また
はパルプファイバー等の保水性材料と粉粒状の肥料を混
合したものが望ましい。充填方法については乾燥状態で
充填しても良く、水・分散剤等を添加してスラリー状に
したものを充填しても良い。
【0067】また、植物の種子の播種方法については、
ブロックに植生基材を充填した後に播種しても植生基材
中に種子を混合させておいても良い。なお、植物の種子
を播種せずに、雑草の飛来種子を発育させても良い。
【0068】本発明の舗装用ブロックの具体的な例とし
ては、コンクリートブロック、粒材をポリマーやエマル
ジョンで硬化させたブロック、土や砂をセメントやポリ
マーやエマルジョンで硬化させたソイルブロック、煉瓦
ブロック、タイルなどがあげられる。又、舗装用ブロッ
クの側面はストレートに形成されることが多いが、波形
であってもよい。
【0069】
【発明の効果】この発明は以上の様に構成したので、次
の様な顕著な効果を奏する。 (1)曲げ強度が10Kgf/cm2 〜30Kgf/cm2 未満、
又は圧縮強度が50Kgf/cm2 〜170Kgf/cm2 未満で
あり、露出面が平面図形の図心を通る最長図心直線の長
さが最短図心直線の長さの2.5倍以下であり、該最長
図心直線の長さが5cm〜30cmであり、厚さが5cm以上
であり、内角が45゜以上であるので、割れや角かけ等
の破損率が著しく低下する。そのため、舗装用ブロック
として要求される条件を具備したブロックとなる。
【0070】(2)空隙率が25%〜40%なので、従
来のポーラスブロックに比べて初期の透水性能が高ま
り、目詰りによる透水性能の低減を抑制できる。又、植
生ブロックとして用いる場合にも植物の発芽と発充状態
が良好となる。 (3)露出面が凸部が形成されているので、自動車の速
度の抑制を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1の平面図形長方形のインターロッキングブ
ロックの斜視図である。
【図3】平面図形正方形のインターロッキングブロック
の平面図である。
【図4】平面図形台形のインターロッキングブロックの
平面図である。
【図5】平面図形平行四辺形のインターロッキングブロ
ックの平面図である。
【図6】平面図形正六角形のインターロッキングブロッ
クの平面図である。
【図7】平面図形正八角形のインターロッキングブロッ
クの平面図である。
【図8】平面図形三角形のインターロッキングブロック
の平面図である。
【図9】内角の大きさと破損率との関係を実験する為の
平面図形3角形のインターロッキングブロックを示す図
である。
【図10】内角の大きさと破損率との関係を実験する為
の平面図形平行四辺形のインターロッキングブロックを
示す図である。
【図11】内角の大きさと破損率との関係を実験する為
の平面図形6角形のインターロッキングブロックを示す
図である。
【図12】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図13】第2実施例のインターロッキングブロックの
製造装置を示す断面図である。
【図14】第2実施例の他の形状の凸部を示す斜視図で
ある。
【図15】図14のインターロッキングブロックの製造
装置を示す断面図である。
【図16】本発明の第3実施例を示す正面図である。
【図17】第3実施例の他のインターロッキングブロッ
クを示す正面図である。
【図18】第3実施例の更に別のインターロッキングブ
ロックを示す正面図である。
【符号の説明】
10 露出面が平面図形正方形のインターロッキング
ブロック 10A 最長図心直線 10S 最短図心直線 ML 最長図心直線の寸法 0 図心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 明義 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露出面の平面図形が多角形で、かつ、曲
    げ強度が10Kgf/cm2 〜30Kgf/cm2 未満、又は、圧
    縮強度が50Kgf/cm2 〜170Kgf/cm2 未満の舗装用
    ブロックにおいて;該平面図形の図心を通る最長図心直
    線の長さが最短図心直線の長さの2.5倍以下であり、 該最長図心直線の長さが、5cm〜30cmであり、 厚さが、5cm以上であり、 内角が、45゜以上であることを特徴とする舗装用ブロ
    ック。
  2. 【請求項2】 該ブロックが、空隙率25%〜40%の
    ポーラスブロックであることを特徴とする請求項1記載
    の舗装用ブロック。
  3. 【請求項3】 空隙に植生基材が充填されていることを
    特徴とする請求項2記載の舗装用ブロック。
  4. 【請求項4】 露出面が、凸部を備えていることを特徴
    とする請求項1記載の舗装用ブロック。
  5. 【請求項5】 平面図形が、方形であることを特徴とす
    る請求項1記載の舗装用ブロック。
  6. 【請求項6】 平面図形が、6角形であることを特徴と
    する請求項1記載の舗装用ブロック。
  7. 【請求項7】 平面図形が、8角形であることを特徴と
    する請求項1記載の舗装用ブロック。
  8. 【請求項8】 平面図形が、3角形であることを特徴と
    する請求項1記載の舗装用ブロック。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190790A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Mie Univ コンクリート製供試体の端面成形用型枠および端面成形方法
JP2012031697A (ja) * 2010-08-03 2012-02-16 Taiheiyo Cement Corp 保水性コンクリートブロック

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JP2007190790A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Mie Univ コンクリート製供試体の端面成形用型枠および端面成形方法
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