JPH09157550A - 抗菌性樹脂組成物 - Google Patents
抗菌性樹脂組成物Info
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- JPH09157550A JPH09157550A JP34507895A JP34507895A JPH09157550A JP H09157550 A JPH09157550 A JP H09157550A JP 34507895 A JP34507895 A JP 34507895A JP 34507895 A JP34507895 A JP 34507895A JP H09157550 A JPH09157550 A JP H09157550A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属製品の塗装において大量生産に優れ、か
つ、抗菌剤が分離沈降することなく、安定した品質を有
する抗菌性塗膜を形成する抗菌性電着塗料用組成物を提
供する。 【解決手段】（ａ）ポリカルボン酸樹脂、（ｂ）アミノ
樹脂、（ｃ）ポリカルボン酸樹脂中のカルボキシル基の
少なくとも一部を中和する塩基性物質、（ｄ）有機溶剤
および（ｅ）水を含有する水溶性または水分散性電着塗
料に、抗菌性金属担持コロイドの水分散体を混合した抗
菌性電着塗料用組成物。また、その抗菌性金属担持コロ
イドは、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウ
ム、クロムまたは水銀の少なくとも１種を抗菌性金属成
分として有するものであることが好ましい。
つ、抗菌剤が分離沈降することなく、安定した品質を有
する抗菌性塗膜を形成する抗菌性電着塗料用組成物を提
供する。 【解決手段】（ａ）ポリカルボン酸樹脂、（ｂ）アミノ
樹脂、（ｃ）ポリカルボン酸樹脂中のカルボキシル基の
少なくとも一部を中和する塩基性物質、（ｄ）有機溶剤
および（ｅ）水を含有する水溶性または水分散性電着塗
料に、抗菌性金属担持コロイドの水分散体を混合した抗
菌性電着塗料用組成物。また、その抗菌性金属担持コロ
イドは、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウ
ム、クロムまたは水銀の少なくとも１種を抗菌性金属成
分として有するものであることが好ましい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性を有する電着塗
料用組成物に関する。さらに詳しくは、ポリカルボン酸
樹脂及びアミノ樹脂を塗膜形成成分とする水溶性または
水分散性の電着塗料に、抗菌性金属担持コロイドの水分
散体を混合した抗菌性電着塗料用組成物に関するもので
ある。
料用組成物に関する。さらに詳しくは、ポリカルボン酸
樹脂及びアミノ樹脂を塗膜形成成分とする水溶性または
水分散性の電着塗料に、抗菌性金属担持コロイドの水分
散体を混合した抗菌性電着塗料用組成物に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】従来、抗菌性を有する塗料を用いて塗膜
を形成する方法は、数多く提案されている。特に、最近
では、安全性が高く、かつ基材からの溶出が少ない銀担
持ゼオライト等の無機系抗菌剤を配合した抗菌性塗料が
市販されている。この種の抗菌性塗料を用いて塗膜を形
成する場合、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフイルム
の長尺シート状等のものについては、グラビア塗装、ロ
ールコーター塗装等の多様な方法が行われており、ま
た、金属製品やプラスチック成型品等については、ディ
ップ塗装、エアスプレー塗装等の方法が行われている。
しかしながら、これらの塗装方法に使用される塗料組成
物は、抗菌剤の分散性が悪く、保存時に抗菌剤が沈降し
て再分散が困難であったり、特に悪いものではハードケ
ーキングを発生するものも存在する。また、抗菌性塗膜
の形成は、長尺シート状のものでは上記したグラビア塗
装やロールコーター塗装を採用することによって大量に
