JPH09158081A - 新聞用紙 - Google Patents

新聞用紙

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JPH09158081A
JPH09158081A JP31545295A JP31545295A JPH09158081A JP H09158081 A JPH09158081 A JP H09158081A JP 31545295 A JP31545295 A JP 31545295A JP 31545295 A JP31545295 A JP 31545295A JP H09158081 A JPH09158081 A JP H09158081A
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JP
Japan
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paper
newsprint
bacterial cellulose
pulp
cellulose
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Application number
JP31545295A
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English (en)
Inventor
Makoto Fujita
誠 藤田
Toru Katsura
徹 桂
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面強度が強く、また、紙粉の発生が著しく
少なく、且つ、剛直度の高い新聞用紙を提供することで
ある。 【解決手段】 パルプを主原料とする新聞用紙におい
て、該原料パルプ中に、バクテリアセルロースを含有す
ることを特徴とする新聞用紙に関する。 【効果】 本発明によれば、新聞用紙の原料パルプ中
に、バクテリアセルロースを含有させることにより、表
面強度が強く、また、紙粉の発生が著しく少なく、且
つ、剛直度の高い新聞用紙が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新聞用紙に関するもので
ある。さらに詳しくは、本発明は、表面強度が強く、ま
た、紙粉の発生が著しく少なく、さらに剛直度の高いオ
フセット印刷用の新聞用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】新聞用紙軽量化の進捗に伴い、米坪量は
52g/m2 から進み、49g/m2、46g/m2
に、さらに最近では、43g/m2 の超軽量紙が使用さ
れ始めるに至っている。また、世の中のリサイクルへの
要求の高まりに伴って、脱墨パルプ(DIP)の高配合
化も大きな流れとなっている。このように軽量化され、
DIP配合を増加させた新聞用紙においては、剛直度の
低下や、紙粉発生、強度の低下がしばしば問題とされ
る。
【0003】また、新聞の印刷方式も、従来の凸版印刷
から、オフセット印刷化、カラー印刷化へと変化し、そ
れに平行して、高速印刷化が進んでいる。オフセット印
刷では、凸版印刷よりタックの高いインキを使用する必
要がある。それ故、オフセット印刷用の新聞用紙におい
ては、強い表面強度が必要であり、表面強度が弱いと、
微細繊維などがインキに取られ、ブランケット汚れを引
き起こす。また、紙粉が多いと、ブランケットやガイド
ロールに紙粉が堆積し、印刷品質、作業性に問題が生じ
るなど、重要な障害が発生する。さらに、新聞用紙は、
紙幅が広く、しかも高速で印刷されるので、新聞用紙の
剛直度が、印刷作業性に関する最重要課題となってい
る。43g/m2 の超軽量紙が使用され始めている最近
においては、ますます強度が低下する傾向にあり、その
改良について、研究者らは常に腐心しているのが実状で
ある。
【0004】新聞用紙の表面強度を増加させたり、紙粉
発生を減少させる方法としては、(1)強度の強い化学
パルプの配合量を増加させること、澱粉やポリアクリル
アマイドなどの紙力増強剤を内添するといった非塗工で
の方法、(2)表面に澱粉やポリビニルアルコールなど
を塗工する方法がある。しかし、非塗工による公知の方
法では、表面強度の向上や紙粉の減少には限界があり、
また、薬品を塗工する場合には、新たに薬品を紙に塗布
する装置を設置しなければならないという問題がある。
また、最近では、新聞用紙製造用の原料パルプに、特定
の微細繊維状のセルロース物質を配合することによっ
て、新聞用紙の剛度や表面強度を向上させ、さらに、紙
粉の発生の少ない新聞用紙を提供する技術も、特開平6
−136681号公報に開示されている。微細繊維状の
セルロース物質を作製する方法は、例えば、メディア攪
拌式湿式粉砕装置を使用すればよい。メディア攪拌式湿
式粉砕装置とは、固定した粉砕容器に挿入したメディア
(例えば、ガラスビーズ、アルミナビーズなど)と試料
を攪拌して、せん断応力、衝撃力などの力を発生させ
て、試料を粉砕する装置である。しかしながら、この特
定の微細繊維状のセルロース物質を配合する方法でも、
前記の新聞用紙における重要特性を全て満足させ得ない
ものである。
【0005】新聞用紙の剛直度を高める方法としては、
(1)紙層の厚さを厚くすること、(2)剛直度の高い
パルプを使用すること、(3)パルプの叩解度を調節す
ること、(4)表面にポリビニルアルコールなどを塗工
することなどの方法がある。しかし、これらの方法で
は、剛直度の向上に限界があり、また、表面性や印刷適
性のような他の重要品質が悪化するなどの問題を生じる
こともある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、新聞用紙にバクテリアセルロースを適用す
ることに注目して鋭意研究した結果、新聞用紙に使用す
る原料パルプ中に、バクテリアセルロースを含有させる
ことにより、表面強度が強く、また、紙粉の発生が著し
く少なく、さらに高い剛直度を有するオフセット印刷用
新聞用紙を製造できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0007】本発明は従来技術の前記問題点を解決し、
(1)表面強度が強く、また(2)紙粉の発生が著しく
少なく、さらに(3)高い剛直度を有するオフセット印
刷用新聞用紙を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルプを主原
料とする新聞用紙において、該原料パルプ中に、バクテ
リアセルロースを含有することを特徴とする新聞用紙で
ある。
【0009】バクテリアセルロースは、培養条件によっ
て顆粒状、フィルム状、ブロック状など、種々の形状の
ものが得られ、それらを離解することにより、微細なフ
ィブリル状となること、また、組成がパルプ繊維と同一
のセルロースであるために、パルプ繊維と容易に水素結
合を形成することなどが、本発明における新聞用紙とし
ての種々の重要特性を満足させるのに関与している。特
にバクテリアセルロースを新聞用紙に適用することの利
点は、バクテリアセルロースフィブリルが、既に従来技
術の所で述べた微細繊維状セルロース物質などに比べ
て、遥かに細い故に、パルプ繊維や微細繊維との絡み合
いが極めて良好であることである。
【0010】特に、DIP配合の多い場合には、DIP
に由来する微細繊維などを効率良く紙層内に定着させる
ことができる。これは、上述の通り、バクテリアセルロ
ースフィブリルが、著しく細いので、パルプ繊維や微細
繊維などとの絡み合いが極めて良好であるためであり、
それ故、最近の動向に合致した、環境に優しい新聞用紙
の提供が可能である。
【0011】本発明における新聞用紙は、パルプを主原
料とする新聞用紙において、該原料パルプ中に、バクテ
リアセルロースを含有することを特徴とするものであっ
て、本発明によれは、表面強度が強く、また、紙粉の発
生が著しく少なく、さらに高い剛直度を有するオフセッ
ト印刷用の新聞用紙を提供することを可能にしたことに
ある。
【0012】本発明の新聞用紙においては、請求項1の
構成によっても、新聞用紙としての重要特性を満足する
品質のものが得られるが、さらに効果を高めるために、
請求項2のように、原料パルプに対して、バクテリアセ
ルロースを0.1〜10重量%含有させることが、より
効果的である。
【0013】本発明のパルプを主原料とする新聞用紙に
おいて、該原料パルプ中に、含有させるバクテリアセル
ロースの量は、好ましくは、パルプ(乾燥重量)100
重量部に対して0.1%〜10重量%であり、さらに好
ましくは、パルプ(乾燥重量)100重量部に対して1
%〜7重量%である。
【0014】前記の従来技術のところで述べた特定の微
細繊維状セルロース物質の形態は、当該公報によれば、
例えば振動粉砕装置にてセルロース物質から得られたパ
ルプのスラリーを湿式粉砕処理したものであり、繊維幅
3〜5μmのフィブリルが、数本から数十本、一部で結合