生産することも可能であるが、金属製品については、そ
の製品の大小を問わず、上記したディップ塗装やエアス
プレー塗装等では生産性が悪いため、大量生産すること
ができないという問題点があった。
を形成する方法は、数多く提案されている。特に、最近
では、安全性が高く、かつ基材からの溶出が少ない銀担
持ゼオライト等の無機系抗菌剤を配合した抗菌性塗料が
市販されている。この種の抗菌性塗料を用いて塗膜を形
成する場合、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフイルム
の長尺シート状等のものについては、グラビア塗装、ロ
ールコーター塗装等の多様な方法が行われており、ま
た、金属製品やプラスチック成型品等については、ディ
ップ塗装、エアスプレー塗装等の方法が行われている。
しかしながら、これらの塗装方法に使用される塗料組成
物は、抗菌剤の分散性が悪く、保存時に抗菌剤が沈降し
て再分散が困難であったり、特に悪いものではハードケ
ーキングを発生するものも存在する。また、抗菌性塗膜
の形成は、長尺シート状のものでは上記したグラビア塗
装やロールコーター塗装を採用することによって大量に
生産することも可能であるが、金属製品については、そ
の製品の大小を問わず、上記したディップ塗装やエアス
プレー塗装等では生産性が悪いため、大量生産すること
ができないという問題点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した問題点を解決するためになされたもの
であって、その目的は、金属製品の塗装において大量生
産に優れており、かつ、抗菌剤が分離沈降することな
く、安定した品質を有する抗菌性塗膜を形成する抗菌性
電着塗料用組成物を提供することにある。
における上記した問題点を解決するためになされたもの
であって、その目的は、金属製品の塗装において大量生
産に優れており、かつ、抗菌剤が分離沈降することな
く、安定した品質を有する抗菌性塗膜を形成する抗菌性
電着塗料用組成物を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、金属製品の
大量生産において電着塗装方法が有効な手段であること
を利用して、該電着塗装に使用できる抗菌剤について種
々検討した結果、電着塗料組成物に抗菌性金属担持コロ
イドを混合することにより、上記目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
大量生産において電着塗装方法が有効な手段であること
を利用して、該電着塗装に使用できる抗菌剤について種
々検討した結果、電着塗料組成物に抗菌性金属担持コロ
イドを混合することにより、上記目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【０００５】本発明の抗菌性電着塗料用組成物は、
（ａ）ポリカルボン酸樹脂、（ｂ）アミノ樹脂、（ｃ）
ポリカルボン酸樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一
部を中和する塩基性物質、（ｄ）有機溶剤および（ｅ）
水を含有する水溶性または水分散性電着塗料に、抗菌性
金属担持コロイドの水分散体を混合してなることを特徴
とする。また、その抗菌性金属担持コロイドの水分散体
としては、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウ
ム、クロムまたは水銀の少なくとも１種を抗菌性金属成
分として有するものであることが好ましい。
（ａ）ポリカルボン酸樹脂、（ｂ）アミノ樹脂、（ｃ）
ポリカルボン酸樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一
部を中和する塩基性物質、（ｄ）有機溶剤および（ｅ）
水を含有する水溶性または水分散性電着塗料に、抗菌性
金属担持コロイドの水分散体を混合してなることを特徴
とする。また、その抗菌性金属担持コロイドの水分散体
としては、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウ
ム、クロムまたは水銀の少なくとも１種を抗菌性金属成
分として有するものであることが好ましい。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず、本発明に使用する電着塗料用
組成物は、ポリカルボン酸樹脂およびアミノ樹脂を塗膜
形成成分とするものである。この電着塗料用組成物に用
いるポリカルボン酸樹脂としては、飽和または不飽和の
アルキッド樹脂並びにその油変性物、カルボキシル基を
持つアクリル系樹脂、ビニル系樹脂及びアクリル系モノ
マーとビニル系モノマーとから得られる共重合体等の１
種又は２種以上を混合したもの等が挙げられる。このポ
リカルボン酸樹脂は、その中のカルボキシル基の少なく
とも一部が塩基性物質、すなわち、有機アミン又はアン
モニア等によって中和されることにより、水に透明又は
乳濁状に希釈可能としたものである。
て詳細に説明する。まず、本発明に使用する電着塗料用
組成物は、ポリカルボン酸樹脂およびアミノ樹脂を塗膜
形成成分とするものである。この電着塗料用組成物に用
いるポリカルボン酸樹脂としては、飽和または不飽和の
アルキッド樹脂並びにその油変性物、カルボキシル基を
持つアクリル系樹脂、ビニル系樹脂及びアクリル系モノ
マーとビニル系モノマーとから得られる共重合体等の１
種又は２種以上を混合したもの等が挙げられる。このポ
リカルボン酸樹脂は、その中のカルボキシル基の少なく
とも一部が塩基性物質、すなわち、有機アミン又はアン
モニア等によって中和されることにより、水に透明又は
乳濁状に希釈可能としたものである。
【０００７】上記ポリカルボン酸樹脂の中和に用いる有
機アミンとしては、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ール等が挙げられる。
機アミンとしては、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ール等が挙げられる。
【０００８】本発明においては、ポリカルボン酸樹脂は
アミノ樹脂と混合して使用することにより、熱硬化性電
着塗料が形成する塗膜の物理的性質及び化学的性質の向
上を図る必要があり、そのために用いるアミノ樹脂とし
ては、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂
およびアセトグアナミン樹脂等が挙げられる。塗膜形成
成分として使用するポリカルボン酸樹脂とアミノ樹脂と
の配合割合は、ポリカルボン酸樹脂３０〜９０重量％と
アミノ樹脂７０〜１０重量％の範囲にあることが好まし
い。また、電着塗料用組成物中の塗膜形成成分は、３〜
５０重量％の範囲になるように調整して使用される。
アミノ樹脂と混合して使用することにより、熱硬化性電
着塗料が形成する塗膜の物理的性質及び化学的性質の向
上を図る必要があり、そのために用いるアミノ樹脂とし
ては、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂
およびアセトグアナミン樹脂等が挙げられる。塗膜形成
成分として使用するポリカルボン酸樹脂とアミノ樹脂と
の配合割合は、ポリカルボン酸樹脂３０〜９０重量％と
アミノ樹脂７０〜１０重量％の範囲にあることが好まし
い。また、電着塗料用組成物中の塗膜形成成分は、３〜
５０重量％の範囲になるように調整して使用される。
【０００９】本発明において使用する抗菌性金属担持コ
ロイドは、抗菌性金属成分として、銀、銅、亜鉛、錫、
鉛、ビスマス、カドミウム、クロムまたは水銀等の少な
くとも１種を有するものであり、この抗菌性金属担持コ
ロイドとしては、具体的には、銀を含む無機系抗菌剤
（商品名：ＡＴＯＭＹ ＢＡＬＬ、触媒化成工業社製）
等が用いられる。本発明の電着塗料用組成物は、抗菌剤
として、上記抗菌性金属担持コロイドを所定量の水と混
合した水分散体として電着塗料溶液に添加し、十分に攪
拌して混合するものである。
ロイドは、抗菌性金属成分として、銀、銅、亜鉛、錫、
鉛、ビスマス、カドミウム、クロムまたは水銀等の少な
くとも１種を有するものであり、この抗菌性金属担持コ