乃至絡み合った形状にある旨、記載されている。一方、
本発明におけるバクテリアセルロースは、フィブリルの
幅が、0.5μm以下と、微細繊維状セルロース物質に
比べて遥かに細い故に、パルプ繊維や微細繊維などとの
絡み合いが、尚一層良好である。微細繊維状セルロース
物質は、木本類、草本類が造る繊維を、何らかの機械的
な処理(叩解、爆砕、衝突など)によりフィブリル化を
している。そもそも、植物が造る繊維は、植物の構造を
形成、維持するための構造材料である。そのために、繊
維自体は非常に強く頑丈なものである。この様に強い繊
維のフィブリル化に要するエネルギーは莫大なものであ
る。したがって、同時にフィブリル自体が切断、破壊さ
れるというダメージを受ける。これと比較し、バクテリ
アセルロースは、バクテリアが造るものであるが、バク
テリアの構造部材ではなく、培養液中にバクテリア自体
を保持するものである。ゆえに、バクテリアセルロース
に対しては、極めて小さなエネルギーを加えるだけでゲ
ル状物質はフィブリル状態にすることができる。したが
って、無傷の状態のフィブリル状物質が得られる。すな
わち、微細繊維状セルロール状物質に比較し、バクテリ
アセルロースは、極めて細くて、強度の高い(損傷を受
けていない)状態のフィブリル状セルロース物質を提供
してくれる。
【0015】パルプを主原料とする新聞用紙において、
該原料パルプ中に、バクテリアセルロースを含有させる
と、紙の剛直度と表面強度が向上する。これは、バクテ
リアセルロースフィブリルが、前記した如く極めて細い
ことから、繊維表面積の増大により、繊維間結合の強化
に寄与するためと推定される。また、繊維表面積の増大
により、紙表面から取れ易く、紙粉となり易い微細繊維
との結合も強固になるために表面強度が向上するものと
推定される。これらの効果は、前述の通り、バクテリア
セルロースが、微細繊維状セルロース物質に比べて遥か
に細いので、尚一層効果的に作用するものである。
【0016】本発明のバクテリアセルロースとは、微生
物により生産された、セルロース、セルロースを主鎖と
したヘテロ多糖、β−1,3、β−1,2等のグルカ
ン、のいずれか或はそれらの混合物である。なお、ヘテ
ロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分は、マンノー
ス、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビ
ノース、ラムノース、グルクロン酸等の6炭糖、5炭糖
及び有機酸等である。
【0017】バクテリアセルロースを生産する微生物
は、とくに限定されないが、アセトバクター・アセチ・
サブスピーシス・キシリナム(Acetobactor acetisubsp
xylinum) ATCC 10821或は同パストウリアン
(A.pasteurium)、同ランセンス(A.rancens)、サルシナ
・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテリウム・
キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュードモナス属
細菌、アグロバクテリウム属細菌等で、バクテリアセル
ロースを生産するものを利用することができる。なお、
培養方法としては、静置培養で作られたものの他に、例
えば特開昭62−175190号公報(発明の名称、網
状セルロース生成物及び微生物によるその製造方法)、
特公平5−68235号公報(発明の名称、微生物によ
るセルロース性物質の製造方法)などに記載された通気
攪拌培養で作られたものなど、何れも使用することがで
きる。
【0018】静置培養で得られるバクテリアセルロース
は、ゲル状の膜であるため、離解した後、紙料に添加す
る。又、通気攪拌培養で得られるバクテリアセルロース
は、ゲル状の粒子であるため、軽度の離解処理、あるい
は、静置培養と同様に離解処理した後、紙料に添加する
ことができる。バクテリアセルロースの離解には、回転
式の離解機、ミキサー、ホモジナイザー、ビーター、リ
ファイナーなどの、機械的剪断力を作用させる装置を用
いることができる。
【0019】本発明における新聞用紙には、必要に応じ
て、澱粉、澱粉誘導体、あるいは、ポリアクリルアマイ
ドなどの紙力増強剤を含有させてもよい。また、通常の
抄紙で使用される添加剤、例えばサイズ剤、消泡剤、染
料、スライムコントロール剤、填料、歩留向上剤等を必
要に応じて含ませることができる。さらに、紙表面にサ