ロイドとしては、具体的には、銀を含む無機系抗菌剤
（商品名：ＡＴＯＭＹ ＢＡＬＬ、触媒化成工業社製）
等が用いられる。本発明の電着塗料用組成物は、抗菌剤
として、上記抗菌性金属担持コロイドを所定量の水と混
合した水分散体として電着塗料溶液に添加し、十分に攪
拌して混合するものである。
【００１０】使用する抗菌性金属担持コロイドの平均粒
径は、５００ｎｍ以下のものであることが望ましい。平
均粒径がそれよりも大きくなると、可視光の散乱が多く
なるため、抗菌性金属担持コロイドを含有する電着塗料
の透明性が損なわれたり、有色である場合には変色を起
こす原因にもなり、また、限外濾過やＲＯ処理等の電着
塗料の液管理にも支障をきたすことになる。抗菌性金属
担持コロイドの添加量としては、電着塗料の樹脂分１０
０重量％に対し、抗菌性金属担持コロイドの有効成分が
０．０１〜２重量％の範囲であり、好ましくは０．０２
５〜１．７５重量％の範囲である。その範囲未満の場合
は、抗菌効果が得られず、一方、その範囲よりも過剰の
場合は、電着塗料液の経時安定性に支障がある。
径は、５００ｎｍ以下のものであることが望ましい。平
均粒径がそれよりも大きくなると、可視光の散乱が多く
なるため、抗菌性金属担持コロイドを含有する電着塗料
の透明性が損なわれたり、有色である場合には変色を起
こす原因にもなり、また、限外濾過やＲＯ処理等の電着
塗料の液管理にも支障をきたすことになる。抗菌性金属
担持コロイドの添加量としては、電着塗料の樹脂分１０
０重量％に対し、抗菌性金属担持コロイドの有効成分が
０．０１〜２重量％の範囲であり、好ましくは０．０２
５〜１．７５重量％の範囲である。その範囲未満の場合
は、抗菌効果が得られず、一方、その範囲よりも過剰の
場合は、電着塗料液の経時安定性に支障がある。
【００１１】抗菌剤として、粉末状の抗菌剤を使用する
ことは、電着塗料液中において抗菌剤の沈降が激しく、
その再分散性に劣ることから、実用化のためには循環装
置の設置や電着液槽等の工夫を余儀なくされること、抗
菌効果を得るためには多量の添加が必要となり電着塗料
液の経時安定性に支障をきたすこと、および、形成され
る電着塗膜の透明性が損なわれること等から好ましくな
い。また、電着塗料用組成物には、必要に応じて、さら
に着色剤、界面活性剤を混合して使用することができ
る。
ことは、電着塗料液中において抗菌剤の沈降が激しく、
その再分散性に劣ることから、実用化のためには循環装
置の設置や電着液槽等の工夫を余儀なくされること、抗
菌効果を得るためには多量の添加が必要となり電着塗料
液の経時安定性に支障をきたすこと、および、形成され
る電着塗膜の透明性が損なわれること等から好ましくな
い。また、電着塗料用組成物には、必要に応じて、さら
に着色剤、界面活性剤を混合して使用することができ
る。
【００１２】本発明における電着塗料用組成物の電着条
件は、塗装対象とする導電性基材の種類によって異なる
が、一般的には電圧１５〜３００ボルトで３０〜３００
秒間の直流通電を行う。電着塗料用組成物の塗装対象と
する基材としては、導電性を有するものであれば、その
種類、大きさ及び形状等に限定されるものでなく、例え
ば、鉄、銅、アルミニウム、陽極酸化処理または化成処
理を施したアルミニウム、さらにはベーマイト化したア
ルミニウム等が使用できる。特に、陽極酸化処理を施し
たアルミニウムの場合には、染色または金属塩水溶液で
の電解による方法等で着色を施したものも使用すること
ができる。
件は、塗装対象とする導電性基材の種類によって異なる
が、一般的には電圧１５〜３００ボルトで３０〜３００
秒間の直流通電を行う。電着塗料用組成物の塗装対象と
する基材としては、導電性を有するものであれば、その
種類、大きさ及び形状等に限定されるものでなく、例え
ば、鉄、銅、アルミニウム、陽極酸化処理または化成処
理を施したアルミニウム、さらにはベーマイト化したア
ルミニウム等が使用できる。特に、陽極酸化処理を施し
たアルミニウムの場合には、染色または金属塩水溶液で
の電解による方法等で着色を施したものも使用すること
ができる。