イズプレスなどにより、澱粉やポリビニルアルコールな
どを塗布することも可能である。その製造には、長網抄
紙機、オントップ抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などが
使用される。
【0020】
【作用】本発明における、バクテリアセルロースを含有
する新聞用紙は、表面強度が強く、また、紙粉の発生が
著しく少なく、さらに高い剛直度を有するものである。
【0021】本発明においては、剛直度、表面強度、お
よび紙粉の発生は、以下の方法により求めた。 (1)剛直度 JIS P8143に準じてクラーク
こわさ試験機を使用して測定した。 (2)表面強度の測定方法 試験に供する紙試料を、実験室の金属ロールからなるカ
レンダーに、線圧40kg/cmで2回通した後、紙試
料の表面に、RIテスター(明製作所製)で、東洋イン
キ製造社製のインキタック6を用いて印刷し、10cm
2 当たりの繊維が剥がれた状態を、目視判定した。 グレード1…繊維の剥がれかなりあり グレード2…繊維の剥がれあり グレード3…繊維の剥がれややあり グレード4…繊維の剥がれ僅かあり グレード5…繊維の剥がれ殆どなし 実用上は、最低限度グレード3である。 (3)紙粉の評価 紙粉発生評価は、以下の機能を有する装置により評価し
た。紙粉発生を評価する切り口を、10〜15mmの厚
みになるまで紙を重ねる。重ねた紙が動かないように抑
える。黒い布を具備した面を、一定圧、一定速度で、一
定回数、紙の切り口に押しつける。本実施例の評価で
は、一定圧:50g/cm2 一定速度:一往復(500mm)を1秒、一定回数:1
00往復とした。その後、黒い布に付着した紙粉の状態
を目視判定し、グレード付けをした。 グレード1…紙粉の付着かなりあり グレード2…紙粉の付着あり グレード3…紙粉の付着ややあり グレード4…紙粉の付着僅かあり グレード5…紙粉の付着殆どなし 実用上は、最低限度グレード3である。
【0022】
【実施例】以下では、本発明を実施例により詳細に説明
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%は、すべて絶乾重量によるもの
である。
【0023】バクテリアセルロース離解物調製例 シュークロース50g/l、酵母エキス5g/l、硫安
5g/l、リン酸水素カリウム(KH2PO4)3g/
l、硫酸マグネシウム(MgSO4 7H2O)0.5g
/lからなる組成の培地(pH5.0)50lを容量2
00lの培養タンクに張り込み、120℃で20分間蒸
気殺菌して培養液を作製した。次いで、この培養液に酵
母エキス5g/l、ペプトン3g/l、マンニトール2
5g/lからなる組成の斜面寒天培地(pH6.0)で
30℃、3日間生育させたアセトバクター・アセチ・サ
ブスピーシス・キシリナム(ATCC 10821)を
接種し、30℃で培養した。
【0024】上記条件で30日間培養したところ、培養
液の上層に白色のバクテリアセルロース性多糖類を含む
ゲル状の膜が形成された。このセルロース性多糖類のゲ
ル状膜を水洗後、乾燥重量の200倍の水を加え、高速
ホモジナイザー(日本精機社製)を用いて15000r
pmで10分間処理し、バクテリアセルロース離解物の
0.5%懸濁液を調製した。
【0025】実施例1〜5および比較例1 カナダ標準フリーネス620mlCSFまで叩解した針
葉樹漂白クラフトパルプ20部、フリーネス120ml
CSFのサーモメカニカルパルプ45部、およびフリー
ネス154mlCSFの新聞脱墨古紙パルプ(DIP)
35部に対して、バクテリアセルロースを、表1に示し
た添加割合[バクテリアセルロース0.05%(実施例
1)、0.1%(実施例2)、1%(実施例3)、5%
(実施例4)、7%(実施例5)、10%(実施例
6)、11%(実施例7)]で調製したパルプスラリー
を、抄速1000m/分のツインワイヤー抄紙機で抄紙
し、坪量43g/m2 の新聞用紙を得、それぞれ、実施
例1〜7の試料とした。なお、バクテリアセルロースを
10%添加した実施例6、および11%添加した実施例
7は、それぞれ、5%および20%抄速を落として抄造
せねばならなかった。これとは別に、バクテリアセルロ
ースを添加しないこと(0%)以外は、実施例1と同様
にして抄紙したものを、比較例1の試料とした。
【0026】実施例8、9および比較例2、3 カナダ標準フリーネス120mlCSFのサーモメカニ
カルパルプ60部、およびフリーネス154mlCSF