【００１３】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例１ 市販のアクリル−メラミン系電着塗料原液（商品名：ハ
ニライトＡＬ−８００Ｎ、ハニー化成社製：樹脂固形分
６０重量％）１００重量部に対し、電着塗料用組成物中
の塗膜形成部分の固形分が８重量％になるように脱イオ
ン水を加え、その後、無機系抗菌剤の銀担持コロイド
（商品名：ＡＴＯＭＹ ＢＡＬＬ、触媒化成工業社製、
有効成分２％）の水分散体０．７５重量部を添加して十
分に混合し、電着塗料用組成物Ａを得た。
る。 実施例１ 市販のアクリル−メラミン系電着塗料原液（商品名：ハ
ニライトＡＬ−８００Ｎ、ハニー化成社製：樹脂固形分
６０重量％）１００重量部に対し、電着塗料用組成物中
の塗膜形成部分の固形分が８重量％になるように脱イオ
ン水を加え、その後、無機系抗菌剤の銀担持コロイド
（商品名：ＡＴＯＭＹ ＢＡＬＬ、触媒化成工業社製、
有効成分２％）の水分散体０．７５重量部を添加して十
分に混合し、電着塗料用組成物Ａを得た。
【００１４】実施例２〜６ 実施例１において、無機系抗菌剤の水分散体を、それぞ
れ表１に示す混合割合で添加した以外は、実施例１と同
様にして電着塗料用組成物を得た。実施例２〜６で得ら
れた電着塗料用組成物を、それぞれ電着塗料用組成物Ｂ
〜Ｆとした。
れ表１に示す混合割合で添加した以外は、実施例１と同
様にして電着塗料用組成物を得た。実施例２〜６で得ら
れた電着塗料用組成物を、それぞれ電着塗料用組成物Ｂ
〜Ｆとした。
【００１５】比較例１ 市販のアクリル−メラミン系電着塗料原液（商品名：ハ
ニライトＡＬ−８００Ｎ、ハニー化成社製：樹脂固形分
６０重量％）１００重量部に対し、粉末状抗菌剤（商品
名：バクテキラー、鐘紡社製）０．６重量部を添加して
均一分散させた後、脱イオン水を加えて電着塗料用組成
物Ｇを得た。 比較例２ 比較例１において、粉末状抗菌剤の添加量を１．８重量
部とした以外は、比較例１と同様にして電着塗料用組成
物Ｈを得た。 比較例３ 実施例１において、無機系抗菌剤の水分散体を添加しな
かった以外は、実施例１と同様にして電着塗料用組成物
Ｉを得た。 上記実施例１〜６及び比較例１〜３における電着塗料用
組成物中の電着塗料と抗菌剤の混合量を表１に示す。
ニライトＡＬ−８００Ｎ、ハニー化成社製：樹脂固形分
６０重量％）１００重量部に対し、粉末状抗菌剤（商品
名：バクテキラー、鐘紡社製）０．６重量部を添加して
均一分散させた後、脱イオン水を加えて電着塗料用組成
物Ｇを得た。 比較例２ 比較例１において、粉末状抗菌剤の添加量を１．８重量
部とした以外は、比較例１と同様にして電着塗料用組成
物Ｈを得た。 比較例３ 実施例１において、無機系抗菌剤の水分散体を添加しな
かった以外は、実施例１と同様にして電着塗料用組成物
Ｉを得た。 上記実施例１〜６及び比較例１〜３における電着塗料用
組成物中の電着塗料と抗菌剤の混合量を表１に示す。
【００１６】
【表１】 但し、(1) Ｇ及びＨの添加比率は、固形分に対する比率
とする。 (2) 添加比率＝コロイド有効成分／樹脂
とする。 (2) 添加比率＝コロイド有効成分／樹脂
【００１７】［抗菌性試験］大腸菌（Ｅｓｃｈｅｒｉｃ
ｈｉａ ｃｏｌｉ ＩＦＯ−３３０１）を供試菌とし、
それぞれ供試菌をニュートリエントブイヨン（市販品の
培地）に接種して３７℃において２４時間培養する。こ
のブイヨンをリン酸緩衝液（市販品）により１００倍に
希釈して得られた溶液を、供試菌液とする。次に、実施
例１〜６および比較例１〜３で得られた電着塗料用組成
物中の生菌数を調べるために、各供試検体（５０ｍｍ×
５０ｍｍ）２枚を滅菌シャーレにとり、その中央に供試
菌液１００μｌを滴下した。その内のそれぞれ１枚は、
直ちにすすぎ液１０ｍｌ（レシチン；４０ｇ、Ｔｗｅｅ
ｎ−８０；２８０ｇ、０．２５Ｍリン酸緩衝液；１．２
５ｍｌを蒸留水と混合し、全量が１，０００ｍｌとなる
ようにした中和原液の５０ｍｌを、試験管に１０ｍｌず
つ分注し、オートクレーブで滅菌したもの）および滅菌
ガラスビーズ（４〜５ｍｍφ）４０〜５０個を加え、よ
く揺り動かして菌液をすすぎ落とした後、段階希釈法に
よりコロニー数を計測して生菌数を算出した。その他の
１枚は、それぞれシャーレに蓋をして２５℃で静置す
る。６時間経過した後、前記と同様の操作で接種した菌
液をすすぎ落として生菌数を算出した。なお、コロニー
数の計測は、ＳＣＤＬＰ寒天培地を加え、３７℃におい
て４８時間培養した後に行った。
ｈｉａ ｃｏｌｉ ＩＦＯ−３３０１）を供試菌とし、
それぞれ供試菌をニュートリエントブイヨン（市販品の
培地）に接種して３７℃において２４時間培養する。こ
のブイヨンをリン酸緩衝液（市販品）により１００倍に
希釈して得られた溶液を、供試菌液とする。次に、実施
例１〜６および比較例１〜３で得られた電着塗料用組成
物中の生菌数を調べるために、各供試検体（５０ｍｍ×
５０ｍｍ）２枚を滅菌シャーレにとり、その中央に供試
菌液１００μｌを滴下した。その内のそれぞれ１枚は、
直ちにすすぎ液１０ｍｌ（レシチン；４０ｇ、Ｔｗｅｅ
ｎ−８０；２８０ｇ、０．２５Ｍリン酸緩衝液；１．２
５ｍｌを蒸留水と混合し、全量が１，０００ｍｌとなる
ようにした中和原液の５０ｍｌを、試験管に１０ｍｌず
つ分注し、オートクレーブで滅菌したもの）および滅菌
ガラスビーズ（４〜５ｍｍφ）４０〜５０個を加え、よ
く揺り動かして菌液をすすぎ落とした後、段階希釈法に
よりコロニー数を計測して生菌数を算出した。その他の
１枚は、それぞれシャーレに蓋をして２５℃で静置す
る。６時間経過した後、前記と同様の操作で接種した菌
液をすすぎ落として生菌数を算出した。なお、コロニー
数の計測は、ＳＣＤＬＰ寒天培地を加え、３７℃におい
て４８時間培養した後に行った。
【００１８】［供試検体の作成］通常の陽極酸化処理を
施したアルミニウム材を、電着塗料用組成物Ａ〜Ｉの塗
料中にそれぞれ浸漬し、該アルミニウム材を陽極とし、
対極としてステンレス板を設けて電圧１８０ボルトで２
分間電着塗装を行い、次いで、これを水洗した後１８０
℃で３０分間加熱して焼付けて得られた膜厚１０μｍの
電着塗膜を供試検体とした。これらの結果を表２に示
す。
施したアルミニウム材を、電着塗料用組成物Ａ〜Ｉの塗
料中にそれぞれ浸漬し、該アルミニウム材を陽極とし、
対極としてステンレス板を設けて電圧１８０ボルトで２
分間電着塗装を行い、次いで、これを水洗した後１８０
℃で３０分間加熱して焼付けて得られた膜厚１０μｍの
電着塗膜を供試検体とした。これらの結果を表２に示
す。
【００１９】
【表２】
【００２０】［電着塗料の液安定性］上記の方法で得た
電着塗料用組成物Ａ〜Ｉを、それぞれ４０℃の恒温槽に
入れて３０日経過した後、液の外観及び沈降性について
目視により評価した。その結果を表３に示す。
電着塗料用組成物Ａ〜Ｉを、それぞれ４０℃の恒温槽に
入れて３０日経過した後、液の外観及び沈降性について
目視により評価した。その結果を表３に示す。
【００２１】
【表３】
【００２２】表２及び表３によれば、電着塗料用組成物
Ａ〜Ｉの塗料を使用した場合、電着塗膜が抗菌性を有し
ていることが確認できる。また、実施例１〜６で得た電
着塗料用組成物及びそれを用いて作成した電着塗膜は、
良好であった。なお、光沢は、高デジタル変角光沢計
（商品名：ＵＧＶ−４０、スガ試験機社製）を用いて測
定したときの６０度鏡面光沢の値である。
Ａ〜Ｉの塗料を使用した場合、電着塗膜が抗菌性を有し
ていることが確認できる。また、実施例１〜６で得た電
着塗料用組成物及びそれを用いて作成した電着塗膜は、
良好であった。なお、光沢は、高デジタル変角光沢計
（商品名：ＵＧＶ−４０、スガ試験機社製）を用いて測
定したときの６０度鏡面光沢の値である。
【００２３】
【発明の効果】本発明の抗菌性電着塗料用組成物は、特
定の抗菌性金属担持コロイドを用いているから、安定し
た品質の抗菌性を有する塗膜を形成することができるも
のであり、また、電着により塗装できるために金属製品
に抗菌性を有する優れた塗膜を大量生産することが可能
である。
定の抗菌性金属担持コロイドを用いているから、安定し
た品質の抗菌性を有する塗膜を形成することができるも
のであり、また、電着により塗装できるために金属製品