の新聞脱墨古紙パルプ20部を用いること以外は、実施
例4と同様にして抄紙したものを、実施例8として作製
した。また、カナダ標準フリーネス120mlCSFの
サーモメカニカルパルプ30部、およびフリーネス15
4mlCSFの新聞脱墨古紙パルプ50部を用いること
以外は、実施例4と同様にして抄紙したものを、実施例
9として作製した。
【0027】実施例8において、バクテリアセルロース
を添加しないこと(0%)以外は、実施例8と同様にし
て抄紙したものを、比較例2の試料とした。また、実施
例9において、バクテリアセルロースを添加しないこと
(0%)以外は、実施例9と同様にして抄紙したもの
を、比較例3の試料とした。
【0028】これとは別に、バクテリアセルロースの代
わりに、広葉樹晒クラフトパルプをメディア攪拌式湿式
粉砕装置を用いて作製した微細繊維状セルロースを5%
添加した以外は、実施例1と同様にして作製した試料を
比較例4とした。また、バクテリアセルロースの代わり
に、カチオン性ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を
0.5%添加した以外は、実施例1と同様にして作製し
た試料を比較例5とした。
【0029】このようにして製造された各新聞用紙につ
いて、新聞用紙特性試験を行った。得られた結果を表1
に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表中の*aは、バクテリアセルロースの代
わりに、微細繊維状セルロースを5%添加したもの。表
中の*bは、バクテリアセルロースの代わりに、カチオ
ン性ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を0.5%添加
したもの。なお、表中バクテリアセルロースはBCと、
新聞脱墨古紙パルプはDIPと表示した。
【0032】表1の結果から、本発明の構成による新聞
用紙は、以下のとおり、優れた新聞用紙特性が得られる
ことが解る。
【0033】実施例1〜7から明らかなように、新聞用
紙中のバクテリアセルロース量が、増加するに伴って、
各新聞用紙特性は向上することが解る。また、実施例9
と比較例3との比較から、DIP配合量を高めても、バ
クテリアセルロースを5%添加したものは、各新聞用紙
特性は、著しく向上することが解る。一方、新聞用紙中
に、バクテリアセルロースを含有しない比較例1〜3
は、新聞用紙特性が著しく劣ることが解る。バクテリア
セルロースの添加量としては、0.1〜10%が効果的
であり、特に1〜7が一層効果的であることが解る。バ
クテリアセルロースの添加量が10%を超えると、抄速
を落とす必要があり、添加量が10%では5%ダウンで
抄造可能であるが、添加量が11%では20%ダウンさ
せて抄造せねばならなかった。また、バクテリアセルロ
ースの代わりに、微細繊維状セルロースを5%添加した
もの(比較例4)およびバクテリアセルロースの代わり
に、カチオン性ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を
0.5%添加したもの(比較例5)は、いづれも実施例
に比べて劣ることが解る。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明は、新
聞用紙の原料パルプ中に、バクテリアセルロースを含有
させることにより、表面強度が強く、また、紙粉の発生
が著しく少なく、且つ、剛直度の高い新聞用紙が得られ
るという効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプを主原料とする新聞用紙におい
    て、該原料パルプ中に、バクテリアセルロースを含有す
    ることを特徴とする新聞用紙。
  2. 【請求項2】 該原料パルプに対して、バクテリアセル
    ロースを0.1〜10重量%含有することを特徴とする
    請求項1記載の新聞用紙。
JP31545295A 1995-12-04 1995-12-04 新聞用紙 Pending JPH09158081A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030065916A (ko) * 2002-02-01 2003-08-09 대한민국(전북대학교 총장) 미생물섬유소 한지 및 그의 제조방법
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