に抗菌性を有する優れた塗膜を大量生産することが可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０９Ｄ 133/00 ＰＦＹ Ｃ０９Ｄ 133/00 ＰＦＹ 161/20 ＰＨＫ 161/20 ＰＨＫ 167/08 ＰＬＪ 167/08 ＰＬＪ 201/08 ＰＤＨ 201/08 ＰＤＨ
Claims (2)
- 【請求項１】 （ａ）ポリカルボン酸樹脂、（ｂ）アミ
ノ樹脂、（ｃ）ポリカルボン酸樹脂中のカルボキシル基
の少なくとも一部を中和する塩基性物質、（ｄ）有機溶
剤および（ｅ）水を含有する水溶性または水分散性電着
塗料に、抗菌性金属担持コロイドの水分散体を混合して
なることを特徴とする抗菌性電着塗料用組成物。 - 【請求項２】 抗菌性金属担持コロイドの水分散体が、
銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロム
または水銀の少なくとも１種を抗菌性金属成分として有
する請求項１に記載の抗菌性電着塗料用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34507895A JPH09157550A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 抗菌性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34507895A JPH09157550A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 抗菌性樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09157550A true JPH09157550A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18374140
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34507895A Pending JPH09157550A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 抗菌性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09157550A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10237362A (ja) * | 1997-02-26 | 1998-09-08 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 電着塗料および電着塗装方法 |
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| EP1525272B2 (de) † | 2002-08-08 | 2011-11-30 | BASF Coatings GmbH | Verwendung von bismutverbindungen als bakterizid in wässrigen elektrotauchlacken |
| JPWO2013035343A1 (ja) * | 2011-09-07 | 2015-03-23 | 株式会社Ｎｂｃメッシュテック | 抗ウイルス性を有するアルミニウム部材およびその製造方法 |
| CN106221525A (zh) * | 2016-08-14 | 2016-12-14 | 安庆市沁之源电器有限公司 | 一种电风扇抗菌涂料及其制备方法 |
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-
1995
- 1995-12-08 JP JP34507895A patent/JPH09157550A/ja active Pending
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